JP2003090712A - 3次元画像撮像装置 - Google Patents

3次元画像撮像装置

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JP2003090712A
JP2003090712A JP2001282759A JP2001282759A JP2003090712A JP 2003090712 A JP2003090712 A JP 2003090712A JP 2001282759 A JP2001282759 A JP 2001282759A JP 2001282759 A JP2001282759 A JP 2001282759A JP 2003090712 A JP2003090712 A JP 2003090712A
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camera
pattern
mirror
dimensional image
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JP2001282759A
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Tomoyuki Watabe
知行 渡部
Tsutomu Abe
勉 安部
Tetsuo Iyoda
哲男 伊與田
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のカメラによって撮影されたパターン画
像に基づく距離データ算出処理をより高精度に実行す
る。 【解決手段】 投光ミラー1101と受光PD(フォト
ダイオード)1103を、半導体基板1107上に互い
に隣接させて、形成する。投光ミラー1101は、投光
器の要素である。受光PD1103は、第1のカメラの
要素である。この1対を1つの画素1100とする。画
素1100を複数個、2次元アレイ状に、半導体基板1
107上に配列する。照明光(光源)1104から光を
照射する。この光は、投光ミラー1101で反射され、
投光系・受光系兼用レンズ系1105を通り、対象物体
1106に投光される。対象物体1106の上に発生し
た上記光点の映像は、上記と同一の経路を逆にたどり、
上記と同一の投光ミラー1101のある位置へ戻ってく
る。一つの投光ミラー1101が投光した光点について
は、投光と撮影が、同一光軸・同一画角において行われ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輝度情報および距
離情報から3次元画像情報を生成する3次元画像撮像装
置(3次元画像撮影装置ともいう)に関する。特に、測
定対象に対してパターン光を照射することによって得ら
れるパターン投影像を、複数の撮影手段で異なる方向か
ら撮影し、パターンの変化に基づいて距離情報を得る三
角測量法に基づく3次元画像撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】3次元形状を取得する手法には、アクテ
ィブ手法(Active Vision)とパッシブ手
法(Passive Vision)がある。アクティ
ブ手法は、(1)レーザ光や超音波等を発して、対象物
からの反射光量や到達時間を計測し、奥行き情報を抽出
する手法や、(2)スリット光などの特殊なパターン光
源を用いて、対象表面パターンの幾何学的変形等の画像
情報より対象形状を推定するパターン投影方法や、
(3)光学的処理によってモアレ縞により等高線を形成
させて、3次元情報を得る方法などがある。一方、パッ
シブ手法は、対象物の見え方、光源、照明、影情報等に
関する知識を利用して、一枚の画像から3次元情報を推
定する単眼立体視、三角測量原理で各画像の奥行き情報
を推定する二眼立体視等がある。
【0003】一般にアクティブ手法のほうが計測精度は
高いが、投光手段の限界などにより、測定できるレンジ
が小さい場合が多い。一方、パッシブ手法は汎用的であ
り、対象に対する制約は少ないが、一般に計測精度が低
い。本発明は、このアクティブ手法の3次元計測装置で
あるパターン投影法に関するものである。
【0004】パターン投影法では、対象とする物体に例
えば直線状の縦縞模様のような、基準となるパターン光
を投影し、基準となるパターン光が投影された方向とは
異なる方向から撮影を行う。撮影されたパターンは、物
体の形状によって変形を受け、例えば曲線状の縞模様の
変形パターンとなる。観測された変形パターンと投影し
たパターンとの対応づけを行うことで、物体の3次元計
測を行える。
【0005】パターン投影法では、撮影された変形パタ
ーンと、投影された投影パターンの対応づけを、いかに
誤対応を少なくかつ簡便に行うかが課題となる。例えば
物体表面に、大きな不連続な凹凸がある場合、斜め方向
から撮影された変形パターンは途中で途切れ、変形パタ
ーンの一部だけが切り出され、離れた位置に見える。こ
のため投影パターンとの対応づけが難しい。そこで周知
の、様々なパターン投影の手法(空間パターンコード化
法、色符号化など)が提案されている。
【0006】一例として空間パターンコード化法があ
る。これは、投影パターンとして、例えば複数階調の、
縞模様を用いる。その階調の配列によって、変形パター
ンの一部だけが切り出された部分においても、対応する
投影パターンを見出しやすくしている。
【0007】投影パターンを投光する投光器は、従来
は、縞模様などのパターンを印刷したスライドを使うス
ライドプロジェクタや、液晶プロジェクタ等が一般的で
ある。他方最近の製品に、所望のパターンを高精度に投
光するDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス
Digital Micro−mirror Devi
ce)がある。
【0008】DMDは、例えば文献1(M.A.Mig
nardi,TI Technical Journa
l July−September,1998,pp.
56−63;From ICs To DMDs.)に
紹介されている。これは後で詳述するように、数十μm
角の微小ミラーを、半導体チップ上に、数百個×数百個
などの規模で並べた、2次元アレイを用いる。各ミラー
は、その下の駆動回路によって、正負に傾斜できる可動
構造になっている。これに照明光をあて、個々のミラー
の角度に応じて、スクリーン上に所望のパターンを投光
するものである。
【0009】DMDで投光器を構成し、高精度に所望の
縞模様パターンを投光し、空間コード化法で3次元画像
を求める実験が報告されている。文献2(G. Fra
nkowski et.al.,SPIE 3598
Feb.2001,pp.90−105;Real−t
ime 3D Shape Measurementw
ith Digital Stripe Projec
tion by Texas Instruments
micro Mirror Devices DM
D.)。ここでは輝度が正弦波状に、連続変化する縞模
様パターンを、DMDによって高精度に投光する。DM
Dは、投光がパルス動作であるため、受光素子(CC
D)の受光動作と、同期をとる制御などをしている。
【0010】しかしこれらの従来の方法によっても、対
象物体表面の輝度(反射係数)が、場所によって大きく
変化している場合など、撮影対象によっては正しいコー
ドの対応づけが困難な場合も多い。
【0011】これに対しては先に、特開2000−65
542号公報において、簡単な手順で高精度に3次元画
像を取得できる、3次元画像撮像装置が提案されてい
る。これは撮影された変形パターンと、投影された投影
パターンとの対応づけの精度が飛躍的に向上するもので
ある。以下にその概要を示す。
【0012】この特開2000−65542号公報の手
法では、投影パターンの投影方向とは異なる方向から撮
影するカメラである第2のカメラまたは第3のカメラの
他に、投影パターンの投光器と同一の光軸上に、さらに
第1のカメラを設ける。この第1のカメラによって、投
光器と同じ方向から見た、対象物体の画像(縞パターン
を投影された画像)を撮影する。この、第1のカメラに
よる撮影パターン、すなわちバターンの投影方向から撮
影した画像は、縞模様の光で物体を眺めた映像になる。
すなわち物体表面の輝度分布(反射係数)に応じて、輝
度が変化した縞模様となる。
【0013】なお、この第1のカメラによる撮影パター
ンの輝度分布は、投光器と異なる方向から第2のカメラ
で撮影した、変形パターンの輝度分布にも、対応したも
のになっている。
【0014】次にこの、第1のカメラによる撮影パター
ンによって、投影パターンの再コード化を行う。そして
これ以後、投影パターンのかわりに、第1のカメラによ
る撮影パターン、すなわち再コード化パターンを、変形
パターンの比較対象として使用する。
【0015】これによれば、対象物体表面の輝度すなわ
ち反射係数が、大幅に変化して分布している場合でも、
その影響を含む、第1のカメラによる撮影パターンを基
準に用いている。したがって、投影パターンと変形パタ
ーンの対応づけの精度が飛躍的に向上する。
【0016】さて、本発明者等は、上述従来技術(特開
2000−65542号公報の手法)を、さらに改善し
た3次元画像撮像装置を提案している(特願2001−
9015、本件出願時点で未公開。以下では背景技術と
も呼ぶ)。すなわち、上述の特開2000−65542
号公報の手法でも、投影パターンと変形パターンの対応
づけの精度が、なお不足する場合がある。それは例え
ば、対象物体と背景の前後の距離が大きい場合、もしく
は対象物体の前後方向の凹凸が大きい場合、さらにもし
くは前後方向に複数の物体が重なっているような場合で
ある。このような場合、投光器からの投影光は、物体の
手前部分からみて、後ろの部分には届かない。この後ろ
の部分は陰になる。
【0017】このとき、投影光を投光する投光器と、同
一光軸上に配置された第1のカメラとは、光軸は同じで
も、一般に互いの画角が異なっている。そのため第1の
カメラで撮影した像では、物体の前後の不連続部分すな
わちエッジ部において、細い陰の映像が発生する。この
陰の映像は、一般には細い黒帯状のパターンとなる。こ
れが、再コード化の際に新たなエラーコードとして認識
される。通常は最暗レベルの、新たなパターンとして認
識され、コード化される。このため、投影パターンと対
応する再コード化を行うにあたり、障害となる。
【0018】ここで前記陰の映像は、その幅が、第1の
カメラの解像度の寸法よりも大きいときに、問題とな
る。より詳しくは、前記第1のカメラの、撮像素子の表
面上に投影された映像において、前記陰の映像の幅が、
前記撮像素子の画素の寸法よりも大きいときに、映像と
して発生すると考えられる。
【0019】従って、背景技術(特願2001−901
5)では、投影パターンと対応の良い高精度な再コード
化を行うには、投光器と、同一光軸上に配置された第1
のカメラが、光軸のみならず互いの画角までが一致する
構成とすることが課題であることを示した。
【0020】ここで、上述の特開2000−65542
号公報、および特願2001−9015の手法について
説明する。なお、説明にあたっては、特願2001−9
015の図面の表記を用いる。
【0021】図7は、特開2000−65542号公報
および特願2001−9015に共通な3次元画像撮像
装置の全体構成を示し、図8は、その光源と撮像素子の
位置関係を示す。
【0022】図8に示す構成では、3次元形状測定装置
は、3台のカメラ101〜103および投光器104を
備える。各カメラの距離関係が揃うように、図示の距離
I1、I2、I3は等しくされている。第1のカメラ1
01と投光器104は、ビームスプリッタとしてのハー
フミラー105を用いて光軸が一致するように配置され
る。第2のカメラ102、第3のカメラ103は、第1
のカメラ101と投光器104の両側に、それらと光軸
が異なるように配置される。中央の光軸と両側の光軸と
の距離が基線長Lである。
【0023】投光器104は、光源106と、マスクパ
ターン107と、強度パターン108と、プリズム10
9とを有する。ここで光源106は、赤外もしくは紫外
光を用いた不可視領域の光源を用いることができる。こ
の場合、各カメラは図9に示すように構成される。すな
わち、入射してきた光310は、プリズム301で2方
向に分割され、一方は不可視領域(赤外あるいは紫外)
透過フィルター302を通って撮像装置(例えばCCD
カメラ)303に入射し、他方は不可視領域(赤外と紫
外)遮断フィルター304を通って撮像装置305に入
射する。
【0024】また図8に示す光源106は、可視領域あ
るいは不可視領域に限定せず、撮像可能な波長帯の光源
を用いてもよい。この場合、第1のカメラ101におい
ては、プログレッシブスキャンタイプのCCDカメラを
用い、第2のカメラ102、第3のカメラ103に関し
ては、特に構成はこだわらない。ただし、第1のカメラ
101との対応を考慮すれば、同じ構成のCCDカメラ
が望ましい。光源106からパターンが投影され、3台
のカメラ(101〜103)が同時に撮影を行う。そし
て各カメラは、フィルター302,304(図9参照)
を通過した光を撮像装置303,305で得ることによ
り、画像の一括取得を行う。
【0025】図7を用いて3次元形状測定装置の構成を
説明する。図示のように、第2のカメラ102は、撮影
して得た輝度情報を輝度値メモリ121に記憶し、撮影
パターンをパターン画像メモリ122に記憶する。第3
のカメラ103は、同様に、輝度情報を輝度値メモリ1
23に記憶し、撮影パターンをパターン画像メモリ12
4に記憶する。第1のカメラ101は、輝度情報を輝度
値メモリ125に記憶し、撮影パターンをパターン画像
メモリ126に記憶する。投光器104は、事前に作成
したコード化されたパターンを後に参照する為に、各ス
リットを正方格子上のセルに分割してフレームメモリ1
27に格納している。
【0026】この記憶保持された撮影パターンおよび輝
度情報を用いて、次のようにして3次元画像を得る。以
下の操作は、第2のカメラ102と第1のカメラ101
の組み合わせ、第3のカメラ103と第1のカメラ10
1の組み合わせの双方に共通なので、ここでは第2のカ
メラ102と第1のカメラ101の組み合わせを例にと
って説明する。
【0027】図7において、領域分割部128は、第1
のカメラ101で撮影された撮影パターンの領域分割を
行う。そして、隣り合うスリットパターン間の強度差が
閾値以下である領域については投光器からの光が届いて
ない領域1として抽出し、スリットパターン間の強度差
が閾値以上である領域については領域2として抽出す
る。再コード化部129は、抽出された領域2につい
て、パターン画像メモリ126に記憶された撮影パター
ンとフレームメモリ127に格納された投影パターンを
用いて再コード化を行う。
【0028】図10は、再コード化を行う際のフローチ
ャートである。まず、各スリットパターンをスリット幅
毎に縦方向に分割し(ステップS11)、正方形のセル
を生成する。生成された各セルについて強度の平均値を
とり、平均値を各セルの強度とする(ステップS1
2)。画像の中心から順に、投影パターン及び撮影パタ
ーンの対応する各セル間の強度を比較し、対象物の反射
率、対象物までの距離などの要因によってパターンが変
化したためにセル間の強度が閾値以上異なるかどうかを
判断する(ステップS13)。閾値以上異ならない場合
は、撮影されたすべてのセルについて再コード化を終了
する(ステップS17)。
【0029】閾値以上異なる場合は、新たな強度のセル
かどうか判断する(ステップS14)。そして、新たな
強度のセルのときは、新たなコードの生成、割り付けを
行う(ステップS15)。また、新たな強度のセルでな
いときは、他の部位のスリットパターンの並びを用いて
コード化する(ステップS16)。これで、再コード化
を終了する(ステップS17)。
【0030】図11はスリットパターンのコード化の例
を示すもので、同図(a)はスリットの並びによってコ
ード化された投影パターンであり、強度としてそれぞれ
3(強)、2(中)、1(弱)が割り当てられている。
同図(b)においては、左から3つめのセルで強度が変
化して新たなコードが出現したので、新たに0というコ
ードを割り当てている。同図(c)においては、左から
3つめ上から2つめのセルに既存のコードが出現してい
るので、セルの並びから新たなコードとして、縦の並び
を[232]、横の並びを[131]という具合に再コ
ード化する。この再コード化は、対象の形状が変化に富
む部位には2次元パターンなどの複雑なパターンを投光
し、変化の少ない部位には簡単なパターンを投光してい
るのに等しい。この過程を繰り返し、全てのセルに対し
て一意なコードを割り付けることで再コード化を行う。
【0031】図12は、カメラ601〜603および投
光器604を用いて、壁605の前に配置された板60
6にコード化されたパターンを投光する例を示す。ここ
でコード化されたパターンは、図13に示すスリットパ
ターンである。このとき、カメラ601、カメラ602
で得られる画像は、図14及び図15に示すように、そ
れぞれ板606の影となる領域801、901が生ず
る。本例では、板606の表面には新たにコード化され
たパターンとして、図16に示すようなスリットパター
ンが得られる。
【0032】次に図7に戻って説明する。第2のカメラ
102側のコード復号部130は、パターン画像メモリ
122から投影パターンを抽出し、上述と同様にしてセ
ルに分割する。そして、先に再コード化部129で再コ
ード化されたコードを用いて各セルのコードを検出し、
この検出したコードに基づいて光源からのスリット角θ
を算出する。図17は空間コード化における距離の算出
方法を示す図であり、各画素の属するセルのスリット角
θと第2のカメラで撮影された画像上のx座標とカメラ
パラメータである焦点距離Fと基線長Lとから、次の式
(1)によって距離Zを算出する。
【0033】
【数1】 Z=(F×L)/(x+F×tanθ) …(1)
【0034】この距離Zの算出は、第3のカメラ103
側のコード復号部131においても、同様に行われる。
【0035】また、上述の領域1については次のように
して距離を算出する。領域1では、投光されたパターン
によるパターン検出は行うことができないので、対応点
探索部132において、カメラ1〜3の輝度値メモリ1
21、123、125から読み出された輝度情報を用い
て視差を検出し、これに基づいて距離を算出する。領域
1を除く領域に対しては、前述の操作により距離が算出
されているので、領域1の距離の最小値が得られ、また
対応づけ可能な画素も限定される。これらの制限を用い
て、画素間の対応づけを行い視差dを検出し、カメラパ
ラメータである画素サイズλを用いて、次の式(2)に
よって距離Zを算出する。
【0036】
【数2】Z=(L×F)/(λ×d)…(2)
【0037】前述の手法で第1のカメラ101と第3の
カメラ103の組み合わせによって得られた距離情報で
は、図14に示す板の影となる領域801の距離情報が
検出できない。一方、第1のカメラ101と第2のカメ
ラ102の組み合わせによって得られた距離情報では、
図15に示す板の影となる領域901の距離情報が検出
できない。すなわち、これらの影領域は、板に遮られて
光が届かない領域であり、本方式では計測できない。従
って影以外の領域について、距離情報を求める。すなわ
ち、図7の距離情報統合部133において、第1のカメ
ラ101と第2のカメラ102の組で算出された距離情
報および第1のカメラ101と第3のカメラ103で算
出された距離情報から、第1のカメラ101の画像(図
18)のすべての画素、すなわち影以外の画素に対する
距離情報を取得する。以上の操作によって得られた距離
情報を、例えば第1のカメラ101の輝度画像に対応づ
けて3次元画像メモリに記憶することで3次元画像撮像
を行う。
【0038】以上が従来技術(特開2000−6554
2号公報)に示された内容である。
【0039】次に、背景技術(特願2001ー901
5)では、図7の投光器104と、投光器と光学的に同
軸上の第1のカメラである第1のカメラ101は、同一
の光学系と同一の筐体からなり、同一半導体基板上の発
光素子と受光素子を用いて構成される。
【0040】投光器104は半導体チップから投光し、
第1のカメラ101は同じ半導体チップで撮影する。ま
たこの半導体チップ上で、あるアドレスの発光素子と同
じアドレスの受光素子が、1つの画素内に、隣接して形
成される。さらに、投光器104と第1のカメラ101
は、同一の光学系を用い、同一の筐体に収納されてい
る。本構成によって本実施例では、投光器の画角と、第
1のカメラの画角は、その1画素の寸法以内の精度で、
一致する。
【0041】このように、背景技術では、投光器104
と、第1のカメラ101との間で、光軸を同じにすると
ともに、画角も実質的に同等とし、これによって、第1
のカメラ101で撮影した像に、物体の前後の不連続部
分すなわちエッジ部において、細い陰の映像が発生する
ことを回避でき、再コード化の際に支障が生じない。
【0042】さらに、半導体基板上に形成された発光素
子および受光素子を用いて投光器104および第1のカ
メラ101をそれぞれ構成する場合にはハーフミラーに
よる光量低下を回避することができる。すなわち、従来
は、図8の例では、投光器104と、第1のカメラ10
1は、ハーフミラー105を挟んで、直角に配置され
る。投光器104から出た光は、ハーフミラー105を
通過して対象物に照射され、その反射光がハーフミラー
105に戻り、ハーフミラー105により反射される。
ハーフミラー105からの反射光は、第1のカメラ10
1へ入射する。光学的には両者は同一の光軸上に置かれ
ている。しかし、ハーフミラーの透過/反射率が、約5
0%であるため、投光器から出た光は、ハーフミラーに
おける1回の透過と1回の反射を経て、輝度が約四分の
一に低下して、第1のカメラに入射する。
【0043】さらに、従来は、投光器104は、縞模様
のパターンを投光するプロジェクタなどが必要である。
投光器104自体の輝度も、白色光を直接照射するのに
比べれば小さい傾向にある。半導体基板に発光素子を形
成する場合には、投光パターンに応じた配列で発光素子
を配置すればよく、直接に高輝度の投光を行える。
【0044】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、さら
に、背景技術(特願2001−9015)の手法を改善
すべく、鋭意、研究を重ねた。
【0045】本発明者等は背景技術の3次元画像撮像装
置をさらに改善するため、前記のDMDについて詳細に
検討した。(文献1:M.A.Mignardi,TI
Technical Journal July−S
eptember,1998,pp.56−63,”F
rom ICs To DMDs”)。DMDは、半導
体プロセス技術を用いて、数十μm角の微小な金属片か
らなるミラーを、半導体チップ上に、数百個×数百個な
どの規模で並べた、2次元アレイである。個々のミラー
は、その下の駆動回路が発生する静電気力によって、そ
れぞれ独立に、±10度程度傾斜できる可動構造になっ
ている。後述するように、これに照明光をあて、個々の
ミラーの角度に応じて、スクリーン上に所望のパターン
を投光する。
【0046】図19は、文献1をもとに、DMDの1画
素の断面構造図を描いたものである。金属の、ミラー1
801が、ヒンジ1803によって、宙吊りに支持され
ている。ヒンジ1803は、紙面に垂直な方向で半導体
基板1107に一体化、固定されている。ミラー180
1は、ヒンジ1803の回りに左右に、ねじれ回転が可
能である。図の点線は左に傾いた状態を示した。傾斜角
度は、±10度程度に設定されている。ミラー1801
の下側に、1対の電極が形成されている。両電極に、互
いに逆極性の電位を与え、電位の向きは切り替えられ
る。またミラー1801には、ある固定電位を与えてお
く。この場合、電極の極性に応じて、ミラー1801と
電極が反発もしくは吸引を起こす。これによって±10
度程度の傾斜を得る。例えば正電位をミラー1801に
与えておく。また図の右側の電極に正電位を与え、左側
の電極は低電位(0V)にする。このとき反発によっ
て、図の点線の傾斜が得られる。
【0047】一方電極に電位を与えなければ、ヒンジ1
803の剛性によって、ミラー1801は傾かない。こ
れにより、詳しくは、ミラーは、±10度、0度の3値
の傾斜を持つことが出来る。
【0048】上記電極の印加電圧の制御は、半導体基板
中に形成された、ミラー駆動回路1802で行う。この
回路は周知のスタチックRAMのメモリセル回路であ
る。双安定型のフリップフロップに、極性半転用の2個
のトランジスタを付加してある。これで、上記の1対の
電極の電位を切り替える。水平方向のワード線と、垂直
方向の+および−のビット線対で、所望のセルをアドレ
スし、極性の反転を行う。なお、図19において、18
04は絶縁膜、1805は電極である。
【0049】以上のDMDを用いて、投光器を構成する
には、次のように行う。図1(実施例1)からも直感さ
れるように、素子の左上方の、およそ20度傾斜した方
向に、照明光を置く。このとき、傾斜したミラーの反射
光は、ほぼ真上に反射していく。適当なレンズ系を置
き、ミラーの像がスクリーンに結ぶようにする。例えば
数cm角のDMDのアレイが、例えば1メートル角のス
クリーンに投影するようにする。これにより、ミラーの
2次元アレイの像が、スクリーン上に生成される。この
とき各ミラーで、無傾斜や右傾斜の画素を設けると、こ
こは光がそれて届かないので、暗くなり、黒点となる。
従ってDMDの左傾斜の画素群で、所望の絵を描けば、
そのパターンが白で表わされ、2値の白黒の静止画が投
影できる。次にハーフトーンを示すには、上記のミラー
駆動回路を用い、ミラーの傾斜を、目の応答速度よりも
大幅な高速度で切り替え、傾斜(白)と逆傾斜(黒)の
時間割合を希望の割合に制御する。これで全階調の画像
が表示できる。また照明光とDMDの組を、3原色に応
じて3組用意し、投光を同一画面に収束させれば、カラ
ー画像が得られる。
【0050】DMDの特徴の1つに、輝度が高いことが
あげられる。各画素の金属ミラーの反射係数は、十分大
きく形成されており、これを振動させて輝度を表示す
る。投光パターンを作るために、フィルムや液晶透過部
を必要としない。従って、この部分で光が減衰すること
がない。このため他の手段に比較して、明るい投光が得
やすい。
【0051】第2の特徴として、回路が周知のスタチッ
クRAMのメモリ回路であるため、構成が簡易である。
また、第3の特徴として、安価なシリコン半導体製造プ
ロセスを用いて製造することができる。
【0052】本発明は、前記従来技術や背景技術の問題
点に鑑みてなされたものであり、パターンを投影して距
離データを得る3次元画像撮像装置において、対象物体
の前後方向の陰が発生する場合においても、投影パター
ンと変形パターンの対応づけを、精度よく行うことを可
能とし、飛躍的に高精度に3次元画像を取得でき、しか
も、光量が大きく、簡易な構成で安価に実現可能な、3
次元画像撮像装置の構造を提供することを目的とする。
【0053】
【課題を解決するための手段】この発明の1側面によれ
ば、上述の目的を達成するために、コード化されたパタ
ーンを投影する投光器と、前記投光器の光軸方向から前
記投光器による投影パターンを撮影する第1のカメラ
と、前記投光器の光軸方向と異なる方向から前記投影パ
ターンを撮影する第2のカメラとを備え、前記投影パタ
ーンに対する第1のカメラによる撮影パターンの変化量
が所定値以上の領域について新たなコードを割り付け、
前記割り付けたコードを用いて第2のカメラによる撮影
パターンから第1の距離情報を生成し、第1の距離情報
および第1のカメラにより得られた輝度情報に基づいて
3次元画像を取得する3次元画像撮像装置において、前
記投光器は半導体基板上に形成された複数のミラーを用
いて構成され、前記第1のカメラは該半導体基板上に形
成された複数の半導体受光素子を用いて構成されてなる
ようにしている。
【0054】この構成においては、投光器と、第1のカ
メラが、同一の光軸を持ち、かつ同一の画角を持つよう
に形成される。このため対象物体の前後方向の陰が発生
する場合においても、対象物体上のある点に投影される
投影光の光線ベクトルと、上記のある点を撮影する上記
第1のカメラの、撮影光線ベクトルが、互いに等しくな
る。
【0055】このため対象物体に前後の不連続があって
も、第1のカメラで撮影した像において、細い陰の映像
を発生することがない。したがって、再コード化の際に
新たなエラーコードとして認識されることがない。この
ため、投影パターンに対応した再コード化を、正確に行
うことができる。以上により、対象物体の前後方向の段
差がある場合においても、高精度の再コード化が可能
な、高精度の3次元画像撮像装置が得られる。
【0056】しかも、明るい投光を、簡易な構造で実現
できる。また、安価なシリコン半導体製造プロセスを用
いて簡易に製造可能である。
【0057】この構成において、半導体基板上の、1個
の前記ミラーと、これと隣接配置された1個の前記半導
体受光素子の対によって1つの画素を構成し、該画素
を、前記半導体基板上に複数組、2次元アレイ状に配列
し、これによって前記複数のミラーと前記複数の半導体
受光素子を構成するようにしてもよい。
【0058】この場合、ミラーと受光素子は並んで配置
されてもよい、一方が他方を実質的に囲むように配置さ
れてもよい。
【0059】また、この発明の他の側面によれば、コー
ド化されたパターンを投影する投光器と、前記投光器の
光軸方向から前記投光器による投影パターンを撮影する
第1のカメラと、前記投光器の光軸方向と異なる方向か
ら前記投影パターンを撮影する第2のカメラとを備え、
前記投影パターンに対する第1のカメラによる撮影パタ
ーンの変化量が所定値以上の領域について新たなコード
を割り付け、前記割り付けたコードを用いて第2のカメ
ラによる撮影パターンから第1の距離情報を生成し、第
1の距離情報および第1のカメラにより得られた輝度情
報に基づいて3次元画像を取得する3次元画像撮像装置
において、前記投光器は半導体基板上に形成された複数
のミラーを用いて構成され、前記第1のカメラは前記半
導体基板上に形成された他の複数のミラーを用いて構成
されてなるようにしている。
【0060】この構成においても、対象物体の前後方向
の段差に対しても、高精度の再コード化が可能な、高精
度の3次元画像撮像装置が得られ、また、明るい投光
を、簡易な構造で実現できる。
【0061】この構成において、半導体基板上の、1個
の前記ミラーと、これと隣接配置された他の1個の前記
ミラーの対によって1つの画素を構成し、該画素を、前
記半導体基板上に複数組、2次元アレイ状に配列し、こ
れによって前記複数のミラーと前記他の複数のミラーを
構成するようにしてもよい。
【0062】なお、本発明の上述の特徴および本発明の
他の特徴は特許請求の範囲に明確に記載され、以下、実
施例を用いて詳細に説明する。
【0063】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を説明する。
【0064】図1は、この発明の、第1の実施例の1画
素の断面構造図である。
【0065】本実施例では、投光ミラー1101と受光
PD(フォトダイオード)1103を、半導体基板11
07上に互いに隣接させて、形成する。投光ミラー11
01は、投光器の要素である。受光PD1103は、第
1のカメラの要素である。この1対を1つの画素110
0とする。画素1100を複数個、2次元アレイ状に、
半導体基板1107上に配列する。
【0066】図1の構造をさらに説明する。まず、好ま
しくはSiによる半導体基板1107上に、投光ミラー
1101および投光ミラー駆動回路1102を、公知の
DMD(Digital Micro−mirror
Device)技術により形成する。つぎにこれと隣接
して、公知のフォトダイオード(Photo Diod
e)によって受光PD1103を形成する。また受光P
D1103と隣接して、CMOSセンサ画素回路(後
述。図示せず。)を形成する。
【0067】図では左上に配置された照明光(光源)1
104から光を照射する。この光は、投光ミラー110
1で反射され、投光系・受光系兼用レンズ系1105を
通り、対象物体1106に投光される。この場合、上記
投光ミラー1個による反射光は、1個の光点として投影
される。
【0068】つぎに対象物体1106の上に発生した上
記光点の映像は、上記と同一の経路を逆にたどり、上記
と同一の投光ミラー1101のある位置へ戻ってくる。
このときレンズ系1105の解像度が、画素1100の
大きさ程度にぼかされているように構成する。このため
この光点の像は、この光点を投光した投光ミラーと同一
の画素にある、受光PD1103によって撮影される。
すなわち投光の光線ベクトルと、撮影の光線ベクトル
は、その光軸と画角が、画素寸法の精度において一致す
る。
【0069】従って、1つの画素、すなわち一つの投光
ミラー1101が投光した光点については、投光と撮影
が、同一光軸・同一画角において行われる。
【0070】図2は、第1の実施例の隣接2画素の構成
図である。上記の画素を並べたものである。左右の画素
において、光点の投光とその撮影が、それぞれ独立に、
同一光軸・同一画角において行われる。
【0071】画素1100をさらに反復配列し、2次元
アレイ状に、半導体基板上に配置する。この場合、例え
ば数cm角の画素アレイの像が、スクリーンの所望の範
囲、例えば1メートル角に、投影されるようにする。こ
れを対象物体に投光すれば、投影パターンが対象物体上
に結像される。このとき全画素において、投光用のレン
ズ系を逆にたどれば、それぞれの画素の投影パターン
が、それぞれ同一の画素上に結像する。従って画素ごと
にミラーと受光素子が隣接形成されていれば、投光系と
同光軸、同画角の撮影系が構成できる。ただしこのと
き、レンズ系の解像度が、投光ミラーと受光素子を合わ
せた1画素の、大きさの程度にぼかされているとよい。
【0072】これによって、面状の投光器と、同一光軸
・同一画角の、面状の受光器が構成される。
【0073】さてここで対策を要する事項として、照明
光1104からの入射光が、受光PD1103に直接入
射してしまうことが挙げられる。PDが受光する光は、
照明光1104からの直接入射光と、対象物体1106
からの反射光の和になる。このデータから、反射光の成
分を抽出する必要がある。
【0074】第1の方法として、あらかじめ暗幕など
の、反射光の無い対象物体を撮影することができる。こ
のときの受光PDの出力信号を、照明光1104からの
直接入射光のみのデータと考える。このデータを処理装
置に記憶しておく。後で対象物体の撮影を行い、得られ
たデータから、記憶した直接入射光データを差し引く。
これによって対象物体からの反射光を抽出する。
【0075】第2の方法は、偏光を用いることができ
る。照明光1104に偏光フィルタを設け、発光が1方
向に偏光しているようにする。一方、半導体基板110
7の表面の、少なくとも受光領域の上には、偏光フィル
タとして働く薄膜を形成する。この薄膜の偏光の向き
は、照明光1104からの直接入射光が阻止される向き
に設ける。これによって、直接入射光の受光PD110
3への入力は大幅に減少する。他方、対象物体の反射光
は、投光ミラー1101と、対象物体で、順次反射され
ている。従って多くの成分が、薄膜のフィルタを通過
し、受光することができる。なおこの場合も、第1の方
法を用いるとさらに精度が向上する。あらかじめ暗幕な
どを撮影して、照明光1104の影響を記憶しておき、
あとでこれを差し引く。
【0076】図3は、この発明の、第1の実施例の半導
体チップの回路構成図である。投光ミラー駆動回路11
02と受光PD1103のペアが、画素1100の中に
設けられる。受光PD1103に対しては、通常のCM
OSセンサと同様に、MOSトランジスタを用いた読み
出し回路が、画素ごとに設けられている。画素1100
が、2次元に配列されている。
【0077】まず投光ミラー駆動回路1102について
は、行ワードパルスΦwordi(i=1,2,…,
m)と、列ビットパルスΦ+bitj(j=1,2,
…,n)およびΦ−bitj(j=1,2,…,n)に
よって、所望の画素に、所望のタイミングで、駆動電圧
パルスが印加される。これによって所望の画素1100
から投光が行なわれる。
【0078】受光PD1103を含む受光部では、公知
のCMOSセンサと同様の手順で、読み出し、リセッ
ト、受光の動作が行なわれる。
【0079】まず、各画素の読み出しは、行アドレスパ
ルスΦPDrowi(i=1,2,…,m)と、列アド
レスパルスΦPDcolumnj(j=1,2,…,
n)によって、所望の画素が選択され、画素の電荷が読
み出される。読み出し電荷は、読み出し線VPDout
j(j=1,2,…,n)を通じて取り出される。この
電荷による信号をアナログ増幅器1303に導き、出力
電圧を得る。
【0080】次に各画素をリセットする。リセット動作
は、所望のタイミングで、リセットパルスΦPDres
eti(i=1,2,…,m)をオンし、受光PD11
03を、リセット電圧VPDresetに接続する。
【0081】次に受光を行う。実施例では、上記のリセ
ットの後、全画素の行アドレスパルスΦPDrowi
(i=1,2,…,m)をオフし、全ての受光PD11
03をオープンにする。そして所定の受光時間の間、光
生成電荷の蓄積を行う。
【0082】このとき受光時間の設定は、投光ミラーの
2次元アレイの、1フレーム時間に合わせ、これを含む
長い時間に設定する。すなわち、DMD素子による投光
ミラーの動作では、ミラーを目の応答速度より速い速度
で振動させる。目の応答速度より短い1フレーム時間の
うちで、ミラーが希望の向きに傾斜している時間の割合
で、輝度を表現している。従って、受光では、上記の輝
度に合わせた光電荷を生成する必要がある。このため受
光時間を、投光ミラーの1フレーム時間に同期させるこ
とが望ましい。
【0083】以上の各々のタイミングを制御する各パル
スは、垂直スキャナ回路1301と、水平スキャナ回路
1302で生成、印加される。
【0084】3次元画像撮像装置全体の構成は、上述背
景技術の構成(図1および図2)と同様であり、説明は
繰り返さない。
【0085】ただし、本実施例(本発明)においては、
投光器104と、第1のカメラ101は、同一の光学系
と同一の筐体からなり、同一半導体チップ上の投光素子
と受光素子を用いて構成される。本実施例では、投光器
104は上記の半導体チップチップ上の投光ミラー11
01を用い、第1のカメラ101は同じ半導体チップ上
の受光PD1103を用いる。さらに、半導体チップ上
の、あるアドレスのミラー1101と、同じアドレスの
受光PD1103は、同一画素内に形成される。
【0086】以上によって本実施例では、投光器の画角
と、第1のカメラの画角は、その1画素の寸法以内の精
度で、一致する。
【0087】以上の第1の実施例に拠れば、投光器の画
角と、第1のカメラの画角が、その画素の寸法以内の精
度で、一致するので、対象物体に前後の不連続があって
も、第1のカメラで撮影した像において、細い陰の映像
を発生することがない。このため、投影パターンに対応
した再コード化を、正確に行うことができ、高精度の再
コード化が可能である。
【0088】さらに、投光器に高輝度のDMDを用いて
いる。また従来技術で必要だった、ハーフミラーを用い
ていない。このため投光から撮影まで、光の減衰が少な
い。このため輝度が高い画像が得られる効果がある。し
かも、簡単に構成とすることができる。
【0089】図4は、本発明の第2の実施例の1画素の
断面構造図である。
【0090】本実施例では、先の実施例の受光PD11
03の代わりに、受光ミラー1501を設ける。投光ミ
ラー1101と受光ミラー1501の対で、1画素を構
成する。各ミラーにはそれぞれ、駆動回路1102、1
502が付随している。そして受光ミラー1501は、
投光ミラー1101から発した反射光を受光するとき、
投光ミラー1101と逆向きに傾斜させる。受光ミラー
1501で反射した光は、望ましい位置に配置されたC
CD用レンズ系1503を通り、所定の位置に配置され
たCCD1504によって受光される。CCD用レンズ
系1503と、CCD1504の配置は、受光ミラーの
2次元アレイの像が、CCD上の望ましい主要な面積に
投影するように、構成する。
【0091】照明光1104からの、直接入射光につい
ては、これが受光ミラー1501に入射しても問題な
い。ミラーの傾斜によって、対象物体にもCCDにも、
光線が向かわない。このため本実施例は、受光素子への
直接入射光を差し引くための、手順や手段を講じる必要
が無いという効果がある。
【0092】また本実施例では、受光ミラー1501の
反射光を受ける撮像素子として、CCD1504を用い
たが、これは本質的なことではない。これは周知のCM
OSセンサ、撮像管など、任意のエリアセンサを用いる
ことができる。
【0093】図5は、本発明の第2の実施例の隣接2画
素の構成図である。投光ミラー1101、受光ミラー1
501、およびその駆動回路の1対を、1画素とする。
この画素を2次元アレイ状に配列する。これによって
も、面状の投光器と、同一光軸・同一画角の、面状の受
光器が構成される。
【0094】図6は、本発明の第2の実施例の半導体チ
ップの回路構成図である。回路の構成としては、投光ミ
ラー駆動回路1102と、受光ミラー駆動回路1502
の対で、画素1100を構成する。画素1100を、m
行×n列の、2次元アレイ状に配置する。(m、nはそ
れぞれ、所望の画素数の整数)。
【0095】本実施例の回路動作は、次のように行う。
まず、所望の行のワード線Φwordi(i=1〜mの
いずれか)を選択し(Highにし)、該行にある各画
素の回路を、スイッチング可能状態にする。行の選択時
間の長さは、通常は、人の目の応答時間より短い、適当
な時間に設定する。
【0096】この状態で、各列ごとに、左側の投光ミラ
ー駆動回路1102のビット線対(ΦLbit+j,お
よびΦLbit−j(j=1〜n))に、所望のオン時
間のパルスを与え、列ごとに所望の時間オンを行う。こ
こでオンというのは、投光ミラーを傾斜させ、対象物体
に光が照射されるように維持する状態をいう。例えばオ
ンが100%の列とは、前記の行の選択時間の間、全て
の時間投光をオンさせる列をいう。最も明るい画素
(白)となる。他方、オンが0%の列とは、行の選択時
間の間、全ての間投光をオフさせる列をいう。最も暗い
画素(黒)となる。灰色の画素は、行の選択時間のう
ち、ある割合の時間だけ、投光をオンさせる。
【0097】このようにして各列を投光し、順次行の選
択をi=1からmまで進めていく。これで行ごとに、投
光ミラーによる投光が行われる。
【0098】受光ミラーの駆動は、最も簡単な例では、
全時間、受光オンの状態に固定する。ここでオンとは、
受光ミラーを傾斜させ、CCDに光が照射されるように
維持する状態をいう。各列ごとに、右側の受光ミラー駆
動回1路502のビット線対(ΦRbit+j,および
ΦRbit−j(j=1〜n))に、オン電圧を常時与
えておく。こうすると行が選択されるときはいつでも、
受光ミラーはオン状態に維持される。このため対象物体
からの反射光は、いつでもCCDへ照射される。受光の
タイミングをDMDのパルス動作に同期させることは、
CCDの動作タイミングを合わせることで行うことがで
きる。
【0099】以上のように本実施例においても、面状の
投光器と、同一光軸・同一画角の、面状の受光器が構成
される。投光器と第1のカメラの画角が一致するので、
対象物体に前後の不連続があっても、投影パターンに対
応した再コード化を、正確に行うことができ、高精度の
3D画像撮影が可能である。さらに、投光器に高輝度の
DMDを用いており、またハーフミラーを用いない。こ
のため輝度が高い画像が得られる効果がある。
【0100】さらに本実施例では、照明光1104から
の入射光が、直接受光素子に入射することがない。この
ため対象物体からの反射光を、さらに容易に測定できる
効果がある。
【0101】
【発明の効果】上述したように、この発明によれば、対
象物体に前後の不連続があっても、第1のカメラで撮影
した像において、細い陰の映像を発生することがない。
このため上述の従来技術の3次元画像撮像装置におい
て、投影パターンに対応した再コード化の精度を、大幅
に向上することができる。したがって、対象物体の前後
方向の段差が大きい場合においても、大幅に高精度化さ
れた3次元画像撮像装置が得られるという効果を有す
る。さらに、投光器に高輝度のDMDを用い、またハー
フミラーを用いていない。このため投光から撮影まで光
の減衰が少なく、高輝度の画像が得られる。従って対象
物体の、広範囲な輝度分布の表面に対して、3D画像の
撮影ができる効果がある。さらに、半導体プロセス技術
を用いて簡易に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施例の1画素の断面構造
図である。
【図2】 この発明の第1の実施例の隣接2画素の構成
図である。
【図3】 この発明の第1の実施例の半導体チップの回
路構成図である。
【図4】 この発明の第2の実施例の1画素の断面構造
図である。
【図5】 この発明の第2の実施例の隣接2画素の構成
図である。
【図6】 この発明の第2の実施例の半導体チップの回
路構成図である。
【図7】 従来技術の3次元画像撮像装置の構成例を示
すブロック図である。
【図8】 上述従来技術の3次元画像撮像装置のカメラ
構成例を示す図である。
【図9】 上述従来技術の3次元画像撮像装置の撮像構
成を説明する図である。
【図10】 上述従来技術の3次元画像撮像装置の処理
フローを示す図である。
【図11】 上述従来技術の3次元画像撮像装置の投影
パターンのコード化の例を示す図である。
【図12】 上述従来技術の3次元画像撮像装置の撮影
構成例を示す図である。
【図13】 上述従来技術の3次元画像撮像装置の投影
パターン例を示す図である。
【図14】 上述従来技術の3次元画像撮像装置の第3
のカメラ103で撮影されるスリットパターンの例を示
す図である。
【図15】 上述従来技術の3次元画像撮像装置の第2
のカメラ102で撮影されるスリットパターンの例を示
す図である。
【図16】 上述従来技術の3次元画像撮像装置におい
て新たにコード化されたスリットパターンの例を示す図
である。
【図17】 上述従来技術の3次元画像撮像装置の空間
コード化法による距離算出法を示す図である。
【図18】 上述従来技術の3次元画像撮像装置の第1
のカメラ101で撮影されるスリットパターンの例を示
す図である。
【図19】 DMDの1画素の断面構造図である。
【符号の説明】
101 第1のカメラ 102 第2のカメラ 103 第3のカメラ 104 投光器 105 ハーフミラー 106 光源 107 マスクパターン 108 強度パターン 109 プリズム 121,123,125 輝度値メモリ 122,124,126 パターン画像メモリ 127 フレームメモリ 128 領域分割部 129 再コード化部 130,131 コード復号部 132 対応点探索部 133 距離情報統合部 301 プリズム 303,305 撮像装置 302,304 透過フィルター 304 遮断フィルター 601,602,603 カメラ 604 投光器 605 壁 606 板 801,901 影領域 1100 画素 1101 投光ミラー 1102 投光ミラー駆動回路 1103 受光PD 1104 照明光 1105 投光系・受光系兼用レンズ系 1106 対象物体 1107 半導体基板 1301 垂直スキャナ回路 1302 水平スキャナ回路 1501 受光ミラー 1502 受光ミラー駆動回路 1503 CCD用レンズ系 1504 CCD 1801 ミラー 1802 ミラー駆動回路 1803 ヒンジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊與田 哲男 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA04 AA53 BB05 FF07 FF09 HH13 JJ03 JJ05 JJ18 JJ24 JJ26 LL13 LL18 MM15 5C061 BB03 CC01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コード化されたパターンを投影する投光
    器と、前記投光器の光軸方向から前記投光器による投影
    パターンを撮影する第1のカメラと、前記投光器の光軸
    方向と異なる方向から前記投影パターンを撮影する第2
    のカメラとを備え、前記投影パターンに対する第1のカ
    メラによる撮影パターンの変化量が所定値以上の領域に
    ついて新たなコードを割り付け、前記割り付けたコード
    を用いて第2のカメラによる撮影パターンから第1の距
    離情報を生成し、第1の距離情報および第1のカメラに
    より得られた輝度情報に基づいて3次元画像を取得する
    3次元画像撮像装置において、 前記投光器は半導体基板上に形成された複数のミラーを
    用いて構成され、前記第1のカメラは該半導体基板上に
    形成された複数の半導体受光素子を用いて構成されてな
    ることを特徴とする3次元画像撮像装置。
  2. 【請求項2】 半導体基板上の、1個の前記ミラーと、
    これと隣接配置された1個の前記半導体受光素子の対に
    よって1つの画素を構成し、該画素を、前記半導体基板
    上に複数組、2次元アレイ状に配列し、これによって前
    記複数のミラーと前記複数の半導体受光素子を構成する
    ことを特徴とする請求項1記載の3次元画像撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記ミラーが反射光を投影対象に方向づ
    ける角度位置に保持されるデュレーションにより、投影
    パターンの濃淡を形成する請求項1または2記載の三次
    元画像撮像装置。
  4. 【請求項4】 コード化されたパターンを投影する投光
    器と、前記投光器の光軸方向から前記投光器による投影
    パターンを撮影する第1のカメラと、前記投光器の光軸
    方向と異なる方向から前記投影パターンを撮影する第2
    のカメラとを備え、前記投影パターンに対する第1のカ
    メラによる撮影パターンの変化量が所定値以上の領域に
    ついて新たなコードを割り付け、前記割り付けたコード
    を用いて第2のカメラによる撮影パターンから第1の距
    離情報を生成し、第1の距離情報および第1のカメラに
    より得られた輝度情報に基づいて3次元画像を取得する
    3次元画像撮像装置において、 前記投光器は半導体基板上に形成された複数の第1のミ
    ラーを用いて構成され、前記第1のカメラは前記半導体
    基板上に形成された他の複数の第2のミラーを用いて構
    成されてなることを特徴とする3次元画像撮像装置。
  5. 【請求項5】 半導体基板上の、1個の前記第1のミラ
    ーと、これと隣接配置された1個の前記第2のミラーの
    対によって1つの画素を構成し、該画素を、前記半導体
    基板上に複数組、2次元アレイ状に配列し、これによっ
    て前記複数の第1のミラーと前記複数の第2のミラーを
    構成することを特徴とする請求項4記載の3次元画像撮
    像装置。
  6. 【請求項6】 前記第1のミラーが反射光を投影対象に
    方向づける角度位置に保持されるデュレーションによ
    り、投影パターンの濃淡を形成する請求項4または5記
    載の三次元画像撮像装置。
  7. 【請求項7】 前記投光器と前記第1のカメラの画角の
    差異が、前記第1のカメラの解像度サイズ以下であるこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の3次元
    画像撮像装置。
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