JP2003099957A - 光ディスク、その製造方法、その駆動装置、及び、その製造に使用されるスタンパ - Google Patents

光ディスク、その製造方法、その駆動装置、及び、その製造に使用されるスタンパ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アドレス情報を冗長的に記録して信頼性を高
めると共に記録密度を高めることを可能にする光ディス
ク、その製造方法及びその駆動装置、その製造に使用さ
れるスタンパを提供する。 【解決手段】 アドレス情報を含むヘッダー記録部を径
方向に偏向して記録されているランドと、当該ランドに
対して高低差を持って配置され、データが記録されるデ
ータ記録部を含むグルーブとが径方向に交互に配置され
ている光ディスクであって、前記ヘッダー記録部を径方
向に配置された前記ランド毎に周方向に交互にずらして
配置すると共に、前記グルーブの前記データ記録部と前
記ランドの前記ヘッダー記録部とを周方向にずらして配
置し、前記ヘッダー記録部は、前記ランドの両側に隣接
する前記グルーブに対して同一のアドレス情報を再生さ
せることを特徴とする光ディスクを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク及び光
ディスク製造方法並びに光ディスク駆動装置に係り、特
に、偏向によるウォブリングヘッダー部を有する光ディ
スクの構成と、ウォブリングヘッダー部の形成方法と、
前記光ディスクを装着してデータの記録再生を行う光デ
ィスク駆動装置とに関する。また、本発明は光ディスク
を製造するためのスタンパに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクの技術分野において
は、記録密度の高密度化が最も重要な技術的課題の1つ
になっており、従来より、ランド・グルーブ記録に代表
されるような様々な高密度化に対する提案が為されてい
る。
【0003】また、記録密度の高密度化を図るため、デ
ータ記録部のみならずヘッダー部構造を工夫したものも
従来より、提案されている。例えばiD−photoで
は、ヘッダー部の情報を記録トラックの片側だけに記録
し、トラック方向への干渉を低減すると同時に内周側・
外周側の記録トラック壁にヘッダー情報を記録すること
でディスクのチルトに対する誤動作を回避している。
【0004】かかるヘッダー部構造によれば、ヘッダー
情報を偏向することで記録しているため、記録トラック
を長く寸断することなく構成できた。これはトラッキン
グ信号がトラック横断中にも寸断無く検出できる利点も
有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記i
D−photoのように、ヘッダー部の情報を記録トラ
ックの片側だけに記録する方式では、ウォブリングヘッ
ダーの形成に際して2束の光ビームを使用し、これら2
束の光ビームを径方向にずらして露光することで露光側
面のウォブリングを個別に行わなくてはならず、必然的
に露光トラックの幅が広くなるため、径方向にトラック
密度を上げていくことが容易ではない。
【0006】したがって、露光トラックの幅を狭くして
径方向にトラック密度を上げるためには、2束ビームを
使わずに1束ビームによる情報トラック構成で光ディス
クの記録密度を高めることが必要である。また、ウォブ
リングヘッダーを1束ビームで構成し、iD−phot
oのようにスタガ構造を構成することでヘッダー情報の
信頼性を確保する必要がある。さらに、この種の光ディ
スクを実用化するためには、従来とはアドレス情報の管
理方法が異なる光ディスク駆動装置を開発する必要もあ
る。
【0007】そこで、本発明は、アドレス情報を冗長的
に記録して信頼性を高めると共に記録密度を高めること
を可能にする光ディスク、その製造方法及びその駆動装
置、その製造に使用されるスタンパを提供することを例
示的な目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するため、本発明の一側面としての光ディスクは、
アドレス情報を含むヘッダー記録部を径方向に偏向して
記録されているランドと、当該ランドに対して高低差を
持って配置され、データが記録されるデータ記録部を含
むグルーブとが径方向に交互に配置されている光ディス
クであって、前記ヘッダー記録部を径方向に配置された
前記ランド毎に周方向に交互にずらして配置すると共
に、前記グルーブの前記データ記録部と前記ランドの前
記ヘッダー記録部とを周方向にずらして配置し、前記ヘ
ッダー記録部は、前記ランドの両側に隣接する前記グル
ーブに対して同一のアドレス情報を再生させることを特
徴とする。
【0009】かかる光ディスクによると、ヘッダー記録
部はランドの両側に隣接するグルーブに対して同一のア
ドレス情報を冗長的に再生させることを可能にするの
で、光ビームが傾斜してランドの一方の側に傾いて収差
により当該一方の側のヘッダー記録部が読めなくなって
も他方の側のアドレス情報は再生できるようになる。ま
た、読み取れたアドレス情報がどちらの側のランドから
であるかの情報と組み合わせることにより、グルーブの
アドレス付けを行うことができる。
【0010】かかる光ディスクは、径方向に偏向可能な
1条の光ビームを用いてヘッダー情報を偏向露光して作
成することができる。2条の光ビームを用いてヘッダー
情報を偏向露光する場合に比べてヘッダー記録トラック
の幅を狭く形成することができ、光ディスクの記録密
度、特に径方向のトラック密度を上げることができる。
【0011】前記ヘッダー記録部に記録されるマークの
前方エッジの傾斜と後方エッジの傾斜を異ならせて形成
し、傾斜の違いをデータ情報の記録に相当させてもよ
い。このように、ヘッダー記録部に記録されるマークの
前方エッジの傾斜と後方エッジの傾斜を異ならせて形成
し、傾斜の違いをデータ情報の記録に相当させると、マ
ークの偏向開始時と偏向終了時の遷移的な時間差を再生
信号に反映させることができ、例えば、微分処理すれば
遷移時間の短いパターンからの再生微分信号は大きな信
号が得られるし遷移時間の長いパターンからの再生微分
信号は小さな信号が得られるので、情報を再生すること
ができる。
【0012】前記周方向に交互にずらして配置された各
ヘッダー記録部の間に、径方向に関して相互に交差しな
い領域を有してもよい。このように、周方向に交互にず
らして配置された各ヘッダー記録部の間に径方向に関し
て相互に交差しない領域を設けると、情報の再生時に光
ビームの進行方向に関して上流側に配置されたヘッダー
記録部と下流側に配置されたヘッダー記録部との干渉を
避けることができるので、データ記録又はデータ再生の
信頼性を高めることができる。
【0013】前記径方向に関して相互に交差しない領域
に、同期信号を読み出すためのマークを形成してもよ
い。このように、径方向に関して相互に交差しない領域
に同期信号を読み出すためのマークを形成すると、光デ
ィスクのフォーマット構造を効率化することができるの
で、更に光ディスクの記録密度を高密度化することがで
きる。前記ランドの径方向の幅は、例えば、0.30μ
m以下であってもよい。
【0014】前記データを記録及び/又は再生するため
の光ビームの入射面に対して前記グルーブを前記ランド
よりも近い位置に配置してもよい。このように、データ
記録トラックを光ビームの入射面に近い位置に配置し、
ヘッダー記録トラックを光ビームの入射面から遠い位置
に配置すると、光ディスクの製造を、原盤の作成、スタ
ンパの作成、光ディスクの複製の3工程で行うことがで
きる。これに対して、データ記録トラックを光ビームの
入射面から遠い位置に配置し、ヘッダー記録トラックを
光ビームの入射面に近い位置に配置すると、光ディスク
の製造に、マスターマザーの作成が必要となる。よっ
て、データ記録トラックを光ビームの入射面に近い位置
に配置し、ヘッダー記録トラックを光ビームの入射面か
ら遠い位置に配置することによって、製造が容易な光デ
ィスクが得られる。
【0015】本発明の別の側面としてのフォーマット方
法は、上述の光ディスクの前記グルーブをフォーマット
する方法であって、前記各ランド毎に異なる前記アドレ
ス情報を書き込むステップと、前記アドレス情報と当該
アドレス情報を有する前記ランドが前記グルーブのいず
れに側にあるかの左右情報とを組み合わせて前記グルー
ブのアドレス付けを行うステップとを特徴とする。かか
るフォーマット方法は、アドレス情報と左右情報とを組
合せ、冗長により信頼性を高めると共に高密度化を達成
するのに好ましい。
【0016】本発明の別の側面としてのアドレス識別方
法は、上述の光ディスクのアドレスを識別する方法であ
って、前記各ランド毎に異なる前記アドレス情報を検出
するステップと、前記グルーブに前記データを記録及び
/又は再生するための光ビームが読み取り可能な前記ア
ドレス情報が当該グルーブの左右のいずれにある前記ラ
ンドから読み取れるかを判断するステップと、前記アド
レス情報と前記左右情報の検出結果を利用して前記グル
ーブのアドレスを識別する。かかるアドレス検出方法
も、アドレス情報と左右情報との組合せを利用して高密
度な光ディスクの情報を読み取るのに適している。
【0017】本発明の別の側面としてのスタンパは、ア
ドレス情報を含むヘッダー記録部を径方向に偏向して記
録されているランドと、当該ランドに対して高低差を持
って配置されたグルーブとが径方向に交互に配置されて
いるスタンパであって、前記ヘッダー記録部を径方向に
配置された前記ランド毎に周方向に交互にずらして配置
すると共に、前記ヘッダー記録部は、前記ランドの両側
に隣接する前記グルーブに対して同一のアドレス情報を
再生させることを特徴とする。かかるスタンパは、上述
の光ディスクを製造するスタンパとして使用することが
できる。
【0018】本発明の別の側面としての光ディスクの製
造方法は、スタンパよりディスク基板の信号面を転写す
る工程を含む光ディスクの製造方法において、前記スタ
ンパは、原盤作成プロセスにおいて、径方向に偏向可能
な1条の光ビームを用いてヘッダー情報を偏向露光し、
かつ、当該ヘッダー情報を隣接する各ヘッダー情報記録
領域毎に周方向に交互にずらして記録することにより作
成されたマスタ原盤であることを特徴とする。このよう
に、方向に偏向可能な1条の光ビームを用いてヘッダー
情報を偏向露光し、かつ、当該ヘッダー情報を隣接する
各ヘッダー情報記録領域毎に周方向に交互にずらして記
録すると、2条の光ビームを用いてヘッダー情報を偏向
露光する場合に比べてヘッダー記録トラックの幅を狭く
形成することができるので、記録密度が高い光ディスク
を製造することができる。
【0019】前記光ビームの偏向をEO偏向素子を用い
て行い、当該EO偏向素子の電極に印加する電圧をパル
ス波形の立上り時と立下り時の時間傾斜が情報内容に対
応する変化を与えて記録してもよい。EO素子(電界効
果型偏向素子)は、光ビームを高速に偏向することがで
き、かつ偏向光出力が劣化せず、しかも光ビームの偏向
速度を電極に印加する電圧波形として制御することがで
きるため、所要のマークの露光を容易に行うことができ
る。したがって、光ビームの偏向をEO偏向素子を用い
て行い、その電極に印加する電圧をパルス波形の立上り
時と立下り時の時間傾斜が情報内容に対応する変化を与
えて記録することによって、所要のマークを有する光デ
ィスクの製造を容易かつ高精度に行うことができる。
【0020】前記EO偏向素子を駆動するパルス信号の
時間傾斜を、前記EO偏向素子を含む回路の時定数で制
御してもよい。EO偏向素子は容量性負荷であるので、
EO偏向素子を含む回路の充放電時定数は、EO素子の
駆動素子側から見たインピーダンスを制御することで決
定することができる。そして、EO偏向素子を含む回路
の充電時定数と放電時定数とを変えると、パルス波形出
力の立上り及び立下りの時間傾斜が変化する。したがっ
て、EO偏向素子を駆動するパルス信号の時間傾斜をE
O偏向素子を含む回路の時定数で制御すると、マークの
前方エッジの傾斜と後方エッジの傾斜を任意に調整する
ことができるので、所要のマークを有する光ディスクの
製造を容易かつ高精度に行うことができる。
【0021】本発明の別の側面としての駆動装置は、上
述の光ディスクの回転制御部と、前記グルーブに沿って
光ビームを照射する光学ヘッドと、当該光ヘッドによっ
て検出された読み出し信号波形より再生信号を得る記録
再生信号処理回路と、当該記録再生信号処理回路によっ
て再生されたアドレス情報より正しいアドレス情報を得
るアドレス情報管理手段とを備え、当該アドレス情報管
理手段は、前記周方向に交互にずらして配置されたヘッ
ダー記録部より再生されたアドレス情報と当該アドレス
情報が記録された位置とから正しいアドレス情報を判定
することを特徴とする。このように、光ディスク駆動装
置に、周方向に交互にずらして配置されたヘッダー記録
部より再生されたアドレス情報と当該アドレス情報が記
録された位置とから正しいアドレス情報を判定するアド
レス情報管理手段を備えると、仮に、周方向に交互にず
らして配置されたヘッダー記録部のうちの1つからのア
ドレス情報が得られない場合でも、残る片方のアドレス
再生信号と再生されたアドレス情報の記録位置より正し
いアドレス情報を得ることができるので、上述の光ディ
スクに対する情報の記録再生を行うことができる。
【0022】前記光ディスクは、基板、反射膜、記録膜
の順に形成された断面構造を有し、前記光学ヘッドは、
前記光ビームを、前記反射膜に関して前記基板とは反対
側から前記光ディスクの前記記録膜に照射することを特
徴とする。このような膜面入射は、上述したように、デ
ータを記録及び/又は再生するための光ビームの入射面
に対してグルーブをランドよりも近い位置に配置する構
成を実現することができる。
【0023】本発明の他の目的と更なる特徴は、以下、
添付図面を参照して説明される実施例において明らかに
なるであろう。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態の光ディスクを
説明する前に、スタンパの構造と記録再生用のビームの
照射方向について説明する。集光させたビーム径が異な
る場合に、同じトラック密度で記録トラックを形成しよ
うとする場合には露光残りで境界領域を作る場合と露光
領域で境界利用域を作る方法がある。
【0025】まず、図18(a)に示すように、ビーム
径dのビームで露光する場合について考える。記録トラ
ックとしてトラックピッチの少なくとも半分以上の領域
を確保する場合について説明する。ここで、図18
(a)は、光ビームをレンズで集光してトラックを露光
する様子を説明するための外観斜視図である。図18
(b)左側に示すように、ビーム径dがトラックピッチ
の半分よりも大きなビーム径d1で露光しようとする場
合、光ビームで露光した残りを境界領域として使用しな
ければならない。図18(b)において、101Aが境
界領域としてのランドで102Aが記録トラックとして
のグルーブである。なお、本出願では、必ずしも、グル
ーブが溝、ランドがグルーブに挟まれた丘に相当しな
い。以下に説明するように、転写によって溝と丘は入れ
替わるからである。後述するように、本出願では、ウォ
ブリングする方がランド、記録トラックとして機能する
ものをグルーブと定義する。
【0026】一方、図18(c)左側に示すように、ビ
ーム径dがトラックピッチの半分よりも小さなビーム径
d2で露光する場合、光ビームで露光しない部分を記録
トラックとして使用することができる。図18(c)に
おいては光ディスクとしての最終形態として、101B
が境界領域としてのランドで102Bが記録トラックと
してのグルーブになる。上述したように、図18(c)
では溝部として形成したものがランドとしてアドレスを
形成することになる。
【0027】これらの露光方法の違いは、露光後に現像
された原盤の凹凸の違いとして現れる。それぞれは、ポ
ジとネガの関係になっている。図18(b)の右側に、
図18(b)の左側のG1G1で切断した現像原盤10
0Aの断面を示す。露光領域102Aの間に記録トラッ
ク101Aが凸部として現れているのが理解される。一
方、図18(c)の右側に、図18(c)の左側のG2
G2で切断した現像原盤100Bの断面を示す。露光領
域101Bが記録トラックとして凹部として現れている
のが理解される。
【0028】ビーム径はいつも同じ形状、特に、大きさ
を維持することができれば記録トラックを形成する点に
おいて違いはないが、実際にはビーム径dの変動率を同
じにすると品質上の差が大きい。共に露光ビーム径の変
動率が等しいとすると、ビーム径dの大きいd1の実際
の寸法変動はビーム径dの小さいd2の寸法変動に比べ
て大きくなる。従って、図18(b)に示す露光残りで
形成する境界領域の幅変動は図18(c)に示す露光領
域で形成する境界領域の幅に比べて大きくなる。記録密
度を高めるためにトラック密度は狭められ、記録トラッ
クの境界領域の幅も狭くする必要がある。この境界領域
の幅変動は隣接トラック間の距離が変動することと同じ
であり、記録特性に大きく影響を与えることになる。
【0029】後述する本実施例の如く、境界領域を偏向
させてデータを記録しようとする場合には、集光ビーム
が小さくないと偏向による線方向への記録密度は詰めら
れない。記録密度を検討するとき、トラック密度と同時
に記録線密度も詰めることが求められることは必然であ
って技術的には集光ビームを小さくして記録することが
求められる。
【0030】図19(a)及び図19(b)に露光原盤
からスタンパを作成し、次いで、スタンパからレプリカ
を作成し、記録媒体を作成する様子を示す。露光原盤を
基にメッキを施してスタンパを作成する。スタンパは成
形により多数のレプリカを製造するための金型に相当す
るものである。スタンパの凹凸パターンは露光原盤の凹
凸パターンとは反転した形に形成される。従って、図1
9(a)に示すように、原盤100Aからはスタンパ1
01Aが形成され、図19(b)に示すように、原盤1
00Bからはスタンパ101Bが形成される。このスタ
ンパから複製したレプリカに記録膜と反射膜を成膜して
記録媒体として完成する。図19では、保護膜や各種機
能膜は省略されている。
【0031】記録トラックは先に説明したように、トラ
ックピッチの少なくとも半分以上の幅を有した領域とし
て説明する。もちろんランド・グルーブ記録のように凹
凸それぞれの領域を記録トラックとして使用することも
できるが、ここでは一方のみを記録トラックとして説明
する。記録トラックの記録特性は、記録再生用の光ビー
ムの入射面に近くなるように配置したほうが特性は良い
ことが知られている。また、記録再生用の光ビーム入射
方法も、基板越しに入射する方法と記録膜面側から入射
する方法がある。レプリカ基板は機械的剛性が要求され
ると同時に入射光層が薄いことが要求される。これは光
透過基板の、例えば、傾斜による光学歪みの発生が基板
が薄いほど小さくなるためである。一方では、基板の厚
さが厚いほど基盤の表面傾斜は小さくなる。記録再生用
の光ビームを小さくし、記録密度を詰めるためには基板
の厚さは薄くして傾斜の小さいものが理想的であるが、
これらは互いに相反する内容である。
【0032】これは、基板越しに記録再生用の光ビーム
を透過させ記録するという多くの光ディスクで採用して
きた方法の限界を示している。この対策としてレプリカ
基板はパターンを保持する保持機構として機能し、記録
膜への記録は記録膜面に近いレプリカに対峙する側から
記録光を入射すればよいことになる。
【0033】図19(a)及び図20(a)に示すよう
に、記録媒体103Aは、従来の光ディスクと同様に、
基板越しに記録再生用の光ビームを入射する膜構成(即
ち、基板104、記録膜105、反射膜106)を示し
ている。一方、図19(b)及び図20(b)に示すよ
うに、記録媒体103Bは、記録膜面側からの記録再生
用の光ビームを入射する膜構成(即ち、基板104、反
射膜106、記録膜105)を示している。ここで、図
20(a)は、記録媒体103Aを基板越しに記録する
様子を示す断面図であり、図20(b)は、記録媒体1
03Bを基板越しではなく記録面側から記録する様子を
示す断面図である。基板104に対する記録膜105と
反射膜106の位置関係が入射する記録再生用の光ビー
ムの方向に対応する。なお、図20においても、保護膜
は省略されているが、記録媒体103Aでは反射膜10
6に、103Bでは記録膜105に対して十分に薄く外
部環境に対して保護できる厚さを有した保護膜を有して
いる。
【0034】もちろん、スタンパ101Aから記録媒体
103Bを形成することも可能である。かかる様子を図
21を参照して説明する。図19(b)に示すように、
スタンパ101Bからはレプリカ102Bが作成され、
記録媒体103Bが作成される。しかし、露光原盤10
0Aに相当するスタンパ101Aから記録再生用の光ビ
ームを膜面入射させようとする場合、反転スタンパ(い
わゆるマスターマザー)101Aを作成してレプリカ
102Bを製造する必要がある。なぜなら、図19
(a)に示す記録媒体103Aの記録膜105と反射膜
106の形成位置を交換して、図20(a)において左
側から光ビームを照射すると、凹部としての記録トラッ
クは光ビームの入射面から遠くなって、記録再生特性の
良いものが得られないからである。
【0035】図21(b)に示すように、マスタとして
のスタンパ101Bからレプリカ102Bを作成する場
合と、図21(a)に示すように、マスターマザーとし
ての反転スタンパ101Aからレプリカ102B
作成する場合、図21(a)に示す概略断面図において
はレプリカ102Bとレプリカ102Bは同一に見え
るが、実際にはレプリカ102Bはレプリカ102B
よりも特性が劣化している。つまり、転写回数が増える
ことでパターン精度が劣化し、表面ノイズが増加するこ
とによる。従って、図21(a)では、レプリカ102
も記録媒体103Bを製造することができるように
簡略的に書かれているが、実際には、レプリカ102B
から作成された記録媒体103B(図示せず)は記
録媒体103Bよりも品質が劣化している。また、マス
ターマザーを作成する余分な工程は処理の複雑化とコス
トアップを招く。このため、膜面入射においては、マス
ターマザーの作成を要しないスタンパ101Bをもたら
す原盤100Bが好ましい。このため、本実施形態では
図18(c)に示すように、トラックピッチの1/2よ
り狭いカッティングビーム径で露光する利点を説明し
た。
【0036】以下、本発明に係る光ディスク及びスタン
パ製造方法並びに光ディスク駆動装置の実施形態を添付
図面を参照して説明する。
【0037】図1は、光束(光ビーム)1をその進行方
向に垂直な方向に偏向(ウォブリング)させて、原盤に
ヘッダー記録トラックの元になる露光パターン2を露光
する状態を示す概略平面図である。光ディスクの場合、
光束1は原盤の径方向に偏向される。図1から理解され
るように、露光用の光束1は1つであり、1条の露光パ
ターン2の側面部には、ヘッダー記録部の元になる同一
形状のマーク又はウォブル3が記録される。この点、2
条の露光光を使用する従来のiD−photoとは相違
する。光束1は、図18(c)に示すビーム径d2に相
等し、露光パターン2は図18(c)に示す101Bに
形成される。
【0038】図2は、原盤に複数条の露光パターン2を
露光した後、現像手段を含むスタンパ作成工程及び複製
工程を経て作成されたスタンパに形成される凹凸パター
ンを示す概略斜視図であって、図19(b)に示すスタ
ンパ101Bに相当する。図2において、符号10は原
盤の露光パターン2に相当するヘッダー記録トラック、
パターン11は原盤に形成されたマーク3に相当するア
ドレス情報を含むヘッダー記録部、符号12は各ヘッダ
ー記録トラック10の間に形成されるデータ記録トラッ
クを示している。ヘッダー記録トラック10はランドと
して形成され、データ記録トラック12はグルーブとし
て形成される。
【0039】より詳細には、ヘッダー記録部11は、第
1の識別(又はID)部11Aと第2の識別(又はI
D)部11Bとを有している。第1の識別部11Aは、
アドレスを識別するのに使用される、異なる形状のパタ
ーン11A及び11Aなどを有し、同様に、第2の
識別部11Bは、アドレスを識別するのに使用される、
異なる形状のパターン11B、11B、11B
どを有する。なお、11Aは11Aなどを総括し、1
1Bは11Bなどを総括し、11はこれら全てを総括
する。
【0040】図2から理解されるように、隣接するヘッ
ダー記録トラック10のヘッダー記録部11は、径方向
に重ね合わないように、即ち、径方向に隣接しないよう
に、相互にずらして形成される。このように、ヘッダー
記録部11A及び11Bを径方向に対して互いに重なら
ないように配置するのは、ヘッダー記録部11A及び1
1Bを再生する時に、2つのヘッダー記録部を同時に読
み込むこと(干渉)を避けるためである。また、トラッ
ク方向、即ち、線方向に対しては、図3に示すように、
δTの期間だけずらして11A及び11Bが干渉するの
を避けて配置する。このδTは再生光ビームの実質ビー
ム径よりも大きいことが望ましく、この長さが小さい場
合には干渉を引き起こして誤検出する可能性がある。δ
Tは、例えば、0.30μmである。ここで、図3は、
図2に示すスタンパの隣接するヘッダー記録トラック1
0におけるヘッダー記録部のオフセット距離δTを示す
概略斜視図である。
【0041】δTの区間には、径方向の情報データの干
渉とは無関係な情報、例えば、同期信号を配置すると効
率的である。例えば、図4に示すように、ランドを寸断
し、そこでの反射信号の不連続信号を挿入することで同
期信号とすることができる。ここで、図4は、オフセッ
ト距離δTを有効利用する同期信号埋込み方法の第1の
実施形態を示す概略斜視図である。図4の例では、断続
部に隣接した記録トラック12をトレースして、ミラー
部13から読み出される信号が同期信号となる。理解さ
れるように、図4はミラー部13の一部のみを示してお
り、同期信号として機能させるために、ミラー部13は
一定周期でトラック内に複数設けられている。
【0042】図5に、オフセット距離δTを有効利用す
る同期信号埋込み方法の第2の実施形態を示す。図5で
は、ミラー部13の径方向、即ち、記録トラック上の隙
間に凸状の同期用のマーク14が追加されており、当該
マーク14から読み出される信号が同期信号となる。も
ちろん、このデータ記録トラック12上のマーク14が
無くても、露光寸断マーク13をビーム側部で検出する
ことは可能であるが、より大きな信号検出が期待でき
る。データ記録トラック12のマーク14は、ヘッダー
情報11のトラックから径方向に大きく偏向させて形成
させる、つまりマーク14は、マーク13が露光的に移
動することにより形成することができる。あるいはヘッ
ダー記録トラック110を形成するトラック10を露光
する光ビームとは別の光ビームを使用して形成すること
ができる。理解されるように、図5はマーク14の一部
のみを示しており、同期信号として機能させるために、
マーク14は一定周期でトラック内に複数設けられてい
る。
【0043】図6は、図20(b)に相当する概略斜視
図であり、図20(b)に示す基板は省略されている。
即ち、図6は、図2に示すスタンパから作成された光デ
ィスクのパターン形成面に反射膜106、記録膜10
5、及び、厚さ0.1μmのカバー層107を順次形成
してなる光ディスクを示す。図6において、符号110
は、図2においてランド10に相当するランド(又はヘ
ッダー記録トラック)、符号111は、図2に示すヘッ
ダー記録部11に相当するヘッダー記録部、符号112
は、図2に示すグルーブ12に相当するグルーブ(又は
データ記録トラック)である。図6及び図20(b)に
示すように、本発明の光ディスクは、データ記録トラッ
ク112が、入射面15bに対してヘッダー記録トラッ
ク110よりも近い位置に配置されている。
【0044】ヘッダー情報の変調手段としてはBiph
ase記録でも良いし、図7に示すような偏向パターン
形状の違いをもとに変調する方法もあり、変調方式には
こだわらない。ここで、図7は、一例としての変調パタ
ーンを示しており、ヘッダー記録部11に記録されるヘ
ッダー情報の記録方法を説明するための概略平面図であ
る。図7は、偏向時の径方向への偏向速度の違いを用い
て記録するマーク3の形状の形成状況を示している。つ
まり、偏向開始時と偏向終了時の遷移速度差は再生信号
に反映していて、例えば微分処理すれば遷移時間の短い
パターンからの再生微分信号は大きな信号が得られる
し、遷移時間の長いパターンからの再生微分信号は小さ
な信号が得られる。この検出信号レベル差を利用すれば
情報を記録して再生することは可能である。あるいは、
フィルタリングにより、スペクトラム分布の差から情報
再生する方法もある。
【0045】遷移時間の違うマーク形成は情報の記録速
度と関連しており、高速に偏向できる手段で記録するこ
とが求められ、高速に偏向できて、しかも偏向光出力が
劣化しない素子として、電界効果型偏向素子(EO素子
201)を使用することができる。EO素子において
は、偏向速度は電極に印加する電圧波形として制御する
ことができるため、制御は容易である。但し、必要とす
る偏向電圧は高圧であり、高速パルス駆動動作が求めら
れる。
【0046】図8に、光跡を形成するEO素子201へ
供給する駆動電圧の波形を示す。駆動電圧は電極20
2、202’に個別に印加され、いずれにも印加してい
ない時は偏向しない状態になる。図8は各電極202、
202’に印加する信号と露光パターンの関係を示して
いる。図8(a)に示す露光パターンを得るためには図
8(b)に示す駆動電圧(A)及び(B)を、図8
(e)の構造を有するEO素子201に印加すればよ
い。一方、図8(c)に示す露光パターンを得るために
は図8(d)に示す駆動電圧(A)’、(B)’を図8
(e)の構造を有するEO素子201に印加すればよ
い。
【0047】以下、露光パターン2の露光に適用される
パルス駆動回路の基本的な構成と、その効果を、図9乃
至図11を参照して説明する。
【0048】図9(c)に示すように、本実施形態のパ
ルス駆動回路は、N型FET(電界効果トランジスタ)
21と、ソース抵抗22と、FETドライバ23と、抵
抗器24、27と、スイッチング素子25と、波形成形
制御回路29とからなる。抵抗器24及び/又は27は
コンデンサとして構成され、後述するように、抵抗22
と共に時定数を決定する。ここではN型FETの例で示
しているが、P型FETでも実施することは可能であ
る。
【0049】FETドライバ23は、図9(a)及び図
11(a)に示すパルス波形入力(IN Signa
l)30を低出力インピーダンスの高速パルス信号に変
換して、FET21のソース・ゲート間に印加する。抵
抗器24は、図9(b)及び図11(b)に示すパルス
波形出力(OUT Signal)31の供給を受けて
動作する図示しないEO素子201を負荷とした場合に
相当する容量性負荷の充電時の時定数を調整するための
ものであって、ソース端子Sとソース抵抗22との接続
点とパルス波形出力31との間に接続される。一方、抵
抗器27は、前記容量性負荷の放電時の時定数を調整す
るためのものであって、ソース抵抗22とグラウンドと
の接続点とパルス波形出力31との間にスイッチング素
子25を介して接続される。スイッチング素子25は、
波形成形制御回路29より出力されるスイッチ制御信号
aによりオンオフ制御される。
【0050】波形成形制御回路29は、図10(a)に
示すパルス波形入力30を取り込み、当該パルス波形入
力30を図10(b)に示すように所定時間τだけ遅延
させ、次いで、この遅延信号を図10(c)に示すよう
に反転させ、最後に、前記遅延信号と反転信号の論理和
をとり、図10(d)に示すようにパルス波形入力30
の立下りに同期して立上がるパルス幅τのスイッチ制御
信号aを出力する。
【0051】図9に示すパルス駆動回路によると、パル
ス波形入力30はFETドライバ23によって低出力イ
ンピーダンスの高速パルス信号に変換され、FET21
のソース・ゲート間に入力される。そして、パルス波形
入力30の立上りによってFET21のゲートGがON
動作され、ソース抵抗22の両端に抵抗器24に応じた
立上りの勾配に調整されたパルス波形出力31が出力さ
れる。また、パルス波形入力30の立下りに同期して図
10(d)に示したスイッチ制御信号aが立上がり、残
留電圧が残るタイミングでスイッチング素子25がON
状態に切り替えられるため、ソース抵抗22の両端に抵
抗器27に応じて立下りの勾配が調整されたパルス波形
出力31が出力される。よって、抵抗器27の抵抗値を
調整することによって、図9(b)に示すように、パル
ス波形出力13の立下りの特性を適宜調整することがで
きる。なお、パルス波形出力31の立下りの特性は、抵
抗器27の抵抗値によって変化する。図11(b)に示
すように、抵抗器27の抵抗値が小さいほど、パルス波
形出力31の立下りの特性が急峻に、即ち、波形は図1
1(b)においてaからdに近づく。即ち、抵抗器の値
は、a、b、c、dの順に大きい値を有することにな
る。
【0052】記録する信号に応じて遷移時間を制御する
には回路の放電時定数を制御することで可能である。図
9にパルスの立下り特性を制御する例を示す。図9でF
ET21は回路出力(EO入力)の駆動素子である。F
ET1の負荷は出力インピーダンスの主たる内容を決定
する抵抗22RSであるが、出力31に接続するEO素
子は容量性負荷であるからこれより充分に小さい値を有
する出力インピーダンスが求められる。容量性負荷に対
して駆動素子FET21から見たインピーダンスを制御
することで充放電時定数は決定することができる。ここ
では充電時定数と放電時定数を変えるために、スイッチ
素子25と放電時定数設定用素子27を設けた。スイッ
チ素子は入力信号とリンクした信号でドライバ29を介
して動作する。この動作原理を具体的な回路として示し
たのが図12の回路である。高電圧で動作させるため、
入出力回路を電気的に隔離することが必要である。駆動
信号、パルス信号ともフォトカプラで分離している。実
際に必要な素子の値は、EO素子の偏向感度と要求する
動作速度による。またEO素子の駆動入力インピーダン
スは、パルス駆動回路とEO素子を接続するケーブルの
特性インピーダンスやケーブル長さによって異なるため
実装状態での調整が必要である。
【0053】図12は、より実用的なパルス駆動回路の
構成を示す回路図である。図12においては、スイッチ
ング素子25としてパルス駆動素子21と同様のFET
を用いたこと、これら2つのFET21、25の同期を
とるために各FET21,25の入力回路を同一構成に
したこと、各FET21,25の入力回路にフォトカプ
ラ41、42と論理素子で構成されたパルス処理回路5
1,52とDC−DCコンバータ61、62とを備え
て、FETを駆動するに必要な電力を供給すること、及
び、パルス駆動素子1の出力回路に負荷との整合回路7
1を備えたことを特徴とする。
【0054】フォトカプラ41、42は、FET1、5
を駆動するためにソース電位に連動して動作するフロー
ティング動作を可能にする。また、FETドライバ2
3、26は低出力インピーダンスを有する高速パルス信
号を出力してFETゲートを駆動し、FETの高速動作
を可能にする。DC−DCコンバータ61、62は、フ
ローティング動作で論理素子を構成するパルス処理回路
51、52、波形成形制御回路29の電源電圧を供給
し、FETを駆動するに必要なゲート電圧を得るための
電源レギュレータである。
【0055】論理素子と電源を共有し、ソース電位と連
動して供給を続けるためには、フローティングされたD
C−DCコンバータ61,62の使用が必要である。つ
まり、FET21、25がオンすると、ソース抵抗22
はほぼVdの電圧(正確には、FET21、25のオン
抵抗とソース電流による電圧降下分を差し引いた電圧)
が抵抗器22に印加される。ここで必要なゲート電圧を
ソース電圧に加算するため、FETドライバ23、26
の電源はソース電圧に加えて少なくともFET21、2
5のオン状態を維持するに必要なゲート電圧以上の電圧
が必要である。そのためフォトカプラ41、42とDC
−DCコンバータ61、62のフローティング動作によ
る論理素子との電位分離が必要である。
【0056】FET21、25がオフ時には、FETソ
ースはVdのグランドと素子22を経由して接続してあ
り、FETドライブ23、26のグランド電位と一致す
る。このように、フォトカプラ41、42とDC−DC
コンバータ61、62の出力側グランドとFETドライ
バ23、26の接地電位は、FET21、25の動作状
況に応じて変動することになる。論理素子で構成される
パルス処理回路51、52は、パルス長さを調節する機
能を有しており、パルス波形出力31の幅を調整するこ
とができる。また、FET21、FET25やFETド
ライバ23、26のパルス幅変化分を補償することが可
能である。
【0057】波形成形制御回路29は、上述のように、
パルス波形出力31の立下り波形を制御するためのパル
ス信号を得る回路であり、パルス信号の遅延回路と反転
回路とゲート回路から構成される。なお、本実施形態例
のパルス駆動回路で説明した内容と同様に考えて、FE
T21から位相を反転したパルス波形出力31を出力す
る場合も、パルス波形出力31の立上り部位を制御する
ことができる。
【0058】負荷との整合回路32は、負荷接続による
パルス波形出力31の波形歪を軽減させるためのもので
あり、本発明の効果を補助するために設けられる。例え
ば、負荷が静電容量の場合、整合回路32にダンピング
抵抗を設けることで負荷からの反射の影響を低減するこ
とができ、波形歪を軽減することができる。また、この
場合、ダンピング抵抗を分割し、その分割点のインピー
ダンスを制御することによって、負荷装置に供給するパ
ルス波形出力31の波形を制御するようにすることもで
きる。
【0059】図13に、図12のパルス駆動回路を用い
たEO駆動回路を示す。図13から理解されるように、
本実施形態のEO駆動回路は、図8(c)に示す
(A)、(A)’、(B)又は(B)’の信号を発生す
る回路を示している。図13に示すEO駆動回路は、図
12に示したパルス駆動回路を2系統使用し、各回路の
出力をEO素子部200の電極へ同軸ケーブル250で
接続している。更に、EO素子部200を含む出力回路
に対する充電時定数を制御するため、負荷回路にシリー
ズに接続した回路素子24のインピーダンス制御により
行う。同様にEO素子を含む出力回路に対する放電時定
数を制御するために負荷回路にパラレルに接続した回路
素子27のインピーダンス制御により行う。充放電時定
数制御回路99は記録データに従い、図8(c)に示す
(A)、(A)’、(B)、(B)’の信号を作り出す
ための制御信号である。
【0060】図14に、可変インピーダンス回路の構成
を示す。この回路は、充放電時定数制御信号により、イ
ンピーダンスを制御する回路である。スイッチング素子
としてFET73を使用している例を示す。FET73
がオン、つまり、FET73自体のインピーダンス低下
で抵抗器74と抵抗器75は並列に接続される。正確に
はFET73のオン抵抗と抵抗器75の直列インピーダ
ンスに抵抗器74が並列に接続された形になり、全体と
してのインピーダンスは低下しこれに接続する負荷回路
の時定数を制御することができる。負荷回路に直列に入
る回路素子4として機能する場合は充電時定数素子に関
与し、負荷回路に並列に入る回路素子7として機能する
場合は放電字定数素子として関与する。FET73がオ
フする場合は抵抗器75は抵抗器74と切り離され、抵
抗器74のみで規定するインピーダンス素子として機能
する。回路素子71はFET73を駆動するFETドラ
イバであり、充放電時定数制御信号とはカップラ72で
電気的に絶縁している。これはインピーダンス可変素子
としてグランド電位を含めて絶縁状態を確保し、任意の
回路位置に挿入できる条件を整えるためである。
【0061】充放電時定数制御回路99はマトリックス
回路であり、図13に示す回路の4個の可変インピーダ
ンス機能素子を制御する制御信号を作り出す。例えば、
図8(c)においては光偏向を制御するために(A)、
(A)’、(B)、(B)’のいずれかの立上りもしく
は立下り特性を有するEO駆動信号が必要である。例え
ば、(A)の駆動信号を得るのが図13の上部に記述し
た回路であり、(B)の駆動信号を得るのが図13の下
部に記述した回路である。(A)の立上り特性を急峻に
するには充電時定数を短くする必要があり、負荷に直列
に入る回路素子24のインピーダンスを下げる。つま
り、図14に示すFET73はオンにするように充放電
時定数制御信号は設定される。FET73がオフの時は
充電時定数が大きくなるので、必要な時定数が得られる
ように抵抗器74を設定すればよい。抵抗器74、75
の設定で立上りの急峻さの程度のオンオフの程度を設定
することができる。立下りにおける放電時定数の設定も
同様であり、負荷に並列に入る回路素子7のインピーダ
ンス変化で放電時定数を変化させる。つまり立下り特性
の急峻さを制御することができる。そして(B)の駆動
信号も(A)と全く同様に得られることは自明である。
ここで(A)’、(B)’は(A)、(B)のデータ入
力が反転した状態を表わしたものである。
【0062】偏向によるヘッダー情報記録の状況を図1
5に示す。ヘッダーアドレス情報は、トラックが識別で
きる内容で付加されているものとする。アドレスは交互
に隣接するトラックではずれて配置するため、ヘッダ情
報記録トラック間に配置するデータ記録トラックではま
ず左(もしくは右)に記録されたヘッダー情報が再生さ
れ、次いで右(もしくは左)のヘッダー情報が再生され
る。例えば、図2に示す符号12に相当するデータ記録
トラック(k−2)では、進行方向に対して右に記録さ
れているデータ記録部11Aの形状に相当するアドレ
ス情報(N−1)と進行方向に対して左に記録されてい
るデータ記録部11Bの形状に相当するアドレス情報
(N−2)を得ることができる。これは、図16におい
て、データトラック番号(k−2)に相当する。なお、
図16におけるID1は11Aに相当し、ID2は11
Bに相当する。同様に、データ記録トラック(k−1)
では、進行方向に対して右に記録されているデータ記録
部11Bの形状に相当するアドレス情報(N)と進行
方向に対して左に記録されているデータ記録部11A
の形状に相当するアドレス情報(N−1)を得ることが
できる。これは、図16において、データトラック番号
(k−1)に相当する。データ記録トラック(k)で
は、進行方向に対して右に記録されているデータ記録部
11Aの形状に相当するアドレス情報(N+1)と進
行方向に対して左に記録されているデータ記録部11B
の形状に相当するアドレス情報(N)を得ることがで
きる。これは、図16において、データトラック番号
(k)に相当する。データ記録トラック(k+1)で
は、進行方向に対して右に記録されているデータ記録部
11B の形状に相当するアドレス情報(N+2)と進
行方向に対して左に記録されているデータ記録部11A
の形状に相当するアドレス情報(N+1)を得ること
ができる。これは、図16において、データトラック番
号(k+1)に相当する。このように各データ記録トラ
ックには異なる2個のアドレス情報を得ることができ
る。
【0063】図16は、ヘッダー記録部11に格納され
るアドレス情報と、左右情報と、グルーブのアドレスを
表にまとめたものである。ここでData Track
No.はグルーブのトラックアドレス情報を示してい
る。このアドレス情報は、それぞれ露光溝に対し内周側
もしくは外周側に記録されたマークを再生したものであ
り、光ディスクの機械的反りに対する対策として機能す
ることができる。ここでヘッダー情報トラックをデータ
記録トラックに比べて狭小に設定することで、高密度化
を図ると同時にトラッキングサーボ信号を得ることがで
きる。所謂グルーブ記録フォーマットとして使用するこ
とができる。
【0064】光ディスクにデータを記録するには、記録
すべき位置を特定しなければならずアドレス情報が付加
される。しかし、図16に示すように、データトラック
番号とアドレス情報であるID1とID2の情報はすぐ
には判断できない。例えば、データトラック番号kの再
生アドレス情報は(N+1)であり(N)である。ID
情報として異なる情報が複数再生できるため冗長とする
利点があるが、直接読み出せないため図16に示すよう
な論理に従い判読する必要がある。例えば、片方のID
情報が欠陥等により得られない場合でもID情報がデー
タトラックの右側からの情報(図16ではRと記述)の
場合と、左側からの情報(図16ではLと記述)の場合
とでは異なることがある。
【0065】例えば、ID2が読めない場合、データト
ラックkと(k+1)ではID1の値は(N+1)で同
じ情報であるが、再生方向がデータトラックkでは右、
即ち、Rであり、(K+1)では左、即ち、Lであって
判別可能である。同様のことはID2でもいえる。この
ような判別をすることで現在のアドレス位置を正確に判
断できるわけであり、この処理を光駆動装置に組み込む
必要がある。
【0066】このように本発明のフォーマット方法によ
れば、各ランド110毎に異なるアドレス情報を書き込
むステップと、アドレス情報とアドレス情報を有するラ
ンド110がグルーブ112の左右いずれにあるかを表
す左右情報とを組み合わせてグルーブのアドレス付け
(データトラック番号の付与)を行う。図16に示す表
は、光ディスクの図示しない管理領域に格納され、以下
に説明する駆動装置300のメモリ380に読み込まれ
る。
【0067】図17に、光ディスク103の駆動装置3
00の一例を示す。本実施形態の駆動装置は、記録再生
信号処理回路を通した再生信号から得られるID情報
を、コントローラのアドレス情報管理機能を用いて、図
16に示したマトリックスから正しいアドレス情報を得
ることができる。
【0068】より具体的には、駆動装置300は、スピ
ンドルモータ310と、回転制御部320と、光ヘッド
330と、レーザ駆動回路340と、記録再生信号処理
回路350と、コントローラ360と、サーボ制御回路
370と、メモリ380を有する。スピンドルモータ3
10は光ディスク103を回転し、回転制御部320は
スピンドルモータ310の回転を制御する。光ヘッド3
30は、グルーブ又はデータ記録トラック112に沿っ
て光ビームを照射する。本実施形態では、光ヘッド33
0は、図20(b)に示すように、光ビームを光ディス
ク103に基板越しではなく膜面入射によって照射す
る。レーザ駆動回路340は、光ヘッドの330の光ビ
ームを制御する。記録再生信号処理回路350は、光ヘ
ッド330によって検出された読み出し信号波形より再
生信号を得ると共に光ヘッド330が記録すべき情報を
光ヘッド330に供給する。コントローラ360は、各
部を制御すると共に、アドレス情報管理機能を備え、記
録再生信号処理回路350によって再生されたアドレス
情報より正しいアドレス情報を得る。
【0069】即ち、コントローラ360は、光ディスク
のヘッダー記録部111より再生されたアドレス情報と
アドレス情報が記録された位置(即ち、左右情報)とか
ら正しいアドレス情報を判定する。コントローラ360
は、図16に示す表を格納するための、ROM、RAM
その他の記憶部を含むメモリ380を有する。メモリ3
80は、図16に示す構成が駆動装置300と互換性の
ある全ての光ディスク103に共通であれば予めROM
や記憶部に格納していてもよい。但し、図16に示す構
成が光ディスク103ごと相違するのであれば、光ディ
スク103の管理領域に図16に示す表を格納してそれ
を光ヘッド330が読み込んでRAMや記憶部としての
メモリ380に光ディスク103が装着されるたびに格
納してもよい。
【0070】コントローラ360は、各ランド110毎
に異なるアドレス情報を検出し、グルーブ112にデー
タを記録及び/又は再生するための光ヘッド(又は光ビ
ーム)が読み取り可能なアドレス情報がグルーブ112
の左右のいずれのランド110から読み取れるかを判断
し、アドレス情報と左右情報の検出結果を利用してメモ
リ380に格納された図16に示す表から当該グルーブ
112のアドレス(データトラック番号)を識別する。
より具体的には、記録再生信号処理回路350とコント
ローラ360との間には信号線352、354及び35
6が設けられる。信号線352及び354は記録再生信
号の送受信に使用され、信号線356はアドレス情報
(即ち、図16におけるN−1、N、N+1など)の送
信に使用される。また、サーボ制御回路370とコント
ローラ360との間には信号線372及び374が設け
られている。信号線372は極性判別信号の送信に使用
され、信号線374はサーボ信号の送信に使用される。
光ヘッド330によって読み取られた極性判別信号は、
信号線372を介してサーボ制御回路370からコント
ローラ360に送信される。極性判別信号は、図16に
おけるR、Lを表す。この結果、コントローラ360
は、アドレス情報と極性判別信号の両方を得て、メモリ
380が格納する図16に示す関係からデータトラック
番号を取得することができる。
【0071】なお、ここで説明したアドレス情報管理は
コントローラで処置しているが、駆動装置としてはコン
トローラ以外の論理手段や回路手段を用いても正しいア
ドレス情報が得られるようにしてもよい。再生された情
報を記録再生に必要な情報として処理することは駆動装
置としては当然必要な機能であり、図17はその一実施
形態を示したものにすぎない。
【0072】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はその要旨の範囲内で様々な変形及び変更が可能
である。例えば、本実施形態ではグルーブ記録について
説明したが、本発明はランド及びグルーブにデータを記
録するランド・グルーブ記録を排除するものではない。
ランドにデータ記録する場合、冗長性を持たせるために
各ランドに設けられる2つのヘッダー記録部が設けられ
ることが好ましい。この結果、本実施形態では二重ヘッ
ダー記録部であるのに対し、かかる実施形態は三重ヘッ
ダー記録部構成とすることで、いずれの場合も複数アド
レス検出を可能とすることができる。また、アドレス情
報は集中されても分散されてもよい。
【0073】本実施形態の本発明の光ディスクによれ
ば、アドレス情報をランドの両側に冗長的に記録して読
み取りの信頼性を高めると共に、記録密度を高めること
ができる。
【0074】また、本実施形態の光ディスクの製造方法
によれば、1束の光ビームでスタガ構造のウォブリング
ヘッダーを形成することができるので、2条の光ビーム
を用いてヘッダー情報を偏向露光する場合に比べてヘッ
ダー記録トラックの幅を狭く形成することができること
から、光ディスクの記録密度、特に径方向のトラック密
度を上げることができる。
【0075】また、本実施形態の光ディスク駆動装置に
よれば、周方向に交互にずらして配置されたヘッダー記
録部より再生されたアドレス情報と当該アドレス情報が
記録された位置とから正しいアドレス情報を判定するア
ドレス情報管理手段を備えるので、仮に周方向に交互に
ずらして配置されたヘッダー記録部のうちの1つからの
アドレス情報が得られない場合でも、再生されたアドレ
ス情報の記録位置より正しいアドレス情報を得ることが
でき、本発明に係るフォーマット構造を有する光ディス
クを装着しての情報の記録再生を行うことができる。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、アドレス情報を冗長的
に記録して信頼性を高めると共に記録密度を高めること
を可能にする光ディスク、その製造方法及びその駆動装
置、その製造に使用されるスタンパを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る露光パターンの露光方法を示す
概略平面図である。
【図2】 図1に示す露光方法によって形成された原盤
から作成される、本発明の一実施形態としてのスタンパ
のヘッダー記録部の形成状態を示す概略斜視図である。
【図3】 図2に示すスタンパの隣接するランドにおけ
るヘッダー記録部のオフセット距離δTを示す概略斜視
図である。
【図4】 図3に示すオフセット距離δTを有効利用す
る同期信号埋込み方法の第1の実施形態を示す概略斜視
図である。
【図5】 図3に示すオフセット距離δTを有効利用す
る同期信号埋込み方法の第2の実施形態を示す概略斜視
図である。
【図6】 図2に示すスタンパから作成される、本発明
の一実施形態としての光ディスクの概略斜視図である。
【図7】 図2に示すヘッダー記録部に記録されるヘッ
ダー情報の記録方法を説明するための概略平面図であ
る。
【図8】 図7に示すヘッダー記録部をEO素子を使用
して作成する方法を説明するための波形図である。
【図9】 図2に示すヘッダー記録部の製造に適用され
るパルス駆動回路の波形図及び回路図である。
【図10】 図9に示すパルス駆動回路の動作を示すタ
イミングチャートである。
【図11】 図9に示すパルス駆動回路の効果を説明す
るための波形図である。
【図12】 図9に示すものより更に具体的なパルス駆
動回路の回路図である。
【図13】 図2などのスタンパの製造に適用されるE
O駆動回路の回路図である。
【図14】 可変インピーダンス回路の構成図である。
【図15】 本発明に係る光ディスクのアドレス構成を
示す概略斜視図である。
【図16】 本発明に係る光ディスクのアドレス構成を
示す表である。
【図17】 本発明に係る光ディスクの駆動装置の構成
図である。
【図18】 2種類の異なるビーム径で光ビームで光デ
ィスクの原盤を作成する露光法を説明するための概略斜
視図、平面図及び断面図である。
【図19】 図18に示す原盤から作成されるスタン
パ、当該スタンパから作成されるレプリカ、当該レプリ
カから作成される記録媒体を示す断面図である。
【図20】 図19に示す2種類の記録媒体と記録再生
用の光ビームの入射方向との関係を説明する断面図であ
る。
【図21】 図19に示す記録媒体の一方を他方と同様
の入射方向にするために構造を変更する方法を説明する
ための断面図である。
【符号の説明】
1 露光用の光束(光
ビーム) 2 露光パターン 10 ヘッダー記録トラ
ック(ランド) 11 ヘッダー記録部 12 データ記録トラッ
ク(グルーブ) 13 同期用ミラー部 14 同期用マーク 21 N型FET 22 ソース抵抗 23 FETドライバ 24、27 抵抗器 25 スイッチング素子 29 波形成形制御回路 30 パルス波形入力 31 パルス波形出力 100A、100B 原盤 101A、101A、101B スタンパ 102A、102B、102B レプリカ 103、103A、103B 記録媒体(光ディ
スク) 104 基板 105 記録膜 106 反射膜 200 EO素子部 300 駆動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 G11B 7/24 561T 565 565J 571 571B 7/26 501 7/26 501 511 511 Fターム(参考) 5D029 PA03 WA05 WA12 WA29 WA32 WA33 WB13 WC01 5D090 AA01 BB01 BB04 CC01 CC04 CC14 CC16 DD03 FF11 FF15 FF41 GG03 GG10 GG27 KK09 LL03 5D119 AA22 AA28 BA01 BB03 BB09 DA01 DA05 EA02 EC20 FA02 GA02 HA60 HA68 5D121 BB26 CA00

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アドレス情報を含むヘッダー記録部を径
    方向に偏向して記録されているランドと、当該ランドに
    対して高低差を持って配置され、データが記録されるデ
    ータ記録部を含むグルーブとが径方向に交互に配置され
    ている光ディスクであって、 前記ヘッダー記録部を径方向に配置された前記ランド毎
    に周方向に交互にずらして配置すると共に、前記グルー
    ブの前記データ記録部と前記ランドの前記ヘッダー記録
    部とを周方向にずらして配置し、前記ヘッダー記録部
    は、前記ランドの両側に隣接する前記グルーブに対して
    同一のアドレス情報を再生させることを特徴とする光デ
    ィスク。
  2. 【請求項2】 前記ヘッダー記録部に記録されるマーク
    の前方エッジの傾斜と後方エッジの傾斜を異ならせて形
    成し、傾斜の違いをデータ情報の記録に相当させること
    を特徴とする請求項1記載の光ディスク。
  3. 【請求項3】 前記周方向に交互にずらして配置された
    各ヘッダー記録部の間に、径方向に関して相互に交差し
    ない領域を有することを特徴とする請求項1記載の光デ
    ィスク。
  4. 【請求項4】 前記径方向に関して相互に交差しない領
    域に、同期信号を読み出すためのマークを形成したこと
    を特徴とする請求項3記載の光ディスク。
  5. 【請求項5】 前記ランドの径方向の幅を0.30μm
    以下とすることを特徴とする請求項3記載の光ディス
    ク。
  6. 【請求項6】 前記データを記録及び/又は再生するた
    めの光ビームの入射面に対して前記グルーブを前記ラン
    ドよりも近い位置に配置したことを特徴とする請求項1
    記載の光ディスク。
  7. 【請求項7】 アドレス情報を含むヘッダー記録部を径
    方向に偏向して記録されているランドと、当該ランドに
    対して高低差を持って配置され、データが記録されるデ
    ータ記録部を含むグルーブとが径方向に交互に配置され
    ている光ディスクであって、前記ヘッダー記録部を径方
    向に配置された前記ランド毎に周方向に交互にずらして
    配置すると共に、前記グルーブの前記データ記録部と前
    記ランドの前記ヘッダー記録部とを周方向にずらして配
    置し、前記ヘッダー記録部は、前記ランドの両側に隣接
    する前記グルーブに対して同一のアドレス情報を再生さ
    せることを特徴とする光ディスクの前記グルーブをフォ
    ーマットする方法であって、 前記各ランド毎に異なる前記アドレス情報を書き込むス
    テップと、 前記アドレス情報と当該アドレス情報を有する前記ラン
    ドが前記グルーブのいずれに側にあるかの左右情報とを
    組み合わせて前記グルーブのアドレス付けを行うステッ
    プとを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 アドレス情報を含むヘッダー記録部を径
    方向に偏向して記録されているランドと、当該ランドに
    対して高低差を持って配置され、データが記録されるデ
    ータ記録部を含むグルーブとが径方向に交互に配置され
    ている光ディスクであって、前記ヘッダー記録部を径方
    向に配置された前記ランド毎に周方向に交互にずらして
    配置すると共に、前記グルーブの前記データ記録部と前
    記ランドの前記ヘッダー記録部とを周方向にずらして配
    置し、前記ヘッダー記録部は、前記ランドの両側に隣接
    する前記グルーブに対して同一のアドレス情報を再生さ
    せることを特徴とする光ディスクのアドレスを識別する
    方法であって、 前記各ランド毎に異なる前記アドレス情報を検出するス
    テップと、 前記グルーブに前記データを記録及び/又は再生するた
    めの光ビームが読み取り可能な前記アドレス情報が当該
    グルーブの左右のいずれにある前記ランドから読み取れ
    るかを判断するステップと、 前記アドレス情報と前記左右情報の検出結果を利用して
    前記グルーブのアドレスを識別する方法。
  9. 【請求項9】 アドレス情報を含むヘッダー記録部を径
    方向に偏向して記録されているランドと、当該ランドに
    対して高低差を持って配置されたグルーブとが径方向に
    交互に配置されているスタンパであって、 前記ヘッダー記録部を径方向に配置された前記ランド毎
    に周方向に交互にずらして配置すると共に、前記ヘッダ
    ー記録部は、前記ランドの両側に隣接する前記グルーブ
    に対して同一のアドレス情報を再生させることを特徴と
    するスタンパ。
  10. 【請求項10】 スタンパよりディスク基板の信号面を
    転写する工程を含む光ディスクの製造方法において、前
    記スタンパは、原盤作成プロセスにおいて、径方向に偏
    向可能な1条の光ビームを用いてヘッダー情報を偏向露
    光し、かつ、当該ヘッダー情報を隣接する各ヘッダー情
    報記録領域毎に周方向に交互にずらして記録することに
    より作成されたマスタ原盤であることを特徴とする光デ
    ィスクの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記光ビームの偏向をEO偏向素子を
    用いて行い、当該EO偏向素子の電極に印加する電圧を
    パルス波形の立上り時と立下り時の時間傾斜が情報内容
    に対応する変化を与えて記録することを特徴とする請求
    項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記EO偏向素子を駆動するパルス信
    号の時間傾斜を、前記EO偏向素子を含む回路の時定数
    で制御することを特徴とする請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 アドレス情報を含むヘッダー記録部を
    径方向に偏向して記録されているランドと、当該ランド
    に対して高低差を持って配置され、データが記録される
    データ記録部を含むグルーブとが径方向に交互に配置さ
    れている光ディスクであって、前記ヘッダー記録部を径
    方向に配置された前記ランド毎に周方向に交互にずらし
    て配置すると共に、前記グルーブの前記データ記録部と
    前記ランドの前記ヘッダー記録部とを周方向にずらして
    配置し、前記ヘッダー記録部は、前記ランドの両側に隣
    接する前記グルーブに対して同一のアドレス情報を再生
    させることを特徴とする光ディスクの回転制御部と、 前記グルーブに沿って光ビームを照射する光学ヘッド
    と、 当該光ヘッドによって検出された読み出し信号波形より
    再生信号を得る記録再生信号処理回路と、 当該記録再生信号処理回路によって再生されたアドレス
    情報より正しいアドレス情報を得るアドレス情報管理手
    段とを備え、当該アドレス情報管理手段は、前記周方向
    に交互にずらして配置されたヘッダー記録部より再生さ
    れたアドレス情報と当該アドレス情報が記録された位置
    とから正しいアドレス情報を判定することを特徴とする
    駆動装置。
  14. 【請求項14】 前記光ディスクは、基板、反射膜、記
    録膜の順に形成された断面構造を有し、 前記光学ヘッドは、前記光ビームを、前記反射膜に関し
    て前記基板とは反対側から前記光ディスクの前記記録膜
    に照射することを特徴とする請求項13記載の駆動装
    置。
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