JP4282111B2 - 放射線診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線診断装置に関し、特に患者のような被検体の3次元画像を得ることができる放射線診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
放射線診断装置としては、例えば所謂X線テレビジョン装置やX線CT(Computer Tomography)装置等が知られている。
従来のX線テレビジョン装置は、被検体にX線を照射して得られるX線透過像を所謂X線イメージインテンシファイアで明るい光学的像に変換し、この光学的像をビデオカメラで撮像するようになっている。したがって、このX線テレビジョン装置では、2次元画像を得ることができるが、3次元画像(多断層面の像)を得ることができなかった。また、X線イメージインテンシファイアは、最大でも14インチ(直径が約35cm)であり、大視野を得ることができず、例えば胸部全体をカバーすることができなかった。また、画像歪みが大きく、振動や地磁気の影響を受けやすいという問題もあった。
【0003】
一方、従来のX線CT装置は、X線管球と1次元アレイセンサを一体として被検体の周りを周回させ、1次元アレイセンサから得られる複数方向の1次元の透過像から例えば所謂コンボリューション・バックプロジェクション法(参考文献:L.A.Feldkalmp,L.C.Davis,and J.W.Kress“Practical cone−beam algorithm”J.Opt.soc.Am.A/Vol.1 No.6612−619/June 1984)や、高速フーリエ変換(FFT)法により断層面の像を形成するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のX線CT装置では、例えば、1回転する毎に高々2−3枚の断層面の像しか得ることができず、多断層面の像、例えば1024断層面の像を得るためには、1断層当たり1秒として、1024(=1024/60):17分の時間を要してしまう。したがって、患者を対象とする臨床装置としては不十分であり、また、X線被曝量が膨大になるという問題があった。
更に、近年になって、X線源と2次元蛍光板エリアセンサ(蛍光体を用いた面センサ)を一体として被検体の周りを周回させ、2次元センサから得られる複数方向の2次元の透過像から例えば所謂コンボリューション・バックプロジェクション法や高速フーリエ変換(FFT)法により断層面の像を形成するような3次元CT装置の提案がある。
【0005】
また、近年、提案されている3次元X線CT装置では、2次元蛍光板により得られた、可視光像をレンズ等を含む光学系で縮小してCCDカメラ撮像するため、大きな空間が必要で小型化が図れず、検出感度が悪い。
換言すると、被曝量を考慮すると、実用上、適用範囲に限界があり、再構成3次元画像を精密な診断に供することができなかった。
以上のように、従来のX線テレビジョン装置では、3次元画像を得ることができない等の問題があり、一方、従来のX線CT装置では、3次元画像(疑似)を得ることはできるが、体軸方向の分解能の悪るさは改善できるが真に近い3次元画像を得るためには時間がかかり過ぎるし、それに伴いX線被曝量も大きくなる問題があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、広範囲な領域にわたって、歪みが少なく、分解能の高い3次元画像を短時間で得ることができる放射線診断装置の提供を目的とするものである。
【0013】
上記目的は、本発明にあっては、被検体に対して放射線を出力する放射線出力手段と、
放射線出力手段に対して被検体を介して対向する位置に設けられ、被検体を透過した放射線の強度分布を検出する放射線検出手段と、
放射線出力手段と放射線検出手段とを一体的に被検体の周りに周回させる回転駆動手段と、
放射線検出手段からの複数の方向に関する放射線の強度分布に基づいて被検体についての3次元画像を形成する情報処理手段と
を有し、
放射線出力手段が、放射線を放出する放射線発生手段と、該放射線発生手段が放出した放射線を被検体に対して出力する範囲を限定する放射線出力限定手段とを備え、
放射線検出手段が、
情報読み出し用の複数のゲートラインを有し、複数のゲートラインが、被検体の周りを周回させる回転軸に直交し、
アモルファス・セレンと薄膜トランジスタ(TFT)とからなる湾曲形状を有する2次元半導体センサであり、
情報処理手段が、
n個(nは整数)のプロセッサからなるパラレル・プロセッサを有し、
複数のゲートラインがn本おきに同一ゲートライン群とされてn個のゲートライン群に分割され、分割された第1のゲートライン群ないし第nのゲートライン群がn個(nは整数)のプロセッサの第1のプロセッサないし第nのプロセッサに順次接続され、
パラレル・プロセッサが、放射線検出手段からの情報信号を分散して処理し、
コンボリューション・バックプロジェクション法(逆投影法)もしくは高速フーリエ変換法により、3次元画像を形成する
放射線診断装置により、達成される。
【0014】
本発明では、放射線出力手段は、被検体に対して放射線を出力する。放射線検出手段は、放射線出力手段と被検体を介して対向する位置に設けられ、被検体を透過した放射線の強度分布を検出する。回転駆動手段は、放射線出力手段と放射線検出手段を一体的に被検体の周りに周回させる。情報処理手段は、放射線検出手段からの複数の方向に関する放射線の強度分布に基づいて被検体についての3次元画像を形成する。
放射線出力手段のX線発生手段は、X線を放出し、X線出力限定手段は、X線発生手段が放出したX線が被検体に対して出力する範囲を限定する。放射線検出手段のアモルファス・セレンがX線を受けて直接電気信号に変換し、アモルファス・シリコンで読み出しを行う。このような2次元半導体センサは湾曲形状とされている。
本発明では、上述の3次元画像は、コンボリューション・バックプロジェクション法(逆投影法)もしくは高速フーリエ変換法により形成される。
また、本発明では、情報処理手段がn個(nは整数)のプロセッサからなるパラレル・プロセッサを有し、ゲートラインがn本おきに同一ゲートライン群とされてn個のゲートライン群に分割され、分割された第1のゲートライン群ないし第nのゲートライン群がn個(nは整数)のプロセッサのそれぞれに接続され、パラレル・プロセッサが、放射線検出手段からの情報信号を分散して処理する。これにより、情報処理手段における情報信号の処理時間を短縮することができる。
【0015】
これにより、従来のようなレンズ等を含む光学系が不要であり、広範囲な領域に亘って歪みが少なく分解能の高い3次元画像を得ることができる。しかもX線出力限定手段により、X線発生手段が放出したX線を被検体に対して出力する範囲を限定できるので、被検体の必要な箇所に限定的にX線を照射して、この結果短時間で必要な領域の分解能の高い3次元画像を得ることができる。
本発明において、好ましくは薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)が、アモルファス・シリコンまたはポリ・シリコンあるいはCdSeである。
本発明において、好ましくは放射線検出手段に設けられた情報読み出し用の複数のゲートラインが、被検体の周りを周回させる回転軸に直交する。
【0016】
本発明において、好ましくは情報処理手段が、放射線出力限定手段によって放射線の被検体に対する出力範囲を限定する操作と、放射線検出手段の複数のゲートラインからそれぞれ出力された情報信号の選択操作との少なくとも一方により、情報を読み出すゲートラインの本数を限定する。このようにすることで、被検体の検査に必要な領域のみの情報信号のみを用いることができるので、情報処理手段における情報処理をより早く行うことができる。
本発明において、好ましくは放射線出力限定手段が、放射線の出力範囲を限定する放射線照射範囲を調節可能な調節手段を有する。このようにすれば、患者の検査に必要な領域を自由に設定することができる。
【0017】
本発明において、好ましくは放射線検出手段からの情報信号により、調節手段が被検体である患者の体軸方向に対して放射線照射範囲を調整する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0020】
図1は、本発明の放射線診断装置の好ましい実施の形態を示している。この放射線診断装置100は、概略的には、放射線出力手段10、放射線検出手段20、回転駆動手段10B、情報処理手段40等を有している。
放射線出力手段10は、放射線源としてのX線源10AとX線出力限定手段14を有している。放射線検出手段20は、放射線/光変換素子としての放射線/光変換素子21と2次元半導体センサ22を有している。
放射線出力手段10のX線源10Aは、X線管球13、高電圧発生器12及び制御装置11を有している。X線管球13は少なくとも2つのいわゆる焦点サイズを有し、少なくとも2つの焦点サイズの1つを選択できるようになっている。高電圧発生器12は、制御装置11の制御の基に高電圧を発生して、X線管球13はこの高電圧により放射線、例えばX線を出力するX線管球13に供給する。
【0021】
X線出力限定手段14は、X線管球13と放射線検出手段20の間に配置されており、X線管球13が発生するコーン状(円錐状)の放射線13Aの被検体50に対する出力範囲を限定する放射線照射範囲を調整できるようになっている。
このX線出力限定手段14は、図2に示すように例えば放射線を遮断できる調整手段14Fを有する。この調整手段14Fは、第1部材14Aと第2部材14Bを有し、それぞれモータ14cによりX方向に沿ってお互いに近づけたりあるいは遠ざけたりすることができる。これにより、X線出力限定手段14は放射線13Aを被検体50に通す領域を所定の大きさに限定することができる。このX線出力限定手段14により限定できる放射線照射範囲は、少なくとも被検体(例えば患者)50の頭部と足を結ぶ体軸方向50A方向だけは限定できるようになっている。体軸方向50Aの方向とX方向は平行である。
【0022】
図1と図2のように、被検体50は、寝台35の上に載置することができ、この寝台35は、X線管球13と放射線検出手段20の間に位置されており、しかもX線出力限定手段14と放射線検出手段20の間に位置されている。X線出力限定手段14のモータ14cは、照射野制御装置15によりその動作を制御できる。
放射線検出手段20は、上述したようにX線/光変換素子21と2次元半導体センサ22を有している。X線/光変換素子21と2次元半導体センサ22は接しており、レンズ等を有する光学系はなく好ましくは密着している。X線/光変換素子21は、2次元半導体センサ22に比べてX線管球13側に位置しており、X線管球13とX線出力限定手段14と放射線検出手段20は、図1と図3の回転駆動手段31により、一体的に被検体50と寝台35の周りを周回させることができる。
【0023】
図2と図3に示すように、回転駆動手段31は、X線管球13とX線出力限定手段14と放射線検出手段20を支持しながら、矢印R方向に所定角度毎回転したりあるいは連続回転することも可能である。X線管球13と放射線検出手段20は、被検体50をほぼ中心として対向する位置に配置されている。
図1のX線管球13が放出した放射線13Aは、必要によりX線出力限定手段14を通ることでその照射範囲が限定された後に、被検体50を透過して放射線検出手段20のX線/光変換素子21に入射する。X線/光変換素子21は、このように受けたX線を可視光に変換する。そしてX線/光変換素子21からの可視光は、2次元半導体センサ22において電気信号に変換される。2次元半導体センサ22からの情報信号ISは、データ読み出し制御部23からの制御信号CSに基づいて、情報処理手段のA/D変換部(アナログ/デジタル変換部)41に供給できる。
【0024】
X線/光変換素子21は、例えば希土類元素を含む蛍光体あるいは柱状Csl蛍光体から構成されたもので、ピクセルがマトリックス状に配置されている。2次元半導体センサ22は、好ましくはアモルファスセレンとアモルファスシリコンから構成されたもので、ピクセルがマトリックス状に配置され、X線/光変換素子21のピクセルに対応している。
図1の例では、2次元半導体センサ22とX線/光変換素子21は、平板状であり互いに密着している。従って、X線/光変換素子21からの可視光は、2次元半導体センサ22に対して直接入力して電気信号に変換される。従って従来のようなレンズ等を含む光学系によりX線/光変換素子21と2次元半導体センサ22の間が大きく開いているようなことがない。図4は、このような平板状の積層型の放射線検出手段20の例を示している。
【0025】
図1の駆動装置30は、上述した回転駆動手段31とコントローラ37、焦点サイズ切換器34、管球駆動装置33、寝台駆動部36等を有している。
コントローラ37は、回転駆動手段31、寝台駆動部36、焦点サイズ切換器34、管球駆動装置33の動作を制御する。回転駆動手段31が、X線管球13と放射線検出手段20を一体的に図3のようにR方向に回転した場合には、回転角度検出器32がその回転角度を検出できるようになっており、回転角度検出器32はその検出信号をCPU(中央処理装置)43に供給する。
管球駆動装置33は、X線管球13と放射線検出手段20の距離を変えることができる。すなわちX線管球13をY方向(X方向と直交する垂直方向)に移動して位置決めすることができる。焦点サイズ切換器34は、X線管球13の焦点サイズをたとえば2段階に切り換えて選択することができる。
【0026】
寝台駆動装置36は、寝台35を、体軸方向50A方向に沿って移動して位置決めすることができる。
この放射線診断装置では、X線管球13からのX線を被検体50に照射して得られるX線透過像をX線/光変換素子21で可視光の像(光学的像)に変換し、この光学的像を2次元半導体センサ22と、データ読み出し制御部23とで効率良く電気信号に変換すると共に、以上の動作を、回転駆動装置31によりX線管球13と2次元センサ20を一体として被検体50を周回させる間に、所定の回転角度毎、すなわち所定の周期で繰り返し、得られる複数方向の2次元画像に基づいて、3次元画像を形成するようになっている。
【0027】
具体的には、制御装置11は、所定の管電圧及び管電流を短い時間であって所定の周期(以下パルス的という)でX線管球13に印加するように高電圧発生器12を制御する。例えば、制御装置11は、被検体50である患者の頭と足を結ぶ体軸方向50Aに直交する面においてX線管球13と2次元センサ20が図3のR方向に沿って一体となって(180+α)度回転(αは所謂ファン(fan)角度であり、以下単にX線管球13が半回転という)する間に、X線照射回数が120回以上となるように高電圧発生器12を制御する。そして、X線管球13からのX線は寝台35に載置された被検体50を透過し、この結果、X線/光変換素子21には、被検体50内部のX線吸収係数μの差異による強度分布を有するX線が入射される。
なお、X線管球13の回転角度は、例えば1回転(360+α度)としてもよい。
更には、制御装置11は、所定の管電圧及び管電流を所定の長い時間に亘って(以下連続的という)X線管球13に印加するように高電圧発生器12を制御し、所定のタイミングでデータを収集してもよい。連続的にX線を照射した方がスキャンの高速化には適している。
【0028】
以降は、パルス的にX線を照射した場合を例にして説明する。
図1のX線/光変換素子21は、X線阻止能力に優れた希土類元素を含む蛍光体、例えばGd202S:Tb、Gd202S:Eu、柱状Csl等からなると共に、その形状が例えば胸部全体をカバーできる平面状のものであり、X線を可視光に変換する。X線/光変換素子21からの可視光は、2次元半導体センサ22と、データ読み出し制御部23とで効率良く電気信号に変換され、該電気信号は、情報処理手段40に供給される。
【0029】
情報処理手段(装置)40は、例えば上述の図1に示すように、A/D変換器41と、外部記憶装置42と、中央演算装置(以下CPUという)43と、画像再構成ユニット44と、画像処理装置45と、ディスプレイモニタ46とから構成される。
A/D変換器41は、上記半導体センサ22からの電気信号をディジタル信号に変換する。外部記憶装置42は、A/D変換器41からのディジタル電気信号を記憶する。CPU43は、回転角度検出器32からの回転角度情報に基づいて、A/D変換器41からのディジタル信号の取り込み等を制御する。画像再構成ユニット44は、上記外部記憶装置42から読み出されたディジタル信号に前処理を施すと共に、前処理されたディジタル信号、すなわち複数方向の2次元画像に基づいて3次元画像を形成する。画像処理装置45は、画像再構成ユニット44からの3次元画像に必要に応じて輪郭抽出等の画像処理を施す。ディスプレイモニタ46は、画像処理装置45からの3次元画像データに基づいた画像を表示すると共に、画面上の位置等が指定可能である。
【0030】
A/D変換器41は、上記半導体センサ22からの電気信号をディジタル信号に変換し、得られるディジタル信号はCPU43の制御のもとに外部記憶装置42に記憶される。具体的には、回転角度検出器32は、X線管球13と2次元センサ20が一体となってR方向に沿って被検体50を周回するときの回転角度を検出し、CPU43は、この回転角度情報に基づき、上述したX線管球13のパルス的な照射に同期してディジタル信号を収集し、収集したディジタル信号を外部記憶装置42に記憶するように制御を行う。すなわち、被検体50に照射するX線をパルス的にすることにより、連続的に照射する場合と比較して、被検体50の無駄な被曝を防ぐことができると共に、例えば、照射時間が短いので、X線の照射強度を高めることができ、所謂S/N(Signal to Noiseratio)を改善することができる。なお、ディジタル信号を外部記憶装置42に記憶する代わりに、たとえば情報処理手段40の画像再構成ユニット44の内部メモリに記憶するようにしてもよい。
【0031】
このようにして、外部記憶装置42に記憶された複数方向(例えば120以上の方向)のディジタル信号は、再びCPU43の制御のもとに読み出されて、画像再構成ユニット44に供給される。
画像再構成ユニット44は、読み出されたディジタル信号に幾何的な歪みを補正する幾何歪補正、感度補正、ディジタル信号をX線吸収データに変換する等の前処理を施し、得られる複数方向のX線吸収データを用いて、例えば所謂コンボリューション・バックプロジェクション法や高速フーリエ変換(FFT)法により、複数の断層面の像(3次元画像データ)を形成し、この3次元画像データを画像処理装置45に供給する。
【0032】
具体的には、例えば図8は画像再構成ユニット44の具体的な動作をフローチャートとして示している。
図8のステップST1において、画像再構成ユニット44は、操作者が3次元画像データを投影した領域の全領域にわたって画像形成するように操作を行ったかを判断し、これに該当するときはステップST3に進み、該当しないときはステップST2に進む。
ステップST2において、図1の画像再構成ユニット44は、ステップST1において指定された領域における図1の被検体50の断層面が被検体50の体軸方向50Aの断層面か、体軸方向50Aに直交する方向50Bの断層面かを判断し、体軸方向50Aの断層面のときはステップST5に進み、体軸に直交する方向50BのときはステップST4に進む。
【0033】
図8のステップST3において、画像再構成ユニット44は、3次元画像データを形成する領域を全領域(体軸方向50Aと直交する方向50Bの両方の断層面)としてステップST11に進む。
ステップST4において、画像再構成ユニット44は、3次元画像データを形成する領域を指定領域(直交する方向50Bの断層面)としてステップST11に進む。
また、ステップST5において、画像再構成ユニット44は、3次元画像データを形成する領域を指定領域(体軸方向50Aの断層面)としてステップST21に進む。
ステップST11において、画像再構成ユニット44は、内蔵するメモリの3次元画像データを記憶するための再構成領域を初期化、例えば値を0とし、ステップST12に進む。
【0034】
ステップST12において、X線の強度は被検体50の中心部が強く、周辺部が弱くなることから、画像再構成ユニット44は、予め測定したX線強度分布に基づいて、位置によるバラツキを補正する。すなわち、例えば、予め測定した最大強度分布、最小強度分布をそれぞれM(x,y)、B(x,y)とし、収集された回転角度dにおけるディジタル信号をid(x,y)とすると、画像再構成ユニット44は、下記式(1)により補正後のディジタル信号Id(x,y)を求め、ステップST13に進む。
Id(x,y)=(id(x,y)−B(x,y))/(M(x,y)−B(x,y)) ・・・式(1)
【0035】
ステップST13において、X線は吸収体内を通過すると指数関数で強度が低下することから、画像再構成ユニット44は、補正後のディジタル信号Id(x,y)から吸収係数(X線吸収データ)Pd(x,y)を例えば下記式(2)により求め、ステップST14に進む。なお、Hは任意の係数であり、その値は例えば1000である。
Pd(x,y)=H−(H/LogH)×Log(H×Id(x,y))・・・式(2)
ステップST14において、画像再構成ユニット44は、X線吸収データPd(x,y)と補正関数(例えばSheppとLoganの補正関数)のコンボリューション(重畳積分)を行い、投影データを生成した後、ステップST15に進む。
【0036】
ステップST15において、画像再構成ユニット44は、ステップST11において初期化した再構成領域に投影データを累積的に記憶し、ステップST16に進む。
ステップST16において、画像再構成ユニット44は、全方向の投影データを累積的に記憶したかを判断し、該当するときはステップST17に進み、該当しないときはステップST12に戻る。
【0037】
すなわち、ステップST12〜ステップST16のループにおいて、例えば3次元構成となっている再構成領域の各画素位置に、各方向からの投影データを逆投影(バックプロジェクション)して順次累積する。この結果、再構成領域には3次元の吸収係数画像が形成される。
ところで、画像再構成ユニット44は、ステップST3を介してこのループを実行したときは、全領域にわたって吸収係数画像を形成するが、ステップST4を介してこのループを実行すると、指定された領域、例えば体軸方向50Aに直交する方向50Bの1枚あるいは複数枚の断層面の吸収係数画像を形成する。
【0038】
ステップST17において、画像再構成ユニット44は、再構成領域に形成ささた吸収係数画像の各画素の値を、予め測定されている空気及び水の吸収係数値で校正して、所謂CT(Computer Tomography)ナンバ値に変換する。
これにより、画像再構成ユニット44は、CTナンバ値からなる3次元画像データ(複数の断層面の像)を形成する。
ところで、バックプロジェクション法により3次元画像データを形成するには、多くの演算が必要であり(時間がかかり)、この放射線診断装置では、バックプロジェクション法により、全領域における3次元画像データを形成する前に、上述したように所望の領域を指定し、この領域における1枚あるいは複数枚の断層面の像であって、CTナンバからなる2次元画像データ(体軸に直交する断層面の像)を形成し、後述するようにこの2次元画像データに基づいた画像をディスプレイモニタ46に表示することができ、操作者は表示された画像を観察して、収集した画像データの良否、例えばノイズ等の影響の有無を短時間で確認することができる。換言すると、例えば雑音が多く、再度ディジタル信号の収集が必要か否かを、患者を待たせることなく判断することができる。
【0039】
一方、図8のステップST21において、画像再構成ユニット44は、再構成領域を初期化して、ステップST22に進む。
ステップST22において、画像再構成ユニット44は、上記式(1)により補正後のディジタル信号Id(x,y)を求め、ステップST23に進む。
ステップST23において、画像再構成ユニット44は、補正後のディジタル信号Id(x,y)からX線吸収データPd(x,y)を上記式(2)により求め、ステップST24に進む。
ステップST24において、画像再構成ユニット44は、X線吸収データPd(x,y)と補正関数のコンボリューションを行い、投影データを生成した後、ステップST25に進む。
【0040】
ステップST25において、画像再構成ユニット44は、全周にわたって投影データを生成したかを判断し、該当するときはステップST26に進み、該当しないときはステップST22に戻る。
ステップST26において、画像再構成ユニット44は、再構成領域におけるステップST5で指定した指定領域の各画素位置に、各方向からの投影データをバックプロジェクションして順次累積し、ステップST27に進む。
この結果、再構成領域には、体軸方向における1枚あるいは複数枚の2次元の吸収係数画像が形成される。すなわち、全領域に対してはバックプロジェクションを行っていないので、短時間に2次元の吸収係数画像を得ることができる。
【0041】
ステップST27において、画像再構成ユニット44は、再構成領域に形成された吸収係数画像の各画素の値を、CTナンバ値に変換する。かくして、画像再構成ユニット44は、CTナンバ値からなる1枚あるいは複数枚の2次元画像データ(体軸方向における断層面の像)を形成する。そして、この2次元画像データはディスプレイモニタ46に表示され、操作者は表示された画像を観察して、収集した画像データの良否を判断する。すなわち、上述した体軸に直交する方向50Bについての断層面の像を得る場合と同様に、体軸方向50Aに関する断層像の画像データの良否判断を、バックプロジェクションを全領域において実行することなく、短時間で行うことができる。なお、例えば、画像再構成ユニット44を用いる代わりに、CPU43で上述の処理を行うようにしてもよい。
【0042】
図1の画像処理装置45は、3次元画像データに必要に応じて輪郭抽出等の画像処理を施して、ディスプレイモニタ46に供給する。ディスプレイモニタ46は、3次元画像データあるいは輪郭抽出等の画像処理が施された3次元画像データに基づいた3次元画像を表示する。
また、ディスプレイモニタ46は、必要に応じて画像処理装置45から供給される体軸方向50Aあるいは体軸に直交する方向50Bの2次元画像データに基づいた2次元画像を表示する。すなわち、従来の装置が上述したように128枚の断層面の像を得るのに640秒を要していたのに、この放射線診断装置では、X線管球13を半回転あるいは1回転する間に、図1の半導体センサ22の水平あるいは垂直方向の分解能に対応する多断層面の像を得ることができる。換言すると、この放射線診断装置では、分解能が高い3次元画像を短時間に得ることができる。
したがって、この放射線診断装置は、患者を対象とする臨床装置として実用に適し、また、X線被曝量を従来の装置に比して大幅に削減することができる。また、2次元センサ20を上述したように大きな平面状のものとすることにより、広範囲であって歪みが少ない3次元画像を得ることができる。さらに、この放射線診断装置では、上述のようにX線イメージインテンシファイアを用いていないので、振動や地磁気の影響を受けない。
【0043】
図5は、2次元半導体センサ22の構成例を示しており、2次元半導体センサ22は多数のマトリックス状に配置されたピクセル22Pを有している。これらのピクセル22Pに対応して図5においては複数のゲートラインGLと、複数のデータラインDLが、交差して形成されている。ゲートラインGLは体軸方向50Aと直交しており(かつ体軸と直交する方向50Bと平行)、データラインDLは体軸方向50Aと平行である。このようなゲートラインGLの駆動範囲が、図1のX線管球13から照射される放射線13Aの照射野の大きさにより調整することにより、その照射野に対応するピクセル22Pから情報信号を取り出すことができる。
【0044】
図6は、図5の半導体センサ22における多数のゲートラインGLに対応して複数のパラレル・プロセッサPC(たとえば図示例ではPC1〜PC4)が接続された例を示している。各プロセッサPCは、図1のデータ読み出し制御部23を構成しており、複数のプロセッサは、n(n:整数)本おきに各ゲートラインGLの処理を行うことができる。
例えばゲートラインGL1は、プロセッサPC1に接続され、次のゲートラインGL2はプロセッサPC2に接続され、ゲートラインGL3はさらに次のプロセッサPC3に接続され、ゲートラインGL4はプロセッサPC4に接続されている。このようにして順次ゲートラインがプロセッサに接続されている。
各プロセッサPC1〜PC4は、A/D変換器41に接続されて、データ読み出し制御部23からの指令に基づいて、A/D変換器41側に情報信号を送ることができる。
図6においては、一例として4つのパラレル・プロセッサPC1〜PC4を用いているが、これに限らずより多くのプロセッサを用意すればさらにゲートラインGLにおける情報信号の処理速度を上げることができる。
【0045】
図7は、例えば図6に示すプロセッサPC1〜PC4から得られる情報信号IS1〜IS4等に基づいて、図1の画像再構成ユニット44が処理する3次元画像の再構成ボリュームの例を示している。この画像の再構成範囲は、図1のX線出力限定手段14と、2次元半導体センサ22から選択された情報信号のいずれか一方により限定することができる。
【0046】
つぎに、上述した図1の駆動装置30の動作について説明する。
図1の放射線診断装置では、半導体センサ22からの電気信号を直接ディスプレイモニタ46に供給し、すなわち従来の技術で述べたX線テレビジョン装置と同様な使用状態においてディスプレイモニタ46に表示された画像を観察し、関心がある領域又は病巣が画面の略中央に位置するように被検体50を移動したり、被検体50の大きさに応じて所謂拡大率を変えることができるようになっている。
【0047】
具体的には、ディスプレイモニタ46は、画面上の位置や領域を指定することができる例えば図1の所謂ポインティングデバイスの一例としてライトペン46Lを具備したものである。例えば、操作者がライトペン46Lを用いてディスプレイモニタ46の画面上で関心がある箇所を指示(マーク)すると、コントローラ37は、ディスプレイモニタ46からのマークされた位置を示す位置情報に基づいて、マークされた位置が画面の略中央に位置するための移動量を求め、この移動量を示す制御信号を寝台駆動装置36に供給する。寝台駆動装置36は、この制御信号に基づいて寝台35を被検体50の体軸方向50Aに駆動する。その後、上述したように複数方向の2次元画像に基づいて3次元画像を形成することにより、ディスプレイモニタ46には、関心がある領域又は病巣の3次元画像が画面の略中央に位置するように描出できる。なお、画面上の位置等を指示するポインティングデバイスとしては、上述のライトペン以外に、所謂マウス、ジョイスッティック、タブレット等を採用できる。
【0048】
また、例えば、ディスプレイモニタ46における再構成画像の拡大率は、X線管球13と被検体50の距離と、X線管球13とX線/光変換素子21の距離との比に基づくことから、コントローラ37は、ディスプレイモニタ46からの画面に表示されている被検体50の像のプロファイル(輪郭)情報に基づいて、表示されている被検体50の像が所望の大きさ、例えば画面の75%以上を占めるX線管球13とX線/光変換素子21間の距離を求め、この距離を示す制御信号を管球駆動装置33に供給する。
管球駆動装置33は、この制御信号に基づいてX線管球13を駆動する。このとき、コントローラ37は、X線管球13とX線/光変換素子21間の距離に応じて最適な焦点サイズを求め、焦点サイズを選択するための制御信号を焦点サイズ切換器34に供給する。焦点サイズ切換器34は、この制御信号に基づいてX線管球13の焦点サイズを切り換える。その後、上述したように複数方向からの2次元画像に基づいて3次元画像を形成することにより、ディスプレイモニタ46には、被検体50の3次元画像が、所望の大きさ、例えば画面の75%以上となるように表示される。換言すると、X線を有効利用できると共に、分解能を高めることができる。
【0049】
以上の説明でも明らかなように、本発明に係る放射線診断装置では、放射線、例えばX線を被検体に照射し、被検体を透過したX線の強度分布を検出すると共に、放射線出力手段と2次元放射線検出手段を一体として被検体を周回させ、複数方向の放射線の強度分布に基づいて、3次元画像を形成することにより、分解能が高い3次元画像を短時間に得ることができる。換言すると、この放射線診断装置は、患者を対象とする臨床装置として実用に適し、また、X線被曝量を従来の装置に比して大幅に削減することができる。さらに、X線/光変換素子の形状は大きな平面状のものとすることができ、広範囲であって歪みの少ない3次元画像を得ることができる。
【0050】
X線/光変換素子を希土類元素を含む蛍光体とか柱状Csl蛍光体にすることにより、この蛍光体を透過するX線を阻止することができ、半導体センサの故障を未然に防ぐことができる。
放射線出力手段と2次元放射線検出手段間の距離を変化させ、またこのとき、放射線出力手段と2次元放射線検出手段間の距離に応じて焦点サイズを切り換えることにより、所望の大きさの3次元画像を得ることができる。換言すると、X線を有効利用できると共に、分解能を高めることができる。
【0051】
被検体である患者を載置する寝台と、寝台を患者の体軸方向に移動する寝台駆動手段と、放射線出力手段からの放射線の強度分布に基づいた画像を表示する表示手段と、寝台駆動手段を制御する制御手段とを備え、表示手段に表示される被検体の像のプロファイルに基づいて、制御手段によって関心領域が表示手段の画面の略中央に位置するように寝台駆動手段を制御することにより、関心領域又は病巣の3次元画像を画面の略中央に位置するように表示することができる。
被検体である患者の体軸方向又は体軸方向に直交する方向の2次元画像を、コンボリューション・バックプロジェクション法によって3次元画像を形成する前に形成することにより、2次元放射線検出手段で検出した複数方向の放射線の強度分布が有効か否かを予め判断することができる。
【0052】
本発明では、好ましくは情報処理手段では、放射線出力限定手段による放射線線が被検体に対して出力する範囲を限定する操作と、放射線検出手段からの情報信号の選択と、の少くとも一方により、n個置きの放射線検出手段のゲートラインに対応するパラレル・プロセッサに情報処理させることができる。これにより短時間で情報を並列処理できる。
本発明では、好ましくは情報処理手段では、3次元画像の再構成領域を体軸方向と平行にn個に分割して、それぞれの領域を1個のプロセッサが再構成することができる。これにより、各パラレル・プロセッサを均等に使用して短時間で情報を処理できる。
【0053】
ところで本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
図1の実施の形態では、放射線検出手段20は、平板状に構成されているが、これに限らず図9に示すように放射線検出手段20のX線/光変換素子21と半導体センサ22は湾曲して形成することもできる。この湾曲方向は体軸方向50Aに対して直交する方向50Bに関して湾曲させることができる。このようにすれば、より精度の高い放射線診断を行うことができる。
【0054】
また、図1に示す放射線検出手段20は、X線/光変換手段21と2次元半導体センサ22を有しているが、これに限らない。放射線検出手段20としては、X線/光変換手段21は用いずに、たとえば図10に示すようにアモルファス・セレンと薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)からなる2次元半導体センサを用いることもできる。
これにより、放射線検出手段20のアモルファス・セレンがX線を受けて直接電気信号に変換し、薄膜トランジスタで読み出しを行う。すなわち図11に示すようにアモルファス・セレンがX線の強度に応じた電荷量に変換し、薄膜トランジスタがその電荷量に応じて情報信号ISとする。
薄膜トランジスタとしては、アモルファス・シリコンまたはポリ・シリコンあるいはCdSeを採用できる。
【0055】
したがって従来のようなレンズ等を含む光学系が不要であり、広範囲な領域に亘って歪みが少なく分解能の高い3次元画像を得ることができる。しかもX線出力限定手段により、X線発生手段が放出したX線を被検体の少くとも体軸方向に対して出力する範囲を限定できるので、被検体の必要な箇所に限定的にX線を照射して、この結果短時間で必要な領域の分解能の高い3次元画像を得ることができる。図10の2次元半導体センサ122は平面状であっても湾曲していてもよい。図10の放射線診断装置100のその他の要素は図1のものと同様であり、その説明を援用する。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、広範囲な領域にわたって、歪みが少なく、分解能の高い3次元画像を短時間で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線診断装置の好ましい実施の形態を示すシステム構成図。
【図2】図1の放射線診断装置におけるX線管球、放射線出力限定手段、寝台及び放射線検出手段を示す斜視図。
【図3】X線管球と放射線検出手段及びその回転駆動手段の一例を示す図。
【図4】放射線検出手段の一例を示す斜視図。
【図5】放射線検出手段の2次元半導体センサの動作範囲の最適化を示す図。
【図6】重畳積分範囲の最適化を示す図。
【図7】逆投影範囲の最適化を示す図。
【図8】本発明の放射線診断装置の画像再構成ユニットの具体的な動作を説明するフローチャート。
【図9】放射線検出手段の別の実施の形態を示す図。
【図10】本発明の放射線診断装置の他の例を示す図。
【図11】図14における2次元半導体センサの働きを示す図。
【符号の説明】
10・・・放射線出力手段、10A・・・X線源(X線発生手段)、13・・・X線管球、14・・・放射線出力限定手段、20・・・放射線検出手段、21・・・X線/光変換素子、22・・・2次元半導体センサ、30・・・駆動装置、31・・・回転駆動手段、40・・・情報処理手段、50・・・被検体、50A・・・体軸方向、100・・・放射線診断装置
Claims (8)
- 被検体に対して放射線を出力する放射線出力手段と、
上記放射線出力手段に対して上記被検体を介して対向する位置に設けられ、上記被検体を透過した上記放射線の強度分布を検出する放射線検出手段と、
上記放射線出力手段と上記放射線検出手段とを一体的に上記被検体の周りに周回させる回転駆動手段と、
上記放射線検出手段からの複数の方向に関する上記放射線の強度分布に基づいて上記被検体についての3次元画像を形成する情報処理手段と
を有し、
上記放射線出力手段が、上記放射線を放出する放射線発生手段と、該放射線発生手段が放出した上記放射線を上記被検体に対して出力する範囲を限定する放射線出力限定手段とを備え、
上記放射線検出手段が、
情報読み出し用の複数のゲートラインを有し、複数の上記ゲートラインが、上記被検体の周りを周回させる回転軸に直交し、
アモルファス・セレンと薄膜トランジスタ(TFT)とからなる湾曲形状を有する2次元半導体センサであり、
上記情報処理手段が、
n個(nは整数)のプロセッサからなるパラレル・プロセッサを有し、
複数の上記ゲートラインがn本おきに同一ゲートライン群とされてn個のゲートライン群に分割され、分割された第1のゲートライン群ないし第nのゲートライン群が上記n個(nは整数)のプロセッサの第1のプロセッサないし第nのプロセッサに順次接続され、
上記パラレル・プロセッサが、上記放射線検出手段からの上記情報信号を分散して処理し、
コンボリューション・バックプロジェクション法(逆投影法)もしくは高速フーリエ変換法により、3次元画像を形成する
放射線診断装置。 - 上記情報処理手段が、
上記放射線出力限定手段によって上記放射線の上記被検体に対する出力範囲を限定する操作と、
上記放射線検出手段の複数の上記ゲートラインからそれぞれ出力された情報信号の選択操作と
の少なくとも一方により、情報を読み出す上記ゲートラインの本数を限定する
請求項1に記載の放射線診断装置。 - 放射線出力限定手段が、放射線の上記出力範囲を限定する放射線照射範囲を調節可能な調節手段を有する
請求項2に記載の放射線診断装置。 - 上記放射線検出手段からの上記情報信号により、上記調節手段が上記被検体である患者の体軸方向に対して放射線照射範囲を調整する
請求項3に記載の放射線診断装置。 - 薄膜トランジスタ(TFT)がアモルファス・シリコンである
請求項1に記載の放射線診断装置。 - 薄膜トランジスタ(TFT)がポリ・シリコンである
請求項1に記載の放射線診断装置。 - 薄膜トランジスタ(TFT)がCdSeである
請求項1に記載の放射線診断装置。 - コンボリューション・バックプロジェクション法(逆投影法)を用いる場合には、上記情報処理手段が、上記3次元画像の形成前に上記被検体である患者の体軸方向又は上記体軸方向に直交する方向に関する2次元画像を形成する
請求項1に記載の放射線診断装置。
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