JP2003099885A - 情報受信装置 - Google Patents

情報受信装置

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JP2003099885A
JP2003099885A JP2001291033A JP2001291033A JP2003099885A JP 2003099885 A JP2003099885 A JP 2003099885A JP 2001291033 A JP2001291033 A JP 2001291033A JP 2001291033 A JP2001291033 A JP 2001291033A JP 2003099885 A JP2003099885 A JP 2003099885A
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JP
Japan
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images
polarizing plates
light
camera
predetermined
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Withdrawn
Application number
JP2001291033A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Tsumura
俊弘 津村
Hideki Onoda
秀樹 小野田
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TSUMURA SOGO KENKYUSHO KK
Kanebo Ltd
Original Assignee
TSUMURA SOGO KENKYUSHO KK
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的高速で移動する移動体であっても、コ
ンパクトな地上側施設から、十分に大きな情報量の情報
を受信できる情報受信装置を提供する。 【解決手段】 情報受信装置80は、表面にそれぞれ所
定の偏光方向を有する複数の偏光板が配置された再帰反
射板からの光に基づいて、これら偏光板の偏光方向が反
映された複数個の画像を取得するためのカメラ40と、
カメラ40によって取得された複数個の画像から、再帰
反射板上の複数の偏光板の偏光方向によって表わされる
符号を復号化するためのデコーダ装置90とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、互いに離隔した
局の間で情報を伝達するためのシステムに関し、特に、
一方から他方に光を用いて多くの情報量を短い時間で伝
達することができる情報伝達システムにおいて、情報を
受信する側に設けられる情報受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車を目的地まで誘導したり、
自動車の現在位置または進行すべき方向をドライバーに
指示したりする、いわゆるカーナビゲーションシステム
が開発され、実用化されている。カーナビゲーションシ
ステムは、大きく二つの方式に分けることができる。1
つ目は、航空機のナビゲーションにおいて自立航行方式
と呼ばれているものに類似する方式であり、2つ目は、
同じく航行援助施設による方式に類似するものである。
【0003】自立航行方式とは、自分自身の移動速度、
および移動方向とを常時監視し、それを積分することに
より自己の現在位置を求める方式である。航行援助施設
による方式とは、たとえば地上に設いられた複数のレー
ダからの電波を受けて、それら援助施設の位置と、受信
した電波の状態とから自分自身の位置を割出したり、あ
るいは直接に通信により自分の位置の情報を受取ったり
する方式である。カーナビゲーションの方式では、航行
援助施設による方式は、自立航行方式による位置情報を
補正するために用いられることが多い。
【0004】上述の自立航行方式によって求められた自
動車の位置データは、自動車を自動的に目的地まで誘導
するシステムに用いることができる。しかしながら、現
時点においては、上述のような自動誘導技術はまだ開発
されていない。ある程度実用化されているものとして、
上述の自立航行方式によって求められた位置データを、
自動車に積載された表示装置に表示するものがある。
【0005】表示装置上に位置情報を表示する方法とし
ても、複数種類のものが提案されている。それらの提案
のうちには、移動する自動車の描いた軌跡と、現在位置
および進行方向を表示装置上に表示するもの、移動する
自動車が描いた軌跡を表示装置上に表示するとともに、
さらにその背景として地図を表示するもの、さらに、道
路に関する座標データを用い、CRT上に道路地図を表示
するとともに、移動する自動車の軌跡を道路の座標デー
タによって補正して、自動車の現在位置を必ず道路と一
致させるように表示するものなどがある。
【0006】上述の自立航行方式は、すべての機器が誤
差を全く含まずに動作すると仮定すれば、理想的な方式
ということができる。しかし現実には、そのようなこと
は不可能である。たとえば自動車の進行方向を正確に測
定することは不可能であるし、速度の測定にも誤差が含
まれることは避けられない。したがって、自立航行方式
によって得られた位置データを、何らかの手段によって
補正する必要がある。そのような場合に、たとえば路側
にその場所の位置を自動車のナビゲーションシステムに
伝達する施設を設ければ、ナビゲーションシステムでは
受けた情報に基づいて自己の位置を補正することができ
る。
【0007】そうした施設の一例が、特許第28990
13号明細書に開示されている。この従来技術では、た
とえば路側にその位置に固有の固有情報で変調されたフ
ァンビームを出射する送信装置を設け、自動車はこのフ
ァンビームを受光し固有情報を復調して位置の補正に用
いる。
【0008】しかしこの例では送信装置と受光装置との
双方に複雑な装置を設ける必要があり、経済的でない。
そこで上記特許には、さらに改良案として、送信装置に
は、入射した光をその入射した方向に反射する、いわゆ
る再帰反射性を有する反射装置、たとえばコーナーキュ
ーブプリズムを用い、反射光を固有情報で変調すること
により、情報を自動車に伝達するシステムが開示されて
いる。再帰反射装置を用いるので、光出射のために必要
な電力が不要となる。
【0009】しかし、再帰反射装置を用いても、反射光
を変調する装置が必要であり、その装置を動作させるた
めに複雑な回路がやはり必要となり、信頼性が低下する
おそれがある。そのためある程度の情報量の情報を、あ
る程度の速度で移動する車両などの移動体に送信できる
信頼性の高い情報送信装置が望まれていた。
【0010】そのような情報送信装置の一例が、特開平
11−326516号公報に開示されている。同公報に
記載の情報送信装置は、直線上に配列された複数個のコ
ーナーキューブを含む。一部のコーナーキューブには偏
光板が設けられ、他のコーナーキューブには偏光板が設
けられていない。このコーナーキューブ群に、情報を受
信しようとする装置から、偏光した光と、偏光していな
い光とを照射してスキャンし、コーナーキューブからの
反射光をそれぞれ観測する。偏光した光の場合には、偏
光板が設けられたコーナーキューブからは反射光は得ら
れず、偏光板が設けられていないコーナーキューブから
のみ反射光が得られる。一方、偏光していない光の場合
には、両方の種類のコーナーキューブから反射光が得ら
れる。
【0011】こうして、複数個のコーナーキューブにつ
いて順次、偏光板が設けられているか否かを判定する。
偏光板が設けられている場合を論理「1」、設けられて
いない場合を論理「0」と定めておくことにより、この
コーナーキューブ群の偏光板の設け方により、ある符号
を表わすことができる。受信装置は、反射光の有無を観
測することでこの符号をデコードできる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
技術では、移動体として人のようにゆっくりと移動する
ものが想定されている。人のようにゆっくりと移動する
場合には、上記したコーナーキューブの各々について順
次反射光の有無を判断することは比較的容易である。し
かし自動車のようにより高速で移動する移動体の場合に
は、上記した方法ではコーナーキューブ群の配置を比較
的長い距離にわたって行なわなければならず、距離に制
約がある場合には限られた情報しか伝達することができ
ない。
【0013】本発明はこの課題を解決するためになされ
たものであって、その目的は、局の一方が比較的高速で
移動する移動体である通信においても、十分に大きな情
報量の情報を信頼性高く受信できる情報受信装置を提供
することである。
【0014】この発明の他の目的は、局の一方が比較的
高速で移動する移動体である通信においても、十分に大
きな情報量の情報を光を用いて信頼性高く受信できる情
報受信装置を提供することである。
【0015】この発明の他の目的は、局の一方が比較的
高速で移動する移動体である通信においても、十分に大
きな情報量の情報を短時間で光を用いて信頼性高く受信
できる情報受信装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の局面によ
れば、情報受信装置は、それぞれ所定の偏光方向を有す
る、予め定められた態様で配置された複数の偏光板を透
過した光に基づいて、複数の偏光板の偏光方向が反映さ
れた複数個の画像を取得するための画像取得手段と、画
像取得手段によって取得された複数個の画像から、複数
の偏光板の偏光方向によって表わされる符号を復号化す
るための復号化手段とを含む。
【0017】画像取得手段によって取得された複数個の
画像に基づいて、復号化手段によって再帰反射板上の偏
光板の偏光方向によって表わされる符号が復号化され
る。従来の技術のように時間的に順次に反射光の偏光の
有無を判定する必要がなく、画像が得られれば直ちに復
号化が可能なので、高速に、かつ信頼性高く情報の受信
を行なうことができる。
【0018】本発明の第2の局面によれば、情報受信装
置は、それぞれ所定の偏光方向を有する、予め定められ
た態様で表面に配置された複数の偏光板を有する再帰反
射板からの反射光に基づいて、複数の偏光板の偏光方向
が反映された複数個の画像を取得するための画像取得手
段と、画像取得手段によって取得された複数個の画像か
ら、再帰反射板上の複数の偏光板の偏光方向によって表
わされる符号を復号化するための復号化手段とを含む。
【0019】画像取得手段によって取得された複数個の
画像に基づいて、復号化手段によって再帰反射板上の偏
光板の偏光方向によって表わされる符号が復号化され
る。従来の技術のように時間的に順次に反射光の偏光の
有無を判定する必要がなく、画像が得られれば直ちに復
号化が可能なので、高速に、かつ信頼性高く情報の受信
を行なうことができる。また、再帰反射板には可動部分
を設けなくても良い。その結果、情報を発信する側で可
動部分に故障が発生したりするおそれが少なく、信頼性
の高い情報伝達を実現することができる。
【0020】本発明の第3の局面によれば、所定の偏光
方向は、予め定められた複数通りの偏光方向のうちの任
意のものであり、画像取得手段は、複数の偏光板を透過
して画像取得手段に到達する光の光路に、予め定められ
た複数通りの偏光方向に対応して設けられ、予め定めら
れた複数通りの偏光方向と少なくとも同じ数の、複数の
画像取得用の偏光板と、複数の画像取得用の偏光板を通
過した光によりそれぞれ形成される複数個の画像を撮影
するカメラとを含む。
【0021】本発明の第4の局面によれば、所定の偏光
方向は、予め定められた複数通りの偏光方向のうちの任
意のものであり、画像取得手段は、光を出射するための
光出射手段と、光出射手段から出射され、再帰反射板に
より反射されてきた光の光路に、予め定められた複数通
りの偏光方向に対応して設けられ、予め定められた複数
通りの偏光方向と少なくとも同じ数の、複数の画像取得
用の偏光板と、複数の画像取得用の偏光板を通過した光
によりそれぞれ形成される複数個の画像を撮影するカメ
ラとを含む。
【0022】本発明の第5の局面によれば、所定の偏光
方向は、予め定められた複数通りの偏光方向のうちの任
意のものであり、画像取得手段は、予め定められた複数
通りの偏光方向にそれぞれ偏光された光を出射するため
の光出射手段と、光出射手段から出射され、再帰反射板
により反射されてきた光によりそれぞれ形成される複数
個の画像を撮影するカメラとを含む。
【0023】本発明の第6の局面によれば、復号化手段
は、カメラにより取得された複数個の画像の中の任意の
ものの間の差分に基づいて、複数個の画像内の複数の偏
光板の存在を検出するための偏光板検出手段と、偏光板
検出手段に接続され、偏光板検出手段により複数の偏光
板の存在が検出されたことに応答して、カメラにより取
得された複数個の画像の各々内の、複数の偏光板に対応
する位置の輝度を算定するための輝度算定手段と、輝度
算定手段により算定された、複数個の画像の各々内の、
複数の偏光板に対応する位置の輝度に基づいて、各複数
の偏光板により表わされる符号を復号化する復号化装置
とを含む。
【0024】画像の任意のものの差分に基づいて複数の
偏光板の存在が検出される。種々の偏光方向の偏光板か
らの光が異なる偏光方向の偏光板を通るときの透過率は
互いに異なるので、画像の差分を見ることで複数の偏光
板の存在を知ることができる。差分がゼロであれば画像
内には偏光板が存在せず、後の処理は不要であると判定
できる。
【0025】本発明の第7の局面によれば、復号化手段
は、カメラにより取得された複数個の画像の中の任意の
ものの間の差分に基づいて、複数個の画像内の再帰反射
板の存在を検出するための再帰反射板検出手段と、再帰
反射板検出手段に接続され、再帰反射板検出手段により
再帰反射板の存在が検出されたことに応答して、カメラ
により取得された複数個の画像の各々内の、再帰反射板
内の複数の偏光板に対応する位置の輝度を算定するため
の輝度算定手段と、輝度算定手段により算定された、複
数個の画像の各々内の、複数の偏光板に対応する位置の
輝度に基づいて、各複数の偏光板により表わされる符号
を復号化する復号化装置とを含む。
【0026】画像の任意のものの差分に基づいて再帰反
射板の存在が検出される。再帰反射板上の種々の偏光方
向の偏光板からの反射光が異なる偏光方向の偏光板を通
るときの透過率は互いに異なるので、画像の差分を見る
ことで再帰反射板の存在を知ることができる。差分がゼ
ロであれば画像内には再帰反射板が存在せず、後の処理
は不要であると判定できる。
【0027】本発明の第8の局面によれば、復号化装置
は、複数の画像取得用の偏光板の偏光方向に対し、予め
定められた複数通りの偏光方向の偏光板の偏光方向の各
々について予め算出された画像の輝度の配列を、予め定
められた符号と組合わせて記憶する符号テーブルと、輝
度算定手段により算定された、複数個の画像の各々内
の、複数の偏光板に対応する位置の輝度の配列を、符号
テーブル内の輝度の配列と照合することにより、対応の
符号を決定するための手段とを含む。
【0028】符号テーブルからのルックアップという簡
単な処理により、符号を復号化することができる。
【0029】本発明の第9の局面によれば、複数個の画
像を撮影するカメラは、各々複数個の画像のうちの予め
定められた一つを撮影する複数個のカメラを含む。
【0030】各々が一つずつの画像を撮影する複数個の
カメラを用いるので、個々のカメラの制御が容易であ
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。以下の第1の実施の形態〜第4の実施の形
態では、移動体として自動車を想定し、地上側施設とし
て自動車が走行する道路の路側に設けられたガードレー
ルの支柱上に設けられた、再帰反射性を有する反射板の
上に偏光板を用いて形成されたバーコードを用いること
を想定する。しかし本発明が以下の実施の形態に限定さ
れるものでないことは当業者には明らかである。たとえ
ば移動体としては、鉄道車両、モノレール、地上走行中
の航空機、船舶、その他地上側施設と所定の関係にある
コースを走行、移動する移動体であればどのようなもの
に対しても本発明は適用できる。
【0032】また本発明は、自動車などの移動体に上記
したバーコードを設ける場合にも適用できる。第5の実
施の形態はそうした場合の一例である。この場合、地上
側の施設に電源供給を行なったり、地上側の施設をネッ
トワークにより相互接続したりする設備が必要になる
が、そのためのコストが問題とならない場合には特に有
用である。
【0033】また第1の実施の形態〜第5の実施の形態
では再帰反射板の上に偏光板を配置したものをバーコー
ドとして用いるが、本発明は再帰反射性を用いる場合に
は限定されない。たとえば、光源の前に光を透過する板
を設け、この板の上に所定の態様で偏光板を配置したバ
ーコードを用いてもよい。本発明の第6の実施の形態は
そうした場合の一例である。
【0034】以下の実施の形態はいずれも、通信をする
一方が移動体であり他方が地上に固定された場合を想定
している。しかし本発明はそうした実施の形態には限定
されない。たとえば、移動体相互の間で情報を送信する
場合にも本発明は適用できる。
【0035】[第1の実施の形態]図1および図2を参
照して、本発明の第1の実施の形態にかかる情報受信装
置は、道路32上を走行する車両30の左フェンダー部
分に側面を向いて取付けられた、後述するカメラ40お
よびライト42を含む。この情報受信装置は、カメラ4
0およびライト42を用いて、道路32の路側に設けら
れたガードレール34の支柱上に配置された、後述する
ように再帰反射板と偏光板とを用いて形成されたバーコ
ード36を読取り、その符号をデコードする。
【0036】図3を参照して、バーコード36は、入射
する光の少なくとも一部をその入射方向と同じ方向に反
射する性質を有する再帰反射板50と、再帰反射板50
の上に、一列に配置された複数(本実施の形態では7
個)のバー領域52、54、56、58、60、62、
および64とを含む。バー領域52、54、56、5
8、60、62、64には、後述するように4通りの偏
光方向のいずれか一つを向いた偏光板が張られているも
のと、偏光板が張られていないものとがある。偏光板の
有無の配置と、偏光板の偏光方向とによって後述するよ
うに情報量の多い符号が構成されている。
【0037】図4を参照して、バー領域52、54、5
6、58、60、62、および64に張られる偏光板の
偏光方向は、水平方向(0度)を基準として、0度、4
5度、90度、および135度の4通りである。
【0038】バー領域52、54、56、58、60、
62、および64の偏光板の配置の有無および各偏光板
の偏光方向の例を図5に示す。本実施の形態では、先頭
および最後のバー領域52および64には必ず偏光方向
90度の偏光板が張られている。これは、後述するよう
に画像を用いてこのバーコードを検出する際に、基準と
なる位置を決定するために用いられる。バー領域54、
56、58、60、および62が実質的な符号を形成す
る。
【0039】図5に示される例では、バー領域54、5
6、58、60、および62の偏光板の有無および偏光
方向は、有り(45度)、有り(135度)、無し、有
り(0度)、および有り(45度)である。後述するよ
うにこれを解読すると「13401」となる。なお本実
施の形態では、符号の各桁は後述するように5つの値
(0〜4)を取り得る。したがって図3に示すバーコー
ドは、全部で5の5乗(=3125)通りの値をとるこ
とができる。バー領域の数を1つ増やすごとに、とり得
る値の数は5倍になるので、このバーコードによってあ
らわされる符号の情報量は従来の偏光板を用いないもの
と比較してはるかに多くなる。
【0040】図6に、本実施の形態にかかる情報受信装
置80のブロック図を示す。図6を参照して、この装置
80は、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semico
nductor)カメラからなる、一度に5枚の画像をとるこ
とが可能なカメラ40およびライト42に加えて、後述
する種々の回路を収容するデコード装置90と、デコー
ド装置90に接続され、デコードされた符号に応じた情
報を表示したり音声を発生したりするための液晶表示装
置(LCD)94およびスピーカ92とを含む。
【0041】図7を参照して、カメラ40は実際には5
つの別々のCMOSカメラからなっている。したがって
これら5つのCMOSカメラにより、同時に5つの画像
が撮影される。そのうちの4つのカメラ130、13
2、134、136上にはいずれも偏光板が配置されて
いる。それらの偏光方向はそれぞれ0度、45度、90
度、および135度である。残りの受光部138上には
偏光板は設けられていない。
【0042】再び図6を参照して、デコード装置90
は、カメラ40から出力される5枚の映像の各画素を各
々3値化する3値化回路100と、3値化回路100の
出力する、3値化された5枚の映像を格納するRAM
(Random Access Memory)102と、RAM102に接
続され、後述するプログラムを実行することによりカメ
ラ40が撮影した5枚の映像からバーコード36により
あらわされる符号を解読する処理を行なうプロセッサ1
10と、プロセッサ110により制御されて所定のタイ
ミングでライト42を点灯するライト駆動回路106
と、プロセッサ110により制御されて、ライト42が
点灯されているタイミングでカメラ40の5つのCMO
Sカメラのシャッターを同時に動作させるためのカメラ
駆動回路108と、プロセッサ110に接続され、5枚
の画像から得られる情報と符号との間の変換テーブルを
格納する符号テーブル104と、プロセッサ110に接
続され、プロセッサ110がバーコード36の符号を解
読するためのプログラム、および解読後にその解読され
た符号に基づいて行なう処理を実現するためのプログラ
ムなどを記憶したカードメモリ122が装着されるメモ
リースロット114と、プロセッサ110に接続された
操作パネル120と、プロセッサ110から与えられる
表示信号にしたがって、液晶表示装置94を駆動するた
めの液晶ドライバ118と、プロセッサ110から与え
られる音声信号をアナログ変換して増幅し、スピーカ9
2に与えるための増幅器116とを含む。
【0043】図8を参照して、バー領域に設けられる偏
光板の偏光方向と、カメラの前に設けられる偏光板の偏
光方向との組合わせにより、そのバー領域に対応して得
られる画像の明るさがどのようになるかを説明する。図
8において、左端の列にはバー領域に設けられる偏光板
(以下「バー偏光板」と呼ぶ。)の偏光方向を示す。上
端の行にはカメラの前に設けられる偏光板(以下「カメ
ラ偏光板」と呼ぶ。)の偏光方向を示す。各列と各行と
の交点には、その列に対応するカメラ偏光板の偏光方向
と、その行に対応するバー偏光板の偏光方向との組合わ
せにより、その部分の画像の明るさがどのようになるか
を四角の幅で示す図と、それら明るさを3値で示す数字
とが配置されている。四角の幅が大きいほど明るいこと
を示す。最も暗い部分では四角の幅はゼロ、最も明るい
部分では四角の幅は2である。明るさは0、1、2の3
値で表わされる。
【0044】たとえば、(A)の行と(a)の列との交
点(以下これを(A,a)と表わす。)では、両者の偏
光板の偏光方向が一致している。そのため明るさは最も
明るい。その値は「2」である。(A,c)では明るさ
は0である。つまりこの場合、画像中にはこの部分は現
れない。各画像の各バー領域の明るさは、そのバー領域
上に設けられた偏光板の偏光方向と、各画像を撮影した
カメラの受光部前に設けられた偏光板の偏光方向とによ
って定まる。したがって、あるバー領域から得られた4
つの画像から得られたそのバー領域に関する明るさの値
から、そのバー領域上に設けられた偏光板の偏光方向を
知ることができる。こうして、各バー領域上に配置した
偏光板の偏光方向により、一桁の符号をあらわすことが
できる。偏光方向は図4に示すとおり、偏光板なしも含
めて5通りである。したがって、このバーコードのバー
領域がn+2個あれば、そのうちの両端を除くn個によ
って5のn乗個の値を表わすことができる。
【0045】図9に、符号テーブル104の例を示す。
符号テーブル104の各行の左4つの要素は、図8の符
号テーブル104の各行の4つの要素に対応する。すな
わち、偏光板が配置された4つのカメラから得られる4
枚の画像から、あるバー領域の明るさを表わす3値が4
つ得られる。この4つの値を予め定められる順番になら
べ、符号テーブル104中で一致する行を探せば、その
行の右端にあるのがそのバー領域によってあらわされる
符号の値となる。図8、図9に示される例では、偏光板
の偏光方向が0度、45度、90度、135度および偏
光板なしに対してそれぞれ0、1、2、3、4の値が割
当てられている。
【0046】図5に示されるような偏光板の配置を持つ
バーコードについて、図9の符号テーブルを用いて解読
すると図10のとおりとなる。これらの値のうち、先頭
および最後は常にこの値をとるので、残る5つの数字を
ならべた「13401」がこのバーコードの表わす符号
である。
【0047】なお、ここでは説明を分かりやすくするた
めに符号を5進数で表現しているが、実際にはこれら符
号はデジタル表現として得られる。また、実際には偏光
板を取付けたカメラでは、偏光板のために入射光の光量
が落ち、偏光板を取付けないカメラとの間で受光量の相
違が生じることがある。その場合には、偏光板を取付け
ないカメラの受光部に、受光量を調整するためのフィル
タを取付けてもよい。
【0048】図11および図12を参照して、このバー
コードの位置を画像により検出する際の原理について説
明する。図11に示すように、本実施の形態の装置で
は、バーコード50の先頭のバー領域52および最後の
バー領域64には、いずれも偏光方向が90度の偏光板
が設けられている。その結果、この偏光板の画像を撮影
した際、受光部に偏光方向が90度の偏光板が取り付け
られているカメラでは、図11の中央の列に示すよう
に、この領域52および64に対応する画像領域の輝度
レベルは3値で「2」(最も明るい)となる。一方、水
平方向の偏光方向の偏光板が取り付けられているカメラ
では、図11の最も右側の列に示すように領域52およ
び64に対応する画像領域の輝度レベルは3値で「0」
となる。
【0049】そこで、偏光方向が90度の偏光板を取付
けたカメラから得られた画像と、水平方向の偏光方向の
偏光板を取付けたカメラから得られた画像との差分をと
ることを考える。この場合、図12に示すように、バー
領域52および64に対応する両画像の差分領域15
0、152の輝度レベルは、いずれも「2」となる。
【0050】他のバー領域については、そのバー領域に
設けられた偏光板の偏光方向により両画像での当該領域
に対応する画像領域の輝度レベルの組合わせは「0」、
「1」、「2」の任意の値の組合わせとなる。したがっ
て、両画像の差分の輝度レベルも「0」、「1」、また
は「2」となる。またこの間の領域において、偏光板な
しのカメラから得られた画像では、輝度レベルはすべて
「2」となるはずである。
【0051】一方、バーコード以外の領域、すなわちバ
ーコードの周囲の領域の全てにおいては、カメラへの入
射光は偏光されていないので、カメラの受光部に取付け
られた偏光板の偏光方向にかかわらず、その画像領域の
輝度レベルは同じとなる。したがって、この部分では両
画像の差分の輝度レベルは「0」となる。
【0052】すなわち、差分画像中に、図12の領域1
50および152に示すような輝度レベル「2」を示
す、上下方向に配列された少なくとも二つの領域が存在
しており、かつこの間の領域において、偏光板なしのカ
メラから得られた画像の輝度レベルが全て「2」となっ
ている場合、画像中にバーコードが存在していると判定
することができる。そしてこれら輝度レベル「2」を示
す領域中で、最も上の領域と、最も下の領域とによって
挟まれた範囲をバーコード領域と判定することができ
る。この処理をバーコード領域の抽出と呼ぶ。
【0053】バー領域の数は予めわかっている。したが
って抽出されたバーコード領域をバー領域の数にしたが
って分割することにより、個々のバーコード領域の位置
を特定することができる。これをバーコード領域の正規
化と呼ぶ。
【0054】以上のように、偏光方向の異なる偏光板を
設けた二つのカメラから得られた画像の差分画像から、
バーコード領域の存在を検知してデコード処理を開始す
るのが本実施の形態のひとつの特徴である。なお、差分
を得るための二つの画像として、任意の偏光方向の偏光
板を設けたカメラから得られた画像と、偏光板なしのカ
メラから得られた画像とを用いてもよい。また、カメラ
への入射光中には、バーコード以外の何らかの要因によ
り偏光された領域が存在し、ノイズとなる場合もあり得
る。しかしそうした偏光領域は小さいものと考えられる
ので、たとえば差分画像に対して細め処理をした後再度
太め処理をするなどの画像処理をすることで、そうした
ノイズに属する差分画像を消去することができる。
【0055】本実施の形態の装置において、上記したよ
うなバーコードの符号を解読するために、図6のプロセ
ッサ110が実行する処理について説明する。図13に
そのフローチャートを示す。このフローチャートにより
示される処理は、カメラ40による撮影間隔と同期し
て、所定時間で、たとえば1/60秒間隔で実行され
る。またこの処理の開始に先だって、3値化回路100
が上記した5つの画像を3値化してRAM102に格納
していることが前提である。
【0056】まず、ステップ200(以下「ステップ」
を省略して単に「S」と表わす。)において、上記した
カメラ130および134から得られた画像の差分を計
算する(S202)。得られた差分画像が「0」、すな
わち両者に相違がない場合にはバーコードの画像が画像
領域中に存在していないと考えられるので処理を終了す
る。
【0057】差分画像に「0」でない領域が存在してい
る場合、上記した方法によってバーコード領域を抽出し
(S204)、バーコード領域を正規化する(S20
6)。
【0058】以下、5個のカメラによって撮影された5
つの画像の各々に対して、抽出され正規化されたバーコ
ード領域中のバー領域に対応する画像領域の平均輝度を
計算する。最初に、プログラムの繰返し変数であるNお
よびMに0を代入する(S208)。変数Nは画像番号
(1〜5)であり、変数Mはバー領域番号(1〜6)で
ある。
【0059】変数Nに1を加算する(S210)。その
結果変数Nの値が5より大きくなったか否かを判定する
(S212)。変数Nの値が5より大きい場合には制御
はS222に進み、それ以外の場合には制御はS214
に進む。
【0060】S214では、変数Mに1を加算する。続
いて、変数Mの値が6を越えたか否かを判定する(S2
16)。変数Mの値が6を越えた場合にはMに0を代入
して(S220)、制御をS210に戻す。変数Mの値
が6以下であれば、S218において、N番目の画像の
M番目のバー領域の平均階調を計算する。計算が終われ
ば制御はS214に戻る。
【0061】S212における判定の結果、変数Nの値
が5を超えたと判定された場合、全ての画像の全てのバ
ー領域を処理したことになり、制御はS220に進む。
S220では、S210からS218の処理で得られた
各画像のバー領域のうち、偏光板なしの画像から得られ
たバー領域の輝度レベルが全て「2」であったか否かを
判定する。ひとつでも「2」以外のものがあれば、バー
コードが存在していなかった可能性があるので、符号の
解読を中止して処理を終了する。輝度レベルが全て
「2」である場合、制御はS224に進む。
【0062】S224以下の処理は、各バー領域により
表わされる符号を求め、出力する処理である。S220
では、変数Mに再度0が代入される。続いて変数Mに1
が加算される(S222)。その結果変数Mの値が6を
越えたか否かを判定する。変数Mの値が6を越えた場
合、処理を終了する。
【0063】S224の判定の結果、変数Mの値が6以
下であると判定された場合、制御はS226に進む。S
226では、5つのカメラのうち偏光板なしのカメラを
除く4つのカメラから得られた4つの画像の、それぞれ
のM番目のバー領域の輝度を用いて、図9に示す符号テ
ーブルから対応の符号を読み出す。そして読み出された
符号をS232で所定の記憶領域に格納し、制御をS2
26に戻す。こうして、M>6となれば、S228の判
断の結果処理が終了することになる。
【0064】以上のように本実施の形態の装置によれ
ば、互いに異なる偏光方向の偏光板が取り付けられた複
数個のカメラを用い、これらによって得られた複数個の
画像のうち、所定のものの間の差分をとって差分が0で
なければ、符号解読処理を開始する。自動車などの比較
的高速に移動する移動体においても、瞬時に地上側施設
に設けられたバーコードの存在を判定することができ
る。
【0065】また符号解読処理では、互いに異なる偏光
方向の偏光板が取り付けられた複数個のカメラから得ら
れた画像からそれぞれバー領域の輝度レベルを取り出
し、あるバー領域に対して全ての画像から得られた輝度
レベルを用いて符号テーブルをアクセスして符号をルッ
クアップする。偏光方向の組合わせおよび対応するカメ
ラの個数に応じて、その組合わせの数を多くすることが
できる。たとえば、n個の異なる偏光方向の偏光板を用
いたn個のカメラの画像を組合わせれば、一つのバー領
域でn個の値を表わすことができる(偏光方向は互いに
並行とはならないように選ぶものとする。)。したがっ
て、バー領域の数を、バーコード領域検出のための二つ
のバー領域を除いてm個とすれば、全体ではnm乗個の
値を表わすことができる。その結果、小さなバーコード
を用いて、通常用いられるバーコードと比較してより大
きな情報量の符号を移動体に伝達することができる。
【0066】[第2の実施の形態]第1の実施の形態の
装置では、複数個のCMOSカメラを用いて複数個の画
像を得ている。しかし本発明ではそのように複数個のカ
メラを用いる必要はない。たとえば、単一のカメラを用
い、時分割的に複数個の画像を得るようにしてもよい。
【0067】図14に示すように、第2の実施の形態の
うち、画像を取得する部分は、単一のカメラ240と、
そのカメラの直前に設けられた偏光用円板242と、こ
の偏光用円板242を所定の回転速度で回転させるため
のモータ244とを含む。
【0068】図15を参照して、偏光用円板242は、
全体の2分の1の領域を占める透明領域244と、この
透明領域244の端辺と並行となるように偏光方向が定
められた、残りの領域を占める偏光板246とを含む。
【0069】この場合、図17に示すように、一定時間
の間ライト250を点灯し、その間に、最初に透明部分
がカメラの前に有る位置(A)でシャッターのためのタ
イミング信号252を発生する。以下、次に偏光板24
6が回転してその偏光方向が0度(B)、45度
(C)、90(D)度および135度(E)となる位置
に来るタイミングで、順次カメラ240のシャッターの
ためのタイミング信号254、256、258および2
60を発生する。このように偏光板246の偏光方向を
定め、シャッターを切るタイミングを定めると、偏光用
円板242の回転角度に応じてカメラの受光部前に位置
する偏光板の偏光方向が0度、45度、90度および1
35度の順で定まるので、実質的に図7に示した5つの
カメラを用いた場合と同様の効果を得ることができる。
【0070】なお、上記した偏光板246の偏光方向
は、あくまでバーコードを形成する各領域に設けられた
偏光板の偏光方向との関係で定められる。この第2の実
施の形態においては、第1の実施の形態におけるのと同
様のバーコードを用いることを前提とするが、各バー領
域に設けられた偏光板の偏光方向を他に選択すれば、偏
光板246の偏光方向もそれに伴って変更する必要が生
じることはいうまでもない。
【0071】なおこの実施の形態の装置では、カメラか
ら得られる画像間に時間的なずれが生じる。そのため
に、前記したように画像間の差分画像からバーコードの
存在を検知する際には、この時間的なずれを考慮して画
像の補正を予め行なっておくことが必要である。それ以
外の処理は第1の実施の形態の装置とまったく同様であ
るので、ここではそれらの詳細については繰返さない。
【0072】[第3の実施の形態]上記した第2の実施
の形態の装置では、偏光用円板242は、透明領域24
4と、それ以外の偏光板246とに2分割されていた。
しかし、本発明はそのような偏光用円板に限定されるわ
けではない。たとえば、偏光板の領域をさらに細かく分
割することも可能である。これは、たとえばカメラ24
0の前面に位置する偏光板の偏光方向を、第2の実施の
形態のような順序ではなく、特定の順序で実現しようと
する場合に有効である。
【0073】図18にそのような偏光用円板270の例
を示す。図18を参照して、この偏光用円板270は、
透明領域272と、カメラ240の前面に位置するとき
にそれぞれ偏光方向が0度、90度、45度および13
5度となるように透明領域272から時計回り方向に配
置された4枚の偏光板274、276、278および2
80を含む。
【0074】図19に示すように、この実施の形態の装
置の場合には、偏光なし(A)、偏光方向0度(B)、
90度(C)、45度(D)、135度(E)という順
番で画像を撮影することができる。この場合、偏光方向
0度、90度の画像を先に得ることができるので、偏光
方向0度および90度の画像の差分の取得が早くでき、
デコード処理をするか否かの判定を早期に行なうことが
できるという効果を奏する。また、シャッター間隔を一
定にすることができ、制御を簡単にすることができる。
【0075】[第4の実施の形態]上記した第1の実施
の形態〜第3の実施の形態では、カメラの前面に偏光板
を配置している。しかし本発明はそのような実施の形態
には限定されない。たとえば、偏光板をカメラの前面で
はなくライトの発光部の前に配置することもできる。そ
の一例を図20に示す。図20に示す例では、ライト4
2の前に、第2の実施の形態における偏光用円板242
を配置し、この偏光用円板242をモータ244で回転
させる。こうすることにより、ライト42から発せられ
る光が所定時間間隔で偏光なし、偏光方向角度0度〜1
80度と変化する。したがって偏光方向角度が0度、4
5度、90度および135度となる所定のタイミングで
シャッターを動作させることにより、第2の実施の形態
の装置と同様の画像を得ることができる。
【0076】また、この偏光用円板242に代えて、第
3の実施の形態の偏光用円板270を用いても良い。ま
た、単一のライトと偏光用円板とを用いるのにかえて、
互いに異なる偏光方向の偏光板が取り付けられた複数個
のライトを用い、これらライトを異なったタイミングで
順次点灯するようにしてもよい。
【0077】[第5の実施の形態]第1〜第4の実施の
形態の装置では、地上側の施設に再帰反射板が設けら
れ、カメラなどは移動体上に設けられている。しかし本
発明はそうした実施の形態のみには限定されない。移動
体上に再帰反射板が設けられ、地上側の施設にカメラが
設けられていても良い。第5の実施の形態はそうした例
である。
【0078】図21および図22を参照して、本実施の
形態のシステムのカメラ250、256は、たとえば有
料道路の料金所254に関連して設けられており、再帰
反射板を用いたバーコード262が車両260の側面に
設けられている。このバーコードには、この車両に固有
の情報(たとえば自動車のナンバー、車台番号など)が
コード化されている。したがって、カメラ250でバー
コード262を読取ることにより、この車両を特定で
き、さらにはこの車両を運行している者(たとえば運転
者、または車両の持ち主など)を特定することができ
る。
【0079】本実施の形態の装置では、カメラ250、
256等で車両260に固有の情報を読取り、その車両
の運行者を特定することにより、その有料道路の通行料
金をその運行者に自動的に課す。同時に、料金所の先に
表示板252を設けておき、この表示板に車両260の
ナンバー、料金などを表示する。
【0080】こうしたシステムにより、有料道路の課金
システムを自動化することができる。光を用いているた
めに、電波を用いた場合のように前後する自動車を混同
したりする問題が発生するおそれが少ないという効果が
ある。
【0081】[第6の実施の形態]今までの実施の形態
は、いずれも再帰反射板を用い、その表面に偏光板が配
置されたバーコードを用いている。しかし本発明はその
ような実施の形態には限定されない。透過板上に偏光板
からなるバーコードを設け、この背後に光源を設けて、
光源から出射され偏光板により偏光された光を受光する
ことによっても、上記した実施の形態と同様の効果を得
ることができる。本実施の形態はそうした場合の例であ
る。
【0082】図23に、本実施の形態にかかる、光源内
蔵型の交通標識290を示す。図24は、図23の一点
鎖線A−Aにおける断面図である。
【0083】図23および図24を参照して、この標識
290は、中空で、光を透過する材質からできた、前面
294を有する本体292と、前面294上に形成され
た交通標識296と、同じく前面294上に配置され
た、所定の位置に配列された複数個の偏光板からなるバ
ーコード298と、本体292の中空部に設けられた高
原である光源300と、光源300に電源を供給するた
めの太陽蓄電池302とを含む。太陽蓄電池302は太
陽電池および蓄電池を有し、日中に太陽電池で発電した
電力を蓄電池に蓄積しておき、夜間はこの電力を光源3
00に与えることにより、光源300から光を射出させ
る。なお太陽蓄電池302はアンテナ304と図示しな
い制御基板を有しており、アンテナ304を介して無線
によって受けた指令に応答して発電・放電を行なう。
【0084】この実施の形態では、光源300から射出
された光は本体の前面294およびバーコード298を
透過して、たとえば車両に設けられたカメラに達する。
バーコード298の偏光板により、各偏光板を透過した
光はそれぞれの偏光板の偏光方向にしたがって偏光され
ている。したがって、図6に示した装置のうち、光を発
生する部分を除いた部分からなる装置でこの光を受光す
ることにより、第1の実施の形態の装置と同じく、この
バーコード298に符号化されている情報を知ることが
できる。
【0085】この実施の形態の場合、バーコード298
だけのために電源を設ける必要はなく、交通標識のため
の施設をそのまま利用することができる。
【0086】またこの実施の形態では、交通標識に太陽
蓄電池を設けているが、たとえば大規模交差点など、交
通信号用のものも含めて電源を容易に確保できる場所で
は、そうした電源を用いて光源を発光させるようにして
もよい。
【0087】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の概略構成を示す
模式図である。
【図2】 移動体に設けられたカメラおよび投光装置の
位置を示すための図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態で用いられる、ガ
ードレールの支柱上に設けられる偏光板と再帰反射板と
を用いて構成されたバーコードを示す図である。
【図4】 本発明の第1の実施の形態で用いられる偏光
板の偏光方向を説明するための図である。
【図5】 本発明の第1の実施の形態で用いられるバー
コードを構成する偏光板の偏光方向の配置を説明するた
めの図である。
【図6】 本発明の第1の実施の形態の情報受信装置の
ブロック図である。
【図7】 本発明の第1の実施の形態の情報受信装置で
用いられるカメラの受光部と、偏光板の配置とを示す図
である。
【図8】 バーコードの偏光板の偏光方向と、カメラで
受光される偏光板の画像の輝度との関係を示すための図
である。
【図9】 符号テーブルの内容の一例を模式的に示す図
である。
【図10】 符号テーブルを用いてバーコードによりあ
らわされる情報をデコードした結果を示す図である。
【図11】 先頭と最後の偏光板と、その反射画像との
関係を示す図である。
【図12】 90度の偏光方法を偏光板からの反射光
を、それぞれ偏光方向が90度および0度の2枚の偏光
板を通して得られる二つの画像の差分を示す図である。
【図13】 本発明の第1の実施の形態にかかる情報受
信装置のプロセッサが実行するプログラムのフローチャ
ートである。
【図14】 本発明の第2の実施の形態の装置における
カメラと偏光用円板との関係を示すための図である。
【図15】 第2の実施の形態における偏光用円板上の
偏光板の偏光方向を模式的に示す図である。
【図16】 図15に示す偏光用円板を回転させたとき
の、カメラの前面に位置する偏光板の偏光方向を示す図
である。
【図17】 本発明の第2の実施の形態におけるライト
の点灯タイミングとカメラのシャッタータイミングとの
関係を示す図である。
【図18】 第3の実施の形態における偏光用円板上の
偏光板の偏光方向を模式的に示す図である。
【図19】 図18に示す偏光用円板を回転させたとき
の、カメラの前面に位置する偏光板の偏光方向を示す図
である。
【図20】 本発明の第4の実施の形態の装置における
ライトと偏光用円板との関係を示すための図である。
【図21】 本発明の第5の実施の形態の概略構成を説
明するための図である。
【図22】 本発明の第5の実施の形態の概略構成を説
明するための図である。
【図23】 本発明の第6の実施の形態にかかる自己発
光型の道路交通標識の概略図である。
【図24】 図23の線A−Aにおける断面図である。
【符号の説明】
30 自動車、32 道路、34 ガードレール、36
バーコード、40カメラ、42 ライト、80 情報
受信装置、90 デコード装置、100 3値化回路、
102 RAM、104 符号テーブル、106 ライ
ト駆動回路、108 カメラ駆動回路、110 プロセ
ッサ、114 メモリースロット、120 操作パネ
ル、122 カードメモリ、130,132,134,
136,138 カメラ。
フロントページの続き (72)発明者 小野田 秀樹 大阪市北区中崎西2丁目4番12号 カネボ ウ株式会社内 Fターム(参考) 2F073 AA32 AB02 AB12 BB01 BC04 CC14 CD16 FG11 FH11 FH14 GG01 GG04 GG08 5H180 AA01 CC04 CC24 EE07 EE10 FF05 FF13 FF33 GG00 HH19

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ所定の偏光方向を有する、予め
    定められた態様で配置された複数の偏光板を透過した光
    に基づいて、前記複数の偏光板の偏光方向が反映された
    複数個の画像を取得するための画像取得手段と、 前記画像取得手段によって取得された前記複数個の画像
    から、前記複数の偏光板の偏光方向によって表わされる
    符号を復号化するための復号化手段とを含む、情報受信
    装置。
  2. 【請求項2】 それぞれ所定の偏光方向を有する、予め
    定められた態様で表面に配置された複数の偏光板を有す
    る再帰反射板からの反射光に基づいて、前記複数の偏光
    板の偏光方向が反映された複数個の画像を取得するため
    の画像取得手段と、 前記画像取得手段によって取得された前記複数個の画像
    から、前記再帰反射板上の前記複数の偏光板の偏光方向
    によって表わされる符号を復号化するための復号化手段
    とを含む、情報受信装置。
  3. 【請求項3】 前記所定の偏光方向は、予め定められた
    複数通りの偏光方向のうちの任意のものであり、 前記画像取得手段は、 前記複数の偏光板を透過して前記画像取得手段に到達す
    る光の光路に、前記予め定められた複数通りの偏光方向
    に対応して設けられ、前記予め定められた複数通りの偏
    光方向と少なくとも同じ数の、複数の画像取得用の偏光
    板と、 前記複数の画像取得用の偏光板を通過した光によりそれ
    ぞれ形成される複数個の画像を撮影するカメラとを含
    む、請求項1に記載の情報受信装置。
  4. 【請求項4】 前記所定の偏光方向は、予め定められた
    複数通りの偏光方向のうちの任意のものであり、 前記画像取得手段は、 光を出射するための光出射手段と、 前記光出射手段から出射され、前記再帰反射板により反
    射されてきた光の光路に、前記予め定められた複数通り
    の偏光方向に対応して設けられ、前記予め定められた複
    数通りの偏光方向と少なくとも同じ数の、複数の画像取
    得用の偏光板と、 前記複数の画像取得用の偏光板を通過した光によりそれ
    ぞれ形成される複数個の画像を撮影するカメラとを含
    む、請求項2に記載の情報受信装置。
  5. 【請求項5】 前記所定の偏光方向は、予め定められた
    複数通りの偏光方向のうちの任意のものであり、 前記画像取得手段は、 前記予め定められた複数通りの偏光方向にそれぞれ偏光
    された光を出射するための光出射手段と、 前記光出射手段から出射され、前記再帰反射板により反
    射されてきた光によりそれぞれ形成される複数個の画像
    を撮影するカメラとを含む、請求項2に記載の情報受信
    装置。
  6. 【請求項6】 前記復号化手段は、 前記カメラにより取得された前記複数個の画像の中の任
    意のものの間の差分に基づいて、前記複数個の画像内の
    前記複数の偏光板の存在を検出するための偏光板検出手
    段と、 前記偏光板検出手段に接続され、前記偏光板検出手段に
    より前記複数の偏光板の存在が検出されたことに応答し
    て、前記カメラにより取得された前記複数個の画像の各
    々内の、前記複数の偏光板に対応する位置の輝度を算定
    するための輝度算定手段と、 前記輝度算定手段により算定された、前記複数個の画像
    の各々内の、前記複数の偏光板に対応する位置の輝度に
    基づいて、各前記複数の偏光板により表わされる符号を
    復号化する復号化装置とを含む、請求項1または請求項
    3に記載の情報受信装置。
  7. 【請求項7】 前記復号化手段は、 前記カメラにより取得された前記複数個の画像の中の任
    意のものの間の差分に基づいて、前記複数個の画像内の
    前記再帰反射板の存在を検出するための再帰反射板検出
    手段と、 前記再帰反射板検出手段に接続され、前記再帰反射板検
    出手段により前記再帰反射板の存在が検出されたことに
    応答して、前記カメラにより取得された前記複数個の画
    像の各々内の、前記再帰反射板内の前記複数の偏光板に
    対応する位置の輝度を算定するための輝度算定手段と、 前記輝度算定手段により算定された、前記複数個の画像
    の各々内の、前記複数の偏光板に対応する位置の輝度に
    基づいて、各前記複数の偏光板により表わされる符号を
    復号化する復号化装置とを含む、請求項4または請求項
    5に記載の情報受信装置。
  8. 【請求項8】 前記復号化装置は、 前記複数の画像取得用の偏光板の偏光方向に対し、前記
    予め定められた複数通りの偏光方向の偏光板の偏光方向
    の各々について予め算出された画像の輝度の配列を、予
    め定められた符号と組合わせて記憶する符号テーブル
    と、 前記輝度算定手段により算定された、前記複数個の画像
    の各々内の、前記複数の偏光板に対応する位置の輝度の
    配列を、前記符号テーブル内の輝度の配列と照合するこ
    とにより、対応の符号を決定するための手段とを含む、
    請求項6または請求項7に記載の情報受信装置。
  9. 【請求項9】 前記複数個の画像を撮影するカメラは、
    各々前記複数個の画像のうちの予め定められた一つを撮
    影する複数個のカメラを含む、請求項3〜請求項8のい
    ずれかに記載の情報受信装置。
JP2001291033A 2001-09-25 2001-09-25 情報受信装置 Withdrawn JP2003099885A (ja)

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