JP2003089077A - ロボット - Google Patents

ロボット

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JP2003089077A
JP2003089077A JP2001276624A JP2001276624A JP2003089077A JP 2003089077 A JP2003089077 A JP 2003089077A JP 2001276624 A JP2001276624 A JP 2001276624A JP 2001276624 A JP2001276624 A JP 2001276624A JP 2003089077 A JP2003089077 A JP 2003089077A
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JP
Japan
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fuel
robot
water
tank
time
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001276624A
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English (en)
Inventor
Shigetoshi Higaki
成敏 桧垣
Teruya Tanaka
照也 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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  • Toys (AREA)
  • Manipulator (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 飼い主が食事や排泄の世話などを通じて生命
の尊さに対する情操教育を学ぶことができるロボットを
提供する。 【解決手段】 ロボット1は、水素を発生させることが
可能なメタノール燃料を外部から注入するための燃料注
入口10と、この燃料注入口10に注入されたメタノー
ル燃料を貯留する燃料タンク12と、この燃料タンク1
2に貯留されたメタノール燃料より発生させた水素と空
気中の酸素とを反応させて発電を行う燃料電池15とを
備えて構成されている。ロボット1は、燃料タンク12
に貯留されたメタノール燃料が枯渇した場合に動作を正
常に維持させることができなくなるので、飼い主は燃料
タンク12内のメタノール燃料が枯渇しないように例え
ば所定時間間隔毎に燃料注入口10からメタノール燃料
を補給する。これにより、飼い主はペットに食物を与え
る世話に相当する疑似体験をすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生物の運動機能を
模した駆動手段によって動作するロボットに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年の急速な科学技術
の発達によって豊かな社会が実現したが、このような社
会環境の急激な変化の中で、人々が受ける社会的なスト
レスは増大し、大人による児童虐待や、学校や家庭内で
の暴力、ペット等の生物への残虐行為など、様々な社会
問題が発生している。これらの発生要因として、人々が
過剰なストレスを受けた場合に、それに対するメンタル
ヘルスケアが適切に施されていないことや、生活環境が
都市化し人的交流が減少する中で社会的な共存意識が薄
れ、自分以外の生命の尊さやそれへの思いやりが欠如す
るようになってきたことなどが考えられる。そのため、
これらの問題を解決し社会環境の健全化を図るために
は、ストレスに対するメンタルヘルスケアや、生命の尊
さに対する情操教育を行うことが緊急の課題であると考
えられる。
【0003】さて、このような課題を解決する方法とし
て、例えば、犬や猫などのペットの飼育が挙げられる。
これは、飼い主が、ペットの飼育を通じて、ペットと遊
んだりペットに愛情を持って接したりすることで日頃の
ストレスを癒したり、所定の時間に食物を与えたり排泄
の世話をしたりすることで自分以外の生命の尊さやそれ
への思いやりを培うことができ、これらによって、スト
レスに対するメンタルヘルスケアと、生命の尊さに対す
る情操教育とを同時に行うことができると考えられるか
らである。
【0004】しかしながら、都市部における密集した住
宅街やマンションなどの集合住宅では、犬や猫などのペ
ットの飼育が禁止されている場合も多く、これらの住宅
に住む人々には、ペットの飼育ができないという問題が
ある。しかも、今後、生活環境の都市化が更に進むにつ
れて、ペットが飼育できない環境は増加していくものと
思われる。そのため、誰もが気軽にペットの飼育を通し
て日頃のストレスを癒したり生命の尊さを学んだりする
ことができないという問題がある。
【0005】このような状況の中で、近年では、人との
共存を目指したペット型ロボット例えばソニー社製のA
IBO(商標)が開発され、一般家庭に普及するように
なってきた。それまでのロボットは、産業ロボットに代
表されるように、人間の代わりに単純作業を行うものと
して作られており、画一的な動作を行う無機質なものと
いうイメージがあった。これに対して、ペット型ロボッ
トは、実在の生物に模すものとして作られており、飼い
主などの言葉を認識する音声認識機能や、飼い主などの
言葉に反応して本体の各部を動作させる駆動機能、飼い
主などの言葉を記憶しながら学習する学習機能などを備
え、飼い主とのコミュニケーション内容に応じて「喜
び」、「悲しみ」、「驚き」などの感情を生成し、生成
された感情を所定の動作で表現することができるように
作られている。即ち、実在の生物である犬や猫などのペ
ットに模したものとして作られており、同一のロボット
でも、飼い主とのコミュニケーション内容が異なれば、
ロボット自体の成長が異なるようになっている。
【0006】従って、このようなペット型ロボットを家
庭に置くことで、実在の犬や猫などのペットを飼育する
疑似体験をすることができる。これにより、飼い主は、
ペット型ロボットとのコミュニケーションを通じて、こ
れと遊んだり、これをかわいがったりすることができ、
日常のストレスを癒すことができる。しかも、このペッ
ト型ロボットは、犬や猫などのペットの飼育が禁止され
た都市部の住宅などの家庭にも置くことができるという
利点もある。
【0007】しかしながら、従来のペット型ロボット
は、飼い主の遊び相手となることを主目的として作られ
ており、本体に内蔵された2次電池例えばリチウムイオ
ンバッテリーを駆動源として動作するように構成されて
いるため、実在のペットのように、食事や排泄の世話を
する必要がない。即ち、従来のペット型ロボットは、飼
い主が食事や排泄の世話を通じて自分以外の生命の尊さ
やそれへの思いやりを培うような情操教育を学ぶための
ものとしては利用できないという欠点があった。
【0008】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、従ってその目的は、飼い主が社会生活を通じて
蓄積したストレスに対するメンタルヘルスケアを行うこ
とができると共に、飼い主が食事や排泄の世話などを通
じて生命の尊さに対する情操教育を学ぶことができるロ
ボットを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のロボット
は、生物の感覚機能を模したセンサと、生物の運動機能
を模した駆動手段と、生物の知能を模し前記センサにて
検出された検出信号に基づいて前記駆動手段を駆動する
制御手段とを備えたロボットにおいて、水素を発生させ
ることが可能な液体燃料を外部から注入するための燃料
注入口と、この燃料注入口に注入された前記液体燃料を
貯留する燃料タンクと、前記燃料タンクに貯留された前
記液体燃料より発生させた水素と空気中の酸素とを反応
させて発電を行う燃料電池とを備えていることを特徴と
する。このような構成によれば、飼い主は、ロボットと
遊んだり、ロボットに対して愛情を持って接したりする
ことにより、日頃の社会生活を通じて蓄積したストレス
に対するメンタルヘルスケアを受けることができる。ま
た、ロボットは、燃料タンクに貯留された液体燃料が枯
渇した場合に動作を正常に維持させることができなくな
るので、飼い主は、燃料タンク内の液体燃料が枯渇しな
いように例えば所定時間間隔毎に燃料注入口から液体燃
料を補給する必要がある。これにより、飼い主は、実在
の犬や猫などのペットに食物を与える世話に相当する疑
似体験をすることができ、自分以外の生命の尊さやそれ
への思いやりを培うことができる。即ち、生命の尊さに
対する情操教育を学ぶことができる。
【0010】請求項2記載のロボットでは、燃料電池
は、液体燃料から水素を直接発生させる燃料極を備えて
いることを特徴とする。このような構成によれば、液体
燃料から水素を生成するための改質器を設けずに済むの
で、その分、ロボット本体の小型化・軽量化を図ること
ができると共に、ロボットの製造コストを低減すること
ができる。
【0011】請求項3記載のロボットは、燃料注入口及
び燃料タンク間には、液体燃料が前記燃料タンクから前
記燃料注入口に逆流するのを防止するための逆流防止手
段が設けられていることを特徴とする。このような構成
によれば、ロボットが動きの激しい動作などをすること
によって燃料タンクが揺れたり傾いたりした場合にも、
燃料タンクに貯留された液体燃料が燃料注入口に向かっ
て逆流し、燃料注入口からこぼれ出してしまうような不
具合を未然に防止することができる。
【0012】請求項4記載のロボットは、燃料電池にて
水素と酸素との結合反応により生成された水を貯水する
貯水タンクと、この貯水タンクに貯水された水を外部に
排出する排水口とを備えていることを特徴とする。この
ような構成によれば、飼い主は、ロボットに対して、貯
水タンクに貯水された水が溢れ出す前に排水口から水を
排出させるような世話をすることができる。これによ
り、飼い主は、実在の犬や猫などのペットの排泄の世話
に相当する疑似体験をすることができ、自分以外の生命
の尊さやそれへの思いやりを培うことができる。
【0013】請求項5記載のロボットは、排水口からの
水の排出を制御する排出制御手段を備えていることを特
徴とする。このような構成によれば、排水口からの水の
排出を制御することができるので、例えば、貯水タンク
に貯水された水を一度に全て排出させたり何回かに分け
て排出させたりすることができる。これにより、ロボッ
トにおける水の排出動作を実在の犬や猫などのペットに
おける排泄動作により一層疑似化させることができる。
【0014】請求項6記載のロボットは、燃料タンクに
貯留された液体燃料の貯留量を検出する貯留量検出手段
と、この貯留量検出手段にて検出された液体燃料の貯留
量に基づいて、外部に対して液体燃料の補給又は補給停
止を促す報知を行う報知手段とを備えていることを特徴
とする。このような構成によれば、例えば、燃料タンク
内の液体燃料が枯渇しそうな時や満水になりそうな時
に、飼い主に対してこれらの状態を報知することができ
る。そして、飼い主は、この報知によってロボットの状
態を把握し、液体燃料を与えたり与えるのを中止したり
することができる。これにより、飼い主は、実在の犬や
猫などのペットが空腹になった時に食物を与えたり、満
腹になった時に食物を与えるのを止めるなどの状況に相
当する疑似体験をすることができる。そして、この疑似
体験を通じて、ロボットに対する愛情や思いやりを一層
深めることができ、生命の尊さを学ぶことができる。
【0015】請求項7記載のロボットは、所定の時刻又
は時間を計時する計時手段と、この計時手段にて計時さ
れた時刻又は時間に基づいて、外部に対して液体燃料の
補給又は補給停止を促す報知を行う報知手段とを備えて
いることを特徴とする。このような構成によれば、例え
ば、予め決められた時刻に液体燃料の補給又は補給停止
を促す報知をすることができる。そして、飼い主は、こ
の報知によってロボットの状態を把握し、液体燃料を与
えたり与えるのを中止したりすることができる。これに
より、飼い主は、実在の犬や猫などのペットに定期的に
食物を与えたり、与えるのを中止するなどの状況に相当
する疑似体験をすることができる。そして、この疑似体
験を通じて、ロボットに対する愛情や思いやりを一層深
めることができ、生命の尊さを学ぶことができる。
【0016】請求項8記載のロボットは、貯水タンクに
貯水された水の貯水量を検出する貯水量検出手段と、こ
の貯水量検出手段にて検出された水の貯水量に基づい
て、外部に対して貯水タンクに貯水された水の排出を促
す報知を行う報知手段とを備えていることを特徴とす
る。このような構成によれば、例えば、貯水タンク内の
水が満水になりそうな時に、飼い主に対してこの状態を
報知することができる。そして、飼い主は、この報知に
よって貯水タンク内の水が満水であることを察知し、こ
の水が溢れ出す前に外部へ排出させることができる。こ
れにより、飼い主は、実在の犬や猫などのペットの排泄
の世話をする状況に相当する疑似体験をすることができ
る。そして、この疑似体験を通じて、ロボットに対する
愛情や思いやりを一層深めることができ、生命の尊さを
学ぶことができる。
【0017】請求項9記載のロボットは、所定の時刻又
は時間を計時する計時手段と、この計時手段にて計時さ
れた時刻又は時間に基づいて、外部に対して貯水タンク
に貯水された水の排出を促す報知を行う報知手段とを備
えていることを特徴とする。
【0018】このような構成によれば、例えば、予め決
められた時刻に貯水タンク内の水の排水を促す報知をす
ることができる。そして、飼い主は、この報知によって
定期的にロボットに対して水を排水口から排出させる世
話をすることができる。これにより、飼い主は、実在の
犬や猫などのペットの排泄の世話を定期的に行う状況に
相当する疑似体験をすることができる。そして、この疑
似体験を通じて、ロボットに対する愛情や思いやりを一
層深めることができ、生命の尊さを学ぶことができる。
【0019】請求項10記載のロボットは、報知手段に
よる報知動作を所定期間だけ禁止させる報知禁止手段を
備えていることを特徴とする。このような構成によれ
ば、例えば、隣近所が寝静まるような夜間に報知動作を
禁止させることができるので、夜中に隣近所に対して騒
音により迷惑をかけるようなことを未然に防止すること
ができる。
【0020】請求項11記載のロボットは、燃料タンク
に貯留された液体燃料の貯留量を検出する貯留量検出手
段と、この貯留量検出手段にて検出された液体燃料の貯
留量に基づいて、燃料電池の発電量を低減する発電量低
減手段とを備えていることを特徴とする。このような構
成によれば、例えば、燃料タンク内の液体燃料が枯渇し
そうな時に燃料電池の発電量を低減することができるの
で、残り少ない燃料でも最小限の機能を維持しつつ燃料
補給を待つことができる。しかも、例えば、発電量低減
状態に移行する際にロボットを空腹で弱り果てて寝そべ
った状態の姿勢に制御することで、ロボットに「悲し
み」の感情表現をさせることができる。これにより、飼
い主は、実在の犬や猫などのペットが空腹で弱り果てて
いる時に、食物を与えることで、元気を回復する状況に
相当する疑似体験をすることができる。そして、この疑
似体験を通じて、ロボットに対する愛情や思いやりを一
層深めることができ、生命の尊さを学ぶことができる。
【0021】請求項12記載のロボットは、貯水タンク
に貯水された水の貯水量を検出する貯水量検出手段と、
この貯水量検出手段にて検出された水の貯水量に基づい
て、燃料電池の発電量を低減する発電量低減手段とを備
えていることを特徴とする。
【0022】このような構成によれば、例えば、貯水タ
ンク内の水が溢れ出しそうな時に燃料電池の発電量を低
減することができるので、単位時間当たりの水の生成量
を抑制することができ、貯水タンク内の水が溢れ出す迄
の時間を延長することができる。しかも、例えば、発電
量低減状態に移行する際にロボットに排泄を要求するよ
うな動作をさせることで、「苦しみ」の感情表現をさせ
ることができる。これにより、飼い主は、実在の犬や猫
などのペットが排泄をしたがっている時に、排泄の世話
をすることで、元気を回復する状況に相当する疑似体験
をすることができる。そして、この疑似体験を通じて、
ロボットに対する愛情や思いやりを一層深めることがで
き、生命の尊さを学ぶことができる。
【0023】請求項13記載のロボットは、所定の時刻
又は時間を計時する計時手段と、この計時手段にて計時
された時刻又は時間に基づいて、燃料電池の発電量を低
減する発電量低減手段とを備えていることを特徴とす
る。このような構成によれば、例えば、計時手段によっ
て、燃料タンクへの液体燃料の補給や、貯水タンクに貯
水された水の排出を定期的に行った場合に、燃料タンク
内の液体燃料が枯渇しそうな時や貯水タンク内の水が溢
れ出しそうな時を予測して燃料電池の発電量を低減する
ことができ、これによって請求項11又は請求項12と
同様の効果を得ることができる。
【0024】請求項14記載のロボットは、発電量低減
手段による燃料電池の発電量の低減を解除する低減解除
手段を備えていることを特徴とする。このような構成に
よれば、例えば、飼い主がロボットの頭部を撫でるなど
の所定の行為をトリガとして燃料電池の発電量の低減を
解除することができる。この場合、ロボットは通常動作
が実行可能となるので、例えば、パワーセーブモードを
解除する際にロボットの尻尾を振ったり、所定の鳴き声
を発生させる制御を行うことで、これから液体燃料を補
給しようとしている飼い主に対して、ロボットに「喜
び」の感情表現をさせることができる。これにより、飼
い主は、ペットに食物を与える際にペットが喜ぶ状況に
相当する疑似体験をすることができる。そして、この疑
似体験を通じて、ロボットに対する愛情や思いやりを一
層深めることができ、生命の尊さを学ぶことができる。
【0025】請求項15記載のロボットは、液体燃料を
燃料注入口から燃料タンクに吸入するための吸入手段を
備えていることを特徴とする。このような構成によれ
ば、簡単に短時間で燃料補給をすることができる。しか
も、例えば、吸入手段の動作時に、ロボットに楽しそう
に食物を食べているような動作をさせることで、「喜
び」の感情表現をさせることができる。これにより、飼
い主は、実在の犬や猫などのペットが喜んで食物を食べ
る状況に相当する疑似体験をすることができる。そし
て、この疑似体験を通じて、ロボットに対する愛情や思
いやりを一層深めることができ、生命の尊さを学ぶこと
ができる。
【0026】請求項16記載のロボットは、液体燃料が
貯留可能な容器部と、燃料注入口に着脱式に接続可能な
燃料供給口とで構成された燃料供給手段により、前記液
体燃料が燃料タンクに供給されるように構成されている
ことを特徴とする。このような構成によれば、液体燃料
の補給が必要な時に、燃料供給手段を燃料注入口に接続
するだけで、簡単に燃料タンクに液体燃料を補給するこ
とができる。これにより、飼い主は、ロボットへの燃料
補給を簡単に行うことができる。
【0027】請求項17記載のロボットでは、燃料タン
クは、燃料供給手段よりも大きな容積で形成されている
ことを特徴とする。このような構成によれば、液体燃料
の補給が必要な時に、燃料供給手段を燃料注入口に接続
して液体燃料を補給する行為を、燃料タンクが満杯にな
るまで複数回繰り返すことができる。これにより、飼い
主は、実在の犬や猫などのペットに食物を与える際に、
ペットの空腹度合いに応じて食物の付与量を調節する状
況に相当する疑似体験をすることができる。そして、こ
の疑似体験を通じて、ロボットに対する愛情や思いやり
を一層深めることができ、生命の尊さを学ぶことができ
る。
【0028】請求項18記載のロボットは、生物の口に
相当する口部を備え、燃料注入口は、前記口部に設けら
れていることを特徴とする。このような構成によれば、
ロボットを実在の犬や猫などのペットに一層疑似化させ
ることができる。これにより、飼い主は、実在の犬や猫
などのペットに食物を与える際に、ペットの口の側まで
食物を運ぶ状況に相当する疑似体験をすることができ
る。そして、この疑似体験を通じて、ロボットに対する
愛情や思いやりを一層深めることができ、生命の尊さを
学ぶことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】[第1の実施例]以下、本発明の
ロボットを犬や猫などのペット型ロボットに適用した場
合の第1の実施例について、図1及び図2を参照しなが
ら説明する。まず、図2は、犬を模したペット型ロボッ
ト(以下、ロボットと称す)1の外観を示すものであ
る。この図2において、ロボット本体2は、胴体部3、
4本の脚部(前脚2本及び後脚2本)4、頭部5及び尻
尾部6で構成されており、特に頭部5には、目部5a、
鼻部5b、口部5c及び耳部5dが形成されている。胴
体部3と他の各部との連結部、脚部4及び耳部5dに
は、駆動手段たるモータ駆動式の関節(図示せず)が設
けられている。目部5aには、視覚に相当するセンサた
るカメラ(CMOSイメージセンサ、図示せず)が設け
られ、耳部5dには、聴覚に相当するセンサたるマイク
(図示せず)が設けられ、口部5cには、声を発する機
能に相当するスピーカ(図示せず)と、食物を食べる機
能に相当する液体燃料を注入するための燃料注入口(後
述、図1参照)10が設けられている。尚、液体燃料と
しては、メタノールと水との混合溶液(以下、単にメタ
ノール燃料と称す)が使用されている。
【0030】ロボット本体2内部には、マイクロコンピ
ュータ(以下、マイコンと称す、図示せず)を主体とし
た電子回路で構成された制御手段たる制御回路(図1参
照)19が設けられており、この制御回路19は、RO
M(図示せず)に記録された制御プログラムを読み込む
ことによって、各関節、カメラ、マイク及びスピーカな
どロボット1全体の電気的な駆動制御を行うようになっ
ている。
【0031】具体的には、この制御回路19は、図示は
しないが、カメラを通じて飼い主などの姿を認識する画
像認識機能、マイクを通じて飼い主などの言葉を認識す
る音声認識機能、飼い主とのコミュニケーションを通じ
て飼い主の表情や言葉を記憶しながら学習する学習手段
たる学習機能、学習内容に基づいて時々刻々と感情を生
成し、この感情に応じて各関節などを駆動させることに
より、走ったり、歩いたり、座ったり、寝ころんだり、
尻尾を振ったり、頭を振ったり、耳を振る等の所定動作
をさせて感情を表現する感情表現手段たる感情表現機能
などを備えて構成されている。即ち、このロボットは、
実在のペットとしての犬に模したものとして作られてお
り、同一のロボットでも、飼い主とのコミュニケーショ
ン内容が異なれば、ロボット自体の成長が異なるように
なっている。尚、このロボットは、通常動作中には、学
習機能にて学習した内容が随時更新されて制御回路19
内の不揮発性メモリ(図示せず)に記憶されるようにな
っている。
【0032】次に、図1は、ロボット1の構造を示すブ
ロック図である。この図1に示すように、燃料注入口1
0は、ロボット1の口部5cに設けられ、第1配管11
を介して、メタノール燃料を貯留するための燃料タンク
12の注入口12aに接続されている。この第1配管1
1には、燃料タンク12に貯留されたメタノール燃料が
燃料注入口10に向かって逆流するのを防止するための
逆流防止手段たる逆流防止弁13が装着されている。
【0033】燃料タンクの底部に設けられた吐出口12
bは、第2配管14を介して、後述する燃料電池15内
の燃料極15aに接続されており、メタノール燃料が燃
料極15aに直接供給されるようになっている。この燃
料極15aは、メタノール燃料から水素を発生させる触
媒で形成されている。また、第2配管14には、燃料タ
ンク12から燃料極15aに供給されるメタノール燃料
の供給量を調節するための供給量調節弁16が装着され
ている。
【0034】燃料電池15は、燃料極15aにてメタノ
ール燃料から水素を直接発生させることにより発電する
DMFC(Direct Methanol Fuel Cell)燃料電池と呼
ばれるものであり、収容タンク17に収容されて構成さ
れている。この燃料電池15は、対向配置された燃料極
(アノード)15aと酸化剤極(カソード)15bとの
間に電解質板15cが狭持されて形成された単位起電部
を、複数個だけ並列又は直列に配置することにより構成
されている。尚、燃料電池15を構成する単位起電部の
個数は、ロボット1を駆動するのに必要な電力に応じて
設定される。
【0035】収容タンク17には、通気口18が設けら
れており、この通気口18は、外部の空気(酸素)を酸
化剤極15bに吸入したり、発電時に発生した二酸化炭
素を外部に放出するために使用される。
【0036】燃料電池15にて発電された直流電力は、
ロボット1内の全ての負荷回路(電子回路)に供給され
るようになっている。図1には、電子回路の一例とし
て、制御回路19、及び、各関節を駆動するための駆動
回路20が示されている。尚、燃料電池15の発電作用
によって生成された水は、図示しない蒸発手段によって
自然蒸発させるようになっている。
【0037】<ロボット1の飼育時の作用説明>次に、
飼い主が、ロボット1の飼育をする場合の作用について
説明する。まず、燃料タンク12内にメタノール燃料が
貯留されていない初期状態では、燃料電池15は発電動
作を行わないので、ロボット1は動作が停止した状態
(生命活動が停止した状態)になっている。そこで、飼
い主が、燃料注入口10からメタノール燃料を補給する
と、燃料タンク12には、メタノール燃料が貯留され
る。尚、これは、ペットに食物を与えた状態に相当す
る。
【0038】また、初期状態では、供給量調節弁13が
開口した状態になっており、燃料タンク12に貯留され
たメタノール燃料は、第2配管14を介して燃料極15
aに供給される。そして、燃料極15aでは、下記
(1)式に示すようにして、メタノールと水との化学反
応が発生し、水素(水素イオン)が生成される。 CHOH+HO → 6H+CO+6e ・・・ (1)
【0039】この水素イオンは電解質板15cを通過し
て、酸化剤極15bに到達する。このとき、酸化剤極1
5bでは、(2)式に示すようにして、水素イオンと空
気中の酸素との化学反応が発生し、水が生成される。 6H+3/2O+6e → 3HO ・・・ (2)
【0040】これら燃料極15a及び酸化剤極15bで
の化学反応は、(3)式のようにまとめることができ
る。 CHOH+3/2O → CO+HO ・・・ (3) 即ち、メタノールと空気中の酸素とが反応して二酸化炭
素及び水が生成される過程において、燃料極15a側に
発生した電子が、燃料極15aから例えば制御回路19
及び駆動回路20などの電子回路を通って酸化剤極15
bに流れることにより、発電が行われる。
【0041】このようにして、燃料電池15にて所定量
以上の直流電力が発電されるようになると、制御回路1
9や駆動回路20など全ての電子回路が動作を開始す
る。このとき、まず、マイコンにて制御プログラムが読
み込まれ、制御回路19によるロボット1全体の電気的
な駆動制御が開始される。尚、これは、生命活動を開始
した状態に相当する。そして、ロボット1は通常動作に
移行する。
【0042】ロボットの通常動作中において、飼い主が
ロボットに話しかけたり触れたりすると、制御回路19
では、学習機能によって飼い主とのコミュニケーション
内容が記憶され、この学習内容に基づいて感情が生成さ
れ、この感情に応じて所定動作の駆動制御が行われる。
このようにしてロボットは、飼い主とのコミュニケーシ
ョンを行う度にその内容を学習しながら成長してゆく。
これにより、飼い主は、愛情を持ってロボット1とコミ
ュニケーションを図ることができる。また、飼い主は、
このコミュニケーションを通じて日頃の社会生活を通じ
て蓄積したストレスを癒すことができる。尚、ロボット
1の通常動作を維持させるため(生命活動を維持させる
ため)には、飼い主は、燃料タンク12内のメタノール
燃料が枯渇する前に、燃料注入口10からメタノール燃
料を補給する必要がある。
【0043】ところで、例えば、飼い主がメタノール燃
料を補給し忘れたために、燃料タンク12内のメタノー
ル燃料が枯渇してしまった場合には、ロボット1は、動
作が停止した状態(生命活動が停止した状態)になる。
尚、このロボット1は、通常動作中には、学習機能にお
いて、学習した内容が随時更新されて、制御回路19内
の不揮発性メモリに記憶されるようになっているので、
飼い主が再度燃料注入口10からメタノール燃料を補給
した場合には、ロボット1は、通常動作を停止した直前
の状態に戻って、通常動作に復帰する。
【0044】このように本第1の実施例では、水素を発
生させることが可能なメタノール燃料を外部から注入す
るための燃料注入口10と、この燃料注入口10に注入
されたメタノール燃料を貯留する燃料タンク12と、こ
の燃料タンク12に貯留されたメタノール燃料より発生
させた水素と空気中の酸素とを反応させて発電を行う燃
料電池15とを備えてロボット1を構成するようにし
た。
【0045】このような構成によれば、飼い主は、ロボ
ット1と遊んだり、ロボット1に対して愛情を持って接
したりすることにより、日頃の社会生活を通じて蓄積し
たストレスに対するメンタルヘルスケアを受けることが
できる。また、ロボット1は、燃料タンク12に貯留さ
れたメタノール燃料が枯渇した場合に動作を正常に維持
させることができなくなるので、飼い主は、燃料タンク
12内のメタノール燃料が枯渇しないように例えば所定
時間間隔毎に燃料注入口10からメタノール燃料を補給
する必要がある。これにより、飼い主は、実在の犬に食
物を与える世話に相当する疑似体験をすることができ、
自分以外の生命の尊さやそれへの思いやりを培うことが
できる。即ち、生命の尊さに対する情操教育を学ぶこと
ができる。
【0046】また、燃料電池15は、メタノール燃料か
ら水素イオンを直接発生させる燃料極15aを備えたD
MFC燃料電池で構成したので、メタノール燃料から水
素を生成するための改質器を設けずに済み、その分、ロ
ボット本体2の小型化・軽量化を図ることができると共
に、ロボット1の製造コストを低減することができる。
【0047】また、燃料注入口10及び燃料タンク12
間の第1配管11には、メタノール燃料が燃料タンク1
2から燃料注入口10に逆流するのを防止するための逆
流防止弁13を設けたので、ロボット1が動きの激しい
動作などをすることによって、燃料タンク12が揺れた
り傾いたりした場合にも、燃料タンク12に貯留された
メタノール燃料が燃料注入口10に向かって逆流し、燃
料注入口10からこぼれ出してしまうような不具合を未
然に防ぐことができる。
【0048】また、燃料注入口10を口部5cに設けた
ので、ロボット1を実在の犬に一層疑似化させることが
できる。これにより、飼い主は、実在の犬に食物を与え
る際に、犬の口まで食物を運ぶ状況に相当する疑似体験
をすることができる。そして、この疑似体験を通じて、
ロボット1に対する愛情や思いやりを一層深めることが
でき、生命の尊さを学ぶことができる。
【0049】[第2の実施例]次に、本発明の第2の実
施例について、図3を参照しながら説明する。尚、第1
の実施例と同一部分については同一符号を付して説明を
省略し、以下、異なる部分についてのみ説明する。
【0050】図3は、ロボット30の構造を示すブロッ
ク図である。この図3に示すように、燃料タンク12に
は、メタノール燃料の貯留量を検出するための貯留量検
出手段たる貯留量検出センサ31が設けられている。貯
留量検出センサ31にて検出された貯留量検出信号は、
制御回路19に出力される。
【0051】ロボット30の目部5a(図2参照)に
は、LED32が設けられており、これらLED32、
及び、ロボット30の口部5cに設けられたスピーカ3
3で報知手段が構成されている。そして、これらLED
32及びスピーカ33は、制御回路19によって駆動制
御される。
【0052】制御回路19には、制御プログラム(ソフ
トウェア)により、燃料不足検出機能34及び報知制御
機能35が形成されている。燃料不足検出機能34で
は、予め設定された燃料不足検出基準量と、貯留量検出
信号に基づいた燃料タンク12内におけるメタノール燃
料の貯留量との比較が行われ、貯留量が燃料不足検出基
準量を下回ったとの判定がなされた場合には、報知制御
機能35に対して燃料補給信号が出力される。報知制御
機能35では、燃料補給信号を受けると、飼い主に対し
てメタノール燃料の補給を促すような所定の動作パター
ンに基づいて各関節を駆動し、所定の点灯パターンでL
ED32を点灯し、所定の音声パターンでスピーカ33
から音を出力するような報知動作が行われる。
【0053】このように本第2の実施例では、貯留量検
出センサ31にて燃料タンク12に貯留されたメタノー
ル燃料の貯留量を検出し、貯留量が燃料不足検出基準量
を下回った場合に、LED32を点灯させたりスピーカ
33から音を出力させたりすることにより、飼い主に対
してメタノール燃料の補給を促す報知を行うようにした
ので、飼い主は、この報知によって、燃料タンク12内
のメタノール燃料が枯渇しそうな状態を把握することが
でき、ロボット30が通常動作を停止する前に、メタノ
ール燃料を補給することができる。これにより、飼い主
は、実在の犬がお腹を空かした時に、食物を与える世話
に相当する疑似体験をすることができる。そして、この
疑似体験を通じて、ロボット30に対する愛情や思いや
りを一層深めることができ、生命の尊さを学ぶことがで
きる。
【0054】[第3の実施例]次に、本発明の第3の実
施例について、図4を参照しながら説明する。尚、第2
の実施例と同一部分については同一符号を付して説明を
省略し、以下、異なる部分についてのみ説明する。
【0055】図4は、ロボット40の構造を示すブロッ
ク図である。この図4に示すように、制御回路19に
は、制御プログラム(ソフトウェア)により、計時手段
たるタイマ機能41が形成されている。このタイマ機能
41は、時刻を計時するように構成され、計時された時
刻が、予め設定された燃料補給報知時刻(例えば、7:
00、12:00、18:00)に達すると、報知制御
機能35に対して燃料補給信号を出力する。そして、報
知制御機能35では、タイマ機能から出力された燃料補
給信号を受けた場合にも、第2の実施例と同様の報知動
作が行われる。
【0056】このように本第3の実施例では、タイマ機
能41にて計時された時刻が燃料補給報知時刻に達した
場合に、第2の実施例と同様にして飼い主に対してメタ
ノール燃料の補給を促す報知を行うようにしたので、例
えば、燃料補給報知時刻を7:00、12:00、1
8:00のように設定することで、飼い主は、自分が食
事を摂るのに合わせてロボット40にメタノール燃料を
与えることができる。これにより、飼い主は、実在の犬
に定期的に食物を与える世話に相当する疑似体験をする
ことができる。そして、この疑似体験を通じて、ロボッ
ト40に対する愛情や思いやりを一層深めることがで
き、生命の尊さを学ぶことができる。
【0057】尚、本第3の実施例では、時刻を計時する
ようにタイマ機能41を構成したが、これに限定される
ものではなく、例えば、時間を計時するようにタイマ機
能41を構成してもよい。この場合、例えば、メタノー
ル燃料の補給時をスタート時点として時間の計時を開始
し、計時された時間が予め設定された燃料補給報知時間
に達した場合に、報知制御機能35に対して燃料補給信
号を出力する(報知動作を行う)ようにしてもよい。
【0058】また、以下のような方法により、タイマ機
能41を貯留量検出センサ31に代用させることもでき
る。即ち、例えば、予めメタノール燃料の補給1回当た
りの補給量を所定量に設定しておき、この補給1回分の
メタノール燃料が消費される迄の平均持続時間を求めて
おく。そして、タイマ機能41にて、メタノール燃料の
補給時をスタート時点として時間の計時を開始し、計時
された時間が平均持続時間に達する時間に近づいた場合
に、報知制御機能35に対して燃料補給信号を出力する
(報知動作を行う)。この場合、貯留量検出センサ31
を省略して、ロボット40の製造コストを低減すること
も可能となる。
【0059】[第4の実施例]次に、本発明の第4の実
施例について、図5を参照しながら説明する。尚、第3
の実施例と同一部分については同一符号を付して説明を
省略し、以下、異なる部分についてのみ説明する。
【0060】図5は、ロボット50の構造を示すブロッ
ク図である。この図5に示すように、制御回路19に
は、制御プログラム(ソフトウェア)により、報知禁止
手段たる報知禁止機能51が形成されている。この報知
禁止機能51は、タイマ機能41によって計時された時
刻が予め設定された報知禁止時間帯(例えば22:00
〜6:00)になると、報知制御機能35に対して報知
禁止信号を出力する。そして、報知制御機能35では、
報知禁止信号を受けている期間中は報知動作を禁止す
る。
【0061】このように本第4の実施例では、タイマ機
能41にて計時された時刻が報知禁止時間帯になると、
報知禁止機能51によって報知制御機能35による報知
動作を禁止させるようにしたので、例えば、報知禁止時
間帯を22:00〜6:00のように設定することで、
隣近所が寝静まるような夜間に報知動作を禁止させるこ
とができる。これにより、夜中に隣近所に対して騒音に
より迷惑をかけるようなことを未然に防止することがで
きる。
【0062】[第5の実施例]次に、本発明の第5の実
施例について、図6を参照しながら説明する。尚、第3
の実施例と同一部分については同一符号を付して説明を
省略し、以下、異なる部分についてのみ説明する。
【0063】図6は、ロボット60の構造を示すブロッ
ク図である。この図60に示すように、制御回路19に
は、制御プログラム(ソフトウェア)により、発電量低
減手段たるパワーセーブ機能61が形成されている。こ
のパワーセーブ機能61では、所定のパワーセーブ条件
(後述)が満たされると、制御回路19を必要最低限の
動作のみ駆動させるパワーセーブモードに設定すると共
に、制御回路19以外の全ての電子回路への電力供給を
停止する制御が行われる。また、制御回路19では、パ
ワーセーブモードが設定された時に、ロボット60を空
腹で弱り果てて寝そべった状態の姿勢にする制御が行わ
れる。
【0064】尚、燃料不足検出機能34には、予め、第
1の燃料不足検出基準量、及び、第2の燃料不足検出基
準量が設定されている。ここで、第1の燃料不足検出基
準量は、貯留量に若干の余裕があるがメタノール燃料の
補給を必要とする場合の基準量であり、第2の燃料不足
検出基準量は、貯留量が枯渇寸前で直ぐにでもメタノー
ル燃料の補給を必要とする場合の基準量である。また、
タイマ機能41は、時刻及び時間が計時可能に構成され
ている。
【0065】パワーセーブ機能61では、パワーセーブ
作動条件として、以下の〜のうちの何れか一つを選
択して設定することが可能に構成されている。 燃料タンク12内のメタノール燃料の貯留量が、第
1の燃料不足検出基準量を下回った時点をスタート時点
とした所定時間経過時点。 燃料補給報知時刻(第3の実施例参照)をスタート
時点とした所定時間経過時点。 燃料タンク12内のメタノール燃料の貯留量が、第
2の燃料不足検出基準量を下回った時点。 尚、この設定は、胴体部3(図2参照)に設けられた図
示しない設定ボタンを操作して行うようになっている。
【0066】このように本第5の実施例では、上記〜
の中から選択されたパワーセーブ作動条件が満たされ
た場合に、パワーセーブ機能61によって、制御回路1
9をパワーセーブモードに切り換えると共に、制御回路
19以外の全ての電子回路への電力供給を停止させるよ
うにしたので、例えば、燃料タンク12内のメタノール
燃料が枯渇しそうな時に、燃料電池15の発電量を低減
することができ、残り少ない燃料でも、最小限の機能を
維持しつつ、燃料補給を待つことができる。しかも、パ
ワーセーブ状態に移行する際にロボット60を空腹で弱
り果てて寝そべった状態の姿勢に制御することで、ロボ
ット60に「悲しみ」の感情表現をさせることができ
る。これにより、飼い主は、実在の犬が空腹で弱り果て
ている時に、食物を与えることで、元気を回復する状況
に相当する疑似体験をすることができる。そして、この
疑似体験を通じて、ロボット60に対する愛情や思いや
りを一層深めることができ、生命の尊さを学ぶことがで
きる。
【0067】[第6の実施例]次に、本発明の第6の実
施例について、図7を参照しながら説明する。尚、第5
の実施例と同一部分については同一符号を付して説明を
省略し、以下、異なる部分についてのみ説明する。
【0068】図7は、ロボット70の構造を示すブロッ
ク図である。この図7に示すように、ロボット70の胴
体部3(図2参照)にはボタンスイッチ71が設けられ
ており、飼い主が押すことによりオンした場合にパワー
セーブ状態を解除するための解除信号が出力されるよう
になっている。また、ロボット70の頭部5(図2参
照)には衝撃センサ72が設けられており、所定の衝撃
を検出した場合に前記解除信号が出力されるようになっ
ている。更に、音声認識機能73では、耳部5d(図2
参照)に設けられたマイク74からパワーセーブ状態を
解除するための所定の言葉を検出した場合に前記解除信
号が出力されるようになっている。
【0069】即ち、本第6の実施例では、以下の〜
のうちの何れかのパワーセーブ解除条件が満たされた場
合に解除信号が出力される。 飼い主が、スイッチをオンさせた場合。 飼い主が、頭部を撫でたり揺すったりした場合。 飼い主が、パワーセーブを解除するための所定の言
葉を発した場合。
【0070】制御回路19には、制御プログラム(ソフ
トウェア)により、低減解除手段たるパワーセーブ解除
機能75が形成されている。このパワーセーブ解除機能
75では、前記解除信号が検出されると、制御回路19
に設定されたパワーセーブモードを解除すると共に、パ
ワーセーブ状態にあった各電子回路への電力供給を再開
させる制御が行われる。また、制御回路19では、パワ
ーセーブ状態が解除された時に、ロボット70の尻尾部
6(図2参照)を所定時間だけ振る制御が行われると共
に、所定の鳴き声をスピーカ33から発生させる制御が
行われる。
【0071】このように本第6の実施例では、パワーセ
ーブ機能61の動作中に、上記〜のうちの何れかの
パワーセーブ解除条件が満たされた場合に、パワーセー
ブ解除機能75によって、制御回路19に設定されたパ
ワーセーブモードを解除すると共に、パワーセーブ状態
にあった電子回路への電力供給を再開させるようにした
ので、ロボット70は通常動作が実行可能となる。しか
も、パワーセーブモードを解除する際にロボット70の
尻尾部6を振ったり、所定の鳴き声を発生させる制御を
行うことで、これからメタノール燃料を補給しようとし
ている飼い主に対して、ロボット70に「喜び」の感情
表現をさせることができる。これにより、飼い主は、実
在の犬に食物を与える際に、犬に対して愛情を感じる状
況に相当する疑似体験をすることができる。そして、こ
の疑似体験を通じて、ロボット70に対する愛情や思い
やりを一層深めることができ、生命の尊さを学ぶことが
できる。
【0072】[第7の実施例]次に、本発明の第7の実
施例について、図8を参照しながら説明する。尚、第1
の実施例と同一部分については同一符号を付して説明を
省略し、以下、異なる部分についてのみ説明する。
【0073】図8は、ロボット80の構造を示すブロッ
ク図である。この図8に示すように、燃料電池15の収
容タンク17には、第3配管81を介して、発電時に発
生した水を貯水するための貯水タンク82が接続されて
いる。貯水タンク82の吐出口82aは、第4配管83
を介して、貯水タンク82内の水を外部に排出するため
の排水口84に接続されている。排水口84は、胴体部
3(図2参照)の後方側下方部に設けられている。第4
配管83には、貯水タンク82から排水口84に排出さ
れる水の排出量を制御する排出制御手段たる排出制御弁
85が装着されている。
【0074】<貯水タンク82内の水を排出させる場合
の作用説明>次に、飼い主が、貯水タンク82内に貯水
された水を排出させる場合の作用について説明する。ロ
ボット80の通常動作中において排出制御弁85は閉じ
られており、燃料電池15の発電作用によって生成され
た水は貯水タンク82に貯水されていく。飼い主は、メ
タノール燃料を補給してから所定の時間が経過した頃
に、ロボット80を所定の排出場所(例えば砂地で形成
された排泄場所)に連れて行き、ロボット80に対して
貯水タンク82内に貯水された水を排出させるための所
定の言葉を発する。制御回路19では、前記所定の言葉
が検出されると、ロボット80の姿勢を排水口84から
水が排出可能な状態にする制御が行われる。続いて、排
出制御弁85を開く制御が行われ、排水口84から排出
場所に向けて水が排出される。そして、所定時間経過
後、排出制御弁85を閉じる制御が行われ、水の排出動
作が完了する。
【0075】尚、所定の排出場所は必要に応じて設けれ
ばよいものであり、これに限定されるものではなく、例
えば、ロボット80の貯水タンク82から水を排出させ
る場合に、排水口84の下方に容器などを置くようにし
てもよい。
【0076】このように第7の実施例では、燃料電池1
5にて水素と酸素との結合反応により生成された水を貯
水するための貯水タンク82と、この貯水タンク82に
貯水された水を外部に排出するための排水口84とを設
けたので、飼い主は、ロボット80に対して、貯水タン
ク82に貯水された水が溢れ出す前に、排水口84から
水を排出させる世話をすることができる。これにより、
飼い主は、実在の犬の排泄の世話に相当する疑似体験を
することができ、自分以外の生命の尊さやそれへの思い
やりを培うことができる。
【0077】また、排水口84からの水の排出を制御す
るための排出制御弁85を設けたので、貯水タンク82
に貯水された水の排出量を制御することができる。これ
により、ロボット80における水の排出動作を、実在の
犬における排泄動作により一層近づけることができる。
【0078】[第8の実施例]次に、本発明の第8の実
施例について、図9を参照しながら説明する。尚、第3
及び第7の実施例と同一部分については同一符号を付し
て説明を省略し、以下、異なる部分についてのみ説明す
る。
【0079】図9は、ロボット90の構造を示すブロッ
ク図である。この図9に示すように、貯水タンク82に
は、水の貯水量を検出するための貯水量検出手段たる貯
水量検出センサ91が設けられている。貯水量検出セン
サ91にて検出された貯水量検出信号は、制御回路19
に出力される。
【0080】制御回路19には、制御プログラム(ソフ
トウェア)により、満水検出機能92、タイマ機能41
及び報知制御機能35が形成されている。満水検出機能
92では、予め設定された満水検出基準量と、貯水量検
出信号に基づいた貯水タンク12内における水の貯水量
との比較が行われ、貯水量が満水検出基準量を上回った
との判定がなされた場合には、報知制御機能35に対し
て排水要求信号が出力される。
【0081】タイマ機能41は、時刻を計時するように
構成され、計時された時刻が、予め設定された排水要求
報知時刻に達すると、報知制御機能35に対して排水要
求信号が出力される。本第8の実施例では、この排水要
求報知時刻は、例えば、6:00、10:00、15:
00、20:00に設定されている。
【0082】報知制御機能35では、排水要求信号を受
けると、飼い主に対して水の排出を要求するような動作
パターンに基づいて各関節を駆動し、所定の点灯パター
ンでLED32を点灯し、所定の音声パターンでスピー
カ33から音を出力するような報知動作が行われる。
【0083】このように本第8の実施例では、貯水タン
ク82に貯水された水の貯水量を貯水量検出センサ91
にて検出し、貯水量が満水検出基準量を上回った場合に
は、飼い主に対して水の排水を要求する報知を行うよう
にしたので、飼い主は、この報知によって、貯水タンク
82内の水が満水であることを察知して、この水が溢れ
出す前に外部へ排出させることができる。これにより、
飼い主は、実在の犬が排泄をしたがっている気配を察知
して、排泄の世話をする状況に相当する疑似体験をする
ことができる。
【0084】また、タイマ機能41にて計時された時刻
が排水要求報知時刻に達した場合に、飼い主に対して水
の排水を要求する報知を行うようにしたので、例えば、
排水要求報知時刻を6:00、10:00、15:0
0、20:00のように設定することで、飼い主は、定
期的に、ロボット90に対して水を排出口84から排出
させる世話をすることができる。これにより、飼い主
は、実在の犬の排泄の世話を定期的に行う状況に相当す
る疑似体験をすることができる。そして、これらの疑似
体験を通じて、ロボット90に対する愛情や思いやりを
一層深めることができ、生命の尊さを学ぶことができ
る。
【0085】尚、本第8の実施例では、時刻を計時する
ようにタイマ機能41を構成したが、これに限定される
ものではなく、例えば、時間を計時するようにタイマ機
能41を構成して、第3の実施例と同様にして、報知動
作を行うようにしてもよい。
【0086】また、本第8の実施例では、貯水量検出セ
ンサ91によって、貯水タンク82内の水が満水になっ
た場合を検出するようにしたが、第3の実施例と同様に
して、タイマ機能41を貯水量検出センサ91に代用さ
せることもできる。この場合には、貯水量検出センサ9
1を省略して、ロボット90の製造コストを低減するこ
とができる。
【0087】[第9の実施例]次に、本発明の第9の実
施例について、図10を参照しながら説明する。尚、第
8の実施例と同一部分については同一符号を付して説明
を省略し、以下、異なる部分についてのみ説明する。
【0088】図10は、ロボット100の構造を示すブ
ロック図である。この図10に示すように、制御回路1
9には、制御プログラム(ソフトウェア)により、第5
の実施例で示したものと同様のパワーセーブ機能101
が形成されている。このパワーセーブ機能101は、所
定のパワーセーブ条件(後述)が満たされた場合に動作
するようになっている。また、制御回路19では、パワ
ーセーブモードが設定された時に、ロボットを困り果て
てうずくまった状態の姿勢にする制御が行われる。
【0089】尚、満水検出機能92には、予め、第1の
満水検出基準量、及び、第2の満水検出基準量が設定さ
れている。ここで、第1の満水検出基準量は、水が溢れ
出す迄には若干の余裕があるが、水の排出を必要とする
場合の基準量であり、第2の満水検出基準量は、水が溢
れ出す寸前で、直ぐにでも水の排出を必要とする場合の
基準量である。また、タイマ機能41は、時刻及び時間
が計時可能に構成されている。
【0090】本第9の実施例におけるパワーセーブ機能
101では、パワーセーブ条件として、以下の〜の
うちの何れか一つを選択して設定することが可能に構成
されている。 貯水タンク82内の水の貯水量が、第1の満水検出
基準量を上回った時点をスタート時点とした所定時間経
過時点。 排出要求報知時刻(第8の実施例参照)をスタート
時点とした所定時間経過時点。 貯水タンク82内の水の貯水量が、第2の満水検出
基準量を上回った時点。
【0091】このように本第9の実施例では、〜の
中から選択されたパワーセーブ条件が満たされた場合
に、パワーセーブ機能101によって、制御回路19を
パワーセーブモードに切り換えると共に、制御回路19
以外の全ての電子回路への電力供給を停止させるように
したので、例えば、貯水タンク82内の水が溢れ出しそ
うな時に、燃料電池15の発電量を低減することができ
る。これにより、単位時間当たりの水の生成量を抑制す
ることができ、貯水タンク82内の水が溢れ出す迄の時
間を延長することができる。しかも、例えば、パワーセ
ーブ状態に移行する際に、ロボット100を困り果てて
うずくまった状態の姿勢にすることで、「排泄」の感情
表現をすることができる。これにより、飼い主は、実在
の犬が排泄をしたがっている時に、排泄の世話をするこ
とで、元気を回復するような状況に相当する疑似体験を
することができる。そして、この疑似体験を通じて、ロ
ボット100に対する愛情や思いやりを一層深めること
ができ、生命の尊さを学ぶことができる。
【0092】[第10の実施例]次に、本発明の第10
の実施例について説明する。尚、本第10の実施例のロ
ボットは、第1の実施例に示したロボットと同構成であ
るので、図1を参照しながら説明することとする。
【0093】燃料供給器は、図示はしないが、メタノー
ル燃料が貯留可能なボトル型の容器部と、この容器部の
開口部に装着された燃料供給口とで構成されている。こ
の燃料供給口は、ロボット1の燃料注入口10に着脱式
に接続可能に形成されている。
【0094】飼い主は、ロボット1にメタノール燃料を
補給する場合には、容器部内にメタノール燃料が注入さ
れた燃料供給器の燃料供給口をロボット1の燃料注入口
10に接続する。これにより、燃料供給器内のメタノー
ル燃料が燃料注入口10を介して燃料タンク12に貯留
される。そして、飼い主は、燃料タンク12へのメタノ
ール燃料の補給が完了した時点で燃料供給口をロボット
1の燃料注入口10から外す。
【0095】このように本第10の実施例では、ロボッ
ト1の燃料注入口10に着脱式に接続可能な燃料供給器
を使って、ロボット1にメタノール燃料を補給するよう
にしたので、メタノール燃料の補給が必要な時に、燃料
供給器の燃料供給口をロボット1の燃料注入口10に接
続するだけで、簡単にメタノール燃料を補給することが
できる。これにより、飼い主は、実在の犬に、食物を与
える世話に相当する疑似体験をすることができる。そし
て、この疑似体験を通じて、ロボット1に対する愛情や
思いやりを一層深めることができ、生命の尊さを学ぶこ
とができる。
【0096】[第11の実施例]次に、本発明の第11
の実施例について説明する。尚、本第11の実施例のロ
ボットは、第1の実施例に示したロボットと同構成であ
るので、図1を参照しながら説明することとする。
【0097】燃料供給器は、図示はしないが、メタノー
ル燃料が貯留可能なボトル型の容器部と、この容器部の
開口部に装着された燃料供給口とで構成されている。こ
の燃料供給口は、電動式吸引ポンプ(図示せず)を介し
て、ロボット1の燃料注入口10に接続可能に形成され
ている。
【0098】ロボット1にメタノール燃料を補給する場
合には、飼い主は、まず、容器部内にメタノール燃料が
注入された燃料供給器の燃料供給口を電動式吸引ポンプ
の吸込口に接続し、この電動式吸引ポンプの吐出口をロ
ボット1の燃料注入口10に接続する。続いて、電動式
吸引ポンプを駆動する。これにより、燃料供給器内のメ
タノール燃料がロボット1の燃料注入口10を通って燃
料タンク12に貯留される。そして、燃料タンク12へ
のメタノール燃料の補給が完了した時点で、電動式吸引
ポンプをロボット1の燃料注入口10から外す。
【0099】このように本第11の実施例では、電動式
吸引ポンプを使って、燃料供給器からロボット1の燃料
タンク12にメタノール燃料を補給するようにしたの
で、燃料供給器とロボット1との位置関係に関係なく、
簡単に、しかも短時間で、メタノール燃料の補給をする
ことができる。これにより、飼い主は、実在の犬に、食
物を与える世話に相当する疑似体験をすることができ、
請求項10と同様の効果を得ることができる。尚、本第
11の実施例では、電動式吸引ポンプを使用したが、こ
れに限定されるものではなく、例えば、手動式吸引ポン
プを使用してもよい。
【0100】[第12の実施例]次に、本発明の第12
の実施例について説明する。尚、本第12の実施例のロ
ボットは、第1の実施例に示したロボットと同構成であ
るので、図1を参照しながら説明することとする。
【0101】ロボット1の逆流防止弁13及び燃料タン
ク12間の第1配管11には、燃料注入口10からメタ
ノール燃料を吸入して燃料タンク12に貯留させるため
の吸入手段たる電動式吸引ポンプ(図示せず)が設けら
れている。また、ロボット1の燃料注入口10には、燃
料供給器の燃料供給口が接続されたことを検出するため
の接続検出センサ(図示せず)が設けられている。そし
て、制御回路19では、接続検出センサから出力された
接続検出信号を検出することに基づいて、電動式吸引ポ
ンプを駆動するようになっている。
【0102】ロボット1にメタノール燃料を補給する場
合には、飼い主は、容器部内にメタノール燃料が注入さ
れた燃料供給器の燃料供給口を、ロボット1の燃料注入
口10に接続する。すると、接続検出センサからは、接
続検出信号が出力され、制御回路19では、接続検出信
号を検出することに基づいて、電動式吸引ポンプの駆動
が開始される。これにより、燃料供給器内のメタノール
燃料が、燃料注入口10を通って、燃料タンク12に貯
留される。また、制御回路19では、電動式吸引ポンプ
の動作時に、ロボット1が楽しそうに食物を食べている
ような状態の姿勢にする制御が行われる。
【0103】この後、飼い主は、燃料タンク12へのメ
タノール燃料の補給が完了した時点で、燃料供給口をロ
ボット1の燃料注入口10から外す。すると、接続検出
センサからは、接続検出信号の出力が停止され、制御回
路19では、接続検出信号の出力停止を検出することに
基づいて、電動式吸引ポンプの駆動が停止される。
【0104】このように本第12の実施例では、ロボッ
ト1に内蔵された電動式吸引ポンプを使って、燃料供給
器からロボット1の燃料タンク12にメタノール燃料を
補給するようにしたので、簡単に、短時間で、燃料補給
をすることができる。しかも、電動式吸引ポンプの動作
時に、ロボット1が楽しそうに食物を食べているような
動作をさせることで、「喜び」の感情表現をさせること
ができる。これにより、飼い主は、実在の犬が喜んで食
物を食べる状況に相当する疑似体験をすることができ
る。そして、この疑似体験を通じて、ロボット1に対す
る愛情や思いやりを一層深めることができ、生命の尊さ
を学ぶことができる。
【0105】[第13の実施例]次に、本発明の第13
の実施例について説明する。尚、本第13の実施例のロ
ボットは、第2の実施例に示したロボットの燃料不足検
出機能を後述する燃料満杯検出機能に入れ替えたもので
あり、その他の部分については同一なので、図3を参照
しながら説明することとする。
【0106】図3に示すように、制御回路19には、制
御プログラム(ソフトウェア)により、燃料満杯検出機
能110が形成されている。燃料満杯検出機能110で
は、予め設定された燃料満杯検出基準量と、貯留量検出
信号に基づいた燃料タンク12内におけるメタノール燃
料の貯留量との比較が行われ、貯留量が燃料満杯検出基
準量を上回ったとの判定がなされた場合には、報知制御
機能35に対して燃料満杯信号が出力される。報知制御
機能35では、燃料満杯信号を受けると、第2の実施例
と同様にして、飼い主に対してメタノール燃料の補給を
停止するための報知動作が行われる。
【0107】このように本第13の実施例では、貯留量
検出センサ31にて燃料タンク12に貯留されたメタノ
ール燃料の貯留量を検出し、貯留量が燃料満杯検出基準
量を上回った場合には飼い主に対してメタノール燃料の
補給を停止するための報知を行うようにしたので、飼い
主は、この報知によって、燃料タンク12内のメタノー
ル燃料が溢れ出す前に燃料補給を停止することができ
る。これにより、飼い主は、実在の犬がお腹が満腹にな
ったときに、食物を食べなくなるのに相当する疑似体験
をすることができる。そして、この疑似体験を通じて、
ロボット30に対する愛情や思いやりを一層深めること
ができ、生命の尊さを学ぶことができる。
【0108】[第14の実施例]次に、本発明の第14
の実施例について説明する。尚、本第14の実施例のロ
ボットは、第1の実施例に示したロボットと同構成であ
るので、図1を参照しながら説明することとする。
【0109】燃料供給器は、図示はしないが、メタノー
ル燃料が貯留可能なボトル型の容器部と、この容器部の
開口部に装着された燃料供給口とで構成されている。こ
の燃料供給器1個当たりのの容積は、燃料タンク12の
容積よりも小さく、例えば、燃料タンク12の容積の1
/5に形成されている。
【0110】ロボット1にメタノール燃料を補給する場
合には、飼い主は、容器部内にメタノール燃料が注入さ
れた燃料供給器の燃料供給口を、ロボット1の燃料注入
口10に接続する。これにより、燃料供給器内のメタノ
ール燃料が、燃料注入口10を介して、燃料タンク12
に貯留される。但し、1回の補給では、燃料タンク12
内の容積の1/5だけしかメタノール燃料を補給するこ
とができない。そのため、燃料タンク12内をメタノー
ル燃料で満杯にする場合には、燃料タンク12内の残量
に応じて、燃料供給器によるメタノール燃料の補給を最
大5回まで繰り返す必要がある。そして、燃料タンクへ
のメタノール燃料の補給が完了した時点で、飼い主は、
燃料供給口をロボット1の燃料注入口10から外す。
【0111】このように本第14の実施例では、燃料タ
ンク12の容積を燃料供給器1個当たりの容積よりも大
きくなるように(燃料タンク12の容積が燃料供給器1
個当たりの容積の5倍になるように)したので、メタノ
ール燃料の補給が必要な時に、燃料供給器を燃料注入口
10に接続してメタノール燃料を補給する行為を、燃料
タンク12が満杯になるまで複数回繰り返すことができ
る。これにより、飼い主は、実在の犬に食物を与える際
に、犬の空腹度合いに応じて食物の付与量を調節する状
況に相当する疑似体験をすることができる。そして、こ
の疑似体験を通じて、ロボット1に対する愛情や思いや
りを一層深めることができ、生命の尊さを学ぶことがで
きる。
【0112】[第15の実施例]次に、本発明の第15
の実施例について説明する。尚、本第15の実施例のロ
ボットは、第1の実施例に示したロボットと同構成であ
るので、図1を参照しながら説明することとする。
【0113】ロボットの胴体部3(図2参照)には、図
示はしないが、燃料タンク12を着脱可能に格納するた
めの格納庫(図示せず)が設けられている。飼い主は、
ロボット1にメタノール燃料を補給する場合には、格納
庫から燃料タンク12を取り外し、外部にて、燃料タン
ク12にメタノール燃料を注入するようにして補給を行
う。そして、燃料タンク12内をメタノール燃料で満杯
にした後に、再び、燃料タンク12を格納庫に格納す
る。
【0114】このように本第15の実施例では、ロボッ
ト1の胴体部3に、燃料タンク12を着脱可能に格納す
るための格納庫を設けたので、燃料タンク12を燃料供
給器として兼用することができる。これにより、燃料補
給を、短時間で確実に行うことができ、しかも、燃料注
入過多による溢れ出しを防止することができる。
【0115】尚、本発明は、上記し、且つ図面に示す実
施例にのみ限定されるものではなく、次のような変形、
拡張が可能である。本発明の実施例では、燃料電池をD
MFC燃料電池に適用したが、これに限定されるもので
はなく、改質器を備えた燃料電池に適用してもよい。
【0116】本発明の実施例では、ロボットとして実在
の犬を模したペット型ロボットに適用したが、これに限
定されるものではなく、例えば猫など他の動物を模した
ものに適用してもよい。また、ロボットは、ペット型ロ
ボットに限定されるものではなく、人間や想像上の生物
(例えば宇宙人、アニメに登場するキャラクターなど)
に模したものに適用してもよい。本発明の実施例では、
燃料注入口を口部に設けたが、これに限定されるもので
はなく、ロボットの何れの場所に設けてもよい。要は、
飼い主がロボットに対して燃料補給の世話ができればよ
い。
【0117】本発明の実施例では、液体燃料をメタノー
ル燃料(メタノールと水との混合溶液)に適用したが、
これに限定されるものではなく、例えば、メタノール以
外のアルコールやエーテル類と水との混合溶液や、ヒド
ラジンなどを含有する液体燃料に適用してもよい。
【0118】
【発明の効果】以上の記述で明らかなように、本発明の
ロボットは、水素を発生させることが可能な液体燃料を
外部から注入するための燃料注入口と、この燃料注入口
に注入された液体燃料を貯留する燃料タンクと、この燃
料タンクに貯留された液体燃料より発生させた水素と空
気中の酸素とを反応させて発電を行う燃料電池とを備え
てロボットを構成するようにしたので、飼い主は、ロボ
ットと遊んだり、ロボットに対して愛情を持って接した
りすることにより、日頃の社会生活を通じて蓄積したス
トレスに対するメンタルヘルスケアを受けることができ
る。また、ロボットは、燃料タンクに貯留された液体燃
料が枯渇した場合に動作を正常に維持させることができ
なくなるので、飼い主は、燃料タンク内の液体燃料が枯
渇しないように定期的に燃料注入口から液体燃料を補給
する必要があり、この燃料補給を通して、実在の犬や猫
などのペットに食物を与える世話に相当する疑似体験を
することができ、自分以外の生命の尊さやそれへの思い
やりを培うことができる。即ち、生命の尊さに対する情
操教育を学ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すロボットの構造図
【図2】ロボットの外観図
【図3】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図4】本発明の第3の実施例を示す図1相当図
【図5】本発明の第4の実施例を示す図1相当図
【図6】本発明の第5の実施例を示す図1相当図
【図7】本発明の第6の実施例を示す図1相当図
【図8】本発明の第7の実施例を示す図1相当図
【図9】本発明の第8の実施例を示す図1相当図
【図10】本発明の第9の実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
図面中、1,30,40,50,60,70,80,9
0,100はペット型ロボット(ロボット)、10は燃
料注入口、12は燃料タンク、13は逆流防止弁(逆流
防止手段)、15は燃料電池、15aは燃料極、15b
は酸化剤極、15cは電解質板、19は制御回路(制御
手段)、20は駆動回路(駆動手段)、31は貯留量検
出センサ(貯留量検出手段)、32はLED(報知手
段)、33はスピーカ(報知手段)、41はタイマ機能
(計時手段)、51は報知禁止機能(報知禁止手段)、
61,101はパワーセーブ機能(発電量低減手段)、
75はパワーセーブ解除機能(低減解除手段)、82は
貯水タンク、84は排水口、85は排出制御弁(排出制
御手段)、91は貯水量検出センサ(貯水量検出手段)
を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 8/04 H01M 8/04 L Fターム(参考) 2C150 CA02 DA05 DA24 DA26 DA27 DA28 DF03 DF04 DF06 DF33 ED42 ED52 EF07 EF16 EF17 EF23 EF29 EF33 EF36 FA04 3C007 AS36 CS08 CY02 HS00 HS09 JS05 KS00 KS27 MT14 WA04 WA14 WB15 WC21 5H027 AA08 KK25 MM01

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生物の感覚機能を模したセンサと、生物
    の運動機能を模した駆動手段と、生物の知能を模し前記
    センサにて検出された検出信号に基づいて前記駆動手段
    を駆動する制御手段とを備えたロボットにおいて、 水素を発生させることが可能な液体燃料を外部から注入
    するための燃料注入口と、 この燃料注入口に注入された前記液体燃料を貯留する燃
    料タンクと、 前記燃料タンクに貯留された前記液体燃料より発生させ
    た水素と空気中の酸素とを反応させて発電を行う燃料電
    池とを備えていることを特徴とするロボット。
  2. 【請求項2】 燃料電池は、液体燃料から水素を直接発
    生させる燃料極を備えていることを特徴とする請求項1
    記載のロボット。
  3. 【請求項3】 燃料注入口及び燃料タンク間には、液体
    燃料が前記燃料タンクから前記燃料注入口に逆流するの
    を防止するための逆流防止手段が設けられていることを
    特徴とする請求項1又は2記載のロボット。
  4. 【請求項4】 燃料電池にて水素と酸素との結合反応に
    より生成された水を貯水する貯水タンクと、 この貯水タンクに貯水された水を外部に排出する排水口
    とを備えていることを特徴とする請求項1乃至3の何れ
    かに記載のロボット。
  5. 【請求項5】 排水口からの水の排出を制御する排出制
    御手段を備えていることを特徴とする請求項4記載のロ
    ボット。
  6. 【請求項6】 燃料タンクに貯留された液体燃料の貯留
    量を検出する貯留量検出手段と、 この貯留量検出手段にて検出された液体燃料の貯留量に
    基づいて、外部に対して液体燃料の補給又は補給停止を
    促す報知を行う報知手段とを備えていることを特徴とす
    る請求項1乃至5の何れかに記載のロボット。
  7. 【請求項7】 所定の時刻又は時間を計時する計時手段
    と、 この計時手段にて計時された時刻又は時間に基づいて、
    外部に対して液体燃料の補給又は補給停止を促す報知を
    行う報知手段とを備えていることを特徴とする請求項1
    乃至5の何れかに記載のロボット。
  8. 【請求項8】 貯水タンクに貯水された水の貯水量を検
    出する貯水量検出手段と、 この貯水量検出手段にて検出された水の貯水量に基づい
    て、外部に対して貯水タンクに貯水された水の排出を促
    す報知を行う報知手段とを備えていることを特徴とする
    請求項4又は5記載のロボット。
  9. 【請求項9】 所定の時刻又は時間を計時する計時手段
    と、 この計時手段にて計時された時刻又は時間に基づいて、
    外部に対して貯水タンクに貯水された水の排出を促す報
    知を行う報知手段とを備えていることを特徴とする請求
    項4又は5記載のロボット。
  10. 【請求項10】 報知手段による報知動作を所定期間だ
    け禁止させる報知禁止手段を備えていることを特徴とす
    る請求項6乃至9の何れかに記載のロボット。
  11. 【請求項11】 燃料タンクに貯留された液体燃料の貯
    留量を検出する貯留量検出手段と、 この貯留量検出手段にて検出された液体燃料の貯留量に
    基づいて、燃料電池の発電量を低減する発電量低減手段
    とを備えていることを特徴とする請求項1乃至5の何れ
    かに記載のロボット。
  12. 【請求項12】 貯水タンクに貯水された水の貯水量を
    検出する貯水量検出手段と、 この貯水量検出手段にて検出された水の貯水量に基づい
    て、燃料電池の発電量を低減する発電量低減手段とを備
    えていることを特徴とする請求項4又は5記載のロボッ
    ト。
  13. 【請求項13】 所定の時刻又は時間を計時する計時手
    段と、 この計時手段にて計時された時刻又は時間に基づいて、
    燃料電池の発電量を低減する発電量低減手段とを備えて
    いることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の
    ロボット。
  14. 【請求項14】 発電量低減手段による燃料電池の発電
    量の低減を解除する低減解除手段を備えていることを特
    徴とする請求項11乃至13の何れかに記載のロボッ
    ト。
  15. 【請求項15】 液体燃料を燃料注入口から燃料タンク
    に吸入するための吸入手段を備えていることを特徴とす
    る請求項1乃至14の何れかに記載のロボット。
  16. 【請求項16】 液体燃料が貯留可能な容器部と、燃料
    注入口に着脱式に接続可能な燃料供給口とで構成された
    燃料供給手段により、前記液体燃料が燃料タンクに供給
    されるように構成されていることを特徴とする請求項1
    乃至15の何れかに記載のロボット。
  17. 【請求項17】 燃料タンクは、燃料供給手段よりも大
    きな容積で形成されていることを特徴とする請求項16
    記載のロボット。
  18. 【請求項18】 生物の口に相当する口部を備え、 燃料注入口は、前記口部に設けられていることを特徴と
    する請求項1乃至17の何れかに記載のロボット。
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