JP2003103687A - 防曇材 - Google Patents

防曇材

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JP2003103687A
JP2003103687A JP2001303647A JP2001303647A JP2003103687A JP 2003103687 A JP2003103687 A JP 2003103687A JP 2001303647 A JP2001303647 A JP 2001303647A JP 2001303647 A JP2001303647 A JP 2001303647A JP 2003103687 A JP2003103687 A JP 2003103687A
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substrate
columnar
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JP2001303647A
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English (en)
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Ayako Ikezawa
綾子 池澤
Masahiro Miyauchi
雅浩 宮内
Mitsuhide Shimobukikoshi
光秀 下吹越
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結露過程の微小な水滴による曇りも防止
し、長期にわたって高度な防曇性能を発揮し得る防曇材
を提供する。 【解決手段】 基材と、基材の表面に形成された結晶性
SnO2を含有する被膜からなる防曇材であって、前記結晶
性SnO2を含有する被膜は基材に対し垂直方向に成長し且
つ成長方向の端面がその周囲に対して突出した凸状表面
である複数の柱状物からなり、前記凸状表面には微細な
凹凸が形成されており、前記微細凹凸のサイズの平均値
rが5〜100nmであって、前記複数の隣り合った柱状物の
間に細長い隙間が形成されており、その隙間の幅dは該
隙間に隣り合った柱状物の水平方向の長さよりも短いこ
とを特徴とする防曇材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防曇材に関する。
【0002】
【従来の技術】基材表面の曇りを防止する手段として、
基材表面に親水性の被膜を形成することが従来行われて
いる。親水性の被膜としては、例えば特開平10-36144公
報の様に、光触媒活性を有する無機親水性膜の上に更に
多孔質の無機酸化物膜を形成する方法がある。この方法
によれば、表面に吸着した水滴を無機酸化膜の多孔質の
開口部から膜内部に吸収することによって曇りを防止
し、下層の光触媒活性を有する無機親水性膜に紫外光を
照射することによって、表面に付着した汚れなどの親水
性を阻害する物質を前記光触媒活性を有する無機親水性
膜の光触媒反応によって分解し、よって親水性の効果の
持続性を高めることができる。しかし、この方法では光
触媒反応を生じさせるために紫外光を照射する必要があ
り、光の弱い場所では防曇性能の持続力が弱いという欠
点があった。
【0003】また、前記基材表面に親水性被膜を形成し
てなる防曇材において、雨滴などの比較的大きな水滴に
よる曇りや、浴室での結露など水分が多くて水滴が大き
く成長しやすい状況での曇りは防止できても、洗面所用
鏡や屋内のガラス材などに適用した場合には、屋内の結
露過程で生じる比較的小さい水滴に起因した曇りは防止
できないという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記持続性
の欠点を解決し、結露過程の比較的小さな水滴による曇
りも防止するためになされたもので、長期にわたって高
度な防曇性能を発揮し得る防曇材を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】基材と、基材の表面に形
成された結晶性SnO2を含有する被膜からなる防曇材であ
って、前記結晶性SnO2を含有する被膜は基材に対し垂直
方向に成長し且つ成長方向の端面がその周囲に対して突
出した凸状表面である複数の柱状物からなり、前記凸状
表面には微細な凹凸が形成されており、前記微細凹凸の
サイズの平均値rが5〜100nmであって、前記複数の隣り
合った柱状物の間に細長い隙間が形成されており、その
隙間の幅dは該隙間に隣り合った柱状物の水平方向の長
さよりも短いことを特徴とする防曇材を提供する。
【0006】一般に、平坦な固体表面と水との接触角が
θを記述する式としてはYoungの式が知られている。
【数1】 ここでγSVは固体−気体の界面自由エネルギー、γSL
固体−液体の界面自由エネルギー、γLVは液体−気体の
界面自由エネルギーである。
【0007】一方で表面に凹凸のある固体表面と水との
接触角θ'を記述する式としてはWenzelの式が知られて
いる。
【数2】 ここでrは表面が平坦であると仮定した時の表面積に対
する実際の表面積の比で、表面に凹凸がある場合、rは1
よりも大きくなる。即ち、平坦な表面における水接触角
θが90°よりも小さい(親水的な)表面に対してはθ'<
θとなり、水滴は濡れ広がり易くなる。
【0008】また、一般に親水性部材からなる細孔にお
いては、開口部に水滴または水膜の一部が達すると毛管
吸引力が働くために、前記水膜を構成する水は細孔内に
吸収される。
【0009】本発明の防曇材における防曇作用を簡単に
述べると、以下の通りである。本発明の防曇材において
は、基材表面に形成された結晶性SnO2を含有する被膜が
基材に垂直方向に成長した複数の柱状物からなり、前記
複数の隣り合った柱状物の間に細長い隙間が形成されて
いるため、前記細長い隙間の開口部に水滴または水膜の
一部が達すると、毛管吸引力によって前記水滴または水
膜は被膜内部に吸収される。更に前記柱状物の成長方向
の端面が周に対して中央部が突出した凸状表面であっ
て、前記凸状表面に更に微細な凹凸構造が形成されてい
るため、前記Wenzelの式に示される表面積増大の効果に
よって、該柱状物表面に付着した水滴は濡れ広がり易
い。濡れ広がった水滴は水膜となり、この水膜の一部が
前記細長い隙間の開口部に達することによって、塗れ広
がった水膜は被膜内部に吸収される。このため、洗面所
における結露のように微小な水滴が原因である曇りを好
適に防止し、高度な防曇性能を発揮することができる。
【0010】本発明の一実施態様においては、前記結晶
性SnO2を含有する被膜は基材に対し垂直方向に成長した
複数の柱状物からなり、前記柱状物の成長方向の端面は
その周囲に対して中央部が突出した凸状表面からなる。
且つ前記凸状表面には微細な凹凸が形成されており、前
記微細凹凸のサイズの平均値rが5〜100nmである。前記
態様においては、結露の初期過程で生じる水滴のサイズ
が可視光を散乱する閾値である100nmに達する前に前記W
enzel式に示される表面積増大の効果によって好適に濡
れ広げることができ、よって結露初期過程の微小水滴に
よる曇りを防止することができる。
【0011】本発明の好ましい実施態様においては、前
記柱状物の水平方向の長さの平均値Lは50〜500nmであ
る。前記態様によれば、柱状物の水平方向の長さの平均
値が500nm以下であるために濡れ広げられた水膜を効率
よく吸収することができる。また柱状物の水平方向の長
さの平均値が50nm以上であるために、柱状物の表面に安
定して凹凸構造を形成することができ、被膜の強度を高
くすることもできる。
【0012】本発明の好ましい実施態様においては、前
記柱状物の垂直方向の高さの均膜値Hが100nm〜3000nmで
ある。前記態様によれば、柱状物の高さが100nm以上で
あるため膜強度を得ることができ、結晶性のよい膜とす
ることができる。また、柱状物の高さが3000nm以下であ
るため、膜の白濁を防ぐことができ、実質的に透明であ
る。
【0013】本発明の防曇材においては、前記結晶性Sn
O2を含有する被膜は高周波マグネトロンスパッタによっ
て作製されることが望ましい。前記作製法によれば、ス
パッタでSnO2膜を作製することによって結晶性SnO2膜を
容易に得ることができ、スパッタ条件を好適に制御する
ことによって前記結晶性SnO2被膜の構造を基材に対して
垂直に成長した複数の柱状物の集合として且つ前記柱状
物の成長方向の端面をその周囲に対して中央部が突出し
た凸状表面とし、且つ前記凸状表面に微細な凹凸を形成
させることが可能である。また、スパッタにおいて高周
波電源を用いることにより、酸化物ターゲットを用いる
ことができるため結晶性のよいSnO2被膜を得ることがで
きる。更にマグネトロンスパッタを用いるため、高速か
つ高効率でスパッタを行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる基材として
は、例えば、ガラス、セラミックス、レンズ、プリズ
ム、透明プラスチック、フィルム、それらの組み合わ
せ、それらの積層体、それらに反射コートを施した鏡な
どが好適に利用できる。具体的な物品としては、自動
車、鉄道車両、航空機、船舶、潜水艇、雪上車、ロープ
ウェイのゴンドラ、遊園地のゴンドラ、宇宙船、のよう
な乗り物の窓に用いられるガラス;眼鏡レンズ、光学レ
ンズ、写真機レンズ、内視鏡レンズ、照明用レンズ、半
導体製造用レンズのようなレンズ;浴室または洗面所用
鏡、車両用バックミラー、歯科用歯鏡、道路鏡のような
鏡; 防護用またはスポーツ用ゴーグルまたはマスク、
潜水用マスク、ヘルメットのシールド;冷凍食品陳列ケ
ースのガラス;計測機器のカバーガラス、およびそれら
の物品に貼付可能なフィルムなどが好適に利用できる。
【0015】本発明の実施の形態を図1に基づいて説明
する。図1は本発明の一実施態様の断面模式図およびそ
の一部拡大図であるが、本発明において微細凹凸のサイ
ズの平均値rとは、走査型電子顕微鏡(日立製作所、S-41
00)を用いて加速電圧15kV、倍率60万倍として約1200×4
000nmの範囲の二次電子像に観察される表面微細凹凸か
ら無作為に10個の単位凸構造を選び、前記単位凸構造の
周の長さから単位凸構造を円と近似して求められる直径
の平均値である。
【0016】本発明において柱状物の水平方向とは、基
材の表面に平行な方向であって、柱状物の成長方向に略
垂直な方向であり、柱状物の水平方向の長さの平均値L
とは、本発明の防曇材の無作為に選んだ5点における断
面を、走査型電子顕微鏡を用いて加速電圧15kV、倍率60
万倍として二次電子像を観察した時の前記柱状物の水平
方向の長さの平均値であり、複数の隣り合った柱状物の
間に形成された隙間の幅dとは前記走査型電子顕微鏡を
用いた断面観察において柱状物の間に形成されて見える
隙間の水平方向の長さである。隙間の幅dが該隙間に隣
り合った柱状物の水平方向の長さよりも短いとは、前記
走査型電子顕微鏡を用いた断面観察において、無作為に
選んだある隙間の幅dが、該隙間に隣接する柱状物の幅L
に対して短いというということを表している。
【0017】本発明において柱状物の高さHとは、前記
柱状物の頂点から基材に対して垂直な法線を引いた時
の、柱状物頂点から基材表面までの長さであって、本発
明の防曇材の無作為に選んだ5点における断面を、走査
型電子顕微鏡を用いて加速電圧15kV、倍率60万倍として
二次電子像を観察した時の前記柱状物の高さの平均値で
ある。
【0018】本発明において高周波マグネトロンスパッ
タとは、ターゲットと基材の間に高周波を流すことによ
ってスパッタし、且つ磁場によってプラズマをターゲッ
ト付近に集めて効率的に成膜する形式のスパッタであっ
て、前記高周波は数MHz以上の周波数である。高周波マ
グネトロンスパッタを用いて成膜条件を好適に制御する
ことによって、柱状物および微細凹凸構造からなる被膜
を形成することができ、特別な後処理をする必要がな
い。また、結晶性のよい緻密な膜を成膜でき、膜強度も
高くできる。高周波マグネトロンスパッタでSnO2膜を形
成するときのターゲットとしては、SnO2をターゲットと
して用いてもよいし、Snをターゲットとして用いて反応
性スパッタとしてもよい。
【0019】本発明の防曇材の前記結晶性SnO2を含有す
る被膜の好適な態様として、SnO2をターゲットとして、
高周波出力を250W〜600Wとし、基材温度100℃〜600℃と
して高周波マグネトロンスパッタで形成させる。前記態
様によれば、ターゲットにSnO2を使用するため、結晶性
のよいSnO2被膜を得ることが容易である。さらに高周波
電源の出力が250W以上であるためにAr+イオンのエネル
ギーがSnO2ターゲットを効率的にスパッタでき、また60
0W以下であるために反跳イオンによる基材および被膜の
損傷を防止することができる。基材温度は100℃以上と
しているため結晶性のよいSnO2被膜が得られ、また基材
温度を600℃以下としているため、前記複数の柱状物か
らなる構造からバルク構造への、再結晶による転移を防
ぐ事ができる。これらの条件を満たすことによって、ル
チル型のSnO2が(1 1 1)方向および(2 1 1 )方向に自形
をもった状態で柱状に成長する。柱状物の成長方向の端
面は(1 1 1) (2 1 1 )面の自形が形成されているため、
ピラミッド型の突出した構造を有している。また、この
条件で成膜することによって突出した表面には凹凸が形
成される。
【0020】前記結晶性SnO2を含有する被膜には、更に
シロキサン結合を有する物質および/またはアルミノシ
リケート化合物を含有してもよい。こうすることによっ
て、前記結晶性SnO2を含有する被膜の表面が更に親水的
になり、よって結晶性SnO2を含有する被膜の防曇性能お
よびその維持力を向上させることができる。
【0021】前記シロキサン結合を有する物質として
は、メチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt
−ブトキシシラン;エチルトリクロルシラン、エチルト
リブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルト
リエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、
エチルトリt−ブトキシシラン;n−プロピルトリクロ
ルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プロピ
ルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラ
ン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリt−ブトキシシラン;n−ヘキシルトリクロル
シラン、n−ヘキシルトリブロムシラン、n−ヘキシル
トリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラ
ン、n−ヘキシルトリイソプロポキシシラン、n−ヘキ
シルトリt−ブトキシシラン;n−デシルトリクロルシ
ラン、n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリメ
トキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−デ
シルトリイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−ブ
トキシシラン;n−オクタデシルトリクロルシラン、n
−オクタデシルトリブロムシラン、n−オクタデシルト
リメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラ
ン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n−
オクタデシルトリt−ブトキシシラン;フェニルトリク
ロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルトリ
メトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニ
ルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブトキ
シシラン;テトラクロルシラン、テトラブロムシラン、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ
ブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン;ジメチ
ルジクロルシラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチル
ジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン;ジフェ
ニルジクロルシラン、ジフェニルジブロムシラン、ジフ
ェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ン;フェニルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジ
ブロムシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン;トリクロルヒドロシラ
ン、トリブロムヒドロシラン、トリメトキシヒドロシラ
ン、トリエトキシヒドロシラン、トリイソプロポキシヒ
ドロシラン、トリt−ブトキシヒドロシラン;ビニルト
リクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リイソプロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシラ
ン;トリフルオロプロピルトリクロルシラン、トリフル
オロプロピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピル
トリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキ
シシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシシ
ラン、トリフルオロプロピルトリt−ブトキシシラン;
γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メタアクリロキ
シプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタアクリロ
キシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタアクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロ
キシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタアクリロキ
シプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メタアクリ
ロキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメ
チルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メルカプトプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロポキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリt−ブトキシシラ
ン;β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
メトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリエトキシシラン;および、それらの部分
加水分解物;およびそれらの混合物を使用することがで
きる。
【0022】前記アルミノシリケート化合物はシリケー
ト化合物のSiの一部をAlで置換した化合物であって、更
に電荷を補償するためにH+やLi+、Na+、K+、Rb+、Cs+
Fr+などのアルカリ金属イオンやBe2+、Mg2+、Ca2+、Sr
2+、Ba2+、Ra2+などのアルカリ土類金属イオンが含有さ
れていてもよい。前記シリケート結合を有する化合物の
Siの一部をAlで置換した物や、ゼオライトなどを使用す
ることができる。
【0023】以下に、結晶性SnO2を含有する被膜に更に
シロキサン結合を有する物質および/またはアルミノシ
リケート化合物を含有させる具体的な構造について図2
〜図4に基づき説明する。図2〜図4は本発明に係る防曇
材断面の模式図である。
【0024】結晶性SnO2を含有する被膜に更にシロキサ
ン結合を有する物質および/またはアルミノシリケート
化合物を含有する防曇材としては、図2に示すように、
前記柱状物と微細凹凸構造を有する結晶性SnO2を含有す
る被膜の内部にシロキサン結合を有する物質および/ま
たはアルミノシリケート化合物が含有されている。シロ
キサン結合、アルミノシリケート結合の1部は、外気に
接触するように表面に露出していても構わない。
【0025】結晶性SnO2を含有する被膜に更にシロキサ
ン結合を有する物質および/またはアルミノシリケート
化合物を含有する防曇材としての他の実施態様において
は、図3に示すように、前記柱状物と微細凹凸構造を有
する親水性被膜表面に、更にシロキサン結合を有する物
質および/またはアルミノシリケート化合物が、外気と
接触するように存在している。
【0026】結晶性SnO2を含有する被膜に更にシロキサ
ン結合を有する物質および/またはアルミノシリケート
化合物を含有する防曇材としての他の実施態様において
は、図4に示すように、前記柱状物と微細凹凸構造を有
する親水性被膜表面に、更にシロキサン結合を有する物
質および/またはアルミノシリケート化合物を含有する
層が形成されている。前記シロキサン結合を有する物質
および/またはアルミノシリケート化合物を含有する層
は連続膜でも不連続膜であってもよく、多孔質や島状と
なっていてもよい。
【0027】前記図2に示すような、柱状物と微細凹凸
構造を有する結晶性SnO2を含有する被膜の内部にシロキ
サン結合を有する物質および/またはアルミノシリケー
ト化合物が含有されている被膜の製造方法としては、前
記結晶性SnO2を含有する被膜の構造を害さない方法であ
ればよいが、好適には、前記シロキサン結合を有する物
質および/またはアルミノシリケート化合物は、前記結
晶性SnO2を含有する被膜と連続して、あるいは同時に高
周波マグネトロンスパッタによって形成することができ
る。これによれば、結晶性SnO2を含有する被膜の形成と
連続または同時に前記シロキサン結合を有する物質およ
び/またはアルミノシリケート化合物を形成できるた
め、工程が単純である。また、連続または同時に高周波
マグネトロンスパッタで成膜するため、膜強度を高くす
ることができ、真空系を切らないため不純物の混入を避
けることもできる。
【0028】前記図3に示すような、柱状物と微細凹凸
構造を有する結晶性SnO2を含有する被膜表面にシロキサ
ン結合を有する物質および/またはアルミノシリケート
化合物が、外気と接触するように存在している被膜の製
造方法としては、前記結晶性SnO2を含有する被膜の構造
を害さない方法であればよいが、好適には、前記シロキ
サン結合を有する物質および/またはアルミノシリケー
ト化合物は、前記結晶性SnO2を含有する被膜と連続し
て、高周波マグネトロンスパッタによって形成すること
ができる。これによれば、結晶性SnO2を含有する被膜の
形成と連続して前記シロキサン結合を有する物質および
/またはアルミノシリケート化合物を形成できるため、
工程が単純である。また、連続または同時に高周波マグ
ネトロンスパッタで成膜するため、膜強度を高くするこ
とができ、真空系を切らないため不純物の混入を避ける
ことができる。
【0029】前記図3に示すような、柱状物と微細凹凸
構造を有する結晶性SnO2を含有する被膜表面にシロキサ
ン結合を有する物質および/またはアルミノシリケート
化合物が、外気と接触するように存在している被膜の他
の製造方法としては、ドライプロセスを用いることがで
きる。ドライプロセスとしては、例えば真空蒸着法・ス
パッタ法・イオンプレーティング法などのPVD法や、CVD
法などが利用できる。
【0030】前記図3に示すような、柱状物と微細凹凸
構造を有する結晶性SnO2を含有する被膜表面にシロキサ
ン結合を有する物質および/またはアルミノシリケート
化合物が、外気と接触するように存在している被膜の他
の製造方法としては、ウェットプロセスを用いることも
できる。ウェットプロセスで形成する場合の出発原料と
しては、例えば、金属塩、コロイド、アルコキシド、キ
レート化合物、アセテート化合物からなる群より選択さ
れる少なくとも1種類を含む原料を使用することができ
る。例えば、シリカ、シリコーン、アルキルシリケー
ト、アルカリシリケート、アクリルシリコーン等が好適
に使用できる。ウェットプロセスの成膜方法としては、
例えばスピンコートやディップコートなどのゾルゲル法
や、塗布法、めっき法などが利用できる。
【0031】前記図4に示すような、柱状物と微細凹凸
構造を有する結晶性SnO2を含有する被膜表面にシロキサ
ン結合を有する物質および/またはアルミノシリケート
化合物を含有する層が形成されている被膜の製造方法と
しては、前記結晶性SnO2を含有する被膜の構造を害さな
い方法であればよいが、好適には、前記シロキサン結合
を有する物質および/またはアルミノシリケート化合物
を含有する層は、前記結晶性SnO2を含有する被膜と連続
して、高周波マグネトロンスパッタによって形成するこ
とができる。これによれば、結晶性SnO2を含有する被膜
の形成と連続して前記シロキサン結合を有する物質およ
び/またはアルミノシリケート化合物を含有する層を形
成できるため、工程が単純である。また、連続または同
時に高周波マグネトロンスパッタで成膜するため、膜強
度を高くすることができ、真空系を切らないため不純物
の混入を避けることができる。
【0032】前記図4に示すような、柱状物と微細凹凸
構造を有する結晶性SnO2を含有する被膜表面にシロキサ
ン結合を有する物質および/またはアルミノシリケート
化合物を含有する層が形成されている被膜の他の製造方
法としては、ドライプロセスを用いることができる。ド
ライプロセスとしては、例えば真空蒸着法・スパッタ法
・イオンプレーティング法などのPVD法や、CVD法などが
利用できる。
【0033】前記図4に示すような、柱状物と微細凹凸
構造を有する結晶性SnO2を含有する被膜表面にシロキサ
ン結合を有する物質および/またはアルミノシリケート
化合物を含有する層が形成されている被膜の他の製造方
法としては、ウェットプロセスを用いることもできる。
ウェットプロセスで形成する場合の出発原料としては、
例えば、金属塩、コロイド、アルコキシド、キレート化
合物、アセテート化合物からなる群より選択される少な
くとも1種類を含む原料を使用することができる。例え
ば、シリカ、シリコーン、アルキルシリケート、アルカ
リシリケート、アクリルシリコーン等が好適に使用でき
る。ウェットプロセスの成膜方法としては、例えばスピ
ンコートやディップコートなどのゾルゲル法や、塗布
法、めっき法などが利用できる。
【0034】本発明の防曇材は基材と、結晶性SnO2を含
有する被膜よりなる。SnO2はスパッタによって結晶性の
良好な被膜を形成し、その際柱状成長しやすいため、本
発明に係る材料として適している。
【0035】本発明の防曇材は光触媒活性を有してい
る。つまり、この防曇材にSnO2を励起し得る光を照射し
た場合、付着した有機物を分解したり、SnO2自身が水と
の親和性が高い状態に変換させることができる。即ち、
本発明の防曇材に光を照射することで防曇性能を長期間
維持することができる。蛍光灯等のような光強度の弱い
室内照明のみ照射した場合でも高度に親水化した状態が
維持されており、太陽光を照射した場合においても防曇
性能が発揮されるのはいうまでもない。
【0036】更に、結晶性SnO2を含有する被膜に更にシ
ロキサン結合を有する物質および/またはアルミノシリ
ケート化合物を含有させた防曇材においては、SnO2が光
触媒活性を有するために、SnO2を励起し得る光を該防曇
材に照射した場合、シロキサン結合を有する物質および
アルミノシリケート化合物中のSi原子に結合した有機基
が、SnO2の光励起による光触媒作用によって水酸基に置
換され、該被膜の親水性を向上させ、よって防曇性能を
向上させることができる。このため、前記シロキサン結
合を有する物質および/またはアルミノシリケート化合
物として、Si原子に有機基の結合した物質を使用するこ
とも可能である。
【0037】更に、本発明の防曇材に含まれるSnO2は極
超絶縁抵抗計(東亜電波工業、SM-10E)で測った表面抵抗
率が108Ω以下の電気伝導性を有するため、塵、埃等の
帯電物質の付着を抑制することができ、良好な防曇性能
を長期間維持することができる。
【0038】本発明の防曇材は、驚くべき事に、50日間
水との接触角に換算して5°以下の高度に親水性な状態
を維持することができる。疎水化した表面は、光照射や
水しぶきなどの洗浄で、容易に元の高度親水化した状態
を再現させることができる。本発明の防曇材は実質的に
透明で、基材の意匠性を損ねることはなく、SnO2の被膜
は硬くて緻密なため、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性など
に非常に優れている。
【0039】
【実施例】実施例1 Pyrexガラスからなる基材に、SnO2焼結体をターゲット
として高周波マグネトロンスパッタで以下の条件でSnO2
被膜を成膜した。基材温度:400℃、高周波電源出力:400
W、スパッタ時の真空度:0.8Pa、アルゴン流量:40cm3min
-1、酸素流量:2cm3min-1、基板ホルダーの回転速度:6rp
m、スパッタ時間:8時間。以下の実施例及び比較例に示
す基板ホルダーとは、基材を固定し回転中心をターゲッ
トのプラズマエリアより外に持つ回転板であって、これ
を回転することによって基材はプラズマエリア内外を連
続かつ周期的に回転する。
【0040】比較例1 Pyrexガラスからなる基材に、Sn金属をターゲットとし
て高周波マグネトロンスパッタで以下の条件でSnO2被膜
を成膜した。基材温度:400℃、高周波電源出力:400W、
スパッタ時の真空度:0.8Pa、アルゴン流量:45cm3mi
n-1、酸素流量:5cm3min-1、基板ホルダーの回転速度:0r
pm(基板回転なし)、スパッタ時間:30分。
【0041】比較例2 Pyrexガラスからなる基材に、Sn金属をターゲットとし
て高周波マグネトロンスパッタで以下の条件でSnO2被膜
を成膜した。基材温度:水冷(基板ホルダー裏面に通
水)、高周波出力:400W、スパッタ時の真空度:0.8Pa、ア
ルゴン流量:40cm3min-1、酸素流量:10cm3min-1、基板ホ
ルダーの回転速度:6rpm、スパッタ時間:8時間。
【0042】前記実施例1および比較例1・2のサンプ
ルを、X線回折分析装置(マックサイエンス、MXP-18)、
走査型電子顕微鏡(日立製作所、S-4100)によって分析
し、表面抵抗を極超絶縁計(東亜電波工業、SM-10E)によ
って測定した。表面抵抗は室温で測定した。また、防曇
性能を以下の方法で試験した(防曇試験1)。サンプル作
成後、シリカゲルによって乾燥状態を保ち光を遮断した
デシケーター内に2ヶ月保管した。その後デシケーター
からサンプルを取り出し、接触角測定、防曇性能評価を
行った。接触角は接触角測定機(協和界面科学、CA-X15
0)で測定した。防曇性能は、表面温度20℃に保った鏡に
サンプルを貼り付け、28℃/相対湿度75%の空気を流し
たときの鏡像の視認性によって評価した。
【0043】X線回折分析の結果から、実施例1および
比較例1・2はルチル型SnO2の良好な結晶構造を有する
ことが認められた。
【0044】また、走査型電子顕微鏡観察によって、実
施例1のSnO2膜の構造は図5に示すように水平方向の長
さが50〜400nmの柱状物からなり、表面に、20〜50nmの
凹凸構造が形成されている構造であることが認められ
た。比較例1の構造は図6に示すように80nm程度の柱状
物からなる構造であることが認められた。比較例2の構
造は、図7に示すように緻密な被膜上に20nm程度の凹凸
構造が形成された構造であることが認められた。
【0045】また、実施例1および比較例1・2の表面
抵抗は106〜108Ω以下であり、帯電防止効果を発揮し得
る電気伝導性を持つことが認められた。
【0046】実施例1および比較例1・2の水接触角測
定および防曇性能評価結果は以下のようになった。2ヶ
月保管後の実施例1の水接触角は3°であり、防曇試験で
は曇らず、実施例1のサンプルを貼り付けた鏡に写った
像がはっきりと確認できた。比較例1の水接触角測定お
よび防曇性能評価結果は以下のようになった。2ヶ月保
管後の比較例1の水接触角は3°であったが、防曇試験
では曇り、サンプル表面に水滴や不均一な水膜が形成さ
れたことによって比較例1のサンプルを貼り付けた鏡に
写った像はぼやけてしまった。比較例2の水接触角測定
および防曇性能評価結果は以下のようになった。2ヶ月
保管後の比較例2の水接触角は3°であったが、防曇試験
では曇り、サンプル表面に水滴や不均一な水膜が形成さ
れたことによって比較例2のサンプルを貼り付けた鏡に
写った像はぼやけてしまった。
【0047】実施例2 実施例1で得たサンプルと以下に示す比較例3および4
を、サンプル表面での紫外光照度計(TOPCON、UVR-2)で
測った紫外光照度が2μW/cm2となるように蛍光灯照射下
に設置して屋内で曝露を実施し、接触角の変化を100日
間測定した。更に100日後よりはサンプル表面での紫外
光照度が380μW/cm2となるようにブラックライト照射下
に設置して屋内曝露での接触角変化を測定した。
【0048】比較例3 Pyrexからなる基材にに市販のコロイダルシリカゾル(日
産化学、ST-OS)を固形分濃度2wt%に調製してスピンコ
ート法で成膜し、500℃の電気炉で30分乾燥、充分に冷
ました後市販のTiO2アルコキシド(日本曹達、NDH510C)
をディップコート法によって成膜し、500℃の電気炉で3
0分間乾燥させた。
【0049】比較例4 Pyrexからなる基材に市販のコロイダルシリカゾル(日産
化学、ST-OS)を固形分濃度2wt%に調製し、スピンコー
ト法で成膜し、500℃の電気炉で30分乾燥させた。
【0050】実施例2および比較例3・4の上記蛍光灯
照射下およびブラックライト照射下での屋内曝露におけ
る接触角変化を図8に示す。実施例2は50日間蛍光灯照
射下での屋内曝露においては接触角10°以下を保ち、10
0日間で35°まで疎水化したが、その後のブラックライ
ト照射下での屋内曝露においては急速に親水化し、50時
間以内に接触角は10°以下まで下がった。比較例3は初
期から接触角が高く、蛍光灯照射下の屋内曝露において
更に接触角が上昇したが、ブラックライト照射したでの
屋内曝露では急激に親水化し、約100時間で接触角は10
°以下まで下がった。比較例3については、蛍光灯照射
下での屋内曝露で比較例3より低い接触角を保ったが、
実施例2よりは接触角は高かった。また、ブラックライ
ト照射下での屋内曝露では接触角は下がらなかった。
【0051】実施例3 実施例1で得たサンプルにコロイダルシリカ(日産化
学、ST-01)をスピンコートによって成膜した。コロイダ
ルシリカは固形分濃度を0.1%に調整し、1500rpmで10秒
間スピンコート成膜した。この膜を150℃で30分間乾燥
し、実施例2を得た。このサンプルの防曇性能を以下の
方法で試験した(防曇試験2)。サンプルに紫外光照度1.6
μW/cm2照の蛍光灯を照射しながら室内で2ヶ月間大気曝
露し、接触角測定および防曇性能評価を行った。防曇性
能は、表面温度20℃に保った鏡にサンプルを貼り付け、
28℃/相対湿度75%の空気を流したときの鏡像の視認性
によって評価した。
【0052】実施例3のサンプルは紫外光照度1.6μW/c
m2の蛍光灯を照射しながら室内で2ヶ月間大気曝露した
後でも水接触角は3°であり、前記防曇試験で曇らず、
実施例3のサンプルを貼り付けた鏡に写った像がはっき
りと確認できた。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、長期にわたって高度な
防曇性能を発揮し得る部材を提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の防曇材の一実施態様の断面図および
その一部拡大図。
【図2】 本発明の防曇材において、柱状物と微細凹凸
構造を有する結晶性SnO2を含有する被膜の内部にシロキ
サン結合を有する物質および/またはアルミノシリケー
ト化合物が含有されている実施態様の断面図。
【図3】 本発明の防曇材において、柱状物と微細凹凸
構造を有する結晶性SnO2を含有する被膜の表面にシロキ
サン結合を有する物質および/またはアルミノシリケー
ト化合物が外気と接触するように形成されている実施態
様の断面図。
【図4】 本発明の防曇材において、柱状物と微細凹凸
構造を有する結晶性SnO2を含有する被膜の表面にシロキ
サン結合を有する物質および/またはアルミノシリケー
ト化合物を含有する層が形成されている実施態様の断面
図。
【図5】 実施例1の走査型電子顕微鏡像
【図6】 比較例1の走査型電子顕微鏡像
【図7】 比較例2の走査型電子顕微鏡像
【図8】 実施例3および比較例3・4の蛍光灯照射下
(左)/ブラックライト照射下(右)での屋内曝露にお
ける接触角変化
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下吹越 光秀 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA28B AH06C AH08C AK52C AT00A BA02 BA03 BA10A BA10C EH462 EH66B EH662 JA11B JL00 JL07 YY00B 4G069 AA03 AA08 AA12 BA01A BA02A BA02B BA14B BA20A BA22A BA48A BB04A BB04B BC22A BC22B BE32A CD10 EA11 EB03 EC22Y EC27 ED02 FA01 FA03 FB02 FC06 FC07 4K029 BA47 BB07 BD00 CA05 DC05 EA01 EA08 EA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、基材の表面に形成された結晶性
    SnO2を含有する被膜からなる防曇材であって、前記結晶
    性SnO2を含有する被膜は基材に対し垂直方向に成長し且
    つ成長方向の端面がその周囲に対して突出した凸状表面
    である複数の柱状物からなり、前記凸状表面には微細な
    凹凸が形成されており、前記微細凹凸のサイズの平均値
    rが5〜100nmであって、前記複数の隣り合った柱状物の
    間に細長い隙間が形成されており、その隙間の幅dは該
    隙間に隣り合った柱状物の水平方向の長さよりも短いこ
    とを特徴とする防曇材。
  2. 【請求項2】 前記柱状物の水平方向の長さの平均値L
    が50〜500nmであることを特徴とする請求項1に記載の防
    曇材。
  3. 【請求項3】 前記柱状物の高さの平均値Hが100〜3000
    nmであることを特徴とする請求項1〜2に記載の防曇
    材。
  4. 【請求項4】 前記結晶性SnO2を含有する被膜は高周波
    マグネトロンスパッタによって形成されてなることを特
    徴とする請求項1〜3に記載の防曇材。
  5. 【請求項5】 前記結晶性SnO2を含有する被膜は、高周
    波マグネトロンスパッタのターゲットとしてSnO2を用
    い、高周波出力を250W〜600Wとし、基材温度100℃〜600
    ℃として形成されてなることを特徴とする請求項1〜4
    に記載の防曇材。
  6. 【請求項6】 前記結晶性SnO2を含有する被膜に更にシ
    ロキサン結合を有する物質および/またはアルミノシリ
    ケート化合物を含有してなることを特徴とする請求項1
    〜5に記載の防曇材。
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