JP2003103166A - 多孔質ゲルを利用した脱水媒体及びこれを用いた含水物の脱水方法 - Google Patents

多孔質ゲルを利用した脱水媒体及びこれを用いた含水物の脱水方法

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JP2003103166A
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water
dehydration
porous
gel
medium
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JP2001298600A
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English (en)
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Itaru Sakai
至 坂井
Shohei Fukada
尚平 深田
Shiyuuji Sakohara
修治 迫原
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度に優れ、実用に供し得る多孔質高
分子ゲルを用いた脱水媒体及びこれを用いた含水物の脱
水方法を提供すること。 【解決手段】 多孔質の吸水性高分子ゲルと有孔支持体
とを複合化してなる脱水媒体と、含水物とを接触させる
ことにより、含水物の脱水を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水処理場など排
水処理施設から排出される汚泥などの脱水技術に関し、
特に、汚泥と吸水性を有する多孔質ゲルとを接触させて
汚泥を濃縮・脱水する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】下水処理場など排水処理施設から排出さ
れる汚泥は、一般に大量の水分を含んでいるため、輸送
したり、処理・処分するためには、汚泥を脱水する必要
がある。脱水方法としては、通常、真空濾過方法、加圧
濾過方法、遠心分離方法などがあるが、これらの方法は
機械的なエネルギーを大量に消費したり、前処理として
高価な高分子凝集剤の添加を要するなど、処理コストに
膨大な費用がかかるため、近年、より省エネルギーな脱
水処理方法として吸水性を有する高分子ゲルを利用した
脱水方法が提案されている。
【0003】吸水性高分子ゲルは、紙オムツなどの衛生
用品として広く利用されているが、一般に可逆性がなく
使い捨てで利用されている。可逆性を有する吸水性の高
分子ゲルとしては、例えば、特開昭62−250940
号公報に開示されたポリビニルメチルエーテルゲルがあ
る。このゲルは、温度変化に応じて膨潤・収縮の体積相
転移を示し、転移温度よりも低いときは親水性となり水
を吸収して膨潤し、転位温度よりも高くなると疎水性と
なり水を放出して収縮する、という性質を有する感温性
の高分子ゲルである。
【0004】この感温性高分子ゲルを用いた汚泥の脱水
方法が例えば特開昭63−91198号公報や特開平6
−71492号公報に開示されている。ゲルと相転位温
度以下の汚泥とを接触・混合させて汚泥中の水分をゲル
に吸収させた後、ゲルと汚泥とを分離してゲルに熱を加
えて吸収した水分を放出させることにより、このゲルを
再び汚泥の脱水に用いるというものである。
【0005】感温性高分子ゲルは、通常、粉末状である
ため、汚泥と直接接触させる場合には脱水ケーキと吸水
して膨潤した感温性高分子ゲルとの分離が困難となる。
そこで、前記特開昭63−91198号公報では粉末状
の高分子ゲルを透水性の小袋で包んだ脱水媒体と汚泥と
を接触させることにより脱水する技術が開示され、また
前記特開平6−71492号公報では吸水ゲル粉末を充
填させた袋状のろ布ベルトを脱水媒体とし、これを走行
させて汚泥と接触させることにより脱水する技術が開示
されている。しかしながら、いずれの脱水媒体も別の透
水層を介して汚泥と接触させるために効率が悪く、さら
に袋内部の吸水性ゲル粉末が吸水に利用されにくいな
ど、汚泥と吸収性ゲル粉末との接触方法に問題があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の粉末状の感温性
高分子ゲルに替わって、近年、多孔質高分子ゲルの脱水
媒体としての利用が期待されている。この多孔質高分子
ゲルは板状など種々の形状に成形することが可能であ
り、更に多孔質であるために含水物との接触面積を大き
くできるといった利点を有する反面、形態が寒天状であ
るために、汚泥等含水物の脱水媒体として使用するには
機械的な強度が低いという問題があった。このように、
多孔質高分子ゲルを利用した実用的な脱水技術は未だ確
立されていないのが実情である。
【0007】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、含水物の脱水処理において、機械的
強度に優れ、実用に供し得る多孔質高分子ゲルを用いた
脱水媒体及びこれを用いた含水物の脱水方法を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく、多孔質高分子ゲルを用いた脱水媒体の機
械的強度を向上させ得る技術について鋭意検討を行った
結果、多孔質ゲル材の強度補強となる芯材として有孔支
持体を用い、これと多孔質高分子ゲルとの複合材とする
ことにより多孔質ゲルの強度が飛躍的に向上することを
見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】すなわち、本発明は、多孔質の吸水性高分
子ゲルと有孔支持体とを複合化してなる脱水媒体に係わ
る。
【0010】また、本発明は、多孔質の吸水性高分子ゲ
ルと網状の支持体とを複合化してなる脱水媒体と、含水
物とを接触させることにより、含水物の脱水を行うこと
を特徴とする含水物の脱水方法に係わる。
【0011】本発明においては、前記吸水性高分子ゲル
は感温性の吸収性高分子ゲルであることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の実施の一形態を示す
脱水媒体の斜視図であり、多孔質の吸収性高分子ゲルか
らなる基材1中に網状の支持体2が配設されている。
【0013】本発明の脱水媒体は、基材としての多孔質
ゲルの強度補強となる芯材として有孔支持体を用いたこ
とを特徴とするものであり、多孔質の吸収性高分子ゲル
と有孔支持体とを複合化してなる。
【0014】本発明において、基材となる多孔質の吸収
性高分子ポリマーの材料としては、特に限定されるもの
ではなく、多孔質ゲルを形成し得るものであれば何でも
使用することができる。具体例としては、ポリビニルメ
チルエーテル、メチルセルロース、ポリエチレンオキシ
ド、ポリ−N−イソプロピルアクリルアミド、ポリ酢酸
ビニル部分けん化物などを挙げることができる。特に、
温度によって吸水力が変化する感温性を示す多孔質ゲル
を利用すればゲルの再生使用が容易となるため、感温性
を示す多孔質ゲルを形成し得る材料を好適に用いること
ができる。
【0015】多孔質ゲルの形状は、多孔質体の成形範囲
で種々の形状をとることができ、図1に示した板状のほ
か、円筒状、角柱状、直方体、立方体等、限定されな
い。
【0016】本発明により基材の機械的強度が向上し、
脱水媒体として多孔質ゲル成形体の利用が可能となった
ため、従来より飛躍的に脱水率を高めることが可能とな
った。また、例えば、シート状の多孔質高分子ゲルと汚
泥とを接触させて脱水した後、スクレーパなどの簡便な
手段によって容易に脱水ケーキと吸水ゲルとの分離が可
能となった。
【0017】本発明における有孔支持体は、既述のごと
く多孔質高分子ゲル体の強度補強をするものであり、そ
の材質としては、使用目的等から必要とされる補強の程
度に応じて金属製、合成樹脂(例えば鉄、ステンレス、
プラスチック等)など、適宜選択することができる。ま
た、形状としては、孔を有するものであればよく、例え
ば篩のような網状のものであってもよいし、板状のもの
に多数の穿孔を施したパンチングメタルのようなもので
あってもよい。
【0018】本発明の脱水媒体の成型方法は特に限定さ
れないが、通常、支持体を挿入した型枠に高分子ゲル溶
液を注入し、これをゲルに固化させればよい。
【0019】
【実施例】(実施例1)網目幅8mm×8mmのステン
レス金網を支持体とした本発明の脱水媒体を作成した。
脱水媒体の厚みは8mmとした。多孔質ゲルの合成条件
は下記の通りである。
【0020】 ・モノマー ポリ−N−イソプロピルアクリルアミド ・架橋剤 メチレンビスアクリルアミド ・促進剤 N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン ・開始剤 アンモニウムパーオキソジサルフェイト ・合成温度 50℃ ・溶媒 水 また、比較例として、ステンレス金網の支持体を用いて
いない、多孔質ゲルのみからなる脱水媒体を作成した。
多孔質ゲルの合成条件は上記と同様である。
【0021】供試汚泥として精米排水を用い、脱水媒体
の表面に精米排水を塗布し、10℃で40分間静置し
た。脱水処理後、ポリエチレン性のスクレーパを用いて
脱水ケーキと脱水媒体の剥離状況を調べた。
【0022】脱水処理結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】(実施例2)供試汚泥として下水処理場か
らの下水汚泥を用い、4℃で30分間静置した以外は実
施例1と同様の条件で脱水処理を行った。結果を表2に
示す。
【0025】
【表2】
【0026】表1及び表2から明らかなように、本発明
の脱水媒体を用いた場合は、比較例の脱水媒体を用いた
場合と比較して脱水率が優れることがわかる。また、本
発明の脱水媒体を用いた場合は、脱水ケーキと多孔質ゲ
ルの分離が容易であることがわかる。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明による脱水媒体に
よれば、従来の多孔質ゲルの機械的強度を大幅に向上で
きるため、脱水ケーキと多孔質ゲルの分離が容易にな
り、多孔質の吸収性高分子ゲルを用いた脱水媒体の具現
化が可能となった。また、本発明の脱水媒体によれば、
高価な高分子凝集剤が不要もしくはその使用量を大幅に
低減でき、従来の脱水工程における処理コストを大幅に
削減できのみならず、脱水ケーキの含水率を自燃レベル
である70%以下にすることも可能であり、後段の焼却
工程で従来不可欠であった補助燃料の使用も不要とでき
る可能性があり、汚泥処理全体の処理コストを大幅に低
減でき、本発明によりもたらされる効果は極めて大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の脱水媒体の一形態を示す斜視図。
【符号の説明】
1・・・多孔質の吸収性高分子ゲルからなる基材、2・・・支
持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 迫原 修治 広島県広島市安芸区矢野東二丁目24−2− 103 Fターム(参考) 4D059 AA03 BE53 DB11 DB15 DB24 4G066 AA02D AE06A AE20A BA28 CA43 DA15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質の吸水性高分子ゲルと有孔支持体
    とを複合化してなる脱水媒体。
  2. 【請求項2】 吸水性高分子ゲルが感温性の吸収性高分
    子ゲルであることを特徴とする請求項1に記載の脱水媒
    体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の脱水媒体と含水
    物とを接触させることにより含水物の脱水を行うことを
    特徴とする含水物の脱水方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020158597A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 東洋紡株式会社 ゲル中に3次元構造を含む複合体
JP7259469B2 (ja) 2019-03-26 2023-04-18 東洋紡株式会社 ゲル中に3次元構造を含む複合体

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