JP2000237177A - X線立体像撮影方法及び装置 - Google Patents

X線立体像撮影方法及び装置

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JP2000237177A
JP2000237177A JP11364238A JP36423899A JP2000237177A JP 2000237177 A JP2000237177 A JP 2000237177A JP 11364238 A JP11364238 A JP 11364238A JP 36423899 A JP36423899 A JP 36423899A JP 2000237177 A JP2000237177 A JP 2000237177A
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Tetsuo Takuno
哲生 宅野
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 X線被爆量が少なく、かつ、姿勢固定のため
の負担も小さいX線立体像撮影方法及び装置。 【解決手段】 以下の1)〜4)の操作を含む。 1)被写体を透過したX線の放射能面密度を微小な画素を
面状に配したX線検出器で検出してこれをX線源画像と
して得る操作。 2)特定の位置におけるX線照射位置から照射されるX線
の放射能面密度を被写体が存在しないと仮定したときの
放射能面密度で除したX線透過率を得る操作。 3)他の全てのX線照射位置からX線透過率を求め、これ
に平均化処理を施してその値を当該観測点におけるX線
透過係数として得る操作。 4)被写体中の全ての観測点に対してX線透過係数を求
め、これらX線透過係数の被写体中における分布をX線
立体像として得る操作。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の属する技術分野は主
として医療分野である。現代医療においてX線写真によ
る診断は不可欠である。中でもX線断層撮影法(以下、
X線CT)は、脳頭蓋内や腹部に発生する病変などの診
断に極めて有益な情報を提供する。他にも文化的資料の
内部構造を分解することなく調査する、所謂、非破壊検
査の一手法等、様々な利用法がある。
【0002】
【従来の技術】従来のX線CT装置は、環状(一次元
的)に配列したX線検出器に対して、その環に沿うよう
にX線管が回転して撮影するものであった。従って、X
線検出器は被写体である人体において特定の断面(断層
面)に関する情報しか得ることができなかった。このた
め、得られる像は単なる平面像であり、被写体の構造を
立体的に把握するには不向きであった。
【0003】例えば、ある臓器の全体像を知ろうとした
場合、その臓器に対して何カ所かの断層面を設定してそ
れぞれの断層像を撮影し、これを読影者(医師)が観察
してその臓器の構造を頭の中で推察していた。従って、
画像を読み取って臓器の全体像を把握するには相当な熟
練と経験を要していた。これに対し、近年開発されたス
パイラルX線CT装置を用いると、X線管が螺旋状に移
動することで、異なる断層面を同一条件下で連続的に複
数枚撮影することができる。これらの断層像はコンピュ
ータ内部に画像情報として蓄積されているので、撮影後
に任意方向からの断層像を作成したり、特定の組織や臓
器だけ抽出して表示したり、任意方向から透写した透写
図を作成する等の画像処理を施すことができるようにな
った。
【0004】しかし、このスパイラルX線CT装置を用
いた場合、撮影に相当な時間がかかるため、患者に対す
る被爆量が増えたり、姿勢固定のための負担を強いると
いった欠点があった。また、心臓等のように、患者の意
思ではその動きを止めることのできない臓器に対して
は、鮮明な像が撮られなかった。
【0005】そこで、最近では、複数枚の断層像をスパ
イラルCTよりも効率よく撮影する方法が提唱されてい
る。特願平5−517284号公報には、X線を二次元
的に効率よく検出する手段について述べ、X線管が被写
体周囲を一巡しただけで複数枚の断層像を同時に得る手
段が示されている。又、特開平6−233757号公報
においては、照射するX線を平行ビームとすることで、
より鮮明な画像を得る工夫がなされている。
【0006】しかしながら、前者の装置では、X線管の
周回軌道から上下的に離れた断層面を撮影するほど、そ
の断層面とX線とのなす角が数学的には補完し難くなる
ので、断層像にボケが生じるという欠点がある。又、後
者の装置では、このような問題は生じないものの、平行
X線ビームを生成する装置に関しては技術的な問題点が
多く、未だ実用化に至っていない。いずれにしても、こ
れらの手法は、被写体の断層面を効率よく複数枚撮影す
る手段にすぎない。その証拠に、いずれの発明も、X線
管は必ず被写体の周囲を周回するように運動していると
いう共通な点がある。X線管がこのような運動様式を取
ると、装置全体が大がかりになる上、製作費も高くなる
し、装置の設置や運営、保守等も煩雑になるという欠点
がある。
【0007】即ち、X線管とX線検出器とは、人体の周
囲を高速で回転するのであるから、その遠心力は回転半
径に比例し、角速度の二乗に比例して増大する。従っ
て、もしも、0.1秒でこれらの装置が人体を一周する
とすれば、重力の200倍近い遠心力が発生することに
なる。そうなると、装置を固定する部品には強靱な力学
的強度が要求されたり、強力な駆動装置が必要であった
り、或いは装置の回転にぶれが全く生じないようにしな
ければならない、といった技術的な問題点が多々発生す
ることになる。
【0008】本発明は、このような課題を解決するもの
である。即ち、被写体のX線透過係数を調査する上で、
断層面を設定する必要が全くなく、三次元的な広がりを
持つ被写体中の任意の点において、他の点とは独立にそ
の点におけるX線透過係数だけを測定する手段を可能と
するものである。しかも、従来のX線CTを一枚撮影す
るのと同等の一連のスキャンで、被写体中のあらゆる点
のX線透過係数、即ち、X線立体像を撮影することがで
きるのである。
【0009】加えて、撮影に際してX線管が必ずしも人
体の周囲を回転する必要がないこととともに、X線検出
器を固定できるので、可動部分の重量を飛躍的に軽減で
きる。又、後述のように、X線の発生位置を電磁的に制
御することによって、一連のスキャンを極めて短時間で
終了することができるようになる。これにより、心臓等
の不随意に運動する臓器であっても、ぶれの生じない立
体像を得ることができる上、立体像の撮影を経時的に多
数回行うことで、臓器自体の運動を動画として撮影する
こともできるようになる。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の趣意に沿い、本発
明は以下の1)〜4)の操作によるX線立体像撮影方法を提
供する。 1)X線管からX線を被写体に照射し、被写体を透過した
X線の放射能面密度を微小な画素を面状に配したX線検
出器で検出してこれをX線源画像として得る操作を少な
くともX線照射位置を種々変えて行い、各X線照射位置
におけるX線源画像を得る操作。 2)被写体中のある観測点に関し、特定の位置におけるX
線照射位置から照射されてこの観測点を通るX線の放射
能面密度を被写体が存在しないと仮定したときの放射能
面密度で除したX線透過率を、当該照射位置に対応する
X線源画像のうちの当該照射位置と観測点との位置から
求まる画素より得る操作。 3)他の全てのX線照射位置から上記2)の操作を行って当
該観測点を通るX線透過率を求め、これに平均化処理を
施してその値を当該観測点におけるX線透過係数として
得る操作。 4)被写体中の全ての観測点に対して上記2)及び3)の操作
を行ってそれぞれの観測点におけるX線透過係数を求
め、これらX線透過係数の被写体中における分布をX線
立体像として得る操作。
【0011】又、本発明は、以上の方法を具現する装置
として、この装置が、X線の照射位置又は方向を迅速に
変えて被写体にX線を照射できるX線管と、被写体を透
過したX線を検出してその放射能面密度に応じた物理量
を出力できる微小な画素を面状に配したX線検出器と、
X線管やX線検出器の作動を制御するとともに、X線検
出器の検出データを処理してX線立体像を求める中央演
算装置と、中央演算装置で求められた立体像を出力する
出力装置とを、少なくとも備えていることを特徴とする
X線立体像撮影装置を提供する。
【0012】即ち、本発明は、X線検出器を従来のよう
な線状ではなく面状に配列し、単位時間当たりに得られ
る情報量を飛躍的に増加させることで対応している。従
来のX線CT装置においては、X線検出器が線状(一次
元的)に配置してあるので、X線管の回転角の情報(一
次元的情報)と併せて、数学的に言うところの二次元空
間における情報(X線量)を収集していたが故に、得ら
れる像も二次元像としての断層像に限られていたのであ
る。本発明は、X線検出器を二次元的(平面的)に配列
し、測定空間を三次元に拡張することで被写体の三次元
像、即ち、X線立体像を構築することを特徴としてい
る。
【0013】尚、従来のX線CT装置における応用例と
して、X線検出器に本発明と同様の二次元的なものを用
い、複数の断層面を同時に画像化できるようにしたもの
があるが、これらは前述のように、本発明の範疇に当て
はまらないものである。本発明がこれらのものと異なる
のは、被写体中のあらゆる点におけるX線透過係数を独
立に、しかも、同時に確定できることである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て述べるが、これにおいて、しばしば使用される用語に
ついて説明しておく。
【0015】〔X線源画像〕被写体全体を透過したX線
のある投影平面における放射能面密度の分布のことをX
線源画像といい、これを何らかの形で記録したものも含
む。例えば、単純X線写真のように、フィルム上に放射
能面密度の違いが濃淡として表れるものもX線源画像と
いうことになる。
【0016】〔X線透過率・X線透過係数〕人体のよう
に必ずしも均質でない被写体に対し、放射能面密度がI
0 である十分に細かい線状の平行X線を照射したと仮定
する。そして、被写体を透過した後のX線が持つ放射能
面密度がIであった場合、I/I0 をX線透過率とい
う。又、被写体が均質であった場合には、X線は被写体
中を透過する距離Lに応じて指数関数的に減弱するの
で、I=GL ・I0 と表すことができる。ここで、Gは
被写体の材質に固有の値であり、これをX線透過係数と
するのである。即ち、X線透過係数とは、X線が均質な
素材中を単位距離透過するうちに放射能がどれだけ減弱
したかの割合をいう。更に、人体のよう均質でない被写
体であっても、ある点を含む十分に微小な領域に限って
言えば、ほぼ均質なものと近似できるから、その点にお
けるX線透過係数を上記のように定義できる。
【0017】〔X線立体像〕人体のような構造物は、そ
の部位によってX線透過係数が異なっている。例えば、
骨組織のX線透過係数は低いが、脂肪組織のそれは水よ
りも幾分低い程度である。これを利用して、医師はX線
写真の濃淡から骨やその他の組織の位置関係を基に病変
の有無を判断しているのである。今、被写体中の任意の
点P(x,y,z)において、そのX線透過係数が一意
的に求め得るとすると、その点におけるX線透過係数
は、x,y,zの関数であって、G(x,y,z)とお
ける。ここで、被写体中の同一平面上に局在しない十分
多数の点P1 (x1 ,y1 ,z1 )からPn (xn ,y
n ,zn )に関してこれらの点におけるX線透過係数、
即ち、G1 (x1 ,y1 ,z1 )からGn (xn ,y
n ,zn )が判明した場合、これらX線透過係数の三次
元空間における分布の様子をX線立体像と称する。
【0018】X線立体像は、具体的には、コンピュータ
内に蓄積された三次元の情報であるから、これを人間が
理解できる画像に変換しなければならない。この変換に
は、透写図を作成すると便利である。透写図とは、コン
ピュータ内部に仮想のX線管を設置し、それから発せら
れたX線が仮想の被写体(X線立体像)を透過して減弱
された後、X線管と対極に位置した仮想のスクリーンに
投影されるべき平面像として計算したものである。この
際の仮想X線管からは、放射状のX線が発せられると仮
定してもよいのであるが、平行X線と仮定すると、三者
の位置関係によって透写図が拡大や縮小したりしないの
で、より観察し易い。
【0019】又、コンピュータ内部には、被写体各点の
X線透過係数が記録されているのであるから、従来のX
線CTのように、特定の断層面における断層像を構築す
ることも可能である。更に、断層面は任意の方向にとれ
るので、任意の方向の断層面も構築可能である。従っ
て、従来のX線CT装置では撮影が極めて困難であった
縦断層面の画像を得ることも可能である。この他、血管
内に造影剤を注入して撮影することで、その血管の走行
を立体的に把握したり、骨組織や特定の臓器のみを抽出
して立体表示する等の更なる応用も考えられる。
【0020】〔撮影に用いる器具の名称と機能〕 1.X線管 金属板などを加熱すると、その表面に熱電子雲を発生さ
せることができる。これを高電圧で一定速度まで加速
し、ターゲットと呼ばれる金属に照射することで、目的
とする波長付近のX線を発生することができ、このよう
にしてX線を発生する装置のことをX線管と称する。こ
の際の電子線はフィルター等で太さを容易に調整できる
ので、点光源に近いX線を得ることができる。加えて、
近年では、偏向コイルで電子線の向きを変え、平面的な
広がりを持つターゲットに対して任意の位置に電子線を
照射することによってX線の照射位置を極めて高速で制
御することも可能になっている。
【0021】2.X線検出器 半導体の中には、受けた電磁波をそのエネルギーの強弱
に応じた物理量として感受するセンサがある。具体的に
は、光電効果やコンプトン効果によって電気抵抗を変化
させたり、あるいは電位差を発生したりするものであ
る。そこで、これらセンサを碁盤の目状(面状)に配列
して微小センサ(画素)とし、それらの微小センサにお
ける受光量をそれぞれ検出することで、二次元像を撮影
する装置が実用化されており、これを個体撮像素子(C
CD)と称する。
【0022】近年、可視光線を遮断し、X線を増感する
フィルムをCCDの表面に配置することで、X線に感受
するCCD、即ち、X線CCDが開発され、既に歯科に
おける口腔内撮影などに臨床応用されている。このX線
CCDは、X線蛍光フィルムで撮影する場合に比較して
感度が良い上、コントラストも良好で、しかも、現像を
行わなくてもよいという利点がある。今後の技術開発に
よっては、寸法的に大きなものが比較的安価に製作でき
るようになるであろう。本発明でいうX線検出器とは、
このX線CCDのように、X線を高感度で感受するセン
サを平面状に緊密に配列したもののことを言う。
【0023】3.コンピュータ X線を照射する位置や照射量、照射時間を制御したり、
X線照射位置と被写体中の各点との関連でそれぞれの点
を通るX線を受光する画素を特定したり、又、被写体中
の各点におけるX線透過係数を計算したりすることで、
被写体のX線立体像を構築する。更に、X線立体像を各
種断層像や透写図等の観察し易い平面像に加工する機能
も有する。
【0024】4.被写体 X線立体像を得ようとする対象物であり、通常は、三次
元的な広がりを有している。
【0025】〔空間座標におけるX線透過係数の計算
法〕X線CTで断層像を構成する方法は、逐次近似法と
解析的手法に大別されるが、現在では解析的手法が主流
になっている。更に、解析的手法に分類されるものの中
には、逆投射法、フーリエ変換法、コンボリューション
法、フィルター補正逆投射法等がある。いずれにして
も、解析的手法で被写体の断層像を撮影するには、ラド
ンの定理を応用している。ラドンの定理とは、ある点に
向けて一定の線量のX線をあらゆる方向から照射し、且
つ、その透過X線量をすべて調べることができたら、透
過X線量の相乗平均を照射線量で除した値がその点にお
けるX線透過係数に等しいというものである。
【0026】このラドンの定理は、単に二次元平面内に
限定して用いるだけでなく、三次元空間にも適用できる
ものである。本発明は、ラドンの定理を三次元的に拡張
することを特徴としている。ここでは、その計算が最も
単純な逆投射法による計算法について説明するが、その
他の方法を用いても、同様に撮影できることはいうまで
もない。
【0027】図1は本発明を説明するものである。ま
ず、被写体12中に十分な数の観測点P 1 〜Pm を配置
する。X線管10は点R1 〜Rn の位置から、それぞれ
独立にX線を円錐状に発射して被写体12に照射するこ
とができる。又、被写体12に突入する直前での単位面
積当たりの放射能面密度はI0 と定める。このようにし
て照射されたX線は被写体12で減弱され、X線検出器
面14に到達し、電気信号として検出される。例えば、
点Rj から照射されたX線のうち、被写体12中の点P
i を経由したものは、被写体12中の他の部分でも減弱
されて、その単位面積当たりの線量がIijとなってX線
検出器面14に到達する。但し、ここでは簡単のため、
X線検出面14において、検出画素の面積が十分に小さ
く、このX線経路については近似的に平行X線が照射さ
れているものとして考えればよい。
【0028】今、被写体12中のある任意の点Pi (1
≦i≦m)に注目し、この点付近の十分に微小な空間に
おけるX線透過係数Gi を計算する手段について述べ
る。前述のラドンの定理は三次元的にも適用することが
でき、これによると、Gi は、 Gi ≒(Ii1・Ii2・Ii3・・・Iin1/n /I0 と近似できる。更に、Sij=Iij/I0 (1≦j≦n)
とおくと、 Gi ≒(Si1・Si1・Si1・・・Sin1/n となり、両辺の対数を取って、 として求めることができる。
【0029】以上の手段により、被写体12における特
定の点Pi におけるX線透過係数Giを求めることがで
きるから、これと同じ作業を被写体12中の観測しよう
とする全ての点において行い、それぞれ対応する記憶セ
ルMi u保存することで、被写体12におけるX線透
過係数の三次元的分布、即ち、X線立体像を得ることが
できる。ここで特記すべきことは、X線立体像を得るた
めに必要なX線の照射回数はn回だけで十分であるとい
う点である。例えば、X線管10がRj の位置にあった
とき、この位置からのX線照射によって、X線検出器1
4には全ての観測点(P1 〜Pm )の像がI1j〜Imj
して投影されるので、即座に前述のS1j〜Smjが決定で
きるのである。
【0030】以上の作業により、被写体12のX線立体
像が構成できたのであるが、このような逆投射法で像を
構成した場合、通常コントラストの強い部分、例えば、
骨組織と軟組織の境界等においては、コントラストが低
下することが知られている。通常のX線CT装置におい
ては、この問題を解決するために、X線検出器14から
得られるデータに補正を施して使用したり(フィルタ補
正逆投射法)、一旦逆投射法で構成した断層面について
更に数学的な補正を加えたりすることが多い(コンボリ
ューション法やフーリエ変換法等)。本発明において
も、このような補正を施した方が良好な画像を得るのに
有利であることはいうまでもないが、その際に行う補正
法に関しては、通常の断層面に施す場合とは異なり、数
学的な次元を一つ増やして三次元空間に対して処理を施
す必要がある。以下にその手法の一例を示す。
【0031】上記のようにして得られたX線立体像は、
被写体そのものにおけるX線透過係数の分布とは若干違
って誤差を含むものであり、それは次式で与えられるこ
とが知られている。 g(x,y、z)=f(x,y、z)*h(x,y、
z)+n(x,y、z) ここで、g(x,y、z)は得られたX線立体像であ
り、f(x,y、z)は被写体におけるX線透過係数の
分布(真の値)、h(x,y、z)は点像分布関数、n
(x,y、z)はノイズを示している。尚、*は畳み込
み積分(コンボリューション積分)を示すものとする。
【0032】点像分布関数とは、次のような被写体を観
測したときの像のことである。但し、ここではノイズの
影響は考えない。 f(0,0,0)=1、f(x,y,z)=0、但し、
原点を除く。通常の観測系には何らかのボケ像が発生す
るから、このような被写体を観測すると、図2のような
像になることが予想され、これを点像分布関数という。
【0033】今、g(x,y、z)、f(x,y、
z)、h(x,y、z)、n(x,y、z)に対し、三
次元フーリエ変換を施した結果をそれぞれ、G(x,
y、z)、F(x,y、z)、H(x,y、z)、N
(x,y、z)とすると、実空間における畳み込み積分
は、フーリエ変換により単なる積算となるので、 G(x,y、z)=F(x,y、z)・H(x,y、
z)+N(x,y、z) と変形される。
【0034】更に、N(x,y、z)が十分小さいと仮
定するなら、この式は更に、 F(x,y、z)≒G(x,y、z)/H(x,y、
z) と近似できる。更に、F(x,y、z)にフーリエ逆変
換を施すことで、f(x,y、z)、即ち、被写体のX
線立体像について、ボケ像を除去し、より鮮明に再現す
ることができるのである。この手法は、一般に、インバ
ースフィルタと呼ばれる画像解析手段である。その他に
もこれを改良したウィナーインバースフィルタ等が知ら
れているが、このような手段を用いても同様であること
はいうまでもない。
【0035】又、ここでは、一旦X線立体像を計算した
後に数学的補正を施したのであるが、場合によっては、
源画像に対して直接施してもかまわない。即ち、源画像
の場合、I(x,y,z)に補正を施した後に、改めて
X線立体像を計算してもよいのである。これは、数学的
な補正を、ラドンの定理の適用前に行うか、後で行うか
の相違である。
【0036】〔X線管の移動様式とX線検出器面の配置
に関して〕上述の手段によって、被写体12のX線立体
像を求めることができるのであるが、ここでX線管10
の移動様式やX線検出器14の配置について言及してお
く。図3はX線管10が被写体(人体)12の周囲を周
回するタイプのものである。只、通常のX線CT装置と
は違い、X線検出器14が面状であるため、X線管10
が人体の周囲を移動することで、X線立体像を撮影する
ことができるのであるが、従来のX線CT装置とは異な
り、X線管10が人体の半周以下の角度で周回するだけ
でも、X線立体像を構築できるのである。
【0037】本例におけるX線検出器14は、その形態
が平面状であって、常に被写体12に対してX線管10
と対極に位置するようにこれと連動して周回するもので
ある。この運動機構を簡略化するためには、X線検出器
14を筒状のものにし、その内周をX線管10が移動す
るような構造のものも考えられる。図3において、より
鮮明な立体像を得るには、被写体12に対して極力様々
な方向からX線を照射することが望ましい。従って、X
線管10の経路に関しては、単に被写体12の周囲を円
運動するだけでなく、それに加えて上下方向にも移動で
きるようにするのが望ましい。これは、従来のX線CT
装置では実現不可能であった移動経路であり、このよう
な工夫によってX線立体像の画質を向上できるのである
が、本発明が被写体の各部分におけるX線透過係数をそ
れぞれ独立に計測し得ることから可能になったのであ
る。このことも又、本発明の特徴の一つである。
【0038】このようにX線管10が被写体12の周囲
を周回する移動様式に対して、図4ではX線検出器14
が固定してあって、X線管10のみが移動している。こ
の移動様式の場合、X線管10が被写体12の周囲を周
回する必要がないので、患者はあたかも胸部単純X線撮
影を受けるときのように、立位のままでX線立体像を撮
影できるようになる。それ故、従来のX線CT装置のよ
うにX線管10が移動する空間を確保する必要や患者を
寝かせて装置内部に搬送する機構等の必要がなくなるた
め、装置の設置面積を飛躍的に減少させることができ
る。更に、X線管10として図7のような電磁制御式の
ものを用いると、X線管10を物理的に運動させるエネ
ルギーを必要としないため、消費電力も又、飛躍的に軽
減することができる。ひいては、撮影装置を車両に搭載
し、医療施設が充実していない地域にも巡回すること
で、高度な医療を施すことができるようになる。
【0039】ここでX線管10は、X線検出器14と平
行な面内において、大局的には円運動をするのである
が、その半径を伸長短縮できるようにしておくと、より
高精度な撮影ができる。この動作は具体的には図5、図
6に示すような装置で実現可能である。即ち、固定部材
16に取り付けられた支持台18にはモータ20が内蔵
されており、一端が溝22で案内されて往復運動が可能
なX線管10を支持したクランク24が取り付けられて
いる。一方、クランク24の他端にはモータ26で回転
させられる円盤(カム)28が取り付けられており、カ
ム28の偏心位置とX線管10とはカムシャフト30で
連結されている。これにより、モータ20を回転させる
と、クランク24はその回転半径を伸縮するように往復
運動するから、図4に示すような花弁形の経路を取るこ
とになる。
【0040】上記のようなX線管は製作が容易である代
わりに、高速で回転移動させるためには技術的に限界が
ある。そこで、これと等価な装置の例を示す。図7はX
線の発生位置を極めて高速で移動することのできる装置
の模式図である。真空管32には電子銃34が設置され
ていて、ここから適当に加速された電子ビームが照射さ
れる。電子ビームの照射方向には円盤状のターゲット3
6がある。電子銃34とターゲット36との間には、偏
向コイル38が設置されており、これが発する磁界によ
って電子ビームはローレンツカを受け、ターゲット36
上の任意の位置に到達することができるようになってい
る。ターゲット36において、電子ビームが到達した個
所ではX線が発生し、あらゆる方向に照射される。カバ
ー40は、撮影に必要のない方向へ照射されたX線を遮
蔽するものである。
【0041】このような機構のX線管を用いれば、X線
の照射位置をいくらでも速く移動できるので、従来のX
線CTでは達成できなかったような高速でのスキャンが
可能になる。従って、心臓のような不随意運動を伴う臓
器でも、経時的に複数回スキャンすることで、複数のX
線立体像を動画として撮影することも可能になるのであ
る。
【0042】〔X線検出器の工夫〕X線検出器14の検
出面においては、その面積が大きければ大きいほど、被
写体12の広範な部分の撮影が可能なのであるが、巨大
な検出器面を一枚の検出器で構成するには技術的に困難
を伴う場合も考えられる。そこで、図8のように比較的
小さなX線検出器14aを多数集合させて、一つの大き
な複合X線検出面を構成する方法が考えられる。ここで
必要とする情報が、ちょうど小検出器14a同士の継ぎ
目に位置する場合、その両隣の小検出器14aの情報か
ら数学的に推定することで対応する。
【0043】次いで、以上の方法によってX線立体像の
撮影を実際に行う場合について説明する。ここでは、図
4に示すようにX線検出器14が固定され、これと平行
な面内でX線管10が移動するものについて説明する
が、図3に示すようなものに関してもこれと同様に実現
できるので説明を省略する。図9は本実施例のブロック
図であり、図10はそのフローチャートである。又、図
11はX線検出器14と被写体12とX線管10の位置
関係を三次元座標上に示したものである。
【0044】まず、撮影装置の機器構成について概説し
ておく。装置全体を制御するコンピュータ42には、X
線管10の挙動を制御したり、X線検出器14からのデ
ータを処理する中央演算装置44と、撮影プログラムを
記憶させておく主記憶装置46と、後述する源画像記憶
装置48及び立体像を記憶させる立体像記憶装置50等
が設けられている。この他、中央演算装置44へ指令を
与え、その結果を受け取る入出力装置として、CRT等
のモニタ52、キーボード54、コントローラ56、3
Dゴーグル58、プリンタ60等も備えている。
【0045】次に、被写体12に関してX線立体像の撮
影を行う過程について、これらの装置等を参照しつつ述
べる。装置の電源を投入すると、中央演算装置44は自
動的に各装置の異常の有無を点検し、モニタ52を通じ
て撮影者に報告する。又、主記憶装置36や源画像記憶
装置48、及び立体像記憶装置50等の初期化作業もこ
の時点で行う。万一、異常があった場合には、撮影者は
これを解決し、コントローラ56を通じて作業の続行を
指示する。以上の作業は各装置が正常に機能するように
なるまで繰り返される。
【0046】一方、撮影者は、キーボード54やコント
ローラ56を用い、目的とする撮影条件を中央演算装置
44に指示する。指示した内容は、モニタ52を通じて
リアルタイムで確認できるようになっている。この場合
の主な指示内容は、X線管10の軌道や照射する箇所及
び線量等についてである。その後撮影者は、コントロー
ラ56を経由して中央演算装置44に撮影開始を指示す
る。すると、中央演算装置44は、撮影開始と同時に測
定条件の情報を基に、X線管10の軌道、照射する位置
や回数、照射するX線の線量、画像を記録すべきタンミ
ング等を瞬時に計算して、撮影プログラムとして主記憶
装置46に記録する。
【0047】その後、中央演算装置44は、撮影プログ
ラムに従ってX線管10を所定の位置(Rj )へ移動さ
せた後、X線の照射を開始する。X線管10から放射状
に照射されたX線は、空気中を直進し、その間に位置す
る被写体12で減弱された後、X線検出器14に到達し
て、その強度、即ち、放射能面密度が計測される。この
場合、X線検出器14は、単位面積あたりの画素数が多
いものほど解像度が高くて好ましいことは言うまでもな
い。X線検出器14で得られたデータは、平面画像とし
て源画像記憶装置48に一旦蓄積される。
【0048】次いで、中央演算装置44は、立体像記憶
装置50の調整に取りかかる。立体像記憶装置50の各
記憶セルM(x,y,z)は被写体12が存在する三次
元空間の座標に対応している。今、ある記憶セルM
(p,q,r)の調整について説明する。この場合、記
憶セルM(p,q,r)に対応する被写体中の点をP
(p,q,r)とおき、この源画像が撮影された時点で
のX線管10の位置をRj (X,Y,Z)とおく(最初
に撮影した平面像についてはj=1)。このとき、X線
検出器14と点P(p,q,r)及び点Rj (X,Y,
Z)との位置関係は図11のようになっている。従っ
て、X線検出器14における点P(p,q,r)の投影
像であるところの点Qはその座標を と計算できるので、この点Qに対応する源画像中の画素
を参照して、その点における放射能面密度Iを得る。
【0049】放射状に照射されたX線に関して、その放
射能面密度は、線源からの距離の二乗に反比例して減弱
するので、このIに関しても若干の補正が必要である。
即ち、この時点で点Rj と点Qとの間の距離Lは と計算できるので、I´を、 I´=L2 ・I と補正する。更に、X線管10とX線検出器14との距
離が単位距離であるときの放射能面密度をI0 、記憶セ
ルの調整量をmとおいて、 m=ln I´ を計算し、これをM(p,q,r)に加える。一枚の源
画像が得られる度に、この作業をすべての記憶セルにつ
いて行う。
【0050】こうして源画像を採得する度に立体像記憶
装置50の内容を調整する作業を、所定枚数分(n回)
繰り返す。この繰り返し回数nは多ければ多いほど、解
像度の高いX線立体像が得られるのであるが、同時に被
写体の被爆量も増加するので、適切な回数にとどめる必
要がある。そして、n枚の源画像を処理した後、各記憶
セルの内容からX線透過係数g(x,y,z)を、 g(x,y,z)=exp〔1/n・M(x,y,z)
−ln I0 〕 と定め、この三次元空間におけるX線透過率の分布g
(x,y,z)をすべて求める。ここで、g(x,y,
z)はX線立体像を示しているのであるが、次のように
画質補正を施し、更に鮮明な画像を得る。即ち、前述の
ように、g(x,y,z)を三次元フーリエ変換してG
(x,y,z)を求め、この観測系における点像分布関
数h(x,y,z)の三次元フーリエ変換であるH
(x,y,z)で除すことによってF(x,y,z)を
計算し、これにフーリエ逆変換を施すことで、ボケ像が
排除された、より鮮明な画像f(x,y,z)、即ち、
被写体のX線立体像を得るのである。尚、この操作は、
インバースフィルタによるものであるが、前述のよう
に、ウィナーインバースフィルタ等の数学的処理も同等
に有効であることはいうまでもない。
【0051】被写体12の立体像はこのようにして撮影
するのであるが、この場合、図7のようなX線管10を
用いることで、撮影速度を更に向上できるとすれば、心
臓のように患者の意志によらず運動している臓器であっ
ても、瞬間的に撮影を行うことで、あたかも静止してい
るかのような画像を得ることができる。更に、この撮影
を一秒間あたり数十回行えば、任意の方向から観察した
透写図を順次モニタに出力することで、患者の心臓の拍
動をリアルタイムで三次元的に観察することができるよ
うになる。
【0052】こうして得られた立体像を観察するには、
以下のような手段を用いる。即ち、観察者はコントロー
ラ56で立体像を各座標軸に対して任意の角度だけ回転
するように指示することができ、中央演算装置44は、
立体像について指示された角度から観察したときの様子
をその都度計算して、その結果を透写図としてリアルタ
イムでモニタ52に映し出す。
【0053】コントローラ56は、図12のようにトラ
ックボール62を備えているが、このトラックボール6
2は通常のものとは異なり、ひねり動作を指令すること
ができるようになっているもので、撮影した立体像をあ
たかも手に持って回転しているかのような操作性を提供
するものである。他にも画像の上下左右方向へのトリミ
ングを行うジョイスティック64や画像の拡大、縮小を
行う拡大縮小ダイヤル68、データエントリーダイヤル
70、決定ボタン72やキャンセルボタン74等が装備
されている。
【0054】更に、前述のトラックボール62は、特定
の断層面を設定する断層モードの機能も有している。具
体的には、トラックボール62の上下左右方向への回転
で断層面の法線ベクトルの制御を行い、ひねり回転によ
って断層面の平行移動を行うのである。従って、断層モ
ードでは、常にリアルタイムで断層面が観察できるよう
になっている。尚、透写図を作成して観察する場合に
は、右目用と左目用の画像を別々にモニタ52に表示
し、視差を利用して立体感を表現できる眼鏡型のモニタ
(3Dゴーグル)58を使用すると、より臨場感が増
す。更に、近年ではこのような装置を頭部に装着しなく
とも、裸眼で立体視ができるモニタが開発されつつある
ので、その応用が期待される。
【0055】又、印刷を行う場合には、撮影者はコント
ローラ56を介してその旨を中央演算装置44に指示す
る。中央演算装置44は、所定の条件でX線の透写図を
作成したり、特定の断層面の断層像を作成したりして、
これらをプリンタ60に出力する。この際に通常の出力
も可能であるが、特に指定すれば、右目用の像と左目用
の像とを並べて印刷することもでき、この印刷物は図1
3のような装置76を用いると手軽に立体視が可能にな
る。これは右目用像を右目で、左目用像を左目で見るた
めに中央に仕切板78があり、更に焦点を合わせ易いよ
うに接眼レンズ80を具備した器具でる。この他、ホロ
グラムシートに印刷し、裸眼で立体視ができるような応
用も考えられる。
【0056】
【発明の効果】以上、本発明によれば、三次元的広がり
を持つ被写体において、あらゆる点のX線透過率を調べ
ること、即ち、X線立体像をえることができる。従っ
て、被写体の状況をより詳細に把握でき、医療面に応用
すれば、疾病の診断や治療等に著しい効果を上げること
ができる。しかも、この場合において、通常のX線CT
と同程度の撮影時間でX線立体像を得ることができるの
であるから、患者のX線被爆量を低減し、身体固定等の
負担も軽減できる。更に、撮影速度を高速化すれば、常
に不随意に運動する臓器等の様子も観察することができ
るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の立体像撮影装置の原理を示す説明図で
ある。
【図2】本発明の一例を示す点像分布関数の説明図であ
る。
【図3】本発明の一例を示す立体像撮影の説明図であ
る。
【図4】本発明の一例を示す立体像撮影の説明図であ
る。
【図5】本発明の一例を示すX線管の移動様式を示す説
明図である。
【図6】本発明の一例を示すX線管の移動様式を示す説
明図である。
【図7】本発明の一例を示すX線管の説明図である。
【図8】本発明の一例を示すX線検出器の集合状態を示
す説明図である。
【図9】本発明の一例を示す立体像撮影装置を構成する
機器のブロック図である。
【図10】本発明の一例を示す操作手順のフローチャー
トである。
【図11】本発明の一例を示す立体像撮影の説明図であ
る。
【図12】本発明の原理を示すコントローラ(操作盤)
の説明図である。
【図13】本発明の原理を示す撮影像の立体視用器具の
説明図である。
【符号の説明】
10 X線管 12 被写体 14 X線検出器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の1)〜4)の操作を有するX線立体像
    撮影方法。 1)X線管からX線を被写体に照射し、被写体を透過した
    X線の放射能面密度を微小な画素を面状に配したX線検
    出器で検出してこれをX線源画像として得る操作を少な
    くともX線照射位置を種々変えて行い、各X線照射位置
    におけるX線源画像を得る操作。 2)被写体中のある観測点に関し、特定の位置におけるX
    線照射位置から照射されてこの観測点を通るX線の放射
    能面密度を被写体が存在しないと仮定したときの放射能
    面密度で除したX線透過率を、当該照射位置に対応する
    X線源画像のうちの当該照射位置と観測点との位置から
    求まる画素より得る操作。 3)他の全てのX線照射位置から上記2)の操作を行って当
    該観測点を通るX線透過率を求め、これに平均化処理を
    施してその値を当該観測点におけるX線透過係数として
    得る操作。 4)被写体中の全ての観測点に対して上記2)及び3)の操作
    を行ってそれぞれの観測点におけるX線透過係数を求
    め、これらX線透過係数の被写体中における分布をX線
    立体像として得る操作。
  2. 【請求項2】 X線照射位置の変更がX線管の移動によ
    り又はX線管はそのままで照射方向を変えたり或いはX
    線管を複数個集積してそのいずれかから照射するもので
    ある請求項1に記載のX線立体像撮影方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のX線立体像撮影
    方法を経時的に複数回行うことでX線立体像の経時的変
    化を動画像として得るX線立体像撮影方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれかに記載のX線立体
    像撮影方法におけるX線立体像及びX線源画像に所定の
    数学的補完処理を施すX線立体像撮影方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれかに記載のX線立体
    像撮影方法を具現するX線立体像撮影装置であって、こ
    の装置が、X線の照射位置又は方向を迅速に変えて被写
    体にX線を照射できるX線管と、被写体を透過したX線
    を検出してその放射能面密度に応じた物理量を出力でき
    る微小な画素を面状に配したX線検出器と、X線管やX
    線検出器の作動を制御するとともに、X線検出器の検出
    データを処理してX線立体像を求める中央演算装置と、
    中央演算装置で求められた立体像を出力する出力装置と
    を、少なくとも備えていることを特徴とするX線立体像
    撮影装置。
  6. 【請求項6】 X線管の移動経路領域内部に被写体が位
    置する請求項5に記載のX線立体像撮影装置。
  7. 【請求項7】 X線管の移動経路領域内部に被写体が位
    置しない請求項5に記載のX線立体像撮影装置。
  8. 【請求項8】 X線検出器がX線管の移動に伴ってその
    位置、向き及び形状が変化する請求項5〜7いずれかに
    記載のX線立体像撮影装置。
  9. 【請求項9】 X線検出器がX線管の移動に伴ってその
    位置、向き及び形状が変化しない請求項5〜7いずれか
    に記載のX線立体像撮影装置。
  10. 【請求項10】 X線管が平面的な広がりを持つターゲ
    ットを備えていて、電子銃から発せられる電子ビームの
    向きを偏向コイルで変えてターゲットへの衝突個所を変
    えることで、X線の照射位置を制御するものである請求
    項5〜9いずれかに記載のX線立体像撮影装置。
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