JP2003099362A - データ通信装置および方法、ならびにその制御プログラムおよび制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信システムの異なる送信先が混在する同報
送信における同報送信先リストを適切に消去し、メモリ
容量を節約する。 【解決手段】 読取部１０６によって原稿を読み取って
得られた画像データを電子メールおよびファクシミリ通
信を用いて同報送信する場合に、記憶部１０３は、送信
先の電子メールアドレスおよびファクシミリ番号を含む
同報送信先リストを記憶する。インタフェース１０８ま
たは１０９を介して送信先に関する変更指示が受信され
る場合、変更指示に基づいて同報送信先リストの内容を
変更する。変更された同報送信先リストにファクシミリ
番号が含まれず電子メールアドレスのみが含まれる場合
には、ＣＰＵ１０１は、同報送信先リストを記憶部１０
３から削除する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、データ通信装置お
よび方法、ならびにその制御プログラムおよび制御プロ
グラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から一つの電子メールを複数の送信
先に送信する同報送信サービスが知られている。また、
同報送信された電子メールを受信した受信者は、同報送
信された電子メールを受信した他の受信者に対して返信
メールを送信することができる。

【０００３】たとえば、特開２０００−２２７３７号公
報には、電子メールを同報送信するためのシステムが開
示されている。この公報記載のシステムは、複数の電子
メールアドレスを含むリストを記憶する。この公報記載
のシステムは、記憶したリストに基づいて、電子メール
を同報送信する。さらに、この公報記載のシステムによ
れば、制御情報によって指示された電子メールアドレス
をリストから削除し、新たな電子メールアドレスをリス
トに追加することができる。

【０００４】しかしながら、 上記の公報記載のシステ
ムは、ファクシミリデータと電子メールとを混在して同
報送信するものではない。したがって、ファクシミリデ
ータと電子メールとを混在して同報送信するために記憶
されるリストの取り扱いについては、なんら開示されて
いない。

【０００５】また、同様に、プリントジョブと電子メー
ルとを混在して同報送信するために記憶されるリストの
取り扱いについても、なんら開示されていない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の問題を解決するために成されたものである。

【０００７】本発明の目的は、複数の同報先の電子メー
ルアドレスとファクシミリ番号とを含むリストに基づい
て、電子メールおよびファクシミリデータを夫々の送信
先に同報送信することができるとともに、リストの内容
が変更された結果、リストを記憶しておく必要がなくな
った場合には、このリストを自動的に削除することがで
きるデータ通信装置を提供することである。

【０００８】本発明の他の目的は、複数の同報先の電子
メールアドレスとＩＰアドレスとを含むリストに基づい
て、電子メールおよびプリントジョブを夫々の送信先に
同報送信することができるとともに、リストの内容が変
更された結果、リストを記憶しておく必要がなくなった
場合には、このリストを自動的に削除することができる
データ通信装置を提供することである。

【０００９】さらに本発明の目的は、すべての同報送信
先リストが削除されたか否かを判断して、判断の結果に
応じて、供給電力量を適切に制御することができるデー
タ通信装置を提供することである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段は次のように構成される。

【００１１】（１）本発明のデータ通信装置は、電子メ
ールシステムを介してデータを送信するとともに、他の
種類の通信システムを介してデータを送信するデータ通
信装置であって、電子メールシステムを介してデータ通
信可能な送信先と他の種類の通信システムを介してデー
タ通信可能な送信先とに対して、所定のデータを夫々の
システムに応じた形式で同報送信する送信手段と、電子
メールシステムを介して所定のデータが同報送信される
送信先の電子メールアドレスと、他の種類の通信システ
ムを介して所定のデータが同報送信される送信先を特定
する宛先情報と、を含むリストを記憶する記憶手段と、
送信先に関する変更指示を受信する変更指示受信手段
と、変更指示に基づいて、リストの内容を変更する変更
手段と、変更手段によって内容が変更されたリストに、
前記宛先情報が含まれず前記電子メールアドレスのみが
含まれるようになったか否かを判断する判断手段と、前
記電子メールアドレスのみが含まれるようになったと判
断されたリストを前記記憶手段から削除するリスト削除
手段と、を有することを特徴とする。

【００１２】（２）上記（１）の送信手段は、前記所定
のデータを電子メールで送信するための形式およびファ
クシミリデータとして送信するための形式に変換して同
報送信するものであり、記憶手段は、前記電子メールア
ドレスと、前記宛先情報としてのファクシミリ番号とを
含むリストを記憶するものであり、変更指示受信手段
は、送信先に関する変更指示として、前記リストから削
除すべきファクシミリ番号の指示を受信する。

【００１３】（３）上記（１）の送信手段は、前記所定
のデータを電子メールで送信するための形式およびプリ
ントジョブとして送信するための形式に変換して同報送
信するものであり、上記の記憶手段は、前記電子メール
アドレスと、前記宛先情報としてのＩＰアドレスとを含
むリストを記憶するものであり、変更指示受信手段は、
送信先に関する変更指示として、前記リストから削除す
べきＩＰアドレスの指示を受信する。

【００１４】（４）上記の変更指示受信手段は、送信先
に関する変更指示をファクシミリ装置からファクシミリ
データとして受信する。

【００１５】（５）上記のデータ通信装置は、電子メー
ルシステムまたは他の種類の通信システムを介して所定
のデータが同報送信される複数の送信先のいずれかから
送信された、前記同報送信された所定のデータに対する
返信データを受信する受信手段と、前記送信手段によっ
て前記所定のデータが同報送信された前記複数の送信先
の一部または全部を含む返信先に対して、前記リストに
含まれる前記電子メールアドレスおよび前記宛先情報に
基づいて、前記返信データを夫々のシステムに応じた形
式で同報送信する返信データ送信手段と、を有する。

【００１６】（６）上記のデータ通信装置は、さらに、
前記記憶手段に少なくとも一つの前記リストが記憶され
ているか否かを判断するリスト判断手段と、前記リスト
判断手段による判断結果に基づいて、当該データ通信装
置への供給電力量を制御する供給電力制御手段と、を有
する。

【００１７】（７）上記のデータ通信装置は、さらに、
原稿を読み取って画像データを取得する読取手段を有
し、前記同報送信される所定のデータは、前記読取手段
によって取得される画像データよりなる。

【００１８】（８）本発明のデータ通信方法は、電子メ
ールシステムを介してデータを送信するとともに、他の
種類の通信システムを介してデータを送信するデータ通
信方法であって、電子メールシステムを介してデータ通
信可能な送信先と他の種類の通信システムを介してデー
タ通信可能な送信先とに対して、所定のデータを夫々の
システムに応じた形式で同報送信するステップと、電子
メールシステムを介して所定のデータが同報送信される
送信先の電子メールアドレスと、他の種類の通信システ
ムを介して所定のデータが同報送信される送信先を特定
する宛先情報と、を含むリストを記憶するステップと、
送信先に関する変更指示を受信するステップと、変更指
示に基づいて、リストの内容を変更するステップと、内
容が変更されたリストに、前記宛先情報が含まれず前記
電子メールアドレスのみが含まれるようになったか否か
を判断するステップと、前記電子メールアドレスのみが
含まれるようになったと判断されたリストを削除するス
テップと、を有することを特徴とする。

【００１９】（９）本発明の制御プログラムは、電子メ
ールシステムを介してデータを送信するとともに、他の
種類の通信システムを介してデータを送信するデータ通
信装置の制御プログラムであって、電子メールシステム
を介してデータ通信可能な送信先と他の種類の通信シス
テムを介してデータ通信可能な送信先とに対して、所定
のデータを夫々のシステムに応じた形式で同報送信する
処理と、電子メールシステムを介して所定のデータが同
報送信される送信先の電子メールアドレスと、他の種類
の通信システムを介して所定のデータが同報送信される
送信先を特定する宛先情報と、を含むリストを記憶する
処理と、送信先に関する変更指示を受信する処理と、変
更指示に基づいて、リストの内容を変更する処理と、内
容が変更されたリストに、前記宛先情報が含まれず前記
電子メールアドレスのみが含まれるようになったか否か
を判断する処理と、前記電子メールアドレスのみが含ま
れるようになったと判断されたリストを削除する処理
と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。

【００２０】（１０）本発明のコンピュータ読み取り可
能な記録媒体は、上記（９）のプログラムが記録された
コンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【００２１】

【発明の実施の形態】次に、本発明に係る実施の形態を
図面を参照して詳細に説明する。 （第１の実施の形態）図１は、第１の実施の形態に対応
するデータ通信システムの一例を示すブロック図であ
る。

【００２２】図１に示されるデータ通信装置１００は、
コンピュータネットワーク７００および電話回線ネット
ワーク８００に接続されている。コンピュータネットワ
ーク７００は、ＬＡＮ（ローカルエリアネットワーク：
構内通信網）、ＷＡＮ（ワイドエリアネットワーク：広
域通信網）、またはインターネットである。一方、電話
回線ネットワーク８００は、たとえば、公衆電話回線網
である。

【００２３】データ通信装置１００は、原稿を読み取っ
て画像データを得るためのスキャナ機能を有する機器で
あり、好適には、多機能周辺機器（multi-function per
ipheral）である。データ通信装置１００は、原稿を読
み取って得られた画像データを複数種類の形式に変換し
て送信する機能を有する。

【００２４】具体的には、データ通信装置１００は、原
稿を読み取って得られた画像データを画像ファイルに変
換して電子メールに添付し、画像ファイルが添付された
電子メールをコンピュータネットワーク７００を介して
送信する機能を有する。データ通信装置１００から送信
された電子メールは、電子メールサーバ４００のメール
ボックスに記憶され、このメールボックスから各コンピ
ュータ（クライアント）２００ａ、２００ｂ、および２
００ｃによって受信される。

【００２５】また、データ通信装置１００は、原稿を読
み取って得られた画像データをファクシミリデータとし
てファクシミリ装置６００に送信する機能を有する。さ
らに、データ通信装置１００は、原稿を読み取って得ら
れた画像データをプリントジョブとしてプリンタ３００
に送信する機能を有する。

【００２６】データ通信装置１００は、複数種類の形式
に変換された各画像データを同報送信する機能を有す
る。本実施の形態において同報送信とは、同一のデータ
ソースに基づいて所定のデータを複数の送信先に実質的
に同時に送信することをいう。より具体的には、本実施
の形態のデータ通信装置１００は、画像データを電子メ
ールで送信するための形式およびファクシミリデータと
して送信するための形式に変換して夫々の送信先に同報
送信することができる。

【００２７】図２は、データ通信装置の構成の一例を示
すブロック図である。

【００２８】データ通信装置１００は、ＣＰＵ１０１、
ＲＯＭ１０２、記憶部１０３、操作パネル１０４、キー
ボード１０５、読取部１０６、画像処理部１０７、ネッ
トワークインタフェース１０８、ファクシミリインタフ
ェース１０９、および供給電力制御部１１０を有する。
これらの各部は、バスを介して相互に接続されている。

【００２９】ＣＰＵ１０１は、制御と演算の処理を行
う。ＲＯＭ１０２は、プログラムを記憶する。記憶部１
０３は、たとえばＲＡＭとハードディスクとからなり、
ワーキングエリアとして一時的にデータを記憶する。ま
た、電子メールが同報送信される送信先の電子メールア
ドレスとファクシミリデータが同報送信される送信先の
ファクシミリ番号とを含む同報送信先リストを記憶す
る。

【００３０】操作パネル１０４は、各種の入力および表
示を行うものであり、具体的には、タッチパネルおよび
タッチパネル以外のメカニカルキーである。キーボード
１０５は、文字やコードを入力するために用いられる。

【００３１】読取部１０６は、スキャナエンジンであ
り、原稿を読み取ることによって画像データを得る。画
像処理部１０７は、種々の画像処理を行う。画像処理部
１０７が行う画像処理は、読取部１０６によって得られ
た画像データ、およびこの画像データに対する返信デー
タを異なる通信システム（電子メールシステムと、その
他の種類の通信システム）に応じた形式に変換する処理
を含む。たとえば、画像処理部１０７は、原稿を読み取
って得られた画像データを、電子メールに添付可能な画
像ファイル、およびファクシミリデータへ変換する。

【００３２】ネットワークインタフェース１０８は、コ
ンピュータネットワーク７００を介して通信するための
インタフェースである。具体的には、ネットワークイン
タフェース１０８は、コンピュータ２００ａ、２００
ｂ、２００ｃ、プリンタ３００、およびメールサーバ４
００と通信するためのインタフェースである。一方、フ
ァクシミリインタフェース１０９は、電話回線ネットワ
ーク８００を介して通信するためのインタフェースであ
り、具体的には、ファクシミリ装置６００と通信するた
めのインタフェースである。

【００３３】供給電力制御部１１０はデータ通信装置１
００への電力の供給を後述する条件にしたがって、抑制
および停止するための回路である。

【００３４】次に、コンピュータ２００ａ、２００ｂ、
２００ｃ、およびメールサーバ４００の構成を説明す
る。コンピュータ２００ａ、２００ｂ、２００ｃは同様
の構成を有するので、ここでは、コンピュータ２００ａ
を例にとって説明する。

【００３５】コンピュータ２００ａ内には、電子メール
の作成、編集、送受信、返信、および受信した電子メー
ルの保存・管理を行うソフトウエアである電子メールソ
フトがインストールされている。また、ＨＴＴＰ（Hype
rtext Transfer Protocol）を利用して、他の機器と通
信するためのソフトウエアであるブラウザがインストー
ルされていてもよい。

【００３６】一方、メールサーバ４００には電子メール
を転送し、またメールボックス毎に電子メールを管理す
るソフトウエアがインストールされている。なお、本発
明のプリンタ３００およびファクシミリ装置６００の構
成は、通常のネットワークプリンタおよびファクシミリ
装置の構成と同様であるので、その説明は省略する。

【００３７】以上のように構成されるデータ通信システ
ムは、以下のように処理を実行する。

【００３８】本実施の形態のデータ通信装置１００は、
画像データを電子メールで送信するための形式およびフ
ァクシミリ送信するための形式に変換して同報送信する
ことができるとともに、同報送信された画像データに対
する返信データを、複数の返信先に同報送信する処理
（以下「同報返信」という）を実行することができる。

【００３９】まず、この同報送信および同報返信の概略
を図３および図４のフローチャートを用いて説明する。

【００４０】＜同報送信＞図３は、本実施の形態におけ
るデータ通信装置１００による同報送信の処理内容を示
すフローチャートである。なお、図３のフローチャート
に示されるアルゴリズムは、制御プログラムとしてＲＯ
Ｍ１０２または図示していないハードディスクに記憶さ
れており、ＣＰＵ１０１によって実行される。

【００４１】ステップＳ１００では、送信先毎に送信形
式が設定される。より具体的には、原稿を読み取って得
られた画像データを電子メールで送信するか、またはフ
ァクシミリデータとして送信するかが、送信先毎に設定
される。

【００４２】ステップＳ１０１では、送信先毎に電子メ
ールアドレスまたはファクシミリ番号が設定される。電
子メールによる送信が選択された場合には、その送信先
の電子メールアドレスがキーボード１０５を用いて入力
される。ファクシミリ送信が選択された場合には、その
送信先のファクシミリ番号が入力される。なお、電子メ
ールアドレスおよびファクシミリ番号は、事前に登録し
ておくことができる。この場合、登録されている電子メ
ールアドレスおよびファクシミリ番号を、送信先の電子
メールアドレスおよびファクシミリ番号として設定する
こともできる。

【００４３】ステップＳ１０２では、送信が指示された
か否かが判断される。送信が指示されるのを待って（ス
テップＳ１０２：ＹＥＳ）、読取部１０６が原稿を読み
取り、この結果、画像データが得られる（ステップＳ１
０３）。

【００４４】ステップＳ１０４では、同報送信処理毎
（同報送信先の一つのグループ毎）に一意的に定まる管
理用のコード（以下、管理コードという）が発行され
る。

【００４５】ステップＳ１０５では、同報送信先の電子
メールアドレスおよびファクシミリ番号を含む同報送信
先リスト（データテーブル）が管理コード毎に作成され
る。作成された同報送信先リストは、記憶部１０３に記
憶される。

【００４６】図５は、同報送信先リストの例を示す図で
ある。図５には、管理コード１２３の同報送信先リスト
と管理コード５６７の同報送信先リストとが示されてい
る。各同報送信先リストには、画像データが電子メール
で送信される同報送信先の電子メールアドレスと、画像
データがファクシミリデータとして同報送信される同報
送信先のファクシミリ番号が含まれている。なお、図５
に示される送信先種別番号および送信先数については、
後述する。

【００４７】ステップＳ１０６では、電子メールによる
送信が選択されているか否かが判断される。電子メール
による送信が選択されている場合には（ステップＳ１０
６：ＹＥＳ）、ステップＳ１０７の処理が実行され、選
択されていない場合には（ステップＳ１０６：ＮＯ）、
ステップＳ１０７の処理がスキップされる。

【００４８】ステップＳ１０７では、電子メールが作成
され、ステップＳ１０３で得られた画像データが電子メ
ールに添付可能な画像ファイル形式に変換される。そし
て、画像ファイルが添付された電子メールが送信され
る。さらに、電子メール本文には、ステップＳ１０４で
発行された管理コードに対応する返信用の識別情報と、
管理コードに対応する送信先変更指示用の識別情報とが
含まれる。

【００４９】ステップＳ１０８では、ファクシミリ送信
が選択されているか否かが判断される。ファクシミリ送
信が選択されている場合には（ステップＳ１０８：ＹＥ
Ｓ）、ステップＳ１０９の処理が実行され、選択されて
いない場合には（ステップＳ１０８：ＮＯ）、ステップ
Ｓ１０９の処理がスキップされる。

【００５０】ステップＳ１０９では、ステップＳ１０３
で得られた画像データは、ファクシミリデータとして送
信するための形式に変換される。そして、この画像デー
タのページと、ステップＳ１０４で発行された管理コー
ドに対応する返信用の識別情報を含む返信指示用の用紙
のページと、後述するように管理コードに対応する送信
先変更指示用の識別情報を含む変更指示の届け出用紙の
ページとを有するファクシミリデータが送信される。

【００５１】なお、電子メールの送信およびファクシミ
リ送信の順序は、図３に示される順序に限られず、適宜
変更することができる。また、ステップＳ１００〜ステ
ップＳ１０２の処理を実行する前に、ステップＳ１０３
の原稿を読み取る処理を実行することもできる。

【００５２】＜同報返信＞次に、本実施の形態における
同報返信の処理を説明する。

【００５３】図４は、本実施の形態におけるデータ通信
装置による同報返信の処理内容を示すフローチャートで
ある。なお、図４のフローチャートに示されるアルゴリ
ズムは、制御プログラムとしてＲＯＭ１０２または図示
していないハードディスクに記憶されており、ＣＰＵ１
０１によって実行される。

【００５４】ステップＳ２００およびステップＳ２０１
では、電子メールまたはファクシミリデータが受信され
たか否かが判断される。

【００５５】まず、データ通信装置１００が電子メール
を受信した場合（Ｓ２００：ＹＥＳ）の処理を説明す
る。

【００５６】ステップＳ２０２では、受信した電子メー
ルの本文中に返信指示用の識別情報が含まれているか否
かが判断される。返信指示用の識別情報が含まれている
場合（ステップＳ２０２：ＹＥＳ）、ステップＳ２０４
の処理が実行される。この場合、受信した電子メール
は、図３のステップＳ１０７において同報送信された電
子メールに対する返信メールであると判断される。この
返信メールは、同報送信先のいずれかから送信されたも
のである。返信メールには、ステップＳ１０７において
電子メールに画像ファイルとして添付された画像データ
に対する返信データが新たな画像ファイルとして添付さ
れている。すなわち、ユーザは、同報返信を指示する場
合、図３のステップ１０７において通知されている返信
指示用の識別情報を電子メールの本文中に含め、返信デ
ータを電子メールに添付して、データ通信装置１００へ
送信すればよい。

【００５７】なお、ステップＳ２０２の処理は、電子メ
ールの本文中から特定の文字列を検索することによって
実現することができる。従来の検索ルーチンを利用でき
るので、詳しい説明を省略する。

【００５８】ステップＳ２０４では、返信指示用の識別
情報に対応する管理コードが取得される。さらに、ステ
ップＳ２０６では、電子メールに添付されている画像フ
ァイルが返信データとして取得される。

【００５９】次に、ファクシミリデータが受信された場
合（ステップＳ２００：ＮＯ，ステップＳ２０１：ＹＥ
Ｓ）の処理を説明する。

【００６０】ステップＳ２０３では、受信したファクシ
ミリデータの冒頭ページに返信指示用の識別情報が含ま
れているか否かが判断される。返信指示用の識別情報が
含まれている場合（ステップＳ２０３：ＹＥＳ）、ステ
ップＳ２０５の処理が実行される。この場合、受信した
ファクシミリデータは、図３のステップＳ１０９で同報
送信されたファクシミリデータに対する返信であると判
断される。ユーザは、同報返信を指示する場合、図３の
ステップＳ１０９において送信されファクシミリ装置６
００によって印刷されている返信指示用の用紙を冒頭ペ
ージとしてファクシミリ送信すればよい。

【００６１】なお、ステップＳ２０３の処理は、ファク
シミリデータに基づいて文字認識することによって実現
することができる。従来の文字認識ルーチンを利用でき
るので、詳しい説明を省略する。

【００６２】ステップＳ２０５では、返信指示用の識別
情報に対応する管理コードが取得される。さらに、ステ
ップＳ２０７では、冒頭ページ以降のファクシミリデー
タが返信データとして取得される。

【００６３】以上のように、同報送信された画像データ
に対する返信データおよび管理コードが取得される。

【００６４】ステップＳ２０８では、管理コードに対応
した同報送信先リストが特定されて記憶部１０３内から
読み出される。この結果、同報送信先リストに含まれる
複数の電子メールアドレスおよびファクシミリ番号の全
部または一部が返信先の電子メールアドレスおよびファ
クシミリ番号として取得される。返信データは、電子メ
ールに添付可能な画像ファイル形式、およびファクシミ
リ送信するためのファクシミリデータの形式に変換され
る。そして、この返信データが返信先に同報送信され
る。

【００６５】以上のように、本実施の形態におけるデー
タ通信装置１００は、所定の画像データを電子メールで
送信するための形式およびファクシミリ送信するための
形式に変換して夫々の送信先へ同報送信することができ
る。また、返信データについても同様に形式を変換し、
記憶している同報送信先リストに基づいて各返信先へ同
報送信することができる。

【００６６】＜同報送信先リストの変更と削除、および
供給電力の制御＞次に、同報送信先リストの内容の変
更、同報送信先リストの自動削除、および供給電力の制
御についての種々の処理について説明する。

【００６７】たとえば、ファクシミリデータとして画像
データや返信データの同報送信を受けていたユーザが、
電子メールを受信可能な環境が整備されたなどの理由に
より画像データを電子メールで同報送信されることを希
望する場合がある。この場合、以下の処理により、同報
送信先リストの内容を変更することにより、送信先の内
容を簡単に変更することができる。

【００６８】また、上述のように、本実施の形態のデー
タ通信装置は、電子メールとファクシミリデータとを混
在して同報送信する毎に同報送信先リストを作成し、記
憶する。この結果、記憶部１０３に記憶されている同報
送信先リストの数が順次に増える傾向となる。したがっ
て、本実施の形態では、同報送信先リストの内容が変更
された結果、電子メールのみを同報送信することとなっ
た場合には、電子メールとファクシミリデータとを混在
して同報送信および同報返信するための同報送信先リス
トを記憶しておく必要がない。この場合には、不必要と
なった同報送信先リストを自動的に削除する。

【００６９】以下、図面を参照しつつ、同報送信先リス
トの内容の変更、および同報送信先リストの自動削除の
処理について説明する。

【００７０】図６は、本実施の形態におけるデータ通信
装置１００とファクシミリ装置６００とを含むデータ通
信システムの処理を概説するシーケンスチャートであ
る。

【００７１】ステップＳ１では、ファクシミリ装置６０
０は、送信先に関する変更指示の内容が記載された送信
先変更指示用の届け出用紙を読み取る。

【００７２】ステップＳ２では、ファクシミリ装置６０
０は、ステップＳ１で用紙を読み取って得られたファク
シミリデータをデータ通信送信１００へ送信する。この
結果、データ通信装置１００は、送信先に関する変更指
示を受信する。具体的には、データ通信装置１００は、
管理コードと対応した送信先変更指示用の識別情報、同
報送信先リストから削除されるべきファクシミリ番号の
指示、および同報送信先リストに新たに追加されるべき
電子メールアドレスの指示をファクシミリデータとして
受信する。

【００７３】ステップＳ３では、データ通信装置１００
は、送信先変更指示用の識別情報、同報送信先リストか
ら削除されるべきファクシミリ番号、および同報送信先
リストに新たに追加されるべき電子メールアドレスを文
字認識処理を用いてファクシミリデータのなかから取得
する。

【００７４】ステップＳ４では、データ通信装置１００
は、ステップＳ３で取得した変更指示用の識別情報に対
応する管理コードに基づいて、該当する同報送信先リス
トを特定し、読み出す。

【００７５】ステップＳ５では、データ通信装置１００
は、ステップＳ２で受信した変更指示に基づいて、上記
の同報送信先リストの内容を変更する。たとえば、デー
タ通信装置１００は、同報送信先リストからファクシミ
リ番号を削除し、削除されるファクシミリ番号の代わり
に新たな電子メールアドレスを同報送信先リストに追加
する。

【００７６】ステップＳ６では、データ通信装置１００
は、同報送信先リストの内容を変更した旨、より好適に
は、同報送信先リストの変更内容をファクシミリ装置６
００および他の同報送信先に対しても通知する。

【００７７】ステップＳ７では、ステップＳ５において
内容が変更された同報送信先リストにファクシミリ番号
が含まれず電子メールアドレスのみが含まれるようにな
ったか否かを判断する。ここでファクシミリ番号は、電
子メールシステム（すなわち、電子メールサーバとコン
ピュータネットワーク）と異なる他の種類の通信システ
ムを介して画像データが同報送信される送信先であるフ
ァクシミリ装置６００を特定する宛先情報として機能す
る。

【００７８】ステップＳ８では、同報送信先リストに電
子メールアドレスのみが含まれるようになったと判断さ
れる場合の処理として、該当する同報送信先リストを記
憶部１０３から削除する。

【００７９】ステップＳ９では、記憶部１０３に少なく
とも一つの同報送信先リストが含まれるか否かを判断し
て、記憶部１０３に一つも同報送信先リストが含まれな
いと判断される場合には、データ通信装置への電力供給
を抑制または停止するように制御する処理が実行され
る。

【００８０】図７および図８は、本実施の形態のデータ
通信装置１００による同報送信先リストに対する処理内
容を説明するフローチャートである。図７および図８の
フローチャートに示されるアルゴリズムは、制御プログ
ラムとしてＲＯＭ１０２または図示していないハードデ
ィスクに記憶されており、ＣＰＵ１０１によって実行さ
れる。

【００８１】ステップＳ３００では、ファクシミリデー
タを受信したか否かが判断される。ファクシミリデータ
が受信された場合には（ステップＳ３００：ＹＥＳ）、
ステップＳ３０１の処理が実行される。一方、ファクシ
ミリデータが受信されない場合には（ステップＳ３０
０：ＮＯ）、ステップＳ３０１〜ステップＳ３１２の処
理がスキップされる。

【００８２】ステップＳ３０１では、受信したファクシ
ミリデータが送信先の変更指示を含むか否かが判断され
る。より具体的には、受信したファクシミリデータの所
定の位置（たとえば冒頭ページ）に、上述した送信先変
更指示用の識別情報が含まれているか否かにという基準
による。ファクシミリデータが送信先の変更指示を含ま
ない場合には（ステップＳ３０１：ＮＯ ）、ステップ
Ｓ３０２の処理が実行される。一方、送信先の変更指示
を含む場合には（ステップＳ３０１：ＹＥＳ）、ステッ
プＳ３０３の処理が実行される。なお、変更指示用の識
別情報が含まれるファクシミリデータに含まれるか否か
の処理は、通常の文字認識処理によって実現できる。

【００８３】図９に送信先の変更指示を含むファクシミ
リデータの例を示す。所定の書式で作成されている送信
先変更指示の届け出用紙にユーザが所定事項を書き込
む。この所定事項が書き込まれた届け出用紙をファクシ
ミリ装置６００が読み取ることによって、図９のファク
シミリデータが作成される。

【００８４】具体的には、変更指示の届け出用紙には、
各管理コードと一対一に対応している送信先変更指示用
の識別情報、およびデータ通信装置１００の情報が既に
印刷されている。ユーザは、同報送信先リストから削除
すべきファクシミリ番号（図中では「０１−１２３４−
５６７８」）と、同報送信先リストに新たに追加すべき
電子メールアドレス（図中では「ａｂｃ＠ｄｅｆ．ｃ
ｏ．ｊｐ」）とを、この届け出用紙に書き込む。ユーザ
は、同報送信先リストから削除すべきファクシミリ番号
のみを、この届け出用紙に書き込むこともできる。

【００８５】なお、送信先変更指示の届け出用紙は、図
３のステップＳ１０９において画像データがデータ通信
装置１００からファクシミリ装置６００へ送信される際
に、独立したページとして付加され、ファクシミリ装置
６００によって印刷されている用紙であってもよい。こ
の場合、ユーザは、改めてデータ通信装置１００に対し
て届け出用紙の送信を要求する必要がなくなる。しかし
ながら、本実施の形態と異なり、届け出用紙が必要にな
った時点で、ファクシミリ装置６００から、データ通信
装置１００へ届け出用紙の送信を要求するように構成し
てもよい。

【００８６】ステップＳ３０２では、ファクシミリデー
タが送信先の変更指示を含まない場合の処理として、そ
の他の処理が実行される。

【００８７】ステップＳ３０３では、ファクシミリデー
タが送信先の変更指示を含む場合の処理として、文字認
識処理されたデータのうちから抽出された変更指示用の
識別情報に対応する管理コードが取得される。取得され
た管理コードは、一時的に記憶部１０３に記憶される。

【００８８】ステップＳ３０４では、同報送信先リスト
から削除すべきファクシミリ番号を、文字認識処理され
たデータのうちから抽出し、記憶する。

【００８９】ステップＳ３０５では、同報送信先リスト
に新たに追加すべき電子メールアドレスを、文字認識処
理されたデータのうちから抽出し、記憶する。

【００９０】なお、図７のフローチャートでは、同報送
信先リストから削除すべきファクシミリ番号のみなら
ず、同報送信先リストに新たに追加すべき電子メールア
ドレスについても指示されている場合が示されている
が、ユーザは、同報送信先リストから削除されるべきフ
ァクシミリ番号のみを指示することもできる。この場合
には、ステップＳ３０５の処理は実行されない。

【００９１】ステップＳ３０６では、ステップＳ３０３
において取得された管理コードに対応した同報送信先リ
ストが特定され、特定された同報送信先リストが記憶部
１０３内から読み出される。したがって、複数の同報送
信先リストが記憶部１０３内に記憶されている場合であ
っても、変更指示の対象となっている同報送信先リスト
を的確に特定することができる。

【００９２】ステップＳ３０７では、ステップＳ３０６
において読み出された同報送信先リストから、指示され
たファクシミリ番号が削除されるとともに、この同報送
信先リストに、指示された電子メールアドレスが新たに
追加される。このように、受信した変更指示に基づいて
同報送信先リストの内容を変更することができる。

【００９３】ステップＳ３０８では、同報送信先リスト
を変更した旨、より好適には、同報送信先リストの変更
内容を、変更指示の送信元であるファクシミリ装置６０
０に通知する。また、本実施の形態では、変更指示の送
信元のみならず、同報送信先リストに含まれるすべての
同報送信先に対して、同報送信先リストの変更内容を通
知することができる。

【００９４】図８のステップＳ３０９では、内容が変更
された同報送信先リストに、宛先情報としてファクシミ
リ番号が含まれず、電子メールアドレスのみが含まれる
ようになったか否かが判断される。同報送信先リストに
電子メールアドレスのみが含まれるようになったと判断
された場合（ステップＳ３０９：ＹＥＳ）、ステップＳ
３１０の処理が実行される。一方、同報送信先リストに
電子メールアドレスのみならずファクシミリ番号も含ま
れると判断される場合（ステップＳ３０９：ＮＯ）、ス
テップＳ３１０およびステップＳ３１１の処理がスキッ
プされる。

【００９５】このステップＳ３０９の判断処理の内容を
図１０のフローチャートおよび上記の図５を参照しつ
つ、詳細に説明する。図１０は、ステップＳ３０９にお
ける判断処理のサブルーチンを示すフローチャートであ
る。

【００９６】図５に示されるような同報送信先リストに
含まれる送信先種別番号と送信先数とが読み込まれる
（ステップＳ４００）。ここで、送信先種別番号とは、
各同報送信先が電子メールシステムを介してデータ通信
可能な送信先であるか、その他の種類の通信システムを
介してデータ通信可能な送信先であるかを区別するため
に用いられる番号である。本実施の形態では、電子メー
ルアドレスで特定されている送信先が「１」で表されて
おり、ファクシミリ番号で特定されている送信先が
「０」で表されている。また、送信先数は、一つの同報
送信先リスト内の同報送信先の数である。

【００９７】同報送信先リストに含まれる複数の送信先
種別番号のうちから一つの同報送信先種別番号を選択し
（ステップＳ４０１）、選択された送信先種別番号が
「１」であるか否かが判断される（ステップＳ４０
２）。送信先種別番号が「１」でない場合（ステップＳ
４０２：ＮＯ）、同報送信先リストに電子メールアドレ
スのみならずファクシミリ番号も含まれていると判断さ
れる（ステップＳ４０３）。一方、送信先種別番号が
「１」である場合（ステップＳ４０２：ＹＥＳ）、さら
に、すべての送信先種別番号の選択が完了したか否かが
判断される（ステップＳ４０４）。すべての送信先種別
番号の選択が完了していないと判断される場合には（ス
テップＳ４０４：ＮＯ）、ステップＳ４０５に進み、他
の送信先種別番号を選択して、ステップＳ４０２の処理
に戻る。一方、すべての送信先種別番号の選択が完了し
たと判断される場合には（ステップＳ４０４：ＹＥ
Ｓ）、同報送信先リストに、送信先の情報として電子メ
ールアドレスのみが含まれるようになったと判断され
る。すべての送信先種別番号の選択が完了したか否か
は、ステップＳ４００で取得されている送信先数に基づ
いて判断することができる。

【００９８】図８のステップＳ３１０では、内容が変更
された同報送信先リストに送信先の情報として電子メー
ルアドレスのみが含まれており、ファクシミリ番号が含
まれていない場合の処理として、同報送信先リストの削
除が許可されているか否かが判断される。同報送信先リ
ストの削除が許可されていると判断される場合には（ス
テップＳ３１０：ＹＥＳ）、ステップＳ３１１の処理が
実行される。一方、同報送信先リストの削除が許可され
ていないと判断される場合には（ステップＳ３１０：Ｎ
Ｏ）、ステップＳ３１１の処理がスキップされる。ユー
ザは、操作パネル１０４またはキーボード１０５を用い
ることによって、同報送信先リストの削除の許可を与え
るか否かを事前に設定しておくことができる。

【００９９】ステップＳ３１１では、内容が変更された
同報送信先リストに電子メールアドレスのみが含まれる
ようになったと判断された場合の処理として、この同報
送信先リストが記憶部１０３から削除される。同報送信
先リストに電子メールアドレスのみが含まれるようにな
った場合には、電子メールとファクシミリデータを混在
して同報送信および同報返信する必要がなくなる。した
がって、通常の電子メールプログラムで用いられている
同報送信機能や返信機能を用いることによって同報送信
および同報返信することが可能となる。この結果、デー
タ通信装置１００である多機能周辺機器（ＭＦＰ）は、
独自に同報送信先リストを保持しておく必要がない。こ
のような観点から、順次、不必要になった同報送信先リ
ストを自動的に削除することによって、記憶部１０３の
メモリ容量を節約することができる。

【０１００】次に、ステップＳ３１２〜ステップＳ３１
６に示される供給電力の制御について説明する。

【０１０１】図８のステップＳ３１２では、最後に操作
パネル１０４およびキーボード１０５が操作された時点
から所定時間が経過しているか否かが判断される。所定
時間は、事前に操作パネル１０４およびキーボード１０
５を用いて設定しておくことができる。所定時間が経過
していると判断される場合には（ステップＳ３１２：Ｙ
ＥＳ）、ステップＳ３１３の処理が実行される。一方、
まだ所定時間が経過していないと判断される場合には
（ステップＳ３１２：ＮＯ）、ステップＳ３１６の処理
が実行される。

【０１０２】ステップＳ３１３では、記憶部１０３内に
少なくとも一つの同報送信先リストが記憶されているか
否かが判断される。上述したステップＳ３１１の処理に
よって、順次に不必要な同報送信先リストが順次に削除
される結果、記憶部１０３内に同報送信先リストが一つ
も記憶されていない状態が発生する場合がある。記憶部
１０３内に少なくとも一つの同報送信先リストが記憶さ
れていると判断される場合には（ステップＳ３１３：Ｙ
ＥＳ）、ステップＳ３１４の処理が実行される。一方、
記憶部１０３内に同報送信先リストが記憶されていない
と判断される場合には（ステップＳ３１３：ＮＯ）、ス
テップＳ３１６の処理が実行される。

【０１０３】ステップＳ３１４では、データ通信装置１
００への供給電力の抑制または停止が許可されているか
否かが判断される。供給電力の抑制または停止が許可さ
れている場合には（ステップＳ３１４：ＹＥＳ）、ステ
ップＳ３１５の処理が実行される。一方、供給電力の抑
制または停止が許可されていない場合には（ステップＳ
３１４：ＮＯ）、ステップＳ３１６の処理が実行され
る。

【０１０４】ステップＳ３１５では、データ通信装置１
００への供給電力が抑制または停止される。ここで、供
給電力の抑制または停止する処理は、最後に操作パネル
１０４およびキーボード１０５が操作された時点から所
定時間が経過している場合に、データ通信装置１００へ
の供給電力を自動的に抑制または停止する処理を意味す
る。この結果、データ通信装置１００による消費電力を
低減することができ、省電力化を図ることができる。

【０１０５】ステップＳ３１６では、データ通信装置１
００への供給電力を抑制することなく、通常の電力を供
給する。

【０１０６】記憶部１０３内に同報送信先リストが記憶
されている場合には、データ通信装置１００は、電子メ
ールやファクシミリデータを受信して返信先に送信する
ことができるように、所定の電力が供給されている必要
がある。また、同報送信先リストがＲＡＭなどの揮発性
メモリに記憶されている場合には、データ通信装置１０
０への電力供給が停止されると、同報送信先リストが消
去されてしまうおそれがある。したがって、本実施の形
態では、記憶部１０３に同報送信先リストが記憶されて
いない状態となるのを待って、データ通信装置１００へ
の電力供給を抑制または停止する。なお、本実施の形態
と異なり、不必要となった同報送信先リストの削除のみ
を行い、供給電力の抑制または停止の処理を実行しない
構成を採用することもできる。 （第２の実施の形態）第１の実施の形態では、送信先の
変更指示、すなわち、同報送信先リストから削除される
べきファクシミリ番号の指示および同報送信先リストに
新たに追加されるべき電子メールアドレスの指示をデー
タ通信装置１００がファクシミリデータとして受信する
場合を説明したが、本発明は、この場合に限られない。

【０１０７】第２の実施の形態のデータ通信装置は、送
信先の変更指示をファクシミリデータとして受信する代
わりに、コンピュータ（外部の情報処理装置）２００か
らコンピュータネットワーク７００を介して受信する。
なお、本実施の形態のデータ通信システムおよびデータ
通信装置の構成は、第１の実施の形態における図１およ
び図２のブロック図で示される構成と同様であるので、
詳しい説明を省略する。また、同様の部材には、第１の
実施の形態において用いた部材番号を用いて、説明す
る。

【０１０８】図１１は、本実施の形態におけるデータ通
信装置１００による同報送信先リストに関する処理内容
を説明するフローチャートである。図１１のフローチャ
ートに示されるアルゴリズムは、制御プログラムとして
ＲＯＭ１０２または図示していないハードディスクに記
憶されており、ＣＰＵ１０１によって実行される。

【０１０９】コンピュータ２００からコンピュータネッ
トワーク７００を介してアクセスされるのを待って（ス
テップＳ５００：ＹＥＳ）、データ通信装置１００は、
コンピュータ２００による送信先の変更指示が要求され
ているか否かを判断する（ステップＳ５０１）。送信先
の変更指示以外の要求がされていれば（ステップＳ５０
１：ＮＯ）、その要求内容に応じて他の処理を行う（ス
テップＳ５０２）。一方、送信先の変更指示が要求され
ていれば（ステップＳ５０１：ＹＥＳ）、所定の形式の
入力フォーム用のデータファイル（たとえばＨＴＭＬフ
ァイル）をコンピュータ２００へ送信する（ステップＳ
５０３）。この結果、コンピュータ２００のディスプレ
イ上に、入力フォームの画面が表示される。

【０１１０】ステップＳ５０４では、管理コード、同報
送信先リストから削除されるべきファクシミリ番号の指
示、および同報送信先リストに新たに追加されるべき電
子メールアドレスの指示が受信されたか否かを判断す
る。このように、本実施の形態では、データ通信装置１
００は、コンピュータ２００からコンピュータネットワ
ーク７００を通じて送信先の変更指示を受信する。

【０１１１】たとえば、コンピュータ２００は、ブラウ
ザを用いて、データ通信装置２００にアクセスし、画面
上に送信先の変更指示用の所定の入力フォームを表示す
ることができる。ここで、入力フォームには、管理コー
ド、同報送信先リストから削除されるべきファクシミリ
番号、および同報送信先リストに新たに追加されるべき
電子メールアドレスを入力するための欄（フィールド）
が用意されている。ユーザは、入力フォームの各欄に、
管理コード、同報送信先リストから削除されるべきファ
クシミリ番号、および同報送信先リストに新たに追加さ
れるべき電子メールアドレスを入力し、送信を指示す
る。この結果、データ通信装置１００は、これらの管理
コード、ファクシミリ番号、および電子メールアドレス
をコンピュータネットワーク７００を介して外部のコン
ピュータ２００から受信することができる。

【０１１２】ステップＳ５０５では、ステップＳ５０４
で受信した管理コードに対応した同報送信先リストが特
定され、特定された同報送信先リストが記憶部１０３内
から読み出される。

【０１１３】ステップＳ５０６以下の処理は、第１の実
施の形態において説明した図７および図８に示されるス
テップＳ３０８〜Ｓ３１７の処理と同様であるので、詳
しい説明を省略する。

【０１１４】以上のように、本実施の形態によれば、フ
ァクシミリ通信によらず、コンピュータ２００からコン
ピュータネットワーク７００を介して、送信先の変更指
示を受信することができる。したがって、ファクシミリ
装置６００が電話回線ネットワーク８００上から既に除
去され、ファクシミリ通信を実行できない状態において
も、ユーザは、コンピュータ２００の画面上から簡単に
送信先の変更を指示することができる。

【０１１５】なお、本実施の形態では、ブラウザを用い
てコンピュータ２００のディスプレイの画面上に入力フ
ォームを表示し、送信先の変更指示を入力する場合を例
にとって説明したが、本発明は、この場合に限られな
い。たとえば、データ通信装置１００は、電子メールで
送信先の変更指示、すなわち、同報送信先リストから削
除すべきファクシミリ番号の指示、および同報送信先リ
ストに新たに追加すべき電子メールアドレスの指示を受
信することができる。 （第３の実施の形態）上記の第１および第２の実施の形
態では、原稿を読み取って得られた画像データを、電子
メールで送信するための形式およびファクシミリ送信す
るための形式に変換して夫々の送信先に同報送信する場
合を説明したが、本発明は、この場合に限られない。

【０１１６】第３の実施の形態のデータ通信装置は、原
稿を読み取って得られた画像データを、電子メールで送
信するための形式およびプリントジョブとして送信する
ための形式に変換して夫々の送信先に同報送信する。プ
リントジョブは、ページ記述言語で記述される。

【０１１７】なお、本実施の形態のデータ通信システム
およびデータ通信装置の構成は、第１の実施の形態にお
ける図１および図２のブロック図で示される構成と同様
であるので、詳しい説明を省略する。また、同様の部材
には、第１の実施の形態において用いた部材番号を用い
て、説明する。

【０１１８】図１２は、本実施の形態における同報送信
先リストの例を示す図である。本実施の形態において
は、データ通信装置１００が記憶する同報送信先リスト
には、画像データが電子メールで送信される同報送信先
の電子メールアドレスと、画像データがプリントジョブ
として同報送信される同報送信先のＩＰアドレスが含ま
れている。ここでＩＰアドレスは、電子メールシステム
ではない他の種類の通信システムを介して画像データが
同報送信される送信先であるプリンタ３００を特定する
宛先情報として機能する。

【０１１９】データ通信装置１００は、上記の第１また
は第２の実施の形態と同様の機能に基づいて、送信先に
関する変更指示を受信する。より具体的には、同報送信
先リストから削除すべきＩＰアドレスの指示、および同
報送信先リストに新たに追加すべき電子メールアドレス
の指示を受信する。

【０１２０】データ通信装置は、管理コードに対応する
同報送信先リストを特定し、受信した変更指示に基づい
て、この同報送信先リストの内容を変更する。そして、
データ通信装置は、内容が変更された同報送信先リスト
にＩＰアドレスが含まれず電子メールアドレスのみが含
まれるようになったか否かを判断する。同報送信先リス
トに電子メールアドレスのみが含まれるようになったと
判断された場合、データ通信装置は、この同報送信先リ
ストを削除する。

【０１２１】なお、変更指示の受信、変更指示に基づく
同報送信先リストの内容の変更、同報送信先リストにＩ
Ｐアドレスが含まれず電子メールアドレスのみが含まれ
るか否かの判断については、ファクシミリ番号の代わり
にＩＰアドレスを用いる点を除いて、第１の実施の形態
における図７および図８の処理、または第２の実施の形
態における図１１の処理と同様である。したがって、詳
しい説明は省略する。

【０１２２】以上のように、本発明の好適な実施の形態
について説明したが、本発明は、以上の実施の形態に限
定されるべきではなく、種々の変形、追加、省略が可能
である。

【０１２３】以上の説明では、画像データを電子メール
で同報送信するとともに、ファクシミリデータまたはプ
リントジョブとして同報送信する場合を説明したが、本
発明は、この場合に限られない。

【０１２４】より具体的には、電子メールシステムを介
してデータを送信するとともに、他の種類の通信システ
ムを介してデータを送信するデータ通信装置に対して、
本発明を適用することができる。この場合、電子メール
システムを介して所定のデータが同報送信される送信先
の電子メールアドレスと、他の種類の通信システムを介
して所定のデータが同報送信される送信先を特定する宛
先情報と、を含むリストが記憶される。変更指示によっ
て内容が変更されたリストに宛先情報が含まれず電子メ
ールアドレスのみが含まれるようになったか否かを判断
し、電子メールアドレスのみが含まれるようになったと
判断されたリストを記憶手段から削除する。

【０１２５】上述の説明では、データ通信装置１００
が、原稿を読み取って得られた画像データを同報送信
し、この同報送信された画像データに対する返信データ
をさらに送信する場合を説明したが、本発明は、この場
合に限られない。たとえば、データ通信装置１００は、
読取部を有していないコンピュータ、サーバなどの装置
であってもよい。

【０１２６】本発明に係るデータ通信システムおよびデ
ータ通信装置の制御を行う各手段、およびデータ通信方
法は、プログラムされたコンピュータまたは専用のハー
ドウエア回路のいずれによっても実現することができ
る。

【０１２７】また、プログラムされたコンピュータによ
って本発明を実現する場合、コンピュータを動作させる
プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体
（たとえば、フレキシブルディスクやＣＤ−ＲＯＭな
ど）によって提供されてもよく、記録媒体によらず、ネ
ットワークを経て、提供されてもよい。このプログラム
は、通常、ハードディスクに転送され記憶される。ま
た、このプログラムは、たとえば、単独でアプリケーシ
ョンソフトとして提供されてもよいし、また、そのコン
ピュータ装置の一機能としてそのコンピュータ装置のソ
フトウエアに組み込んでもよい。

【０１２８】

【発明の効果】以上説明した本発明によれば、電子メー
ルシステムを介してデータを送信するとともに、他の種
類の通信システムを介してデータを送信するデータ通信
装置において、所定のデータを同報送信または同報返信
するためのリストが不要となった場合に、自動的に削除
することができるので、リストの数が不必要に増加する
ことを防止し、メモリ容量を節約することができる。

【０１２９】本発明によれば、複数の同報先の電子メー
ルアドレスとファクシミリ番号とを含むリストに基づい
て、電子メールおよびファクシミリデータまたはその返
信データを夫々の送信先に同報送信することができると
ともに、リストの内容が変更されてリストを記憶してお
く必要がなくなった場合には、同報送信先リストを自動
的に削除することができる。

【０１３０】本発明によれば、複数の同報先の電子メー
ルアドレスとＩＰアドレスとを含むリストに基づいて、
電子メールおよびプリントジョブまたはその返信データ
を夫々の送信先に同報送信することができるとともに、
リストの内容が変更されてリストを記憶しておく必要が
なくなった場合には、同報送信先リストを自動的に削除
することができる。

【０１３１】さらに、本発明によれば、記憶部に一つも
同報送信先リストが記憶されていない状態となった場合
には、電力供給を抑制または停止することができるの
で、省電力化を実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 第１の実施の形態におけるデータ通信システ
ムの構成例を示す図である。

【図２】 第１の実施の形態におけるデータ通信装置の
ブロック図である。

【図３】 第１の実施の形態におけるデータ通信装置に
よる同報送信処理を示すフローチャートである。

【図４】 第１の実施の形態におけるデータ通信装置に
よる同報返信処理を示すフローチャートである。

【図５】 第１の実施の形態における同報送信先リスト
の例を示す図である。

【図６】 第１の実施の形態におけるデータ通信システ
ムによる処理を示すシーケンスチャートである。

【図７】 第１の実施の形態におけるデータ通信装置に
よる同報送信先リストに関する処理内容を説明するフロ
ーチャートである。

【図８】 図７に後続するフローチャートである。

【図９】 送信先の変更指示を含むファクシミリデータ
の一例を示す図である。

【図１０】 図７のステップＳ３１０における判断処理
のサブルーチンを示すフローチャートである。

【図１１】 第２の実施の形態におけるデータ通信装置
による同報送信先リストに関する処理内容を説明するフ
ローチャートである。

【図１２】 第２の実施の形態における同報送信先リス
トの例を示す図である。

【符号の説明】

１００…データ通信装置、 １０１…ＣＰＵ、 １０２…ＲＯＭ、 １０３…記憶部、 １０４…操作パネル、 １０５…キーボード、 １０６…読取部、 １０７…画像処理部、 １０８…ネットワークインタフェース、 １０９…ファクシミリインタフェース ２００ａ、２００ｂ、２００ｃ…コンピュータ、 ３００…プリンタ、 ６００…ファクシミリ装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０４Ｎ 1/32 Ｈ０４Ｎ 1/32 Ｈ Ｚ Ｆターム(参考） 5C062 AA02 AA29 AA30 AB38 AB42 AC22 AC35 AC42 AF02 AF03 BC01 5C075 AB90 BA08 CA90 DD07 DD08 5K036 AA15 DD42 5K101 KK01 KK02 RR18

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子メールシステムを介してデータを送
   信するとともに、他の種類の通信システムを介してデー
   タを送信するデータ通信装置であって、 電子メールシステムを介してデータ通信可能な送信先と
   他の種類の通信システムを介してデータ通信可能な送信
   先とに対して、所定のデータを夫々のシステムに応じた
   形式で同報送信する送信手段と、 電子メールシステムを介して所定のデータが同報送信さ
   れる送信先の電子メールアドレスと、他の種類の通信シ
   ステムを介して所定のデータが同報送信される送信先を
   特定する宛先情報と、を含むリストを記憶する記憶手段
   と、 送信先に関する変更指示を受信する変更指示受信手段
   と、 変更指示に基づいて、リストの内容を変更する変更手段
   と、 変更手段によって内容が変更されたリストに、前記宛先
   情報が含まれず前記電子メールアドレスのみが含まれる
   ようになったか否かを判断する判断手段と、 前記電子メールアドレスのみが含まれるようになったと
   判断されたリストを前記記憶手段から削除するリスト削
   除手段と、 を有することを特徴とするデータ通信装置。
2. 【請求項２】 前記送信手段は、前記所定のデータを電
   子メールで送信するための形式およびファクシミリデー
   タとして送信するための形式に変換して同報送信するも
   のであり、 前記記憶手段は、前記電子メールアドレスと、前記宛先
   情報としてのファクシミリ番号とを含むリストを記憶す
   るものであり、 前記変更指示受信手段は、送信先に関する変更指示とし
   て、前記リストから削除すべきファクシミリ番号の指示
   を受信することを特徴とする請求項１に記載のデータ通
   信装置。
3. 【請求項３】 前記送信手段は、前記所定のデータを電
   子メールで送信するための形式およびプリントジョブと
   して送信するための形式に変換して同報送信するもので
   あり、 前記記憶手段は、前記電子メールアドレスと、前記宛先
   情報としてのＩＰアドレスとを含むリストを記憶するも
   のであり、 前記変更指示受信手段は、送信先に関する変更指示とし
   て、前記リストから削除すべきＩＰアドレスの指示を受
   信することを特徴とする請求項１に記載のデータ通信装
   置。
4. 【請求項４】 前記変更指示受信手段は、送信先に関す
   る変更指示をファクシミリ装置からファクシミリデータ
   として受信することを特徴とする請求項１に記載のデー
   タ通信装置。
5. 【請求項５】 前記データ通信装置は、電子メールシス
   テムまたは他の種類の通信システムを介して所定のデー
   タが同報送信される複数の送信先のいずれかから送信さ
   れた、前記同報送信された所定のデータに対する返信デ
   ータを受信する受信手段と、 前記送信手段によって前記所定のデータが同報送信され
   た前記複数の送信先の一部または全部を含む返信先に対
   して、前記リストに含まれる前記電子メールアドレスお
   よび前記宛先情報に基づいて、前記返信データを夫々の
   システムに応じた形式で同報送信する返信データ送信手
   段と、を有することを特徴とする請求項１に記載のデー
   タ通信装置。
6. 【請求項６】 さらに、前記記憶手段に少なくとも一つ
   の前記リストが記憶されているか否かを判断するリスト
   判断手段と、 前記リスト判断手段による判断結果に基づいて、当該デ
   ータ通信装置への供給電力量を制御する供給電力制御手
   段と、 を有することを特徴とする請求項１に記載のデータ通信
   装置。
7. 【請求項７】 さらに、原稿を読み取って画像データを
   取得する読取手段を有し、 前記同報送信される所定のデータは、前記読取手段によ
   って取得される画像データよりなることを特徴とする請
   求項１に記載のデータ通信装置。
8. 【請求項８】 電子メールシステムを介してデータを送
   信するとともに、他の種類の通信システムを介してデー
   タを送信するデータ通信方法であって、 電子メールシステムを介してデータ通信可能な送信先と
   他の種類の通信システムを介してデータ通信可能な送信
   先とに対して、所定のデータを夫々のシステムに応じた
   形式で同報送信するステップと、 電子メールシステムを介して所定のデータが同報送信さ
   れる送信先の電子メールアドレスと、他の種類の通信シ
   ステムを介して所定のデータが同報送信される送信先を
   特定する宛先情報と、を含むリストを記憶するステップ
   と、 送信先に関する変更指示を受信するステップと、 変更指示に基づいて、リストの内容を変更するステップ
   と、 内容が変更されたリストに、前記宛先情報が含まれず前
   記電子メールアドレスのみが含まれるようになったか否
   かを判断するステップと、 前記電子メールアドレスのみが含まれるようになったと
   判断されたリストを削除するステップと、を有すること
   を特徴とする制御方法。
9. 【請求項９】 電子メールシステムを介してデータを送
   信するとともに、他の種類の通信システムを介してデー
   タを送信するデータ通信装置の制御プログラムであっ
   て、 電子メールシステムを介してデータ通信可能な送信先と
   他の種類の通信システムを介してデータ通信可能な送信
   先とに対して、所定のデータを夫々のシステムに応じた
   形式で同報送信する処理と、 電子メールシステムを介して所定のデータが同報送信さ
   れる送信先の電子メールアドレスと、他の種類の通信シ
   ステムを介して所定のデータが同報送信される送信先を
   特定する宛先情報と、を含むリストを記憶する処理と、 送信先に関する変更指示を受信する処理と、 変更指示に基づいて、リストの内容を変更する処理と、 内容が変更されたリストに、前記宛先情報が含まれず前
   記電子メールアドレスのみが含まれるようになったか否
   かを判断する処理と、 前記電子メールアドレスのみが含まれるようになったと
   判断されたリストを削除する処理と、 をコンピュータに実行させるための制御プログラム。
10. 【請求項１０】 請求項９に記載のプログラムが記録さ
    れたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。