JP2003091327A

JP2003091327A - ライセンス管理システムおよびアプリケーション配信システム

Info

Publication number: JP2003091327A
Application number: JP2002053457A
Authority: JP
Inventors: Satoru Yamairihata; 悟山入端; Norio Yamaguchi; 典男山口; Hiroshi Takeuchi; 寛武内
Original assignee: Hewlett Packard Japan Inc
Current assignee: Hewlett Packard Japan Inc
Priority date: 2001-07-09
Filing date: 2002-02-28
Publication date: 2003-03-28

Abstract

(57)【要約】【課題】ソフトウェアのライセンス管理を効果的に行い
ソフトウェア利用の利便性を向上させる。【解決手段】ライセンス管理システムは、ソフトウェア
提供者から提供されたアプリケーションを配布するソフ
トウェア配布者に設置されたセントラル・サーバと、ア
プリケーションを使用する複数のクライアント・コンピ
ュータに関連して設置されたサイトサーバと、を備え、
前記サイトサーバは、前記クライアント・コンピュータ
にインストールされたアプリケーションのインストール
状況に関する情報を維持し、アプリケーションのインス
トール状況を前記セントラル・サーバに提供するよう構
成されている。サイトサーバがソフトウェアのインスト
ール状況をセントラル・サーバに提供し、したがってソ
フトウェア配布者およびソフトウェア提供者は、ソフト
ウェアのインストール状況を正確に把握することができ
るので、様々なライセンス形態が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、ソフトウェアの
ライセンス管理に関し、より具体的には、コンピュータ
で実行されるアプリケーション・プログラム（以下、単
にアプリケーションと呼ぶことがある）のライセンス管
理に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にアプリケーションは、パーソナル
コンピュータ１台につき１本のライセンスを必要とする
形態でライセンス販売されている。多数のパーソナルコ
ンピュータを使用する事業体ではその台数に応じたライ
センスを必要とするため、マルチライセンス、グループ
ライセンスなどの名前で呼ばれる一括ライセンス方式で
ライセンスを購入することが行われている。この場合、
ライセンスサーバにマスタのアプリケーションを格納
し、ＬＡＮ接続された複数のパーソナルコンピュータ
（クライアント）がライセンスサーバからアプリケーシ
ョンをダウンロードしてインストールし、使用すること
が行われている。

【０００３】特開2000-200195号公報には、ＬＡＮを用
いたライセンス管理システムにおいて、ライセンス本数
を超えるクライアントにアプリケーションをインストー
ルし、任意のクライエントがこのアプリケーションを起
動しようとすると、アプリケーションからライセンスサ
ーバに動作許可の問いかけが送信される方式が記載され
ている。ライセンスサーバは購入したライセンスの本数
をライセンスキーの形態で管理しており、使用割り当て
可能なライセンスが残っているときは、問いかけをした
クライアントにライセンスキーを送信する。このライセ
ンスキーを受信することにより、クライアントは、この
アプリケーションを使用することができる。

【０００４】この公開公報に記載される方式では、ライ
センス本数を超えるクライアントにアプリケーションを
インストールすることになるので、インストールするコ
ンピュータ１台につき１本のライセンスを必要とするラ
イセンス形態のプログラムには対応することができな
い。また、クライアントをネットワークから切り離して
スタンドアローンのコンピュータとして使用するときに
は、このアプリケーションを起動することができないと
いう問題を含んでいる。ノート型のパーソナルコンピュ
ータをクライアントとして使用する場合、パーソナルコ
ンピュータを持ち運んで使用することがあり、この公開
公報に記載される方式は、このようなパーソナルコンピ
ュータの使用形態に対応することができない。

【０００５】また、特開2001-5659号公報には、アプリ
ケーション提供者が提供するアプリケーションをアプリ
ケーション使用者（事業体）内のライセンスサーバに格
納し、ライセンスサーバにＬＡＮ接続された複数のクラ
イアントにライセンス付きでインストールすることが記
載されている。その際、ライセンスサーバは、クライア
ント固有の識別情報を用いた実行用ライセンスをクライ
アントに交付し、これを他のクライアントが複製しても
アプリケーションが起動しないようにしている。

【０００６】このように従来のＬＡＮ方式のアプリケー
ション配布では、アプリケーションの不正コピーおよび
不正使用を防止することに力点がおかれ、使いやすさの
点で改善の余地が存在している。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】したがって、この発明
は、ソフトウェアのライセンス管理を効果的に行いソフ
トウェア利用の利便性を向上させることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するた
め、この発明のライセンス管理システムは、ソフトウェ
ア提供者から提供されたアプリケーションを配布するソ
フトウェア配布者に設置されたセントラル・サーバと、
アプリケーションを使用する複数のクライアント・コン
ピュータに関連して設置されたサイトサーバと、を備
え、前記サイトサーバは、前記クライアント・コンピュ
ータにインストールされたアプリケーションのインスト
ール状況に関する情報を維持し、アプリケーションのイ
ンストール状況を前記セントラル・サーバに提供するよ
う構成されている。

【０００９】この発明によると、サイトサーバがソフト
ウェアのインストール状況をセントラル・サーバに提供
し、したがってソフトウェア配布者およびソフトウェア
提供者は、ソフトウェアのインストール状況を正確に把
握することができるので、様々なライセンス形態が可能
になる。たとえば、この発明で実現することができる契
約の形態には、次のものがある。

【００１０】１）ライセンス数量を予め決めないで、ソ
フトウェアをサイトサーバに格納しておき、クライアン
トＰＣの要求に応じてインストールした数に応じて代金
を支払う形態（発注量に応じた事後決裁）。

【００１１】２）複数のソフトウェアを最ライセンス数
を定めてサイトサーバに格納しておき、実際にパーソナ
ル・コンピュータにインストールされたプログラムにつ
いてその本数に対し代金を支払う形態（セレクト契
約）。

【００１２】３）ライセンス数量を決めて総数量に対し
て代金を支払う形態（一括払いの事前決済）。

【００１３】４）サーバ上で走るアプリケーションをク
ライアントが利用する形のプログラムについて、使用時
間に応じて代金を支払う形態（使用時間に応じた事後決
裁）。

【００１４】この発明の一形態においては、サイトサー
バは、クライアント・コンピュータからあるアプリケー
ションのインストール要求を受けると、該アプリケーシ
ョンのインストール数が該アプリケーションに対して設
定されたインストール可能最大数を超えることになるか
どうか判断し、超えると判断されたときは、その情報を
セントラル・サーバに提供するよう構成されている。

【００１５】また、この発明の一形態においては、サイ
トサーバは、あるアプリケーションのインストール数が
そのアプリケーションに対して設定されたインストール
可能最大数を超えるときであっても、インストール要求
に応じてそのアプリケーションをインストールし、その
後にその情報を前記セントラル・サーバに提供する。こ
の形態は、事後決裁方式のライセンス契約を締結してい
るときに使用することができる。

【００１６】さらに、この発明の一形態では、サイトサ
ーバは、あるアプリケーションのインストール数がその
アプリケーションについて設定されたインストール可能
最大数を超えるときは、そのアプリケーションをインス
トールすることなく、その情報を前記セントラル・サー
バに提供する。この形態は、事前決済方式のライセンス
契約を締結しているときに使用することができる。こう
して提供された情報に基づいてソフトウェア提供者また
はソフトウェア配布者は、追加のライセンスを提案する
などのアクションをとることができる。

【００１７】この発明の一形態では、サイトサーバは、
セントラル・サーバとインターネットを介して通信し、
サイトサーバとクライアント・コンピュータとはネット
ワークドライブを設定することのできるネットワークを
介して通信する。

【００１８】この発明は、一面において、ソフトウェア
提供者から提供されるアプリケーションを複数のクライ
アント・コンピュータにインストールするサイトサーバ
として機能するサーバ・コンピュータを提供する。この
サーバ・コンピュータは、クライアント・コンピュータ
にインストールされたアプリケーションのインストール
状況に関する情報を維持し、アプリケーションのインス
トール可能最大数および現在までのインストール数を記
憶しており、クライアント・コンピュータからあるアプ
リケーションのインストール要求を受けると、該アプリ
ケーションのインストール数が該アプリケーションにつ
いて設定されたインストール可能最大数を超えることに
なるかどうか判断し、ソフトウェア配布者のセントラル
・サーバにその情報を提供するよう構成されている。

【００１９】この発明のアプリケーション配布システム
は、一面によると、ソフトウェア提供者から提供される
アプリケーション・プログラムを配布するソフトウェア
配布者に設置されたセントラル・サーバと、アプリケー
ション・プログラムの配布契約に伴って、複数のクライ
アント・コンピュータを使用するカスタマに設置され、
前記ソフトウェア配布者から配布されたアプリケーショ
ン・プログラムを管理する、サイトサーバと、を備えて
いる。セントラル・サーバとサイトサーバとは第1のネ
ットワークで接続されており、サイトサーバと前記複数
のクライアント・コンピュータとは第2のネットワーク
で接続されている。サイトサーバは、前記セントラル・
サーバから配信されたアプリケーション・プログラムを
クライアント・コンピュータからの要求に応じて該クラ
イアント・コンピュータにインストールする機能と、ク
ライアント・コンピュータにアプリケーション・プログ
ラムをインストールした実績情報をセントラル・サーバ
に伝達する機能と、を実現するようプログラムされてい
る。

【００２０】この発明の一形態では、セントラル・サー
バは、実績情報に基づいた料金をカスタマに請求するよ
うプログラムされている。この発明によると、ソフトウ
ェア配布者から配布されたアプリケーションがサイトサ
ーバによって管理され、クライアント・コンピュータに
インストールされた実績に基づいて料金の請求がなされ
るので、ユーザは、予めライセンスの数量を固定する必
要がなく、必要なだけアプリケーションをインストール
することができるので、迅速なインストールが実現され
る。

【００２１】また、この発明のもう一つの形態による
と、ソフトウェア配布者から伝達される、カスタマごと
の前記実績情報に応答して、ソフトウェア供給者おける
管理コンピュータは、核実績情報に対応するライセンス
証書を前記カスタマに発行する。

【００２２】

【発明の実施の形態】図１（Ａ）は、インターネット15
を介してアプリケーションを配信する従来のシステムの
構成図であり、アプリケーション・サービス・プロバイ
ダ（Application Service Provider）のアプリケーショ
ン配信サーバ10’が、インターネット15を介してクライ
アント13’にアプリケーションを配信する。このシステ
ムでは、クライアント13’がサーバ10’のウェブサイト
あるいはサーバ10’にアクセスして希望するアプリケー
ションをダウンロードするが、アプリケーションの不正
複製を防止するために複雑な工夫を組み込む必要があ
り、また、アプリケーションの使用時にクライアント1
3’とサーバがネットワークで接続されている必要があ
ることで、利便性に問題がある。

【００２３】図１（Ｂ）は、この発明にしたがったシス
テムの全体的な構成を示す図である。ソフトウェア提供
者７からアプリケーションの配布を委託されたアプリケ
ーション・サービス・プロバイダすなわちソフトウェア
配布者は、セントラル・サーバ10にアプリケーションを
格納しており、上述したような形態のライセンス契約を
ユーザである事業体その他の事業体と締結する。ライセ
ンス契約を締結した事業体には、アプリケーションの社
内ユーザへの配布およびライセンス本数の管理、バージ
ョンアップの管理を行うサイトサーバ11が設置される。
このサイトサーバ11は、アプリケーション・サービス・
プロバイダからアプリケーションの配布契約を締結した
事業体に提供され、事業体内の複数のクライアント・コ
ンピュータに関するライセンスを管理するよう構成され
ている。

【００２４】契約を締結したアプリケーションは、後述
する配布用のパッケージ（アプリケーション・パッケー
ジ）の形で単なるファイル転送としてセントラル・サー
バからサイトサーバ11に送信されてもよく、ＣＤ−ＲＯ
Ｍなどの記憶媒体を介してサイトサーバに格納されても
よい。サイトサーバ11は、クライアント13へのアプリケ
ーションのインストール状況その他の管理情報をセント
ラル・サーバ10に提供する。この管理情報は、インター
ネット15を介してセントラル・サーバ10に提供されても
よく、またはサイトサーバ11からフロッピイ・ディスク
などの記憶媒体にダウンロードし、この記憶媒体からセ
ントラル・サーバ10にアップロードしてもよい。

【００２５】ソフトウェア配布者は、こうして得られた
管理情報をソフトウェア提供者７に提供する。ソフトウ
ェア提供者７は、ライセンスの形態に従い、必要なライ
センス証書を作成し、直接またはソフトウェア配布者経
由でユーザの事業体に提供する。また、ソフトウェア配
布者は、得られた管理情報からある事業体に対して追加
のライセンスが必要であると判断されるときは、ライセ
ンス契約の変更などの措置をその事業体に対して提案す
ることができる。さらにソフトウェア配布者は、事後決
裁のライセンス契約の場合は、こうして得られる管理情
報に基づいて料金の請求手続きをとることができる。

【００２６】サイトサーバ11は、事業体内の複数のクラ
イアント13に事業体内ＬＡＮを介してアプリケーション
をインストールする。サイトサーバ11は、ソフトウェア
配布者との間で交わされた契約に基づいてライセンス管
理を行うようにプログラムされている。

【００２７】図２は、この発明にしたがってアプリケー
ション・プログラムを配布する種々の実施形態を示し、
図３は、これらの形態におけるクライアントＰＣに関す
る管理情報の収集形態を示す。図２を参照すると、ソフ
トウェア配布者はソフトウェア提供者から提供されたソ
フトウェア（アプリケーション）を管理用コンピュータ
９からサイトサーバ11にアップロードする。ソフトウェ
ア配布者（アプリケーション・サービス・プロバイダ、
ASP）は、アプリケーションの流通業者となる立場にあ
る。

【００２８】ＡＳＰとアプリケーションのライセンス購
入契約をした事業体には、事業体におけるエンドユーザ
であるクライアントＰＣ13にアプリケーションをインス
トールし、各クライアントＰＣにおけるアプリケーショ
ンのインストール状況を掌握するサーバ・コンピュータ
であるサイトサーバ11が設置される。ＣＤ−ＲＯＭ等の
記憶媒体によるオフラインでの配布形態21では、セント
ラル・サーバ10のアプリケーション・パッケージが記憶
媒体を介してサイトサーバ11にアップロードされ、複数
のクライアント・コンピュータ13にインストールされ
る。サイトサーバ11は、社内ＬＡＮを介してそれぞれの
クライアント・コンピュータ13にインストールされてい
るアプリケーションを把握しており、そのインストール
数、バージョンなどの管理情報をセントラル・サーバ10
に提供する。この管理情報は、インターネット15を介し
て送信されるのが好ましいが、フロッピイ・ディスクな
どの記憶媒体を介してセントラル・サーバにアップロー
ドしてもよい。この管理情報には、対象となるアプリケ
ーションをインストールしたクライアントＰＣの一覧表
を含めることができる。

【００２９】ＳＯＨＯ、中小事業体の形態23、大企業形
態、および高速ネットワーク形態では、セントラル・サ
ーバ10のアプリケーション・パッケージは、インターネ
ット15を介してサイトサーバ11に配布されることとして
示してある。サイトサーバ11は、配布されたアプリケー
ション・パッケージを事業体内の複数のクライアント・
コンピュータ13にインストールし、インストールに関す
る管理情報を維持し、セントラル・サーバにその管理情
報を提供する。管理情報は、インターネット15を介して
セントラル・サーバ10に送信されてもよく、フロッピイ
・ディスクなどの記憶媒体を介してセントラル・サーバ
10に入れられてもよい。

【００３０】大事業体の形態25では、事業体内のサイト
サーバが階層化されており、本社のサイトサーバ11Aが
セントラル・サーバ10のウェブサイトにインターネット
15を介して接続し、セントラル・サーバ10からアプリケ
ーション・パッケージの配布を受ける。本社のサイトサ
ーバ11Aは、支社に設置されたサイトサーバ11B、11Cに
アプリケーション・パッケージを配布する。

【００３１】高速ネットワーク接続形態27は、ブロード
バンドの高速ネットワークを利用したシステム形態であ
り、サイトサーバは、キャリアのデータセンタ内に設置
されており、高速ネットワークを介して複数のクライア
ント・コンピュータにアプリケーション・パッケージを
インストールする。

【００３２】図２では、セントラル・サーバ10は、一つ
のコンピュータとして示してあるが、その機能を分散さ
せて、アプリケーションを配信するための配信サーバ
と、インストール情報の管理およびインストール情報に
基づくライセンス管理を担当するライセンス管理サーバ
とで構成することもできる。

【００３３】図３は、図２に示すそれぞれの形態におけ
るアプリケーションのインストール状況に関する情報が
セントラル・サーバ10に集められる形態を示す。後述す
るように、クライアントＰＣ13におけるアプリケーショ
ンのインストール状況は、クライアントＰＣ13に組み込
まれている管理情報収集モジュールと呼ばれるプログラ
ムによって検出され、サイトサーバ11に提供される。サ
イトサーバ11は、複数のクライアントＰＣ13から提供さ
れるアプリケーションのインストール状況をとりまとめ
てセントラル・サーバ10に提供する。このインストール
状況に関する情報は、フロッピイ・ディスクなどの記憶
媒体の形でセントラル・サーバ10に提供されてもよく、
また、インターネット15を介してファイル転送により提
供されてもよい。

【００３４】本社および支社にサイトサーバを設置した
大企業の形態では、支社のサイトサーバ11B、11Cが、ア
プリケーション・パッケージを複数のクライアント・コ
ンピュータ13にインストールし、そのインストール状況
を本社のサイトサーバ11Aに送信する。本社のサイトサ
ーバ11Aは、支社のサイトサーバから送信されてくるイ
ンストール状況を集計し、インターネット15を介しての
ファイル転送によりセントラル・サーバ10に送信する。

【００３５】いずれの形態においても、好ましい実施例
においては、サイトサーバ11とクライアントＰＣ13と
は、社内ＬＡＮでネットワーク接続されており、サイト
サーバ11上の共有ファイルをネットワークドライブで参
照することができるように構成されている。たとえば、
サイトサーバ上の共有ファイルは、ネットワークドライ
ブに設置され、すべてのクライアントＰＣがＪドライブ
にアクセスして共有ファイルとして使用することができ
る。

【００３６】サイトサーバ１１には、アプリケーション
の配布を制御するための配布コントロールファイル、お
よびアプリケーションファイルセットおよびインストー
ル・アンインストールスクリプトを格納するアプリケー
ション・パッケージが格納されている。

【００３７】クライアントＰＣ13には、アプリケーショ
ンのインストール、バージョンアップに使われるインス
トール管理プログラムであるインストールツールのモジ
ュールが含まれている。

【００３８】ライセンス管理プログラムおよびインスト
ール管理プログラムとしては、この実施例で使用するヒ
ューレット・パッカード・カンパニーのPCCOE（ヒューレ
ット・パッカード・カンパニーの登録商標）の他に、日
立製作所のJP1/NETM/DM（商品名）、マイクロソフト社
のSystems Management Server 2.0 (商品名)、富士通の
SystemWalker（商品名）が知られており、これらのプロ
グラムをこの発明で利用することができる。

【００３９】図４は、ライセンスの数を限定し、この数
を超えるアプリケーションのインストールを許可しない
ライセンス契約の場合に、クライアントＰＣ13がアプリ
ケーションをインストールするプロセスを示すフローチ
ャートである。クライアントＰＣでインストールツール
を起動すると（101）、ユーザが選択可能なパッケージ
がサーチされ、このサーチによって配布すべきパッケー
ジが見つかると、パッケージの配布制限に抵触しないか
どうかが調べられる（109）。

【００４０】図５は、ブロック109におけるパッケージ
配布制限の点検処理を説明するための図である。この図
の例では、クライアントＰＣ＃にPackage01というパッ
ケージをインストールする場合を扱っている。サイトサ
ーバ上に格納されるインストールカウント（インストー
ル計数）のファイルの中のPackage01に関するファイ
ル、たとえばPackage01.cntを開く。このファイルに
は、Package01のインストール可能な最大ライセンス数
と、現在までのインストール数が含まれている。

【００４１】現在までのインストール数がインストール
可能最大数未満であれば、インストールを開始し、（現
在までのインストール数）のカウントに１を加算し、PC
#というインストールフラグを示すファイルにインスト
ール内容を記録する。現在までのインストール数がイン
ストール可能最大数に達しているときは、インストール
禁止の警告をＰＣ＃のスクリーンに表示し、処理を終了
する。

【００４２】インストールを開始するときは、たとえば
Package01.infを参照してアプリケーションの配布方法
に関する情報を取得する（113）。この発明の一実施形
態では新バージョンのアプリケーションと旧バージョン
のアプリケーションとの差分を検出し、差分のモジュー
ルだけをサーバからクライアントにインストールする方
法がとられる。このため、インストールすべきアプリケ
ーションと既にクライアントにインストールされている
アプリケーションとのバージョンを比較する（117）。

【００４３】こうしてバージョンの相違にしたがってイ
ンストールに必要なアプリケーションモジュールのファ
イルセットがサイトサーバから読み出され（121）、ク
ライアントＰＣにインストールされる（123）。こうし
てインストールしたアプリケーションのインベントリ情
報を書き込み（127）、処理を終了する。このインベン
トリ情報は、サイトサーバ11に送信され、サイトサーバ
11で維持されている管理情報に加えられる。クライアン
トＰＣ13からの要求がアンインストールであるときは、
アンインストールフロー（119）に入り、アンインスト
ールが実行される（125）。

【００４４】図６は、サイトサーバ11がクライアントＰ
Ｃ13に関する管理情報を収集するしくみを示す。クライ
アントＰＣ13には管理情報を収集するための管理ツール
がインストールされている。

【００４５】管理情報収集モジュールは、クライアント
ＰＣ13のオペレーティング・システムであるWindows
（マイクロソフト社の商標）の\マイコンピュータ\コン
トロール・パネル\アプリケーションの追加と削除、を
参照してアプリケーションのインストール情報を、たと
えば１５分ごとにサイトサーバに送信する。

【００４６】こうしてサイトサーバ11は、ネットワーク
接続されたすべてのクライアントＰＣ13のアプリケーシ
ョン情報を集める。アプリケーション情報には、クライ
アントＰＣ名、アプリケーションのインストール状況、
アプリケーションの配布制限情報、インストール数情
報、アプリケーション配布パッケージ名、アプリケーシ
ョン名、アプリケーションのバージョン情報、などが含
まれる。アプリケーションの配布制限情報は、典型的に
はライセンス契約によって定められたアプリケーション
ごとまたは一群のアプリケーションの最大インストール
可能数であり、インストール数情報は、現在までにイン
ストールされたアプリケーションの数を示す情報であ
る。

【００４７】サイトサーバ１１で管理されるインベント
リ情報には、ログトンしたユーザ名、ログオンしたサー
バ名、ログオン回数、ＩＰアドレス、ＭＡＣアドレス、
その他が含まれる。これらの情報は、システムの管理に
利用される。

【００４８】システムの管理者は、セントラルサーバ10
にネットワークで接続された管理用ＰＣ上で、アプリケ
ーション情報ビューワやインストールツールログ情報ビ
ューワを起動して、これらの情報を観察することができ
る。

【００４９】サイトサーバ11からセントラル・サーバへ
のデータの送信は、典型的にはインターネットを利用
し、クライアント企業のシステムセキュリティの観点か
ら送信されるデータは暗号化され、サイトサーバ11から
セントラル・サーバ13に一方向のコネクション接続を確
立して実行される。この接続形態は、インターネットと
の接続の入り口に設置されるファイアウオールの設定に
よって実現することができる。

【００５０】データの自動送信を実現するため、サイト
サーバ11のファイル転送プログラムにスケジューラが実
装される。ファイル転送プログラムは、スケジューラに
設定されたタイミング、たとえば15分ごとに起動されて
データをセントラル・サーバ11に送信する。このタイミ
ングの設定により、必要に応じて実質上常時接続に近い
状態を作ることもできる。

【００５１】この明細書においてセントラル・サーバを
単一のサーバとして記述したが、セントラル・サーバの
有する二つの機能、すなわち、アプリケーションをサイ
トサーバに送信する機能とアプリケーションの管理機能
をそれぞれ別個のサーバで構成することも可能である。

【００５２】図７は、ソフトウェア提供者（ソフトウェ
ア・サプライヤ）30、ソフトウェア配布者40、販売者50
およびカスタマ70の間の関係を示す図である。ソフトウ
ェア提供者30は、マイクロソフト社などアプリケーショ
ン・プログラムを開発し販売する事業体である。ソフト
ウェア販売者40は、アプリケーション・プログラムの卸
業者ともいうべきもので、ソフトウェア提供者から委託
を受け、または大量に購入して販売者50またはカスタマ
70に販売する。ここで、アプリケーション・プログラム
について販売とは、ライセンスの販売をいい、一般的に
はアプリケーション・プログラムに関する著作権その他
の所有権はソフトウェア提供者が保有する。

【００５３】カスタマ70は、この発明では複数のパーソ
ナル・コンピュータを使用する事業体を対象としてい
る。カスタマ70は、販売者50と契約を交わしてソフトウ
ェア提供者30が開発販売するアプリケーション・プログ
ラムのライセンスを購入する。規模の大きいカスタマ70
は、ソフトウェア配布者40と直接契約を結ぶことができ
る。

【００５４】ソフトウェア配布者40は、ソフトウェア提
供者30からアプリケーション・プログラムの配信委託を
受け、アプリケーション・プログラムのマスタ・コピー
を保有している。販売者50を介してまたは直接カスタマ
70にアプリケーション・プログラムをライセンスする契
約が成立すると、ソフトウェア配布者40は、カスタマ70
にアプリケーション・プログラムを配布する。

【００５５】この発明の実施形態では、ソフトウェアの
配布契約が成立すると、ソフトウェア配布者40がカスタ
マ70の社内にサイトサーバ11を設置する。サイトサーバ
11の物理的な設置場所は重要ではなく、サイトサーバ11
がカスタマ70内のエンド・ユーザ、すなわち複数のパー
ソナル・コンピュータ13とネットワークドライブを設定
することができる形でLAN接続されていることが重要で
ある。

【００５６】ソフトウェア配布者40からカスタマ70への
アプリケーション・プログラムの配布は、インターネッ
トなどのネットワークを介して行ってもよく、CD-ROMの
ような媒体を使って行ってもよい。配布されたアプリケ
ーション・プログラムはサイトサーバ11に格納される。
サイトサーバ11にネットワーク接続されたパーソナル・
コンピュータ13からアプリケーションのインストール要
求があると、サイトサーバ11は、管理プログラムに従っ
てアプリケーションをパーソナル・コンピュータ13にイ
ンストールする。

【００５７】サイトサーバ11は、インストールされたア
プリケーションのライセンス実績を管理しており、ライ
センス実績の情報をソフトウェア配布者40のセントラル
・サーバ10に伝達する。上述した１）のインストール量
に応じた事後決裁を行う契約形態の場合、および上述し
た２）のいわゆるセレクト契約の場合、定期的に購買実
績が販売者50または直接ソフトウェア配布者40に伝達さ
れ、請求および支払の処理が行われる。

【００５８】上述した３）の一括ライセンスの場合、サ
イトサーバ11は、定められたライセンス数の上限を超え
てアプリケーションがインストールされることがないよ
うに管理を行う。ライセンス実績は、セントラルサーバ
11からソフトウェア提供者30に通信され、ソフトウェア
提供者30において顧客管理のデータとして使用される。

【００５９】以上にこの発明を具体的な実施例について
記述したが、この発明は、このような実施例に限定され
るものではなく、様々な変形が可能であり、そのような
変形も特許請求の範囲に規定されるこの発明の範囲に含
まれる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）は、従来のアプリケーション配信システ
ムの構成を示す図、（Ｂ）はこの発明の一形態によるア
プリケーション配信システムの概略の構成を示す図。

【図２】この発明にしたがってアプリケーション・プロ
グラムを配布する様々な実施形態を示す図。

【図３】図２に対応し、この発明にしたがってアプリケ
ーション・プログラムのインストール状況に関する情報
を収集する様々な実施形態を示す図。

【図４】この発明の一実施例におけるサイトサーバから
クライアントにアプリケーションをインストールする処
理の流れを示す図。

【図５】この発明の一実施例におけるアプリケーション
の配布数を制限する形態を示す図。

【図６】この発明の一実施例における管理情報の収集形
態を示す図。

【図７】ソフトウェア提供者、ソフトウェア配布者、販
売者、およびカスタマの関係を示すブロック図。

【符号の説明】

１０セントラル・サーバ１１サイトサーバ１３クライアントＰＣ１５インターネット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者武内寛東京都杉並区高井戸東３丁目29番21号日本ヒューレット・パッカード株式会社内Ｆターム(参考） 5B076 AB10 BB06

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ソフトウェア提供者から提供されたアプリ
ケーションを配布するソフトウェア配布者に設置された
セントラル・サーバと、アプリケーションを使用する複数のクライアント・コン
ピュータに関連して設置されたサイトサーバと、を備え、前記サイトサーバは、前記クライアント・コン
ピュータにインストールされたアプリケーションに関す
る情報を維持し、アプリケーションのインストール状況
を前記セントラル・サーバに提供するよう構成されてい
るライセンス管理システム。
【請求項２】前記サイトサーバは、前記クライアント・
コンピュータからあるアプリケーションのインストール
要求を受けると、該アプリケーションのインストール数
が該アプリケーションに対して設定されたインストール
可能最大数を超えることになるかどうか判断し、超える
と判断されたときは、その情報を前記セントラル・サー
バに提供するよう構成されている請求項１に記載のライ
センス管理システム。
【請求項３】前記サイトサーバは、前記インストール数
が前記インストール可能最大数を超えるときは、前記イ
ンストール要求に応じて前記あるアプリケーションをイ
ンストールした後にその情報を前記セントラル・サーバ
に提供するよう構成されている請求項２に記載のライセ
ンス管理システム。
【請求項４】前記サイトサーバは、前記インストール数
が前記インストール可能最大数を超えるときは、前記あ
るアプリケーションをインストールすることなく、その
情報を前記セントラル・サーバに提供するよう構成され
ている請求項２に記載のライセンス管理システム。
【請求項５】前記サイトサーバは、前記セントラル・サ
ーバとインターネットを介して通信し、前記サイトサー
バと前記クライアント・コンピュータとはネットワーク
ドライブを設定することのできるネットワークを介して
通信する請求項１から４のいずれかに記載のライセンス
管理システム。
【請求項６】ソフトウェア提供者から提供されるアプリ
ケーションを複数のクライアント・コンピュータにイン
ストールするサーバ・コンピュータであって、前記クライアント・コンピュータにインストールされた
アプリケーションに関する情報を維持し、該アプリケー
ションのインストール可能最大数および現在までのイン
ストール数を記憶しており、前記クライアント・コンピ
ュータからあるアプリケーションのインストール要求を
受けると、該アプリケーションのインストール数が該ア
プリケーションについて設定されたインストール可能最
大数を超えることになるかどうか判断し、ソフトウェア
配布者のセントラル・サーバにその情報を提供するよう
構成されているサーバ・コンピュータ。
【請求項７】ソフトウェア提供者から提供されるアプリ
ケーション・プログラムを配布するソフトウェア配布者
に設置されたセントラル・サーバと、前記アプリケーション・プログラムの配布契約に伴っ
て、複数のクライアント・コンピュータを使用するカス
タマに設置され、前記ソフトウェア配布者から配布され
たアプリケーション・プログラムを管理する、サイトサ
ーバと、を備え、前記セントラル・サーバと前記サイト
サーバとは第1のネットワークで接続されており、前記
サイトサーバと前記複数のクライアント・コンピュータ
とは第2のネットワークで接続されており、前記サイトサーバは、前記セントラル・サーバから配信
されたアプリケーション・プログラムを前記クライアン
ト・コンピュータからの要求に応じて該クライアント・
コンピュータにインストールする機能と、前記クライア
ント・コンピュータに前記アプリケーション・プログラ
ムをインストールした実績情報を前記セントラル・サー
バに伝達する機能と、を実現するようプログラムされて
いる、アプリケーション配布システム。
【請求項８】前記セントラル・サーバは、前記実績情報
に基づいた料金を前記カスタマに請求するようプログラ
ムされている請求項７に記載のアプリケーション配布シ
ステム。
【請求項９】前記ソフトウェア配布者から伝達される、
カスタマごとの前記実績情報に応答して、前記ソフトウ
ェア提供者おける管理コンピュータは、核実績情報に対
応するライセンス証書を前記カスタマに発行するようプ
ログラムされている請求項７に記載のアプリケーション
配布システム。