JP2003113926A - スラスト荷重を受ける減速機及び減速機シリーズ - Google Patents

スラスト荷重を受ける減速機及び減速機シリーズ

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JP2003113926A
JP2003113926A JP2001309067A JP2001309067A JP2003113926A JP 2003113926 A JP2003113926 A JP 2003113926A JP 2001309067 A JP2001309067 A JP 2001309067A JP 2001309067 A JP2001309067 A JP 2001309067A JP 2003113926 A JP2003113926 A JP 2003113926A
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output shaft
bearing
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thrust load
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Kentaro Shimamura
健太郎 嶋村
Satomi Yamada
里見 山田
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザの要求するオーバースペックとならな
い最適な許容スラスト荷重の減速機を安価に提供する。 【解決手段】 スラスト荷重を受ける出力軸225と、
出力軸225を支持する軸受と、軸受を嵌合するケーシ
ング135とを備えた減速機において、出力軸225を
互いに離間した2つのラジアル軸受のみで支持すると共
に、これら2つのラジアル軸受のうちの一方を、スラス
ト荷重の負荷能力の高い円錐ころ軸受227とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形機あるい
は押出機等に用いられる減速機及び減速機シリーズに関
し、特に出力軸にスクリュ等によるスラスト荷重が発生
する負荷が連結される減速機及び減速機シリーズに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、スラスト荷重を受ける減速機とし
て図3のようなものがある。
【0003】図3は、動力発生源のモータmを含むモー
タ部Mと、該モータmの回転を減速させる減速部Rと、
該減速部Rから減速された回転を出力するスクリュ部S
から構成される押出機用のシステムを表した概略断面図
である。
【0004】前記モータmのモータ軸104の先端には
モータプーリ105が連結されている。該モータプーリ
105にはベルト101が掛けられており、モータmの
回転を減速部Rの入力軸103の先端に連結されている
減速機プーリ107へ伝達する。
【0005】図4は減速部Rのより具体的な拡大図であ
る。
【0006】図4において、符号103はモータmの回
転を受ける入力軸であり、符号106は、該入力軸10
3を回転自在に支持する軸受である。入力軸103には
第1歯車109が組み込まれている。第1歯車109
は、入力軸103に平行に配置され軸受115によって
回転自在にされたピニオン軸117に組み込まれている
第2歯車119と噛み合っている。
【0007】ピニオン軸117には第2歯車119の他
に第3歯車121が組み込まれている。第3歯車121
は、前記入力軸103、ピニオン軸117に平行に配置
された出力軸125上の第4歯車123と噛み合ってい
る。
【0008】出力軸125は、スクリュ129と結合さ
れており、スクリュ129側(負荷側)に配されたスラ
スト自動調心ころ軸受127によりスクリュ129によ
るスラスト荷重を受けるようになっている。また、スラ
スト自動調心ころ軸受127の反対側に配されたラジア
ル自動調心ころ軸受139と、スラスト自動調心ころ軸
受127の更に外側に配されたラジアル軸受137とに
より、軸振れしないように回転自在に支持されている。
【0009】なお、減速部Rは外周全体を減速部ケーシ
ング135によって覆われている。この場合の減速部ケ
ーシング135は、スラスト自動調心ころ軸受127を
含む第1ケーシング135Aと、減速部Rの主要機構部
分を含む第2ケーシング135Bとに分割されている。
【0010】図3に戻って、符号133はスクリュ12
9の外周を覆うスクリュケーシングである。該スクリュ
ケーシング133の下部には、スクリュ129を地上部
(又は地上に固定された固定部材)に固定するためのス
クリュ架台(図示略)が備えられており、また、上部に
は、製品の原料等が投入されるホッパ(図示略)が備え
られている。
【0011】このようなシステムでホッパから原料が投
入され、スクリュ129が回転することによって原料が
練り合わされ、次行程の金型(図示せず)に送られる。
【0012】スクリュ129が回転することによって、
前記原料は次行程の紙面左側の金型へ送られるが、その
際に、スクリュ129には原料を紙面左方向に押し出す
ための反作用として、紙面右方向にスラスト荷重Fが発
生する。
【0013】再び、図4に進んで、スクリュ129の回
転により発生されたスラスト荷重Fは、該スクリュ12
9と連結されている出力軸125へ伝達される。しか
し、出力軸125には減速部Rの歯車(第4歯車12
3)が組み込まれており、スラスト荷重Fを受けると不
都合が生じる。そのため、該スラスト荷重Fをスラスト
自動調心ころ軸受127によって受け止めるようにして
いる。
【0014】スラスト自動調心ころ軸受127は減速部
ケーシング135内に収納されており、減速部ケーシン
グ135はスクリュケーシング133と連結されてい
る。そのため、スクリュ129により受けたスラスト荷
重Fの反力Pは、スラスト自動調心ころ軸受127、減
速部ケーシング135、スクリュケーシング133を介
して、地上と連結されたスクリュ架台によって受け止め
られる。
【0015】このように、従来のこの種の減速機では、
2つの互いに離間したラジアル軸受137、139で出
力軸125を軸振れしないように支持し、更に2つのラ
ジアル軸受137、139の間に配した専用のスラスト
自動調心ころ軸受127で、出力軸125にかかるスラ
スト荷重を受けるようにしている。
【0016】この軸受配置の場合、スラスト負荷能力の
高い専用のスラスト軸受(スラスト自動調心ころ軸受1
27)で出力軸125にかかるスラスト荷重を受けるよ
うにしているので、減速機の外形寸法を最小にしなが
ら、スラスト容量の大きな減速機を提供することができ
る。
【0017】一般に大きなスラスト荷重のかかる押出機
用の減速機については、このように外形寸法を最小にし
ながら最大のスラスト容量を発揮できるようにシリーズ
化されているのが通常である。言い換えると、減速機の
容量は、減速機の大きさで決まることが多く、減速機の
形の大きなものは大きな容量を持っていると言うことが
できる。従って、大きなスラスト容量を確保したいとき
には、大きさの大きな減速機をシリーズの中から選択
し、小さなスラスト容量でよいときには、大きさの小さ
な減速機をシリーズの中から選択する、というのが減速
機を選ぶときの実情であった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近、製造
物の多様化や機械の専用化の傾向が強まるのに伴い、押
出機用に取り付ける減速機を選択する場面でも、必ずし
も形の大きな減速機が大きなスラスト容量を持つ必要は
ないという考え方が出てきた。その背景として、ユーザ
が機械装置のコストダウンを強く要求していることが揚
げられる。ユーザのニーズとしては、ユーザが製品を生
産する上で、減速機にその製品を生産する能力は十分に
備えた上で、コスト低減のためにそれ以上を持たない最
適な能力を備えたものが要求される。
【0019】スクリュケーシング133と減速部ケーシ
ング135とは分割できる構造となっており、スクリュ
129の大きさを変更したい場合や、減速機の減速比を
変更することによって伝達トルクを変更したい場合など
に有効である。
【0020】しかし、スクリュ129からのスラスト荷
重Fを受けるスラスト自動調心ころ軸受127は、減速
機の一部品として予めスラスト荷重がその許容能力を超
えないような大きい許容能力を備えたもの1種類のみが
備えられており、実際のスラスト荷重Fが小さい場合に
は、スラスト自動調心ころ軸受127の性能がオーバス
ペックとなることを余儀なくされていた。
【0021】特に、今まで押出機に取り付けていた減速
機を寿命や故障等の理由で交換する場合には、同一の取
り合い条件の下に新しい減速機を取り付ける必要がある
が、従来のシリーズの中から減速機を選択することにな
ると、オーバースペックと分かっている減速機を取り付
けることになることもあった。
【0022】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、ユーザの要求するスラスト荷重
に対して、最適なスラスト軸受の選択を可能とすること
で、コストを削減することのできる、スラスト荷重を受
ける減速機及び減速機シリーズを提供することをその課
題とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明に係る減速機は、
スラスト力発生源である負荷側に連結され、該負荷側か
らスラスト荷重を受ける態様で使用される出力軸と、こ
の出力軸を支持する軸受と、該軸受を嵌合するケーシン
グと、を備えたスラスト荷重を受ける減速機において、
前記出力軸を、互いに離間した2つのラジアル軸受のみ
で支持すると共に、これら2つのラジアル軸受のうちの
一方を、スラスト荷重の負荷能力の高いタイプのラジア
ル軸受としたことにより、上記課題を解決したものであ
る。
【0024】この減速機においては、出力軸に作用する
スラスト荷重を、従来のようにスラスト専用の軸受で受
けるのではなく、スラスト荷重の負荷能力の高いタイプ
のラジアル軸受で受けるようにしている。つまり、従来
のスラスト軸受の代わりに、同じ呼び径で異なるタイプ
のラジアル軸受を使ってスラスト荷重を受けるように
し、オーバースペックとなるのを回避している。この場
合、スラスト専用の軸受でないので、許容スラスト荷重
は低下するが、軸受を安価に入手できるので、コストの
低減を図れる。また、従来は3つの軸受で出力軸を支持
していたのを、2つの軸受に減らせるので、そのことか
らもコストの低減を図れる。従って、ユーザの要求に対
して、より最適な許容スラスト荷重の製品(減速機)を
安価に提供することができる。
【0025】なお、前記スラスト荷重の負荷能力の高い
タイプのラジアル軸受としては、円錐ころ軸受を用いる
のが、安価に入手できる点で好ましい。
【0026】また、出力軸の固定に関しては、ケーシン
グに設けたスラスト荷重支持壁に、前記スラスト荷重の
負荷能力の高いタイプのラジアル軸受の外輪を係合さ
せ、該軸受の内輪に出力軸の鍔部を係合させることで、
出力軸の軸方向一方側への位置決めを行うと共に、出力
軸から加わるスラスト荷重を当該軸受を介してケーシン
グで受け止め可能とすることが好ましい。
【0027】また、前記2つのラジアル軸受のうちの他
方のラジアル軸受の外輪を止め輪でケーシングに係合さ
せ、該軸受の内輪を出力軸に螺合したナットで係止する
ことで、出力軸の軸方向他方側への位置決めを行うよう
にするのが好ましい。
【0028】また、許容スラスト荷重が下がる関係で、
出力軸の鍔部の軸受内輪に対する引っ掛かり寸法(径)
を小さくすることができるようになる。従って、従来で
は大きなスラスト荷重をスラスト軸受に伝達するために
鍔部の径を大きくする必要があり、そのために、全ての
工程を切削加工で行うと高価になることから冷間鍛造で
大体の形を整えた後、切削加工して出力軸を加工するこ
とが多かったが、小さな径の鍔部を加工するだけでよく
なるので、出力軸を丸棒鋼から直接切削加工で安価に製
造することができるようになった。従って、当該丸棒鋼
からの切削加工品の出力軸を使用するのが、コスト低減
の面で好ましい。
【0029】又、本発明に係る減速機シリーズは、サイ
ズ別に用意された各部品の選択群の中から、ケーシング
と、スラスト力発生源である負荷側に連結され且つ該負
荷側からスラスト荷重を受ける態様で使用される出力軸
と、前記ケーシングに嵌合された状態で出力軸を支持す
る2つのラジアル軸受及び1つのスラスト自動調心ころ
軸受とを選択して組み合わせることで、1個の減速機を
構成するスラスト荷重を受ける減速機のシリーズに、前
記ケーシング、出力軸、2つのラジアル軸受、及びスラ
スト自動調心ころ軸受の各選択群の他に、前記スラスト
自動調心ころ軸受の取り付け位置に、該スラスト自動調
心ころ軸受に代えて同一のケーシングに対し取り付け可
能であると共に、前記2つのラジアル軸受のうちの1つ
のラジアル軸受の機能を兼ね備え、且つ、スラスト荷重
に対する高い負荷能力を発揮し得る円錐ころ軸受の選択
群を加えたことにより、上記課題を解決したものであ
る。
【0030】この減速機シリーズでは、スラスト荷重を
受けるために出力軸に使用する軸受を、「スラスト自動
調心ころ軸受」と「円錐ころ軸受」の2タイプから自由
に選べるようにしており、そのように選択の幅を広げる
ことで、同一のケーシングを使用しながら、2種類の許
容スラスト荷重の設定ができるようにしている。
【0031】即ち、呼び径が同じ場合には、前者の軸受
は許容スラスト荷重が大きいが、後者の軸受は許容スラ
スト荷重がそれより小さいので、スラスト容量が大きい
用途に使用する場合には前者の軸受を選択し、スラスト
容量が小さい用途に使用する場合には後者の軸受を選択
することで、同一のケーシングを用いながら、2種類の
許容スラスト荷重を設定できるようにしている。特に、
後者の軸受を選択した場合は、当該軸受の入手コストが
安い上、出力軸に使用する軸受の個数を3個から2個に
減らせるので、前記の軸受を選択した場合に較べて、低
コストの減速機を提供できることになる。
【0032】なお、後者の円錐ころ軸受を選択する場合
には、軸受に伝えるべきスラスト荷重が小さいので、ス
ラスト荷重を軸受に伝えるために出力軸に設ける鍔部の
径(軸受に対する引っ掛かり寸法)を小さくすることが
できる。鍔部の径が小さい場合は、素材から切削加工で
出力軸を形成しても、加工コストがあまりかからなくな
る。そのため、スラスト自動調心ころ軸受を選択する場
合に使用する出力軸の選択群とは別に、円錐ころ軸受の
選択群に対応させて、円錐ころ軸受に対しスラスト荷重
を伝える鍔部の径を前記出力軸よりも小さくした丸棒鋼
からの切削加工品よりなる第2の出力軸の選択群を設け
るのが好ましい。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0034】図1は、本発明の実施形態に係る減速機の
構造を示す断面図である。
【0035】この減速機は、コストダウンを図るための
許容スラスト荷重の低下の要請に伴い、図4の減速機の
出力軸周辺部分だけを変更したものであり、その他の部
分は図4の減速機と同様の構造としたものである。
【0036】即ち、ケーシング135を共通として、出
力軸を支持するスラスト自動調心ころ軸受(図4の符号
127)の位置に、同軸受に代えて、ラジアル軸受の一
種である円錐ころ軸受227を新たに配置している。そ
して、この円錐ころ軸受227でラジアル荷重を十分に
支持することができることから、スラスト自動調心ころ
軸受の更に負荷側に配していたラジアル軸受(図4の符
号137)を取り除いている。また、その変更に伴い、
出力軸を、別に用意した第2の出力軸225に取り替え
ると共に、反負荷側のラジアル軸受に、溝付きのラジア
ル自動調心ころ軸受239を採用し、この軸受239を
止め輪251とナット252で固定している。なお、符
号241は閉塞蓋、243はシール部材、245は反負
荷側カバーである。その他の構成は、図4のものと同様
であるので、説明は省略する。
【0037】変更点について更に詳しく述べる。
【0038】出力軸225は、互いに離間した2つのラ
ジアル軸受(ラジアル自動調心ころ軸受239と円錐こ
ろ軸受227)だけで支持されており、軸受個数が
「3」から「2」に減っている。出力軸225に作用す
るラジアル荷重は、反負荷側のラジアル自動調心ころ軸
受239と負荷側の円錐ころ軸受227とで支持され、
スラスト荷重は、従来のスラスト自動調心ころ軸受の取
り付け位置に配された円錐ころ軸受227で支持されて
いる。円錐ころ軸受227は、スラスト荷重の負荷能力
の高いラジアル軸受であることから、このような使い方
が可能となる。しかも、同じ呼び径のものを較べた場
合、許容スラスト荷重はスラスト自動調心ころ軸受より
も低いものの、安価に入手できるので、軸受の減数と相
まって減速機のコストダウンが図れる。
【0039】ここで、出力軸225の固定に関しては、
次のように行っている。即ち、第1ケーシング135A
及び第2ケーシング135Bに設けたスラスト荷重支持
壁135aに、円錐ころ軸受227の外輪227aを係
合させ、該軸受227の内輪227bに出力軸225の
鍔部225aを係合させることで、出力軸225の軸方
向一方側(図中左方)への位置決めを行うと共に、出力
軸225から加わるスラスト荷重を当該軸受227を介
してケーシング135で受け止めることができるように
している。
【0040】また、反負荷側に配した溝付きの自動調心
ころ軸受239の外輪239aを止め輪251で第2ケ
ーシング135Bに係合させ、該軸受239の内輪23
9bを出力軸225に螺合したナット252で係止する
ことで、出力軸225の軸方向他方側(図中右方)への
位置決めを行っている。
【0041】また、許容スラスト荷重が下がる関係で、
出力軸225の鍔部225aの円錐ころ軸受227の内
輪227bに対する引っ掛かり寸法L2を、図4の従来
の鍔部125aの引っ掛かり寸法L1よりも小さくする
ことができるようになる。このことから、第2の出力軸
225は、従来品よりも小さな素材径の丸棒鋼から切削
により加工したものとし、低コスト化を図っている。即
ち、従来では大きなスラスト荷重をスラスト軸受に伝達
するために鍔部125aの径を大きくする必要があり、
そのために、切削加工よりも冷間鍛造で出力軸125を
加工することが多かったが、この減速機で用いている第
2の出力軸225は、小さな径の鍔部225aを加工す
るだけでよくなることから、出力軸225を切削加工で
製造し、低コスト化を図っている。なお、第2の出力軸
225も、従来の出力軸125と同様に中空軸よりな
る。
【0042】この減速機においては、出力軸225に作
用するスラスト荷重を、従来のようにスラスト専用の自
動調心ころ軸受で受けるのではなく、スラスト荷重の負
荷能力の高いタイプのラジアル軸受の一種である円錐こ
ろ軸受227で受けるようにしている。つまり、従来の
スラスト自動調心ころ軸受の代わりに、同一ケーシング
135に嵌合できる、同じ呼び径で、異なるタイプの円
錐ころ軸受227で受けるようにし、それによりオーバ
ースペックの問題を回避するようにしている。
【0043】この場合、スラスト専用の軸受でないの
で、許容スラスト荷重は低下するが、軸受を安価に入手
できるので、コストの低減を図れる。また、従来は3つ
の軸受で出力軸を支持していたのを2つの軸受に減らせ
ることからも、コストの低減が図れる。従って、ユーザ
の要求に対して、より最適な許容スラスト荷重の製品
(減速機)を安価に提供することができる。
【0044】即ち、こうして、「スラスト容量の小さな
用途には小さな減速機を適用することにより低コスト化
を図る。」という従来の発想から脱却することにより、
互換性等の利点を失うことなく低コスト化を実現してい
るものである。
【0045】以上の低許容スラスト荷重の減速機を、従
来の減速機シリーズに組み込むことで、減速機シリーズ
全体のカバー範囲を広げることができ、ユーザの要求に
適正に応えることができる。
【0046】以下、その拡大した減速機シリーズについ
て説明する。
【0047】図2は減速機シリーズの概要を示す説明図
である。二点鎖線で囲んだ範囲が従来の減速機シリーズ
A(図4に示した減速機)でカバーする範囲であり、一
点鎖線で囲んだ範囲が、本発明の減速機シリーズBでカ
バーする範囲である。
【0048】従来の減速機シリーズAには、サイズ別に
用意された各部品の選択群として、ケーシング135の
選択群A1、その他の部品の選択群A2、出力軸125
の選択群A3、第1のラジアル軸受(ラジアル自動調心
ころ軸受139)の選択群A4、第2のラジアル軸受1
37の選択群A5、スラスト自動調心ころ軸受127の
選択群A6、反負荷側カバー140の選択群A7が設け
られている。
【0049】本発明の実施形態の減速機シリーズは、そ
れらA群のシリーズに、前述した第2の出力軸225の
選択群B1と、第1のラジアル軸受(溝付きラジアル自
動調心ころ軸受239)の選択群B2と、円錐ころ軸受
227の選択群B3とを新たに加えたものとして構成さ
れている。
【0050】押出機用の減速機をこの減速機シリーズか
ら選択する場合、樹脂圧が中・高圧のときには、A群の
系列から部品を選択して組み立てることで、従来通り高
い許容スラスト荷重の減速機を用意することができる。
また、樹脂圧が低圧のときには、B群の系列から部品を
選択して組み立てることで、安価で許容スラスト荷重の
あまり高くない減速機を用意することができ、オーバー
スペックを回避することができる。つまり、この減速機
シリーズBでは、スラスト荷重を受けるために出力軸に
使用する軸受を、「スラスト自動調心ころ軸受」と「円
錐ころ軸受」の2タイプから自由に選べるようにしてお
り、そのように選択の幅を広げることで、同一のケーシ
ングを使用しながら、2種類の許容スラスト荷重の設定
ができるようにしているのである。
【0051】なお、前記の説明で述べたスクリュとは、
一般に知られているものと同様に、具体的には、スクリ
ュが回転することによって物体もしくは物質などを掻き
出したり撹拌したりする構造のもので押出機のそれに限
定されない。このとき、スクリュが出力軸に直結された
まま軸方向の移動を規制され、径方向に対し回転自在と
された状態であると、作用・反作用によりスラスト荷重
がスクリュに発生し、該スラスト荷重が出力軸に掛か
る。つまり、「スラスト力発生源である負荷」が、具体
的には「スクリュ」を意味していることになる。
【0052】
【発明の効果】以上に説明したとおり、本発明の減速機
によれば、出力軸に作用するスラスト荷重を、従来のよ
うにスラスト専用の軸受で受けるのではなく、スラスト
荷重の負荷能力の高いタイプのラジアル軸受で受けるよ
うにしているので、オーバースペックとなるのを回避し
ながら、減速機のコストダウンを図ることができ、ユー
ザの要求に適正に応えることができる。
【0053】また、本発明の減速機シリーズによれば、
スラスト荷重を受けるために出力軸に使用する軸受を
「スラスト自動調心ころ軸受」と「円錐ころ軸受」の2
タイプから自由に選べるようにしたので、同一のケーシ
ングを使用しながら、2種類の許容スラスト荷重の設定
を行うことができ、ユーザの要求に柔軟に対応すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る減速機の断面図
【図2】本発明の実施形態に係る減速機シリーズの説明
【図3】従来技術におけるスラスト荷重を受ける減速機
を備えたシステムの構成図
【図4】図3おける減速部の拡大断面図
【符号の説明】
125...出力軸 127...スラスト自動調心ころ軸受 129...スクリュ(スラスト力発生源) 135...ケーシング 137...ラジアル軸受 139...ラジアル自動調心ころ軸受 225...出力軸(第2の出力軸) 227...円錐ころ軸受 239...溝付きラジアル自動調心ころ軸受
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J009 DA18 EA04 EA05 EA11 EA21 EA32 EB23 EC06 3J063 AA40 AB02 AC01 BA04 BA05 BB48 CA01 CB41 CB57 CD02 CD09 CD42

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スラスト力発生源である負荷側に連結さ
    れ、該負荷側からスラスト荷重を受ける態様で使用され
    る出力軸と、この出力軸を支持する軸受と、該軸受を嵌
    合するケーシングと、を備えたスラスト荷重を受ける減
    速機において、 前記出力軸を、互いに離間した2つのラジアル軸受のみ
    で支持すると共に、これら2つのラジアル軸受のうちの
    一方を、スラスト荷重の負荷能力の高いタイプのラジア
    ル軸受としたことを特徴とするスラスト荷重を受ける減
    速機。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記ケーシングに設けたスラスト荷重支持壁に、前記ス
    ラスト荷重の負荷能力の高いタイプのラジアル軸受の外
    輪を係合させ、該軸受の内輪に出力軸の鍔部を係合させ
    ることで、出力軸の軸方向一方側への位置決めを行うと
    共に、出力軸から加わるスラスト荷重を当該軸受を介し
    てケーシングで受け止め可能としたことを特徴とするス
    ラスト荷重を受ける減速機。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記2つのラジ
    アル軸受のうちの他方のラジアル軸受の内輪を出力軸に
    螺合したナットで係止することで、出力軸の軸方向他方
    側への位置決めを行ったことを特徴とするスラスト荷重
    を受ける減速機。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記出力軸が丸棒鋼から切削加工して形成されているこ
    とを特徴とするスラスト荷重を受ける減速機。
  5. 【請求項5】サイズ別に用意された各部品の選択群の中
    から、ケーシングと、スラスト力発生源である負荷側に
    連結され且つ該負荷側からスラスト荷重を受ける態様で
    使用される出力軸と、前記ケーシングに嵌合された状態
    で出力軸を支持する2つのラジアル軸受及び1つのスラ
    スト自動調心ころ軸受とを選択して組み合わせること
    で、1個の減速機を構成するスラスト荷重を受ける減速
    機のシリーズに、 前記スラスト自動調心ころ軸受の取り付け位置に、該ス
    ラスト自動調心ころ軸受に代えて同一のケーシングに対
    し取り付け可能であると共に、前記2つのラジアル軸受
    のうちの1つのラジアル軸受の機能を兼ね備え、且つ、
    スラスト荷重に対する高い負荷能力を発揮し得る円錐こ
    ろ軸受の選択群を加えたことを特徴とするスラスト荷重
    を受ける減速機のシリーズ。
  6. 【請求項6】請求項5において、更に、 前記円錐ころ軸受の選択群に対応させて、該円錐ころ軸
    受に対しスラスト荷重を伝える鍔部の径を前記出力軸よ
    りも小さくした丸棒鋼からの切削加工品よりなる第2の
    出力軸の選択群を加えたことを特徴とするスラスト荷重
    を受ける減速機のシリーズ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100707377B1 (ko) * 2006-06-07 2007-04-13 두산인프라코어 주식회사 머시닝 센터의 공구 매거진 구동장치
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