JP2003112279A - レーザ光照射装置 - Google Patents

レーザ光照射装置

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JP2003112279A
JP2003112279A JP2001308966A JP2001308966A JP2003112279A JP 2003112279 A JP2003112279 A JP 2003112279A JP 2001308966 A JP2001308966 A JP 2001308966A JP 2001308966 A JP2001308966 A JP 2001308966A JP 2003112279 A JP2003112279 A JP 2003112279A
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laser beam
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Koji Kuwabara
皓二 桑原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一な分布の光を複数の領域に所定の割合で
照射できるようにしたレーザ光照射装置を提供するこ
と。 【解決手段】 レーザ2〜5から夫々光ファイバ10〜
13と多モード光ファイバ15、それにコリメータレン
ズ17を介して供給されたレーザ光18を、ビームスプ
リッタ19〜24で順次分岐させた上で、ビームホモジ
ナイザ25〜30を介して各試料31〜36に照射させ
るようにしたレーザ光照射装置において、ビームスプリ
ッタ19〜24として微小開口アレイ素子を用いたも
の。 【効果】 レーザ光の波長や偏光状態に関わらず、所定
の反射率(透過率)の確保と、均一な強度分布を実現でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤外領域から紫外
領域にわたる波長の光を複数の試料に所定の強度比率で
分配照射する光照射装置に係り、特に生物に対する光学
作用を研究するために使用されるスペクトログラフに好
適なレーザ光照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】生物に対する光学作用を研究するために
使用される光照射装置はスペクトログラフと呼ばれる
が、この装置では、複数の試料に、強度を変えて同時に
光を照射することにり、照射光強度と発芽の関連性や、
照射光強度と育成過程の関連性が研究される。
【0003】従って、このスペクトログラフでは、可視
光領域は勿論、赤外領域から紫外領域にわたる広い波長
領域で高い照射光強度をもつ光源が必要であるが、この
ためレーザ(レーザ発振器)を使用した装置が従来から知
られており、その例を特開2000−304982号公
報の開示に見ることができる。
【0004】そして、この公報では、複数の波長可変レ
ーザから発生させたレーザ光を光ファイバにより合成し
た上でビームスプリッタにより分割し、複数の試料に照
射するようにした照射装置について開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術には、ス
ペクトログラフに必要な性能について充分な配慮がされ
ているとは言えず、以下の問題があった。ここで、スペ
クトログラフには、次のような性能が要求される。 (a) 広い波長範囲の光が照射できること。 (b) 試料面上での照射光強度が均一(±5%以下)に得ら
れること。 (c) 波長に関係なく、一定の照射比率を確保できるこ
と。 しかし、従来技術では、これら(a)と(b)の性能を同時に
満足させることは、以下の理由により難しかった。
【0006】通常のビームスプリッタは、その透過率と
反射率(=100%−透過率)を、ガラス基板上にコーテ
ィングすべき誘電体の膜厚と層数により調節しているた
め、図13に示すように、透過率が波長や偏光方向によ
り変化してしまうという特性があり、このため、上述の
ような問題が生じてしまうのである。
【0007】本発明の目的は、均一な分布の光を複数の
領域に所定の割合で照射できるようにしたレーザ光照射
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、レーザ光を
ビームスプリッタで分岐して複数の試料に照射する方式
のレーザ光照射装置において、前記ビームスプリッタが
微小開口アレイ素子で構成することにより達成される。
【0009】このとき、前記レーザ光が多モード光ファ
イバとコリメータレンズを介して前記ビームスプリッタ
に入射されるようにしても、上記目的が達成できる。
【0010】本分岐方法では、反射光(透過光)が離散
的な分布となるので、複数段の光分岐では所定の反射率
を実現するのが難しいという問題がある。それで、先ず
レーザ光を多モード光ファイバに入射し、伝播させる。
多モード光ファイバは、コア径(レーザ光が伝播する部
分の直径)が大きいので、許されるモードの数が大き
く、結果として出射光の広がり角が大きくなる。そし
て、ファイバからの出射光をコリメートレンズで平行光
に戻した後、ビームスプリッタに入射させるようにし
た。そして、回折によるレーザ光の広がりによって反射
光(透過光)を離散的な分布から中実ビームに戻すよう
にした。
【0011】
【発明の実施形態】以下、本発明によるレーザ光照射装
置について、図示の実施の形態により詳細に説明する。
ここで、まず、図1は、本発明によるレーザ光照射装置
の一実施形態で、図において、1はレーザ光照射装置全
体を表わす。
【0012】このレーザ光照射装置1において、まず2
〜5は波長可変レーザ(レーザ発振器)で、具体的にはT
iSa(チタンサファイア)レーザ、色素レーザ、或い
は、これらレーザの第二高調波を発振するレーザ装置で
あって、夫々の発振波長は、300nm〜1000nm
と広範囲に亘っている。
【0013】各レーザ2〜5から出射されたレーザ光6
〜9は、夫々の入射端10A〜13Aから各々の光ファ
イバ10〜13に入射される。このとき、これら4本の
単芯光ファイバ10〜13は、1個の出射端14におい
て、相互に密着した状態で平行に纏められ、一体化され
ている。
【0014】出射端14から出射されたレーザ光は、次
いで所定の長さの多モード光ファイバ15の一方の端部
から導入され、所定の距離伝播した後、このファイバ1
5の開口数(NA)により決まる広がり角のレーザ光16
として、他方の端部から出射され、コリメートレンズ1
7に入射される。なお、図では、この多モード光ファイ
バ15がループ状に描かれているが、特に意味はない。
【0015】そして、このコリメートレンズ17により
ほぼ平行光にされたレーザ光18がビームスプリッタ1
9〜24により順次分岐されて、各分岐経路毎にビーム
ホモジナイザ25〜30に入射され、夫々均一な強度分
布を有するレーザ光にされてから各試料31〜36に照
射される。
【0016】次に、この図1の実施形態における各部の
機能について説明する。まず、出射端14は、上記した
ように、複数本(ここでは4本)の単芯光ファイバ10〜
13が束ねられた部分である。
【0017】従って、この出射端14から出射されるレ
ーザ光は、夫々の中心軸と出射方向が異なった複数本に
分かれ、図2に示すように、出射光は多くのピークを有
する強度分布となる。ここで、この図2は、4本の単芯
光ファイバ10〜13の出射端14から150mm離れ
た場所で測定したレーザ光の強度分布を示したものであ
る。
【0018】次に、この図2に示す強度分布を有するレ
ーザ光は、多モード光ファイバ15に導入される。そし
て、この中を通過することにより、図3に示すように、
ピークが1個で、ほぼ軸対称の強度分布を有するレーザ
光16へと変化し、同時に広がり角も大きくされてから
コリメートレンズ17に入射されるようになる。
【0019】そして、このコリメートレンズ17によ
り、ほぼ平行光にされたレーザ光18がビームスプリッ
タ19〜24に順次、入射されるのであるが、ここで、
これらビームスプリッタ19〜24に必要な特性につい
て説明する。
【0020】いま、このレーザ光照射装置1をスペクト
ログラフとして見た場合、試料31〜36毎に照射光強
度が変えられることが要求される。図4は、このときの
照射光強度の配分の一例で、この場合、試料31の照射
光強度を100とすると、後段の試料32以降では、照
射光強度を順次50%づつ低下させている。従って、試
料毎に照射光強度が低くなり、最終段の試料36の照射
光強度は3.1となる。
【0021】スペクトログラフでは、このようにして、
試料毎に照射光強度を変え、これにより、1回の実験操
作で、例えば照射光強度と植物の反応の関係が確認でき
るようにしているものであり、従って、ビームスプリッ
タ19〜24には、レーザ光18の波長や偏光状態に関
係なく、一定の反射率(透過率)を有することが要求され
るのである。
【0022】そこで、本発明では、反射率が波長や偏光
方向の影響を受けない光分岐手段として、微小開口アレ
イ素子(仮名)を用いたもので、この実施形態におけるビ
ームスプリッタ19〜24が、ここに言う微小開口アレ
イ素子であり、その一例を図5に示す。ここで、同図
(a)は正面図で、(b)は側断面図である。
【0023】この図5に示したビームスプリッタ19
(20〜24も同じ)は、ガラス基板37の一方の表面に
金属薄膜38を蒸着(コーティング)し、その後、エッチ
ングなどにより、金属薄膜38に円形の微小な開口(ア
パーチャ)39を多数個、格子状に配列してアレイとし
たもので、これが、ここにいう微小開口アレイ素子の名
称の由来である。ここで、この微小開口39の形状につ
いては、円形が一般的であるが、四角形でもよく、五角
形以上の多角形でもよい。
【0024】なお、このような微小開口アレイ素子は、
例えば米国のCOHERENT社からは“広帯域ニュー
トラルビームスプリッタ”という商品名で市場に提供さ
れ、同じく米国のEdmund社からは“ポルカドット
・ビームスプリッタ”という商品名で市場に提供されて
いるものである。
【0025】このビームスプリッタ19の場合、図1か
ら明らかなように、レーザ光18は金属薄膜38の表面
に約45度の角度で斜めに入射されるが、このとき、レ
ーザ光18が、ビームスプリッタ19の微小開口39が
存在している部分に入射されるか否かかより、反射され
るか、透過するかが決まる。
【0026】従って、このときの反射光量と透過光量の
比率は、金属薄膜38に占める微小開口39の面積の割
合(開口率)によって決まるが、波長に依らず一定(金属
膜の反射率は、波長に対する依存性が少ないので)とな
る特性を持つ。
【0027】従って、この実施形態によれば、レーザ光
18の波長や偏光状態に関係なく、常に一定の反射率
(透過率)をビームスプリッタ19〜24に持たせること
ができる。
【0028】しかし、ここで、自明のように、ビームス
プリッタ19〜24による反射光40と透過光41は、
図6、図7に示すように、穴明き状態、或いは離散的な
光強度分布となってしまうので、後段のビームスプリッ
タ20〜24では、反射率と透過率の比率が変化してし
まう虞れがある。
【0029】そこで、この実施形態では、まず、第1
に、レーザ2〜5から出射されるレーザ光6〜9を光フ
ァイバ10〜13の出射端14で一体化した後の経路に
多モード光ファイバ15を設け、この中を伝播させるよ
うにしてある。
【0030】ここで、この多モード光ファイバとは、コ
ア径(レーザ光が伝播する部分の直径)を大きくした光フ
ァイバのことで、伝播に許されるモードの数が大きく、
結果として出射光16の広がり角を充分に大きくするこ
とができる。
【0031】そして、この大きな広がり角を持った出射
光16をコリメートレンズ17によりほぼ平行にして大
きな断面積のレーザ光18に戻した後、ビームスプリッ
タ19に入射させ、回折によるレーザ光の広がりを利用
して、反射光40と透過光41が中実のビームに戻され
るようにしたものである。
【0032】このことを図8により説明すると、各試料
31〜36上で均一な強度分布を実現するには、各ビー
ムスプリッタ19〜24で反射され、複数本の細いビー
ム状に分割された反射光40が、ビームホモジナイザ2
5〜30の入射端で、図示のように、中実のビームに戻
っていることが重要であり、同様に、透過光41も、2
段目以降の各ビームスプリッタ20〜24に入射される
ときには中実のビームに戻っていることが重要である。
【0033】ここで、ビームホモジナイザ25〜30
は、断面が四角形又は六角形の棒状レンズを複数本、平
行に束ねた構造を有しているレンズで、ハエ(蝿)の目レ
ンズとも呼ばれているものである。
【0034】そして、このビームホモジナイザ25〜3
0にレーザ光が入射されると、各棒状レンズにより複数
本の光ビームに分割された後、1個所に重畳して照射さ
れることになり、このため、各試料31〜36の照射面
で均一な光度分布が得られることになる。そこで、この
中実になったビームを実現するための条件を求めてみる
と、以下のようになる。
【0035】いま、反射光40の各ビームの広がり半角
をθ、ビームスプリッタ19の微小開口39の直径を2
a、ビームスプリッタ19からビームホモジナイザ25
の入射端までの距離をLとすると、次の条件、すなわ
ち、L≧(a/tanθ)が満足されるようにしてやれば、
中実になったビームが得られる。
【0036】なお、この図8では、微小開口39の半径
をaで表しているが、実際にはビームスプリッタ19が
45度傾いているので、厳密にいえば、a/1.414
2が正しい。
【0037】ここで、実用レベルで数値を求めてみる
と、次の通りで、まず、レーザ2〜5がTiSaレーザ
であるとすると、発振波長は780nmであり、このと
きビーム径は1mm、広がり半角θi は0.6m rad(ラ
ジアン)とする。次に、ビームスプリッタ19の微小開
口39の直径2a は0.52mmとし(市販品の値)、多
モード光ファイバ15は、コア径dが0.8mmで、N
Aは0.2とする。
【0038】そうすると、レーザ光18の直径D=30
mmのとき、 θ=(d/D)×tan-1(0.2)=0.30度 となり、従って、 L≧(a/tanθ)=50.6mm となる。ここで、多モード光ファイバからの出射光の広
がり角は、この光ファイバの開口数NAだけで決まり、
入射されるレーザ光の広がり角θi には関係しない。
【0039】また、以上のことは、透過光41について
も同じであり、この場合は、距離Lは、前段のビームス
プリッタ(例えばビームスプリッタ19〜23の何れか)
から後段のビームスプリッタ(例えばビームスプリッタ
20〜24の何れか)までの距離となる。
【0040】次に、具体例として、図9に、距離Lを1
50mmとした場合の、試料上でのレーザ光強度分布の
測定結果を示す。ここで、L=150mmとしたのは、
上記のL=50.6mmは最低値であり、実際には2〜
3倍の距離にする必要があるからである。
【0041】また、この図9には、上記と同じ仕様のレ
ーザから出射されたレーザ光を、ビームエキスパンダに
よりD=30mmに拡大し、ビームスプリッタ19で反
射させ、ビームホモジナイザ25にL=150mmの条
件で入射させた場合の測定結果も一緒にビームエキスパ
ンダ方式として示し、参考値としているが、このビーム
エキスパンダ方式の場合、θ=0.5×(180/π)×
(1/30)度であり、従って、計算上は、L≧15.6
mになってしまう。
【0042】光ファイバを伝播させる上記実施形態の場
合、ビームホモジナイザ25の入口で中実ビームになっ
ているので、図9から明らかなように、±3%以下のレ
ーザ光強度分布が実現できている。一方、ビームエキス
パンダ方式では、ビームホモジナイザの入口ではまだ中
実ビームになっていないため、図示のように、レーザ光
強度分布に大きな振幅を持ってしまう。
【0043】ところで、この実施形態で採用されている
微小開口アレイ素子による光分岐方式は、アポダイゼー
ション(Apodization)による光分岐方式と呼ばれること
もあるが、この方式の場合、上記したように、ビームス
プリッタ19〜24に入射されるレーザ光の直径Dを大
きくすることが重要である。
【0044】そして、このための手段として、この実施
形態のように、多モード光ファイバ内を伝播させる方法
が有用であることは以上の説明から明らかであるが、こ
こで、レーザ光の広がり角は、多モード光ファイバ内の
伝播では大きくなるが、ビームエキスパンダで拡大した
場合は反対に小さくなり、この結果、図9に示したよう
に大きな差が生じてしまうのである。
【0045】次に、図1の実施形態において、ビームス
プリッタを3枚使用した場合の試料面上でのレーザ光強
度分布の測定結果の一例を図10に示す。ここで、特性
(1)は1段目のビームスプリッタ19による特性で、こ
の時の最大レーザ強度を100%とする。
【0046】そして、特性(2)は2段目のビームスプリ
ッタ20による特性で、特性(3)は3段目のビームスプ
リッタ20による特性であり、この場合、2段目以降で
のレーザ光強度は、順次、概略50%、25%になって
おり、均一な強度分布と、50%きざみのレーザ光分岐
が実現されていることが判る。
【0047】従って、以上の実施形態によれば、複数の
レーザ2〜5から出射されたレーザ光を、微小開口アレ
イ素子によるビームスプリッタ19〜24で分割して試
料31〜36に照射しているので、複数のレーザ2〜5
を用いたことによる強度の高い光を、各試料31〜36
の照射面では充分に均一な状態で、例えば図4に示すよ
うに、所定の任意の割合で照射することができる。
【0048】このとき、微小開口アレイ素子による光分
岐の割合、つまり、反射光量と透過光量の比率は、図5
で説明したように、金属薄膜38に占める微小開口39
の面積の割合(開口率)によって決まるが、このとき、現
在のエッチング技法の精度からすれば、この開口率につ
いては極めて高い精度が容易に得られる。
【0049】次に、本発明の他の実施形態について、図
11により説明すると、これは、ビームスプリッタの配
置方法に関するもので、この実施形態では、ビームスプ
リッタ19〜24を、レーザ光18の軸を中心にして、
1枚おきに角度Θだけ回転させて配置したものである。
【0050】これは、各ビームスプリッタ19〜24
が、図5で説明した微小開口アレイ素子で、微小な円形
の開口39が格子状に配列された構成になっているた
め、全てのビームスプリッタ19〜24が同一の方向、
すなわち角度Θ=0度にした場合には、後段のビームス
プリッタになるほど同一パターンが多く繰り返され、回
折の影響が強くなって、均一な強度分布の実現が難しく
なる虞れがあるので、これを防止するためである。
【0051】ここで、図1の実施形態と同じく、6枚の
ビームスプリッタ19〜24を使用し、最終段のビーム
ホモジナイザ30に反射光が入射されたときのレーザ光
の強度分布の一例を図12に示す。
【0052】ここでは、角度Θが0度、30度、45度
の3種の特性が示されているが、このとき、1段目のビ
ームスプリッタ19の開口の配列方向をΘ=0度の基準
値とし、角度Θはレーザ光18の中心軸の周りで回転す
る方向とする。
【0053】この図12に示されているように、角度Θ
=0度のときは、レーザ光強度の振幅が12%と大きく
なり、端部での分布は非対称になっているが、角度Θ=
30度と45度では、振幅は約1/2の6〜7%にな
り、強度分布の対称性も確保されることが判る。
【0054】これは、1段目のビームスプリッタ19で
生じた強度分布の規則性が、2段目のビームスプリッタ
20を回転させたことにより解消され、段数が多くなっ
ても規則性の影響が現れ難くなっているためであると考
えられている。
【0055】なお、実際の配置では、図1から明らかな
ように、各ビームスプリッタ19〜24は、レーザ光1
8の中心軸に対して45度の角度で斜めに設置してある
が、この図11では、図の描画の都合上、入射角=0度
になっている状態で描いてある。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、微小開口アレイ素子に
よるビームスプリッタによる離散的な光強度分布を有す
る反射光と透過光を、回折によるレーザ光の広がりによ
って中実ビームに戻すようにしたので、ビームホモジナ
イザとの組み合わせにより、レーザ光の波長や偏光状態
に関わらず、所定の反射率と透過率の確保と、均一な強
度分布が確実に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるレーザ光照射装置の一実施形態を
示す構成図である。
【図2】本発明の一実施形態のレーザ光経路の或る一部
における強度分布の一例を示す特性図である。
【図3】本発明の一実施形態のレーザ光経路の他の一部
における強度分布の一例を示す特性図である。
【図4】本発明の一実施形態における照射光強度の配分
の一例を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施形態におけるビームスプリッタ
の一例を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施形態におけるビームスプリッタ
による反射ビームの断面図である。
【図7】本発明の一実施形態におけるビームスプリッタ
による透過ビームの断面図である。
【図8】本発明の一実施形態におけるビームスプリッタ
による反射及び透過ビームの伝播状況の説明図である。
【図9】試料面上でのレーザ光強度分布の一例を示す特
性図である。
【図10】複数の試料面上でのレーザ光強度分布の一例
を示す特性図である。
【図11】本発明の他の一実施形態におけるビームスプ
リッタの配置状況を示す説明図である。
【図12】本発明の他の一実施形態によるレーザ光強度
分布を示す特性図である。
【図13】誘電体多層膜方式のビームスプリッタによる
透過特性の一例を示す特性図である。
【符号の説明】
1 レーザ光照射装置 2〜5 可変波長レーザ 6〜9 出射レーザ光 10〜13 光ファイバ 10A〜13A 入射端 14 出射端 15 単芯の多モード光ファイバ 16 レーザ光 17 コリメートレンズ 18 平行光になったレーザ光 19〜24 微小開口アレイ素子によるビームスプリッ
タ 25〜30 ビームホモジナイザ 31〜36 試料 37 ガラス基板 38 金属薄膜 39 円形の微小な開口(アパーチャ) 40 反射光 41 透過光

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光をビームスプリッタで分岐して
    複数の試料に照射する方式のレーザ光照射装置におい
    て、 前記ビームスプリッタが微小開口アレイ素子で構成され
    ていることを特徴とするレーザ光照射装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、 前記レーザ光が多モード光ファイバとコリメータレンズ
    を介して前記ビームスプリッタに入射されることを特徴
    とするレーザ光照射装置。
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