JP2003098211A - イミュニティ試験方法、イミュニティ試験装置及び回転磁界発生装置 - Google Patents
イミュニティ試験方法、イミュニティ試験装置及び回転磁界発生装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 十分な信頼度で試供体の任意方向におけるイ
ミュニティ特性の評価を実現することのできる、新規な
イミュニティ試験方法及びイミュニティ試験装置、並び
にこれらの試験方法及び試験装置に用いる回転電磁界発
生装置を提供する。 【解決手段】 互いに直交する2本のアンテナに、それ
ぞれ異なる平衡変調波を印加し、回転電磁界を生成させ
る。次いで、この回転電磁界を所定の供試体に印加する
ことによって、前記供試体の任意方向のイミュニティ特
性の評価を可能とする。
ミュニティ特性の評価を実現することのできる、新規な
イミュニティ試験方法及びイミュニティ試験装置、並び
にこれらの試験方法及び試験装置に用いる回転電磁界発
生装置を提供する。 【解決手段】 互いに直交する2本のアンテナに、それ
ぞれ異なる平衡変調波を印加し、回転電磁界を生成させ
る。次いで、この回転電磁界を所定の供試体に印加する
ことによって、前記供試体の任意方向のイミュニティ特
性の評価を可能とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器などに対
して好適に用いることのできるイミュニティ試験方法、
イミュニティ試験装置、及び回転電磁界発生装置に関す
る。
して好適に用いることのできるイミュニティ試験方法、
イミュニティ試験装置、及び回転電磁界発生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の高度化・複雑化は、電
子機器を取り巻く電磁環境の複雑化を招いている。放射
妨害波による電気機器の誤動作は社会的問題となってお
り、外来妨害波に対する電子機器の耐性(イミュニティ
特性)の正確な把握及びその向上が求められている。
子機器を取り巻く電磁環境の複雑化を招いている。放射
妨害波による電気機器の誤動作は社会的問題となってお
り、外来妨害波に対する電子機器の耐性(イミュニティ
特性)の正確な把握及びその向上が求められている。
【0003】電子機器などの試供体のイミュニティ特性
の測定は、前記試供体に対して実際に電磁界を印加する
ことにより実施している。従来用いられている80MH
z〜1GHzの周波数帯域における無線周波イミュニテ
ィ試験としては、電波暗室内に試供体を配置し、同じ電
波暗室内に固定したバイコニカルアンテナや対数周期ア
ンテナから、水平もしくは垂直に偏波した電磁波を前記
試供体に印加する放射電磁界試験法や、TEMセル及び
GTEMセルなどを用いるTEM導波路法などがある。
の測定は、前記試供体に対して実際に電磁界を印加する
ことにより実施している。従来用いられている80MH
z〜1GHzの周波数帯域における無線周波イミュニテ
ィ試験としては、電波暗室内に試供体を配置し、同じ電
波暗室内に固定したバイコニカルアンテナや対数周期ア
ンテナから、水平もしくは垂直に偏波した電磁波を前記
試供体に印加する放射電磁界試験法や、TEMセル及び
GTEMセルなどを用いるTEM導波路法などがある。
【0004】また、所定の反射箱内部に設置した金属製
の撹拌器を用いることにより、前記反射箱内部に発生す
る電磁界のモードを変化させ、広帯域のイミュニティ試
験を実現する反射箱法なども提案されている。
の撹拌器を用いることにより、前記反射箱内部に発生す
る電磁界のモードを変化させ、広帯域のイミュニティ試
験を実現する反射箱法なども提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記放射電磁界試験法
やTEM導波路法では、前述したように、所定の水平も
しくは垂直の偏波成分を有する電磁界しか得ることがで
きない。したがって、前記試供体に対する任意方向のイ
ミュニティ試験を実行することはできない。また、前記
反射箱法は、種々の方向の偏波成分を有する電磁界を生
成することができるが、その偏波方向を特定することが
できない。したがって、前記放射電磁界試験法などと同
様に、結果的に前記試供体に対する任意方向のイミュニ
ティ試験を行なうことはできない。
やTEM導波路法では、前述したように、所定の水平も
しくは垂直の偏波成分を有する電磁界しか得ることがで
きない。したがって、前記試供体に対する任意方向のイ
ミュニティ試験を実行することはできない。また、前記
反射箱法は、種々の方向の偏波成分を有する電磁界を生
成することができるが、その偏波方向を特定することが
できない。したがって、前記放射電磁界試験法などと同
様に、結果的に前記試供体に対する任意方向のイミュニ
ティ試験を行なうことはできない。
【0006】このような観点から、前記放射電磁界試験
法などにおいて、電磁界発生のために用いるアンテナを
機械的にほぼ連続して回転させ、偏波方向を自在に変化
させるとともに、各偏波方向を特定した電磁界を発生さ
せ、この電磁界を用いて試供体に対するイミュニティ試
験を行なうことが試みられている。しかしながら、アン
テナを連続的に十分な信頼度で回転させることのできる
機械的手段が確立されておらず、実現には至っていな
い。
法などにおいて、電磁界発生のために用いるアンテナを
機械的にほぼ連続して回転させ、偏波方向を自在に変化
させるとともに、各偏波方向を特定した電磁界を発生さ
せ、この電磁界を用いて試供体に対するイミュニティ試
験を行なうことが試みられている。しかしながら、アン
テナを連続的に十分な信頼度で回転させることのできる
機械的手段が確立されておらず、実現には至っていな
い。
【0007】本発明は、十分な信頼度で試供体の任意方
向におけるイミュニティ特性の評価を実現することので
きる、新規なイミュニティ試験方法及びイミュニティ試
験装置、並びにこれらの試験方法及び試験装置に用いる
回転電磁界発生装置を提供することを目的とする。
向におけるイミュニティ特性の評価を実現することので
きる、新規なイミュニティ試験方法及びイミュニティ試
験装置、並びにこれらの試験方法及び試験装置に用いる
回転電磁界発生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は、高周波電磁波を供試体に印加し、この供試体
のイミュニティ特性を試験する方法であって、前記高周
波電磁波の偏波面を電磁的に連続して回転させて回転電
磁界を発生させ、この回転電磁界を前記供試体に印加す
るようにしたことを特徴とする、イミュニティ試験方法
に関する。
本発明は、高周波電磁波を供試体に印加し、この供試体
のイミュニティ特性を試験する方法であって、前記高周
波電磁波の偏波面を電磁的に連続して回転させて回転電
磁界を発生させ、この回転電磁界を前記供試体に印加す
るようにしたことを特徴とする、イミュニティ試験方法
に関する。
【0009】本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意
検討を実施した。試供体の任意方向のイミュニティ特性
を評価するには、いずれにしても偏波面がほぼ連続的に
変化した高周波電磁波を前記試供体に印加することが必
要であることから、上述した機械的方法に代わる信頼性
の高い方法を見出すべく研究を重ねた。その結果、高周
波電磁波の印加手段であるアンテナの代わりに、このア
ンテナに付加される前記高周波電磁波の偏波面自体を電
磁的に回転させることを想到し、本発明に至ったもので
ある。
検討を実施した。試供体の任意方向のイミュニティ特性
を評価するには、いずれにしても偏波面がほぼ連続的に
変化した高周波電磁波を前記試供体に印加することが必
要であることから、上述した機械的方法に代わる信頼性
の高い方法を見出すべく研究を重ねた。その結果、高周
波電磁波の印加手段であるアンテナの代わりに、このア
ンテナに付加される前記高周波電磁波の偏波面自体を電
磁的に回転させることを想到し、本発明に至ったもので
ある。
【0010】本発明のイミュニティ試験方法は、従来の
機械的手段に代えて電磁的手段により、試験に供すべき
高周波電磁波自体の偏波面を連続的に回転させて、回転
方向にほぼ連続した偏波面を有する回転電磁界を生成
し、この回転電磁界を用いることによって行なってい
る。さらに、電磁的手段によって、意図的に回転電磁界
を生ぜしめているため、その偏波面の偏向方向を逐次把
握することができる。したがって、試供体の任意方向の
イミュニティ特性の評価を高い信頼性の下に実行するこ
とができる。
機械的手段に代えて電磁的手段により、試験に供すべき
高周波電磁波自体の偏波面を連続的に回転させて、回転
方向にほぼ連続した偏波面を有する回転電磁界を生成
し、この回転電磁界を用いることによって行なってい
る。さらに、電磁的手段によって、意図的に回転電磁界
を生ぜしめているため、その偏波面の偏向方向を逐次把
握することができる。したがって、試供体の任意方向の
イミュニティ特性の評価を高い信頼性の下に実行するこ
とができる。
【0011】なお、本発明の好ましい態様においては、
互いに所定の角度をなして交差する2本のアンテナに、
それぞれ異なる平衡変調波を印加することによって、前
記回転電磁界を発生させることが好ましい。このような
本発明の好ましい態様によれば、前記回転電磁界を簡易
に生成することができる。
互いに所定の角度をなして交差する2本のアンテナに、
それぞれ異なる平衡変調波を印加することによって、前
記回転電磁界を発生させることが好ましい。このような
本発明の好ましい態様によれば、前記回転電磁界を簡易
に生成することができる。
【0012】また、本発明は、複数の電磁波発生器と、
変調器と、互いに所定の角度をなして交差する第1のア
ンテナ及び第2のアンテナとを含み、前記複数の電磁波
発生器から出力された複数の電磁波を前記変調器で変調
させて複数の変調波を得、これら複数の変調波を重畳さ
せることにより第1の平衡変調波及び第2の平衡変調波
を生成し、前記第1の平衡変調波を前記第1のアンテナ
に印加するとともに、前記第2の平衡変調波を前記第2
のアンテナに印加することにより回転電磁界を発生する
ことを特徴とする、回転電磁界発生装置、及びこれを具
えるイミュニティ試験装置に関する。
変調器と、互いに所定の角度をなして交差する第1のア
ンテナ及び第2のアンテナとを含み、前記複数の電磁波
発生器から出力された複数の電磁波を前記変調器で変調
させて複数の変調波を得、これら複数の変調波を重畳さ
せることにより第1の平衡変調波及び第2の平衡変調波
を生成し、前記第1の平衡変調波を前記第1のアンテナ
に印加するとともに、前記第2の平衡変調波を前記第2
のアンテナに印加することにより回転電磁界を発生する
ことを特徴とする、回転電磁界発生装置、及びこれを具
えるイミュニティ試験装置に関する。
【0013】本発明の回転磁界発生装置及びイミュニテ
ィ試験装置によれば、上述した本発明のイミュニティ試
験方法の好ましい態様と同様に、平衡変調波を用いるこ
とにより前記回転電磁界を安定的かつ簡易に生成するこ
とができる。したがって、これらを用いることによっ
て、本発明のイミュニティ試験方法をより簡易かつ確実
に行なうことができる。
ィ試験装置によれば、上述した本発明のイミュニティ試
験方法の好ましい態様と同様に、平衡変調波を用いるこ
とにより前記回転電磁界を安定的かつ簡易に生成するこ
とができる。したがって、これらを用いることによっ
て、本発明のイミュニティ試験方法をより簡易かつ確実
に行なうことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を発明の実施の形態
に則して詳細に説明する。本発明においては、回転電磁
界を用いることによって、試供体のイミュニティ特性の
試験を行なうが、上述したように、前記回転電磁界は、
互いに所定の角度、例えば互いに直交した2本のアンテ
ナに対して、それぞれ異なる平衡変調波を印加すること
によって行なうことが好ましい。例えば、前記2本のア
ンテナの一方に対して以下にAxで示される平衡変調波
を印加し、前記2本のアンテナの他方に対して以下にA
yで示される平衡変調波を印加する。
に則して詳細に説明する。本発明においては、回転電磁
界を用いることによって、試供体のイミュニティ特性の
試験を行なうが、上述したように、前記回転電磁界は、
互いに所定の角度、例えば互いに直交した2本のアンテ
ナに対して、それぞれ異なる平衡変調波を印加すること
によって行なうことが好ましい。例えば、前記2本のア
ンテナの一方に対して以下にAxで示される平衡変調波
を印加し、前記2本のアンテナの他方に対して以下にA
yで示される平衡変調波を印加する。
【0015】
Ax=1/2[(1+msinpt)sin{(ω+Ω)t}+(1+msinpt)sin{(ω-Ω)t}]
(式1)
Ay=1/2[(1+msinpt)sin{(ω+Ω)t-π/2}+(1+msinpt)sin{(ω-Ω)t+π/2}]
(式2)
ここで、pは変調器からの変調信号の角周波数であり、
mは前記変調器による変調度を表す。なお、ω+Ω及び
ω-Ωは、前記変調器によって変調を受ける前の、電磁
波発生器から出力された電磁波自体の角周波数である。
mは前記変調器による変調度を表す。なお、ω+Ω及び
ω-Ωは、前記変調器によって変調を受ける前の、電磁
波発生器から出力された電磁波自体の角周波数である。
【0016】このような平衡変調波を、前記2つの互い
に直交するアンテナに印加することによって、前記アン
テナからは、角周波数ωで振動し、角周波数Ωで周期的
に回転する回転電磁波が出力される。そして、この回転
電磁波を試験に供すべく供試体に印加することによっ
て、前記試供体の任意方向のイミュニティ特性の評価が
可能となる。
に直交するアンテナに印加することによって、前記アン
テナからは、角周波数ωで振動し、角周波数Ωで周期的
に回転する回転電磁波が出力される。そして、この回転
電磁波を試験に供すべく供試体に印加することによっ
て、前記試供体の任意方向のイミュニティ特性の評価が
可能となる。
【0017】図1は、式1及び式2で示される平衡変調
波を用いて回転電磁界を発生させる回転電磁界発生装置
の一例を示すブロック図である。上側の2つの電磁波発
生器からは、sin{(ω+Ω)t}及びsin{(ω-Ω)t}の電磁波
が出力され、変調器において変調信号sinptにより変調
度mの変調を受けることによって、それぞれ(1+msinpt)
sin{(ω+Ω)t}及び(1+msinpt)sin{(ω-Ω)t}の変調波と
なる。そして、これらの変調波が重畳されることによっ
て式1で示される平衡変調波Axが生成される。
波を用いて回転電磁界を発生させる回転電磁界発生装置
の一例を示すブロック図である。上側の2つの電磁波発
生器からは、sin{(ω+Ω)t}及びsin{(ω-Ω)t}の電磁波
が出力され、変調器において変調信号sinptにより変調
度mの変調を受けることによって、それぞれ(1+msinpt)
sin{(ω+Ω)t}及び(1+msinpt)sin{(ω-Ω)t}の変調波と
なる。そして、これらの変調波が重畳されることによっ
て式1で示される平衡変調波Axが生成される。
【0018】一方、下側の2つの電磁波発生器からは、
位相がπ/2だけ変化したsin{(ω+Ω)t-π/2}及びsin
{(ω-Ω)t+π/2}の電磁波が出力される。そして、変調
器において変調信号sinptにより変調度mの変調を受け
ることによって、それぞれ(1+msinpt)sin{(ω+Ω)t-π/
2}及び(1+msinpt)sin{(ω-Ω)t+π/2}の変調波となる、
そして、これらの変調波が重畳されることによって式2
で示される平衡変調波Ayが生成される。
位相がπ/2だけ変化したsin{(ω+Ω)t-π/2}及びsin
{(ω-Ω)t+π/2}の電磁波が出力される。そして、変調
器において変調信号sinptにより変調度mの変調を受け
ることによって、それぞれ(1+msinpt)sin{(ω+Ω)t-π/
2}及び(1+msinpt)sin{(ω-Ω)t+π/2}の変調波となる、
そして、これらの変調波が重畳されることによって式2
で示される平衡変調波Ayが生成される。
【0019】次いで、平衡変調波Axが、互いに直交す
る2つのアンテナの一方に付加され、平衡変調波Ayが
前記2つのアンテナの他方に付加されることにより、前
記アンテナより角周波数ωで振動し、角周波数Ωで周期
的に回転する回転電磁波が出力される。
る2つのアンテナの一方に付加され、平衡変調波Ayが
前記2つのアンテナの他方に付加されることにより、前
記アンテナより角周波数ωで振動し、角周波数Ωで周期
的に回転する回転電磁波が出力される。
【0020】図2は、平衡変調波の変調信号sinptの信
号周波数が8Hzであり、変調度が80%の場合におけ
る平衡変調波の波形を示すグラフであり、図3は、この
ような平衡変調波から生成された回転電磁波の2次元波
形を示すグラフである。図2及び図3から明らかなよう
に、図1に示すブロック図に基づいて図2に示すような
平衡変調波を生成し、これらを互いに直交する異なるア
ンテナに付加することによって、回転方向において偏波
面がほぼ連続した回転電磁界を生成出切ることが分か
る。なお、図2において、(a)はAx平衡変調波を表
し、(b)はAy平衡変調波を表す。
号周波数が8Hzであり、変調度が80%の場合におけ
る平衡変調波の波形を示すグラフであり、図3は、この
ような平衡変調波から生成された回転電磁波の2次元波
形を示すグラフである。図2及び図3から明らかなよう
に、図1に示すブロック図に基づいて図2に示すような
平衡変調波を生成し、これらを互いに直交する異なるア
ンテナに付加することによって、回転方向において偏波
面がほぼ連続した回転電磁界を生成出切ることが分か
る。なお、図2において、(a)はAx平衡変調波を表
し、(b)はAy平衡変調波を表す。
【0021】また、図3に示すグラフより、回転方向に
おいてほぼ連続した偏波面を有し、イミュニティ試験を
実効あらしめるためには、回転電磁界の回転角周波数Ω
が振動角周波数ωよりも極端に小さいことが好ましく、
具体的には、回転周波数が10Hz以下、さらには2H
z以下となるように回転角周波数Ωを設定することが好
ましい。
おいてほぼ連続した偏波面を有し、イミュニティ試験を
実効あらしめるためには、回転電磁界の回転角周波数Ω
が振動角周波数ωよりも極端に小さいことが好ましく、
具体的には、回転周波数が10Hz以下、さらには2H
z以下となるように回転角周波数Ωを設定することが好
ましい。
【0022】
【実施例】本実施例においては、縦方向にスリットを有
する筐体に対してイミュニティ試験を実施した。図4
は、本実施例において、試験に供する筐体Aに対する回
転電磁界を印加するためのアンテナの配置を示す図であ
る。図4から明らかなように、筐体Aはターンテーブル
B上に載置されており、アンテナCは、その一方が筐体
Aのスリットと角度φをなすようにして配置されてい
る。次いで、ターンテーブルBを回転させるとともに、
アンテナCから回転電磁界を筐体Aに印加し、イミュニ
ティ特性の3次元マップを作成した。
する筐体に対してイミュニティ試験を実施した。図4
は、本実施例において、試験に供する筐体Aに対する回
転電磁界を印加するためのアンテナの配置を示す図であ
る。図4から明らかなように、筐体Aはターンテーブル
B上に載置されており、アンテナCは、その一方が筐体
Aのスリットと角度φをなすようにして配置されてい
る。次いで、ターンテーブルBを回転させるとともに、
アンテナCから回転電磁界を筐体Aに印加し、イミュニ
ティ特性の3次元マップを作成した。
【0023】図5は、上述のようにして得た筐体Aのイ
ミュニティ特性の3次元マップを示す図である。図5か
ら明らかなように、アンテナCより回転電磁界を印加す
るとともに、ターンテーブルBを回転させることによ
り、さらには角度φを変化させることにより、筐体Aに
対するイミュニティ特性の3次元マップが作成できるこ
とが確認された。また、図5より、回転電磁界の偏波面
の方向が90度及び270度である場合において、筐体
Aの感度が最大となりイミュニティ特性がもっとも悪く
なることが判明した。
ミュニティ特性の3次元マップを示す図である。図5か
ら明らかなように、アンテナCより回転電磁界を印加す
るとともに、ターンテーブルBを回転させることによ
り、さらには角度φを変化させることにより、筐体Aに
対するイミュニティ特性の3次元マップが作成できるこ
とが確認された。また、図5より、回転電磁界の偏波面
の方向が90度及び270度である場合において、筐体
Aの感度が最大となりイミュニティ特性がもっとも悪く
なることが判明した。
【0024】以上、具体例を示しながら発明の実施の形
態に則して本発明を説明してきたが、本発明は上記内容
に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない
範囲において、あらゆる変形や変更が可能である。
態に則して本発明を説明してきたが、本発明は上記内容
に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない
範囲において、あらゆる変形や変更が可能である。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のイミュニ
ティ試験方法によれば、回転方向にほぼ連続した偏波面
を有する回転電磁場を用いているので、十分な信頼度で
試供体の任意方向におけるイミュニティ特性の評価を実
現することのできる。また、本発明のイミュニティ試験
装置及び回転電磁界発装置によれば、前記回転電磁界を
安定的かつ簡易に生成することができる。
ティ試験方法によれば、回転方向にほぼ連続した偏波面
を有する回転電磁場を用いているので、十分な信頼度で
試供体の任意方向におけるイミュニティ特性の評価を実
現することのできる。また、本発明のイミュニティ試験
装置及び回転電磁界発装置によれば、前記回転電磁界を
安定的かつ簡易に生成することができる。
【図1】 本発明の回転電磁界発生装置の一例を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図2】 回転電磁界を生成させるための平衡変調波の
一例を示す波形図である。
一例を示す波形図である。
【図3】 回転電磁界の一例を示す波形図である。
【図4】 イミュニティ試験を実施するための、試供体
としての筐体と、回転電磁界を印加するためのアンテナ
との配置を示す図である。
としての筐体と、回転電磁界を印加するためのアンテナ
との配置を示す図である。
【図5】 イミュニティ特性の3次元マップの一例を示
す図である。
す図である。
A 筐体
B ターンテーブル
C アンテナ
Claims (8)
- 【請求項1】 高周波電磁波を供試体に印加し、この供
試体のイミュニティ特性を試験する方法であって、前記
高周波電磁波の偏波面を電磁的に連続して回転させて回
転電磁界を発生させ、この回転電磁界を前記供試体に印
加するようにしたことを特徴とする、イミュニティ試験
方法。 - 【請求項2】 前記回転電磁界の偏波面の回転周波数
が、前記回転電磁界の振動周波数よりも低いことを特徴
とする、請求項1に記載のイミュニティ試験方法。 - 【請求項3】 前記回転電磁界の前記偏波面の前記回転
周波数は、10Hz以下であることを特徴とする、請求
項2に記載のイミュニティ試験方法。 - 【請求項4】 前記回転電磁界は、互いに所定の角度を
なして交差する2本のアンテナに、それぞれ異なる平衡
変調波を印加することによって発生させることを特徴と
する、請求項1〜3のいずれか一に記載のイミュニティ
試験方法。 - 【請求項5】 前記2つの平衡変調波は、それぞれ2つ
の変調波を重畳させることによって得ることを特徴とす
る、請求項4に記載のイミュニティ試験方法。 - 【請求項6】 前記回転電磁界を前記供試体に印加する
ことにより、前記供試体のイミュニティ特性における可
視化マップを作成することを特徴とする、請求項1〜5
のいずれか一に記載のイミュニティ試験方法。 - 【請求項7】 複数の電磁波発生器と、変調器と、互い
に所定の角度をなして交差する第1のアンテナ及び第2
のアンテナとを含み、前記複数の電磁波発生器から出力
された複数の電磁波を前記変調器で変調させて複数の変
調波を得、これら複数の変調波を重畳させることにより
第1の平衡変調波及び第2の平衡変調波を生成し、前記
第1の平衡変調波を前記第1のアンテナに印加するとと
もに、前記第2の平衡変調波を前記第2のアンテナに印
加することにより回転電磁界を発生する回転電磁界発生
装置を具えることを特徴とする、イミュニティ試験装
置。 - 【請求項8】 複数の電磁波発生器と、変調器と、互い
に所定の角度をなして交差する第1のアンテナ及び第2
のアンテナとを含み、前記複数の電磁波発生器から出力
された複数の電磁波を前記変調器で変調させて複数の変
調波を得、これら複数の変調波を重畳させることにより
第1の平衡変調波及び第2の平衡変調波を生成し、前記
第1の平衡変調波を前記第1のアンテナに印加するとと
もに、前記第2の平衡変調波を前記第2のアンテナに印
加することにより回転電磁界を発生することを特徴とす
る、回転電磁界発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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