JP2003098599A - フォーカス調整装置およびフォーカス調整方法 - Google Patents

フォーカス調整装置およびフォーカス調整方法

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JP2003098599A
JP2003098599A JP2001291776A JP2001291776A JP2003098599A JP 2003098599 A JP2003098599 A JP 2003098599A JP 2001291776 A JP2001291776 A JP 2001291776A JP 2001291776 A JP2001291776 A JP 2001291776A JP 2003098599 A JP2003098599 A JP 2003098599A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、カメラ感度と肉眼との視感度差に
関係なく、カメラで撮像した画像の輝度設定を適切に設
定することでき、フォーカスの自動調整を行うことによ
り光軸位置を正確に合わせることができるフォーカス調
整装置およびフォーカス調整方法を提供することを課題
とする。 【解決手段】 疑似モノクロ画像生成部16により投射
映像から疑似モノクロ画像を生成し、コントラスト画像
生成部17によりコントラスト強調処理を行い、投影処
理部19によりX、Y方向別に輝度積分を行い、エリア
内光量解析部20によりX、Y方向の輝度積分値の最大
値と最小値を探索し、コントラスト感度計算部21によ
り輝度積分値の最大値、最小値からコントラスト感度を
計算し、コントラスト探索部22によりコントラスト感
度が最小値となる光軸位置をX、Y方向それぞれで探索
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投射型表示装置の
光学系の液晶パネルの位置調整を行うフォーカス調整装
置およびフォーカス調整方法に関し、特に液晶パネルの
光軸位置を動かして撮像した画像を解析することにより
液晶パネルの位置調整を行うフォーカス調整装置および
フォーカス調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に液晶プロジェクタは、赤、緑、青
の3枚の液晶パネルを用いて、単色映像を作りだし、
赤、緑、青の単色映像をダイクロイックプリズム上で色
合成して投射映像を作りだしている。
【0003】液晶プロジェクタのフォーカス調整工程で
は、色コントラストが最も鮮明な緑色の投射映像を基準
位置とし、残りの赤色、青色の投射映像を表示されてい
る緑色の対応する投射画素位置にできる限り一致する様
に像を重ね合わせ、次にこの位置で単色で投射した被投
射面上の投射画素のボケ方が最も小さく、各色の投射映
像の投射画素と画素の区切りが最も鮮明となる位置に、
各色の液晶パネル位置を調整することが必要である。
【0004】従来のフォーカス調整は、基準となる緑色
の映像を被投射面となるスクリーンに投射し、作業者が
肉眼でスクリーン上の投射画素の切れ目のボケ方を目視
で確認しながら、液晶プロジェクタに搭載される液晶パ
ネルの光軸調整を行っていた。液晶パネルの光軸調整に
は、液晶パネルの位置X、Y、Zと、Z軸上の回転角度
θと、X軸方向のパネルあおり角度Xθと,Y軸方向の
パネルあおり角度Vθとの6軸の光軸調整を行うことが
できる6軸マニュピレータにより、液晶パネルの位置Z
と、X軸方向のパネルあおり角度Xθと,Y軸方向のパ
ネルあおり角度Vθとの3軸を調整し、当該3軸の位置
関係で光学的に唯一決められる液晶パネルのフォーカス
面位置を決定する。フォーカス調整は、赤、緑、青の3
枚の液晶パネルについて行われ、各色毎に液晶パネルの
フォーカス面位置を決定後、液晶パネルを光学部に接合
して調整を終了する。
【0005】特開2000−147694号公報には、
スクリーン上の投射画素をカメラで撮像し、輝度を集計
し、輝度の分散を求め、その分散が最も大きい画像を撮
像した時の液晶ライトバルブのZ軸方向の位置にフォー
カス調整を自動的に行う技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術では、カメラ感度と肉眼との視感度差により、青色や
赤色の輝度値と肉眼での見た目との明るさが異なるた
め、カメラの輝度設定を適切に設定することが困難であ
り、実際のフォーカス調整では、スクリーンに投射され
た映像をカメラだけでなく、肉眼でも確認する必要があ
り、多大な工数がかかるという問題点があった。
【0007】さらに、従来技術では、スクリーン上の投
射映像が、調整している周辺環境の外部光や被投射面で
の反射光の影響で、投射画素の輝度分散の本来の性質が
表れにくく、特に視認性の極めて悪い青色の場合には、
フォーカスの自動調整を行っても投射映像のフォーカス
が最もはっきりする位置(以下、フォーカス位置と称
す)に光軸位置を正確に合わせることが難しいという問
題点があった。
【0008】さらに、従来技術では、投射映像の投射画
素は、実際には縦(Y)方向と横(X)方向でボケ方が
異なっており、液晶パネルの光軸移動に伴って、投射映
像の形状がたえず変化するため、投射画素の輝度分散の
みではフォーカス位置を正確に決定することができない
という問題点があった。
【0009】本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、カメラ感度と肉眼
との視感度差に関係なく、カメラで撮像した画像の輝度
設定を適切に設定することができ、フォーカスの自動調
整を行うことによりフォーカス位置に光軸位置を正確に
合わせることができるフォーカス調整装置およびフォー
カス調整方法を提供する点にある。
【0010】さらに、本発明が目的とするところは、投
射画素の輝度分散の本来の性質を明確化して、視認性の
極めて悪い青色の場合にも、フォーカスの自動調整を行
うことによりフォーカス位置に光軸位置を正確に合わせ
ることができるフォーカス調整装置およびフォーカス調
整方法を提供する点にある。
【0011】さらに、本発明が目的とするところは、投
射映像の投射画素の縦(Y)方向と横(X)方向でボケ
方を考慮してフォーカスの自動調整を行うことによりフ
ォーカス位置に光軸位置を正確に合わせることができる
フォーカス調整装置およびフォーカス調整方法を提供す
る点にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
すべく、以下に掲げる構成とした。本願発明は、液晶パ
ネルを通過させた映像に基づいて前記液晶パネルの光軸
位置を調整するフォーカス調整装置であって、前記液晶
パネルの法線方向の光軸位置を移動させながら前記映像
を画像として撮像する撮像手段と、該撮像手段により撮
像された前記画像から疑似モノクロ画像を生成する疑似
モノクロ画像生成手段と、該疑似モノクロ画像生成手段
により生成された前記疑似モノクロ画像の輝度分布に基
づいて光軸位置を探索するフォーカス探索手段と、該フ
ォーカス探索手段により探索された光軸位置に前記液晶
パネルを移動させる光軸調整機構手段とを具備すること
を特徴とするフォーカス調整装置である。さらに本願発
明は、前記疑似モノクロ画像生成手段は、前記疑似モノ
クロ画像の輝度分布Iとし、前記画像の色成分の輝度分
布をそれぞれR、G、Bとすると、I=(28*R+7
7*G+151*B)/256、として前記疑似モノク
ロ画像を生成させることを特徴とするフォーカス調整装
置である。さらに本願発明は、前記疑似モノクロ画像の
コントラストを強調するコントラスト強調手段を具備
し、前記フォーカス探索手段は、前記コントラスト強調
手段によりコントラストを強調された前記疑似モノクロ
画像の輝度分布に基づいて光軸位置を探索させることを
特徴とするフォーカス調整装置である。さらに本願発明
は、前記コントラスト強調手段は、前記疑似モノクロ画
像の各輝度値における画素数を平均化させることを特徴
とするフォーカス調整装置である。さらに本願発明は、
前記疑似モノクロ画像のX方向、Y方向について方向別
に輝度積分を行う投影処理手段を具備し、前記フォーカ
ス探索手段は、前記投影処理手段によりX、Y方向別に
輝度積分された前記疑似モノクロ画像に基づいて光軸位
置を探索させることを特徴とするフォーカス調整装置で
ある。さらに本願発明は、前記投影処理手段によりX、
Y方向別に輝度積分された前記疑似モノクロ画像のX方
向の輝度積分値の最大値PXmax、X方向の輝度積分
値の最小値PXmin、Y方向の輝度積分値の最大値P
YmaxおよびY方向の輝度積分値の最小値PYmin
を移動された前記液晶パネルの法線方向の光軸位置毎に
探索する光量解析手段を具備し、前記フォーカス探索手
段は、前記光量解析手段により探索されたPXmax、
PXmin、PYmaxおよびPYminに基づいて光
軸位置を探索させることを特徴とするフォーカス調整装
置である。さらに本願発明は、液晶パネルを通過させた
映像に基づいて前記液晶パネルの光軸位置を調整するフ
ォーカス調整装置であって、前記液晶パネルの法線方向
の光軸位置を移動させながら前記映像を撮像する撮像手
段と、該撮像手段により撮像された画像のX方向の輝度
積分値の最大値PXmax、X方向の輝度積分値の最小
値PXmin、Y方向の輝度積分値の最大値PYmax
およびY方向の輝度積分値の最小値PYminを移動さ
れた前記液晶パネルの法線方向の光軸位置毎に探索する
光量解析手段と、該光量解析手段により探索されたPX
max、PXmin、PYmaxおよびPYminに基
づいて光軸位置を探索するフォーカス探索手段と、該フ
ォーカス探索手段により探索された光軸位置に前記液晶
パネルを移動させる光軸調整機構手段とを具備すること
を特徴とするフォーカス調整装置である。さらに本願発
明は、前記光量解析手段により探索されたPXmax、
PXmin、PYmaxおよびPYminからX、Y方
向別にコントラスト感度Sx、Syを計算するコントラ
スト感度計算手段を具備し、前記フォーカス探索手段
は、前記コントラスト感度計算手段により算出された前
記コントラスト感度Sx、Syに基づいて光軸位置を探
索させることを特徴とするフォーカス調整装置である。
さらに本願発明は、前記コントラスト感度計算手段は、
前記コントラスト感度Sx、SyをCx=(PXmax
−PXmin)/(PXmax+PXmin)、Cy=
(PYmax−PYmin)/(PYmax+PYmi
n)、Sx=1/Cx、Sy=1/Cy、と定義して計
算させることを特徴とするフォーカス調整装置である。
さらに本願発明は、前記フォーカス探索手段は、前記コ
ントラスト感度計算手段により算出された前記コントラ
スト感度Sx、Syの和の平均値が最小値となる光軸位
置を探索させることを特徴とするフォーカス調整装置で
ある。さらに本願発明は、前記撮像手段は、前記映像の
4隅を撮像させ、前記フォーカス探索手段は、前記撮像
手段により撮像された4隅の光軸位置をそれぞれ探索さ
せることを特徴とするフォーカス調整装置である。さら
に本願発明は、前記フォーカス探索手段により探索され
た4隅の光軸位置に基づいて前記液晶パネルの法線方向
の光軸、X軸方向のあおり角度XθおよびY軸方向のあ
おり角度Vθを補正する補正値を算出する光軸制御手段
を具備することを特徴とするフォーカス調整装置であ
る。さらに本願発明は、前記撮像手段は、表面粗さが小
さい白色素材パネルが張られているスクリーンに投射さ
れた前記映像を撮像させることを特徴とするフォーカス
調整装置である。さらに本願発明は、液晶パネルを通過
させた映像に基づいて前記液晶パネルの光軸位置を調整
するフォーカス調整方法であって、前記液晶パネルの法
線方向の光軸位置を移動させながら前記映像を画像とし
て撮像し、該画像から疑似モノクロ画像を生成し、該疑
似モノクロ画像の輝度分布に基づいて光軸位置を探索
し、光軸調整機構手段を用いて探索した光軸位置に前記
液晶パネルを移動させることを特徴とするフォーカス調
整方法である。さらに本願発明は、前記疑似モノクロ画
像の輝度分布Iとし、前記画像の色成分の輝度分布をそ
れぞれR、G、Bとすると、I=(28*R+77*G
+151*B)/256、として前記疑似モノクロ画像
を生成することを特徴とするフォーカス調整方法であ
る。さらに本願発明は、前記疑似モノクロ画像のコント
ラストを強調し、前記コントラストを強調した前記疑似
モノクロ画像の輝度分布に基づいて光軸位置を探索する
ことを特徴とするフォーカス調整方法である。さらに本
願発明は、前記疑似モノクロ画像の各輝度値における画
素数を平均化することによりコントラストを強調するこ
とを特徴とするフォーカス調整方法である。さらに本願
発明は、前記疑似モノクロ画像のX方向、Y方向につい
て方向別に輝度積分を行い、該X、Y方向別に輝度積分
された前記疑似モノクロ画像に基づいて光軸位置を探索
することを特徴とするフォーカス調整方法である。さら
に本願発明は、前記X、Y方向別に輝度積分した前記疑
似モノクロ画像のX方向の輝度積分値の最大値PXma
x、X方向の輝度積分値の最小値PXmin、Y方向の
輝度積分値の最大値PYmaxおよびY方向の輝度積分
値の最小値PYminを移動された前記液晶パネルの法
線方向の光軸位置毎に探索し、該探索されたPXma
x、PXmin、PYmaxおよびPYminに基づい
て光軸位置を探索することを特徴とするフォーカス調整
方法である。さらに本願発明は、液晶パネルを通過させ
た映像に基づいて前記液晶パネルの光軸位置を調整する
フォーカス調整方法であって、前記液晶パネルの法線方
向の光軸位置を移動させながら前記映像を撮像し、該撮
像された画像のX方向の輝度積分値の最大値PXma
x、X方向の輝度積分値の最小値PXmin、Y方向の
輝度積分値の最大値PYmaxおよびY方向の輝度積分
値の最小値PYminを移動された前記液晶パネルの法
線方向の光軸位置毎に探索し、該探索したPXmax、
PXmin、PYmaxおよびPYminに基づいて光
軸位置を探索し、光軸調整機構手段を用いて探索した光
軸位置に前記液晶パネルを移動させることを特徴とする
フォーカス調整方法である。さらに本願発明は、前記探
索したPXmax、PXmin、PYmaxおよびPY
minからX、Y方向別にコントラスト感度Sx、Sy
を計算し、該コントラスト感度Sx、Syに基づいて光
軸位置を探索することを特徴とするフォーカス調整方法
である。さらに本願発明は、前記コントラスト感度S
x、SyをCx=(PXmax−PXmin)/(PX
max+PXmin)、Cy=(PYmax−PYmi
n)/(PYmax+PYmin)、Sx=1/Cx、
Sy=1/Cy、と定義して計算することを特徴とする
フォーカス調整方法である。さらに本願発明は、前記算
出した前記コントラスト感度Sx、Syの和の平均値が
最小値となる光軸位置を探索することを特徴とするフォ
ーカス調整方法である。さらに本願発明は、前記映像の
4隅を撮像し、該撮像した4隅の光軸位置をそれぞれ探
索することを特徴とするフォーカス調整方法である。さ
らに本願発明は、前記探索した4隅の光軸位置に基づい
て前記液晶パネルの法線方向の光軸、X軸方向のあおり
角度XθおよびY軸方向のあおり角度Vθを補正する補
正値を算出するとを特徴とするフォーカス調整方法であ
る。さらに本願発明は、表面粗さが小さい白色素材パネ
ルが張られているスクリーンに投射された前記映像を撮
像することを特徴とするフォーカス調整方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明に係るフォーカス調整装置
の実施の形態の構成を示すブロック図であり、図2は、
図1に示すカラーCCDカメラの位置関係を示す平面図
であり、図3は、図1に示すカラーCCDカメラの位置
関係を示す側面図であり、図4は、図1に示すカラーC
CDカメラによるスクリーン上の撮像位置を示す図であ
り、図5は、図1に示す画像認識処理部の構成を示すブ
ロック図であり、図6は、図1に示す光軸調整機構部に
より移動させる液晶プロジェクタの光学部品の調整光軸
と各色毎の液晶パネルとの位置関係を示す図である。
【0015】本実施の形態は、図1に示すように、カラ
ーCCDカメラ3a、3b、3c、3dと、A/D変換
回路11と、デジタル画像統合器12と、画像メモリ1
3と、画像認識処理部14と、光軸制御部15と、光軸
調整機構部8とで構成されている。なお、図1において
は省略されているが、A/D変換回路11は、カラーC
CDカメラ3aと同様に、カラーCCDカメラ3b、3
c、3dとデジタル画像統合器12との間にも設けられ
ている。
【0016】カラーCCDカメラ3a、3b、3c、3
dは、図2および図3に示すように、投射型表示装置で
ある液晶プロジェクタ1からスクリーン2のスクリーン
投射面に投射された投射映像の4隅を撮像する位置に配
置されている。液晶プロジェクタ1には、映像信号発生
器4が接続されており、液晶プロジェクタ1は、映像信
号発生器4から提供される単色ラスタースキャン映像に
対応して、該当色に対応する液晶パネルを通過させてス
クリーン2に単色の投射映像を投射する。また、液晶プ
ロジェクタ1からの投射映像以外の光を防ぐため、暗幕
テント5により、スクリーン投射面を含む液晶プロジェ
クタ1の投射範囲を外光からすべて遮断している。
【0017】スクリーン2には、図4に示すように、表
面粗さが小さいフォト印字用紙、標準白色ボード等の白
色素材パネル6a、6b、6c、6d が張られており、
それぞれが投射映像の4隅が収まる位置に配置されてい
る。スクリーン2および白色素材パネル6a、6b、6
c、6dは、液晶プロジェクタ1の投射光軸に垂直にな
る様に設置されている。白色素材パネル6a、6b、6
c、6d として標準白色ボードを使用する場合には、
表面粗さが10点平均粗さで0.05Z以下であること
が望ましく、フォト印字用紙を使用する場合にも、10
点平均粗さで0.05Z以下のものを使用すると好適で
ある。
【0018】カラーCCDカメラ3a、3b、3c、3
dは、白色素材パネル6a、6b、6c、6d上の投射
映像の4隅が十分収まる位置にそれぞれ設置され、白色
素材パネル6a、6b、6c、6dに投射された領域の
投射映像を撮像する。
【0019】A/D変換回路11は、カラーCCDカメ
ラ3a、3b、3c、3dが撮像したカラー画像をそれ
ぞれA/D変換する。A/D変換は、カラー画像の色成
分である赤(R)色、緑(G)色、青(B)色毎に行わ
れる。
【0020】デジタル画像統合器12は、投射映像の4
隅に設置されているカラーCCDカメラ3a、3b、3
c、3dにより撮像され、A/D変換されたカラー画像
を統合した統合デジタル画像データを生成する。統合デ
ジタル画像データは、4箇所のカメラ3a、3b、3
c、3dが撮像した4つの画像を1フレームの画像信号
として取り扱うことを目的として生成され、色成分毎に
生成される。
【0021】画像メモリ13は、デジタル画像統合器1
2により生成されたR色、G色、B色の統合デジタル画
像データを色成分毎に記憶する。
【0022】画像認識処理部14は、図5に示すよう
に、画像認識処理を行う疑似モノクロ画像生成部16、
コントラスト画像生成部17、フォーカス検査エリア生
成部18および投影処理部19と、コントラスト演算処
理を行うエリア内光量解析部20、コントラスト感度計
算部21およびコントラスト探索部22とで構成され
る。
【0023】疑似モノクロ画像生成部16は、画像メモ
リ13内に色成分毎に記憶された各色成分の統合デジタ
ル画像データの輝度値を用いて被投射面での光強度に近
い濃淡画像である疑似モノクロ画像を生成する。
【0024】コントラスト画像生成部17は、疑似モノ
クロ画像生成部16により生成された疑似モノクロ画像
のコントラスト強調処理を行い、スクリーン2の被投射
面での輝度分布特徴を継承したままで、輝度分布特徴を
強調し、投射映像の明るい部分と暗い部分との画素の輝
度差を大きくとることで、コントラストを上げ、画像を
鮮明化する。
【0025】フォーカス検査エリア生成部18は、スク
リーン2の4箇所の撮像位置に対応するカメラ視野位置
の画像領域にフォーカス検査エリアを設定する。
【0026】投影処理部19は、フォーカス検査エリア
生成部18により設定されたフォーカス検査エリア内の
X、Y方向別に輝度積分を行い、X、Y方向別の投射画
素領域の被投射面での光強度分布を強調した正弦波形状
の特徴変異として表す。
【0027】エリア内光量解析部20は、投影処理部1
9で得られたX、Y方向の輝度積分値の最大値と最小値
を探索する。
【0028】コントラスト感度計算部21は、エリア内
光量解析部20により探索されたX、Y方向のそれぞれ
の輝度積分値の最大値、最小値からコントラスト感度を
計算する。
【0029】コントラスト探索部22は、光軸移動範囲
内で光軸をステップ移動させた各位置での各フォーカス
検査エリア毎のコントラスト感度の最小値をそれぞれ探
索し、各フォーカス検査エリア毎にコントラスト感度が
最小値となる光軸位置を投射映像のフォーカスが最もは
っきりして投射映像が最も鮮明になるフォーカス位置と
して求める。
【0030】光軸制御部15は、コントラスト探索部2
2により求められた各フォーカス検査エリア毎のフォー
カス位置に基づいて、フォーカス重心と液晶プロジェク
タ1内の液晶パネル9a、9b、9cの傾き補正値とを
一意に算出し、算出したフォーカス重心と補正値とを指
令値として光軸調整機構部8に送出する。
【0031】光軸調整機構部8は、光軸制御部15から
の指令値に基づいて液晶プロジェクタ1の光学部品の取
り付け位置を調整する機構であり、図6に示す液晶パネ
ル9a、9b、9cを、液晶パネル9a、9b、9cから
の光を色合成を行うダイクロイックプリズム10に取り
付ける際の光軸の調整を行う。
【0032】図6において、X、Y、Z、θ、Xθ、Y
θは、光軸調整機構部8により移動させる液晶パネル9
a(G色を担当)の各調整光軸を示したもので、液晶パ
ネル9a平面に垂直な入射光方向(法線方向)をZ軸と
して定めている。液晶パネル9aは、パネル位置X、
Y、Zと、Z軸上の回転角度θと、X軸方向のパネルあ
おり角度Xθと,Y軸方向のパネルあおり角度Vθとの
6軸で位置が決定されるが、フォーカス調整には、Z
軸、Xθ軸 、Yθ軸の3軸の調整光軸の調整が行われ
る。R色を担当する液晶パネル9b、B色を担当する液
晶パネル9cでも同様な光軸座標配置となっている。
【0033】次に、本実施の形態の動作について図7を
参照して詳細に説明する。図7は、本発明に係るフォー
カス調整装置の実施の形態の動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【0034】まず、映像信号発生器4は、液晶プロジェ
クタ1に単色ラスタースキャン映像を提供し(ステップ
A1)、液晶プロジェクタ1は、提供された単色ラスタ
ースキャン映像を該当色に対応する液晶パネル9a、9
b、9cのいずれかを通過させてスクリーン2に単色投
射映像として投射する(ステップA2)。単色ラスター
スキャン映像は、フォーカス調整を行うための映像で、
G色を担当する液晶パネル9aのフォーカス調整には、
G色の単色ラスタースキャン映像が、R色を担当する液
晶パネル9bのフォーカス調整には、R色の単色ラスタ
ースキャン映像が、B色を担当する液晶パネル9cのフ
ォーカス調整には、B色の単色ラスタースキャン映像が
それぞれ用いられる。以下、G色を担当する液晶パネル
9aのフォーカス調整を行う例を説明する。
【0035】次に、カラーCCDカメラ3a、3b、3
c、3dにより白色素材パネル6a、6b、6c、6d
に投射されたG色の投射映像の4隅をそれぞれカラー画
像として撮像し(ステップA3)、A/D変換回路11
により撮像したそれぞれカラー画像の色成分毎にA/D
変換を行い(ステップA4)、デジタル画像統合器12
によりA/D変換された4つのカラー画像を統合した統
合デジタル画像データを色成分毎に生成し(ステップA
5)、画像メモリ13内に各色成分毎に記憶する。スク
リーン2には、G色を担当する液晶パネル9aを通過し
たG色投射映像が投射されているが、実際には、R色、
B色の成分も含まれているため、カラーCCDカメラ3
a、3b、3c、3dによりカラー画像として撮像す
る。
【0036】図8は、図5に示すデジタル画像統合器に
より生成される統合デジタル画像データ例を示す図であ
る。デジタル画像統合器12により生成される統合デジ
タル画像データは、図8に示すように、カラーCCDカ
メラ3a、3b、3c、3dで撮像してA/D変換した
4つのカラー画像を統合したものであり、カラーCCD
カメラ3a、3b、3c、3dに対応する各エリアは、
投射画素の明るい部分と投射画素間の切れ目となる暗い
部分とからなる。また、統合ジタル画像データの1フレ
ーム内画素位置(x,y)の輝度分布は、画像メモリ13
内に色成分毎に、R(x,y)、G(x,y)、B(x,y)
(以下、それぞれR、G、Bで記述する)として記憶さ
れる。デジタル画像データ統合器12で4箇所のカラー
CCDカメラ3a、3b、3c、3dの画像を1画面で
確認できる統合デジタル画像データとして統合すること
により、4箇所のカメラが撮像した4つの映像を1フレ
ームの画像信号として取り扱うことができ、画像認識処
理部14での画像処理およびフォーカス演算処理を行う
際に、4つの映像を同時に一括実行できるため、個々の
カラーCCDカメラ3a、3b、3c、3dの映像毎に
画像処理をしなくても良く、撮像回数、画像処理演算回
数を減らすことで調整時間を短縮することができる。
【0037】次に、疑似モノクロ画像生成部16により
疑似モノクロ画像を生成する(ステップA6)。疑似モ
ノクロ画像生成部16は、画像メモリ13に記憶された
統合デジタル画像データを画像メモリ13から読み出
し、統合デジタル画像データの各色成分の輝度分布R、
G、Bに重み付けをしてモノクロ化した疑似モノクロ画
像を生成する。疑似モノクロ画像を生成する際の輝度分
布R、G、Bの重み付けとしては、例えば、統合デジタ
ル画像データ内の1フレーム内画素位置(x,y)上で
の疑似モノクロ画像の輝度分布I(x,y)を I(x,y)=(28*R+77*G+151*B)/
256 として計算し、疑似モノクロ画像を生成する。なお、当
該数式は、「C言語で学ぶ実践画像処理(オーム社)」
105頁記載の輝度信号と色信号の変換式を応用したも
のである。
【0038】次に、コントラスト画像生成部17により
疑似モノクロ画像生成部16で生成された疑似モノクロ
画像に対してコントラスト強調処理を行う(ステップA
7)。図9は、図5に示すコントラスト画像生成部によ
るコントラスト強調処理を説明するための各輝度値毎の
画素数のヒストグラムであり、図10は、図5に示すコ
ントラスト画像生成部によるコントラスト強調処理のア
ルゴリズムを説明するための説明図であり、図11は、
図5に示すコントラスト画像生成部によるコントラスト
強調処理前後の同一領域の輝度分布を比較するためのグ
ラフである。
【0039】コントラスト画像生成部17は、図9
(a)に示すように、疑似モノクロ画像生成部16で生
成された疑似モノクロ画像の全画素数を求め、輝度値別
のヒストグラムをとり、図9(b)に示すように、各輝
度値における画素数を平均化する。
【0040】疑似モノクロ画像において輝度値0〜7ま
でに図10(a)に示す状態で画素数が分布していた場
合、全画素数は、2+6+2+5+4+3+2+0=2
4となり、輝度値は、8段階に分かれているため、全画
素数を8で割ると、1つの輝度値に割り当てられる画素
数として3が得られる。疑似モノクロ画像の輝度が高い
方(輝度値7)から3個ずつ画素を取り出し、図10
(b)に示すように、新しく輝度値7から各輝度値の画
素数が3になるように割り当てる。このように画素数の
多いところから少ないところに画素を割り振ることで輝
度値毎の画素数を等しくし、コントラストを強調する。
【0041】図11は、スクリーン2上の白色素材パネ
ル6aに投射されたB色の投射映像の投射画素間の輝度
分布をコントラスト強調処理する前後の同一領域の輝度
分布を比較したものであり、コントラスト強調処理によ
り、投射画素の明るい部分と、投射画素の区切りである
暗い部分との輝度差が大きくなり、コントラストが強調
されていることがわかる。なお、図11において、X座
標の23〜27付近が投射画素間の切れ目となる暗い部
分に対応する。
【0042】次に、フォーカス検査エリア生成部18に
よりフォーカス検査エリアを設定する(ステップA
8)。図12は、図5に示すフォーカス検査エリア生成
部によって生成されるフォーカス検査エリアの位置関係
を示す図である。
【0043】フォーカス検査エリア生成部18は、図1
2に示すように、統合デジタル画像の4箇所にフォーカ
ス検査エリアを設定する。フォーカス検査エリアは、ス
クリーンの4隅を撮像しているカラーCCDカメラ3
a、3b、3c、3dに対応させて設定する。統合デジ
タル画像において投射画素の分布は、カメラ視野内のど
の位置でもほぼ一定であることから、図12に示すよう
に、フォーカス検査エリアのサイズは、投射画素数が3
画素程度の範囲に設定している。これは、フォーカス調
整のための演算に必要な画素数を最小限して演算回数を
軽減することで高速化を実現するためである。
【0044】次に、投影処理部19によりフォーカス検
査エリア内での光の分布特徴となるX方向、Y方向につ
いて方向別に輝度積分を行う(ステップA9)。図13
は、図5に示す投影処理部による輝度積分によって得ら
れた輝度積分値の分布と投射画素との関係を示す図であ
る。
【0045】投影処理部19は、フォーカス検査エリア
生成部18により設定されたフォーカス検査エリアのX
方向、Y方向について方向別に輝度積分を行う。輝度積
分を行うことで、図13に示すように、図11に示す輝
度値分布の特徴よりも、投射画素の明るい部分と投射画
素間の切れ目となる暗い部分での光量分布の特徴を明瞭
に捉えることができる。
【0046】次に、エリア内光量解析部20により投影
処理部19で得られたX、Y方向の輝度積分値の最大値
と最小値を探索する(ステップA10)。
【0047】エリア内光量解析部20は、図13に示す
フォーカス検査エリア内のX方向の輝度積分値の最大値
PXmaxと、X方向の輝度積分値の最小値PXmin
と、Y方向の輝度積分値の最大値PYmaxと、Y方向
の輝度積分値の最小値PYminとを探索する。
【0048】次に、コントラスト感度計算部21により
エリア内光量解析部20で探索されたX、Y方向の輝度
積分値の最大値、最小値から画像鮮明度に相当する値を
コントラスト感度として計算し、(ステップA11)、
算出したコントラスト感度から画像が最も鮮明になるフ
ォーカス位置を求める(ステップA12)。
【0049】コントラスト感度計算部21は、まず各フ
ォーカス検査エリア内のX方向のコントラストCxとY
方向のコントラストCyとをそれぞれ計算する。Cx、
Cyは、それぞれ Cx=(PXmax−PXmin)/(PXmax+PXmin) Cy=(PYmax−PYmin)/(PYmax+PYmin) として定義されている(実際には、分子および分母に1
/2が存在するが省略している)。
【0050】X方向、Y方向のコントラストCx、Cy
の分子は、輝度積分値の最大値と最小値との差を1/2
したもので投射映像パターンの光量変化量を示し、X方
向、Y方向のコントラストCx、Cyの分母は、輝度積
分値の最大値と最小値との和を1/2したもので投射映
像パターンの平均光量を示す。従って、X方向、Y方向
のコントラストCx、Cyは、投射映像パターンの平均
光量に対して投射映像パターンの光量変化量が占める割
合を表している。
【0051】コントラスト感度計算部21は、Cx、C
yに基づいて各フォーカス検査エリア内のX方向のコン
トラスト感度SxとY方向のコントラスト感度Syとを
それぞれ計算する。Sx、Syは、Cx、Cyのそれぞ
れの逆数であり、 Sx=1/Cx Sy=1/Cy として表すことができる。
【0052】コントラスト感度計算部21は、Sx、S
yに基づいて各フォーカス検査エリア内のコントラスト
感度S(z)を計算する。S(z)は、SxとSyとの
平均値であり、 S(z)=(Sx+Sy)/2 として表すことができる。
【0053】ステップA3〜ステップA11までの処理
は、光軸調整機構部8によりZ軸方向の光軸移動範囲内
で液晶パネル9aをステップ移動させながら行われ、コ
ントラスト感度計算部21は、算出したコントラスト感
度S(z)と、算出時のZ軸位置とを対応させて記憶す
る。
【0054】次に、コントラスト探索部22によりコン
トラスト感度計算部21で各フォーカス検査エリア毎に
計算されたコントラスト感度からフォーカス位置を求め
る(ステップA12)。
【0055】コントラスト探索部22は、各フォーカス
検査エリア毎に算出したコントラスト感度S(z)が最
小になるZ軸位置をフォーカス位置として求める。各フ
ォーカス検査エリア毎(左上、右上、左下、右下)のフ
ォーカス位置は、それぞれZa、Zb、Zc、Zdとし
て求める。Za、Zb、Zc、Zdは、 Za=min{S(z)} Zb=min{S(z)} Zc=min{S(z)} Zd=min{S(z)} として表すことができる。
【0056】コントラスト感度S(z)が最小値になる
Z軸位置がフォーカス位置となる理由について説明す
る。図14は、Z軸を10um間隔で移動して撮像した
時の図5に示す投影処理部により輝度積分されたX方向
の輝度積分値の変化を示す図であり、図15は、図5に
示す投影処理部により輝度積分された輝度積分値の最大
値および最小値とZ軸を10um間隔で移動して撮像し
た時のZ軸位置との関係を示す図であり、図16は、図
5に示す投影処理部により輝度積分された輝度積分値の
最大値から最小値を引いた値とZ軸を10um間隔で移
動して撮像した時のZ軸位置との関係を示す図であり、
図17は、図5に示す投影処理部により輝度積分された
X、Y方向の輝度積分値のZ軸を移動して撮像した時の
変化の傾向を説明するための説明図であり、図18は、
図5に示すコントラスト感度計算部により計算されるコ
ントラスト感度とZ軸位置との関係を示す図である。
【0057】図14には、フォーカス位置を中心に+−
方向にそれぞれ50umまで10um間隔でB色を担当
する液晶パネル9cをZ軸方向に移動させた際の、投影
処理部19により輝度積分されたX方向の輝度積分値が
それぞれプロットされている。図14を参照すると、プ
ロットされた値に幅があることがわかり、液晶パネル9
cをZ軸方向に移動させることにより、X方向の輝度積
分値の最大値PXmaxおよびX方向の輝度積分値の最
小値PXminが変化していることがわかる。また、液
晶パネル9cをZ軸方向に移動させることにより、Y方
向の輝度積分値の最大値PYmaxおよびY方向の輝度
積分値の最小値PYminも変化する。
【0058】液晶パネル9cをZ軸方向に移動させるこ
とによるPXmaxおよびPXminの変化と、PYm
axおよびPYminの変化とは、それぞれ相反する性
質を有する。すなわち、図15に示すように、フォーカ
ス位置を挟んで手前(−方向)からダイクロイックプリ
ズム10方向(+方向)に液晶パネル9cをZ軸に沿っ
て順次移動させた場合には、PXmaxは、減少し、P
Ymaxは、増加し、PXminは、増加し、PYmi
nは、減少する。
【0059】従って、フォーカス位置を挟んで手前(−
方向)からダイクロイックプリズム10方向(+方向)
に液晶パネル9cをZ軸に沿って順次移動させた場合に
は、図16に示すように、(PXmax−PXmin)
は、減少し、Y方向の投射映像パターンの光量変化量
(PYmax−PYmin)は、増加し、(PXmax
+PXmin)と(PYmax+PYmin)とは、ほ
とんど変化しない。
【0060】すなわち、フォーカス位置を挟んで手前
(−方向)からダイクロイックプリズム10方向(+方
向)に液晶パネル9cをZ軸に沿って順次移動させた場
合には、図17に示すように、X方向の輝度積分値の最
大値と最小値との差であるX方向の投射映像パターンの
光量変化量は、縮小し、Y方向の輝度積分値の最大値と
最小値との差であるY方向の投射映像パターンの光量変
化量は、拡大し、投射映像パターンの光量変化量の性質
は、X方向とY方向とでは、相反している。
【0061】従って、フォーカス位置を挟んで手前(−
方向)からダイクロイックプリズム10方向(+方向)
に液晶パネル9cをZ軸に沿って順次移動させた場合の
コントラスト感度Sx、Syの変化は、図18に示すよ
うに、Sxは、増加し、Syは、減少し、SxとSyと
は、フォーカス位置で相反する性質を有し、SxとSy
との平均値であるコントラスト感度S(z)は、図18
の中央の曲線で示すように、最も投射画像が鮮明となる
フォーカス位置で最小値となる。
【0062】次に、光軸制御部15により各フォーカス
検査エリアのフォーカス位置に基づいて光軸調整機構部
8への指令値を生成する(ステップA13)。図19
は、図5に示す光軸調整機構部が調整する液晶パネルと
光軸座標系との位置関係を示す図であり、図20は、図
5に示す光軸調整機構部が調整する液晶パネルと光軸座
標系との位置関係をX軸上側から見た図であり、図21
は、図5に示す光軸調整機構部が調整する液晶パネルと
光軸座標系との位置関係をY軸上側から見た図である。
【0063】液晶パネル9aは、Z軸の光軸方向に対し
て、回転、傾き、X、Y方向のあおり角度があり、投射
面までの光路長に差が出るため、各フォーカス検査エリ
ア(左上、右上、左下、右下)をカラーCCDカメラ3
a、3b、3c、3dでそれぞれ撮像したカラー画像か
らそれぞれ得られるフォーカス位置Za、Zb、Zc、
Zdは、一致しない。従って、フォーカス位置Za、Z
b、Zc、Zdから、液晶パネル9aの中心が通る真の
フォーカス面位置を見つければ、最終的な液晶パネルの
フォーカス位置を探索できる。
【0064】図19は、液晶パネル9aと液晶パネル9a
の中心を原点とする光軸座標系との位置関係を示すもの
で、図19は、Z軸について、図20は、X軸上側から
見た場合の位置関係、図21は、Y軸上側から見た場合
の位置関係で、実際の液晶パネルはZ軸方向以外の他の
光軸、Xθ方向、Yθ方向、θに対して傾いている時の
状態を示している。
【0065】図19、図20および図21に示す光軸位
置と液晶パネル9aとの幾何学的関係から、液晶パネル
9aのフォーカス面は、Z軸方向の4つのフォーカス検
査エリアのフォーカス面が交差する位置となり、各フォ
ーカス検査エリアでのフォーカス位置から計算されるフ
ォーカス重心に等しくなる。
【0066】従って、液晶パネル9aのスクリーン2に
垂直な光軸(Z軸)の真のフォーカス位置Zは、 Z={Za+Zb+Zc+Zd}/4 と計算される。
【0067】また、液晶パネル9aの縦、横の長さを、
それぞれLh、Lvとすると、Xθ、Yθ軸の回転方向
の調整補正量θx、θyは、液晶パネルの頂点と光軸と
の位置関係から θx=sin−1( {(Za+Zb)−(Zc+Zd)}/2Lh) θy=sin−1( {(Za+Zc)−(Zb+Zd)}/2Lv) と計算され、フォーカス面のあおり角度をキャンセルす
る様に、θx、θyの光軸を動かすことにより、Xθ、
Yθの光軸でのフォーカス調整をすることなく、液晶パ
ネル9aと調整光軸との幾何学関係と、投射映像の各フ
ォーカス検査エリアのフォーカス位置とから液晶パネル
9aのフォーカス面が決定することができる。
【0068】コントラスト探索部22は、真のフォーカ
ス位置Zと、Xθ、Yθ軸の回転方向の調整補正量θ
x、θyとを光軸調整機構部8への指令値として生成
し、光軸調整機構部8は、コントラスト探索部22から
の指令値に基づいて液晶パネル9aの光軸調整を行い
(ステップA14)、その他の位置合わせに問題がなけ
れば、ダイクロイックプリズム10に液晶パネル9aが
半田付け接合等で固定される。
【0069】ステップA1からステップA14までの処
理は、液晶パネル9a、9b、9c毎に行われ、ダイク
ロイックプリズム10に取り付けられる全ての液晶パネ
ル9a、9b、9cのフォーカス調整が行われる。
【0070】図22は、図5に示すコントラスト探索部
により生成される指令値に基づく調整による調整時間短
縮例を示す図である。R色、G色、B色全ての投射画像
のフォーカス調整を行った時の調整時間の比較を行った
際に、コントラスト探索部により生成される指令値(幾
何学関係を用いた1軸高速調整)による調整時間と、各
軸毎に個別調整した場合(3軸個別調整)の調整時間と
は、図22に示すように、明らかに、1軸高速調整の調
整時間の方が3軸個別調整の調整時間に比べて、約2.
5倍に向上していることがわかる。
【0071】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、疑似モノクロ画像生成部16により画像メモリ13
内に色成分毎に記憶された各色成分の統合デジタル画像
データの輝度値を用いて被投射面での光強度に近い濃淡
画像である疑似モノクロ画像を生成し、単色で撮像され
た画像を投射された映像の色に無関係な輝度情報として
扱うことができるため、カメラ感度と肉眼との視感度差
に関係なく、カメラで撮像した画像の輝度設定を適切に
設定することでき、フォーカスの自動調整を行うことに
より投射映像のフォーカスがはっきりするフォーカス位
置に光軸位置を正確に合わせることができるという効果
を奏する。
【0072】さらに、本実施の形態によれば、コントラ
スト画像生成部17により疑似モノクロ画像の輝度分布
状態を求めて、輝度値毎のヒストグラムを作成し、各輝
度値の画素数が等しくなるように輝度変換を施すこと
で、被投射面での光強度分布特徴を継承したままで輝度
分布特徴を強調し、投射映像の明るい部分と暗い部分と
の画素の輝度差を大きくとることで、コントラストを上
げて画像を鮮明化することができるため、投射画素の輝
度分散の本来の性質を明確化して、視認性の極めて悪い
青色の場合にも、フォーカスの自動調整を行うことによ
り、投射映像の投射画素領域の鮮明度が最も良好となる
フォーカス位置に光軸位置を正確に合わせることができ
るという効果を奏する。
【0073】さらに、本実施の形態によれば、投影処理
部19によりフォーカス検査エリア内での光の分布特徴
となるX方向、Y方向について方向別に輝度積分を行う
ことで、方向別の投射画素領域の被投射面での輝度分布
を強調した正弦波形状の特徴変異として表すことができ
るため、投射映像の投射画素の縦(Y)方向と横(X)
方向でボケ方を考慮したフォーカスの自動調整を行うこ
とができ、光軸に伴う個々の投射画素の画素形状変動や
投射画素間に発生するフレア、画像ノイズの影響を受け
にくく、投射映像のどの位置をとっても普遍的な特徴を
とることができ、投射映像の投射画素領域の鮮明度が最
も良好となるフォーカス位置に光軸位置を正確に合わせ
ることができるという効果を奏する。
【0074】さらに、本実施の形態によれば、スクリー
ン2上の輝度分布を強調した輝度積分値の最大値と最小
値からX、Yそれぞれの方向のコントラスト感度Sx、
Syを求め、コントラスト感度Sx、Syの和の平均値
であるコントラスト感度S(z)が最小値となる光軸位
置をフォーカス位置として求めるため、液晶パネル9
a、9b、9cの法線方向であるZ方向の光軸位置移動
に対して、X、Y方向で投射画素のボケの程度が異なる
特性を一元的に取り扱うことができ、投射映像のフォー
カスがはっきりするフォーカス位置に光軸位置を正確に
合わせることができるという効果を奏する。
【0075】さらに、本実施の形態によれば、スクリー
ン2上に張られた表面粗さが小さいフォト印字用紙、標
準白色ボード等の白色素材パネル6a、6b、6c、6
dに投射された投射画像を撮像するため、スクリーンの
凹凸による光の乱反射や外光の反射光の影響を受けず
に、液晶プロジェクタ1本来の光学特性を反映した投射
映像を撮像することができ、投射映像全体のフォーカス
が最も鮮明となるフォーカス位置に光軸位置を正確に合
わせることができるという効果を奏する。
【0076】なお、本実施の形態では、投射映像の4隅
に配置されたカラーCCDカメラ3a、3b、3c、3
dにより投射映像を撮像し、各撮像箇所毎のフォーカス
位置を求めたが、X軸方向のあおり角度XθおよびY軸
方向のあおり角度Vθのずれが問題にならない程度であ
れば、投射映像の中央の1箇所等に撮像箇所を減らして
も良い。
【0077】また、本実施の形態では、スクリーン2に
投射された投射映像を撮像した画像に基づいてフォーカ
ス位置を求めてフォーカス調整を行うようにしたが、ス
クリーン2に投射される前の映像からフォーカス検査用
の画像を得るようにしても良い。スクリーン2に投射さ
れる前の映像からフォーカス検査用の画像を得るために
は、投射光を液晶プロジェクタ1内で分光し、分光した
投射光を光電変換器等で受光すれば良い。
【0078】このように液晶プロジェクタ1内でフォー
カス検査用の画像を得ることができ、本実施の形態のA
/D変換回路11、デジタル画像統合器12、画像メモ
リ13、画像認識処理部14、光軸制御部15および光
軸調整機構部8が液晶プロジェクタ1内に設けられてい
る場合には、製造工程でのフォーカス調整のみでなく、
製品として組み立てた後のフォーカス調整を行うことが
できる。
【0079】また、本実施の形態では、投射型表示装置
の光学系の液晶パネルの位置調整について説明したが、
液晶パネルをDMD(デジタルミラーデバイス)を用い
た光デバイスに置き換えたDLP型プロジェクタにおけ
るDMD(デジタルミラーデバイス)の位置調整による
投射画像調整にも有効である。
【0080】なお、本発明が上記各実施形態に限定され
ず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は
適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成
部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定され
ず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にす
ることができる。なお、各図において、同一構成要素に
は同一符号を付している。
【0081】
【発明の効果】本発明のフォーカス調整装置およびフォ
ーカス調整方法は、色成分毎に記憶された各色成分の統
合デジタル画像データの輝度値を用いて被投射面での光
強度に近い濃淡画像である疑似モノクロ画像を生成し、
単色で撮像された画像を投射された映像の色に無関係な
輝度情報として扱うことができるため、カメラ感度と肉
眼との視感度差に関係なく、カメラで撮像した画像の輝
度設定を適切に設定することでき、フォーカスの自動調
整を行うことにより投射映像のフォーカスがはっきりす
るフォーカス位置に光軸位置を正確に合わせることがで
きるという効果を奏する。
【0082】さらに、本発明のフォーカス調整装置およ
びフォーカス調整方法は、疑似モノクロ画像の輝度分布
状態を求めて、輝度値毎のヒストグラムを作成し、各輝
度値の画素数が等しくなるように輝度変換を施すこと
で、被投射面での光強度分布特徴を継承したままで輝度
分布特徴を強調し、投射映像の明るい部分と暗い部分と
の画素の輝度差を大きくとることで、コントラストを上
げて画像を鮮明化することができるため、投射画素の輝
度分散の本来の性質を明確化して、視認性の極めて悪い
青色の場合にも、フォーカスの自動調整を行うことによ
り、投射映像の投射画素領域の鮮明度が最も良好となる
フォーカス位置光軸位置を正確に合わせることができる
という効果を奏する。
【0083】さらに、本発明のフォーカス調整装置およ
びフォーカス調整方法は、フォーカス検査エリア内での
光の分布特徴となるX方向、Y方向について方向別に輝
度積分を行うことで、方向別の投射画素領域の被投射面
での輝度分布を強調した正弦波形状の特徴変異として表
すことができるため、投射映像の投射画素の縦(Y)方
向と横(X)方向でボケ方を考慮したフォーカスの自動
調整を行うことができ、光軸に伴う個々の投射画素の画
素形状変動や投射画素間に発生するフレア、画像ノイズ
の影響を受けにくく、投射映像のどの位置をとっても普
遍的な特徴をとることができ、投射映像の投射画素領域
の鮮明度が最も良好となるフォーカス位置に光軸位置を
正確に合わせることができるという効果を奏する。
【0084】さらに、本発明のフォーカス調整装置およ
びフォーカス調整方法は、スクリーン上の輝度分布を強
調した輝度積分値の最大値と最小値からX、Yそれぞれ
の方向のコントラスト感度Sx、Syを求め、コントラ
スト感度Sx、Syの和の平均値であるコントラスト感
度S(z)が最小値となる光軸位置をフォーカス位置と
して求めるため、液晶パネルの法線方向であるZ方向の
光軸位置移動に対して、X、Y方向で投射画素のボケの
程度が異なる特性を一元的に取り扱うことができ、投射
映像のフォーカスがはっきりするフォーカス位置に光軸
位置を正確に合わせることができるという効果を奏す
る。
【0085】さらに、本発明のフォーカス調整装置およ
びフォーカス調整方法は、スクリーン上に張られた表面
粗さが小さいフォト印字用紙、標準白色ボード等の白色
素材パネルに投射された投射画像を撮像するため、スク
リーンの凹凸による光の乱反射や外光の反射光の影響を
受けずに、液晶プロジェクタ本来の光学特性を反映した
投射映像を撮像することができ、投射映像全体のフォー
カスが最も鮮明となるフォーカス位置に光軸位置を正確
に合わせることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフォーカス調整装置の実施の形態
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すカラーCCDカメラの位置関係を示
す平面図である。
【図3】図1に示すカラーCCDカメラの位置関係を示
す側面図である。
【図4】図1に示すカラーCCDカメラによるスクリー
ン上の撮像位置を示す図である。
【図5】図1に示す画像認識処理部の構成を示すブロッ
ク図である。
【図6】図1に示す光軸調整機構部により移動させる液
晶プロジェクタの光学部品の調整光軸と各色毎の液晶パ
ネルとの位置関係を示す図である。
【図7】本発明に係るフォーカス調整装置の実施の形態
の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】図5に示すデジタル画像統合器により生成され
る統合デジタル画像データ例を示す図である。
【図9】図5に示すコントラスト画像生成部によるコン
トラスト強調処理を説明するための各輝度値毎の画素数
のヒストグラムである。
【図10】図5に示すコントラスト画像生成部によるコ
ントラスト強調処理のアルゴリズムを説明するための説
明図である。
【図11】図5に示すコントラスト画像生成部によるコ
ントラスト強調処理前後の同一領域の輝度分布を比較す
るためのグラフである。
【図12】図5に示すフォーカス検査エリア生成部によ
って生成されるフォーカス検査エリアの位置関係を示す
図である。
【図13】図5に示す投影処理部による輝度積分によっ
て得られた輝度積分値の分布と投射画素との関係を示す
図である。
【図14】Z軸を10um間隔で移動して撮像した時の
図5に示す投影処理部により輝度積分されたX方向の輝
度積分値の変化を示す図である。
【図15】図5に示す投影処理部により輝度積分された
輝度積分値の最大値および最小値とZ軸を10um間隔
で移動して撮像した時のZ軸位置との関係を示す図であ
る。
【図16】図5に示す投影処理部により輝度積分された
輝度積分値の最大値から最小値を引いた値とZ軸を10
um間隔で移動して撮像した時のZ軸位置との関係を示
す図である。
【図17】図5に示す投影処理部により輝度積分された
X、Y方向の輝度積分値のZ軸を移動して撮像した時の
変化の傾向を説明するための説明図である。
【図18】図5に示すコントラスト感度計算部により計
算されるコントラスト感度とZ軸位置との関係を示す図
である。
【図19】図5に示す光軸調整機構部が調整する液晶パ
ネルと光軸座標系との位置関係を示す図である。
【図20】図5に示す光軸調整機構部が調整する液晶パ
ネルと光軸座標系との位置関係をX軸上側から見た図で
ある。
【図21】図5に示す光軸調整機構部が調整する液晶パ
ネルと光軸座標系との位置関係をY軸上側から見た図で
ある。
【図22】図5に示すコントラスト探索部により生成さ
れる指令値に基づく調整による調整時間短縮例を示す図
である。
【符号の説明】
1 液晶プロジェクタ 2 スクリーン 3a、3b、3c、3d カラーCCDカメラ 4 映像信号発生器 5 暗幕テント 6a、6b、6c、6d 白色素材パネル 7 認識制御部 8 光軸調整機構部 9a、9b、9c 液晶パネル 10 ダイクロイックプリズム 11 A/D変換回路 12 デジタル画像統合器 13 画像メモリ 14 画像認識処理部 15 光軸制御部 16 疑似モノクロ画像生成部 17 コントラスト画像生成部 18 フォーカス検査エリア生成部 19 投影処理部 20 エリア内光量解析部 21 コントラスト感度計算部 22 コントラスト探索部

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶パネルを通過させた映像に基づいて
    前記液晶パネルの光軸位置を調整するフォーカス調整装
    置であって、 前記液晶パネルの法線方向の光軸位置を移動させながら
    前記映像を画像として撮像する撮像手段と、 該撮像手段により撮像された前記画像から疑似モノクロ
    画像を生成する疑似モノクロ画像生成手段と、 該疑似モノクロ画像生成手段により生成された前記疑似
    モノクロ画像の輝度分布に基づいて光軸位置を探索する
    フォーカス探索手段と、 該フォーカス探索手段により探索された光軸位置に前記
    液晶パネルを移動させる光軸調整機構手段とを具備する
    ことを特徴とするフォーカス調整装置。
  2. 【請求項2】 前記疑似モノクロ画像生成手段は、前記
    疑似モノクロ画像の輝度分布Iとし、前記画像の色成分
    の輝度分布をそれぞれR、G、Bとすると、 I=(28*R+77*G+151*B)/256 として前記疑似モノクロ画像を生成させることを特徴と
    する請求項1記載のフォーカス調整装置。
  3. 【請求項3】 前記疑似モノクロ画像のコントラストを
    強調するコントラスト強調手段を具備し、 前記フォーカス探索手段は、前記コントラスト強調手段
    によりコントラストを強調された前記疑似モノクロ画像
    の輝度分布に基づいて光軸位置を探索させることを特徴
    とする請求項1又は2記載のフォーカス調整装置。
  4. 【請求項4】 前記コントラスト強調手段は、前記疑似
    モノクロ画像の各輝度値における画素数を平均化させる
    ことを特徴とする請求項3記載のフォーカス調整装置。
  5. 【請求項5】 前記疑似モノクロ画像のX方向、Y方向
    について方向別に輝度積分を行う投影処理手段を具備
    し、 前記フォーカス探索手段は、前記投影処理手段により
    X、Y方向別に輝度積分された前記疑似モノクロ画像に
    基づいて光軸位置を探索させることを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれかに記載のフォーカス調整装置。
  6. 【請求項6】 前記投影処理手段によりX、Y方向別に
    輝度積分された前記疑似モノクロ画像のX方向の輝度積
    分値の最大値PXmax、X方向の輝度積分値の最小値
    PXmin、Y方向の輝度積分値の最大値PYmaxお
    よびY方向の輝度積分値の最小値PYminを移動され
    た前記液晶パネルの法線方向の光軸位置毎に探索する光
    量解析手段を具備し、 前記フォーカス探索手段は、前記光量解析手段により探
    索されたPXmax、PXmin、PYmaxおよびP
    Yminに基づいて光軸位置を探索させることを特徴と
    する請求項5記載のフォーカス調整装置。
  7. 【請求項7】 液晶パネルを通過させた映像に基づいて
    前記液晶パネルの光軸位置を調整するフォーカス調整装
    置であって、 前記液晶パネルの法線方向の光軸位置を移動させながら
    前記映像を撮像する撮像手段と、 該撮像手段により撮像された画像のX方向の輝度積分値
    の最大値PXmax、X方向の輝度積分値の最小値PX
    min、Y方向の輝度積分値の最大値PYmaxおよび
    Y方向の輝度積分値の最小値PYminを移動された前
    記液晶パネルの法線方向の光軸位置毎に探索する光量解
    析手段と、 該光量解析手段により探索されたPXmax、PXmi
    n、PYmaxおよびPYminに基づいて光軸位置を
    探索するフォーカス探索手段と、 該フォーカス探索手段により探索された光軸位置に前記
    液晶パネルを移動させる光軸調整機構手段とを具備する
    ことを特徴とするフォーカス調整装置。
  8. 【請求項8】 前記光量解析手段により探索されたPX
    max、PXmin、PYmaxおよびPYminから
    X、Y方向別にコントラスト感度Sx、Syを計算する
    コントラスト感度計算手段を具備し、 前記フォーカス探索手段は、前記コントラスト感度計算
    手段により算出された前記コントラスト感度Sx、Sy
    に基づいて光軸位置を探索させることを特徴とする請求
    項6又は7記載のフォーカス調整装置。
  9. 【請求項9】 前記コントラスト感度計算手段は、前記
    コントラスト感度Sx、Syを Cx=(PXmax−PXmin)/(PXmax+PXmin) Cy=(PYmax−PYmin)/(PYmax+PYmin) Sx=1/Cx Sy=1/Cy と定義して計算させることを特徴とする請求項8記載の
    フォーカス調整装置。
  10. 【請求項10】 前記フォーカス探索手段は、前記コン
    トラスト感度計算手段により算出された前記コントラス
    ト感度Sx、Syの和の平均値が最小値となる光軸位置
    を探索させることを特徴とする請求項9記載のフォーカ
    ス調整装置。
  11. 【請求項11】 前記撮像手段は、前記映像の4隅を撮
    像させ、 前記フォーカス探索手段は、前記撮像手段により撮像さ
    れた4隅の光軸位置をそれぞれ探索させることを特徴と
    する請求項1乃至10のいずれかに記載のフォーカス調
    整装置。
  12. 【請求項12】 前記フォーカス探索手段により探索さ
    れた4隅の光軸位置に基づいて前記液晶パネルの法線方
    向の光軸、X軸方向のあおり角度XθおよびY軸方向の
    あおり角度Vθを補正する補正値を算出する光軸制御手
    段を具備することを特徴とする請求項11記載のフォー
    カス調整装置。
  13. 【請求項13】 前記撮像手段は、表面粗さが小さい白
    色素材パネルが張られているスクリーンに投射された前
    記映像を撮像させることを特徴とする請求項1乃至12
    のいずれかに記載のフォーカス調整装置。
  14. 【請求項14】 液晶パネルを通過させた映像に基づい
    て前記液晶パネルの光軸位置を調整するフォーカス調整
    方法であって、 前記液晶パネルの法線方向の光軸位置を移動させながら
    前記映像を画像として撮像し、 該画像から疑似モノクロ画像を生成し、 該疑似モノクロ画像の輝度分布に基づいて光軸位置を探
    索し、 光軸調整機構手段を用いて探索した光軸位置に前記液晶
    パネルを移動させることを特徴とするフォーカス調整方
    法。
  15. 【請求項15】 前記疑似モノクロ画像の輝度分布Iと
    し、前記画像の色成分の輝度分布をそれぞれR、G、B
    とすると、 I=(28*R+77*G+151*B)/256 として前記疑似モノクロ画像を生成することを特徴とす
    る請求項14記載のフォーカス調整方法。
  16. 【請求項16】 前記疑似モノクロ画像のコントラスト
    を強調し、 前記コントラストを強調した前記疑似モノクロ画像の輝
    度分布に基づいて光軸位置を探索することを特徴とする
    請求項14又は15記載のフォーカス調整方法。
  17. 【請求項17】 前記疑似モノクロ画像の各輝度値にお
    ける画素数を平均化することによりコントラストを強調
    することを特徴とする請求項16記載のフォーカス調整
    方法。
  18. 【請求項18】 前記疑似モノクロ画像のX方向、Y方
    向について方向別に輝度積分を行い、 該X、Y方向別に輝度積分された前記疑似モノクロ画像
    に基づいて光軸位置を探索することを特徴とする請求項
    14乃至17のいずれかに記載のフォーカス調整方法。
  19. 【請求項19】 前記X、Y方向別に輝度積分した前記
    疑似モノクロ画像のX方向の輝度積分値の最大値PXm
    ax、X方向の輝度積分値の最小値PXmin、Y方向
    の輝度積分値の最大値PYmaxおよびY方向の輝度積
    分値の最小値PYminを移動された前記液晶パネルの
    法線方向の光軸位置毎に探索し、 該探索されたPXmax、PXmin、PYmaxおよ
    びPYminに基づいて光軸位置を探索することを特徴
    とする請求項18記載のフォーカス調整方法。
  20. 【請求項20】 液晶パネルを通過させた映像に基づい
    て前記液晶パネルの光軸位置を調整するフォーカス調整
    方法であって、 前記液晶パネルの法線方向の光軸位置を移動させながら
    前記映像を撮像し、 該撮像された画像のX方向の輝度積分値の最大値PXm
    ax、X方向の輝度積分値の最小値PXmin、Y方向
    の輝度積分値の最大値PYmaxおよびY方向の輝度積
    分値の最小値PYminを移動された前記液晶パネルの
    法線方向の光軸位置毎に探索し、 該探索したPXmax、PXmin、PYmaxおよび
    PYminに基づいて光軸位置を探索し、 光軸調整機構手段を用いて探索した光軸位置に前記液晶
    パネルを移動させることを特徴とするフォーカス調整方
    法。
  21. 【請求項21】 前記探索したPXmax、PXmi
    n、PYmaxおよびPYminからX、Y方向別にコ
    ントラスト感度Sx、Syを計算し、 該コントラスト感度Sx、Syに基づいて光軸位置を探
    索することを特徴とする請求項19又は20記載のフォ
    ーカス調整方法。
  22. 【請求項22】 前記コントラスト感度Sx、Syを Cx=(PXmax−PXmin)/(PXmax+PXmin) Cy=(PYmax−PYmin)/(PYmax+PYmin) Sx=1/Cx Sy=1/Cy と定義して計算することを特徴とする請求項21記載の
    フォーカス調整方法。
  23. 【請求項23】 前記算出した前記コントラスト感度S
    x、Syの和の平均値が最小値となる光軸位置を探索す
    ることを特徴とする請求項22記載のフォーカス調整方
    法。
  24. 【請求項24】 前記映像の4隅を撮像し、 該撮像した4隅の光軸位置をそれぞれ探索することを特
    徴とする請求項14乃至23のいずれかに記載のフォー
    カス調整方法。
  25. 【請求項25】 前記探索した4隅の光軸位置に基づい
    て前記液晶パネルの法線方向の光軸、X軸方向のあおり
    角度XθおよびY軸方向のあおり角度Vθを補正する補
    正値を算出するとを特徴とする請求項23記載のフォー
    カス調整方法。
  26. 【請求項26】 表面粗さが小さい白色素材パネルが張
    られているスクリーンに投射された前記映像を撮像する
    ことを特徴とする請求項14乃至25のいずれかに記載
    のフォーカス調整方法。
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