JP2003094055A - ミネラル水の製造方法 - Google Patents

ミネラル水の製造方法

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JP2003094055A JP2001298053A JP2001298053A JP2003094055A JP 2003094055 A JP2003094055 A JP 2003094055A JP 2001298053 A JP2001298053 A JP 2001298053A JP 2001298053 A JP2001298053 A JP 2001298053A JP 2003094055 A JP2003094055 A JP 2003094055A
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Masayuki Ukon
雅幸 右近
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VISION KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、構成が単純でメンテナンス性に優
れるとともに豊富にミネラル分を含有する濃縮ミネラル
水を効率良く生成することができ、さらに海水の成分と
同じ豊富なミネラル分をバランスよく含有する所望の濃
度のミネラル水を容易に、かつ安定して製造することの
できるミネラル水の製造方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 本発明のミネラル水の製造方法は、海水
を脱塩処理して、脱塩処理水と、濃縮海水と、を生成す
る脱塩工程と、前記工程で生成された前記濃縮海水から
塩を分離して濃縮ミネラル水を生成する濃縮ミネラル水
生成工程と、前記濃縮ミネラル水生成工程で生成された
濃縮ミネラル水を、前記脱塩工程で生成された前記脱塩
処理水で導電率を測定しながら希釈してミネラル水を生
成するミネラル水生成工程と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海水から生成する
ミネラル水の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、水道水の水質の悪化に起因する消
費者の水道水離れが顕著になり、かつ消費者の健康食品
・健康飲料への関心の高まりとともに、飲料用や料理用
として用いられるミネラル水の需要が上昇している。従
来のミネラル水の製造方法としては、特開平9−290
260号公報(以下、イ号公報という)に「塩水を逆浸
透膜により透過水及び濃縮海水に分離し、濃縮海水を電
気透析法により濃縮海水及び脱塩水に分離し、濃縮海水
の水分を蒸発させた蒸発水及び逆浸透膜の透過水を飲料
水として供給する飲料水の製造方法」が開示されてい
る。
【0003】特開2001−87762号公報(以下、
ロ号公報という)に「海洋深層水を逆浸透法によって脱
塩処理して脱塩水を生成し、脱塩水を利用して電気透析
法によって海洋深層水を脱塩処理する水の製造方法」が
開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では以下の課題を有していた。 (1)イ号公報に開示の技術では、逆浸透膜によって分
離された透過水及び濃縮海水の水分を蒸発させた蒸発水
を飲料水とするので、透過水及び蒸発水は海水に含まれ
る塩分だけでなくカルシウム,マグネシウム等や窒素,
リン等の栄養塩等も大量に除去されており、ミネラル分
の豊富なミネラル水を製造することができないという課
題を有していた。 (2)ロ号公報に開示の技術では、電気透析法によって
ミネラル分の豊富なミネラル水を製造することはできる
が、選択透過性をもつイオン交換膜が複数必要でメンテ
ナンス性に欠けるという課題を有していた。 (3)多量にミネラル分を含む濃縮ミネラル水を製造す
るために、電気透析槽を多段に構成するので、イオン交
換膜がさらに多数必要でメンテナンス性に欠けるととも
に工程が煩雑になるという課題を有していた。 (4)電気透析槽の濃縮室から濃縮水が排出されるの
で、排水の量が多く海水の利用率が低く、設備負荷及び
運転コストが高いという課題を有していた。
【0005】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、構成が単純でメンテナンス性に優れるとともに豊富
にミネラル分を含有する濃縮ミネラル水を効率良く生成
することができ、さらに海水の成分と同じ豊富なミネラ
ル分をバランスよく含有する所望の濃度のミネラル水を
容易に、かつ安定して製造することのできるミネラル水
の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のミネラル水の製造方法は、以下の構成を有し
ている。
【0007】本発明の請求項1に記載のミネラル水の製
造方法は、海水を脱塩処理して、脱塩処理水と、濃縮海
水と、を生成する脱塩工程と、前記工程で生成された前
記濃縮海水から塩を分離して濃縮ミネラル水を生成する
濃縮ミネラル水生成工程と、前記濃縮ミネラル水生成工
程で生成された濃縮ミネラル水を、前記脱塩工程で生成
された前記脱塩処理水で導電率を測定しながら希釈して
ミネラル水を生成するミネラル水生成工程と、を備えた
構成を有している。この構成により、以下のような作用
が得られる。 (1)海水を脱塩処理して生成された脱塩処理水と濃縮
海水とを基にして、濃縮海水から生成された濃縮ミネラ
ル水を脱塩処理水で希釈してミネラル水を製造するの
で、海水を余すところなくミネラル水として利用するこ
とができ、海水が含有するカルシウム,マグネシウム等
や窒素,リン等の栄養塩、セレン,亜鉛,マンガン,ヨ
ウ素等の微量元素をバランスよく含有するミネラル分の
豊富なミネラル水を製造することができる。 (2)濃縮海水から生成された濃縮ミネラル水を脱塩処
理水で希釈するので、人工的なものを一切含有せず、自
然のままのミネラル分を豊富に含有するミネラル水を製
造することができる。 (3)濃縮海水から生成された濃縮ミネラル水を脱塩処
理水で希釈するので、所望する濃度のミネラル水を容易
に製造することができる。 (4)測定された導電率を用いて濃縮ミネラル水と脱塩
処理水との希釈割合を管理することができるので、品質
の安定化を図ることができる。
【0008】ここで、海水としては、水深が略200m
以上の深い場所から採取した海洋深層水、それよりも浅
い場所から採取した海洋表層水が用いられる。なかで
も、海洋深層水は、アンモニウム濃度が低く、窒素,リ
ン等の栄養塩が豊富に含まれるため、好適に用いられ
る。脱塩工程で用いられる脱塩処理としては、蒸発法、
冷凍法、電気透析法、逆浸透法、溶媒抽出法等の海水を
淡水化させる種々の方法が用いられる。濃縮ミネラル水
を脱塩工程で生成された脱塩処理水で導電率を測定しな
がら希釈するのは、濃縮ミネラル水は溶存イオン量が多
く導電率が大きいのに対し、脱塩処理水は溶存イオン量
が濃縮ミネラル水に比して少なく導電率も小さいので、
濃縮ミネラル水を脱塩処理水で希釈した場合に、溶存物
質の量にほぼ比例して導電率が変化することを利用した
ものである。
【0009】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載のミネラル水の製造方法であって、前記脱塩処
理が逆浸透法を用いた構成を有している。この構成によ
り、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用
が得られる。 (1)逆浸透法で脱塩処理された脱塩処理水は、海水に
含まれる塩分だけでなくカルシウム,マグネシウム等や
窒素,リン等の栄養塩等が大量に除去されるので導電率
が小さく、逆浸透法で分離された濃縮海水から生成され
た濃縮ミネラル水は残存イオン量が高く導電率が大きい
ので、濃縮ミネラル水と脱塩処理水との希釈割合を安定
して管理することができ品質の安定性に優れる。 (2)逆浸透法は海水から淡水を製造する際のエネルギ
ー効率が高いので、所要エネルギーが少なく省エネルギ
ー性に優れる。 (3)常温で相変化を伴うことなく溶質と水とを分離す
るので、加熱処理によって味が悪くなることがなく、ま
た酵母菌,カビ菌等も除去でき除菌効果に優れる。
【0010】ここで、逆浸透法としては、スパイラル方
式,ホローファイバ方式,プレートアンドフレーム方
式,チューブラ方式等の種々の方式を用いることができ
る。また、これらの方式を用いた逆浸透装置を複数段備
え、複数回に分けて脱塩処理水や濃縮海水を生成するこ
とができる。これにより、残存イオン量の少ない脱塩処
理水と、残存イオン量が多く濃縮ミネラル水の原料とな
る濃縮海水と、を効率よく生成することができるととも
に、脱塩処理水の純度を高めることができ好ましい。
【0011】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1又は2に記載のミネラル水の製造方法であって、前記
濃縮ミネラル水生成工程が、前記濃縮海水の水分を蒸発
させ過飽和濃縮海水とした後、前記過飽和濃縮海水に析
出した析出塩を分離して前記濃縮ミネラル水を生成する
構成を有している。この構成により、請求項1又は2で
得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。 (1)過飽和濃縮海水の生成のために濃縮海水の水分の
一部を蒸発させるだけなので、蒸発装置へのスケールの
付着が少なく、熱の伝達速度の低下が少なくメンテナン
ス性に優れるとともに、濃縮海水の損失を最小限に抑え
ることができる。 (2)過飽和濃縮海水の析出塩を分離して濃縮ミネラル
水を生成するので、過飽和濃縮海水を余すことなく濃縮
ミネラル水にすることができるとともに、ミネラル分の
損失を防止することができる。
【0012】ここで、濃縮海水の水分を蒸発させる方法
としては、蒸発缶を用いて水分を単純に蒸発させる方
法、加熱によって発生した蒸気を他の蒸発缶に導いて他
の蒸発缶の加熱用の蒸気として用いる多重効用蒸発法、
加熱された海水を順に圧力のより低い蒸発缶に流して蒸
発させる多段フラッシュ蒸発法、蒸発缶で発生した蒸気
を圧縮機で圧縮して昇温し蒸発缶の熱源として用いる自
己蒸気圧縮法等の種々の方法が用いられる。過飽和濃縮
海水に析出した析出塩を分離して濃縮ミネラル水を得る
方法としては、遠心分離,ベルトプレス分離,加圧分
離,真空分離,スクリュープレス分離等の種々の方法を
用いることができる。特に、遠心力を利用して2000
G程度の加速度を与え固液分離を行うデカンター等の遠
心分離による析出塩の分離は、分離効率に優れ好まし
い。
【0013】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
1乃至3の内いずれか1に記載のミネラル水の製造方法
であって、前記海水が、沿岸の内陸側の地表面から水深
200m以深の岩盤まで掘削して形成された掘削孔と、
地下水が浸出しなくなる深度まで前記掘削孔に挿入され
た揚水管と、を備えた取水路から揚水された海洋深層水
である構成を有している。この構成により、請求項1乃
至3の内いずれか1で得られる作用に加え、以下のよう
な作用が得られる。 (1)清浄な海洋深層水を得るために沖合の深い海底か
ら海水を取得する場合には、洋上取水基地の建設や陸上
への輸送設備等の多大な設備負担を要するが、沿岸部を
掘削して形成した取水路から水深200m以深の岩盤を
透過した海水を採取することで洋上取水基地等を要さず
海洋深層水を取得することができ、設備負荷を抑制する
ことできる。 (2)掘削孔に地下水が浸出しなくなる深度まで挿入さ
れた揚水管を備えているので、海水が地下水に希釈され
ず品質の安定性に優れるとともに生産性に優れる。 (3)海水が岩盤からなる掘削孔表面から取水されてい
るので、海水が岩盤を濾材として濾過され、細菌,農薬
等の有害物質、浮遊物等が除去され清浄な海水を採取す
ることができるので、大掛かりな濾過設備を要さず設備
負荷を抑制することができる。
【0014】ここで、採掘孔としては、地表面から海洋
深層水が採取される水深200m以深の岩盤まで形成さ
れ、その長さや大きさは採掘地点での地質構造等に応じ
て適宜選択できる。揚水管としては、上端部が地表面に
達し、下端面が採掘孔表面から地下水が浸出しなくなる
深度まで挿入されたものが用いられ、岩盤によって濾過
され採掘孔表面に浸出してきた海水が揚水される。な
お、揚水管の外表面と採掘孔の内表面との間にセメント
やモルタル等を充填した遮水壁を形成すると、地下水が
揚水管の継ぎ目から揚水管の内部に浸出し難く海水が希
釈されるのを防止することができ好ましい。
【0015】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
1乃至4の内いずれか1に記載のミネラル水の製造方法
であって、前記ミネラル水の導電率が、50μS/cm
〜120mS/cm(5.0×10-7〜1.2×10-3
S/m)である構成を有している。この構成により、請
求項1乃至4の内いずれか1で得られる作用に加え、以
下のような作用が得られる。 (1)ミネラル水の導電率が50μS/cm〜120m
S/cm(5.0×10 -7〜1.2×10-3S/m)な
ので溶存イオン量が多く、カルシウム,マグネシウム、
窒素,リン等の栄養塩、セレン,亜鉛,マンガン,ヨウ
素等の微量元素等のミネラル分の含有率が高くバランス
のよいミネラル水を製造することができる。 (2)50μS/cm〜120mS/cm(5.0×1
-7〜1.2×10-3S/m)の範囲内で所定の導電率
が得られるように濃縮ミネラル水を脱塩処理水で希釈す
ることにより、飲料用,水割り用,料理用,生物の育成
用等の用途別やロット毎に所望する濃度のミネラル水を
製造することができる。
【0016】ここで、ミネラル水の導電率としては、5
0μS/cm〜120mS/cm(5.0×10-7
1.2×10-3S/m)、好ましくは70〜2000μ
S/cm(7.0×10-7〜2.0×10-5S/m)、
より好ましくは100〜200μS/cm(1.0×1
-6〜2.0×10-6S/m)が好適に用いられる。導
電率が1.0×10-6〜2.0×10-6S/mのとき
は、溶存イオン量が適当で味の良い飲料水が得られるた
め好ましい。導電率が7.0×10-7〜1.0×10-6
S/mのときは溶存イオン量が少なく飲料水として味が
悪くなる傾向がみられ、2.0×10-6〜2.0×10
-5S/mのときは溶存イオン量が多く水割り等の用途に
は適しているが飲料水としては味が悪くなる傾向がみら
れるためいずれも好ましくない。導電率が5.0×10
-7〜7.0×10-7S/mのときは溶存イオン量がさら
に少なく飲料水として味が悪くなる傾向がみられ、2×
10-5〜1.2×10-3S/mのときは溶存イオン量が
さらに多く料理用や生物の育成用等の用途には適してい
るが飲料水としてはさらに味が落ちる傾向がみられるた
めいずれも好ましくない。導電率が5.0×10-7S/
mより小さくなるか1.2×10-3S/mより大きくな
ると、これらの傾向が著しくなるためいずれも好ましく
ない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
図面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における
ミネラル水製造装置の構成図である。図中、1は本発明
の実施の形態1におけるミネラル水製造装置、2は海洋
表層水や海洋深層水等の海水が注入される海水導入用配
管、2aは海水導入用配管2の所定部に配設された海水
導入用ポンプ、2bは海水導入用配管2の海水導入用ポ
ンプ2aより下流側に配設された海水導入用バルブ、3
は海水導入用配管2から供給される海水を一時的に貯留
する海水タンク、4は上流側が海水タンク3に接続され
た海水供給用配管、4aは海水供給用配管4の所定部に
配設された海水流出用ポンプ、5は入水側が海水供給用
配管4の下流側に接続され海水供給用配管4から供給さ
れた海水から夾雑物を除去する濾過装置、6は上流側が
濾過装置5の出水側に接続され濾過装置5から夾雑物が
除去された海水(以下、濾過海水という)を流出させる
濾過海水供給用配管、7は入水側に濾過海水供給用配管
6の下流側が接続され濾過海水から約半分の水(以下、
一次脱塩処理水という)を分離させるスパイラル方式,
ホローファイバ方式,プレートアンドフレーム方式,チ
ューブラ方式等の一次逆浸透装置である。一次逆浸透装
置7において、濃度約3.5%の濾過海水は、逆浸透膜
を通過させられることにより、濃度約6〜8%の濃縮海
水と一次脱塩処理水とに分離される。
【0018】8は上流側が一次逆浸透装置7の濃縮液出
水側に接続され一次逆浸透装置7から濃縮海水を流出さ
せる第1の濃縮海水供給用配管、9は入水側に第1の濃
縮海水供給用配管8の下流側が接続され一次逆浸透装置
7から供給される濃縮海水を一時的に貯留する濃縮海水
タンク、10は上流側が一次逆浸透装置7の透過液出水
側に接続され一次逆浸透装置7から一次脱塩処理水を流
出させる第1の処理水供給用配管、11は入水側に第1
の処理水供給用配管10の下流側が接続され一次逆浸透
装置7から供給される一次脱塩処理水を一時的に貯留す
る一次脱塩処理水タンク、12は上流側が濃縮海水タン
ク9の出水側に接続された第2の濃縮海水供給用配管、
12aは第2の濃縮海水供給用配管12の所定部に配設
された第2の濃縮海水流出用ポンプ、12bは第2の濃
縮海水供給用配管12の第2の濃縮海水流出用ポンプ1
2aより上流側に配設された第2の濃縮海水供給用バル
ブ、13は上流側が処理水タンク11の出水側に接続さ
れ一次脱塩処理水タンク11内の一次脱塩処理水を流出
させる第2の処理水供給用配管、13aは第2の処理水
供給用配管13の所定部に配設された第2の処理水流出
用ポンプ、13bは第2の処理水供給用配管13の第2
の処理水流出用ポンプ13aより上流側に配設された第
2の処理水流出用バルブ、14は入水側に第2の処理水
供給用配管13の下流側が接続され一次脱塩処理水から
不純物を除去することにより二次脱塩処理水と濃縮液と
に分離するスパイラル方式,ホローファイバ方式,プレ
ートアンドフレーム方式,チューブラ方式等の二次逆浸
透装置、15は上流側が二次逆浸透装置14の濃縮液出
水側及び濾過装置5の排水口に接続された排水用配管、
16は上流側が二次逆浸透装置14の透過液出水側に接
続され二次脱塩処理水を流出させる二次脱塩処理水流出
用配管、17は入水側が二次脱塩処理水流出用配管16
の下流側に接続され二次脱塩処理水を貯留する二次脱塩
処理水タンク、18は第2の濃縮海水供給用配管12の
下流側端部に配設された接続用バルブ、19は第2の濃
縮海水供給用配管12の下流側と接続用バルブ18を介
して一端部が連通している海水用配管、19aは海水用
配管19の所定部に配設された海水用バルブ、20は一
端が蒸発缶21(後述する)に開口して配設され他端側
が二又に分岐され一方側が海水用配管19と連通してい
る処理液配管、21は処理液配管20の一端が底壁に開
口して配設され濃縮海水の水分の一部を蒸発させてナト
リウム塩が過飽和の状態である過飽和濃縮海水を生成す
る蒸発缶、22は処理液配管20の二又に分岐された端
部の他方側に連通された上澄み濃縮海水用配管、22a
は上澄み濃縮海水用配管22の所定部に配設された上澄
み濃縮海水用バルブ、23は一端が蒸発缶21の側壁の
上部側に開口して配設され蒸発缶21内から蒸気を排出
させる蒸気排出管、24は一端側が海水用配管19の所
定部と連通され他端側が沈殿槽25(後述する)の側壁
の上部側に貫設され内部で開口された注入用配管、24
aは注入用配管24の所定部に配設された注入用ポン
プ、24bは注入用ポンプaより下流の注入用配管24
に配設された注入用バルブである。
【0019】25は蒸発缶21で過飽和状態に濃縮され
注入用配管24から注入された過飽和濃縮海水内の析出
した塩が沈殿され過飽和濃縮海水を上澄み濃縮海水層と
スラリー層とに分離する中空状の沈殿槽、26は一端側
が沈殿槽25の底部に開口して配設され他端側が遠心分
離器30(後述する)に連通されたスラリー流出用配
管、26aはスラリー流出用配管26の所定部に配設さ
れたスラリー流出用ポンプ、27は一端側が沈殿槽25
の側壁の下部に貫設され沈殿槽25の内部で上方に折曲
して開口され他端側が上澄み濃縮海水用配管22に連通
された上澄み濃縮海水流出用配管、27aは上澄み濃縮
海水流出用配管27の所定部に配設された上澄み濃縮海
水流出用ポンプ、27bは上澄み濃縮海水流出用ポンプ
27aより上流側の上澄み濃縮海水流出用配管27に配
設された上澄み濃縮海水供給用バルブである。
【0020】30は入水側がスラリー流出用配管26の
下流側に接続されスラリーを自然塩と苦汁とに個液分離
するデカンター等の遠心分離器、31は遠心分離器30
において分離された自然塩を遠心分離器30外に搬出す
るフラットコンベア、32はフラットコンベア31の下
流側に配設されフラットコンベア31によって搬出され
た自然塩が貯留される自然塩貯留部、33は上流側が遠
心分離器30の出水側に接続され苦汁を流出させる苦汁
流出用配管、34は入水側に苦汁流出用配管33の下流
側が接続され苦汁を一時的に貯留する苦汁タンクであ
る。苦汁タンク34の出水側は苦汁流出用バルブ34a
を介して上澄み濃縮海水流出用配管27の一端側に連通
しており、上澄み濃縮海水流出用配管27の他端側は上
澄み濃縮海水流出用ポンプ27aを介して上澄み濃縮海
水用配管22に連通している。
【0021】35は一端側が上澄み濃縮海水流出用配管
27及び上澄み濃縮海水用配管22と連通された上澄み
濃縮海水輸送用配管、35aは上澄み濃縮海水輸送用配
管35の所定部に配設された上澄み濃縮海水輸送用バル
ブ、36は一端が上澄み濃縮海水輸送用配管35の他端
及び濃縮ミネラル水流出用配管38(後述する)の一端
と連通された処理液配管、37は処理液配管36の他端
が底壁に開口して配設され沈殿槽25から上澄み濃縮海
水流出用配管27,上澄み濃縮海水輸送用配管35を経
て注入された苦汁(上澄み濃縮海水を含む)を加熱し水
分を蒸発させ濃縮ミネラル水を生成するミネラル濃縮
缶、38はミネラル濃縮缶37から濃縮ミネラル水を流
出させる濃縮ミネラル水流出用配管、38aは濃縮ミネ
ラル水流出用配管38の所定部に配設された濃縮ミネラ
ル水流出用バルブ、39は入水側に濃縮ミネラル水流出
用配管38の下流側が接続され濃縮ミネラル水が貯留さ
れる濃縮ミネラル水タンク、40は一端部が濃縮ミネラ
ル水タンク39に接続され濃縮ミネラル水が排出される
濃縮ミネラル水排出用配管、40aは濃縮ミネラル水排
出用配管40の所定部に配設され所定量の濃縮ミネラル
水を濃縮ミネラル水排出用配管40に圧送する濃縮ミネ
ラル水排出用ポンプ、41は一端部が二次脱塩処理水タ
ンク17に接続され脱塩処理水が排出される脱塩処理水
排出用配管、41aは脱塩処理水排出用配管17の所定
部に配設され所定量の脱塩処理水を脱塩処理水排出用配
管17に圧送する脱塩処理水排出用ポンプ、42は濃縮
ミネラル水排出用配管40及び脱塩処理水排出用配管4
1の各々他端部が接続され濃縮ミネラル水と脱塩処理水
とを混合して濃縮ミネラル水を希釈しミネラル水を生成
する希釈槽、43は希釈槽42で生成されたミネラル水
の導電率を測定し測定結果に基づき濃縮ミネラル水排出
用ポンプ40aによって圧送される濃縮ミネラル水の量
を制御する導電率測定部、44は希釈槽42で生成され
たミネラル水を排出するミネラル水排出用配管である。
【0022】以上のように構成された本発明の実施の形
態1におけるミネラル水製造装置について、その動作を
以下、図1を参照しながら、(1)海水を脱塩処理して
脱塩処理水と濃縮海水とを生成する脱塩工程、(2)脱
塩工程で生成された濃縮海水から塩を分離して濃縮ミネ
ラル水を生成する濃縮ミネラル水生成工程、(3)濃縮
ミネラル水を脱塩処理水で導電率を測定しながら希釈し
てミネラル水を生成するミネラル水生成工程の順に説明
する。 (1)脱塩工程 始めに、海水導入用バルブ2bを開弁するとともに海水
導入用ポンプ2aを駆動させると、海水は海水導入用配
管2を経て海水タンク3に貯留される。所定の量の海水
が海水タンク3に貯留された後に海水流出用ポンプ4a
を駆動させると、海水は海水供給用配管4を経て濾過装
置5に送水され、濾過装置5で夾雑物が除去され、濾過
された海水(以下、濾過海水という)は濾過海水供給用
配管6を経て一次逆浸透装置7に送水される。一次逆浸
透装置7において、濾過海水は約半分の水(一次脱塩処
理水)が取り除かれNaCl濃度約7%の濃縮海水が生
成される。濃縮海水は第1の濃縮海水供給用配管8を経
て濃縮海水タンク9に貯留され、一次脱塩処理水は第1
の処理水供給用配管10を経て一次処理水タンク11に
貯留される。一次脱塩処理水タンク11に所定量の一次
脱塩処理水が貯留された後に処理水流出用バルブ13b
を開弁するとともに第2の処理水流出用ポンプ13aを
駆動させると、一次脱塩処理水は第2の処理水供給用配
管13を経て二次逆浸透装置14に送水される。二次逆
浸透装置14において、一次脱塩処理水は不純物が除去
され二次脱塩処理水が生成される。生成された二次脱塩
処理水は二次脱塩処理水流出用配管16を経て二次脱塩
処理水タンク17に貯留される。
【0023】(2)濃縮ミネラル水生成工程 前記工程で生成された濃縮海水が濃縮海水タンク9に所
定量貯留された後、第2の濃縮海水供給用バルブ12b
及び接続用バルブ18並びに4つの海水用バルブ19a
の内少なくとも1つを開弁させるとともに第2の濃縮海
水流出用ポンプ12aを駆動させる。これにともない、
濃縮海水は、濃縮海水タンク9から第2の濃縮海水供給
用配管12,海水用配管19,処理液配管20を経て4
つの蒸発缶21の内少なくとも1つに流入する。蒸発缶
21に流入された濃縮海水は加熱されて濃縮海水内の所
定量の水分は蒸気として蒸気排出管23から蒸発缶21
外へ流出する。濃縮海水の水分が加熱により蒸発される
とともに塩が析出した過飽和濃縮海水が生成されていき
過飽和濃縮海水が所定量になると、海水用バルブ19a
及び注入用バルブ24bを開弁させるとともに注入用ポ
ンプ24aを駆動させる。これにより、少量の自然塩が
析出した状態の過飽和濃縮海水は蒸発缶21から流出し
処理液配管20,海水用配管19,注入用配管24を経
て沈殿槽25に注入される。沈殿槽25に所定量の過飽
和濃縮海水が貯留された後、所定時間放置されてスラリ
ー状の塩結晶の沈殿・分離が行われる。所定時間経過し
た後、上澄み濃縮海水供給用バルブ27bを開弁させる
とともに上澄み濃縮海水流出用ポンプ27aを駆動させ
る。これにより上澄み濃縮海水は、上澄み濃縮海水流出
用配管27を経て沈殿槽25外へ流出する。取り出され
た上澄み濃縮海水は、上澄み濃縮海水用配管22を経て
繰り返し蒸発缶21に送られ、塩の析出・採取が行われ
る。
【0024】流出させる上澄み濃縮海水が沈殿槽25内
になくなると、上澄み濃縮海水流出用ポンプ27aを停
止させるとともに上澄み濃縮海水供給用バルブ27bを
閉弁させた後、スラリー流出用ポンプ26aを駆動させ
る。これにより、苦汁と自然塩とを含有するスラリー
は、スラリー流出用配管26を経て遠心分離器30に移
動される。遠心分離器30において、スラリーは個液分
離され苦汁と自然塩とに分離される。分離された苦汁は
苦汁流出用配管33を経て、苦汁タンク34に貯留され
る。一方、自然塩は遠心分離器30からフラットコンベ
ア31により、自然塩貯留部32に搬送される。苦汁タ
ンク34に貯留された苦汁は、苦汁流出用バルブ34a
を開弁するとともに上澄み濃縮海水流出用ポンプ27a
を駆動させると、上澄み濃縮海水流出用配管27を経て
苦汁タンク34外へ流出する。取り出されたミネラル分
を多量に含む苦汁は、上澄み濃縮海水輸送用バルブ35
aを開弁して上澄み濃縮海水輸送用配管35,処理液配
管36を経てミネラル濃縮缶37に送られる。ミネラル
濃縮缶37に所定量貯留された苦汁は加熱され所定量の
水分が蒸発されて、ミネラル分が濃縮された濃縮ミネラ
ル水が生成される。ミネラル濃縮缶37で生成された濃
縮ミネラル水は、濃縮ミネラル水流出用バルブ38aを
開弁することにより、処理液配管36,濃縮ミネラル水
流出用配管38を経て濃縮ミネラル水タンク39に貯留
される。
【0025】(3)ミネラル水生成工程 濃縮ミネラル水タンク39に貯留された濃縮ミネラル水
(本実験例においては、導電率は120mS/cm
(1.2×10-3S/m))は、濃縮ミネラル水排出用
ポンプ40aを駆動することにより、濃縮ミネラル水排
出用配管40を経て希釈槽42に所定量圧送される。一
方、二次脱塩処理水タンク17に貯留された脱塩処理水
(本実験例においては、導電率は50μS/cm(5.
0×10-7S/m))は、脱塩処理水排出用ポンプ41
aを駆動することにより、脱塩処理水排水用配管41を
経て希釈槽42に所定量圧送される。希釈槽42に送ら
れた濃縮ミネラル水と脱塩処理水は混合された後、導電
率が導電率測定部43で測定される。導電率測定部43
は、測定された導電率が50μS/cm〜120mS/
cm(5.0×10-7〜1.2×10-3S/m)の所定
値になるように、濃縮ミネラル水排出用ポンプ40aに
よって圧送される濃縮ミネラル水の量を制御し、所定の
導電率を有するミネラル水を生成する。
【0026】以上のように構成された本発明の実施の形
態1のミネラル水製造装置によれば、以下のような作用
が得られる。 (1)海水を脱塩処理して生成された脱塩処理水と濃縮
海水とを基にして、濃縮海水から生成された濃縮ミネラ
ル水を脱塩処理水で希釈してミネラル水を製造するの
で、海水を余すところなくミネラル水として利用するこ
とができ、海水が含有するカルシウム,マグネシウム等
や窒素,リン等の栄養塩、セレン,亜鉛,マンガン,ヨ
ウ素等の微量元素をバランスよく含有するミネラル分の
豊富なミネラル水を製造することができる。 (2)濃縮海水から生成された濃縮ミネラル水を脱塩処
理水で希釈するので、人工的なものを一切含有せず、自
然のままのミネラル分を豊富に含有するミネラル水を製
造することができる。 (3)濃縮海水から生成された濃縮ミネラル水を脱塩処
理水で希釈するので、所望する濃度のミネラル水を容易
に製造することができる。 (4)測定された導電率を用いて濃縮ミネラル水と脱塩
処理水との希釈割合を管理することができるので、品質
の安定化を図ることができる。 (5)逆浸透法で脱塩処理された脱塩処理水は、海水に
含まれる塩分だけでなくカルシウム,マグネシウム等や
窒素,リン等の栄養塩等が大量に除去されるので導電率
が小さく、逆浸透法で分離された濃縮海水から生成され
た濃縮ミネラル水は残存イオン量が高く導電率が大きい
ので、濃縮ミネラル水と脱塩処理水との希釈割合を安定
して管理することができ品質の安定性に優れる。 (6)逆浸透法は海水から淡水を製造する際のエネルギ
ー効率が高いので、所要エネルギーが少なく省エネルギ
ー性に優れる。 (7)常温で相変化を伴うことなく溶質と水とを分離す
るので、加熱処理によって味が悪くなることがなく、ま
た酵母菌,カビ菌等も除去でき除菌効果に優れる。 (8)過飽和濃縮海水の生成のために濃縮海水の水分の
一部を蒸発させるだけなので、蒸発装置へのスケールの
付着が少なく、熱の伝達速度の低下が少なくメンテナン
ス性に優れるとともに、濃縮海水の損失を最小限に抑え
ることができる。 (9)過飽和濃縮海水の析出塩を分離して濃縮ミネラル
水を生成するので、過飽和濃縮海水を余すことなく濃縮
ミネラル水にすることができるとともに、ミネラル分の
損失を防止することができる。 (10)50μS/cm〜120mS/cm(5.0×
10-7〜1.2×10-3S/m)の範囲内で所定の導電
率が得られるように濃縮ミネラル水を脱塩処理水で希釈
することにより、飲料用,水割り用,料理用,生物の育
成用等の用途別やロット毎に所望する濃度のミネラル水
を製造することができる。
【0027】なお、本実施の形態においては、導電率測
定部43が、濃縮ミネラル水排出用ポンプ40aによっ
て圧送される濃縮ミネラル水の量を制御する場合につい
て説明したが、脱塩処理水排出用ポンプ41aによって
圧送される脱塩処理水の量を制御する場合もある。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明のミネラル水の製造
方法によれば、以下のような有利な効果が得られる。請
求項1に記載の発明によれば、 (1)海水を脱塩処理して生成された脱塩処理水と濃縮
海水とを基にして、濃縮海水から生成された濃縮ミネラ
ル水を脱塩処理水で希釈してミネラル水を製造するの
で、海水を余すところなくミネラル水として利用するこ
とができ、海水が含有するカルシウム,マグネシウム等
や窒素,リン等の栄養塩、セレン,亜鉛,マンガン,ヨ
ウ素等の微量元素をバランスよく含有するミネラル分の
豊富なミネラル水を製造することができるミネラル水の
製造方法を提供することができる。 (2)濃縮海水から生成された濃縮ミネラル水を脱塩処
理水で希釈するので、人工的なものを一切含有せず、自
然のままのミネラル分を豊富に含有するミネラル水を製
造することができるミネラル水の製造方法を提供するこ
とができる。 (3)濃縮海水から生成された濃縮ミネラル水を脱塩処
理水で希釈するので、所望する濃度のミネラル水を容易
に製造することができるミネラル水の製造方法を提供す
ることができる。 (4)測定された導電率を用いて濃縮ミネラル水と脱塩
処理水との希釈割合を管理することができるので、品質
の安定化を図ることができるミネラル水の製造方法を提
供することができる。
【0029】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の効果に加え、 (1)逆浸透法で脱塩処理された脱塩処理水は、海水に
含まれる塩分だけでなくカルシウム,マグネシウム等や
窒素,リン等の栄養塩等が大量に除去されるので導電率
が小さく、逆浸透法で分離された濃縮海水から生成され
た濃縮ミネラル水は残存イオン量が高く導電率が大きい
ので、濃縮ミネラル水と脱塩処理水との希釈割合を安定
して管理することができ品質の安定性に優れたミネラル
水の製造方法を提供することができる。 (2)逆浸透法は海水から淡水を製造する際のエネルギ
ー効率が高いので、所要エネルギーが少なく省エネルギ
ー性に優れたミネラル水の製造方法を提供することがで
きる。 (3)常温で相変化を伴うことなく溶質と水とを分離す
るので、加熱処理によって味が悪くなることがなく、ま
た酵母菌,カビ菌等も除去でき除菌効果に優れたミネラ
ル水の製造方法を提供することができる。
【0030】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は2の効果に加え、 (1)過飽和濃縮海水の生成のために濃縮海水の水分の
一部を蒸発させるだけなので、蒸発装置へのスケールの
付着が少なく、熱の伝達速度の低下が少なくメンテナン
ス性に優れるとともに、濃縮海水の損失を最小限に抑え
ることができるミネラル水の製造方法を提供することが
できる。 (2)過飽和濃縮海水の析出塩を分離して濃縮ミネラル
水を生成するので、過飽和濃縮海水を余すことなく濃縮
ミネラル水にすることができるとともに、ミネラル分の
損失を防止することができるミネラル水の製造方法を提
供することができる。
【0031】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
乃至3の内いずれか1の効果に加え、 (1)清浄な海洋深層水を得るために沖合の深い海底か
ら海水を取得する場合には、洋上取水基地の建設や陸上
への輸送設備等の多大な設備負担を要するが、沿岸部を
掘削して形成した取水路から水深200m以深の岩盤を
透過した海水を採取することで洋上取水基地等を要さず
海洋深層水を取得することができ、設備負荷を抑制する
ことできるミネラル水の製造方法を提供することができ
る。 (2)掘削孔に地下水が浸出しなくなる深度まで挿入さ
れた揚水管を備えているので、海水が地下水に希釈され
ず品質の安定性に優れるとともに生産性に優れたミネラ
ル水の製造方法を提供することができる。 (3)海水が岩盤からなる掘削孔表面から取水されてい
るので、海水が岩盤を濾材として濾過され、細菌,農薬
等の有害物質、浮遊物等が除去され清浄な海水を採取す
ることができるので、大掛かりな濾過設備を要さず設備
負荷を抑制することができるミネラル水の製造方法を提
供することができる。
【0032】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
乃至4の内いずれか1の効果に加え、 (1)ミネラル水の導電率が50μS/cm〜120m
S/cm(5.0×10 -7〜1.2×10-3S/m)な
ので溶存イオン量が多く、カルシウム,マグネシウム、
窒素,リン等の栄養塩、セレン,亜鉛,マンガン,ヨウ
素等の微量元素等のミネラル分の含有率が高くバランス
のよいミネラル水を製造することができるミネラル水の
製造方法を提供することができる。 (2)50μS/cm〜120mS/cm(5.0×1
-7〜1.2×10-3S/m)の範囲内で所定の導電率
が得られるように濃縮ミネラル水を脱塩処理水で希釈す
ることにより、飲料用,水割り用,料理用,生物の育成
用等の用途別やロット毎に所望する濃度のミネラル水を
製造することができるミネラル水の製造方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるミネラル水製造
装置の構成図
【符号の説明】
1 ミネラル水製造装置 2 海水導入用配管 2a 海水導入用ポンプ 2b 海水導入用バルブ 3 海水タンク 4 海水供給用配管 4a 海水流出用ポンプ 5 濾過装置 6 濾過海水供給用配管 7 一次逆浸透装置 8 第1の濃縮海水供給用配管 9 濃縮海水タンク 10 第1の処理水供給用配管 11 脱塩処理水タンク 12 第2の濃縮海水供給用配管 12a 第2の濃縮海水流出用ポンプ 12b 第2の濃縮海水供給用バルブ 13 第2の処理水供給用配管 13a 第2の処理水流出用ポンプ 13b 処理水流出用バルブ 14 二次逆浸透装置 15 排水用配管 16 二次脱塩処理水流出用配管 17 二次脱塩処理水タンク 18 接続用バルブ 19 海水用配管 19a 海水用バルブ 20 処理液配管 21 蒸発缶 22 上澄み濃縮海水用配管 22a 上澄み濃縮海水用バルブ 23 蒸気排出管 24 注入用配管 24a 注入用ポンプ 24b 注入用バルブ 25 沈殿槽 26 スラリー流出用配管 26a スラリー流出用ポンプ 27 上澄み濃縮海水流出用配管 27a 上澄み濃縮海水流出用ポンプ 27b 上澄み濃縮海水供給用バルブ 30 遠心分離器 31 フラットコンベア 32 自然塩貯留部 33 苦汁流出用配管 34 苦汁タンク 34a 苦汁流出用バルブ 35 上澄み濃縮海水輸送用配管 35a 上澄み濃縮海水輸送用バルブ 36 処理液配管 37 ミネラル濃縮缶 38 濃縮ミネラル水流出用配管 38a 濃縮ミネラル水流出用バルブ 39 濃縮ミネラル水タンク 40 濃縮ミネラル水排出用配管 40a 濃縮ミネラル水排出用ポンプ 41 脱塩処理水排出用配管 41a 脱塩処理水排出用ポンプ 42 希釈槽 43 導電率測定部 44 ミネラル水排出用配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA03 HA21 HA61 KA52 KA72 KB30 MA02 MA04 PB03 PB27 PC80 4D034 AA01 BA03 CA12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海水を脱塩処理して、脱塩処理水と、濃
    縮海水と、を生成する脱塩工程と、 前記脱塩工程で生成された前記濃縮海水から塩を分離し
    て濃縮ミネラル水を生成する濃縮ミネラル水生成工程
    と、 前記濃縮ミネラル水生成工程で生成された濃縮ミネラル
    水を、前記脱塩工程で生成された前記脱塩処理水で導電
    率を測定しながら希釈してミネラル水を生成するミネラ
    ル水生成工程と、 を備えていることを特徴とするミネラル水の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記脱塩処理が、逆浸透法を用いている
    ことを特徴とする請求項1に記載のミネラル水の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記濃縮ミネラル水生成工程が、前記濃
    縮海水の水分を蒸発させ過飽和濃縮海水とした後、前記
    過飽和濃縮海水に析出した析出塩を分離して前記濃縮ミ
    ネラル水を生成することを特徴とする請求項1又は2に
    記載のミネラル水の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記海水が、沿岸の内陸側の地表面から
    水深200m以深の岩盤まで掘削して形成された掘削孔
    と、地下水が浸出しなくなる深度まで前記掘削孔に挿入
    された揚水管と、を備えた取水路から揚水された海洋深
    層水であることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれ
    か1に記載のミネラル水の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ミネラル水の導電率が、50μS/
    cm〜120mS/cm(5.0×10-7〜1.2×1
    -3S/m)であることを特徴とする請求項1乃至4の
    内いずれか1に記載のミネラル水の製造方法。
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