JP2003106615A - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JP2003106615A JP2001298731A JP2001298731A JP2003106615A JP 2003106615 A JP2003106615 A JP 2003106615A JP 2001298731 A JP2001298731 A JP 2001298731A JP 2001298731 A JP2001298731 A JP 2001298731A JP 2003106615 A JP2003106615 A JP 2003106615A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空調機において、室内温度が安定するまでの
時間を短縮してユーザーの快適性を向上させる。 【解決手段】 空調機(10)のコントローラ(80)に、
目標値設定部(81)と容量制御部(82)とを設ける。目
標値設定部(81)は、冷房運転時の制御目標値を冷媒蒸
発温度の目標値として設定し、暖房運転時の制御目標値
を冷媒凝縮温度の目標値として設定する。そして、容量
制御部(82)は、室内熱交換器温度センサ(76)の検出
値が目標値設定部(81)により設定された制御目標値と
なるように、圧縮機(30)の容量を調節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和装置の制
御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷媒回路で冷媒を循環させて
冷凍サイクルを行う空気調和装置が広く知られている。
また、空気調和装置としては、圧縮機モータの回転数を
変更することにより、圧縮機の容量を可変としたものも
知られている。この種の空気調和装置は、室内の空気温
度を検出し、その値と設定温度の差に基づいて圧縮機の
容量を制御している。
【0003】例えば、冷房運転時において、室内温度の
検出値がユーザーにより設定された設定温度よりも高け
れば、圧縮機の容量を増やして空調能力を増大させる。
また、室内温度の検出値ユーザーにより設定された設定
温度の差が小さい場合には、圧縮機の容量を減らして空
調能力を減少させる。更に、室内温度の検出値がユーザ
ーにより設定された設定温度を下回れば、圧縮機を停止
して室内空気の冷却を中止する。このように、上記空気
調和装置では、室内温度と設定温度の差を制御パラメー
タとし、室内温度が設定温度となるように圧縮機の容量
を調節している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】空気調和装置で室内の
冷房や暖房を行う場合において、圧縮機の容量を変更し
たとしても、それによって室内温度が変化するまでには
ある程度の時間を要する。このため、室内温度と設定温
度の差を制御パラメータとする従来の空気調和装置で
は、圧縮機容量の変更に対する応答が得られるまでに時
間がかかり、圧縮機容量を適切に制御できないという問
題があった。
【0005】この問題について、冷房運転の場合を例
に、図4を参照しながら説明する。例えば、冷房開始直
後のような室内温度と設定温度の差が大きい状態では、
圧縮機容量が増大されてゆく。一方、室内温度は、圧縮
機を起動して暫くの間は僅かずつしか低下しないが、そ
の間も圧縮機容量は一定の割合で増え続ける。
【0006】その後、室内温度は低下して設定温度に達
するが、その時点で圧縮機容量は最適値を超えてしまっ
ている。また、この時点では、室内温度の低下割合が比
較的大きくなっている。このため、室内温度が設定温度
に達して圧縮機容量が削減され始めても、室内温度が低
下し続けてサーモオフしてしまう。そして、一旦サーモ
オフすると、室内温度が設定温度を上回るまではサーモ
オンせず、その間は室内温度が上昇し続ける。
【0007】サーモオン後は圧縮機容量が次第に増して
ゆき、これにやや遅れて室内温度の低下が始まる。そし
て、室内温度の変化に圧縮機容量の調節が追いつかず、
再びサーモオフすることとなる。このように、従来の空
気調和装置では、室内温度が安定するまでに長時間を要
し、ユーザーの快適性が充分に得られないおそれがあっ
た。
【0008】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、室内温度が安定する
までの時間を短縮してユーザーの快適性を向上させるこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、冷房運転時の
冷媒蒸発温度、又は暖房時の冷媒凝縮温度を目標値とし
て圧縮機(30)の容量制御を行うようにしたものであ
る。
【0010】本発明が講じた第1の解決手段は、冷媒回
路(20)で冷媒を循環させて冷凍サイクルを行い、上記
冷媒回路(20)の室内熱交換器(37)で冷媒を蒸発させ
る冷房運転、又は上記室内熱交換器(37)で冷媒を凝縮
させる暖房運転を行う空気調和装置を対象としている。
そして、冷房運転時の冷媒蒸発温度又は暖房運転時の冷
媒凝縮温度として上記室内熱交換器(37)の温度を検出
する熱交換器温度検出手段(77)と、上記室内熱交換器
(37)へ送られる室内空気の温度を検出する室内温度検
出手段(76)と、上記熱交換器温度検出手段(77)の検
出値である熱交換器検出温度、上記室内温度検出手段
(76)の検出値である室内検出温度、及びユーザーによ
り入力された設定温度に基づいて制御目標値を所定時間
毎に設定する設定手段(81)と、上記熱交換器検出温度
が上記設定手段(81)により設定された制御目標値とな
るように上記冷媒回路(20)の圧縮機(30)の容量を制
御する容量制御手段(82)とを備えるものである。
【0011】本発明が講じた第2の解決手段は、上記第
1の解決手段において、設定手段(81)は、予め設定さ
れた基準値を記憶する一方、室内検出温度と上記設定温
度の差に基づいて定められる第1補正値と、室内検出温
度と上記設定温度の差及び熱交換器検出温度と上記設定
温度の差に基づいて定められる第2補正値とを少なくと
も用いて上記基準値を補正することにより得られた値を
制御目標値として設定するものである。
【0012】本発明が講じた第3の解決手段は、上記第
1又は第2の解決手段において、冷房運転時に室内検出
温度が設定温度よりも所定値だけ低くなった場合、又は
暖房運転時に室内検出温度が設定温度よりも所定値だけ
高くなった場合に圧縮機(30)を停止させるサーモオフ
動作と、冷房運転時に室内検出温度が設定温度よりも所
定値だけ高くなった場合、又は暖房運転時に室内検出温
度が設定温度よりも所定値だけ低くなった場合に上記サ
ーモオフ動作により停止された圧縮機(30)を起動する
サーモオン動作とを行う一方、上記サーモオフ動作によ
り圧縮機(30)が停止される時点での制御目標値を記憶
する記憶手段(83)を備え、容量制御手段(82)は、上
記記憶手段(83)が記憶している値を上記サーモオン動
作により圧縮機(30)を起動する際の制御目標値として
用いるものである。
【0013】−作用−上記第1の解決手段では、空気調
和装置の冷媒回路(20)で冷媒が循環し、冷凍サイクル
が行われる。つまり、冷媒回路(20)では、冷媒が相変
化しつつ循環し、冷媒の圧縮、凝縮、膨張、蒸発が順次
行われる。また、上記空気調和装置には、熱交換器温度
検出手段(77)、室内温度検出手段(76)、設定手段
(81)、及び容量制御手段(82)が設けられる。
【0014】上記空気調和装置は、冷房運転又は暖房運
転を行う。この空気調和装置では、室内熱交換器(37)
において冷媒と室内空気とが熱交換する。そして、冷房
運転中であれば室内熱交換器(37)で冷媒が室内空気か
ら吸熱して蒸発し、暖房運転中であれば室内熱交換器
(37)で冷媒が室内空気へ放熱して凝縮する。尚、本解
決手段の空気調和装置は、冷房運転と暖房運転の何れか
一方だけを行うものであってもよいし、冷房運転と暖房
運転を切り換えて行うものであってもよい。
【0015】上記熱交換器温度検出手段(77)は、室内
熱交換器(37)のうち冷媒が相変化しつつある部分の温
度を検出し、検出値である熱交換器検出温度を出力す
る。冷房運転中には、室内熱交換器(37)が蒸発器とな
ることから、熱交換器検出温度が冷媒蒸発温度に相当す
る。暖房運転中には、室内熱交換器(37)が凝縮器とな
ることから、熱交換器検出温度が冷媒凝縮温度に相当す
る。
【0016】上記室内温度検出手段(76)は、室内熱交
換器(37)へ供給される室内空気温度を検出し、検出値
である室内検出温度を出力する。つまり、室内温度検出
手段(76)は、室内熱交換器(37)で冷媒と熱交換する
前の室内空気の温度を検出する。
【0017】上記設定手段(81)には、熱交換器温度検
出手段(77)からの熱交換器検出温度と、室内温度検出
手段(76)の室内検出温度とが入力される。更に、設定
手段(81)には、空気調和装置のユーザーにより設定さ
れた設定温度も入力される。この設定手段(81)は、入
力された熱交換器検出温度と室内検出温度と設定温度と
を用いて演算等を行い、制御目標値を設定する。この制
御目標値は、室内温度が設定温度となるように設定され
る。また、設定手段(81)は、制御目標値を所定時間が
経過する毎に設定し直す。つまり、設定手段(81)は、
制御目標値を所定時間毎に更新する。
【0018】上記容量制御手段(82)には、熱交換器温
度検出手段(77)からの熱交換器検出温度と、設定手段
(81)からの制御目標値とが入力される。この容量制御
手段(82)は、熱交換器検出温度が制御目標値となるよ
うに、圧縮機(30)の容量を調節する。つまり、冷房運
転時において、容量制御手段(82)は、熱交換器検出温
度として検出された冷媒蒸発温度が制御目標値と一致す
るように、圧縮機(30)の容量を調節する。また、暖房
運転時において、容量制御手段(82)は、熱交換器検出
温度として検出された冷媒凝縮温度が制御目標値と一致
するように、圧縮機(30)の容量を調節する。
【0019】上記第2の解決手段では、設定手段(81)
に所定の基準値が記録されている。また、設定手段(8
1)は、第1補正値と第2補正値とを定める。第1補正
値は、室内検出温度と設定温度の差に基づいて定められ
る。第2補正値は、室内検出温度と設定温度の差と、熱
交換器検出温度と設定温度の差との両方に基づいて定め
られる。設定手段(81)は、少なくとも第1補正値と第
2補正値とを用い、予め設定された基準値を補正する。
そして、設定手段(81)は、基準値を補正することによ
り得られた値を、制御目標値として設定する。
【0020】上記第3の解決手段では、空気調和装置が
サーモオフ動作とサーモオン動作とを行う。サーモオフ
動作は、冷房運転中に室内温度が下がりすぎた場合、又
は暖房中に室内温度が上がりすぎた場合に行われる。サ
ーモオン動作は、冷房運転中に室内温度が上がりすぎた
場合、又は暖房中に室内温度が下がりすぎた場合に行わ
れる。
【0021】本解決手段において、空気調和装置には記
憶手段(83)が設けられる。この記憶手段(83)は、サ
ーモオフ動作により圧縮機(30)が停止された時点にお
ける制御目標値を記憶する。そして、本解決手段の容量
制御手段(82)は、サーモオン動作により圧縮機(30)
を再起動する際の制御目標値として、記憶手段(83)に
記録された値を用いる。一方、圧縮機(30)を再起動し
た後には、設定手段(81)により設定された制御目標値
を用いて容量制御手段(82)が圧縮機(30)の容量を制
御する。
【0022】
【発明の効果】本発明では、設定手段(81)が冷媒の蒸
発温度又は凝縮温度の目標値として制御目標値を設定
し、容量制御手段(82)が熱交換器温度検出手段(77)
の検出値を制御目標値と一致させるために圧縮機(30)
の容量を調節している。そして、圧縮機(30)の容量を
変更した場合、熱交換器温度検出手段(77)の検出値、
即ち冷媒蒸発温度や冷媒凝縮温度の実測値は、室内温度
に比べて短時間のうちに変化する。従って、本発明によ
れば、応答の遅い室内温度を直接の制御目標とする従来
の空気調和装置に比べ、室内温度が安定するまでの時間
を大幅に短縮することができ、ユーザーの快適性を向上
させることができる。
【0023】また、上記第3の解決手段では、サーモオ
ン動作により圧縮機(30)を再起動する際の制御目標値
として、サーモオフ動作により圧縮機(30)が停止した
時点の値を用いている。従って、本解決手段によれば、
サーモオフ動作時の状態から引き続いてサーモオン動作
後も圧縮機(30)の容量制御を行うことが可能となり、
室内温度が安定するまでの時間を確実に短縮できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。本発明に係る空気調和装置で
ある空調機(10)は、冷房運転と暖房運転とを切り換え
て行うように構成されている。
【0025】図1に示すように、上記空調機(10)は、
冷媒回路(20)及びコントローラ(80)を備えている。
この冷媒回路(20)は、室外回路(21)、室内回路(2
2)、液側連絡管(23)、及びガス側連絡管(24)によ
り構成されている。室外回路(21)は、室外機(11)に
設けられている。この室外機(11)には、室外ファン
(12)が設けられている。一方、室内回路(22)は、室
内機(13)に設けられている。この室内機(13)には、
室内ファン(14)が設けられている。
【0026】上記室外回路(21)には、圧縮機(30)、
四路切換弁(33)、室外熱交換器(34)、レシーバ(3
5)、及び電動膨張弁(36)が設けられている。また、
室外回路(21)には、ブリッジ回路(40)、過冷却回路
(50)、液側閉鎖弁(25)、及びガス側閉鎖弁(26)が
設けられている。更に、室外回路(21)には、ガス連通
管(61)及び均圧管(63)が接続されている。
【0027】上記室外回路(21)において、圧縮機(3
0)の吐出ポート(32)は、四路切換弁(33)の第1の
ポートに接続されている。四路切換弁(33)の第2のポ
ートは、室外熱交換器(34)の一端に接続されている。
室外熱交換器(34)の他端は、ブリッジ回路(40)に接
続されている。また、このブリッジ回路(40)には、レ
シーバ(35)と、電動膨張弁(36)と、液側閉鎖弁(2
5)とが接続されている。この点については、後述す
る。圧縮機(30)の吸入ポート(31)は、四路切換弁
(33)の第3のポートに接続されている。四路切換弁
(33)の第4のポートは、ガス側閉鎖弁(26)に接続さ
れている。
【0028】上記ブリッジ回路(40)は、第1管路(4
1)、第2管路(42)、第3管路(43)、及び第4管路
(44)をブリッジ状に接続して構成されている。このブ
リッジ回路(40)において、第1管路(41)の出口端が
第2管路(42)の出口端と接続し、第2管路(42)の入
口端が第3管路(43)の出口端と接続し、第3管路(4
3)の入口端が第4管路(44)の入口端と接続し、第4
管路(44)の出口端が第1管路(41)の入口端と接続し
ている。
【0029】第1〜第4の各管路(41〜44)には、逆止
弁が1つずつ設けられている。第1管路(41)には、そ
の入口端から出口端に向かう冷媒の流通のみを許容する
逆止弁(CV-1)が設けられている。第2管路(42)に
は、その入口端から出口端に向かう冷媒の流通のみを許
容する逆止弁(CV-2)が設けられている。第3管路(4
3)には、その入口端から出口端に向かう冷媒の流通の
みを許容する逆止弁(CV-3)が設けられている。第4管
路(44)には、その入口端から出口端に向かう冷媒の流
通のみを許容する逆止弁(CV-4)が設けられている。
【0030】上記室外熱交換器(34)の他端は、ブリッ
ジ回路(40)における第1管路(41)の入口端及び第4
管路(44)の出口端に接続されている。ブリッジ回路
(40)における第1管路(41)の出口端及び第2管路
(42)の出口端は、円筒容器状に形成されたレシーバ
(35)の上端部に接続されている。レシーバ(35)の下
端部は、電動膨張弁(36)を介して、ブリッジ回路(4
0)における第3管路(43)の入口端及び第4管路(4
4)の入口端に接続されている。ブリッジ回路(40)に
おける第2管路(42)の入口端及び第3管路(43)の出
口端は、液側閉鎖弁(25)に接続されている。
【0031】上記室内回路(22)には、室内熱交換器
(37)が設けられている。室内回路(22)の一端は、液
側連絡管(23)を介して液側閉鎖弁(25)に接続されて
いる。室内回路(22)の他端は、ガス側連絡管(24)を
介してガス側閉鎖弁(26)に接続されている。つまり、
液側連絡管(23)及びガス側連絡管(24)は、室外機
(11)から室内機(13)に亘って設けられている。ま
た、上記空調機(10)の設置後において、液側閉鎖弁
(25)及びガス側閉鎖弁(26)は、常に開放状態とされ
る。
【0032】上記過冷却回路(50)は、その一端がレシ
ーバ(35)の下端と電動膨張弁(36)の間に接続され、
その他端が圧縮機(30)の吸入ポート(31)に接続され
ている。この過冷却回路(50)には、その一端から他端
に向かって順に、第1電磁弁(51)と、温度自動膨張弁
(52)と、過冷却熱交換器(54)とが設けられている。
過冷却熱交換器(54)は、レシーバ(35)から電動膨張
弁(36)へ向けて流れる冷媒と過冷却回路(50)を流れ
る冷媒とを熱交換させるように構成されている。また、
温度自動膨張弁(52)の感温筒(53)は、過冷却回路
(50)における過冷却熱交換器(54)の下流部に取り付
けられている。
【0033】上記ガス連通管(61)は、その一端がレシ
ーバ(35)の上端部に接続され、その他端が電動膨張弁
(36)とブリッジ回路(40)の間に接続されている。ま
た、ガス連通管(61)の途中には、第2電磁弁(62)が
設けられている。
【0034】上記均圧管(63)は、一端がガス連通管
(61)における第2電磁弁(62)とレシーバ(35)の間
に接続され、他端が室外回路(21)における圧縮機(3
0)の吐出ポート(32)と四路切換弁(33)の間に接続
されている。また、均圧管(63)には、その一端から他
端に向かう冷媒の流通のみを許容する均圧用逆止弁(5
3)が設けられている。
【0035】上記圧縮機(30)は、密閉型で高圧ドーム
型に構成されている。具体的に、この圧縮機(30)は、
スクロール型の圧縮機構と、該圧縮機構を駆動する電動
機とを、円筒状のハウジングに収納して構成されてい
る。吸入ポート(31)から吸い込まれた冷媒は、圧縮機
構へ直接導入される。圧縮機構で圧縮された冷媒は、一
旦ハウジング内に吐出された後に吐出ポート(32)から
送り出される。尚、圧縮機構及び電動機は、図示を省略
する。
【0036】上記圧縮機(30)の電動機には、図外のイ
ンバータを通じて電力が供給される。このインバータの
出力周波数を変更すると、電動機の回転数が変化して圧
縮機容量が変化する。つまり、上記圧縮機(30)は、そ
の容量が可変に構成されている。
【0037】上記室外熱交換器(34)は、クロスフィン
式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成さ
れている。また、この室外熱交換器(34)は、互いに直
列接続された2つの部分から構成されている。室外熱交
換器(34)には、室外ファン(12)によって室外空気が
供給される。そして、室外熱交換器(34)は、冷媒回路
(20)を循環する冷媒と室外空気とを熱交換させる。
【0038】上記室内熱交換器(37)は、クロスフィン
式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成さ
れている。この室内熱交換器(37)には、室内ファン
(14)によって室内空気が供給される。そして、室内熱
交換器(37)は、冷媒回路(20)の冷媒と室内空気とを
熱交換させる。
【0039】上記四路切換弁(33)は、第1のポートと
第2のポートが連通し且つ第3のポートと第4のポート
が連通する状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポ
ートと第4のポートが連通し且つ第2のポートと第3の
ポートが連通する状態(図1に破線で示す状態)とに切
り換わる。この四路切換弁(33)の切換動作によって、
冷媒回路(20)における冷媒の循環方向が反転する。
【0040】上記空調機(10)には、圧力センサや温度
センサが設けられている。これらセンサの検出値は、上
記コントローラ(80)に入力されて、空調機(10)の運
転制御に用いられる。
【0041】具体的に、圧縮機(30)の吸入ポート(3
1)に接続する配管には、圧縮機(30)の吸入冷媒圧力
を検出するための低圧圧力センサ(71)と、その吸入冷
媒温度を検出するための吸入管温度センサ(77)とが設
けられている。圧縮機(30)の吐出ポート(32)に接続
する配管には、圧縮機(30)の吐出冷媒温度を検出する
ための吐出管温度センサ(74)が設けられている。
【0042】また、室外機(11)には、室外空気の温度
を検出するための外気温センサ(72)が設けられてい
る。室外熱交換器(34)には、その伝熱管温度を検出す
るための室外熱交換器温度センサ(73)が設けられてい
る。
【0043】また、室内機(13)には、室内熱交換器
(37)へ送られる室内空気の温度を検出するための内気
温センサ(75)が設けられている。内気温センサ(75)
は、その検出値を室内検出温度として出力するものであ
り、室内温度検出手段を構成している。
【0044】また、室内熱交換器(37)には、その伝熱
管温度を検出するための室内熱交換器温度センサ(76)
が設けられている。この室内熱交換器温度センサ(76)
は、室内熱交換器(37)の伝熱管のうち、運転中にその
内部で冷媒が気液二相状態となる部分に取り付けられて
いる。そして、室内熱交換器温度センサ(76)は、冷媒
の蒸発温度又は凝縮温度として室内熱交換器(37)の温
度を検出し、その検出値を熱交換器検出温度として出力
する熱交換器温度検出手段を構成している。
【0045】上記コントローラ(80)は、設定手段であ
る目標値設定部(81)を備えている。目標値設定部(8
1)には、内気温センサ(75)からの室内検出温度と、
室内熱交換器温度センサ(76)からの熱交換器検出温度
と、図外のリモコンからの設定温度とが入力されてい
る。尚、この設定温度は、ユーザーがリモコンを操作す
ることにより入力される。そして、目標値設定部(81)
は、室内検出温度、熱交換器検出温度、及び設定温度に
基づき、制御目標値を設定するように構成されている。
【0046】また、上記コントローラ(80)は、容量制
御手段である容量制御部(82)を備えている。容量制御
部(82)には、室内熱交換器温度センサ(76)からの熱
交換器検出温度と、目標値設定部(81)で設定された制
御目標値とが入力されている。そして、容量制御部(8
2)は、熱交換器検出温度が制御目標値となるように、
上記インバータの出力周波数を変更する。上記インバー
タの出力周波数が変化すると、圧縮機(30)における電
動機の回転数が変動し、圧縮機(30)の容量が変化す
る。つまり、容量制御部(82)は、熱交換器検出温度を
制御目標値と一致させるために、圧縮機(30)の容量を
調節するように構成されている。
【0047】更に、上記コントローラ(80)は、サーモ
オン動作及びサーモオフ動作を行うように構成されると
共に、記憶手段(83)である目標値記憶部(83)を備え
ている。この目標値記憶部(83)は、サーモオフ動作に
より圧縮機(30)が停止された時点で設定されている制
御目標値を記憶し、サーモオフ動作により圧縮機(30)
を再起動する際に、この記憶している値を容量制御部
(82)へ出力するように構成されている。
【0048】−運転動作− 上記空調機(10)の運転動作について説明する。この空
調機(10)は、冷却動作による冷房運転と、ヒートポン
プ動作による暖房運転とを切り換えて行う。
【0049】《冷房運転》冷房運転時には、四路切換弁
(33)が図1に実線で示す状態に切り換えられると共
に、電動膨張弁(36)が所定開度に調節され、第1電磁
弁(51)が開放され、第2電磁弁(62)が閉鎖される。
また、室外ファン(12)及び室内ファン(14)が運転さ
れる。この状態で冷媒回路(20)において冷媒が循環
し、室外熱交換器(34)を凝縮器とし且つ室内熱交換器
(37)を蒸発器として冷凍サイクルが行われる。
【0050】具体的に、圧縮機(30)の吐出ポート(3
2)から吐出された冷媒は、四路切換弁(33)を通って
室外熱交換器(34)へ送られる。室外熱交換器(34)で
は、冷媒が室外空気に対して放熱して凝縮する。凝縮し
た冷媒は、ブリッジ回路(40)の第1管路(41)を通っ
てレシーバ(35)に流入する。レシーバ(35)から流出
した高圧の液冷媒は、その一部が分流されて過冷却回路
(50)へ流入し、残りが過冷却熱交換器(54)へ流入す
る。
【0051】過冷却回路(50)へ流入した冷媒は、温度
自動膨張弁(52)で減圧されて低圧冷媒となり、その後
に過冷却熱交換器(54)へ流入する。過冷却熱交換器
(54)では、レシーバ(35)からの高圧液冷媒と、温度
自動膨張弁(52)で減圧された低圧冷媒とが熱交換を行
う。そして、過冷却熱交換器(54)では、低圧冷媒が高
圧液冷媒から吸熱して蒸発し、高圧液冷媒が冷却され
る。過冷却熱交換器(54)で蒸発した冷圧冷媒は、過冷
却回路(50)を流れて圧縮機(30)に吸入される。一
方、過冷却熱交換器(54)で冷却された高圧液冷媒は、
電動膨張弁(36)へ送られる。
【0052】電動膨張弁(36)では、送り込まれた高圧
液冷媒が減圧される。電動膨張弁(36)で減圧された冷
媒は、その後にブリッジ回路(40)の第3管路(43)か
ら液側連絡管(23)を通って室内熱交換器(37)へ送ら
れる。
【0053】室内熱交換器(37)では、冷媒が室内空気
から吸熱して蒸発する。つまり、室内熱交換器(37)で
は、室内機(13)に取り込まれた室内空気が冷媒に対し
て放熱する。この放熱によって室内空気の温度が低下
し、低温の調和空気が生成する。生成した調和空気は、
室内機(13)から室内へ供給されて冷房に利用される。
【0054】室内熱交換器(37)で蒸発した冷媒は、ガ
ス側連絡管(24)及び四路切換弁(33)を流れ、吸入ポ
ート(31)から圧縮機(30)に吸入される。圧縮機(3
0)は、吸入した冷媒を圧縮して再び吐出ポート(32)
から吐出する。冷媒回路(20)では、以上のように冷媒
が循環して冷却動作が行われる。
【0055】《暖房運転》暖房運転時には、四路切換弁
(33)が図1に破線で示す状態に切り換えられると共
に、電動膨張弁(36)が所定開度に調節され、第1電磁
弁(51)及び第2電磁弁(62)が閉鎖されている。ま
た、室外ファン(12)及び室内ファン(14)が運転され
る。この状態で冷媒回路(20)において冷媒が循環し、
室内熱交換器(37)を凝縮器とし且つ室外熱交換器(3
4)を蒸発器として冷凍サイクルが行われる。
【0056】具体的に、圧縮機(30)の吐出ポート(3
2)から吐出された冷媒は、四路切換弁(33)からガス
側連絡管(24)を通って室内熱交換器(37)へ送られ
る。室内熱交換器(37)では、冷媒が室内空気に対して
放熱して凝縮する。つまり、室内熱交換器(37)では、
室内機(13)に取り込まれた室内空気が冷媒によって加
熱される。この加熱によって室内空気の温度が上昇し、
暖かい調和空気が生成する。生成した調和空気は、室内
機(13)から室内へ供給されて暖房に利用される。
【0057】室内熱交換器(37)で凝縮した冷媒は、液
側連絡管(23)とブリッジ回路(40)の第2管路(42)
とを通ってレシーバ(35)に流入する。レシーバ(35)
から流出した冷媒は、電動膨張弁(36)で減圧され、そ
の後にブリッジ回路(40)の第4管路(44)を通って室
外熱交換器(34)へ送られる。室外熱交換器(34)で
は、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。
【0058】室外熱交換器(34)で蒸発した冷媒は、四
路切換弁(33)を通って吸入ポート(31)から圧縮機
(30)に吸入される。圧縮機(30)は、吸入した冷媒を
圧縮して再び吐出ポート(32)から吐出する。冷媒回路
(20)では、以上のように冷媒が循環してヒートポンプ
動作が行われる。
【0059】《コントローラの動作》上記コントローラ
(80)が圧縮機の容量を制御する動作について説明す
る。
【0060】先ず、目標値設定部(81)の動作について
説明する。目標値設定部(81)には、内気温センサ(7
5)からの室内検出温度と、室内熱交換器温度センサ(7
6)からの熱交換器検出温度と、リモコンからの設定温
度とが入力される。
【0061】目標値設定部(81)は、下記の式〔1〕、
式〔2〕に示す演算を、所定時間毎(例えば60秒毎)
に行う。そして、目標値設定部(81)は、冷房運転時に
は制御目標値として蒸発温度目標値(TeS)を、暖房運転
時には制御目標値として凝縮温度目標値(TcS)を、それ
ぞれ所定時間毎に設定する。 TeS = TeSo − KT1 + KT2 … 〔1〕 TcS = TcSo + KT1 − KT2 … 〔2〕 TeS :蒸発温度目標値(冷房運転時の制御目標値) TeSo:冷房定格能力時の冷媒蒸発温度 TcS :凝縮温度目標値(暖房運転時の制御目標値) TcSo:暖房定格能力時の冷媒凝縮温度 KT1:室温と設定温度の温度差による能力アップ項 KT2:学習による補正項
【0062】冷房定格能力時の蒸発温度(TeSo)と暖房
定格能力時の凝縮温度(TcSo)とは、何れも所定の基準
値であり、目標値設定部(81)に予め記録されている。
この冷房定格能力時の蒸発温度(TeSo)は、JIS B 8615-
1:1999に規定された冷房標準条件で定格能力が発揮され
る際の冷媒蒸発温度である。一方、暖房定格能力時の凝
縮温度(TcSo)は、JIS B 8615-1:1999に規定された暖房
標準条件で定格能力が発揮される際の冷媒凝縮温度であ
る。
【0063】上記の演算において、室温と設定温度の温
度差による能力アップ項(KT1)は、下記の式〔3〕に
より算出される。この項(KT1)は、第1補正値に相当
するものであり、室内検出温度(Tr)と設定温度(TrS)
の差に基づいて定められる。 KT1 = Tr − TrS … 〔3〕 Tr :室内検出温度 TrS:設定温度
【0064】また、学習による補正項(KT2)は、図2
に示すマップに基づいて決定される。この補正項(KT
2)は、第2補正値に相当する。図2のマップにおいて、
横軸e1は、冷房運転時と暖房運転時とで異なる式によ
り算出される。具体的には、下記の式に基づいて計算さ
れる。 冷房運転時:e1 = Te − TeS' 暖房運転時:e1 = TcS' − Tc Te :冷房運転時の熱交換器検出温度(冷媒蒸発温度
の実測値) TeS':現在設定されている蒸発温度目標値 Tc :暖房運転時の熱交換器検出温度(冷媒凝縮温度
の実測値) TcS':現在設定されている凝縮温度目標値
【0065】図2のマップに基づいて学習による補正項
(KT2)を定める際の一例を示すと、e1<-0.75で0.75
≦ΔTrS(=Tr-TrS)の場合には、KT2=−2.0とな
る。また、-0.75≦e1<-0.25で0.25≦ΔTrS<0.75の
場合には、KT2=−1.0となる。また、-0.25≦e1<
0.25で-0.25≦ΔTrS<0.25の場合には、KT2=0とな
る。学習による補正項(KT2)は、このようにして図2
のマップから定められる。
【0066】次に、容量制御部(82)の動作について説
明する。容量制御部(82)には、室内熱交換器温度セン
サ(76)からの熱交換器検出温度と、目標値設定部(8
1)で設定された制御目標値とが入力されている。そし
て、容量制御部(82)は、熱交換器検出温度が制御目標
値と一致するように、インバータの出力周波数を変更し
て圧縮機(30)の容量を調節する。
【0067】具体的に、冷房運転時において、容量制御
部(82)は、熱交換器検出温度(即ち冷媒蒸発温度の実
測値)が蒸発温度目標値(TeS)よりも高ければインバー
タの出力周波数を高くし、逆に蒸発温度目標値(TeS)よ
りも低ければインバータの出力周波数を低くする。一
方、暖房運転時において、容量制御部(82)は、熱交換
器検出温度(即ち冷媒凝縮温度の実測値)が凝縮温度目
標値(TcS)よりも低ければインバータの出力周波数を高
くし、逆に凝縮温度目標値(TcS)よりも高ければインバ
ータの出力周波数を低くする。
【0068】ここで、図2のマップを定める際の考え方
について、冷房運転時を例に説明する。
【0069】熱交換器検出温度(Te)が蒸発温度目標値
(TeS)よりも低い状態(e1がマイナスの状態)で且つ
室内検出温度(Tr)が設定温度(TrS)よりも高い状態
(ΔTrSがプラスの状態)では、空気をもっと冷却する
必要があるにも拘わらず蒸発温度目標値(TeS)が高く設
定され過ぎていることとなる。従って、このような状態
では、学習による補正項(KT2)をマイナスの値とし、
蒸発温度目標値(TeS)が低めに設定されるようにする。
【0070】これとは逆に、熱交換器検出温度(Te)が
蒸発温度目標値(TeS)よりも高い状態(e1がプラスの
状態)で且つ室内検出温度(Tr)が設定温度(TrS)より
も低い状態(ΔTrSがマイナスの状態)では、空気をさ
ほど冷却する必要がないにも拘わらず蒸発温度目標値
(TeS)が低く設定され過ぎていることとなる。従って、
このような状態では、学習による補正項(KT2)をプラ
スの値とし、蒸発温度目標値(TeS)が高めに設定される
ようにする。
【0071】一方、熱交換器検出温度(Te)が蒸発温度
目標値(TeS)よりも高い状態(e1がプラスの状態)で
且つ室内検出温度(Tr)が設定温度(TrS)よりも高い状
態(ΔTrSがプラスの状態)では、空気をもっと冷却す
る必要がある、しかも蒸発温度目標値(TeS)が低めに設
定されていることとなる。また、熱交換器検出温度(T
e)が蒸発温度目標値(TeS)よりも低い状態(e1がマイ
ナスの状態)で且つ室内検出温度(Tr)が設定温度(Tr
S)よりも低い状態(ΔTrSがマイナスの状態)では、空
気をあまり冷却する必要がなく、しかも蒸発温度目標値
(TeS)が高めに設定されていることとなる。従って、熱
交換器検出温度(Te)が蒸発温度目標値(TeS)とほぼ一
致して室内検出温度(Tr)が設定温度(TrS)とほぼ一致
する状態だけでなく、上記の状態においても学習による
補正項(KT2)をゼロとし、蒸発温度目標値(TeS)が現
状に維持されるようにする。
【0072】上記コントローラ(80)は、サーモオン動
作とサーモオフ動作とを行う。具体的に、冷房運転時に
おいて、コントローラ(80)は、室内検出温度(Tr)が
設定温度(TrS)よりも所定温度(例えば1℃)だけ低く
なると圧縮機(30)を停止させるサーモオフ動作を行
い、室内検出温度(Tr)が設定温度(TrS)よりも所定温
度(例えば1℃)だけ高くなると圧縮機(30)を起動さ
せるサーモオン動作を行う。一方、暖房運転時におい
て、コントローラ(80)は、室内検出温度(Tr)が設定
温度(TrS)よりも所定温度だけ高くなると圧縮機(30)
を停止させるサーモオフ動作を行い、室内検出温度(T
r)が設定温度(TrS)よりも所定温度だけ低くなると圧縮
機(30)を起動させるサーモオン動作を行う。
【0073】目標値記憶部(83)は、サーモオフ動作に
より圧縮機(30)が停止した時点での制御目標値を記憶
する。つまり、目標値記憶部(83)は、冷房運転時であ
れば蒸発温度目標値(TeS)を記憶し、暖房運転時であれ
ば凝縮温度目標値(TcS)を記憶する。また、目標値記憶
部(83)は、記憶している蒸発温度目標値(TeS)や凝縮
温度目標値(TcS)を、サーモオン動作の際に容量制御部
(82)へ出力する。そして、サーモオン動作により圧縮
機(30)を起動させる場合、容量制御部(82)は、目標
値記憶部(83)から入力された蒸発温度目標値(TeS)や
凝縮温度目標値(TcS)を用いてインバータの出力周波数
を決定する。
【0074】−実施形態の効果− 本実施形態では、コントローラ(80)において、目標値
設定部(81)が冷媒の蒸発温度又は凝縮温度の目標値と
して制御目標値を設定し、容量制御部(82)が熱交換器
検出温度を制御目標値に一致させるために圧縮機(30)
の容量を調節している。そして、圧縮機(30)の容量を
変更した場合、室内熱交換器温度センサ(76)が出力す
る熱交換器検出温度、即ち冷媒蒸発温度や冷媒凝縮温度
の実測値は、室内温度に比べて短時間のうちに変化す
る。つまり、図3に示すように、圧縮機(30)の容量変
化と熱交換器検出温度の変化との時間差は殆ど無い。
【0075】従って、本実施形態によれば、応答の遅い
室内温度を直接の制御目標とする従来の空気調和装置に
比べ、室内温度が安定するまでの時間を大幅に短縮する
ことができ(図3参照)、ユーザーの快適性を向上させ
ることができる。また、室内温度を短時間で安定させる
ことができるため、サーモオフ動作やサーモオン動作に
よる圧縮機(30)の発停回数を削減でき、圧縮機(30)
の信頼性を高めることも可能となる。
【0076】更に、本実施形態によれば、圧縮機(30)
の容量を短時間で最適値とすることができる。このた
め、圧縮機(30)が最適値を超える容量で運転される時
間を短縮でき、圧縮機(30)の電動機で消費される電力
を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る空調機の構成を示す配管系統図
である。
【図2】コントローラの目標設定部に記録されているマ
ップである。
【図3】実施形態に係る空調機の冷房運転時における室
内温度、冷媒蒸発温度、及び圧縮機容量の時間変化を示
す関係図である。
【図4】従来技術に係る空調機の冷房運転時における室
内温度及び圧縮機容量の時間変化を示す関係図である。
【符号の説明】
(20) 冷媒回路 (30) 圧縮機 (37) 室内熱交換器 (76) 内気温センサ(室内温度検出手段) (77) 室内熱交換器温度センサ(熱交換器温度検出手
段) (81) 目標値設定部(設定手段) (82) 容量制御部(容量制御手段) (83) 目標値記憶部(記憶手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒回路(20)で冷媒を循環させて冷凍
    サイクルを行い、上記冷媒回路(20)の室内熱交換器
    (37)で冷媒を蒸発させる冷房運転、又は上記室内熱交
    換器(37)で冷媒を凝縮させる暖房運転を行う空気調和
    装置であって、 冷房運転時の冷媒蒸発温度又は暖房運転時の冷媒凝縮温
    度として上記室内熱交換器(37)の温度を検出する熱交
    換器温度検出手段(77)と、 上記室内熱交換器(37)へ送られる室内空気の温度を検
    出する室内温度検出手段(76)と、 上記熱交換器温度検出手段(77)の検出値である熱交換
    器検出温度、上記室内温度検出手段(76)の検出値であ
    る室内検出温度、及びユーザーにより入力された設定温
    度に基づいて制御目標値を所定時間毎に設定する設定手
    段(81)と、 上記熱交換器検出温度が上記設定手段(81)により設定
    された制御目標値となるように上記冷媒回路(20)の圧
    縮機(30)の容量を制御する容量制御手段(82)とを備
    えている空気調和装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の空気調和装置において、 設定手段(81)は、予め設定された基準値を記憶する一
    方、室内検出温度と上記設定温度の差に基づいて定めら
    れる第1補正値と、室内検出温度と上記設定温度の差及
    び熱交換器検出温度と上記設定温度の差に基づいて定め
    られる第2補正値とを少なくとも用いて上記基準値を補
    正することにより得られた値を制御目標値として設定し
    ている空気調和装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の空気調和装置にお
    いて、 冷房運転時に室内検出温度が設定温度よりも所定値だけ
    低くなった場合、又は暖房運転時に室内検出温度が設定
    温度よりも所定値だけ高くなった場合に圧縮機(30)を
    停止させるサーモオフ動作と、 冷房運転時に室内検出温度が設定温度よりも所定値だけ
    高くなった場合、又は暖房運転時に室内検出温度が設定
    温度よりも所定値だけ低くなった場合に上記サーモオフ
    動作により停止された圧縮機(30)を起動するサーモオ
    ン動作とを行う一方、 上記サーモオフ動作により圧縮機(30)が停止される時
    点での制御目標値を記憶する記憶手段(83)を備え、 容量制御手段(82)は、上記記憶手段(83)が記憶して
    いる値を上記サーモオン動作により圧縮機(30)を起動
    する際の制御目標値として用いている空気調和装置。
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