JP2003116257A - ボイスコイル発電器、発電方法、スターリングエンジン、および発電器 - Google Patents

ボイスコイル発電器、発電方法、スターリングエンジン、および発電器

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JP2003116257A
JP2003116257A JP2001309949A JP2001309949A JP2003116257A JP 2003116257 A JP2003116257 A JP 2003116257A JP 2001309949 A JP2001309949 A JP 2001309949A JP 2001309949 A JP2001309949 A JP 2001309949A JP 2003116257 A JP2003116257 A JP 2003116257A
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magnetic field
generator
coil
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Tadao Okazaki
忠雄 岡▲崎▼
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OHM Electric Co Ltd
Original Assignee
OHM Electric Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K35/00Generators with reciprocating, oscillating or vibrating coil system, magnet, armature or other part of the magnetic circuit
    • H02K35/02Generators with reciprocating, oscillating or vibrating coil system, magnet, armature or other part of the magnetic circuit with moving magnets and stationary coil systems

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  • Power Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁界形成部の厚みが増し、大型化せざるを得
ず、また、磁界形成部は一方向にのみ開口するものであ
るため、両面に開口する形状で実現することができなか
った。 【解決手段】 外筒32aと内筒32bとの間で形成す
る磁界の極性を軸方向に沿って部分的に変化させるとと
もに、両者の間に形成される円筒状の空隙内に配置する
コイル31cの巻き方向を同磁界の極性に対応させて逐
次反転させるようにしたため、従来のように外筒32a
と内筒32bとを一方の開口端で閉じる必要が無くな
り、全長を短くできるし、両側に振動板31bを形成し
て圧力変化を供給しやすくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイスコイル発電
器、発電方法、スターリングエンジン、および発電器に
関する。
【0002】
【従来の技術】ボイスコイル発電器は、磁界形成部にて
円筒状の空隙に磁界を形成して円筒状のボイスコイルを
収容して構成されている。従来のボイスコイル発電器の
場合、永久磁石とヨークとを使用し、図14に示すよう
に断面がE型となるように一方向に開口した磁界形成部
材1を使用している。そして、中央の円柱状部2から外
周の円筒状部3に向かって一定の磁界を形成している。
ここで、中央の円柱状部2と外周の円筒状部3との間で
磁路を形成する必要があるため、両者を連結する円板蓋
4が必要となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のボイス
コイル発電器においては、円板蓋4の存在によって厚み
が増し、大型化せざるを得ない。また、磁界形成部は一
方向にのみ開口するものであるため、両面に開口する形
状で実現することができなかった。本発明は、上記課題
にかんがみてなされたもので、厚みを極力薄くして発電
するとともに両面に開口することが可能なボイスコイル
発電器、発電方法、スターリングエンジン、および発電
器の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記のように構成した請
求項1にかかる発明においては、磁界形成部にて形成す
る筒状の空隙にボイスコイルを収容し、外部からの駆動
力によって同ボイスコイルを振動させる。すると、当該
ボイスコイルにおける導線の両端に起電力が生じる。こ
こで、上記磁界形成部が上記筒状の空隙に形成する磁界
は軸方向に沿って同一ではなく、部位によって磁界方向
が反転する。例えば、筒状とした上部ににおける内周側
が磁界のN極とし、下部における内周側が磁界のS極で
あるとすると、磁路は、筒状とした隙間の上部にて内方
から外方へと形成され、磁界形成部における外周側の磁
性部材を介して下方へと誘導され、下部の隙間では外方
から内方へと形成され、最後に磁界形成部における内周
側の磁性部材を介して上方へと誘導され、ここに一周す
るループが形成される。また、磁路は空隙の上部と下部
とで往復するので、従来のように内側の磁性部材と外側
の磁性部材とを接続するための円板蓋のようなものを必
要としない。
【0005】ところが、このように部位によって異なる
磁界が形成されている場合で、通常のボイスコイルを収
容して振動させたとしても、磁界の方向に応じて起電力
が反転するので、ボイスコイルの上部で生じる起電力と
下部で生じる起電力とが反対となり、ボイスコイルの両
端には起電力が発生しない。しかしながら、本発明で
は、上記のように空隙に収容される筒状のボイスコイル
は上記磁界の方向に応じて部位ごとに巻き方向を変化さ
せている。従って、磁界の方向が異なる部位では巻き方
向が反転して起電力も反転し、いずれの部位でもボイス
コイルに生じる起電力は一定となる。すなわち、従来の
ような円板蓋4を不要として薄型を図りつつ、当該ボイ
スコイルにおける導線の両端に生じる起電力にて発電を
行うことができる。なお、巻き方向を反転させること
と、部位ごとに導線の接続を反転させて直列接続させる
ことは電気的には同じ意味を持ち、本発明においては巻
き方向を反転させることで両者を意味するものとする。
【0006】ここで、磁界形成部における磁界の形成手
法は様々であり、その一態様としての請求項2にかかる
発明においては、外筒と内筒とを有し、一方あるいは両
方の内周面に磁石を配置してあり、この磁石における磁
極に応じて空隙を通過する磁界の方向が反転する。ま
た、共に筒体であり、中央部には軸方向へ貫通する空間
が形成されている。外筒と内筒とを支持する構成は各種
のものを採用可能であるが、その一態様として請求項3
にかかる発明においては、上記外筒と内筒とを略中央部
位にて連結している。これにより、外筒と内筒は上記空
隙を形成するように所定間隔を隔てて支持され、各空隙
はそれぞれ筒体の開口端方向で開口する。このため、ボ
イスコイル自体もそれぞれの開口端側から挿入され、開
口端側で支持される。
【0007】このとき、請求項4にかかる発明において
は、上記外筒と内筒との連結部位で上記ボイスコイルの
導線を外部に導出させている。すなわち、ボイスコイル
は筒体の開口端側で駆動されることになるとともに内側
の端部がボイスコイルの始端となり、導線自体の可撓性
を利用して非可動部である連結部位との間に吊り渡し、
外部に導出させている。ボイスコイルの構成も各種の変
形が可能であり、請求項5にかかる発明においては、柱
状体の端部に対して径方向に延設される振動板を取り付
けてあり、さらに当該振動板の外周部位から軸方向に沿
って上記柱状体を覆うようにして筒状のコイル部を延設
してある。
【0008】また、請求項6にかかる発明においては、
上記振動板が上記柱状体の両端に配設されており、上記
コイル部が両端の振動板から互いに近接する方向へ延設
されている。請求項7にかかる発明においては、上記磁
界形成部に対して軸方向に移動可能に弾性支持されてお
り、所定位置に中立に支持される共に、振動可能となっ
ている。ボイスコイルは巻き方向を異にする部位を有す
るが、請求項8にかかる発明のように、巻き方向を異に
する部位ごとに分離して形成してもよい。例えば、外筒
と内筒とを中央部分で連結する場合には、空隙は両開口
端側に向けて開口するのでそれぞれ巻方向を異にする二
つのコイル部を用意して両側から収容するようにすれば
よい。
【0009】また、請求項9にかかる発明においては、
上記ボイスコイルを一体的に形成しつつ部位ごとに巻き
方向を異にしてある。また、請求項10にかかる発明に
おいては、外筒と内筒とを有する上記磁界形成部では、
当該外筒と内筒との間に生じる筒状の空隙に軸線方向に
沿って部位ごとに方向を異にする磁界を形成し、磁界形
成部では、外筒と内筒とを軸方向の開口端側にて連結部
材がブリッジ状に連結し、当該外筒と内筒との間に生じ
る筒状の空隙に軸線方向に沿って部位ごとに方向を異に
する磁界を形成している。そして、この筒状の空隙を貫
通するように筒状のコイル部が配設されており、このコ
イル部は上記内筒の間を貫通する柱状部の両端に配設さ
れた振動板にて両方の開口端を支持されている。振動板
と柱状部が軸方向に沿って振動するときに同コイル部は
磁界内で往復振動し、コイルの両端に起電力を発生す
る。このとき、コイル部は部位ごとに方向を異にする磁
界に応じて巻き方向を反転させてあるため、各部位ごと
に生じる起電力の方向が一致しており、互いに相殺され
ることはない。
【0010】柱状部と振動板が振動するためには磁界形
成部に対して弾性支持される構造とすることが好まし
く、その一例として、請求項11にかかる発明において
は、上記柱状部は中央にフランジを形成しつつ、内筒に
おける両開口端にはリング状のキャップを装着し、フラ
ンジ部を挟むようにして両キャップ部の間に一対のスプ
リングを配設しており、通常は柱状部を中立位置に保持
し、軸方向の両方向に対して弾性的に支持されることに
なる。
【0011】振動板と柱状部とを往復振動させるにあた
り、軸方向の両側において気圧差を生じさせ、かつ、当
該気圧差を交互に反転することが可能である。その場合
に使用して好適な一例として、請求項12にかかる発明
においては、キャップが内筒に対して気密的に装着され
るとともに、キャップと柱状部との間に気密的に振動可
能な第一のシール部材を有しているので、交互に生じる
気圧差によって柱状部と振動板は往復振動する。このと
き、上記外筒と内筒との間の空隙を貫通するボイスコイ
ルについても気密的に振動可能にシールする第二のシー
ル部材を有しており、外筒と内筒との間の空隙で気圧差
が漏れることはない。
【0012】外筒と内筒は、それぞれ単独の部材で構成
される必要はなく、上述したように内筒にキャップを備
えても良いし、外筒については、請求項13にかかる発
明のように、第一の筒状部材と第二の筒状部材にて構成
しても良い。この場合、第一の筒状部材は、磁性体にて
形成され、軸方向中央の外周面側にて外方に大径部を突
出して形成されており、一対の第二の筒状部材が同大径
部を挟み込むように第一の筒状部材の開口側から覆蓋さ
れている。さらに、第二の筒状部材は、第一の筒状部材
における上記大径部と当接しない側の端部にて上記連結
部材で上記内筒と連結し、保持している。
【0013】一方、柱状部を弾性支持する他の一例とし
て、請求項14にかかる発明は、内筒の略中央部分で径
が細くなっており、この細径部における両開口方向の面
に段形状が形成される。この段形状と上記振動板との間
にそれぞれスプリングを配設してあり、両方のスプリン
グがそれぞれ振動板を外方に向けて押圧する。従って、
柱状部は中立位置に保持され、かつ、軸方向の両方向に
対して弾性的に支持される。
【0014】かかる構成としつつ気圧差を利用して往復
振動させる場合の好適な一例として、請求項15にかか
る発明では、上記細径部と上記柱状部との間に配設され
る第三のシール部材が柱状部を気密的に振動可能に支持
し、また、上記外筒と内筒との間の略中央部に配設され
る隔離壁が当該外筒と内筒との間の空隙を中間で隔離す
る。従って、気圧差が漏れることはない。また、このよ
うに隔離された空隙のそれぞれに両方の開口端側からボ
イスコイルが収容され、当該ボイスコイルは上記振動板
のそれぞれに支持されているので、柱状部の往復振動に
伴ってボイスコイルも往復振動してボイスコイルに起電
力が発生する。
【0015】このように、磁界の方向を違えるのに伴っ
て巻き方向を反転させる手法は必ずしも実体のある装置
に限られる必要はなく、その方法としても機能すること
は容易に理解できる。このため、請求項16にかかる発
明は、筒状の空隙に磁界を形成するとともに、当該磁界
内にて筒状のボイスコイルを往復振動させて発電を行な
う発電方法であって、上記筒状の空隙に形成する磁界は
軸方向に沿って互い違いとなるようにし、上記収容され
る筒状のボイスコイルは上記磁界の方向に応じて部位ご
とに巻き方向を変化させてあり、この巻き方向を異にす
るボイスコイルの部位を一体的に往復振動させて発電す
る構成としてある。
【0016】すなわち、必ずしも実体のある装置に限ら
ず、その方法としても有効であることに相違はない。こ
のような発電器の具体的な用途として、請求項17にか
かる発明においては、スターリングエンジンに適用して
いる。スターリングエンジンでは、ハウジング内に高温
側部位と低温側部位とを形成してあり、当該ハウジング
に充填された気体を上記高温側部位と低温側部位との間
で移動せしめて圧力変化を生じさせる。このとき、ハウ
ジングは一対用意され、一対のハウジングで互いに位相
差を生じさせつつ同ハウジング間に生じる気圧差でボイ
スコイル発電器を駆動している。
【0017】一方、同様のボイスコイル発電器を含む振
動型発電器の適用例として、請求項18にかかる発明で
は、駆動機構が略円板形状をなすタイミング板を所定の
回転速度で回転させると、当該タイミング板に形成した
連通口が振動型発電器の振動板を所定時間間隔で外面に
露出させる。振動型発電器の振動板は内部のコイルに連
結されており、振動板が往復動すると磁界形成部にて形
成された磁界内で当該コイルが往復動して発電する。
【0018】例えば、タイミング板を上面に向けて上方
から水を連続的に供給すると、タイミング板が回転する
のにつれて連通口が振動板を露出させたときに落下水が
振動板を押し下げるし、同連通口が振動板の上面を通過
したとき同振動板は落下水の圧力を受けなくなる。従っ
て、落下水の圧力が断続的に振動板に供給されて同振動
板は往復動され、コイルが磁界内を往復移動して発電す
る。タイミング板を駆動させる駆動機構の具体的な構成
は様々であり、その一例として、請求項19にかかる発
明では、上記振動型発電器での発電出力でモータが回転
し、当該モータの回転力で駆動する。
【0019】また、請求項20にかかる発明では、水力
で回転する翼部が回転駆動力を発生し、上記タイミング
板を回転駆動する。このとき、上記振動型発電器が効率
よく発電する周波数となるように、レギュレータ部は回
転速度を所定範囲に調整する。例えば、振動型発電器に
固有の振動周波数がある場合に、当該振動周波数と一致
するように回転速度を調整すると、発電効率が向上す
る。そして、請求項21にかかる発明では、振動型発電
器としてボイスコイル発電器を利用して発電する。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、筒状の空
隙に形成する磁界の方向が軸方向に沿って同一ではな
く、これに応じて筒状のボイスコイルは巻き方向を変化
させているため、筒状の内周側と外周側とを連結する円
板蓋が不要となり、小型化させることが可能なボイスコ
イル発電器を提供することができる。また、磁界を形成
する筒状の空隙の両端を開口させることができ、配置場
所に対して柔軟に対応することができる。
【0021】また、請求項2にかかる発明によれば、外
筒と内筒との一方あるいは両方の内周面に磁石を配置し
た構成とすることにより、部位に応じて容易に磁界の極
性を決定すること可能となる。さらに、請求項3にかか
る発明によれば、外筒と内筒との位置関係を容易に保つ
構成とすることができる。さらに、請求項4にかかる発
明によれば、外筒と内筒との連結部位があるので、容易
にボイスコイルの導線を外部に導出させることができ
る。
【0022】さらに、請求項5にかかる発明によれば、
柱状部の端部に振動板を配置しつつ、同振動板の外周部
位から軸方向に沿って上記柱状体を覆うように筒状のコ
イル部を配置し、簡易な構成で実現できる。さらに、請
求項6にかかる発明によれば、コイル部を両端の円板か
ら互いに近接する方向へ向けて装着しており、各コイル
部を独立して形成するので製造が容易になる。さらに、
請求項7にかかる発明によれば、上記ボイスコイルは、
一端を上記振動板に支持され、他端は弾性部材を介して
上記磁界形成部に対して支持され、振動板の往復移動に
伴って振動する。
【0023】さらに、請求項8にかかる発明によれば、
巻き方向を異にする部位ごとにボイスコイルを分離して
形成するため、製造が容易になる。さらに、請求項9に
かかる発明によれば、ボイスコイルは巻き方向を異にし
つつも、一体的に形成しており、組付などが簡易にな
る。さらに、請求項10にかかる発明によれば、同様に
小型のボイスコイル発電器を構成することができる。さ
らに、請求項11にかかる発明によれば、簡易な構成で
柱状部を中立位置に保持することができる。
【0024】さらに、請求項12にかかる発明によれ
ば、気密構造として気圧差で往復駆動させることができ
る。さらに、請求項13にかかる発明によれば、部位ご
とに極性を異にする磁界を容易に形成することができ
る。さらに、請求項14にかかる発明によれば、簡易な
構成で柱状部を中立位置に保持することができる。さら
に、請求項15にかかる発明によれば、気密構造として
気圧差で往復駆動させることができる。
【0025】さらに、請求項16にかかる発明によれ
ば、小型のボイスコイル発電器で発電させることが可能
となる。さらに、請求項17にかかる発明によれば、ス
ターリングエンジンで発生する圧力差を有効に利用して
発電することが可能となる。さらに、請求項18にかか
る発明によれば、タイミング板を回転させて振動周波数
を決定し、振動型発電器を有効に活用して発電させるこ
とができる。さらに、請求項19にかかる発明によれ
ば、発電出力を利用するので他の駆動源を要しない。
【0026】さらに、請求項20にかかる発明によれ
ば、水力を利用しつつ安定的に発電出力を得ることがで
きる。さらに、請求項21にかかる発明によれば、小型
のボイスコイル発電器で実現することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明のボイスコイル発
電器を適用した第一の実施形態にかかるスターリングエ
ンジンの要部構成を概略的に示しており、図2は、その
電気的構成を回路図により示している。図1において、
ディスプレーサ本体部10は、四つのロータリーディス
プレーサ11(パワーピストン)を有しており、それぞ
れ二つずつのロータリーディスプレーサ11,11を同
軸状に連結している。ロータリーディスプレーサ11を
連結した軸12,12は互いに平行に軸支され、その一
端には同じ歯数の歯車13,13が固定されている。両
歯車13,13と噛合してこれらを同方向に回転駆動可
能なように、ディスプレーサ駆動モータ20と、その駆
動軸21に固定された駆動歯車22が備えられている。
【0028】ディスプレーサ本体部10は、四つのロー
タリーディスプレーサ11を収容するハウジング14を
備えている。ハウジング14は各ロータリーディスプレ
ーサ11ごとに形成され、二組のハウジング14の間に
は発電部として二つの共振型ボイスコイル発電器30が
備えられている。図3は、ロータリーディスプレーサ1
1を正面図により示しており、図4は、同ロータリーデ
ィスプレーサ11を図3のA−A矢視断面図により示し
ている。
【0029】ロータリーディスプレーサ11は、中央部
分に円柱状の回転コア11aを有しており、この回転コ
ア11aに形成した四つの溝11a1に対して半月状の
半月ロータ11bが固定されている。また、二つのロー
タリーディスプレーサ11は同軸状に連結されるととも
に上記半月ロータ11bと軸12との固定角度が所定位
置関係となるように、回転コア11aの軸穴11a2に
は角度固定用切り溝11a3も形成されている。
【0030】ハウジング14には、個々の上記半月ロー
タ11bが回転できるように短円柱状の空間が個別に形
成され、上部と下部はそれぞれ高温側と低温側とさせる
ための熱交換機が形成され、その中間部分は断熱層を形
成している。なお、ハウジング14に対する上記半月ロ
ータ11bの回転位置をディスプレーサ本体部10の位
相と呼ぶことにする。図5は対となるディスプレーサ本
体部10,10における位相の対応関係を示すものであ
り、駆動歯車22にてそれぞれの歯車13,13が回転
駆動され、軸12,12を介してハウジング14,14
に収容された半月ロータ11bが回転するときに、両デ
ィスプレーサ本体部10,10は180度位相が反転す
る関係となっている。
【0031】このように対となるディスプレーサ本体部
10,10は互いに反対の位相関係となり、対となるハ
ウジング14,14の間に配置されるボイスコイル発電
器30にはそれぞれのハウジング14,14から相反転
する加圧状態と負圧状態とが供給されることになる。図
6はボイスコイル発電器を断面図により示しており、図
7はコイル部を組付図により概略的に示している。コイ
ル部(ボイスコイル)31は、導電性素材からなる円柱
状の柱状部31aと、同様に導電性素材からなると共に
この柱状部31aの両端に対して軸芯を一致させて固定
された振動板31b,31bと、一対の円筒状に形成さ
れると共に上記柱状部31aの外周を囲むようにして上
記振動板31b,31bにおける周縁部に対してそれぞ
れ支持されたコイル31c,31cとを備えている。そ
れぞれのコイル31c,31cは導線の巻き方向を違え
てあり、上記振動板31b,31bに支持される側では
同振動板31b,31bに対して電気的にも接続されて
いる。振動板31b,31bは柱状部31aとも電気的
に接続されているため、コイル31c,31cと振動板
31b,31bと柱状部31aとによって一連の電気回
路が形成されている。すなわち、一方のコイル31cに
おける上記振動板31bと接続していない側の端部から
始まり、当該コイル31cと、振動板31bと、柱状部
31aと、振動板31bと、他方のコイル31cとを介
して同コイル31cの他端までが電気的に導通した一つ
の経路を構成する。
【0032】一方、磁界形成部32は、外筒32aと、
内筒32bとを備えている。内筒32bは磁性体素材に
て概略円筒状に形成されており、内周における軸方向の
中程には円環状に径が細くなる細径部32b1を形成し
てある。この細径部32b1における内周面の軸方向中
程には円環状のシール部材(第三のシール部材)32b
2を配設してあり、当該シール部材32b2は内筒32
bを貫通する上記柱状部31aを軸方向移動可能な状態
としつつ当該柱状部31aの周面との間を気密的にシー
ルする。また、細径部32b1は軸方向の両側方向に内
筒32bの内周面との間で段部32b3,32b3を形
成しており、この段部32b3,32b3に一端を当接
させた状態で一対のコイルスプリング32b4,32b
4が当該内筒32b内に収容されている。コイルスプリ
ング32b4,32b4は柱状部31aを囲むようにし
て内筒32b内に収容されており、他端は柱状部31a
の両端に対して装着された振動板31b,31bに当接
している。ここでコイルスプリング32b4,32b4
は所定量だけ圧縮された状態で収容されており、コイル
部31を中立位置で弾性的に支持することになる。
【0033】内筒32bの外周面には上側半分と下側半
分とでそれぞれグループを構成する磁石32b5が備え
られており、上側のグループと下側のグループとでは磁
極の方向が反転している。また、磁石32b5と外筒3
2aとは僅かな間隔を隔てて対面しているので、上側の
グループでは磁力線が内筒32bから外筒32aに向け
てほぼ直進して進み、下側のグループでは磁力線が外筒
32aから内筒32bに向けほぼ直進して進んでいる。
上記コイル31c,31cはそれぞれこの異なる方向の
磁界内に収容され、柱状部31aと振動板31b,31
bとを介して一体的に同一方向に移動する。ここで、コ
イル31c,31cは巻き方向が逆転しているので、異
なる方向の磁界内で同一方向に移動する時に生じる起電
力は互いに相反するのではなく一致する。また、両コイ
ル31c,31cは柱状部31aと振動板31b,31
bとを介し電気的に直列接続されるので、起電力は相殺
されるのではなく互いに足し合わされる。
【0034】図8は磁界形成部32における磁界の向き
とコイル31c,31cの関係を示している。中央には
円柱状の磁性体33aがあり、その周囲を囲むように磁
性体33bがある。両者の間には円筒状の空隙33cが
形成され、上半分の領域では外側の磁性体33bの側が
N極であって内側の磁性体33aの側がS極であり、下
半分の領域では外側の磁性体33bがS極であって内側
の磁性体33aがN極となっている。通常であれば、こ
の空隙33cにおける一方の開口を他の磁性体で塞ぎ、
同空隙33cには一定方向の磁界を形成するが、図に示
すように本実施形態においては円筒状の空隙33cには
軸方向に沿って部位ごとに極性が反転する磁界を形成し
ている。また、これに伴って空隙33cに配置される円
筒状の二つのコイル33d,33dは部位ごとに巻き方
向を反転させている。
【0035】図8に示す例では、空隙33cを二つの部
位に分けているが、さらに多数の部位に分ける構成とし
ても良い。図9は四つの部位に分けた例を示しており、
図8に示す例のものと同様に軸線方向にそって磁界の方
向を部位ごとに反転させると共に、当該部位ごとに巻き
方向を反転したコイル33dを直列に接続している。図
6に戻ると、内筒32bの外周面における軸方向の中程
には二つのグループの磁石32b5を区画する円環状の
区画部32b6が配置されている。また、この区画部3
2b6と外筒32aの内周面との間には絶縁体素材から
なる円環状の区画壁32b7を設置してあり、同区画壁
32b7は外筒32aと内筒32bとが所定間隔を隔て
た位置関係となるように固定しつつ両者間に形成される
円筒状の空隙を軸方向に沿って気密的に分断している。
なお、上記コイル33d,33dにおけるこの区画壁3
2b7に対面する側の一端は自由端となって区画壁32
b7に接着され、コイルの両端は当該区画壁32b7と
外筒32aとが接する部位から外部に向けて導出されて
いる。
【0036】この状態で、シール部材32b2を挟む両
側で気圧差が生じると、柱状部31aは同気圧差を解消
するように軸方向へ移動しようとする。そして、柱状部
31aが中立位置から離れるにつれて中立位置に戻そう
とする弾性力が大きくなり、圧力差と弾性力とがバラン
スするところで停止する。また、圧力差が反転すれば柱
状部31aは反対方向に移動する。そして、圧力差が交
互に生じれば柱状部31aは交互に往復移動し、コイル
31c,31cの両端間には極性を反転しながら起電力
が生じる。また、このようなコイル部31には共振周波
数が存在するため、圧力差を共振周波数に一致させて発
生させることにより、機械的エネルギー損失を最低限と
することができ、効率的な運転が可能となる。
【0037】なお、外筒32aにおける開口端の内周側
には低摩擦素材からなる円環状の摺接ガイド部材32a
1が備えられており、柱状部31aが往復動した時に軸
ブレしたとしても、この摺接ガイド部材32a1と振動
板31bの外周とが低摩擦で摺接しつつ軸ブレを修正す
る。ところで、本スターリングエンジンの電気的回路構
成は図2に示すようになっている。まず、柱状部31a
とともに振動して往復運動するコイル31c,31c
は、磁力線の中で振動するので発電コイルとなり、その
交流出力は整流回路34aに入力されている。この整流
回路34aの出力は、一旦、出力整合回路34bに入力
され、当該出力整合回路34bの出力がボイスコイル発
電器30の出力となる。ここで、出力整合回路34bは
発電出力の一部で上記ディスプレーサ駆動モータ20を
回転駆動するため、ダイオード34cを介してモータ制
御回路34dに給電しており、当該モータ制御回路34
dが所定の回転数となるようにディスプレーサ駆動モー
タ20に給電している。
【0038】本スターリングエンジンが一旦回転運動を
開始すれば自らの発電出力でディスプレーサ駆動モータ
20を回転させて自律運転を継続するが、運転開始時に
は発電出力以外で同ディスプレーサ駆動モータ20を駆
動しなければならない。このため、起動時のための起動
電池34e1を有しており、起動押しボタン34e2を
押し下げるとダイオード34e3を介して上記モータ制
御回路34dへ起動電力を供給できるようになってい
る。また、継続運転をしているときに起動電池34e1
が消耗してしまわないように出力整合回路34bからダ
イオード34f1と抵抗34f2を介して充電電力を供
給できるようにもなっている。
【0039】このように、対をなすハウジング14,1
4に半月ロータ11b,11bを収容して軸12,12
にて互いに180度反転して回転できるようにしたディ
スプレーサ本体部10,10は、互いに加圧状態と負圧
状態を交互に発生してボイスコイル発電器30における
コイル部31を両面から駆動し、かつ、当該反転駆動は
コイル部31の共振周波数と一致するようにしているた
め、コイル部31における運動エネルギーの損失を最低
限にして発電できる。また、その発電出力でディスプレ
ーサ駆動モータ20を回転駆動するようにしたため、ロ
ータリーディスプレーサ11を駆動する際の機構的リン
クが途切れているし、機械的駆動ロスの小さなディスプ
レーサ駆動モータ20を使用して機械的駆動ロスを低減
したため、結果として高効率となり、低温度差でも十分
に実用運転することが可能となった。
【0040】次に、図10は本発明の他の実施形態にか
かるボイスコイル発電器を断面図により示しており、図
11はそのコイル部を組付図により示している。本実施
形態と先の実施形態とを比較すると、主に柱状部131
aとコイル(発電コイル)131cの形状が大きく異な
っている。柱状部131aは軸方向の中程に径が太くな
るフランジ部131a1を有しており、内筒132bは
細径部32b1を有する代わりに両方の開口端に対して
キャップ132b2,132b2を有している。キャッ
プ132b2,132b2は略筒状に形成され、内筒1
32bの両開口端に装着されている。キャップ132b
2における上記内筒132bの開口端側は、上記柱状部
131aの外形よりも僅かに大きめの開口径となってお
り、同柱状部131aの外周面との間には低摩擦で気密
的に接するリング状のシール部材(第一のシール部材)
132b3,132b3を介在させている。キャップ1
32b2の他の部分の内径は上記開口径よりも大きく形
成されており、両者の境目に段部132b2aが形成さ
れている。この段部132b2aと上記柱状部131a
におけるフランジ部131a1とは対面し、この間にコ
イルスプリング132b4が圧縮して支持されている。
すなわち、柱状部131aのフランジ部131a1は二
つのキャップ132b2,132b2との間でコイルス
プリング132b4,132b4により中央位置に向け
て押圧されており、この結果、柱状部131aは内筒1
32b内における中間位置にて弾性支持されている。な
お、各キャップ132b2,132b2は、上記フラン
ジ部131a1が上記中間位置の近辺で所定量の往復移
動を可能となるような空間を形成できる長さとしてあ
る。
【0041】内筒132bにおける軸方向の中央部には
円環状の区画部132b6が形成され、これを挟み込む
ようにして磁石132b5,132b5を配置してあ
る。この磁石132b5,132b5もそれぞれ極性を
違えて配置している。内筒132bは両開口端側に備え
られた略ドーナツ型の連結部材132a2,132a2
にて支持されている。この連結部材132a2,132
a2は内周側に数カ所のねじ止め穴132a2aを形成
されており、上記内筒132bはスペーサ132a2b
を介して上記連結部材132a2,132a2にて挟ま
れつつ上記ねじ止め穴132a2aを貫通するねじ13
2a2cにて上記連結部材132a2,132a2に固
定されている。
【0042】外筒132aは内側に配置される第一の外
筒132a3と外側に配置される第二の外筒132a4
とから構成されており、上記連結部材132a2,13
2a2は外周側にて第二の外筒132a4を挟持しつつ
固定されている。ここで第一の外筒132a3は内筒1
32bと略同一長であり、内径は内筒132bを収容し
つつ所定の間隙を形成できる程度となっている。また、
軸方向の中央部分には円環状の大径部132a3aを形
成してあり、当該大径部132a3aを挟み込むように
二体に分離された第一の外筒132a4,132a4が
固定されている。第一の外筒132a4,132a4は
第二の外筒132a4を挟み込んだ状態で同第二の外筒
132a4よりも長く形成され、上述したように連結部
材132a2,132a2とスペーサ132a2bを介
して内筒132bを支持している。また、第一の外筒1
32a4の内径は第二の外筒132a4の外形よりも僅
かに大きく、両者の間には筒状の空隙が形成されてい
る。
【0043】第一の外筒132a3は第二の外筒132
a3よりも短く、同第二の外筒132a3の端部に固定
された連結部材132a2と第一の外筒132a3との
間には上記スペーサ132a2bの長さの空隙が形成さ
れている。この空隙には上記柱状部131aの両端に固
定される振動板131b,131bが配置されている。
振動板131bは柱状部131aの端部にてフランジ部
を形成する絶縁部材からなるアダプタ131a2に対し
て固定されており、また、上記スペーサ132a2bが
貫通可能な貫通孔131b1を形成して干渉しないよう
になっている。なお、上記柱状部131aはコイルスプ
リング132b4にて軸芯方向へ所定範囲で往復動可能
に支持されているが、この往復動可能な範囲で上記振動
板131bは上記第二の外筒132a3や連結部材13
2a2と干渉しないようにしてある。
【0044】振動板131bの外径は第一の外筒132
a3よりもやや大きく形成され、外周部分は第一の外筒
132a3と第二の外筒132a3との間の空隙に対面
するとともに当該空隙部分に収容されるリード線(リー
ド線コイル)131c1,131c2に接続されてい
る。このリード線131c1,131c2はそれぞれ第
一の外筒132a3の大径部132a3aまでコイル状
に延設され、同大径部132a3aと第二の外筒132
a4,132a4との間を介して外部へ導出されてい
る。
【0045】振動板131b,131bは、第一の外筒
132a3と内筒132bとの間に形成される円筒状の
空隙を挟み込むように対峙しており、当該空隙を貫通す
るように収容されたコイル131cの両端を支持してい
る。また、軸方向の中央部分では第一の外筒132a3
の内周面側と内筒132bの外周面側に配設された低摩
擦で気密的に接するリング状のシール部材(第二のシー
ル部材)132a3b,132b5が備えられている。
【0046】同コイル131cは中央部を境にして巻き
方向を反転してあり、それぞれの巻き方向の電線は中央
部にて連結されるとともに両端部ではそれぞれ振動板1
31b,131bに連結されている。従って、リード線
131c1、振動板131b、コイル131c、振動板
131b、リード線131c2という一つの電気的経路
を形成している。上記構成からなるボイスコイル発電器
で、柱状部131aを挟む両側で気圧差が生じると、当
該柱状部131aは同気圧差を解消するように軸方向へ
移動しようとする。そして、柱状部131aが中立位置
から離れるにつれて中立位置に戻そうとするコイルスプ
リング132b4の弾性力が大きくなり、圧力差と弾性
力とがバランスするところで停止する。圧力差が交互に
生じれば柱状部131aは交互に往復移動し、コイル1
31cは第一の外筒132a3と内筒132bとの間で
往復移動する。内筒132bに配設されている磁石13
2b5は区画部132b6を境にして極性を反転させて
あるため、コイル131cの半分が介在する部分の磁界
の方向と、他の半分が介在する部分の磁界の方向とは反
対となっている。ただし、これに対応させてコイル13
1c自身の巻き方向も反対となっているので、コイル1
31cが全体として一方の方向に移動したときには、各
巻き方向ごとに生じる起電力は同じ極性となる。この結
果、柱状部131aは交互に往復移動するときにリード
線131c1,131c2間には極性を反転しながら起
電力が生じる。むろん、圧力差を共振周波数に一致させ
て発生させることにより、機械的エネルギー損失を最低
限とすることができ、効率的な運転が可能となる。
【0047】上述したボイスコイル発電器に供給する圧
力差は、スターリングエンジンによって発生される圧力
差に限られるものではなく、各種の応用が可能である。
図12と図13は他の適用例にかかる低落差水力発電器
を概略的に示している。図12に示す振動型発電器23
0は、図6と図7に示すボイスコイル発電器30におけ
る一方の振動板31bに延長軸231b1を接続すると
ともに、同延長軸231b1の端部に上記振動板31b
よりも径の大きい水流当接板(振動板)231b2を固
定して構成されている。また、同水流当接板231b2
の上方には、少なくとも当該水流当接板231b2の直
径よりも大きな半径を有するとともに、上記水流当接板
231b2を上方に露出可能な複数の開口241を有す
るタイミング板240が回転可能に保持されている。同
タイミング板240は一定回転数で回転する駆動機構2
50の回転軸251に固定されている。駆動機構250
の駆動源は図示しないモータであり、その回転速度は、
上記タイミング板240が回転したときに上記開口24
1が上記水流当接板231b2を露出させるタイミング
を上記振動型発電器230の共振周波数と一致させる回
転速度となっている。
【0048】上記のように構成し、図13に示すように
にして上記タイミング板240の上方にて低落差で水流
を上記水流当接板231b2に向けて流下させる。この
とき、レギュレータ250はタイミング板240を上記
速度で回転させるので、開口241が水流当接板231
b2に対面するときにだけ水流は同水流当接板231b
2を押し下げる。そして、タイミング板240における
開口241以外の部分が水流当接板231b2に対面し
ているときには、上記水流はタイミング板240にあた
って周辺に流され、上記水流当接板231b2を押し下
げない。すなわち、水流当接板231b2には上記振動
型発電器230の共振周波数に一致するタイミングで水
流の圧力が加えられ、上述したボイスコイル発電器30
を全く同様の作用で発電を行う。
【0049】この場合、ボイスコイル発電器30は全長
を短くするためにコイル31cの巻き方向を途中で変更
しているが、コンパクトにする必要がない場合にはかか
る構成を採用する必要はなく、他の振動型発電器を利用
することもできる。また、駆動機構250はモータなど
を収容して自立的に回転することもできるが、タイミン
グ板240の上面に翼部242を配設しておき、水流の
圧力でタイミング板240を回転させつつ、回転速度が
一定以上とならないようにレギュレータで制動する構成
としても良い。
【0050】このように、外筒32aと内筒32bとの
間で形成する磁界の極性を軸方向に沿って部分的に変化
させるとともに、両者の間に形成される円筒状の空隙内
に配置するコイル31cの巻き方向を同磁界の極性に対
応させて逐次反転させるようにしたため、従来のように
外筒32aと内筒32bとを一方の開口端で閉じる必要
が無くなり、全長を短くできるし、両側に振動板31b
を形成して圧力変化を供給しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるスターリングエン
ジンの要部構成を概略的に示す図である。
【図2】同スターリングエンジンの回路図である。
【図3】ロータリーディスプレーサの正面図である。
【図4】ロータリーディスプレーサの断面図である。
【図5】ディスプレーサ本体部の位相差を示す図であ
る。
【図6】ボイスコイル発電器の断面図である。
【図7】コイル部の組付図である。
【図8】磁界とコイルの対応関係を示す図である。
【図9】変形例にかかる磁界とコイルの対応関係を示す
図である。
【図10】変形例にかかるボイスコイル発電器の断面図
である。
【図11】コイル部の組付図である。
【図12】振動型発電器を利用した低落差水力発電器の
概略構成を示す組付図である。
【図13】同低落差水力発電器の作動状態を示す一部破
断概略側面図である。
【図14】従来の磁界形成部材の断面図である。
【符号の説明】
10…ディスプレーサ本体部 20…ディスプレーサ駆動モータ 30…共振型ボイスコイル発電器 31…コイル部(ボイスコイル) 31a…柱状部 31b…振動板 31c…コイル 32…磁界形成部 32b2…シール部材 32b4…コイルスプリング 32b5…磁石 34a…整流回路 131a…柱状部 131b…振動板 131c…コイル(発電コイル) 132a…外筒 132a2…連結部材 132a3…第一の外筒 132a4…第二の外筒 132b3…シール部材 132b4…コイルスプリング 132b5…磁石 230…振動型発電器 231b2…水流当接板(振動板) 240…タイミング板 250…駆動機構

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界形成部にて筒状の空隙に磁界を形成
    して筒状のボイスコイルを収容するボイスコイル発電器
    であって、 上記磁界形成部が上記筒状の空隙に形成する磁界は軸方
    向に沿って同一ではなく、 上記収容される筒状のボイスコイルは上記磁界の方向に
    応じて部位ごとに巻き方向を変化させて構成されている
    ことを特徴とするボイスコイル発電器。
  2. 【請求項2】 上記磁界形成部は、外筒と内筒とを有す
    ると共に、一方あるいは両方の内周面に磁石を配置した
    ことを特徴とする上記請求項1に記載のボイスコイル発
    電器。
  3. 【請求項3】 上記外筒と内筒は、略中央部位にて連結
    されていることを特徴とする上記請求項2に記載のボイ
    スコイル発電器。
  4. 【請求項4】 上記外筒と内筒との連結部位で上記ボイ
    スコイルの導線を外部に導出させていることを特徴とす
    る上記請求項3に記載のボイスコイル発電器。
  5. 【請求項5】 上記ボイスコイルは、柱状体と、同柱状
    体の端部にて径方向に延設される振動板と、同振動板の
    外周部位から軸方向に沿って上記柱状体を覆うようにし
    て延設される筒状のコイル部とを有することを特徴とす
    る上記請求項2〜請求項4のいずれかに記載のボイスコ
    イル発電器。
  6. 【請求項6】 上記振動板は、上記柱状体の両端に配設
    され、上記コイル部は、両端の振動板から互いに近接す
    る方向へ延設されていることを特徴とする上記請求項5
    に記載のボイスコイル発電器。
  7. 【請求項7】 上記ボイスコイルは、上記磁界形成部に
    対して軸方向に移動可能に弾性支持されていることを特
    徴とする上記請求項6に記載のボイスコイル発電器。
  8. 【請求項8】 上記ボイスコイルは、巻き方向を異にす
    る部位ごとに分離して形成されていることを特徴とする
    上記請求項1〜請求項7のいずれかに記載のボイスコイ
    ル発電器。
  9. 【請求項9】 上記ボイスコイルは、一体的に形成され
    つつ部位ごとに巻き方向を異にすることを特徴とする上
    記請求項1〜請求項7のいずれかに記載のボイスコイル
    発電器。
  10. 【請求項10】 磁界形成部にて筒状の空隙に磁界を形
    成して筒状のボイスコイルを収容するボイスコイル発電
    器であって、 上記磁界形成部は、上記筒状の空隙に軸線方向に沿って
    部位ごとに方向を異にする磁界を形成する外筒と内筒
    と、これらの外筒と内筒を軸方向の開口端側にてブリッ
    ジ状に連結する連結部材とを有し、 上記ボイスコイルは、上記筒状の空隙を貫通するととも
    に部位ごとに方向を異にする磁界に応じて巻き方向を反
    転させた筒状のコイル部と、コイル部の両方の開口端と
    連結された振動板と、上記内筒の間を貫通して同振動板
    の間を連結する柱状部とを具備することを特徴とするボ
    イスコイル発電器。
  11. 【請求項11】 上記柱状部は中央にフランジを有する
    とともに同フランジに対して一端を当接するように一対
    のスプリングを当該柱状部に装着し、上記内筒における
    両開口端には、上記柱状部を貫通可能な開口を有すると
    ともに上記スプリングの他端が当接されるリング状のキ
    ャップを装着し、上記柱状部を軸方向に対して双方向に
    移動可能に支持することを特徴とする上記請求項10に
    記載のボイスコイル発電器。
  12. 【請求項12】 上記キャップは、上記内筒に対して気
    密的に装着され、上記キャップは、上記柱状部の貫通部
    位にて気密的に振動可能に支持する第一のシール部材を
    有し、上記外筒と内筒との間の空隙を通過するボイスコ
    イルについても気密的に振動可能にシールする第二のシ
    ール部材を有することを特徴とする上記請求項11に記
    載のボイスコイル発電器。
  13. 【請求項13】 上記外筒は、磁性体にて形成されると
    ともに軸方向中央の外周面側にて外方に大径部を突出せ
    しめた第一の筒状部材と、同大径部部に対して同筒状部
    材の開口側から覆蓋される一対の第二の筒状部材とを備
    え、同筒状部材における上記大径部と当接しない側の端
    部にて上記連結部材で上記内筒と連結されるようにした
    ことを特徴とする上記請求項10に記載のボイスコイル
    発電器。
  14. 【請求項14】 上記内筒は中央に軸径が細くなる細径
    部を有するとともに同細径部と上記振動板との間にそれ
    ぞれスプリングを配設し、上記柱状部を軸方向に対して
    双方向に移動可能に支持することを特徴とする上記請求
    項10に記載のボイスコイル発電器。
  15. 【請求項15】 上記細径部と上記柱状部との間に気密
    的に振動可能に支持する第三のシール部材を有し、上記
    外筒と内筒との間は略中央部にて気密的に隔離壁を有
    し、上記空隙における両方の開口端側から収容される一
    対の上記ボイスコイルが上記振動板のそれぞれに支持さ
    れていることを特徴とする上記請求項14に記載のボイ
    スコイル発電器。
  16. 【請求項16】 筒状の空隙に磁界を形成するととも
    に、当該磁界内にて筒状のボイスコイルを往復振動させ
    て発電を行なう発電方法であって、上記筒状の空隙に形
    成する磁界の方向は軸方向に沿って異なるようにし、上
    記収容される筒状のボイスコイルは上記磁界の方向に応
    じて部位ごとに巻き方向を変化させてあり、この巻き方
    向を異にするボイスコイルの部位を一体的に往復振動さ
    せて発電することを特徴とする発電方法。
  17. 【請求項17】 高温側部位と低温側部位とを形成した
    ハウジング内で、当該ハウジングに充填された気体を上
    記高温側部位と低温側部位との間で移動せしめて圧力変
    化を生じさせるにあたり、一対のハウジングで互いに位
    相差を生じさせつつ同ハウジング間にボイスコイル発電
    器を設置して発電するスターリングエンジンであって、 上記ボイスコイル発電器は、磁界形成部にて筒状の空隙
    に磁界を形成して筒状のボイスコイルを収容しており、
    かつ、上記磁界形成部が上記筒状の空隙に形成する磁界
    の方向は軸方向に沿って同一ではなく、上記収容される
    筒状のボイスコイルは上記磁界の方向に応じて部位ごと
    に巻き方向を変化させて構成されていることを特徴とす
    るスターリングエンジン。
  18. 【請求項18】 磁界形成部にて磁界を形成するととも
    に、外部の振動板に連結されて同振動板の往復運動にて
    往復駆動されて発電するコイルとを有する振動型発電器
    と、 回転可能に支持された略円板形状をなすとともに、板面
    には回転時に上記振動板を所定時間間隔で外面に露出さ
    せる連通口を有するタイミング板と、 同タイミング板を所定の回転速度で回転させる駆動機構
    とを具備することを特徴とする発電器。
  19. 【請求項19】 上記駆動機構は、上記振動型発電器で
    の発電出力で回転するモータを有することを特徴とする
    上記請求項18に記載の発電器。
  20. 【請求項20】 上記駆動機構は、水力で回転して回転
    駆動力を発生する翼部と、回転速度を所定範囲に調整す
    るレギュレータ部とを具備することを特徴とする上記請
    求項18に記載の発電器。
  21. 【請求項21】 振動型発電器は、ボイスコイル発電器
    であることを特徴とする上記請求項18〜請求項20の
    いずれかに記載の発電器。
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