JP2003109703A - 保護管を備えたコネクタの接続機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コネクタの中心軸方向の長さが短く、しか
も、コネクタを相手側コネクタから外すと、電気的接続
が同時に解除される、保護管を備えたコネクタの接続機
構を提供する。 【解決手段】 プラグコネクタ１の先端をレセプタクル
コネクタ１１の円形嵌合部１２Ａ内に矢印方向に挿入す
る。フレキシブル円管５の最先端の太径部５Ａが、上側
のロック片１４をその先端１４Ａを押すことにより２点
鎖線の位置まで上方にスライドさせ、また、下側のロッ
ク片１４をその先端１４Ａを押すことにより２点鎖線の
位置まで下方にスライドさせる。続いて、前記太径部に
隣接する細径部５Ｂが各ロック片の先端の位置まで至る
と、各ロック片は２点鎖線の位置から実線の位置まで戻
るので、プラグコネクタはレセプタクルコネクタにロッ
クされる。このとき、プラグコネクタの各端子がレセプ
タクルコネクタの各端子１３に接触し、両コネクタは嵌
合を完了する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ケーブルを保護す
る管を備えたコネクタと相手側コネクタとを接続する機
構に関する。

【０００２】

【従来の技術】２つの従来の保護管を備えたコネクタの
接続機構について説明する。

【０００３】まず、第１の従来の保護管を備えたコネク
タの接続機構について図３を参照して説明する。

【０００４】プラグコネクタ３１内には、複数本のケー
ブル（図示せず）が挿通し、各ケーブルはフレキシブル
円管３２により被覆されている。レセプタクルコネクタ
４１は、パネル５１に固定され、プラグコネクタ３１と
レセプタクルコネクタ４１とは、嵌合している。

【０００５】次に、第２の従来の保護管を備えたコネク
タの接続機構について図４を参照して説明する。

【０００６】コネクタ６１は、おす側接続機構部６１Ａ
とめす側接続機構部６１Ｂとから構成される。おす側接
続機構部６１Ａ内には、複数本のケーブル６２が挿通
し、各ケーブル６２はフレキシブル円管６３により被覆
されている。めす側接続機構部６１Ｂは、パネル７１に
はめ込みにより固定され、おす側接続機構部６１Ａのお
すねじ６１Ｃをめす側接続機構部６１Ｂのめすねじ６１
Ｄにねじ込むと、プラグコネクタ６１は図４（ａ）の状
態に至る。

【０００７】おす側接続機構部６１Ａをめす側接続機構
部６１Ｂから外しても、各ケーブル６２は相手側コネク
タの端子（図示せず）と接続しているため、コネクタ６
１と相手側コネクタとの電気的接続は解除されない。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】第１の従来のコネクタ
の接続機構では、プラグコネクタ３１とレセプタクルコ
ネクタ４１とが単純に接続され、しかも、レセプタクル
コネクタ４１がパネル５１の表面に固定されるので、中
心軸方向の長さが長くなるという欠点が生じる。

【０００９】第２の従来のコネクタの接続機構では、お
す側接続機構部６１Ａがめす側接続機構部６１Ｂにねじ
込まれ、しかも、めす側接続機構部６１Ｂがパネル７１
にはめ込まれているので、中心軸方向の長さが第１の従
来のコネクタの接続機構よりも短くなる。しかし、おす
側接続機構部６１Ａをめす側接続機構部６１Ｂから外し
ても、コネクタ６１と相手側コネクタとの電気的接続は
解除されないという欠点が生じる。

【００１０】そこで、本発明は、前記両従来のコネクタ
の接続機構の欠点を改良し、コネクタの中心軸方向の長
さが短く、しかも、コネクタを相手側コネクタから外す
と、電気的接続が同時に解除される、保護管を備えたコ
ネクタの接続機構を提供しようとするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、次の手段を採用する。

【００１２】１．ケーブルを保護する保護管を備えたコ
ネクタにおいて、前記コネクタは、コンタクトと、前記
コンタクトを保持するハウジングと、前記保護管とを有
し、相手側コネクタは、コンタクトと、該コンタクトを
保持するハウジングとを有し、前記相手側コネクタのハ
ウジングは、前記コネクタのハウジングが挿入される嵌
合部と、前記保護管をロックするロック片とを有し、前
記ロック片は、前記相手側コネクタのハウジングにスラ
イド可能に保持される保護管を備えたコネクタの接続機
構。

【００１３】２．前記ロック片は、一対であって、前記
嵌合部に対して対称的に配設され、かつ、それぞればね
によって前記保護管をロックする方向に付勢されている
前記１記載の保護管を備えたコネクタの接続機構。

【００１４】３．前記嵌合部にはパッキングが挿入さ
れ、前記相手側コネクタのハウジングと前記保護管の最
先端部との間のシーリングが行われる前記１記載の保護
管を備えたコネクタの接続機構。

【００１５】

【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態例の保護管
を備えたコネクタの接続機構について図１を参照して説
明する。

【００１６】まず、プラグコネクタ１について説明す
る。ハウジング２には、複数本の端子３Ａ，３Ｂが保持
される。図１（ａ）において、便宜上、上側に半田付タ
イプの場合の端子３Ａが、下側に圧着タイプの場合の端
子３Ｂが、それぞれ示されている。複数本のケーブル４
は、コルゲート形状のフレキシブル円管５により被覆さ
れる。各端子３Ａ，３Ｂと各ケーブル４とを接続した
後、フレキシブル円管５を、図１（ｂ）に示される矢印
方向へハウジング２にはめると、図１（ｃ）の状態に至
る。

【００１７】次に、レセプタクルコネクタ１１について
説明する。図１（ｂ）〜図２（ｂ）に示されるように、
ハウジング１２の中央には、円形嵌合部１２Ａが形成さ
れ、円形嵌合部１２Ａに複数本の端子１３が保持され
る。また、円形嵌合部１２Ａの入口側には、環状段部１
２Ｂが形成される。ハウジング１２の入口側に形成され
た上下一対の溝１２Ｃには、それぞれロック片１４がス
ライド可能に挿入されている。プラグコネクタ１がレセ
プタクルコネクタ１１に嵌合していないときには、図２
（ａ）に示されるように、上側のロック片１４はばね
（図示せず）により下方に付勢されて実線の状態に位置
し、また、下側のロック片１４は他のばね（図示せず）
により上方に付勢されて実線の状態に位置する。環状段
部１２Ｂには、リング状パッキング１５が挿入される。
なお、レセプタクルコネクタ１１は、図１（ｂ）に示さ
れるように、パネル２１にはめ込まれる。

【００１８】プラグコネクタ１とレセプタクルコネクタ
１１との嵌合について説明する。図１（ｃ）に示される
ように、プラグコネクタ１の先端をレセプタクルコネク
タ１１の円形嵌合部１２Ａ内に矢印方向に挿入する。す
ると、フレキシブル円管５の最先端の太径部５Ａが、上
側のロック片１４をその先端１４Ａを押すことにより２
点鎖線の位置まで上方にスライドさせ、また、下側のロ
ック片１４をその先端１４Ａを押すことにより２点鎖線
の位置まで下方にスライドさせる。続いて、フレキシブ
ル円管５の最先端の太径部５Ａに隣接する細径部５Ｂが
各ロック片１４の先端１４Ａの位置まで至ると、各ロッ
ク片１４は２点鎖線の位置から実線の位置まで戻るの
で、プラグコネクタ１はレセプタクルコネクタ１１にロ
ックされる。このとき、プラグコネクタ１の各端子３
Ａ，３Ｂがレセプタクルコネクタ１１の各端子１３に接
触し、また、図１（ｄ）に示されるように、リング状パ
ッキング１５は環状段部１２Ｂとフレキシブル円管５の
最先端の太径部５Ａとの間で挟圧され、両コネクタ１，
１１は嵌合を完了して図２（ｃ）の状態に至る。

【００１９】プラグコネクタ１とレセプタクルコネクタ
１１との離脱について説明する。まず、図２（ｃ）に示
される両コネクタ１，１１の嵌合状態において、各ロッ
ク片１４の先端１４Ａを図２（ａ）に示される実線の位
置から２点鎖線の位置までスライドさせると、両コネク
タ１，１１のロックが解除される。次に、フレキシブル
円管５を円形嵌合部１２Ａから引き抜くと、両コネクタ
１，１１は図１（ｃ）に示される離脱状態に至る。

【００２０】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、次の効果を奏することができる。

【００２１】１．結線した端子をハウジングに組込み、
又は、ハウジングに組込まれている端子に結線し、保護
管を相手側コネクタにロックするだけで、コネクタと相
手側コネクタとの嵌合が完了する。したがって、作業性
が向上し、部品点数が減少し、また、コストが低減す
る。

【００２２】２．コネクタのハウジング及び保護管のロ
ック部が、相手側コネクタのハウジングに収容されるた
め、接続機構がコンパクトに構成される。

【００２３】３．コネクタを相手側コネクタから外す
と、電気的接続が同時に解除されるので、便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態例の保護管を備えたコネ
クタの接続機構の諸図であり、（ａ）は、プラグコネク
タのハウジングにケーブルとフレキシブル円管を装着す
る前の状態を示す正面図（ただし、一部は断面図）、
（ｂ）は、ケーブルが装着され、フレキシブル円管が装
着されないプラグコネクタのハウジングと、レセプタク
ルコネクタの正面図（ただし、一部は断面図）、（ｃ）
は、ケーブルとフレキシブル円管が装着されたプラグコ
ネクタとレセプタクルコネクタとの嵌合前の正面図（た
だし、一部は断面図）、（ｄ）は、（ｃ）におけるＡ部
の拡大図を、それぞれ示す。

【図２】同実施の形態例の保護管を備えたコネクタの接
続機構の諸図であり、（ａ）は、ロック片のスライド位
置が示されたレセプタクルコネクタとプラグコネクタと
の嵌合前の正面図（ただし、一部は断面図）、（ｂ）
は、レセプタクルコネクタの側面図、（ｃ）は、プラグ
コネクタとレセプタクルコネクタとが嵌合したときの正
面図を、それぞれ示す。

【図３】第１の従来の保護管を備えたコネクタの接続機
構の正面図である。

【図４】第２の従来の保護管を備えたコネクタの接続機
構の正面図（ただし、一部は断面図）であり、（ａ）
は、おす側接続機構部がめす側接続機構部にねじ込まれ
た状態、（ｂ）は、おす側接続機構部がめす側接続機構
部から外された状態を、それぞれ示す。

【符号の説明】

１ プラグコネクタ ２ ハウジング ３Ａ，３Ｂ 端子 ４ ケーブル ５ フレキシブル円管 ５Ａ 太径部 ５Ｂ 細径部 １１ レセプタクルコネクタ １２ ハウジング １２Ａ 円形嵌合部 １２Ｂ 環状段部 １２Ｃ 溝 １３ 端子 １４ ロック片 １４Ａ 先端 １５ リング状パッキング

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 七尾 伸吾 東京都渋谷区道玄坂１丁目21番２号 日本 航空電子工業株式会社内 Ｆターム(参考） 5E021 FA05 FA08 FB07 FC02 FC36 FC40 HC11 HC31 5E087 EE11 FF13 HH04 LL04 LL12 RR04 RR25

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケーブルを保護する保護管を備えたコネ
   クタにおいて、 前記コネクタは、コンタクトと、前記コンタクトを保持
   するハウジングと、前記保護管とを有し、 相手側コネクタは、コンタクトと、該コンタクトを保持
   するハウジングとを有し、 前記相手側コネクタのハウジングは、前記コネクタのハ
   ウジングが挿入される嵌合部と、前記保護管をロックす
   るロック片とを有し、 前記ロック片は、前記相手側コネクタのハウジングにス
   ライド可能に保持されることを特徴とする保護管を備え
   たコネクタの接続機構。
2. 【請求項２】 前記ロック片は、一対であって、前記嵌
   合部に対して対称的に配設され、かつ、それぞればねに
   よって前記保護管をロックする方向に付勢されているこ
   とを特徴とする請求項１記載の保護管を備えたコネクタ
   の接続機構。
3. 【請求項３】 前記嵌合部にはパッキングが挿入され、
   前記相手側コネクタのハウジングと前記保護管の最先端
   部との間のシーリングが行われることを特徴とする請求
   項１記載の保護管を備えたコネクタの接続機構。