JP2003092545A - 成層圏プラットフォームを利用した放送システム - Google Patents

成層圏プラットフォームを利用した放送システム

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JP2003092545A
JP2003092545A JP2001282290A JP2001282290A JP2003092545A JP 2003092545 A JP2003092545 A JP 2003092545A JP 2001282290 A JP2001282290 A JP 2001282290A JP 2001282290 A JP2001282290 A JP 2001282290A JP 2003092545 A JP2003092545 A JP 2003092545A
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stratosphere
broadcast
platform
transmission
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English (en)
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Yoji Morishita
洋治 森下
Shinsuke Hirose
愼介 広瀬
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Toshiba Corp
National Institute of Information and Communications Technology
NHK Engineering System Inc
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Toshiba Corp
Telecommunications Advancement Organization
NHK Engineering Services Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地域放送として広域圏から狭域圏まで多岐の
エリアにわたる放送サービスを実現する。 【解決手段】 成層圏に任意の期間滞空される成層圏プ
ラットフォームに、放送局100からの放送信号を受信
する受信アンテナ部201と、受信した放送信号に対し
て所定の信号処理を施す信号処理部202〜205と、
信号処理された放送信号を1または複数の地域に向けて
送信ビームを形成する送信アンテナ206とを搭載し、
任意のエリア上空に配置して、放送信号を中継させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成層圏プラットフ
ォームを利用した放送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】情報通信分野のデジタル技術の急速な進
展に伴い、放送メディアは従来のアナログ放送からデジ
タル放送に向かって急速に変貌を遂げようとしている。
欧米諸国の一部においては衛星、地上を問わず既に実用
デジタル放送が開始されている。
【0003】わが国においても1996年6月からCS
デジタル放送、2000年12月からBSデジタル放送
が開始されている。さらに2001年以降、地上デジタ
ルテレビジョン放送、地上デジタル音声放送等の各種デ
ジタル放送が計画されている。そして、日本のデジタル
放送の計画では、2007年にはBSアナログ放送が、
2010年には地上のアナログ放送が終了する計画であ
る。
【0004】このようなデジタル放送の実現により、こ
れまで衛星放送でしか放送されていなかったHDTV
(高精細度テレビジョン)が、地上デジタル放送でサー
ビスが可能となる。さらに衛星、地上放送とも多チャン
ネル化や、データ放送などの新しいサービスが可能とな
り、今後ますますこの傾向が強くなってくるものと考え
られる。
【0005】すなわち、今後の放送サービスに対する要
求として次のようなことが考えられる。
【0006】(1)画像品質に対する市場の要求の高ま
りを受け、少なくともHDTV以上の高精細画像サービ
スが必要となる。また画像の他に、付加情報を同時に画
面に映し出すデータサービスも必要となる。
【0007】(2)デジタル放送における番組編成を考
えると、多チャンネル放送とHDTV放送を組み合わせ
た、まだら編成等の多様化した編成を可能とする情報容
量が必要である。
【0008】(3)デジタル化により、コンピュータ、
通信との融合が進むことで、一方的なマスメディアの時
代からパーソナルメディアを視野に入れた木目細かいサ
ービスが必要となる。
【0009】(4)デジタル放送による多チャンネル化
によってサービスが多様化するようになると、従来の不
特定多数向けの“ブロードキャスト”に加えて、専門性
に特化した番組を特定の人たちに向けて放送する“ナロ
ーキャスト”のサービスが必要となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、将来の本格
的なマルチメディア通信時代に対応して、光ファイバ並
みの高速大容量の無線アクセス手段を用意する必要があ
る。その一手段として、成層圏プラットフォームを用い
た無線アクセスネットワークシステムが提案されてい
る。このシステムは、地上系を補完することができ、広
域サービスが可能で、かつ地上系ファイバ網に匹敵する
ような大容量ネットワークを構築できる可能性を秘めた
システムとして注目されている。その実現のために、地
上約20km程度の成層圏に長期に滞留できる大型の飛
行船(成層圏プラットフォーム:以下、SPF)の開発
と通信・放送システムの開発が同時に進められている。
【0011】本発明は、特にこのSPFを利用した放送
システムにおいて、従来の放送ではなし得なかった放送
サービスを提案し、視聴者、放送事業者、行政の各方面
についても様々な効果を期待できる放送システムを提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明に係る放送システムは、成層圏に任意の期間
滞空されるSPFに、地上放送局からの放送信号を受信
する受信アンテナ部と、この受信アンテナ部で受信した
放送信号に対して所定の信号処理を施す信号処理部と、
この信号処理部で処理された放送信号を1または複数の
地域に向けて送信ビームを形成する送信アンテナ部とを
搭載し、前記SPFを任意のエリアに配置し、放送信号
を中継させることを特徴とする。
【0013】これにより、地域放送として複数の県で構
成される広域圏から、市町村の狭い放送エリアまで多岐
のエリアにわたってサービスを行う放送システムが実現
できる。
【0014】SPFに通信中継回線を備えるようにすれ
ば、放送信号の中継配信と共に、視聴者から放送局への
データ伝送を行うことが可能となり、インタラクティブ
な放送システムが実現できる。
【0015】地上放送局が既存放送信号を受信し、SP
Fに再送させるようにすれば、山間部や離島等の放送波
の直接受信が困難な地域に対して放送サービスを行うこ
とが可能となる。
【0016】特に、SPFを、既存設備では放送波を直
接受信できない地域に配置することで、現放送システム
の電波が直接受信できない地域に対しても、放送サービ
スを提供できるようになる。
【0017】また、SPFを例えば災害発生地やイベン
ト開催地に移動させ、その情報をその地域に放送する地
域密着の放送サービスも可能となる。
【0018】成層圏に任意の期間滞空されるSPFを中
継すれば、取材現場と放送局との間の伝送路を形成する
ことが可能となり、放送素材の伝送効率を高めることが
できる。
【0019】SPFに撮像装置を搭載すれば、前記プラ
ットフォームを任意の地域に移動させ、上空からの映像
情報を提供する放送サービスも可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0021】SPFを放送システムに使用する場合、従
来の地上放送システムや衛星放送システムでは考えられ
なかったいくつかの特徴・利点が考えられる。その利点
からSPFを使用した種々の放送システムの利用形態が
導かれるが、本発明はこれを基に実用システムのアプリ
ケーションを選定して、放送システムのイメージを明確
にする。
【0022】まず、SPF放送システムを検討するに当
り、下記の事項を前提とする。 同一のプログラムを広い範囲に提供する 放送システムでは、放送局で制作された各種の番組を、
広いサービスエリア内の一般視聴者に一様な品質で提供
されなければならない。
【0023】高品質な画像情報を各家庭に直接配信で
きる 提供される画像は、放送としての基準に適合した品質が
要求される。さらに、標準テレビジョンから木目細かい
画面を写し出すことができるHDTV(または高精細度
テレビ)までの画像を各家庭で受信できるようにしなけ
ればならない。
【0024】天候に影響されない 晴天時のみならず、降雨時においても、視聴者に対して
放送番組を良好な状態で提供しなければならない。
【0025】視聴者への費用負担が軽い 放送システムでは、事業者側の設備である送出・送信シ
ステムや中継システムの器材に対して、視聴者側の設備
の費用負担が少ないことが必要となる。従って、本放送
システムの普及を図っていくには、受信機を低廉化し、
入手が容易であることが必要である。ここでは具体的に
は、衛星放送用受信アンテナと同様に、受信アンテナに
追尾機能を設けないこととする。
【0026】次に、SPF自体の特徴としては以下の事
項が考えられる。
【0027】地上の中継施設が不要となる 地上波放送では、各視聴者へ放送波を提供するために送
信所が必要であるが、そのためには送信所の用地、局
舎、鉄塔が必要になる。しかも、広いエリアに放送しよ
うとすれば、親局送信所のみでなく多くの中継送信所が
必要になる。最近は、新たに送信所を設けようとする場
合には、かなりのコストになるばかりではなく、用地の
確保自体が不可能なことが多々ある。SPFを中継施設
として用いることで、地上中継施設が不要となるため、
上記の問題を解決することができる。
【0028】有機的な網を組むことができる 成層圏に多数のSPFを滞空させ、それらのSPFを自
由に組み合わせることによって有機的な放送網を組むこ
とが可能になる。
【0029】移動できる 地上波放送や衛星放送と違って、SPFの場合、滞空位
置を自由に設定し移動させることが可能になる。
【0030】衛星に比して見通し距離が短い 衛星(現在のBS衛星、CS衛星はいずれも静止衛星)
は地上からの距離が36,000kmに対し、SPFは
高度が20〜22kmなので、受信機との距離が約10
0kmと短い。従って、伝搬損失、遅延時間等で優位と
なる。
【0031】上記のSPFの特徴から考えられる放送シ
ステムの利点をまとめると以下のようになる(図1参
照)。
【0032】コスト効果が高い 既存地上放送において、都市部から離れた比較的人口密
度の低い過疎地において放送サービスを提供するには、
中継送信局を設ける等の地上の設備が必要である。地区
によっては費用に対する効果が少なく、事業者側にとっ
てはコストメリットがあまり期待できない。これらの過
疎地域をまとめて、SPFを用いて地上波放送の中継を
行うことにより、コストメリットが期待できる。また、
地上デジタル放送等の新たな新規投資を伴う放送インフ
ラについては、SPFを利用することでコスト効果が期
待される。
【0033】災害に対する抗たん性が高い 震災等の災害が発生しても被害を受けないことより、万
一地上の設備が災害により使用が不能になった場合に、
災害を受けた地区までSPFを移動し、地上の設備の替
わりに、SPFから被災者に向けた放送や搭載カメラに
よる被災状況の映像取材が可能になる。特に被災地にお
いては、情報の入手が最も重要であり、SPFの利用の
効果が期待できる。
【0034】サービスエリアの自由度が高い SPFを任意の地点に移動して滞空させ、複数のSPF
を組み合わせることにより、サービスエリアの大きさを
自由に設定することができる。地上系や衛星系の放送に
おいては、一旦設定したサービスエリアを変更すること
は不可能に近い。これに対し、SPFの利用によりサー
ビスエリアを自由に選定し、そのエリアを対象とした特
定の番組サービスが可能になる。また、SPFに撮像装
置を搭載すれば、任意の滞空点からの映像取材が可能に
なるので、新たな取材の媒体として期待できる。
【0035】中継系の自由度が高い 地上波放送においては、送信所の移設や、新たな場所へ
の新設は困難であるが、SPFの利用により移設や新設
が容易になり、サービスエリアのフレキシブル化が可能
となる。
【0036】伝送効率が高い 衛星系に対して距離的に優位になるので、伝搬損失が小
さく、高い周波数の利用で広い伝送帯域が確保され、高
画質放送プログラムの伝送に有利となる。また損失が少
ないために、放送素材伝送装置の送信電力を小さくでき
るので、小型化を図ることが可能となる。放送素材伝送
装置は、車載または可搬として利用され、小型化されれ
ばかなり有効となる。さらに、視聴者側からの固定、移
動の通信サービスも可能となるので、SPFを利用した
放送と通信との組み合わせによるデマンド型サービスが
実現できる。
【0037】以上のことを考慮して、SPFの特徴を生
かしたアプリケーションを検討すると、図2に示すよう
になる。ただし、図中では特徴を左側の列のように、更
に細分している。
【0038】この結果、アプリケーション例として次の
8項目が挙げられる。 中域放送システム(エリア選択型放送システム) 新放送システム(インタラクティブ放送システム) 放送波再送信システム 移動放送システム 地上放送波代替送信システム 蓄積受信放送システム 放送素材伝送システム 緊急報道・情報・監視システム これらは、一般視聴者に向けた放送サービスのアプリケ
ーションと、フィールドにおける情報収集のためのFP
U(Field Pick Up)系アプリケーションに分類でき
る。
【0039】放送系アプリケーション(一般視聴者に向
けた放送サービス)としては、以下のシステムが該当す
る。
【0040】中域放送システム(エリア選択型放送シ
ステム) SPFを使用した中域放送システムは、地域放送として
複数の県で構成される広域圏から、市町村の狭い放送エ
リアまで、多岐のエリアにわたってサービスを行う放送
システムである。
【0041】新放送システム(インタラクティブ放送
システム) 新放送システムは、SPFを通して、一般視聴者への受
信ばかりではなく、視聴者から放送局への伝送を可能に
したインタラクティブ放送システムを実現できる。通信
と同じ媒体を共有しているので、デマンドと映像伝送サ
ービスとの混在が可能である。
【0042】放送波再送信システム 地上波放送(デジタル、アナログ)及び衛星放送(B
S、CS)の放送波を地上で受信し、復調・再変調を行
い再送信することで、山間部や離島等の放送波の直接受
信が困難な地域に対して放送サービスを行うシステムで
あり、現放送システムの電波が直接受信できない地域に
対しても、放送サービスを提供できる。
【0043】移動放送システム 災害が発生した場合や、イベントが開催された場合、S
PFを当該地域に移動させ、その地域に地域放送サービ
スを行う。
【0044】地上放送波代替送信システム 人口過疎地等の、中継送信所を多数設置しなければ地上
波放送のエリアをカバーできない地域や、山間部及び離
島等の地上放送波の受信が困難な地域に対して、SPF
による放送を行うことができる。新たな投資を伴う地上
デジタル放送を、SPF経由に置き換える方式が考えら
れる。
【0045】蓄積受信放送システム(支援技術) SPFによる放送システムにおいて、超広帯域放送が可
能な周波数帯であるミリ波、準ミリ波を使用する際に
は、降雨減衰が極めて大きく、対策が必要である。蓄積
受信放送システムは、降雨による放送情報の欠落があっ
ても、元の情報に再生可能な放送方式である。
【0046】一方、FPU(Field Pick Up)系アプリ
ケーション(フィールドにおける情報収集)には以下の
システムが該当する。
【0047】放送素材伝送システム 放送素材伝送システムは、ニュースや番組素材を取材現
場からSPFを介して基幹放送局へ伝送するシステムで
ある。
【0048】緊急報道・情報・監視システム 緊急報道・情報・監視システムは、SPFに搭載したカ
メラからの映像を放送局へ送るシステムであり、上空か
らの映像が必要な場合のサービスやライフラインの常時
監視等を行うことができる。
【0049】以上のアプリケーションのイメージを図3
に示す。蓄積受信放送システムは、放送系アプリケーシ
ョン全体に応用可能な支援技術と位置付けることができ
る。
【0050】次に、代表的なアプリケーションとして、
中域放送、素材伝送、地上放送波代替送信、蓄積受信放
送の4つのシステムについて詳しく説明する。
【0051】中域放送システム 中域放送システムのイメージを図4に示す。SPFを使
用した中域放送システムは、地域放送として複数の県で
構成される広域圏から、市町村の狭い放送エリアまで多
岐のエリアにわたってサービスを行う放送システムであ
る。
【0052】システム性能を検討するに際し、送信出力
並びに受信アンテナ径は、回線成立性のスタディによっ
て決定する。また、使用周波数帯を検討するに際し、U
HF帯テレビジョン放送周波数帯(470MHz−77
0MHz)は、現在の地上放送に用いている受信アンテ
ナが利用できる点で有利であるが、本アプリケーション
としては、UHF帯に加えて10数GHz〜30GHz
帯での実現が適しているものと考える。
【0053】中域放送システムの実現性を左右するのは
ダウンリンクである。サービスエリアを広くするため
に、送信アンテナに大きなビーム幅が要求される。もう
一つの条件は、放送として一定以上の画像品質を確保す
ることが挙げられる。将来の放送事業の動向を鑑みて、
HDTV以上の品質は必要である。
【0054】中域放送システムのシステム構成を図5に
示す。図5において、放送局Aでは、カメラA1、VT
R(ビデオ・テープ・レコーダ)A2、TSG(テスト
・シグナル・ジェネレータ)A3、マイクA4で得られ
る各素材データをスイッチャーA5によって選択的に入
力し、HDTV用、SDTV用、音声用の各エンコーダ
(ENC)A6〜A8に割り付けて素材別にエンコード
した後、多重化装置(MUX)A9により番組単位で多
重する。
【0055】このようにして生成された番組情報は、変
調器(MOD)A10でデジタル変調され、アップコン
バータ(U/C)A11によりRF帯に周波数変換さ
れ、電力増幅器(HPA)A12で電力増幅され、出力
装置A13、給電装置(FEED)A14を通じてアン
テナA15からプラットフォーム(SPF)Bに向けて
送出される。
【0056】このとき、放送局Aでは、アンテナA15
により捕捉したプラットフォームBからの放送信号をL
NBA16で受信し、ダウンコンバータ(D/C)A1
7でIF帯に周波数変換し、復調器(DEMO)A18
でデジタル復調し、分離装置(DEMUX)A19で素
材別に分離し、MPEG2デコーダ(DEC)A20で
映像信号と音声信号をデコードし、映像信号をテレビモ
ニタ(TV)A21に表示し、音声信号をスピーカ(S
P)A22により再生することが可能となっている。
【0057】尚、上記放送局Aの構成では、番組送出シ
ステムの構成が含まれていないが、タイムスケジュール
に沿って放送を運用する場合には、番組送出システムの
導入が不可欠である。
【0058】一方、プラットフォームBは、アンテナ制
御装置B1により指向制御されるアンテナB2を備え
る。このアンテナB2は、給電装置(FEED)B3に
より任意の送受信パターンを形成可能とするものであ
り、放送局Aからの放送信号を受信することができる。
この放送信号は低雑音増幅器(LNA)B4により増幅
され、ダウンコンバータ(D/C)B5によりIF帯に
周波数変換され、帯域通過フィルタ(BPF)B6によ
り所定帯域のみが抽出された後、アップコンバータ(U
/C)B7により視聴者向けの周波数帯に周波数変換さ
れ、電力増幅器(HPA)B8により電力増幅され、出
力装置B9、FEEDB3を通じてアンテナB2より所
定のサービスエリアに向けて送出される。
【0059】サービスエリア内の視聴用受信システムC
としては、アンテナC1でプラットフォームBからの放
送信号を捕捉してLNBC2で受信し、受像機C3に取
り込み再生表示するように構成する。場合によっては、
パーソナルコンピュータ(PC)C4によって適宜デー
タ情報を受け取ることができる。
【0060】上記システム構成において、特に必要不可
欠な課題は、プラットフォームBにおけるアンテナ制御
装置B1の制御内容にある。すなわち、アンテナパター
ンがプラットフォームの姿勢変動で変動し、サービスエ
リアが変化しないように、アンテナB2の指向制御を行
う。また、アンテナパターンをサービスエリアの形状に
任意に合わせ、降雨減衰による放送遮断の対策を行う。
【0061】このような課題の解決策として、マルチビ
ームが考えられる。すなわち、個々のビームによってサ
ービスエリアを任意に分散することで、サービスエリア
の形状を任意に設定することが可能となる。また、個別
にビーム指向方向を制御することで、姿勢変動に伴うサ
ービスエリアの変化を抑制することができる。また、各
ビームの出力を降雨減衰に合わせて増減することで、放
送遮断を容易に対策することが可能となる。
【0062】放送素材伝送システム 放送素材伝送システムのイメージを図6に示す。SPF
を使用した放送素材伝送システムは、ニュースや番組素
材を取材現場からプラッフフォームを介して基幹放送局
へ伝送するシステムである。高高度のSPFの利用によ
り、地上系のFPUシステムよりも中継段数を少なくで
きる利点は大きい。
【0063】具体例として、山間地、ビル陰からの素材
伝送、移動中継車からの素材伝送、航行中の船舶からの
素材伝送、災害現場からの素材伝送、イベント会場から
の素材伝送、プラットフォーム間の中継伝送による素材
伝送が考えられる。その用途としては、スポーツ会場、
駅伝、マラソン等の中継、遠隔医療支援サービス、各基
地局、中継局の監視およびネットワーク制御等が考えら
れる。
【0064】上記放送素材伝送システムの構成・系統
は、プラットフォーム搭載および地上送信系については
中域放送システムと同じであるため、ここではその説明
を省略する。地上受信系は放送局仕様のものとなる。ま
た、放送素材伝送用として、番組の円滑な制作のために
は、送り返し回線が必要となる。
【0065】地上放送波代替送信システム 2003年から一部放送が実施される予定の地上デジタ
ルテレビ放送を、SPF経由で行うことを検討した。こ
の場合、地上波放送の置換えとしての利用、地上システ
ムの補完としての利用が考えられる。
【0066】地上波放送システムを、SPF経由で放送
するシステムに置き換える場合には、地上送信局からは
SHF帯のアップリンクで伝送し、SPFでUHF帯に
周波数変換して放送を行う。中継局用SPFヘの伝送は
SPF間中継伝送システムで行う。
【0067】このシステムによれば、人口過疎地で中継
送信所を多数設置しなければ地上波放送のエリアをカバ
ー出来ない地域や、山間部や離島等の地上放送波の受信
が困難な地域に対して、SPFで親局送信所からの放送
波を受信し、放送区域ヘダウンリンクで送信して地上放
送波のサービスを行うことができる。
【0068】必要な条件として、以下の項目があげられ
る。 ・各地域の地上波放送局局数に見合うチャンネル数を確
保する。 ・地上放送波−SPF伝送波−地上放送波の中継送信は
SHFリンクによる方式と放送波中継方式による。 ・UHF帯のアンテナ、中継機器をSPFに搭載する。 ・地上波SFN(単一周波数によるネットワーク)中継
放送に利用する場合には、受信アンテナと送信アンテナ
間のアイソレーションを確保する。
【0069】上記地上放送波代替送信システムにおける
運用形態のイメージを図7に示す。図7において、aは
親局送信局としての利用、bは中継送信局としての利
用、cはネットワーク送信局としての利用を想定してい
る。
【0070】aの親局送信局としての利用にあっては、
放送局で制作された番組を、SPFヘプログラム伝送装
置を使用して伝送し、SPFで放送周波数帯に変換して
地上の放送視聴者へ送信する方法(プログラム伝送方
式)、放送波で変調しアップリンクして同じ周波数の信
号をダウンリンクで送り返す方法(放送波伝送方式)を
提供することができる。
【0071】bの中継送信局としての利用にあっては、
地上波放送として親局送信所または中継送信所から放送
されている放送波をSPFで受信し、ヘテロダイン方式
により再送信波にして電力増幅し、ダウンリンクで地上
に送信することが考えられる。
【0072】cのネットワーク送信局としての利用にあ
っては、地上送信局から基幹SPFへ送信し、基幹SP
Fで放送区域に放送すると共に、SPF間光中継ネット
ワークにより多段中継することで、他の各SPFにプロ
グラム配信することが可能となる。
【0073】上記地上放送波代替送信システムのシステ
ム構成並びに系統を図8に示す。
【0074】図8において、親局送信所Dでは、受信ア
ンテナD1により地上放送波を捕捉し、受信装置(例え
ばSTL RX)D2により放送信号を受信し、送信装
置(D-TV TX)D3により所定周波数に変換し、
帯域通過フィルタ(BPF)D4により規定周波数帯に
制限して、アンテナD5からプラットフォームEに送出
する。
【0075】このとき、親局送信所Dでは、送信出力を
ダウンコンバータ(D/C)D6でIF帯に周波数変換
し、復調器(DEMO)D7でデジタル復調し、分離装
置(DEMUX)D8で素材別に分離し、MPEG2デ
コーダ(DEC)D9で映像信号と音声信号をデコード
し、映像信号をテレビモニタ(TV)D10に表示し、
音声信号をスピーカ(SP)D11により再生すること
が可能となっている。
【0076】また、プラットフォームEでは、受信アン
テナE1により受信した親局送信所Dからの地上波デジ
タル放送信号を、ダウンコンバータ(D/C)E2によ
り中間周波数に変換し、帯域通過フィルタ(BPF)E
3により不要波成分を除去し、アップコンバータ(U/
C)E4により視聴者向けの地上放送周波数帯に周波数
変換し、電力増幅器(HPA)E5により電力増幅し
て、出力装置E6を通じて送信アンテナE7から所定の
サービスエリアに向けて再送する。
【0077】サービスエリア内の視聴用受信システムF
では、地上放送用アンテナF1によりプラットフォーム
Eからの放送波を受信し、受像機F2で適宜信号処理に
して再生表示することができる。
【0078】システム構築上の課題として、以下の点が
あげられる。
【0079】・単一周波数送信(SFN放送波中継) 地上デジタル放送では、周波数の有効利用を図るため
に、放送局1局当たり1チャンネルの周波数割当てが基
本になっている。したがって、親局送信局および中継送
信局は、基本的には全て同一チャンネルで放送すること
になる。中継送信局については、受信周波数と送信周波
数が同一となるため、送信アンテナから受信アンテナヘ
の回り込みによる送受アイソレーションを確保しておく
必要がある。
【0080】一例として、受信レベルを−47dBm、
送信電力を100W(50dBm)とすれば、送受アイ
ソレーションとしては50−(−47)=97dBとな
り、マージンを20dB考慮すれば、約120dBのア
イソレーションが必要となる。
【0081】具体的には、受信アンテナと送信アンテナ
の距離を離すか、SPFの機体で遮蔽する等の対策を行
わなければならない。
【0082】(地上放送波の受信レベル)地上送信局の
送信アンテナは、より多くの送信エネルギーを地上に供
給するために、垂直指向性に下向きのチルトを付けて運
用しているケースが多い。SPFで受信するには、各送
信局の送信アンテナにおける上空でのアンテナパター
ン、および受信電界を予め調査する必要がある。また、
送信アンテナにはヌルポイントが存在するので、その方
向にあたる受信点を避ける必要がある。
【0083】(複数局の収容)地上放送は、周波数帯が
同一のチャンネルプランに基づく複数の放送局(4〜8
局)については、サービスエリアを共通とし視聴者に受
信アンテナを共通使用してもらうために、同一場所にあ
る送信局から送信する必要がある。したがって、SPF
から送信するには、複数チャンネル分の送信機をSPF
内に収容する必要がある。
【0084】(地上放送波との干渉)受信入力に、地上
送信局からの放送波とSPFからの同一チャンネルの放
送波が混在する場合、混信が生ずる。混信保護比以内で
あることが必要である。混信保護比の例として、64Q
AM、符号化率7/8で主観評価法に基づく同一チャン
ネル混信保護比は28dBと報告されている。
【0085】(マルチパスの影響)地上波デジタル放送
がOFDM変調方式を利用していることから、マルチパ
スの遅延時間がガードインターバル期間の範囲ならば、
その妨害波成分を除去することができる。ガードインタ
ーバルについては、パラメータ設定により種々の値を選
択できるが、標準的には62.5μs〜125μsで運
用されるものと思われる。当然ながら、SPFを使用の
場合は上空からの放送波を受信するので、地上波を受信
する場合に比して影響が少ない。
【0086】(移動受信での情報レート)地上デジタル
放送の特徴として移動受信が可能なシステムとなってい
るので、この方式での運用について移動受信は可能であ
る。なお移動受信可能な条件は、変調方式としてはDQ
PSKを使用し、情報レート6Mbps以下(SDTV
相当)となる。
【0087】(高い飽和出力が必要−機器の大型化)O
FDM変調方式ではマルチキャリアを増幅するために、
大きなバックオフマージンを確保しなければならない。
したがって、シングルキャリア方式に比べて10dB以
上の増幅器が必要である。
【0088】(拡張性の制約)現状では6MHz帯域で
HDTV(情報レート22MHz)を1番組伝送する方
式となっているが、さらに大きい情報レートの信号伝送
については所要帯域幅の拡大が必要であるが、チャンネ
ルプランにより帯域幅が制約される。
【0089】(信頼性の確保)地上波放送では高信頼性
が要求される。実用システムでは設計上の稼働率として
は100%のシステムの構築が必要である。そのために
地上波送信システムでは、2台化システムや2/3台シ
ステム、並列合成システム等の高冗長性を実現するため
のシステムが検討され採用されている。さらに重要な系
では、放送機器のみでなくアンテナ系、電源系について
も完全2系統化されており信頼上ではほぼ万全となって
いる。したがって、SPFを地上波放送の用途に使用す
る場合には、SPFの機体の予備構成も含めた検討が必
要となる。
【0090】蓄積受信放送システム SPF放送システムにおいて、ミリ波、準ミリ波を使用
することにより、広帯域の伝送が可能となり、光ケーブ
ル伝送でしかできないような超高精細度の放送が実現で
きる。しかし、この周波数帯では降雨減衰が極めて大き
く、実用にあたっては降雨減衰対策が必要である。
【0091】蓄積受信放送システムは、降雨による放送
情報の欠落があっても元の情報に再生可能な長周期のイ
ンターリーブを用いた誤り訂正によって、瞬断や乱れの
ない放送情報を提供できるシステムである。
【0092】蓄積受信放送システム実現の背景として、
次のことが挙げられる。
【0093】・近年、各家庭では、VTR等の録画機器
の普及により、見たい時間に番組を楽しむ視聴者が増え
てきた。将来のホームサーバの普及も予測されている。
【0094】・デジタル放送の普及により、HDTV
(高精細TV)などへの要求が今後ますます強くなるこ
とが予想される。
【0095】・磁気テープ、ハードディスク、光(磁
気)ディスク及び半導体メモリ等の記録デバイスの高記
録密度化に伴い、大容量記録が可能になり、家庭用録画
機器への蓄積受信システムの応用が期待できるようにな
った。
【0096】・蓄積受信方式は、実時間性がなくなると
いうデメリットはある。しかし、映画やドラマ番組など
は実時間性の要求よりは、高臨場感が得られる高画質放
送に対する要求の方が、今後一層強くなるものと予測さ
れる。蓄積受信方式は、これに応えることができる。
【0097】ここで、無線回線を使用する通信・放送サ
ービスにおいて、回線障害がある場合の対策として考え
られる方法の中で、SPF放送としての各方式の特徴・
問題点を検討する。
【0098】(蓄積受信型放送)降雨減衰による回線障
害はバースト誤りを生ずるので、バースト誤りをランダ
ム化して誤り訂正能力を向上させるため、インターリー
ブ技術と併用することにより効果がある。これは、降雨
減衰期間に比べて十分な長さのインターリーブを行い、
降雨減衰期間における誤りデータをランダム化させるた
め、送受双方に大容量メモリを設けてデータを一時蓄積
し、信号処理する放送方式である。
【0099】この方式は、送受に大容量メモリが必要で
あること、インターリーブ長に応じた送受間の遅延が生
じるという問題がある。しかし、周波数利用効率の点で
他の方式より優れている。
【0100】(時間差送出型放送)CATVにおけるN
VOD(Ncar Video On Demand)サービスがこれに該当
する。この方式は、受信側に大容量メモリが不要という
利点はあるものの、時間差送出するチャンネル数だけ周
波数が必要となり、蓄積放送に比べ周波数利用効率は低
い。
【0101】(巡回送出型放送)デジタル放送のデータ
放送に一形式として採用されている。一つの番組を繰り
返し放送するもので、番組の編成形態を変えるだけで対
応可能であり、伝送システムについての特別な技術等は
不要であるが、サービスは非リアルタイムに限定され
る、伝送効率は低いなどの問題がある。したがって、非
リアルタイムかつデータ容量の少ないデータ放送には適
用可能であるが、映像のような大容量のTV放送には不
向きと考えられる。
【0102】SPFを利用した放送に適用可能な降雨減
衰対策として、他の方法も検討を行ったが、蓄積受信型
は周波数利用効率の点と他システムでの類似例がないと
いう点から、実用システムとしては第一の候補と考えら
れる。
【0103】上記システムにおいて、適用可能な周波数
帯の検討を行った。検討した周波数帯は下記の通りであ
る。 ・Ku帯…代表周波数として14/12GHz(上り/
下り) ・Ka帯…代表周波数として30/20GHzおよび2
0/30GHz ・ミリ波帯…代表周波数として48/47GHz ・UHF帯…代表周波数として500MHz これらの周波数におけるサービスエリア直径100km
での回線設計結果から以下のことが分かった。 ・降雨に強いUHF帯は、現在の地上波放送をそのまま
代替することに適している。 ・Ku帯〜Ka帯は、SPFの特徴を活かした新しい放
送系形態を実現することに適している。 ・降雨減衰が激しいミリ波帯は、手軽に高品位な素材の
伝送形態を実現することに適している。 ・UHF帯については、既設地上波放送に割り当てられ
た周波数であるため、素材伝送には適用していない。
【0104】放送用途の稼動率(降雨)については、こ
こでは衛星放送の値を参考として検討を行った。アナロ
グの衛星放送では、最悪でも月99%の稼働率で受信C
/N14dB(画像評価値4)以上を確保することがW
ARC−BSプランで定められている。デジタル放送衛
星では稼働率についての規定はないが、アナログ放送か
らデジタル放送への移行により視聴者の利益を損なわな
いように同等以上の稼働率が要求され、99.7%が選
ばれている。したがって、SPF放送システムの場合
も、衛星放送に準拠して稼働率を99.7%が望ましい
といえる。なお、降雨減衰量はITU−Rの算出方法を
用いる。
【0105】空中線の口径については回線設計にて最適
な径を設定しているが、その決定方法の例を以下に示
す。
【0106】中域放送システム 各周波数、各サービス直径において、受信機利得が30
dB以下の1ケース及び20dB以下の1ケースで回線
設計を行う。各ケースにおいて、晴天時のダウンリンク
C/NよりアップリンクC/Nが10dB高くなる
送信地上局空中線径を設定する。各稼働率の回線マージ
ンを参照し、アップリンクC/Nを向上させることに
より総合C/Nの向上が見込める場合には、送信地上
局の空中線径を大きくする。なお、送信地上局空中線の
最大径は2mとする。
【0107】素材伝送システム 各周波数、各サービス直径において、送信地上局空中線
径が1.5mの場合を1ケースとし、晴天時のダウンリ
ンクC/NよりアップリンクC/Nが10dB高く
なる受信空中線径を設定する。各稼働率の回線マージン
を参照し、ダウンリンクC/Nを向上させることによ
り総合C/Nの向上が見込める場合には、受信空中線
径を大きくする。なお、受信空中線の最大径は2mとす
る。
【0108】また、各周波数、各サービス直径におい
て、受信空中線径が2mの場合を1ケースとし、晴天時
のダウンリンクC/NよりアップリンクC/Nが1
0dB高くなる送信地上局の空中線径を設定する。各稼
働率の回線マージンを参照し、アップリンクC/N
向上させることにより総合C/Nの向上が見込める場
合には、送信地上局の空中線径を大きくする。なお、送
信地上局空中線の最大径は1.5mとする。
【0109】以上述べたアプリケーションにおいて、実
用システムの系統概念について、図9を参照して説明す
る。
【0110】地上局設備 放送局100には、固定送信用地上送信局設備ならびに
放送素材伝送システムの受信装置が設置される。またニ
ュース素材やスポーツ中継等のために、放送素材を取材
先から放送局側へ伝送するための移動送信局101が利
用される。
【0111】プラットフォーム搭載機器 地上送信局からのアップリンク信号を受信するための受
信アンテナ201、その受信したアップリンク信号を中
間周波数(IF)に変換するための受信装置202、I
F信号を送信部203へ送出したり、他のSPFへ伝送
するための光中継伝送装置204へ送出するためのIF
切換分配装置205、IF信号を送信周波数に変換して
電力増幅するための送信装置203および送信アンテナ
206で構成される。また、SPFによっては上空から
地上の状況を撮影する撮像装置207が搭載される。
【0112】受信装置 放送系の受信装置で、視聴者宅で受信するための受信機
301と、自動車等の移動体で移動受信するための装置
302がある。受信アンテナとしてKu、Ka帯の受信
を行うにはパラボラアンテナ、またはUHF帯の受信を
行うには八木式アンテナがある。家庭用の受信機として
は、SPF放送用のアダプタとTV受像機で構成され
る。
【0113】移動受信用としては、走行時にも受信可能
なように追尾型アンテナを自動車等移動体の屋上部に設
置し受信を行う。受信機は車載用TV受像機が使用され
る。
【0114】以上のシステム構成によれば、実用システ
ムとして、放送インフラの整備に大きく貢献することが
できる。
【0115】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、従来の放
送ではなし得なかった放送サービスを提案し、視聴者、
放送事業者、行政の各方面についても様々な効果を期待
できるSPFを用いた放送システムを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 SPFの特徴から考えられる放送システムの
利点を示す図。
【図2】 SPFの特徴を生かしたアプリケーション例
を示す図。
【図3】 図2に示すアプリケーション例のイメージを
示す概念図。
【図4】 本発明の一実施形態として、中域放送システ
ムのイメージを示す概念図。
【図5】 図4に示す中域放送システムの構成を示すブ
ロック図。
【図6】 本発明の一実施形態として、放送素材伝送シ
ステムのイメージを示す概念図。
【図7】 本発明の一実施形態として、地上放送波代替
送信システムにおける運用形態のイメージを示す概念
図。
【図8】 図7に示す地上放送波代替送信システムのシ
ステム構成並びに系統を示すブロック図。
【図9】 以上述べたアプリケーションにおいて、実用
システムの系統概念を説明するためのブロック系統図。
【符号の説明】
A…放送局 A1…カメラ A2…VTR(ビデオ・テープ・レコーダ) A3…TSG(テスト・シグナル・ジェネレータ) A4…マイク A5…スイッチャー A6…HDTV用エンコーダ A7…SDTV用エンコーダ A8…音声用エンコーダ A9…多重化装置(MUX) A10…変調器(MOD) A11…アップコンバータ(U/C) A12…電力増幅器(HPA) A13…出力装置 A14…給電装置(FEED) A15…アンテナ A16…LNB A17…ダウンコンバータ(D/C) A18…復調器(DEMO) A19…分離装置(DEMUX) A20…MPEG2デコーダ(DEC) A21…テレビモニタ(TV) A22…スピーカ(SP) B…プラットフォーム B1…アンテナ制御装置 B2…アンテナ B3…給電装置(FEED) B4…低雑音増幅器(LNA) B5…ダウンコンバータ(D/C) B6…帯域通過フィルタ(BPF) B7…アップコンバータ(U/C) B8…電力増幅器(HPA) B9…出力装置 C…視聴用受信システム C1…アンテナ C2…LNB C3…受像機 C4…パーソナルコンピュータ(PC) D…親局送信所 D1…受信アンテナ D2…受信装置(例えばSTL RX) D3…送信装置(D-TV TX) D4…帯域通過フィルタ(BPF) D5…アンテナ D6…ダウンコンバータ(D/C) D7…復調器(DEMO) D8…分離装置(DEMUX) D9…MPEG2デコーダ(DEC) D10…テレビモニタ(TV) D11…スピーカ(SP) E…プラットフォーム E1…受信アンテナ E2…ダウンコンバータ(D/C) E3…帯域通過フィルタ(BPF) E4…アップコンバータ(U/C) E5…電力増幅器(HPA) E6…出力装置 E7…送信アンテナ F…視聴用受信システム F1…地上放送用アンテナ F2…受像機 100…放送局 101…移動送信局 201…受信アンテナ 202…受信装置 203…送信部 204…光中継伝送装置 205…IF切換分配装置 206…送信アンテナ 207…撮像装置 301…視聴者宅受信機 302…移動体搭載受信装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森下 洋治 東京都港区芝二丁目31番19号 通信・放送 機構内 (72)発明者 広瀬 愼介 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝小向工場内 Fターム(参考) 5K072 AA21 AA23 AA29 BB14 BB27 CC06 DD00 DD16 GG02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成層圏に任意の期間滞空される成層圏プ
    ラットフォームに、地上放送局からの放送信号を受信す
    る受信アンテナ部と、この受信アンテナ部で受信した放
    送信号に対して所定の信号処理を施す信号処理部と、こ
    の信号処理部で処理された放送信号を1または複数の地
    域に向けて送信ビームを形成する送信アンテナ部とを搭
    載し、前記成層圏プラットフォームを任意のエリアに配
    置し、放送信号を中継させることを特徴とする成層圏プ
    ラットフォームを利用した放送システム。
  2. 【請求項2】 前記成層圏プラットフォームは、通信中
    継回線を備え、前記放送信号の中継配信と共に、視聴者
    から放送局へのデータ伝送を行う手段を備えることを特
    徴とする請求項1記載の成層圏プラットフォームを利用
    した放送システム。
  3. 【請求項3】 前記地上放送局は、既存放送信号を受信
    し、前記成層圏プラットフォームに再送させることを特
    徴とする請求項1記載の成層圏プラットフォームを利用
    した放送システム。
  4. 【請求項4】 前記成層圏プラットフォームを、既存設
    備では放送波を直接受信できない地域に配置することを
    特徴とする請求項1記載の成層圏プラットフォームを利
    用した放送システム。
  5. 【請求項5】 前記成層圏プラットフォームを任意の地
    域に移動させ、その地域特有の情報をその地域に放送す
    ることを特徴とする請求項1記載の成層圏プラットフォ
    ームを利用した放送システム。
  6. 【請求項6】 成層圏に任意の期間滞空される成層圏プ
    ラットフォームを介して、取材現場と放送局との間の伝
    送路を形成することを特徴とする成層圏プラットフォー
    ムを利用した放送システム。
  7. 【請求項7】 成層圏に任意の期間滞空される成層圏プ
    ラットフォームに撮像装置を搭載し、前記プラットフォ
    ームを任意の地域に移動させ、上空からの映像情報を提
    供する成層圏プラットフォームを利用した放送システ
    ム。
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