JP2003116837A - 放射線診断装置 - Google Patents

放射線診断装置

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JP2003116837A
JP2003116837A JP2002287420A JP2002287420A JP2003116837A JP 2003116837 A JP2003116837 A JP 2003116837A JP 2002287420 A JP2002287420 A JP 2002287420A JP 2002287420 A JP2002287420 A JP 2002287420A JP 2003116837 A JP2003116837 A JP 2003116837A
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Masahiro Endo
真広 遠藤
Yukio Tateno
之男 館野
Masao Jinbo
昌夫 神保
Masahiro Kusakabe
正宏 日下部
Kazumasa Sato
一雅 佐藤
Tsutomu Okazaki
勉 岡崎
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National Institute of Radiological Sciences
Sony Corp
Original Assignee
National Institute of Radiological Sciences
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広範囲の領域であって、歪みが少なく、分解
能が高い3次元画像を短時間に得ることができ、また、
X線被曝量を従来の装置に比して大幅に削減することが
できる。 【解決手段】 回転駆動装置31は、放射線源10と2
次元センサ20を一体として被検体50を周回させる。
X線管球13は、X線をパルス的に被検体50に照射す
る。X線/光変換素子21は、X線透過像を光学的像に
変換する。CCDカメラ23は、この光学的像を撮像す
る。情報処理装置40は、得られる複数方向の2次元画
像を基に3次元画像を再構成し、ディスプレイモニタ4
6は、この3次元画像を表示する。コントローラ39
は、被検体50の大きさに基づいて、X線管球13とX
線/光変換素子21の距離及びX線管球13の焦点サイ
ズを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、放射線診断装置に
関し、特に3次元画像を得ることができる放射線診断装
置に関する。 【0002】 【従来の技術】放射線診断装置としては、例えば所謂X
線テレビジョン装置やX線CT(Computer Tomograph
y)装置等が知られている。 【0003】従来のX線テレビジョン装置は、被検体に
X線を照射して得られるX線透過像を所謂X線イメージ
インテンシファイアで明るい光学的像に変換し、この光
学的像をビデオカメラで撮像するようになっている。し
たがって、このX線テレビジョン装置では、2次元画像
を得ることができるが、3次元画像(多断層面の像)を
得ることができなかった。また、X線イメージインテン
シファイアは、最大でも14インチ(直径が約35c
m)であり、大視野を得ることができず、例えば胸部全
体をカバーすることができなかった。また、画像歪みが
大きく、振動や地磁気の影響を受けやすいという問題も
あった。 【0004】一方、従来のX線CT装置は、X線源と1
次元アレイセンサを一体として被検体を周回させ、1次
元アレイセンサから得られる複数方向の1次元の透過像
から例えば所謂コンボリュージョン・バックプロジェク
ション法(参考文献:L. A.Feldkamp, L. C. Davis, an
d J. W. Kress, "Practical cone-beam algorithm,"J.
Opt. Soc. Am. A/Vol. 1, No. 6 612-619/June 1984)
や高速フーリエ変換(FFT)法により断層面の像を形
成するようになっている。したがって、このX線CT装
置では、例えば、1回転する毎に高々2〜3枚の断層面
の像しか得ることができず、多断層面の像、例えば12
8断層面の像を得るためには、1断層当たり5秒とする
と、640(=5×128)秒の時間を要してしまう。
したがって、患者を対象とする臨床装置としては不十分
であり、また、X線被曝量が膨大になるという問題があ
った。換言すると、被曝量を考慮すると、患者の頭と足
を結ぶ体軸方向の分解能をあまり高くすることができな
かった。 【0005】以上のように、従来のX線テレビジョン装
置では、3次元画像を得ることができない等の問題があ
り、一方、従来のX線CT装置では、3次元画像を得る
ことはできるが、時間がかかる、X線被曝量が大きい、
体軸方向の分解能が悪い等の問題があった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
実情に鑑みてなされたものであり、広範囲の領域であっ
て、歪みが少なく、分解能が高い3次元画像を短時間に
得ることができる放射線診断装置の提供を目的とするも
のである。 【0007】 【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明に係る放射線診断装置は、ファン角度をも
って放射線を被写体に照射する放射線源と、放射線源と
被検体を介して対向する位置に配設されるとともに、平
面状の形状を有し、被検体を透過した放射線の強度分布
を検出する2次元放射線検出手段と、放射線源と2次元
放射線検出手段との距離を可変とする駆動手段と、放射
線源と2次元放射線検出手段を一体として被検体を周回
させる回転駆動手段と、2次元放射線検出手段からの複
数方向の放射線の強度分布に基づいて、3次元画像を形
成する情報処理手段とを備える。そして、放射線源が被
検体を周回しながら所定の回転角度毎に放射線を被検体
に照射し、2次元放射線検出手段で検出される複数方向
の強度分布としての2次元画像情報により、3次元画像
情報を形成する。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る放射線診断装
置の一実施例を図面を参照しながら説明する。図1は、
本発明を適用した放射線診断装置の具体的な構成を示す
ブロック図である。この放射線診断装置は、図1に示す
ように、放射線を出力する放射線源10と、放射線源1
0と被検体50を介して対向する位置に配設され、被検
体50を透過した放射線の強度分布を検出する2次元セ
ンサ20と、放射線源10と2次元センサ20を一体と
して被検体50を周回させたり、放射線源10と2次元
センサ20間の距離を変える等を行う駆動装置30と、
2次元センサ20からの複数方向の放射線の強度分布に
基づいて、3次元画像を形成する情報処理装置40とを
備える。 【0009】さらに、上述の放射線源10は、上述の図
1に示すように、制御装置11と、制御装置11の制御
のもとに高電圧を発生する高電圧発生器12と、高電圧
発生器12からの高電圧により放射線、例えばX線を出
力するX線管球13とから構成され、X線管球13は、
少なくとも2つの所謂焦点サイズを有し、それらが選択
できるようになっている。 【0010】また、上述の2次元センサ20は、同じく
図1に示すように、被検体50を透過したX線を可視光
に変換するX線/光変換素子21と、X線/光変換素子
21からの可視光の光軸を直角に曲げるミラー22と、
X線/光変換素子21で形成される光学的像を撮影する
CCDビデオカメラ(以下、単にCCDカメラとい
う。)23とから構成される。 【0011】また、上述の駆動装置30は、同じく図1
に示すように、放射線源10と2次元センサ20を一体
として被検体50を周回させる回転駆動装置31と、回
転駆動装置31で回転された回転角度を検出する回転角
度検出器32と、X線管球13とX線/光変換素子21
間の距離を可変とする管球駆動装置33と、X線管球1
3の焦点サイズを切り換え選択する焦点サイズ切換器3
4と、被検体50である患者を載置する寝台35と、寝
台35を患者の体軸方向に移動する寝台駆動装置36
と、CCDカメラ23を取り付け、カメラの光軸方向に
移動するカメラ取付台37と、カメラ取付台37を、ミ
ラー22で反射された可視光の光軸方向に移動するカメ
ラ位置駆動装置38と、これらを制御するコントローラ
39とを備える。 【0012】そして、この放射線診断装置では、X線管
球13からのX線を被検体50に照射して得られるX線
透過像をX線/光変換素子21で可視光の像(光学的
像)に変換し、この光学的像をCCDカメラ23で撮像
するとともに、以上の動作を、回転駆動装置31により
放射線源10と2次元センサ20を一体として被検体5
0を周回させ、所定の回転角度毎に、すなわち所定の周
期で繰り返し、得られる複数方向の2次元画像に基づい
て、3次元画像を形成するようになっている。 【0013】具体的には、制御装置11は、所定の管電
圧及び管電流を短い時間であって所定の周期(以下、パ
ルス的という。)でX線管球13に印加するように高電
圧発生器12を制御する。例えば、制御装置11は、被
検体50である患者の頭と足を結ぶ体軸に直交する面に
おいてX線管球13と2次元センサ20が一体となって
180+α度回転(αは所謂ファン(fan)角度であ
り、以下単にX線管球13が半回転という)する間に、
X線照射回数が120回以上となるように高電圧発生器
12を制御する。そして、X線管球13からのX線は寝
台35に載置された被検体50を透過し、この結果、X
線/光変換素子21には、被検体50内部のX線吸収係
数μの差異による強度分布を有するX線が入射される。
なお、X線管球13の回転角度は、例えば1回転(36
0+α度)としてもよい。 【0014】X線/光変換素子21は、X線阻止能力に
優れた希土類元素を含む蛍光体、例えばGdS:
Tb、GdS:Eu等からなるとともに、その形
状が例えば胸部全体をカバーできる平面状のものであ
り、X線を可視光に変換する。X線/光変換素子21か
らの可視光は、ミラー22でその光軸が直角に曲げら
れ、CCDカメラ23に入射されて、光学的像の撮影が
行われる。そして、CCDカメラ23からのビデオ信号
は、情報処理装置40に供給される。ところで、上述の
ように、X線/光変換素子21としてX線阻止能力に優
れた希土類元素を含む蛍光体を用いるとともに、ミラー
22で可視光の光軸を曲げ、CCDカメラ23にX線/
光変換素子21で変換されなかったX線が照射されない
ようにすることにより、X線に起因するCCDカメラ2
3の故障を未然に防止することができる。なお、CCD
カメラの代わりに、例えば所謂撮像管を用いたビデオカ
メラを用いてもよい。 【0015】情報処理装置40は、例えば上述の図1に
示すように、CCDカメラ23からのビデオ信号をディ
ジタル信号に変換するA/D変換器41と、A/D変換
器41からのディジタルビデオ信号を記憶する外部記憶
装置42と、回転角度検出器32からの回転角度情報に
基づいて、A/D変換器41からのディジタルビデオ信
号の取り込み等を制御する中央演算装置(以下、CPU
という。)43と、外部記憶装置42から読み出された
ディジタルビデオ信号に輝度補正等の前処理を施すとと
もに、前処理されたディジタルビデオ信号、すなわち複
数方向の2次元画像に基づいて3次元画像を形成する画
像再構成ユニット44と、画像再構成ユニット44から
の3次元画像に必要に応じて輪郭抽出等の画像処理を施
す画像処理装置45と、画像処理装置45からの3次元
画像データに基づいた画像を表示するとともに、画面上
の位置等が指定可能なディスプレイモニタ46とから構
成される。 【0016】そして、A/D変換器41は、CCDカメ
ラ23からのビデオ信号、例えば輝度信号をディジタル
信号に変換し、得られる輝度データはCPU43の制御
のもとに外部記憶装置42に記憶される。具体的には、
回転角度検出器32は、放射線源10と2次元センサ2
0が一体となって被検体50を周回するときの回転角度
を検出し、CPU43は、この回転角度情報に基づき、
上述したX線管球13のパルス的な照射に同期して輝度
データを収集し、収集した輝度データを外部記憶装置4
2に記憶するように制御を行う。すなわち、被検体50
に照射するX線をパルス的にすることにより、連続的に
照射する場合と比較して、被検体50の無駄な被曝を防
ぐことができるとともに、例えば、照射時間が短いの
で、X線の照射強度を高めることができ、所謂S/N
(Signal to Noise ratio)を改善することができる。
なお、例えば、輝度データを外部記憶装置42に記憶す
る代わりに、情報処理装置40の内部メモリに記憶する
ようにしてもよい。 【0017】このようにして、外部記憶装置42に記憶
された複数方向(例えば120以上の方向)の輝度デー
タは、再びCPU43の制御のもとに読み出されて、画
像再構成ユニット44に供給される。 【0018】画像再構成ユニット44は、読み出された
輝度データに幾何的な歪みを補正する幾何歪補正、輝度
補正、輝度データをX線吸収データに変換する等の前処
理を施し、得られる複数方向のX線吸収データを用い
て、例えば所謂コンボリュージョン・バックプロジェク
ション法や高速フーリエ変換(FFT)法により、複数
の断層面の像(3次元画像データ)を形成し、この3次
元画像データを画像処理装置45に供給する。 【0019】具体的には、例えば図2に示すように、ス
テップST1において、画像再構成ユニット44は、操
作者が3次元画像データを全領域にわたって形成するよ
うに操作を行ったかを判断し、該当するときはステップ
ST3に進み、該当しないときはステップST2に進
む。 【0020】ステップST2において、画像再構成ユニ
ット44は、ステップST1において指定された領域に
おける断層面が体軸方向の断層面か、体軸に直交する方
向の断層面かを判断し、体軸方向のときはステップST
5に進み、体軸に直交する方向のときはステップST4
に進む。 【0021】ステップST3において、画像再構成ユニ
ット44は、3次元画像データを形成する領域を全領域
としてステップST11に進む。 【0022】ステップST4において、画像再構成ユニ
ット44は、3次元画像データを形成する領域を指定領
域としてステップST11に進む。 【0023】また、ステップST5において、画像再構
成ユニット44は、3次元画像データを形成する領域を
指定領域としてステップST21に進む。 【0024】ステップST11において、画像再構成ユ
ニット44は、内蔵するメモリの3次元画像データを記
憶するための再構成領域を初期化、例えば値を0とし、
ステップST12に進む。 【0025】ステップST12において、X線の強度は
中心部が強く、周辺部が弱くなることから、画像再構成
ユニット44は、予め測定したX線強度分布に基づい
て、位置によるバラツキを補正する。すなわち、例え
ば、予め測定した最大輝度分布、最小輝度分布をそれぞ
れM(x,y)、B(x,y)とし、収集された回転角度dにおけ
る輝度データをi(x,y)とすると、画像再構成ユニッ
ト44は、下記式1により補正後の輝度データI(x,
y)を求め、ステップST13に進む。 【0026】 I(x,y)=(i(x,y)−B(x,y))/(M(x,y)−B(x,y)) ・・・式1 ステップST13において、X線は吸収体内を通過する
と指数関数で強度が低下することから、画像再構成ユニ
ット44は、補正後の輝度データI(x,y)から吸収係
数(X線吸収データ)P(x,y)を例えば下記式2によ
り求め、ステップST14に進む。なお、Hは任意の係
数であり、その値は例えば1000である。 【0027】 P(x,y)=H−(H/LogH)×Log(H×I(x,y)) ・・・式2 ステップST14において、画像再構成ユニット44
は、X線吸収データP(x,y)と補正関数(例えばShepp
とLoganの補正関数)のコンボリュージョン(重畳積
分)を行い、投影データを生成した後、ステップST1
5に進む。 【0028】ステップST15において、画像再構成ユ
ニット44は、ステップST11において初期化した再
構成領域に投影データを累積的に記憶し、ステップST
16に進む。 【0029】ステップST16において、画像再構成ユ
ニット44は、全方向の投影データを累積的に記憶した
かを判断し、該当するときはステップST17に進み、
該当しないときはステップST12に戻る。すなわち、
ステップST12〜ステップST16のループにおい
て、例えば3次元構成となっている再構成領域の各画素
位置に、各方向からの投影データを逆投影(バックプロ
ジェクション)して順次累積する。この結果、再構成領
域には3次元の吸収係数画像が形成される。ところで、
画像再構成ユニット44は、ステップST3を介してこ
のループを実行したときは、全領域にわたって吸収係数
画像を形成するが、ステップST4を介してこのループ
を実行すると、指定された領域、例えば体軸に直交する
1枚あるいは複数枚の断層面の吸収係数画像を形成す
る。 【0030】ステップST17において、画像再構成ユ
ニット44は、再構成領域に形成された吸収係数画像の
各画素の値を、予め測定されている空気及び水の吸収係
数値で校正して、所謂CTナンバ値に変換する。かくし
て、画像再構成ユニット44は、CTナンバ値からなる
3次元画像データ(複数の断層面の像)を形成する。と
ころで、バックプロジェクション法により3次元画像デ
ータを形成するには、多くの演算が必要であり(時間が
かかり)、この放射線診断装置では、バックプロジェク
ション法により、全領域における3次元画像データを形
成する前に、上述したように所望の領域を指定し、この
領域における1枚あるいは複数枚の断層面の像であっ
て、CTナンバからなる2次元画像データ(体軸に直交
する断層面の像)を形成し、後述するようにこの2次元
画像データに基づいた画像をディスプレイモニタ46に
表示することができ、操作者は表示された画像を観察し
て、収集した輝度データの良否、例えばノイズ等の影響
の有無を短時間で確認することができる。換言すると、
例えば雑音が多く、再度輝度データの収集が必要か否か
を、患者を待たせることなく判断することができる。 【0031】一方、ステップST21において、画像再
構成ユニット44は、再構成領域を初期化して、ステッ
プST22に進む。 【0032】ステップST22において、画像再構成ユ
ニット44は、上述の式1により補正後の輝度データI
(x,y)を求め、ステップST23に進む。 【0033】ステップST23において、画像再構成ユ
ニット44は、補正後の輝度データI(x,y)からX線
吸収データP(x,y)を上述の式2により求め、ステッ
プST24に進む。 【0034】ステップST24において、画像再構成ユ
ニット44は、X線吸収データP(x,y)と補正関数の
コンボリュージョンを行い、投影データを生成した後、
ステップST25に進む。 【0035】ステップST25において、画像再構成ユ
ニット44は、全周にわたって投影データを生成したか
を判断し、該当するときはステップST26に進み、該
当しないときはステップST22に戻る。 【0036】ステップST26において、画像再構成ユ
ニット44は、再構成領域におけるステップST5で指
定した指定領域の各画素位置に、各方向からの投影デー
タをバックプロジェクションして順次累積し、ステップ
ST27に進む。この結果、再構成領域には、体軸方向
における1枚あるいは複数枚の2次元の吸収係数画像が
形成される。すなわち、全領域に対してバックプロジェ
クションを行っていないので、短時間に2次元の吸収係
数画像を得ることができる。 【0037】ステップST27において、画像再構成ユ
ニット44は、再構成領域に形成された吸収係数画像の
各画素の値を、CTナンバ値に変換する。かくして、画
像再構成ユニット44は、CTナンバ値からなる1枚あ
るいは複数枚の2次元画像データ(体軸方向における断
層面の像)を形成する。そして、この2次元画像データ
はディスプレイモニタ46に表示され、操作者は表示さ
れた画像を観察して、収集した輝度データの良否を判断
する。すなわち、上述した体軸に直交する断層面の像を
得る場合と同様に、輝度データの良否判断を、バックプ
ロジェクションを全領域において実行することなく、短
時間で行うことができる。なお、例えば、画像再構成ユ
ニット44を用いる代わりに、CPU43で上述の処理
を行うようにしてもよい。 【0038】画像処理装置45は、3次元画像データに
必要に応じて輪郭抽出等の画像処理を施して、ディスプ
レイモニタ46に供給する。ディスプレイモニタ46
は、3次元画像データあるいは輪郭抽出等の画像処理が
施された3次元画像データに基づいた3次元画像を表示
する。また、ディスプレイモニタ46は、必要に応じて
画像処理装置45から供給される体軸方向あるいは体軸
に直交する方向の2次元画像データに基づいた2次元画
像を表示する。すなわち、従来の装置が上述したように
128枚の断層面の像を得るのに640秒を要していた
のに、この放射線診断装置では、X線管球13を半回転
あるいは1回転する間に、CCDカメラ23の水平ある
いは垂直方向の分解能に対応する多断層面の像を得るこ
とができる。換言すると、この放射線診断装置では、分
解能が高い3次元画像を短時間に得ることができる。し
たがって、この放射線診断装置は、患者を対象とする臨
床装置として実用に適し、また、X線被曝量を従来の装
置に比して大幅に削減することができる。また、X線/
光変換素子21を上述したように大きな平面状のものと
することにより、広範囲であって歪みが少ない3次元画
像を得ることができる。さらに、この放射線診断装置で
は、上述のようにX線イメージインテンシファイアを用
いていないので、振動や地磁気の影響を受けない。 【0039】つぎに、上述した駆動装置30の動作につ
いて説明する。この放射線診断装置では、CCDカメラ
23からのビデオ信号を直接ディスプレイモニタ46に
供給し、すなわち従来の技術で述べたX線テレビジョン
装置と同様な使用状態においてディスプレイモニタ46
に表示された画像を観察し、関心がある領域又は病巣が
画面の略中央に位置するように被検体50を移動した
り、被検体50の大きさに応じて所謂拡大率を変えるこ
とができるようになっている。 【0040】具体的には、ディスプレイモニタ46は、
画面上の位置や領域を指定することができる例えば所謂
ライトペンを具備したものであり、例えば、操作者がラ
イトペンを用いてディスプレイモニタ46の画面上で関
心がある箇所を指示(マーク)すると、コントローラ3
9は、ディスプレイモニタ46からのマークされた位置
を示す位置情報に基づいて、マークされた位置が画面の
略中央に位置するための移動量を求め、この移動量を示
す制御信号を寝台駆動装置36に供給する。寝台駆動装
置36は、この制御信号に基づいて寝台35を被検体5
0の体軸方向に駆動する。その後、上述したように複数
方向の2次元画像に基づいて3次元画像を形成すること
により、ディスプレイモニタ46には、関心がある領域
又は病巣の3次元画像が画面の略中央に位置するように
表示される。なお、画面上の位置等を指示するポインテ
ィングデバイスとしては、上述のライトペン以外に、所
謂マウス、ジョイスティック、タブレット等としてもよ
い。 【0041】また、例えば、拡大率は、X線管球13と
被検体50の距離と、X線管球13とX線/光変換素子
21の距離との比に基づくことから、コントローラ39
は、ディスプレイモニタ46からの画面に表示されてい
る被検体50の像のプロファイル(輪郭)情報に基づい
て、表示されている被検体50の像が所望の大きさ、例
えば画面の75%以上を占めるX線管球13とX線/光
変換素子21間の距離を求め、この距離を示す制御信号
を管球駆動装置33に供給する。管球駆動装置33は、
この制御信号に基づいてX線管球13を駆動する。ま
た、このとき、コントローラ39は、X線管球13とX
線/光変換素子21間の距離に応じて最適な焦点サイズ
を求め、焦点サイズを選択するための制御信号を焦点サ
イズ切換器34に供給する。焦点サイズ切換器34は、
この制御信号に基づいてX線管球13の焦点サイズを切
り換える。その後、上述したように複数方向からの2次
元画像に基づいて3次元画像を形成することにより、デ
ィスプレイモニタ46には、被検体50の3次元画像
が、所望の大きさ、例えば画面の75%以上となるよう
に表示される。換言すると、X線を有効利用できるとと
もに、分解能を高めることができる。 【0042】ところで、表示画像の大きさを調整する手
段は、上述のX線管球13とX線/光変換素子21間の
距離を変える以外に、例えば上述の図1に示すように、
CCDカメラ23を、ミラー22で反射された可視光の
光軸方向に移動するようにしてもよい。具体的には、コ
ントローラ39は、ディスプレイモニタ46からの画面
に表示されている被検体50の像のプロファイル情報に
基づいて、表示されている被検体50の像の大きさがC
CDカメラ23の所謂画角の例えば75%以上を占める
CCDカメラ23の位置を求め、この位置を示す制御信
号をカメラ位置駆動装置38に供給する。カメラ位置駆
動装置38は、この制御信号に基づいてカメラ取付台3
7を可視光の光軸方向に移動する。この結果、ディスプ
レイモニタ46には、被検体50の3次元画像が、画面
の75%以上となるように表示されるとともに、上述と
同様な効果を得ることができる。また、例えばCCDカ
メラ23をズームレンズを具備したビデオカメラとし、
ズーミングをコントローラ39で制御するようにしても
よい。 【0043】以上の説明でも明らかなように、本発明に
係る放射線診断装置では、放射線、例えばX線を被検体
に照射し、被検体を透過したX線の強度分布を検出する
とともに、放射線出力手段と2次元放射線検出手段を一
体として被検体を周回させ、複数方向の放射線の強度分
布に基づいて、3次元画像を形成することにより、分解
能が高い3次元画像を短時間に得ることができる。換言
すると、この放射線診断装置は、患者を対象とする臨床
装置として実用に適し、また、X線被曝量を従来の装置
に比して大幅に削減することができる。さらに、X線/
光変換素子の形状は大きな平面状のものとすることがで
き、広範囲であって歪みが少ない3次元画像を得ること
ができる。 【0044】また、X線/光変換素子を希土類元素を含
む蛍光体とすることにより、この蛍光体を透過するX線
を阻止することができ、CCDカメラの故障を未然に防
ぐことができる。 【0045】また、放射線出力手段と2次元放射線検出
手段間の距離を変化させ、またこのとき、放射線出力手
段と2次元放射線検出手段間の距離に応じて焦点サイズ
を切り換えることにより、所望の大きさの3次元画像を
得ることができる。換言すると、X線を有効利用できる
とともに、分解能を高めることができる。 【0046】また、2次元放射線検出手段として、例え
ばズームレンズを具備したCCDカメラや、光軸方向に
移動可能なCCDカメラ等を用いることにより、2次元
放射線検出手段の画角を調節することができ、所望の大
きさの3次元画像を得ることができる。 【0047】また、被検体である患者を載置する寝台
と、寝台を患者の体軸方向に移動する寝台駆動手段と、
2次元放射線出力手段からの放射線の強度分布に基づい
た画像を表示する表示手段と、寝台駆動手段を制御する
制御手段とを備え、表示手段に表示される被検体の像の
プロファイルに基づいて、制御手段によって関心領域が
表示手段の画面の略中央に位置するように寝台駆動手段
を制御することにより、関心領域又は病巣の3次元画像
を画面の略中央に位置するように表示することができ
る。 【0048】また、被検体である患者の体軸方向又は体
軸方向に直交する方向の2次元画像を、コンボリュージ
ョン・バックプロジェクション法によって3次元画像を
形成する前に形成することにより、2次元放射線検出手
段で検出した複数方向の放射線の強度分布が有効か否か
を予め判断することができる。 【0049】 【発明の効果】以上の説明でも明らかなように、本発明
に係る放射線診断装置は、ファン角度をもって放射線を
被写体に照射する放射線源と、放射線源と被検体を介し
て対向する位置に配設されるとともに、平面状の形状を
有し、被検体を透過した放射線の強度分布を検出する2
次元放射線検出手段と、放射線源と2次元放射線検出手
段との距離を可変とする駆動手段と、放射線源と2次元
放射線検出手段を一体として被検体を周回させる回転駆
動手段と、2次元放射線検出手段からの複数方向の放射
線の強度分布に基づいて、3次元画像を形成する情報処
理手段とを備える。そして、放射線源が被検体を周回し
ながら所定の回転角度毎に放射線を被検体に照射し、2
次元放射線検出手段で検出される複数方向の強度分布と
しての2次元画像情報により、3次元画像情報を形成す
る。このような放射線診断装置では、広範囲の領域であ
って、歪みが少なく、分解能が高い3次元画像を短時間
に得ることができる。この結果として、X線被曝量を従
来の装置に比して大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明を適用した放射線診断装置の具体的な構
成を示すブロック図である。 【図2】放射線診断装置を構成する画像再構成ユニット
の具体的な動作を説明するためのフローチャートであ
る。 【符号の説明】 10 放射線源、11 制御装置、12 高電圧発生
器、13 X線管球、202次元センサ、21 X線/
光変換素子、22 ミラー、23 CCDカメラ、30
駆動装置、31 回転駆動装置、32 回転角度検出
器、33 管球駆動装置、34 焦点サイズ切換器、3
5 寝台、36 寝台駆動装置、37 カメラ取付台、
38 カメラ位置駆動装置、39 コントローラ、40
情報処理装置、41 A/D変換器、42 外部記憶
装置、43 CPU、44 画像再構成ユニット、45
画像処理装置、46 ディスプレイモニタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 館野 之男 千葉県千葉市稲毛区穴川4丁目9番1号 科学技術庁 放射線医学総合研究所内 (72)発明者 神保 昌夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 日下部 正宏 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 佐藤 一雅 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 岡崎 勉 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4C093 AA08 AA22 CA27 EA02 EB10 EB12 EB13 EB17 EC28 EC29 FA15 FA53 FF02 FF42

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ファン角度をもって放射線を被写体に照
    射する放射線源と、 上記放射線源と上記被検体を介して対向する位置に配設
    されるとともに、平面状の形状を有し、上記被検体を透
    過した放射線の強度分布を検出する2次元放射線検出手
    段と、 上記放射線源と上記2次元放射線検出手段との距離を可
    変とする駆動手段と、 上記放射線源と上記2次元放射線検出手段を一体として
    上記被検体を周回させる回転駆動手段と、 上記2次元放射線検出手段からの複数方向の放射線の強
    度分布に基づいて、3次元画像を形成する情報処理手段
    とを備え、 上記放射線源が上記被検体を周回しながら所定の回転角
    度毎に放射線を上記被検体に照射し、上記2次元放射線
    検出手段で検出される複数方向の強度分布としての2次
    元画像情報により、上記3次元画像情報を形成すること
    を特徴とする放射線診断装置。
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