JP2003116006A - 画像符号化方法及び装置 - Google Patents

画像符号化方法及び装置

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JP2003116006A
JP2003116006A JP2001310050A JP2001310050A JP2003116006A JP 2003116006 A JP2003116006 A JP 2003116006A JP 2001310050 A JP2001310050 A JP 2001310050A JP 2001310050 A JP2001310050 A JP 2001310050A JP 2003116006 A JP2003116006 A JP 2003116006A
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佐藤  誠
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  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 許容される最大データ量を超える符号化デー
タ列を生成することを防止し、同時に圧縮符号化処理に
費やされる時間を最小限に抑える。 【解決手段】 少なくとも値がそれぞれ異なる2組以上
の量子化テーブル(13a〜13c)を備え、これらの
量子化テーブルを用いて量子化された2組以上の長さが
異なる符号化データ列を並行して生成する(15a〜1
5c)。また最大許容符号化データ量(41)と、最大
許容符号化データ量(41)を基に算出される目標符号
化データ量(43)と、実際に生成された符号化データ
列の累計データ量(40a〜40c)とを順次比較して
(20)、その比較結果或いは単位時間当りの符号化デ
ータ量の増加量等の情報を基に、制御部11は、圧縮符
号化処理を継続するか否か、或いは再符号化処理に移行
するか否かを適応的に判断して符号化処理を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル画像信号
を符号化データ列に圧縮符号化して記録・蓄積或いは伝
送する画像符号化方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、静止画像に対する圧縮符号化を行
う機能は、多くのデジタルイメージング機器に搭載され
ている。これらデジタルイメージング機器の代表的なも
のとして、例えばデジタルカメラがあるが、これ以外に
も、デジタルカラーコピー機もこのような機能を備える
デジタルイメージング機器の一つである。このようなデ
ジタルカラーコピー機では、原稿読み取り部で読取った
原稿画像データを印刷部に転送する際、その転送するデ
ータ量を軽減する目的のために、読み取られた原稿画像
データに対する圧縮符号化処理機能が原稿読み取り部に
設けられ、印刷部には、その符号化された原稿画像デー
タ列に対する伸長復号処理機能がそれぞれ搭載されてい
る。
【0003】原稿読み取り部に具備される圧縮符号化処
理機能によって符号化された原稿画像データ列の符号化
データの量は、圧縮符号化処理される前の原稿画像デー
タ、即ち、読み取られた原稿画像データのデータ量に比
べて約数分の一から十数分の一程度に低減され得る。こ
のような符号化された原稿画像データ列における、圧縮
符号化処理される前の原稿画像データに対するデータ量
の低減度、即ち、圧縮率の上限値は、符号化歪みが復号
・再生された画像から容易に視認できない程度の値に設
定される。一方、上記圧縮率の許容される下限値は、原
稿読み取り部における単位時間当りに読み込むことがで
きる原稿画像データの最大データ量、及び原稿読み取り
部から印刷部に転送する際の圧縮符号化データ列の最大
データ転送量といったような、そのシステムにおける各
種条件に応じて一意に決定され得る。
【0004】このように原稿画像データの圧縮率の許容
上限値及び下限値が設定されたとしても、供給される全
ての原稿画像データに対する圧縮率を、その上限値及び
下限値で規定される範囲内に収めるように圧縮符号化処
理を行なうことは容易ではない。その理由は、量子化テ
ーブルに代表されるような符号化パラメータを同一にし
て圧縮符号化処理を行なっても、それによって得られる
圧縮符号化データのデータ量は、原稿画像データ毎に不
定となる、言い換えれば、読み取られた原稿画像データ
毎に、その圧縮率が変動することに起因している。
【0005】これは、読み取られた原稿画像データ毎
に、その画像データが有する情報の空間周波数からみた
偏り及びその度合いが異なり、そのような原稿画像デー
タに対する圧縮符号化処理では、値が「0」である変換
係数に対するランレングス符号化、及び可変長符号を用
いたエントロピー符号化といった被圧縮符号化画像デー
タが持つ冗長性を限りなく除去するための様々な手法が
採用されているためである。従って、全ての原稿画像デ
ータに対する圧縮率を、その許容上限値と下限値の間の
範囲に収めるように圧縮符号化処理を施すためには、供
給される原稿画像データ毎に適用する符号化パラメータ
を、適応的に、つまり被圧縮符号化画像データ毎に変え
る必要がある。
【0006】一般的に圧縮率が一定になるように圧縮符
号化処理を行なうためには、所謂、情報量制御或いは符
号量制御と称される符号化制御を用いることになる。上
記情報量制御の具体的な手法としては、フィードフォワ
ード手法とフィードバック手法の大きく二つの手法が知
られている。
【0007】フィードフォワード手法は、圧縮符号化処
理を行なう前に被圧縮符号化画像データとして入力され
る原画像データから別途ダイナミックレンジ、電力、各
種統計情報を算出して、それらの算出値を基に最適な符
号化パラメータを予測し、その予測した符号化パラメー
タを用いて実際の圧縮符号化処理を行なうものである。
これに対してフィードバック手法は、試行となる圧縮符
号化処理を行なうことによって得られた符号化データ量
の実測値から最適な符号化パラメータを予測した後、そ
の予測した符号化パラメータを用いて最終的な圧縮符号
化処理を行なうものである。これら二つの手法の内、圧
縮符号化処理を試行することによって得られた符号化デ
ータ量の実測値から最適な符号化パラメータを予測する
フィードバック手法の方が、実際に得られた符号化デー
タ量を直接的に予測の算出に用いているために、フィー
ドフォワード手法に比べてより高い精度で目的とする符
号化データ量を生成する符号化パラメータの予測値を得
ることができる。しかし、試行となる圧縮符号化処理の
ために費やされる時間的なオーバーヘッドが余計にかか
ってしまうという欠点がある。
【0008】一つの原画像データに対して、目標とする
圧縮率の符号化データ列が得られるまで何回も圧縮符号
化処理を繰り返しても、その処理時間の増分が許容でき
るようなシステム、いわばリアルタイム性や性能が過度
に要求されないシステムであれば、例えば特公平8−3
2037号公報「画像データ圧縮装置」に記載されてい
るような繰り返しアルゴリズムが適用可能である。しか
し、デジタルカメラやデジタルカラーコピー機器のよう
なデジタルイメージング機器では、一般的にリアルタイ
ム性及び高速性能が要求される。従って、最適な符号化
パラメータを予測するための試行となる圧縮符号化処理
に費やされる時間的なオーバーヘッドを限りなく短く抑
えること、更にその予測精度も十分高いものが要求され
る。
【0009】フィードバック手法を用いた上記符号情報
量制御における最適な符号化パラメータの予測精度を高
めるためには、多くの符号化パラメータを用いて試行と
なる圧縮符号化処理を行ない、それらの符号化パラメー
タと実際に得られた符号化データ量の実測値とを対応付
けたサンプル数を多く持つことが、より高精度の予測を
行うために効果的であることは容易に考えられる。しか
し、その時間的なオーバーヘッドを最小限に抑えるため
には、試行となる圧縮符号化処理の際に用いられる符号
化パラメータの数と同数の演算回路或いは処理回路を具
備し、それらの回路を並列に動作させて、試行となる圧
縮符号化処理を高速に行なうような工夫が従来から採用
されてきた。
【0010】このような並列回路方式の一例である文献
1「映像情報1992年1月号51−58ページ『60
〜140Mbps対応のHDTVコーデック』」では、
複数の符号化パラメータとしてN組の量子化テーブルを
用い、これに対応してN個の量子化回路及びN個の発生
符号量測定回路を具備する圧縮符号化装置を設け、この
符号化装置により得られるN個の符号化データ量から曲
線近似を行なうことによって最適な符号化パラメータ、
即ち、最適な量子化テーブルを得ることが記載されてい
る。
【0011】同様な構成でありながら回路規模の増大を
抑える工夫として、例えば特登録第02523953号
公報「符号化装置」では、3個の量子化回路を備えるこ
とによって、試行となる圧縮符号化処理の際に5組の量
子化テーブルを用いた量子化を並行して行ない、その結
果として、5つの符号化データ量の値を算出することが
記載されている。
【0012】また、一つの画像データを圧縮復号化処理
するにあたって、符号化パラメータ、より具体的には、
量子化テーブルに対するスケーリング値を適応的に変え
ながら順次圧縮符号化処理を進めることができる符号化
方式を採用している動画像圧縮符号化では、例えば特登
録第02897563号公報「画像圧縮符号化装置」に
記載されるような逐次補正アルゴリズムが適用できる。
【0013】この従来例では、試行となる圧縮符号化処
理の際に特定の量子化スケーリング値を用いて量子化し
て得られるブロック単位の符号化データ量を算出し、そ
の算出されたデータ量を基にM個の量子化スケール値で
得られることが期待されるM個の符号化データ量を予測
し、これらM個の予測値から算出した目標符号化データ
量と、実際に出力されている符号化データ列の現在まで
のデータ量の累積加算値との差分、即ち、予測誤差から
実際に使用している量子化スケーリング値を逐次補正し
ながら圧縮符号化処理を進めている。
【0014】更に、実際に生成された符号化データ量が
予測に反して許容される上限値を超えることを回避する
目的で、例えば特登録第03038022号「電子カメ
ラ装置」では、試行となる圧縮符号化処理の際に得られ
た符号化データ量から導出した量子化ステップ値を用い
て実際に量子化及び可変長符号化して得られた符号化デ
ータ列のデータ量が、ブロック単位に割り当てたデータ
量を超えてしまった場合には、そのブロックにおける可
変長符号化を打ち切ること(有意の変換係数の情報を廃
棄すること)が記載されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前述したようなフィー
ドバック手法を用いた情報量制御における従来例の思想
は、いずれも試行として行なわれる圧縮符号化処理によ
って得られた一つ或いは複数個の符号化データ量の実測
値を基に最適な符号化パラメータ、及びその符号化パラ
メータによって生成される符号化データ量の予測値を導
出するという点で共通している。
【0016】また一般的な静止画像の圧縮符号化方式と
して今日広く採用されているJPEG符号化方式におい
ては、最も代表的な符号化パラメータの一つである量子
化ステップの行列、即ち、一つの被圧縮符号化画像デー
タに対して唯一の組合わせである量子化テーブルが、そ
の画像データを構成する全てのブロックに対して共通に
適用されるので、前述した従来例の一つである特登録第
02897563号公報「画像圧縮符号化装置」に記載
されるような符号化パラメータの逐次補正アルゴリズム
を適用することはできない。
【0017】更に、もう一つの従来例として引用した特
登録第03038022号「電子カメラ装置」に記載さ
れているアルゴリズムでは、ブロック単位に割り当てた
データ量を超えてしまった時点で、そのブロックに対す
る可変長符号化処理を打ち切ってしまっている。これに
より、画像データを構成する全てのブロックの圧縮符号
化処理が終了した時点で得られた、最終的な符号化デー
タ量が許容される上限値を超えない場合でも、廃棄する
必要が無い有意の変換係数まで廃棄されることになる。
【0018】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、フィードバック手法を用いた符号化データ量制御を
備え、画像データに対する符号化処理に費やされる処理
時間を最小限に抑える画像符号化方法及び装置を提供す
ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の画像符号化装置は以下のような構成を備え
る。即ち、入力される画像データを所定の大きさのブロ
ック単位に直交変換して変換係数を生成する画像データ
変換手段と、前記変換係数を少なくとも2組の量子化テ
ーブルを用いてそれぞれ量子化する量子化手段と、前記
量子化手段によって量子化された少なくとも2組の変換
係数をそれぞれ符号化して各組毎の符号化データ列を生
成する符号化手段と、前記符号化手段により符号化され
た符号化データ列のそれぞれを記憶する記憶手段と、前
記符号化手段によって得られた少なくとも2組の符号化
データ列のそれぞれを累積加算した累積データ量を算出
するデータ量算出手段と、前記データ量算出手段によっ
て得られた累積データ量と、最大許容符号化データ量及
び目標符号化データ量とをそれぞれ比較する比較手段
と、前記比較手段によって得られる比較結果、或いは前
記比較結果及び前記データ量算出手段によって得られる
少なくとも2組の符号化データ列の累積データ量を基
に、前記画像データに対して実施している符号化処理の
制御及び、前記記憶手段に記憶された符号化データ列の
うちの出力する符号化データ列を決定するように制御す
る制御手段と、を有することを特徴とする。
【0020】上記目的を達成するために本発明の画像符
号化方法は以下のような工程を備える。即ち、入力され
る画像データを所定の大きさのブロック単位に直交変換
して変換係数を生成する画像データ変換工程と、前記変
換係数を少なくとも2組の量子化テーブルを用いてそれ
ぞれ量子化する量子化工程と、前記量子化工程で量子化
された少なくとも2組の変換係数をそれぞれ符号化して
各組毎の符号化データ列を生成する符号化工程と、前記
符号化工程で符号化された符号化データ列のそれぞれを
メモリに記憶する記憶工程と、前記符号化工程で得られ
た少なくとも2組の符号化データ列のそれぞれを累積加
算した累積データ量を算出するデータ量算出工程と、前
記データ量算出工程で算出された累積データ量と、最大
許容符号化データ量及び目標符号化データ量とをそれぞ
れ比較する比較工程と、前記比較工程で得られる比較結
果、或いは前記比較結果及び前記データ量算出工程で得
られる少なくとも2組の符号化データ列の累積データ量
を基に、前記画像データに対して実施している符号化処
理の制御及び、前記記憶手段に記憶された符号化データ
列のうちの出力する符号化データ列を決定するように制
御する制御工程と、を有することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0022】図1は、本発明の一実施の形態に係る画像
符号化装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
【0023】図1において、1は原画像データ入力信号
33を入力して符号化する圧縮符号化処理部で、その構
成は図2を参照して詳しく後述する。2は符号化データ
列転送部で、圧縮符号化処理部1から送られてくる符号
化データ列A出力信号39a,符号化データ列B出力信
号39b,符号化データ列C出力信号39cを入力し、
それらをシステムバス5に出力している。3は符号化デ
ータ列一時記憶部で、システムバス5を介して入力され
る符号化データ列A出力信号39a,符号化データ列B
出力信号39b,符号化データ列C出力信号39cをそ
れぞれ、符号化データ列A301,B302,C303
に記憶している。4は符号化データ列出力部で、システ
ムバス5を介して各符号化データ列を受取り、符号化し
た結果を符号化データ列出力信号6として出力してい
る。また符号化データ列転送部2によって符号化データ
列一時記憶部3の所定の領域から読み出された符号化デ
ータ列は、符号化データ入力信号52を介して圧縮符号
化処理部1の符号化データ列入力部21(図2)に供給
される。
【0024】図2は、本実施の形態に係る圧縮符号化処
理部1の構成を更に詳しく表わす機能ブロック図で、図
1と共通する部分は同じ記号で示している。
【0025】図2において、11は制御部で、この圧縮
符号化処理部1全体の動作を制御している。図示されな
い原稿読み取り部或いは撮像部から、原画像データ入力
信号33として供給された原画像データは、画像データ
変換部12において所定の大きさである8行×8列サン
プルの矩形のブロックに等分割された後、そのブロック
単位に直交変換演算が施され、その演算結果として得ら
れた8行×8列の直交変換係数行列が変換係数行列信号
34上に順次出力される。
【0026】量子化部14a,14b,14cは、画像
データ変換部12から変換係数行列信号34を介して供
給される8行×8列の直交変換係数行列と、量子化テー
ブル格納部13a,13b,13cから供給される量子
化ステップ値信号35a,35b,35cに基づく計3
組の8×8個の量子化ステップ値、及びスケーリング値
格納部23から供給されるスケーリング信号55a,5
5b,55cに基づくスケーリング値を用いて量子化演
算を行ない、その演算結果として得られた3組の8行×
8列の量子化された直交変換係数行列を、変換係数行列
信号36a,36b,36c上にそれぞれ順次出力す
る。
【0027】これら量子化された変換係数行列信号36
a,36b,36cに出力された3組の8行×8列の量
子化された各直交変換係数行列は、それぞれスイッチ2
5a,25b,25cに送られ、それぞれ対応する符号
化入力信号37a,37b,37cに順次伝搬されて、
それぞれ対応する符号化部15a,15b,15cに入
力される。符号化部15a,15b,15cのそれぞれ
は、それぞれ対応する符号化入力信号37a,37b,
37cを介して供給される3組の8行×8列の量子化さ
れた直交変換係数行列に対して、所定の順序による一次
元化、値が「0」である無意の変換係数に対するランレ
ングス符号化、及び可変長符号語テーブルを用いた符号
化を施す。その結果として得られた3つの符号化データ
列a,b,cのそれぞれが、各符号化出力信号38a,
38b,38cにそれぞれ順次出力される。符号化出力
信号38aを介して符号化データ列A出力部16aに供
給された符号化データ列aは、バッファリング等がなさ
れた後に符号化データ列A出力信号39a上に出力さ
れ、更にその出力された符号化データ列Aは、符号化デ
ータ列転送部2(図1)によって、システムバス5を介
して符号化データ列一時記憶部3(図1)上の互いに排
他的に確保された所定の領域301に順次格納される。
【0028】同様に、符号化出力信号38bを介して符
号化データ列B出力部16bに供給された符号化データ
列bは、バッファリング等がなされた後に符号化データ
列B出力信号39bに出力され、符号化データ列一時記
憶部3の互いに排他的に確保された所定の領域302に
順次格納される。また、符号化出力信号38cを介して
符号化データ列C出力部16cに供給された符号化デー
タ列cは、バッファリング等がなされた後に符号化デー
タ列C出力信号39c上に出力され、符号化データ列一
時記憶部3上の互いに排他的に確保された所定の領域3
03に順次格納される。
【0029】また、これら符号化部15a,15b,1
5cから符号化出力信号38a,38b,38cを介し
て出力された3つの符号化データ列a,b,cは、いず
れも符号化データ量計数部17によってそのデータ長が
累積加算される。その結果として得られた3つの符号化
データ列a,b,cの累積加算されたデータ量が符号化
データ量信号40a,40b,40cにそれぞれ順次出
力されて制御部11に送られる。
【0030】18は最大許容符号化データ量格納部で、
ここに格納された最大許容符号化データ量の一例が、図
4及び図6に示すグラフの上部に水平の一点鎖線で記さ
れている。目標符号化データ量算出部19は、最大許容
符号化データ量信号41を介して、最大許容符号化デー
タ量格納部18から供給される符号化データ列のデータ
量の最大許容値、及び符号化ブロック相対位置信号42
を介して制御部11から供給される符号化ブロック相対
位置情報を基に、目標符号化データ量を順次算出し、そ
の値を目標符号化データ量信号43に出力する。符号化
データ量比較部20は、符号化データ量計数部17から
符号化データ量信号40a,40b,40cを介して供
給される3つの符号化データ列a,b,cの累積加算し
たデータ量と、最大許容符号化データ量格納部18から
最大許容符号化データ量信号41を介して供給される符
号化データ列のデータ量の最大許容値、及び目標符号化
データ量算出部19から目標符号化データ量信号43を
介して供給される目標符号化データ量とを順次比較し
て、その比較結果を符号化データ量比較結果信号44と
して制御部11に出力している。
【0031】また制御部11は、再符号化処理の場合に
は、圧縮符号化処理制御信号群31を介して、符号化デ
ータ列aに対する再符号化処理において動作すべき機能
ブロックである符号化部15a及び符号化データ列A出
力部16aに対して各々の動作開始を指示する制御値を
出力し、再符号化処理制御信号群51を介して、再符号
化処理において動作すべき機能ブロックである符号化デ
ータ列入力部21、復号化部22、再量子化部24に対
して各々の動作開始を指示する制御値を出力する。この
処理については詳しく後述する。
【0032】図3(A)〜(C)は、本実施の形態に係
る量子化テーブル格納部13a,13b,13cにそれ
ぞれ格納されている量子化テーブルの一例を表わす図
で、図3(A)は量子化テーブルA(13a)、図3
(B)は量子化テーブルB(13b)、そして、図3
(C)は量子化テーブルC(13c)にそれぞれ該当し
ている。
【0033】本実施の形態に係る画像符号化装置の量子
化テーブル格納部13a,13b,13cには、一連の
圧縮符号化処理に先んじて、8行×8列の直交変換係数
行列を構成するそれぞれの直交変換係数に対応づけられ
た8×8個の量子化ステップ値で構成される計3組の量
子化テーブルがそれぞれ格納されており、その値は量子
化ステップ信号35a,35b,35cを介して量子化
部14a,14b,14cにそれぞれ供給されている。
【0034】図3(A)〜(C)は、この量子化テーブ
ル格納部13a,13b,13cにそれぞれ格納されて
いる量子化テーブルの一例を示している。
【0035】図3(A)〜(C)に示すように、図3
(A)の量子化テーブルAを構成する量子化ステップ値
は、図3(B)(C)の量子化テーブルB及び量子化テ
ーブルCを構成する量子化ステップ値に比べて相対的に
小さい値になっている。一方、図3(C)の量子化テー
ブルCを構成する量子化ステップ値は、図3(A)
(B)の量子化テーブルA及び量子化テーブルBを構成
する量子化ステップ値に比べて相対的に大きな値になっ
ている。
【0036】このような量子化テーブルにおける量子化
ステップ値の差は、量子化テーブルAが適用されること
によって生成される符号化データ列(符号化データ列
A)が相対的に低い圧縮率で圧縮符号化処理された結果
であることを示し、量子化テーブルCが適用されること
によって生成される符号化データ列(符号化データ列
C)は、相対的に高い圧縮率で圧縮符号化処理された結
果であることを示している。
【0037】また本実施の形態である画像符号化装置の
最大許容符号化データ量格納部18には、一連の圧縮符
号化処理に先んじて、符号化データ列の累積加算された
データ量の最大許容値(ビット数或いはバイト数)が格
納されており、その値は最大許容符号化データ量信号4
1を介して目標符号化データ量算出部19及び符号化デ
ータ量比較部20に供給されている。
【0038】図4及び図6は、本実施の形態に係る画像
符号化装置における圧縮符号化処理部1が圧縮符号化処
理の過程で符号化データ列A,B,C出力信号39a,
39b,39cからそれぞれ出力される符号化データ列
A,B,Cの累積加算された符号化データ量(縦軸)
と、圧縮符号化処理の対象となっているブロックの原画
像データにおける相対位置(横軸)との関係を表わすグ
ラフ図である。
【0039】更に図5及び図7は、それぞれ図4及び図
6に示したグラフ図に対応しており、本実施の形態に係
る画像符号化装置における符号化データ量比較部20が
圧縮符号化処理の過程で符号化データ量比較結果信号4
4として制御部11に出力する符号化データ量の比較結
果の一例を説明する図である。
【0040】本実施の形態では、一連の圧縮符号化処理
に先んじて、スケーリング値格納部23に所定のスケー
リング値が格納されており、それらスケーリング値はス
ケーリング信号55a,55b,55c及び55dを介
して、それぞれ量子化部14a,14b,14c及び再
量子化部24に供給されている。このスケーリング値
は、量子化部14a,14b,14cによって実行され
る量子化演算に際して、量子化テーブル格納部13a,
13b,13cから量子化ステップ信号35a,35
b,35cを介して供給される量子化ステップ値に対し
て施されるスケーリング演算の被乗数に相当し、また後
述する再量子化部24によってなされる再量子化演算に
対して、復号化部22から復号化出力信号54を介して
供給される8行×8列の復号化された直交変換係数行列
の中で値が「0」でない有意の変換係数に対して施され
るスケーリング演算の被乗数に相当する。
【0041】ここでは、量子化部14a,14b,14
cに対するスケーリング値としていずれも値「1」が設
定されている。このことは、量子化部14a,14b,
14cにおいて、量子化ステップ信号35a,35b,
35cを介して供給される量子化ステップ値に対するス
ケーリング演算を指示しないことを意味している。
【0042】一方、再量子化部24に対するスケーリン
グ値は、後述する再符号化処理が行なわれるまでは何ら
意味をなさないので、この時点では特定された値は設定
されない。
【0043】こうして次に、一連の圧縮符号化処理が要
求されると、制御部11は圧縮符号化処理制御信号群3
1を介して、圧縮符号化処理において動作すべき機能ブ
ロックである画像データ変換部12、量子化部14a,
14b,14c、符号化部15a,15b,15c、符
号化データ列A,B,C出力部16a,16b,16c
のそれぞれに対して、各々の動作開始を指示する制御値
を出力する。更に、制御部11は、符号化入力信号選択
信号32a,32b,32cを介して、対応するスイッ
チ25a,25b,25cを全て「F」側に接続するた
めの制御値を出力する。この制御によって、各量子化部
14a,14b,14cによって量子化された結果であ
る、変換係数行列信号36a,36b,36cを介して
供給される3組の8行×8列の量子化された直交変換係
数行列が、それぞれ対応する符号化入力信号37a,3
7b,37c上に伝搬されるように設定される。
【0044】そして、原稿読み取り部或いは撮像部(不
図示)から原画像データ入力信号33を介して供給され
る原画像データは、画像データ変換部12において所定
の大きさである8行×8列サンプルの矩形のブロックに
等分割された後、そのブロック単位に直交変換演算が施
され、その演算結果として得られた8行×8列の直交変
換係数行列が、変換係数行列信号34上に順次出力され
る。
【0045】量子化部14a,14b,14cは、画像
データ変換部12から変換係数行列信号34を介して供
給される8行×8列の直交変換係数行列と、量子化テー
ブル格納部13a,13b,13cから量子化ステップ
値信号35a,35b,35cを介してそれぞれ供給さ
れる計3組の8×8個の量子化ステップ値、及びスケー
リング値格納部23からスケーリング信号55a,55
b,55cを介して供給されるスケーリング値を用いて
量子化演算を行ない、その演算結果として得られた3組
の8行×8列の量子化された直交変換係数行列が、変換
係数行列信号36a,36b,36c上にそれぞれ順次
出力される。これら変換係数行列信号36a,36b,
36cに出力された3組の8行×8列の量子化された直
交変換係数行列は、それぞれスイッチ25a,25b,
25cを経由して、対応する符号化入力信号37a,3
7b,37c上にそれぞれ順次伝搬される。符号化部1
5a,15b,15cでは、符号化入力信号37a,3
7b,37cを介してそれぞれ供給される3組の8行×
8列の量子化された直交変換係数行列に対して、所定の
順序による一次元化、値が「0」である無意の変換係数
に対するランレングス符号化、及び可変長符号語テーブ
ルを用いた符号化を施し、結果として得られた3つの符
号化データ列a,b,cを符号化出力信号38a,38
b,38c上にそれぞれ順次出力する。
【0046】こうして符号化出力信号38aを介して符
号化データ列A出力部16aに供給された符号化データ
列aは、バッファリング等がなされた後に符号化データ
列A出力信号39a上に出力され、更にその出力された
符号化データ列Aは符号化データ列転送部2によって、
システムバス5を介して符号化データ列一時記憶部3上
の互いに排他的に確保された所定の領域301に順次格
納される。
【0047】同様に、符号化データ列B出力部16bか
ら出力された符号化データ列Bは、符号化データ列一時
記憶部3上の互いに排他的に確保された所定の領域30
2に順次格納される。また、符号化データ列C出力部1
6cから出力された符号化データ列Cは、符号化データ
列一時記憶部3上の互いに排他的に確保された所定の領
域303に順次格納される。
【0048】また、これら符号化部15a,15b,1
5cから符号化出力信号38a,38b,38cを介し
て出力された3つの符号化データ列a,b,cは、いず
れも符号化データ量計数部17によってそのデータ長が
累積加算される。その結果、得られた3つの符号化デー
タ列a,b,cの累積加算されたデータ量が符号化デー
タ量信号40a,40b,40cにそれぞれ順次出力さ
れる。
【0049】図4及び図6に示すグラフ図において、符
号化データ量計数部17から出力される3つの符号化デ
ータ列a,b,cの累積加算されたデータ量は、グラフ
の原点から開始する3本の実曲線としてそれぞれ記され
ている。
【0050】制御部11から目標符号化データ量算出部
19に供給される符号化ブロック相対位置信号42上に
は、ブロック単位の圧縮符号化処理が進行するに従っ
て、その値が0%から100%に増加する符号化ブロッ
クの相対位置情報が順次出力されている。この符号化ブ
ロックの相対位置情報(42)は、現在、符号化部15
a,15b,15cで行なわれている符号化の対象とな
っている8行×8列サンプルのブロックの原画像データ
における相対位置を示すもので、左上端のブロックでは
0%、右下端のブロックでは100%というように、符
号化ブロックの位置(順番づけられた番号)を原画像デ
ータを構成するブロックの総数によって正規化した値で
ある。
【0051】具体的に符号化ブロックの相対位置情報の
例を示す。
【0052】水平方向1ライン当たり3072サンプル
(384×8)で、垂直方向4096ライン(512×
8)からなるコンポーネント数1の原画像データを8行
×8列サンプルのブロックに分割して圧縮符号化処理を
行なう場合、この原画像データは、計196608(=
384×512)個のブロックで構成される。
【0053】現在、符号化部15a,15b,15cで
行なわれている符号化の対象となっている8行×8列サ
ンプルのブロックが最初に符号化された左上端のブロッ
クから数えて39478番目のブロックであった場合に
は、符号化ブロック相対位置情報は20.08%(=3
9478/196608)となり、その値が制御部11
から符号化ブロック相対位置信号42上に出力される。
これにより目標符号化データ量算出部19では、最大許
容符号化データ量信号41を介して供給される符号化デ
ータ列のデータ量の最大許容値、及び符号化ブロック相
対位置信号42を介して供給される符号化ブロックの相
対位置情報を基に目標符号化データ量を順次算出し、そ
の値を目標符号化データ量信号43上に出力して符号化
データ量比較部20に供給する。この目標符号化データ
量は、ブロック単位の圧縮符号化処理が順次行なわれ、
符号化ブロック相対位置が0%から100%に至るまで
順次増加するのに応じて、0ビットから最終的に符号化
データ列のデータ量の最大許容値まで直線的に増える値
である。この目標符号化データ量は、図4及び図6に示
すグラフ図において、グラフの原点と、符号化ブロック
の相対位置が100%の時点で最大許容符号化データ量
と一致する点を結ぶ点直線として記されている。
【0054】符号化データ量比較部20では、符号化デ
ータ量計数部17から符号化データ量信号40a,40
b,40cを介して供給される3つの符号化データ列
a,b,cの累積加算されたデータ量と、最大許容符号
化データ量信号41を介して供給される符号化データ列
のデータ量の最大許容値、及び目標符号化データ量算出
部19から目標符号化データ量信号43を介して供給さ
れる目標符号化データ量とを順次比較して、その比較結
果を符号化データ量比較結果信号44上に出力して制御
部11に供給している。
【0055】図5及び図7は、ブロック単位の圧縮符号
化処理が進行するに連れて、符号化部15a,15b,
15cから出力される3つの符号化データ列a,b,c
の累積加算されたデータ量が、図4及び図6に示したグ
ラフ図の実曲線のように増加する場合に、符号化データ
量比較部20から出力される比較結果をそれぞれ説明す
る図である。
【0056】最初に、図4及び図5を用いて、本実施の
形態に係る圧縮符号化装置において行なわれた圧縮符号
化処理の第1の例について説明する。
【0057】一連の圧縮符号化処理を開始した時点、即
ち、符号化ブロックの原画像データにおける相対位置が
0%の時点からp1までの期間においては、符号化部1
5a,15b,15cから出力される3つの符号化デー
タ列a,b,cの累積加算されたデータ量はいずれも目
標符号化データ量より小さい値であった(図5において
は、このような状態を「−」で表現している)。
【0058】符号化ブロックの相対位置がp1に至った
時点で、符号化部15aから出力された符号化データ列
aの累積加算されたデータ量が、目標符号化データ量よ
り大きい値となり(図5において、このような状態を
「+」で表現している)、この状態が符号化ブロックの
相対位置がp2に至るまで続いた。
【0059】次に、符号化ブロックの相対位置がp2の
時点からp3までの期間においては、3つの符号化デー
タ列a,b,cの累積加算されたデータ量はいずれも目
標符号化データ量より再び小さい値になった。
【0060】また符号化ブロックの相対位置がp3に至
った時点で、符号化データ列aの累積加算されたデータ
量は再び目標符号化データ量より大きな値となり、この
状態が符号化ブロックの相対位置がp4に至るまで続い
た。
【0061】そして、符号化ブロックの相対位置がp4
に至った時点で、符号化データ列aの累積加算されたデ
ータ量は、最大許容符号化データ量に達した(図5にお
いては、このような状態を「=」で表現している)。
【0062】この時点、即ち、符号化ブロックの相対位
置がp4に至った時点で、制御部11から圧縮符号化処
理制御信号群31を介して、符号化部15a及び符号化
データ列A出力部16aに対して、その動作の中止を指
示する制御値が出力される。この制御部11による制御
によって、符号化データ列aに対する符号化処理が中止
され、一連の圧縮符号化処理が終了するまで(符号化ブ
ロックの相対位置が100%に至るまで)の期間、その
累積加算されたデータ量は、最大許容符号化データ量と
等しい値で保持されることになる。
【0063】そして、符号化ブロックの相対位置がp4
の時点から一連の圧縮符号化処理が終了するまで(符号
化ブロックの相対位置が100%に至るまで)の期間に
おいては、符号化データ列b及び符号化データ列cの累
積加算されたデータ量はいずれも目標符号化データ量よ
り小さい値であった。
【0064】以上説明した本実施の形態に係る画像符号
化装置における圧縮符号化処理によれば、例えば図4の
例では、符号化データ列b及び符号化データ列cは、符
号化ブロックの相対位置が100%に達した時点、即
ち、原画像データを構成する全てのブロックに対する圧
縮符号化処理が終了した時点で、その累積加算されたデ
ータ量の最終値は設定された最大許容符号化データ量を
超えていない。従って、この例では、より圧縮率の小さ
い、即ち、その累積加算されたデータ量の最終値が設定
された最大許容符号化データ量により近い符号化データ
列Bが一連の圧縮符号化処理の正式な結果として選択さ
れ、符号化データ列出力部4(図1)によって符号化デ
ータ列一時記憶部3の所定の領域302から読み出さ
れ、符号化データ列出力信号6を介して本実施の形態で
ある画像符号化装置の外部に出力される。
【0065】更に、この圧縮符号化処理における図4の
例において、符号化データ列cの累積加算されたデータ
量の最終値のみが設定された最大許容符号化データ量を
超えていない場合には、この符号化データ列Cが圧縮符
号化処理の正式な結果として選択され、符号化データ列
出力部4によって符号化データ列一時記憶部3の所定の
領域303から読み出され、符号化データ列出力信号6
を介して本実施の形態である画像符号化装置の外部に出
力される。
【0066】次に図6及び図7を用いて、本実施の形態
である画像符号化装置において行なわれた圧縮符号化処
理の第2の例ついて説明する。
【0067】一連の圧縮符号化処理が開始した時点、即
ち、符号化ブロックの原画像データにおける相対位置が
0%の時点からp1までの期間においては、符号化部1
5a,15b,15cから出力される3つの符号化デー
タ列a,b,cの累積加算されたデータ量はいずれも目
標符号化データ量より小さい値であった。次に、符号化
ブロックの相対位置がp1に至った時点で、符号化部1
5aから出力された符号化データ列aの累積加算された
データ量が目標符号化データ量(43)より大きな値と
なり、この状態が符号化ブロックの相対位置がp2に至
るまで続いた。そして符号化ブロックの相対位置がp2
に至った時点で、符号化部15bから出力された符号化
データ列bの累積加算されたデータ量も目標符号化デー
タ量より大きな値となり、この状態が符号化ブロックの
相対位置がp3に至るまで続いた。そして符号化ブロッ
クの相対位置がp3に至った時点で、符号化部15cか
ら出力された符号化データ列cの累積加算されたデータ
量も目標符号化データ量より大きな値となった。
【0068】この時点、即ち、符号化ブロックの相対位
置がp3に至った時点で、制御部11によって行なわれ
る制御によって、符号化データ列aに対する再符号化処
理が開始され、その累積加算されたデータ量は「0」に
戻される。
【0069】一方、符号化データ列b及び符号化データ
列cに対する符号化処理は一時中断され、符号化ブロッ
クの相対位置が再びp3(p3')に至るまでの期間そ
の累積加算されたデータ量が保持されることになる。
【0070】再符号化処理に伴なう本実施の形態である
画像符号化装置における各機能ブロックの動作の詳細な
説明は後述する。ここでは、符号化データ列aに対する
再符号化処理によって得られる符号化データ列aの累積
加算されたデータ量に関する説明を行なう。
【0071】符号化データ列aに対する再符号化処理が
行なわれた期間は、図6において、符号化ブロックの相
対位置がp3(0%)の時点からp3'までの部分に相
当する。このp3(0%)の時点からp3'までの期
間、再符号化された符号化データ列aの累積加算された
データ量は「0」から再び増加したが、目標符号化デー
タ量より大きな値となることはなかった。
【0072】符号化ブロックの相対位置が再びp3(p
3')に至った時点で、制御部11によって行なわれる
制御によって、符号化データ列aに対する再符号化処理
が中止され、再び圧縮符号化処理が開始されることにな
る。また一時中断状態にあった符号化データ列b及び符
号化データ列cに対する圧縮符号化処理も同様に再開さ
れることになる。
【0073】一連の圧縮符号化処理が再開された時点、
即ち、符号化ブロックの相対位置がp3'の時点からp
4までの期間においては、符号化データ列b,cの累積
加算データ量はいずれも目標符号化データ量より大きな
値である。一方、符号化データ列aの累積加算データ量
は、目標符号化データ量より小さな値であった。
【0074】そして符号化ブロックの相対位置がp4に
至った時点で、符号化データ列cの累積加算されたデー
タ量は目標符号化データ量より小さな値となり、この状
態が符号化ブロックの相対位置がp5に至るまで続い
た。そして符号化ブロックの相対位置がp5の時点から
p6までの期間においては、3つの符号化データ列a,
b,cの累積加算されたデータ量はいずれも目標符号化
データ量より再び小さい値になった。次に、符号化ブロ
ックの相対位置がp6に至った時点で、符号化データ列
bの累積加算されたデータ量は再び目標符号化データ量
より大きな値となり、この状態が符号化ブロックの相対
位置がp7に至るまで続いた。そして符号化ブロックの
相対位置がp7に至った時点で、符号化データ列bの累
積加算されたデータ量が最大許容符号化データ量に達し
た。
【0075】この時点、即ち、符号化ブロックの相対位
置がp7に至った時点で、制御部11から圧縮符号化処
理制御信号群31を介して、符号化部15b及び符号化
データ列B出力部16bに対して、その符号化データ列
bを生成する動作の中止を指示する制御値が出力され
る。この制御部11による制御によって、符号化データ
列bを生成する符号化処理が中止され、一連の圧縮符号
化処理が終了するまで(符号化ブロックの相対位置が1
00%に至るまで)の期間、その累積加算されたデータ
量が最大許容符号化データ量と等しい値が保持されるこ
とになる。
【0076】ここで、符号化ブロックの相対位置がp4
の時点から一連の圧縮符号化処理が終了するまで(符号
化ブロックの相対位置が100%に至るまで)の期間に
おいては、符号化データ列c及び符号化データcの累積
加算されたデータ量はいずれも目標符号化データ量より
小さい値であった。
【0077】以上説明した本実施の形態に係る画像符号
化装置で実施された圧縮符号化処理の第2の例では、符
号化データ列c及び符号化データ列aは、符号化ブロッ
クの相対位置が100%に達した時点、即ち、原画像デ
ータを構成する全てのブロックに対する圧縮符号化処理
が終了した時点で、その累積加算されたデータ量の最終
値は、設定された最大許容符号化データ量を超えていな
い。
【0078】従ってこの例では、より圧縮率の小さい、
即ち、その累積加算されたデータ量の最終値が設定され
た最大許容符号化データ量により近い符号化データ列C
が一連の圧縮符号化処理の正式な結果として選択され、
符号化データ列出力部4によって符号化データ列一時記
憶部3の所定の領域303から読み出され、符号化デー
タ列出力信号6を介して外部に出力される。
【0079】更に、この圧縮符号化処理の第2の例にお
いて、符号化データ列aの累積加算されたデータ量の最
終値のみが、設定された最大許容符号化データ量を超え
ていなかったならば、この符号化データ列Aが圧縮符号
化処理の正式な結果として選択され、符号化データ列出
力部4によって符号化データ列一時記憶部3の所定の領
域301から読み出され、符号化データ列出力信号6を
介して外部に出力される。
【0080】続いて、圧縮符号化処理の第2の例で行な
われた符号化データ列aに対する再符号化処理に伴う各
機能ブロックの動作の詳細な説明を行なう。
【0081】図6において、符号化ブロックの相対位置
がp3に至った時点で、制御部11が、符号化データ列
aに対する再符号化処理に移行するように決定すると、
圧縮符号化処理制御信号群31を介して、符号化データ
列b及び符号化データ列cに対する圧縮符号化処理を一
時的に中断すべく、画像データ変換部12、量子化部1
4a,14b,14c、符号化部15b,15c、符号
化データ列B,C出力部16b,16cに対して、各々
の動作中断を指示する制御値を出力する。
【0082】この制御によって、符号化データ列aに対
する圧縮符号化処理が中止され、符号化データ列b及び
符号化データ列cに対する圧縮符号化処理が一時中断さ
れる。
【0083】次に、符号化データ列aに対する再符号化
処理に先んじて、スケーリング値格納部23に対して再
量子化のためのスケーリング値が格納される。この値は
スケーリング信号55a,55dを介して量子化部14
a及び再量子化部24に供給される。この再量子化のた
めのスケーリング値は、後述する再量子化部24によっ
てなされる再量子化演算に対して、復号化部22から復
号化出力信号54を介して供給される8行×8列の復号
化された直交変換係数行列の中で値が「0」でない有意
の変換係数に対して施されるスケーリング演算の被乗数
に相当し、また後述する量子化部14aによってなされ
る量子化演算に際して、量子化テーブル格納部13aか
ら量子化ステップ信号13aを介して供給される量子化
ステップ値に対して施されるスケーリング演算の被乗数
に相当する。
【0084】ここでは、再量子化部24及び量子化部1
4aに対するスケーリング値として値「2」が設定され
る。このことは、再符号化処理における再量子化部24
において、復号化出力信号54を介して供給される8行
×8列の復号化された直交変換係数行列の中で値が
「0」でない有意の変換係数に対する×2のスケーリン
グ演算を指示することを意味すると同時に、その後、圧
縮符号化処理が再開されてから量子化部14aにおい
て、量子化ステップ信号35aを介して供給される量子
化ステップ値に対する×2のスケーリング演算を指示す
ることを意味する。
【0085】以上が再符号化処理に先んじて本実施の形
態に係る画像符号化装置に対して、外部システム等によ
って行なわれる、所謂、初期化操作に相当するものであ
る。
【0086】実際に本実施の形態に係る画像符号化装置
に対して再符号化処理が要求されると、制御部11は圧
縮符号化処理制御信号群31を介して、符号化データ列
aに対する再符号化処理において動作すべき機能ブロッ
クである符号化部15a、符号化データ列A出力部16
aに対して、各々の動作開始を指示する制御値を出力
し、再符号化処理制御信号群51を介して、再符号化処
理において動作すべき機能ブロックである符号化データ
列入力部21、復号化部22、再量子化部24に対し
て、各々の動作開始を指示する制御値を出力する。更
に、制御部11は符号化入力信号選択信号32aを介し
て、対応するスイッチ25aを「R」側に接続するため
の制御値を出力する。
【0087】この制御によって、再量子化された変換係
数行列信号56を介して供給される8行×8列の再量子
化された直交変換係数行列が、対応する符号化入力信号
37a上に伝搬されるように設定される。
【0088】符号化データ列転送部2によって符号化デ
ータ列一時記憶部3の所定の領域301から読み出され
た符号化データ列Aは、符号化データ入力信号52を介
して符号化データ列入力部21に供給される。こうして
符号化データ入力部21に供給された符号化データ列A
は、バッファリング等がなされた後に復号化入力信号5
3上に順次出力される。これにより復号化部22では、
復号化入力信号53を介して供給される符号化データ列
Aに対して、可変長復号語テーブルを用いた復号化、ラ
ンレングス復号化、及び所定の順序による二次元化を施
す。その結果として得られた8行×8列の復号化された
直交変換係数行列が、復号化出力信号54に順次出力さ
れる。
【0089】再量子化部24では、復号化部22から復
号化出力信号54を介して供給される8行×8列の復号
化された直交変換係数行列、及びスケーリング値格納部
23からスケーリング信号55dを介して供給されるス
ケーリング値(ここでは「2」)を用いて再量子化演算
を行ない、その演算結果として得られた8行×8列の再
量子化された直交変換係数行列を、再量子化された変換
係数行列信号56上に順次出力する。こうして再量子化
された変換係数行列信号56上に出力された8行×8列
の直交変換係数行列は、スイッチ25aを経由して、対
応する符号化入力信号37a上に順次伝搬される。符号
化部15aでは、この符号化入力信号37aを介して供
給される8行×8列の再量子化された直交変換係数行列
に対して、所定の順序による一次元化、値が「0」であ
る無意の変換係数に対するランレングス符号化、及び可
変長符号語テーブルを用いた符号化を施し、その結果と
して得られた符号化データ列aを符号化出力信号38a
上に順次出力する。この符号化出力信号38aを介して
符号化データ列A出力部16aに供給された符号化デー
タ列aは、バッファリング等がなされた後に符号化デー
タ列A出力信号39a上に出力され、更にその出力され
た符号化データ列Aは、符号化データ列転送部2によっ
て、システムバス5を介して符号化データ列一時記憶部
3の所定の領域301に順次格納される。
【0090】また、この時、符号化部15aから符号化
出力信号38aを介して出力された符号化データ列a
は、符号化データ量計数部17によってそのデータ長が
累積加算され、結果として得られた符号化データ列aの
累積加算されたデータ量が符号化データ量信号40aに
順次出力されて制御部11に送られる。この場合にも、
符号化ブロック相対位置信号42上には、ブロック単位
の再符号化処理が進行するに従って、その値が0%から
p3に増加する符号化ブロック相対位置情報が制御部1
1から順次出力されている。
【0091】この再符号化処理では、入力された符号化
データ列Aに対する復号化及び再量子化によって得られ
た符号化ブロック相対位置が0%からp3に至るまでの
全てのブロックに対応する8行×8列の再量子化された
直交変換係数行列が符号化部15aに供給され、その全
てのブロックに対する符号化処理がなされる。そして新
たに生成された符号化データ列Aが、再び符号化データ
列一時記憶部3の所定の領域301に書き戻されるまで
行なわれる。こうして再符号化処理が終了した時点で、
制御部11が符号化ブロック相対位置信号42上に出力
している符号化ブロック相対位置情報は再びp3になっ
ている。
【0092】また、再符号化処理によって再び符号化部
15aから出力された符号化データ列の累積加算された
データ量は、再量子化部24におけるスケーリング操作
によってより高い圧縮率による圧縮符号化処理の結果と
して、再符号化処理に移行する時点のデータ量に比べる
と確実に減少している。
【0093】この再符号化処理が終了すると、制御部1
1は、再符号化処理制御信号群51及び圧縮符号化処理
制御信号群31を介して、符号化データ列aに対する再
符号化処理を中止する。そして、符号化データ列aに対
する符号化ブロック相対位置がp3であるブロックに続
くブロックからの圧縮符号化処理を再開すべく、更に、
符号化データ列b及び符号化データ列cに対する符号化
ブロック相対位置がp3であるブロックに続くブロック
からの圧縮符号化処理を再開すべく、符号化データ列入
力部21、復号化部22、再量子化部24に対して各々
の動作の中止を指示する制御値を出力し、また画像デー
タ変換部12、量子化部14a,14b,14c、符号
化部15b,15c、符号化データ列B,C出力部16
b,16cに対して、各々の動作再開を指示する制御値
を出力する。またこれと同時に、符号化入力信号選択信
号32aを介して、対応するスイッチ25aを「F」側
に接続するための制御値を出力する。
【0094】このような制御によって、符号化データ列
aに対する符号化ブロック相対位置がp3であるブロッ
クまでの再符号化処理が中止され、続くブロックからの
符号化データ列aに対する圧縮符号化処理が再開され、
量子化された変換係数行列信号36aを介して供給され
る8行×8列の量子化された直交変換係数行列が、対応
する符号化入力信号37a上に伝搬されるように設定さ
れる。更に、この制御によって、符号化データ列b及び
符号化データ列cに対する符号化ブロック相対位置がp
3であるブロックからの圧縮符号化処理が再開される。
【0095】以上説明したように本実施の形態に係る画
像符号化装置では、符号化データ量比較結果信号44を
介して符号化データ量比較部20から供給される符号化
データ量比較結果を基に、制御部11が圧縮符号化処理
を継続するか或いは再符号化処理に移行するかを制御し
ている。
【0096】その再符号化処理に移行する判断基準は、
本実施の形態に係る画像符号化装置において行なわれた
圧縮符号化処理の第2の例では、最も高い圧縮率を設定
した符号化データ列cの累積加算されたデータ量が目標
符号化データ量よりも大きな値となってしまった時点
(p3)であったが、本発明が適用される画像符号化装
置はこれに限定されるものではない。例えば、符号化デ
ータ列bの累積加算されたデータ量が目標符号化データ
量よりも大きな値となってしまった時点(p2)であっ
ても構わない。更には、その時点における累積加算され
たデータ量のみで判断せずに、それ以前からの累積加算
されたデータ量の増加する度合い、即ち、図4及び図6
のグラフ図における符号化データ量の傾きを判断基準の
一つに加えても良い。
【0097】また、この再符号化処理の対象としては、
本実施の形態に係る画像符号化装置において行なわれた
圧縮符号化処理の第2の例では、最も圧縮率の低い符号
化データ列aを用いたが、本発明が適用される画像符号
化装置はこれに限定されるものではない。例えば、再符
号化処理への移行が決定された時点におけるそれぞれの
符号化データ列の累積加算されたデータ量の目標符号化
データ量に対する比率等から再符号化処理の対象とする
符号化データ列を適応的に選択しても構わない。
【0098】図8及び図9は、本実施の形態に係る画像
符号化装置における処理を示すフローチャートである。
【0099】図8において、ステップS1〜S4は初期
化処理であり、これらステップの処理順序はこれに限る
ものではない。まずステップS1で、量子化テーブル格
納部13a〜13cのそれぞれに量子化テーブルを格納
する(図3参照)。ステップS2では、最大許容符号化
データ量格納部18に最大許容符号化データ量をセット
する。ステップS3では、スケーリング値格納部23に
スケーリング値(初期値は「1」)をセットし、ステッ
プS4で、スイッチ25a〜25cを全て「F」側に接
続する。こうして初期化処理が終了するとステップS5
に進む。
【0100】ステップS5では、原画像データを入力
し、画像データ変換部12で8×8サンプルに分割し、
各ブロック単位に直交変換を実行する。次にステップS
6に進み、その直交変換された各ブロック単位の係数は
量子化部14a〜14cに出力されて量子化される。こ
こでは量子化部14a〜14cのそれぞれは、量子化テ
ーブル格納部13a〜13cのそれぞれに格納されてい
る量子化テーブルに従って量子化を実行する。そしてス
テップS7に進み、これら量子化された結果はスイッチ
25a〜25cを通って、それぞれ対応する各符号化部
15a〜15cに送られて符号化される。こうして符号
化された符号化データ列a〜cのそれぞれは、各対応す
る符号化データ列A〜C出力部16a〜16cにより符
号化データ列A〜Cに変換されて出力されるとともに、
符号化データ列一次記憶部3のそれぞれ対応する領域3
01〜303に格納される(ステップS8)。
【0101】次にステップS9に進み、この符号化デー
タ列の出力と並行して、符号化データ量計算部17によ
り、各符号化データ列a〜cのそれぞれの符号化データ
長が累積加算される。またこの時、ステップS10で
は、目標符号化データ量算出部19において、最大許容
符号化データ量格納部18に記憶されている最大許容符
号化データ量に基づいて、符号化ブロックの相対位置に
基づく目標符号化データ量が算出されている。尚、この
ステップS9とS10の順序はこれに限定されるもので
なく、例えばステップS5で画像データが入力された時
点で、その画像のサイズと、最大許容符号化データ量格
納部18に記憶されている最大許容符号化データ量とに
基づいて、予め目標符号化データ量が算出されていても
良い。
【0102】そしてステップS11に進み、符号化デー
タ量比較部20において、各符号化データ列a〜cのそ
れぞれの符号化データ長の累積加算結果と、目標符号化
データ量及び最大許容符号化データ量とを比較する。ス
テップS12では、符号化データ列a〜cのいずれかの
累積加算結果が最大許容符号化データ量を越えたかどう
かをみる。もし、最大許容符号化データ量を越える加算
結果があればステップS13に進み、その符号化データ
列の生成処理を中止する。これは例えば図4の例におい
て、p4で符号化データ列aのデータ量が最大許容符号
化データ量を越えた場合に相当している。そしてステッ
プS12で、いずれの符号化データ量も最大許容符号化
データ量を越えない場合、或いはステップS13の処理
の実行後はステップS14に進み、符号化データ列a〜
cの累積加算結果が全て、目標符号化データ量を越えた
かどうかをみる。越えた場合はステップS15に進み、
符号化データ列aに対する再符号化処理を実行する。こ
の再符号化処理については図10のフローチャートを参
照して詳しく説明する。
【0103】ステップS14で、符号化データ列a〜c
の累積加算結果のいずれかが目標符号化データ量以下の
場合、或いはステップS16の処理を実行後にはステッ
プS16に進み、入力した原画像データの全ブロックに
対する符号化処理が終了したかどうかを調べ、終了して
いなければステップS5に進み、次の符号化ブロックに
対する処理を行う。一方、ステップS16で、入力した
原画像データの全ブロックに対する符号化処理が終了し
た場合はステップS17に進み、符号化データ列a〜c
の累積加算結果のうち、目標符号化データ量を越えたこ
とがない符号化データ列の内、圧縮率が最も低い符号化
データ列を選択する。これは例えば図4の例では、符号
化データ列bの選択に該当する。これにより、符号化デ
ータ列一次記憶部3の符号化データ列B302に記憶さ
れている符号化データ列Bが選択され、読み出されて符
号化データ列として出力される。
【0104】次に図10のフローチャートを参照して本
実施の形態に係る画像符号化装置における再符号化処理
について説明する。
【0105】この処理は、例えば図6のp3におけるよ
うに、符号化データ列a〜cのデータ量がいずれも目標
符号化データ量を越えた場合、言い換えれば最も圧縮率
の高い符号化データ列cの累積加算データ量が目標符号
化データ量を越えた場合に実行される。まずステップS
21で、最もデータッ祝率が小さい符号化データ列aの
符号化を中止し、他の符号化データ列b,cの符号化を
中断(サスペンド)する。次にステップS22に進み、
スケーリング値格納部23に新たにスケーリング値を格
納する(この例では「2」)。次にステップS23に進
み、符号化部15aに対して符号化データ列aの生成を
指示する。この時、スイッチ25aを「R」側に切り替
える(ステップS24)。
【0106】次にステップS25に進み、符号化データ
列一次記憶部3の領域301に記憶されている符号化デ
ータ列Aを読み出して、符号化データ列入力部21に入
力する。こうしてステップS26に進み、入力した符号
化データ列Aは、復号化部22により復号され、ステッ
プS22で新たにセットされたスケーリング値に従っ
て、再量子化部24により再量子化される。次にステッ
プS27に進み、この再量子化された符号データはスイ
ッチ25aを介して符号化部15aに送られて符号化さ
れる。そしてステップS28では、符号化データ量計数
部17により、符号化された符号化データ列aのデータ
量が累積加算されるとともに、その符号化データ列aは
符号化データ列A出力部16aを介して符号化データ列
Aとして出力され、符号化データ列一次記憶部3の領域
301に記憶される。
【0107】次にステップS29に進み、符号化データ
列aの符号化したブロック数が所定ブロック(図6の例
ではp3)になったかどうかを調べ、p3に到達してい
ない時はステップS25に戻り、前述の処理を繰り返し
実行する。
【0108】一方ステップS29で、ブロック数が所定
ブロックになった場合はステップS30に進み、符号化
データ列aの再符号化処理を中止する。そしてスイッチ
25aを再度「F」側に戻す。そしてステップS31に
進み、符号化データ列a〜cの生成処理を再開する。こ
の再開処理の時点が、図6のp3'における状態を示し
ている。
【0109】なお本発明は、複数の機器(例えばホスト
コンピュータ、インターフェース機器、リーダ、プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0110】また本発明の目的は、前述した実施形態の
機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録
した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは
装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュー
タ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプ
ログラムコードを読み出し実行することによっても達成
される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラ
ムコード自体が前述した実施形態の機能を実現すること
になり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本
発明を構成することになる。また、コンピュータが読み
出したプログラムコードを実行することにより、前述し
た実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログ
ラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働して
いるオペレーティングシステム(OS)などが実際の処
理の一部または全部を行い、その処理によって前述した
実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0111】更に、記憶媒体から読み出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施の形態の機能が実現される
場合も含まれる。
【0112】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、一連の圧縮符号化処理によって得られる複数個の符
号化データ列のすべてを一時記憶手段に格納し、それら
複数個の格納された符号化データ列の中で、符号化デー
タ量の累積加算値が目標符号化データ量以下となって許
容される範囲内の符号化データ列が得られたならば、そ
の中で符号化データ量が最も許容値に近いものを正式な
符号化データ列として選択して出力する。これにより、
一つの原画像データに対する一連の圧縮符号化処理に費
やされる処理時間を最小限に抑えることができると同時
に、出力された符号化データ列が最も符号化歪みの小さ
い符号化データ列となる。
【0113】更に、符号化を行っている一連の圧縮符号
化処理で用いている符号化パラメータでは、符号化デー
タ量が許容される範囲内に収まらないと判断した場合に
は、速やかに再符号化処理に移行することによって、一
つの原画像データに対する一連の圧縮符号化処理に費や
される処理時間を最小限に抑えることができる。
【0114】また、再符号化処理に際して、それまで行
なわれていた圧縮符号化処理の出力結果である一時記憶
手段に格納されている符号化データ列を用いることで、
再符号化処理に必要とされる処理時間を、即ち、一つの
原画像データに対する圧縮符号化処理に費やされる処理
時間を最小限に抑えることができる。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、フ
ィードバック手法を用いた符号化データ量制御を備え、
画像データに対する符号化処理に費やされる処理時間を
最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る画像符号化装置の
機能構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本実施の形態に係る画像符号化装置の圧縮符号
化処理部の機能構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態における量子化テーブル格納部に
それぞれ格納されている量子化テーブルの一例を示す図
である。
【図4】本実施の形態における符号化ブロックの相対位
置と符号化データ量との関係例を表わすグラフ図であ
る。
【図5】本実施の形態における符号化データ量比較部が
出力する比較結果の一例を説明する図である。
【図6】本実施の形態における符号化ブロックの相対位
置と符号化データ量との関係例を表わすグラフ図であ
る。
【図7】本実施の形態における符号化データ量比較部が
出力する比較結果の一例を説明する図である。
【図8】本実施の形態に係る画像符号化装置における符
号化処理を説明するフローチャートである。
【図9】本実施の形態に係る画像符号化装置における符
号化処理を説明するフローチャートである。
【図10】本実施の形態に係る画像符号化装置における
再符号化処理を説明するフローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C059 KK15 KK35 MA00 MA23 MC14 MC38 ME08 PP01 SS11 SS14 SS20 TA47 TA80 TB04 TC18 TC38 TD11 UA02 UA38 5C078 BA56 CA02 CA27 DA01 DA07 DB05 5J064 AA03 BA16 BC01 BC14 BC16 BC26 BD06

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される画像データを所定の大きさの
    ブロック単位に直交変換して変換係数を生成する画像デ
    ータ変換手段と、 前記変換係数を少なくとも2組の量子化テーブルを用い
    てそれぞれ量子化する量子化手段と、 前記量子化手段によって量子化された少なくとも2組の
    変換係数をそれぞれ符号化して各組毎の符号化データ列
    を生成する符号化手段と、 前記符号化手段により符号化された符号化データ列のそ
    れぞれを記憶する記憶手段と、 前記符号化手段によって得られた少なくとも2組の符号
    化データ列のそれぞれを累積加算した累積データ量を算
    出するデータ量算出手段と、 前記データ量算出手段によって得られた累積データ量
    と、最大許容符号化データ量及び目標符号化データ量と
    をそれぞれ比較する比較手段と、 前記比較手段によって得られる比較結果、或いは前記比
    較結果及び前記データ量算出手段によって得られる少な
    くとも2組の符号化データ列の累積データ量を基に、前
    記画像データに対して実施している符号化処理の制御及
    び、前記記憶手段に記憶された符号化データ列のうちの
    出力する符号化データ列を決定するように制御する制御
    手段と、を有することを特徴とする画像符号化装置。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも2組の量子化テーブル
    は、それぞれの組が互いに異なる量子化ステップ値を含
    むことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記目標符号化データ量は、前記最大許
    容符号化データ量と前記画像データにおける前記ブロッ
    クの相対位置により決定される線形値であることを特徴
    とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記比較手段における
    比較結果により前記累積データ量が前記最大許容符号化
    データ量以上になると、当該累積データ量に対応する符
    号化データ列の生成を停止することを特徴とする請求項
    1に記載の画像符号化装置。
  5. 【請求項5】 前記比較手段における比較結果により、
    最も量子化ステップ値の大きい量子化手段の出力の符号
    化データ列の前記累積データ量が前記目標符号化データ
    量以上になると、前記符号化手段により符号化された所
    定の組の符号化データ列を前記記憶手段から読み出して
    再符号化する再符号化手段を更に有することを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像符号化装
    置。
  6. 【請求項6】 前記再符号化手段は、 前記記憶手段からの前記所定の組の符号化データ列を復
    号して変換係数を出力する復号手段と、 前記復号手段により出力された前記変換係数をスケーリ
    ング値を用いて再量子化する再量子化手段と、 前記再量子化手段により再量子化された変換係数を選択
    して前記符号化手段により符号化させる選択手段と、を
    有することを特徴とする請求項5に記載の画像符号化装
    置。
  7. 【請求項7】 入力される画像データを所定の大きさの
    ブロック単位に直交変換して変換係数を生成する画像デ
    ータ変換工程と、 前記変換係数を少なくとも2組の量子化テーブルを用い
    てそれぞれ量子化する量子化工程と、 前記量子化工程で量子化された少なくとも2組の変換係
    数をそれぞれ符号化して各組毎の符号化データ列を生成
    する符号化工程と、 前記符号化工程で符号化された符号化データ列のそれぞ
    れをメモリに記憶する記憶工程と、 前記符号化工程で得られた少なくとも2組の符号化デー
    タ列のそれぞれを累積加算した累積データ量を算出する
    データ量算出工程と、 前記データ量算出工程で算出された累積データ量と、最
    大許容符号化データ量及び目標符号化データ量とをそれ
    ぞれ比較する比較工程と、 前記比較工程で得られる比較結果、或いは前記比較結果
    及び前記データ量算出工程で得られる少なくとも2組の
    符号化データ列の累積データ量を基に、前記画像データ
    に対して実施している符号化処理の制御及び、前記記憶
    手段に記憶された符号化データ列のうちの出力する符号
    化データ列を決定するように制御する制御工程と、を有
    することを特徴とする画像符号化方法。
  8. 【請求項8】 前記少なくとも2組の量子化テーブル
    は、それぞれの組が互いに異なる量子化ステップ値を含
    むことを特徴とする請求項7に記載の画像符号化方法。
  9. 【請求項9】 前記目標符号化データ量は、前記最大許
    容符号化データ量と前記画像データにおける前記ブロッ
    クの相対位置により決定される線形値であることを特徴
    とする請求項7に記載の画像符号化方法。
  10. 【請求項10】 前記制御工程では、前記比較工程にお
    ける比較結果により前記累積データ量が前記最大許容符
    号化データ量以上になると、当該累積データ量に対応す
    る符号化データ列の生成を停止することを特徴とする請
    求項7に記載の画像符号化方法。
  11. 【請求項11】 前記比較工程における比較結果によ
    り、最も量子化ステップ値の大きい量子化手段の出力の
    符号化データ列の前記累積データ量が前記目標符号化デ
    ータ量以上になると、前記符号化工程で符号化された所
    定の組の符号化データ列を前記メモリから読み出して再
    符号化する再符号化工程を更に有することを特徴とする
    請求項7乃至10のいずれか1項に記載の画像符号化方
    法。
  12. 【請求項12】 前記再符号化工程は、 前記メモリからの前記所定の組の符号化データ列を復号
    して変換係数を出力する復号工程と、 前記復号工程で出力された前記変換係数をスケーリング
    値を用いて再量子化する再量子化工程と、 前記再量子化工程で再量子化された変換係数を選択して
    前記符号化工程で符号化させる選択工程と、を有するこ
    とを特徴とする請求項11に記載の画像符号化方法。
  13. 【請求項13】 請求項7乃至12のいずれか1項に記
    載の画像符号化方法を実行するプログラムを記憶したこ
    とを特徴とする記憶媒体。
  14. 【請求項14】 請求項7乃至12のいずれか1項に記
    載の画像符号化方法を実行することを特徴とするプログ
    ラム。
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