JP2003089980A - 繊維成形体の端面処理方法 - Google Patents

繊維成形体の端面処理方法

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JP2003089980A
JP2003089980A JP2001285221A JP2001285221A JP2003089980A JP 2003089980 A JP2003089980 A JP 2003089980A JP 2001285221 A JP2001285221 A JP 2001285221A JP 2001285221 A JP2001285221 A JP 2001285221A JP 2003089980 A JP2003089980 A JP 2003089980A
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fiber
face
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resin
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Takeshi Goto
武士 後藤
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JNC Corp
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Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】土壌等の脱落が完全に防止され、きれいで均一
な仕上りが得られ、意匠性を付与することも可能な繊維
成形体の端面処理方法を提供する。 【解決手段】繊維成形体の端面を、繊維成形体を構成す
る繊維の融点以下の融点を有する熱可塑性樹脂の融解物
に浸し、融解物を冷却固化させて前記端面に熱可塑性樹
脂層を形成させる端面処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維成形体の端面
処理方法に関する。詳しくは、繊維成形体の繊維との接
着強度に優れ、意匠性に優れた熱可塑性樹脂封止層を形
成させる繊維成形体の端面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】屋上緑化等の人工地盤の緑化において
は、人工床土あるいは人工土壌の資材として熱可塑性樹
脂の繊維成形体が多く用いられる。これら繊維成形体は
繊維マット等の名で呼ばれる板状体で多くは可撓性を有
しており、繊維間の空隙に土壌、土壌代替物、肥料等を
担持させて人工床土あるいは人工土壌として植物の栽培
に用いられる事が多い。
【0003】繊維成形体に土壌等を担持させる場合に
は、底面からの土壌等の脱落を防ぐため、繊維成形体底
面に目の細かい透水性不織布を積層して使用するか、特
開平8−209514号公報に開示されているような厚
さ方向に繊維密度勾配を有する繊維成形体を使用する方
法が用いられる。また、繊維成形体の端の断面(以下、
端面という)からの土壌等の脱落を防ぐためには、端面
を覆う必要があり、従来は、接着、縫製、あるいはホチ
キス留めによって不織布を端面に貼り付ける方法が行わ
れていた。これら端面処理は人手で行われており、きれ
いで均一な仕上りとはなりにくかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたものであり、土壌等の脱落が完全に防止さ
れ、きれいで均一な仕上りが得られ、意匠性を付与する
ことも可能な繊維成形体の端面処理方法を提供すること
を課題とする。
【0005】本発明者は、上記課題を解決するために鋭
意研究を重ねた結果、繊維成形体の端面を、繊維成形体
を構成する繊維の融点以下の融点を有する熱可塑性樹脂
の融解物に浸し、融解物を冷却固化させて前記端面に熱
可塑性樹脂層を形成させることによって課題が解決され
ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成する
に至った。
【0006】本発明は以下により構成される。 (1)繊維成形体の端面を、繊維成形体を構成する繊維
の融点以下の融点を有する熱可塑性樹脂の融解物に浸
し、融解物を冷却固化させて前記端面に封止層を形成さ
せることを特徴とする繊維成形体の端面処理方法。
【0007】(2)熱可塑性樹脂が、非晶性プロピレン
系重合体であることを特徴とする前記(1)項記載の繊
維成形体の端面処理方法。
【0008】
【発明の実施の態様】以下に本発明の実施の態様を説明
する。本発明の繊維成形体の端面処理方法の対象となる
繊維成形体は、熱可塑性樹脂を溶融紡糸して得られた繊
維からなる板状の成形体であって多くは可撓性を有して
いる。前記繊維成形体は、形状保持のため、通常、使用
される繊維の少なくとも一部は繊度が200dtex以
上である。前記200dtex以上の繊維としては、延
伸されたモノフィラメントや未延伸のストランドが用い
られ、その繊維交点が接着されて成形体を形成する。
【0009】前記繊維成形体の中で、特開平8−209
514号公報に開示された太繊度繊維と細繊度繊維の混
合ウェブからなる繊維成形体は、繊維として延伸し捲縮
されたモノフィラメントを使用しているため踏圧に強く
土壌等の保持性に優れるため、人工床土あるいは人工土
壌用の繊維成形体として好適である。
【0010】本発明において、前記繊維成形体を構成す
る繊維に用いられる熱可塑性樹脂としては、溶融紡糸が
可能なあらゆる熱可塑性樹脂を挙げることができる。前
記熱可塑性樹脂の例としては、ポリプロピレン、低密度
ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエ
チレン、プロピレン共重合体(例えば、プロピレンを主
成分とする、エチレン、ブテン−1,4−メチルペンテ
ン−1等との二元または多元共重合体)等のポリオレフ
ィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、酸成分をテレフタル酸以外にイソフタ
ル酸をも加えて共重合したこれらの低融点ポリエステル
等のポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン66等の
ポリアミド系樹脂、ポリスチレン(アタクチックポリス
チレン、シンジオタクチックポリスチレン)、ポリウレ
タンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリテ
トラフルオロエチレン等の熱可塑性樹脂が提示できる。
これらの中でも、軽量で比較的安価なポリオレフィン樹
脂が好ましい。尚、主成分とは最も多い成分を意味す
る。
【0011】前記熱可塑性樹脂には必要に応じて、本発
明の効果を損なわない範囲で、通常熱可塑性樹脂に用い
られる添加剤を用いることができる。前記添加剤として
は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、着
色剤、難燃剤、消臭剤、抗菌剤、無機系充填剤、有機系
充填剤等を挙げることができる。
【0012】前記繊維成形体を構成する繊維が低融点成
分と高融点成分とからなる複合繊維であると、繊維交点
が容易に熱接着により固定され、交点の接着強度も十分
である。前記低融点成分と高融点成分の熱可塑性樹脂の
融点差は10℃以上、好ましくは15℃以上であること
が望ましい。熱接着処理は低融点成分の融点以上、高融
点成分の融点より低い温度で行うのが好ましい。また、
前記複合繊維は、繊維表面の少なくとも一部を低融点樹
脂が構成する二成分系以上からなる繊維で、形態として
鞘芯型、偏心鞘芯型、並列型、海島型を例示することが
できる。
【0013】前記複合繊維を構成する熱可塑性樹脂の組
合せは、特に限定されないが、価格等の点でポリオレフ
ィン樹脂同士の組合せもしくはポリオレフィン樹脂とポ
リエステル樹脂の組合せが好ましく、中でも耐薬品性や
軽量性の点でポリオレフィン樹脂同士が好ましい。
【0014】本発明においては、繊維成形体の端面に封
止層を形成させるために、繊維成形体を構成する繊維の
融点以下の融点(融点を有しない場合は、軟化点)を有
する熱可塑性樹脂(以下、封止用樹脂という)が用いら
れる。
【0015】前記封止用樹脂は、繊維成形体を構成する
繊維によって異なり、封止用樹脂の融解物に繊維成形体
を浸しても繊維が融解しないものを適宜選択すればよい
が、ポリオレフィン樹脂の繊維を用いた繊維成形体の場
合には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ア
クリル酸エステル共重合体、非晶性プロピレン系重合
体、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリ
エチレン(LLDPE)等を挙げることができる。中で
も結晶性プロピレン(共)重合体の製造で副生する非晶
性プロピレン系重合体は、安価で加工がしやすく、とり
わけ非晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体は耐
衝撃性や非粘着性の点で好ましい。
【0016】前記封止用樹脂には、必要に応じて、本発
明の効果を損なわない範囲で、通常熱可塑性樹脂に用い
られる添加剤を用いることができる。前記添加剤として
は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、着
色剤、難燃剤、消臭剤、抗菌剤、無機系充填剤、有機系
充填剤等を挙げることができる。例えば、煉瓦色の着色
剤を用いて封止用樹脂に着色して、封止層に煉瓦状の意
匠性を持たせることも可能である。また、繊維形状の充
填剤を添加して封止層の補強を行うこともできる。これ
らの添加剤を封止用樹脂に配合する方法としては、通常
熱可塑性樹脂で用いられる混合・混練方法を適宜使用す
ることができる。
【0017】前記封止用樹脂を用いて、繊維成形体の端
面に封止層を形成させる方法としては、端面の外寸より
大きめの寸法で上部が解放された金型に融解された封止
用樹脂を充填し、次に前記封止用樹脂に繊維成形体の端
面を浸し、金型を冷却して前記封止用樹脂を個化させた
後、繊維成形体を引き上げる方法が例示できる。端面は
水平である方が端面処理が容易である。例えば、繊維成
形体が長方形であれば、最大で4つの端面に封止層を形
成させることになる。封止層の厚さは金型に充填する封
止用樹脂の量によって調節できる。また、前記金型に彫
刻を施して形成される封止層の表面に意匠性を持たせて
も良い。
【0018】本発明の端面処理方法によって封止層が形
成された繊維成形体は、優れた接着強度や意匠性によっ
て、土壌等や植生を組合せることにより人工地盤の緑化
に広く用いることができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例、比較例によって詳しく説明す
るが本発明はこれに限定されるものではない。
【0020】実施例 1.繊維成形体 複合繊維の鞘成分が融点135℃の高密度ポリエチレン
樹脂(低融点成分)、芯成分が融点162℃のポリプロ
ピレン樹脂(高融点成分)からなり、低融点成分:高融
点成分の重量比が1:1である、三次元捲縮の付与され
た繊度2500dtex、繊維長さ128mmの太繊度
繊維80重量%と、前記太繊度繊維と同じ成分からな
り、二次元捲縮の付与された繊度65dtex、繊維長
さ64mmの細繊度繊維20重量%を混合し、ランダム
ウェバーを用いて目付750g/m の密度勾配の形成
されたランダム配列したウェブを得た。
【0021】このウェブをネットコンベア挟持型の熱風
エアスル−型の加熱機を用いて、148℃で5分間加熱
処理をし、冷却前に適度に加圧して、厚さ30mmの、
異繊度繊維からなる混合ウェブがランダム配列して積層
され、厚さ方向の一方側に主として細繊度繊維ウェブ層
が、他方側に主として太繊度繊維ウェブ層が分布し、そ
の間に連続的な密度勾配が形成された、かつ繊維同士の
交点が熱接着で固定された繊維成形体を得た。この繊維
成形体から100×100cmの直方体を切り出した。
【0022】2.封止層の形成 サンアタック(非晶性プロピレン系重合体、千葉ファイ
ンケミカル(株)製)を125〜130℃に加熱して融
解した後、これを内法が幅3.2cm、長さ100.5
cm、深さ5cmのステンレス製金型に5mmの高さ迄
充填し、次に前記繊維成形体の直方体の端面を浸し、金
型を外部から冷却した。冷却後、繊維成形体を引き上
げ、封止層を観察した結果、十分に繊維成形体と接着し
た均一な厚さの封止層が形成されており、封止層にはピ
ンホールやクラック等の外観不良や剥離もなく十分使用
に適することが判った。
【0023】
【発明の効果】本発明の端面処理方法で処理された繊維
成形体は、土壌等の崩落が完全に防止されるだけでな
く、きれいで均一な仕上り有しており、更に封止層形成
用の樹脂を着色し、封止層形成用の金型に彫刻を施すこ
とによって、美麗な外観を備えることができ、ガーデニ
ング等の緑化資材として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の端面処理方法で処理された繊維成形体
の模式図。
【符号の説明】 1:繊維成形体 2:封止層(煉瓦模様が彫刻された金型を使用した例)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維成形体の端面を、繊維成形体を構成す
    る繊維の融点以下の融点を有する熱可塑性樹脂の融解物
    に浸し、融解物を冷却固化させて前記端面に封止層を形
    成させることを特徴とする繊維成形体の端面処理方法。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂が、非晶性プロピレン系重合
    体であることを特徴とする請求項1記載の繊維成形体の
    端面処理方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007511679A (ja) * 2003-11-19 2007-05-10 アンコル インターナショナル コーポレイション 汚染物質反応性ジオコンポジットマットおよびその製造と使用の方法
JP2015222418A (ja) * 2014-04-30 2015-12-10 キヤノン株式会社 色分離合成系およびこれを用いた色分離合成装置、画像表示装置

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