JP2003117689A - はんだペースト - Google Patents
はんだペーストInfo
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Abstract
ストの径時変化の少ないSn−Zn系はんだペーストを
提供することを課題とする。 【解決手段】 Sn−Zn系はんだ合金粉末と、フラッ
クス成分と、アルキル又はフェニル亜鉛化合物とからな
ることを特徴とするはんだペーストにより上記課題を解
決する。Sn−Zn系はんだ合金粉末中のZnが入率
が、共晶組成より少ないZn含有率とし、具体的には9
2−99wt%のSn含有率、1−8wt%のZn含有
率とする。
Description
関する。更に詳しくは、本発明は、無鉛はんだペース
ト、特にSn−Zn系はんだペーストに関する。
だ付けには従来Sn−Pb系はんだが一般的に用いられ
てきた。近年、鉛の人体への有害性からSn−Pb系は
んだの代替材料として鉛を含まない無鉛はんだの開発、
実用化研究が進行している。現在、無鉛はんだ材料の候
補として、Sn−Cu系、Sn−Ag系、Sn−Ag−
Cu系、Sn−Bi系、Sn−Zn系等が研究されてい
る。
wt%Cu(Sn99.3wt%、Cu0.7wt%か
らなることを意味する。以下同じ)の溶融温度は227
℃、Sn−Ag系の代表的な組成Sn−3.5wt%A
gの溶融温度は221℃、Sn−Ag−Cu系の代表的
な組成Sn−3wt%Ag−0.5wt%Cuの溶融温
度は220℃である。これらの組成のはんだを使用する
場合、はんだ付け温度は約240℃以上という高温とな
るため、耐熱性の低い電子部品、例えば電解コンデンサ
ー等は熱ダメージを受けて、故障や機能劣化を起こして
しまう恐れがある。
t%Bi−1wt%Agの溶融温度は139℃で、Sn
−Pb共晶はんだ溶融温度よりもかなり低温であるため
用途が限定される。Sn−Zn系の代表的な組成とし
て、Sn−9wt%Zn、Sn−8wt%Zn−3wt
%Bi等がある。共晶組成のSn−9wt%Znの溶融
温度は199℃、Sn−8wt%Zn−3wt%Biの
溶融温度は197℃であり、Sn−Pb共晶はんだ溶融
温度に近い。しかし、従来、Sn−Zn系合金中のZn
の反応性が高く、Znの酸化によるはんだ合金融点の上
昇やぬれ不良、Znとペースト中の有機物との反応によ
るペースト粘度の上昇等の問題があった。
251号に開示されているように、フラックス中にシク
ロへキシルアミンとエチレンオキシド化合物を添加して
ペーストの経時変化を抑制する方法、特開2000−3
17682号公報に開示されているようにSn−Zn系
はんだ合金粉末表面を有機酸塩でコーティングし、経時
変化の抑制と良好なぬれ性を得る方法等改善方法が提案
されている。また、近年、携帯電話、携帯情報端末等の
小型化、高機能化の要求により、電子部品の小型化、多
ピン化及びプリント基板への高密度実装が進行してい
る。そのため、はんだペーストには狭ピッチスクリーン
印刷への対応が求められている。その一つの対応策とし
て、はんだ合金粉末の微粉化が検討されている。
ーストの場合、現状では、はんだ合金粉末の粒径が約2
0〜40μm程度の球状はんだ合金粉末が使用されてい
る。微細パターン化への対応のため、粒径が約5〜15
μmのはんだ合金粉末を用いてペーストを作製して検討
したが、はんだ粉末表面積の増大によりZnとフラック
ス成分の反応が増加し、ペーストが増粘するという問題
が生じた。国際特許公報第WO99/01251号に開
示されているフラックス中にシクロヘキシルアミンとエ
チレンオキシド化合物を添加する方法では、はんだ合金
粉末表面積の増加とともに増粘を抑制するアミン添加量
を増やす必要があり、アミン添加量を増やすとぬれ性が
悪くなるという問題が生じた。
に開示されているSn−Zn系はんだ粉末表面を有機酸
塩でコーティングする方法では、はんだ粉末表面積の増
加とともにはんだペースト中の有機酸含有量が増加す
る。その有機酸は、リフロー工程後のはんだ表面に残留
して径時変化によりはんだ接合部の強度低下や導電率変
化を引き起こす恐れがある。
ターン印刷が可能で、かつ経時変化の少ない、Sn−Z
n系はんだペーストを提供することである。かくして本
発明によれば、Sn−Zn系はんだ合金粉末と、フラッ
クス成分と、アルキル又はフェニル亜鉛化合物とからな
ることを特徴とするはんだペーストが提供される。
について説明する。まず、本発明のはんだペーストで
は、アルキル又はフェニル亜鉛化合物は次のようにはん
だ合金粉末に作用するものと思われる。すなわち、はん
だ付け時の加熱によりペースト中のアルキル又はフェニ
ル亜鉛化合物がZnと有機物に分解し、分解生成したZ
nがSn−Znはんだ合金粉末表面に吸着する。次いで
Sn−Znはんだ合金粉末表面のZn濃度が徐々に高ま
り、共晶組成に近づいて溶融温度が低下し、はんだ合金
粉末表面から溶融し始める。次第にはんだ合金粉末全体
が溶融し、所定のはんだ付けを行うことができるものと
思われる。また更に、本発明のはんだペーストは、増粘
等の径時変化を抑制することができるが、これははんだ
合金粉末中のZn含有量を共晶組成より少なくできるた
め、ペーストの増粘の原因となるZnとフラックス等の
成分との接触を低減できるためであると思われる。
金粉末としては、SnとZnの合金を含む限り特に限定
されない。また、本発明の効果を阻害しない範囲内で、
SnとZn以外の元素を含んでいてもよい。そのような
元素としては、Bi等が挙げられる。SnとZnの割合
は、共晶組成より少ないZn含有率となるような割合で
あることが好ましい。そのような割合にすることで、Z
nとフラックス等の成分との接触を低減できる。Snと
Znの割合の具体例として、92〜99wt%のSn含
有率、1〜8wt%のZn含有率が挙げられる。
あることが好ましい。20μm以下の粉末を使用するこ
とで、スクリーン印刷法による微細パターン印刷性を改
善することができる。なお、より好ましい粒径は、10
〜20μmである。次に、本発明に使用できるフラック
ス成分は、特に限定されず、公知のフラックス成分をい
ずれも使用することができる。一般的には、ロジンを主
成分とする樹脂フラックスを使用することができる。具
体的には、重合ロジンのようなロジン系化合物を主成分
とし、これにジフェニルグアニジン臭化水素酸塩(HB
r)、ジエチルアミン塩酸塩等の活性剤、α−テレピネ
オール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エ
チレングリコールモノフェニルエーテル等の溶剤を添加
したものがフラックスとして挙げられる。これら成分の
配合割合は、所望のフラックスの性質に応じて適宜設定
することができる。次に、本発明に使用できるアルキル
又はフェニル亜鉛化合物としては、ジプロピル亜鉛、ジ
イソプロピル亜鉛、ジイソブチル亜鉛、ジフェニル亜鉛
等が挙げられる。これら亜鉛化合物は、一種類あるいは
これらの混合物として使用してもよい。
ス成分と、アルキル又はフェニル亜鉛化合物の配合割合
は、Sn94〜96wt%、Zn4〜6wt%よりなる
合金粉末100重量部に対して、フラックス成分が9〜
12重量部、亜鉛化合物が6〜9重量部であることが好
ましい。フラックス成分が9重量部未満である場合、ぬ
れ不足が生じる可能性があるので好ましくなく、12重
量部より多い場合、印刷性が悪くなるので好ましくな
い。一方、亜鉛化合物が6重量部未満である場合、はん
だ融点が上昇するので好ましくなく、9重量部より多い
場合も同様の理由で好ましくない。本発明のはんだペー
ストは、はんだ付けが必要であればどのような部材にで
も使用することができる。特に、はんだペーストには狭
ピッチスクリーン印刷への対応が求められている電子部
品のプリント基板への高密度実装に使用することが好ま
しい。
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。 (実施例1)重合ロジン60wt%、活性剤としてのジ
フェニルグアニジン臭化水素酸塩3wt%、α−テレピ
ネオール15wt%、ジエチレングリコールモノブチル
エーテル22wt%を混合してフラックスを調合した。
次に、Sn95wt%、Zn5wt%よりなる平均粒径
が10μmのはんだ合金粉末90wt%に、上記フラッ
クス10wt%を混合し、この混合物に対してジプロピ
ル亜鉛を3、4.5、6.5、8.3、10wt%混合
して実施例1のはんだペーストを作製した。また、比較
のためジプロピル亜鉛を添加しないはんだペーストも作
製した。
に採取し、示差熱分析を行い、はんだ溶融温度を測定し
た。得られた結果を図1に示す。はんだ合金粉末とフラ
ックスの混合物にジプロピル亜鉛を8.3wt%添加し
たはんだペーストにおいて、溶融温度がSn−Zn共晶
合金組成の溶融温度に近い199℃を示した。
ピル亜鉛は次のようにはんだ合金粉末に作用するものと
思われる。すなわち、加熱によりペースト中のジプロピ
ル亜鉛がZnと有機物に分解し、分解生成したZnがS
n−Znはんだ合金粉末表面に吸着する。次いでSn−
Znはんだ合金粉末表面のZn濃度が徐々に高まり、共
晶組成に近づいて溶融温度が低下し、はんだ合金粉末表
面から溶融し始める。次第にはんだ合金粉末全体が溶融
し、基板ランドと実装部品電極にはんだがぬれ広がるも
のと思われる。
評価するため、密閉容器にはんだペーストを採取し、室
温で放置して粘度変化を評価した。マルコム製スパイラ
ル式粘度計を用いて10rpmの回転数で測定した結果
を図2に示す。はんだペースト作製初期粘度は約180
Pa・s、20日後の粘度は約210Pa・sであり、
極端なペーストの増粘は起こっていない。これは、はん
だ合金粉末中のZn含有量を共晶組成より少なくし、Z
nとフラックス等の成分との接触を低減できたためと思
われる。
性の評価を行った。印刷パターンは開口径φ0.3mm
からφ0.1mmの範囲とし、メタルマスクは厚さ10
0μmで、レーザー加工法により作製したものを用い
た。比較例として、重合ロジン60wt%、活性剤とし
てジフェニルグアニジンHBrを3wt%、α−テレピ
ネオールを15wt%、ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテル22wt%を混合して調合したフラックス1
0wt%と、Sn91wt%、Zn9wt%よりなる平
均粒径が30μmのはんだ合金粉末90wt%とを混合
してペーストを作製し、印刷性評価を行った。得られた
結果を図3に示す。比較例のはんだペーストではφ0.
18〜φ0.2mmパターンが印刷限界であるのに対
し、実施例1ではφ0.12〜φ0.15mmパターン
の印刷が可能であった。
剤としてのジフェニルグアニジン臭化水素酸塩3wt
%、α−テレピネオール15wt%、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル22wt%を混合してフラック
スを調合した。次に、Sn92wt%、Zn5wt%、
Bi3wt%よりなる平均粒径が10μmのはんだ合金
粉末90wt%と、上記フラックス10wt%とを混合
し、この混合物に対してジイソブチル亜鉛を3〜11w
t%混合して実施例2のはんだペーストを作製した。作
製したはんだペーストをAlパンに採取し、示差熱分析
を行い、はんだ溶融温度を測定した。その結果、はんだ
合金粉末とフラックスの混合物にジイソブチル亜鉛を重
量比で約100対7添加したはんだペーストにおいて、
溶融温度がSn−8wt%Zn−3wt%Bi合金組成
の溶融温度に近い197℃を示した。経時変化評価、印
刷性評価も実施例1と同様の結果が得られた。
ーストは、Sn−Zn系はんだ合金粉末とフラックス成
分とアルキル又はフェニル亜鉛化合物を混合して作製す
るので、増粘等のはんだペーストの経時変化が少なく、
かつ微細パターンを印刷することができる。
を示すグラフである。
結果を示すグラフである。
を示すグラフである。
Claims (7)
- 【請求項1】 Sn−Zn系はんだ合金粉末と、フラッ
クス成分と、アルキル又はフェニル亜鉛化合物とからな
ることを特徴とするはんだペースト。 - 【請求項2】 Sn−Zn系はんだ合金粉末中のZn含
有率が、共晶組成より少ない請求項1に記載のはんだペ
ースト。 - 【請求項3】 はんだ合金粉末が、92〜99wt%の
Sn含有率、1〜8wt%のZn含有率の合金粉末であ
る請求項1又は2に記載のはんだペースト。 - 【請求項4】 はんだ合金粉末が、Biを含むSn−Z
n系はんだ合金粉末である請求項1又は2に記載のはん
だペースト。 - 【請求項5】 はんだ合金粉末が、20μm/以下の粒
径を有する請求項1〜4のいずれか1つに記載のはんだ
ペースト。 - 【請求項6】 アルキル又はフェニル亜鉛化合物が、ジ
プロピル亜鉛、ジイソプロピル亜鉛、ジイソブチル亜
鉛、ジフェニル亜鉛の内、一種類あるいはこれらの混合
物である請求項1〜5のいずれか1つに記載のはんだペ
ースト。 - 【請求項7】 はんだ合金粉末100重量部に対して、
フラックス成分を9〜12重量部、アルキル又はフェニ
ル亜鉛化合物を6〜9重量部含む請求項1〜6のいずれ
か1つに記載のはんだペースト。
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