JP2003086693A - 半導体集積回路 - Google Patents
半導体集積回路Info
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Abstract
たデジタル集積回路を提供する。 【解決手段】 第1の回路ブロック11は、所定の周波
数の第1のクロック信号C1に同期し、所定の電圧の第
1の電源P1により動作する。第2の回路ブロック21
は、第1のクロック信号C1より低い周波数の第2のク
ロック信号C2に同期し、内部のトランジスタのスイッ
チ速度が許容される範囲内で、消費電力が低減されるよ
うに設定された第1の電源P1より電圧の低い第2の電
源P2、或いは消費電力が低減されるように設定された
トランジスタのしきい値で動作する。
Description
関し、特に、高度に集積化され複雑な機能を実現したデ
ジタル集積回路に関する。
部のチップ全体に単一周波数のクロック信号が供給さ
れ、チップ全体がこのクロック信号に同期して動作す
る。また、基本的な構成のデジタル集積回路は、チップ
全体に単一電圧の電源が供給され、チップ全体がこの電
源で動作する。
集積回路が1つの基板に実装されることがある。そし
て、集積回路は、同一の基板に実装された他の集積回路
等の外部回路と信号を送受信する。また、集積回路は、
他の基板に実装された集積回路等と信号を送受信するこ
ともある。
ことが求められており、トランジスタの微細化によって
高集積化と共に高速化されている。しかし、トランジス
タの微細化により集積回路の内部は高速化されても、外
部回路と送受信する信号は高速化されていないことがあ
る。
つのデジタル集積回路のチップに多くの機能が搭載さ
れ、複雑なシステムの機能が1つのチップにより実現さ
れるようになってきている。
電力で動作することが求められている。しかし、チップ
の高集積化やクロックの高速化は、デジタル集積回路の
消費電力を増大させる要因である。従来、デジタル集積
回路は電源電圧を下げることで低消費電力化が図られて
きた。ただし、デジタル集積回路の内部が低い電圧の電
源で動作可能となっても、外部回路との互換性を維持す
るために、外部回路と送受信する信号は従来通りの高い
電圧であることもある。
け低消費電力化するために、複数のクロック信号と複数
の電源で動作するデジタル集積回路がある。即ち、その
ような従来のデジタル集積回路は、主要部分において高
速のクロック及び低い電圧の電源が用いられ、外部回路
と接続される信号入出力部分において低速のクロック及
び高い電圧の電源が用いられている。これにより、その
従来のデジタル集積回路は、低消費電力化のために主要
部分を高速かつ低電力で動作させ、低速かつ高電圧の信
号を外部回路と送受信することができる。
くすると、電源のトランジスタを駆動する能力が低下す
る。その対策としてトランジスタのしきい値を下げるこ
とが考えられる。しかし、トランジスタは、しきい値を
下げると漏れ電流が増える。漏れ電流が増えれば待機電
力が増えるので、結局はデジタル集積回路の消費電力が
増えてしまう。また、電源電圧を下げると、トランジス
タ毎の特性のばらつきによる、動作の安定性に対する影
響が大きくなる。
電圧を下げることを妨げる要因は様々である。そのた
め、トランジスタの微細化の進展に伴ってデジタル集積
回路を低消費電力化するために、電源を低電圧化するに
は多くの課題がある。
用いられるデジタル集積回路などでは、特に高集積化が
要求されている。また、地球環境保全のためのエネルギ
ーの節約等の観点からも更なる低消費電力化が要求され
ている。
能及び性能を実現したデジタル集積回路を提供すること
である。
に、本発明の半導体集積回路は、所定の周波数の第1の
クロック信号に同期し、所定の電圧の第1の電源により
動作する第1の回路ブロックと、前記第1のクロック信
号より低い周波数の第2のクロック信号に同期し、内部
のトランジスタのスイッチ速度が許容される範囲内で前
記第1の電源より低い電圧の第2の電源により動作する
第2の回路ブロックを有している。
クロック信号より低い周波数の第2のクロック信号に同
期しているので、第2の回路ブロックのトランジスタの
スイッチ速度が第1の回路ブロックより遅くてよく、ス
イッチ速度が許容される範囲内で第1の電源より低い電
圧の第2の電源により所望の機能及び性能を実現でき、
また、第1の電源より低い電圧の第2の電源で第2の回
路ブロックが動作しているので、この半導体集積回路は
消費電力が低い。
波数の第1のクロック信号に同期して動作する第1の回
路ブロックと、前記第1のクロック信号より低い周波数
の第2のクロック信号に同期して動作し、スイッチ速度
が許容される範囲内で内部のトランジスタの単位トラン
ジスタ幅当りの漏れ電流が前記第1の回路ブロックより
低い第2の回路ブロックを有している。
クロック信号より低い周波数の第2のクロック信号に同
期しているので、第2の回路ブロックのトランジスタの
スイッチ速度が第1の回路ブロックより遅くてよく、ス
イッチ速度が許容される範囲内でトランジスタの単位ト
ランジスタ幅当りの漏れ電流が第1の回路ブロックのト
ランジスタより低くても所望の機能及び性能を実現で
き、また、第2の回路ブロックの単位トランジスタ幅当
りの漏れ電流が第1の回路ブロックより低いので、この
半導体集積回路は消費電力が低い。
の周波数の第1のクロック信号に同期して動作する第1
の回路ブロックと、前記第1のクロック信号より低い周
波数の第2のクロック信号に同期して動作し、スイッチ
速度が許容される範囲内で、単位トランジスタ幅当りの
漏れ電流が前記第1の回路ブロックより低くなるように
内部のトランジスタのしきい値が設定された第2の回路
ブロックを有している。
クロック信号より低い周波数の第2のクロック信号に同
期しているので、第2の回路ブロックのトランジスタの
スイッチ速度が第1の回路ブロックより遅くてよく、ス
イッチ速度が許容される範囲内でトランジスタの単位ト
ランジスタ幅当りの漏れ電流が第1の回路ブロックのト
ランジスタより低くなるようなしきい値を用いても所望
の機能及び性能を実現でき、また、第2の回路ブロック
の単位トランジスタ幅当りの漏れ電流が第1の回路ブロ
ックより低いので、この半導体集積回路は消費電力が低
い。
OS構成の半導体集積回路であって、所定の周波数の第
1のクロック信号に同期して動作する第1の回路ブロッ
クと、前記第1のクロックより低い周波数の第2のクロ
ックに同期して動作し、nチャネルトランジスタとpチ
ャネルトランジスタのうち少なくとも一方の単位トラン
ジスタ幅当りの漏れ電流が、スイッチ速度が許容される
範囲内で、前記第1の回路ブロックより小さい第2の回
路ブロックを有している。
クロック信号より低い周波数の第2のクロック信号に同
期しているので、第2の回路ブロックのnチャネルトラ
ンジスタとpチャネルトランジスタのうち少なくとも一
方のスイッチ速度が第1の回路ブロックより遅くてよ
く、スイッチ速度が許容される範囲内でトランジスタの
単位トランジスタ幅当りの漏れ電流が第1の回路ブロッ
クのトランジスタより低くても所望の機能及び性能を実
現でき、また、第2の回路ブロックのnチャネルトラン
ジスタとpチャネルトランジスタのうち少なくとも一方
の単位トランジスタ幅当りの漏れ電流が第1の回路ブロ
ックより低いので、この半導体集積回路は消費電力が低
い。
OS構成の半導体集積回路であって、所定の周波数の第
1のクロック信号に同期して動作する第1の回路ブロッ
クと、前記第1のクロック信号より低い周波数の第2の
クロックに同期して動作し、nチャネルトランジスタと
pチャネルトランジスタのうち少なくとも一方の単位ト
ランジスタ幅当りの漏れ電流が、スイッチ速度が許容さ
れる範囲内で、前記第1の回路ブロックより小さくなる
ように、そのトランジスタのしきい値が設定された第2
の回路ブロックを有している。
クロック信号より低い周波数の第2のクロック信号に同
期しているので、第2の回路ブロックのnチャネルトラ
ンジスタとpチャネルトランジスタのうち少なくとも一
方のスイッチ速度が第1の回路ブロックより遅くてよ
く、スイッチ速度が許容される範囲内でトランジスタの
単位トランジスタ幅当りの漏れ電流が第1の回路ブロッ
クのトランジスタより低くなるようなしきい値を用いて
も所望の機能及び性能を実現でき、また、第2の回路ブ
ロックのnチャネルトランジスタとpチャネルトランジ
スタのうち少なくとも一方の単位トランジスタ幅当りの
漏れ電流が第1の回路ブロックより低いので、この半導
体集積回路は消費電力が低い。
の周波数の第1のクロック信号に同期して動作する第1
の回路ブロックと、前記第1のクロック信号より低い周
波数の第2のクロック信号に同期して動作し、内部のト
ランジスタの相互コンダクタンスが、スイッチ速度が許
容される範囲内で、前記第1の回路ブロックより低い第
2の回路ブロックを有している。
クロック信号より低い周波数の第2のクロック信号に同
期しているので、第2回路ブロックのトランジスタのス
イッチ速度が第1の回路ブロックより遅くてよく、スイ
ッチ速度が許容される範囲内でのトランジスタの相互コ
ンダクタンスが第1の回路ブロックより低くても所望の
機能及び性能を実現でき、また、第2の回路ブロックの
トランジスタの相互コンダクタンスが第1の回路ブロッ
クより低いので、この半導体集積回路は消費電力が低
い。
の周波数の第1のクロック信号に同期して動作する第1
の回路ブロックと、前記第1のクロック信号より低い周
波数の第2のクロック信号に同期して動作し、内部のト
ランジスタの相互コンダクタンスが、スイッチ速度が許
容される範囲内で、前記第1の回路ブロックより低くな
るような電圧の電源により動作する第2の回路ブロック
を有している。
クロック信号より低い周波数の第2のクロック信号に同
期しているので、第2回路ブロックのトランジスタのス
イッチ速度が第1の回路ブロックより遅くてよく、スイ
ッチ速度が許容される範囲内でトランジスタの相互コン
ダクタンスが第1の回路ブロックより低くくなるような
電圧の電源を用いても第2の回路ブロックは所望の機能
及び性能を実現でき、また、第2の回路ブロックのトラ
ンジスタの相互コンダクタンスが第1の回路ブロックよ
り低いので、この半導体集積回路は消費電力が低い。
の周波数の第1のクロック信号に同期して動作する第1
の回路ブロックと、前記第1のクロック信号より低い周
波数の第2のクロック信号に同期し、相互コンダクタン
スが、スイッチ速度が許容される範囲内で、前記第1の
回路ブロックより低くなるように内部のトランジスタの
しきい値が設定された第2の回路ブロックを有してい
る。
クロック信号より低い周波数の第2のクロック信号に同
期しているので、第2回路ブロックのトランジスタのス
イッチ速度が第1の回路ブロックより遅くてよく、スイ
ッチ速度が許容される範囲内でトランジスタの相互コン
ダクタンスが第1の回路ブロックより低くくなるような
しきい値を用いても第2の回路ブロックは所望の機能及
び性能を実現でき、また、第2の回路ブロックのトラン
ジスタの相互コンダクタンスが第1の回路ブロックより
低いので、この半導体集積回路は消費電力が低い。
OS構成の半導体集積回路であって、所定の周波数の第
1のクロック信号に同期して動作する第1の回路ブロッ
クと、前記第1のクロック信号より低い周波数の第2の
クロック信号に同期して動作し、nチャネルトランジス
タとpチャネルトランジスタのうち少なくとも一方の相
互コンダクタンスが、スイッチ速度が許容される範囲内
で、前記第1の回路ブロックより低くなるように、その
トランジスタのしきい値が設定された第2の回路ブロッ
クを有している。
クロック信号より低い周波数の第2のクロック信号に同
期しているので、第2回路ブロックのトランジスタのス
イッチ速度が第1の回路ブロックより遅くてよく、スイ
ッチ速度が許容される範囲内でnチャネルトランジスタ
とpチャネルトランジスタのうち少なくとも一方に相互
コンダクタンスが第1の回路ブロックより低くくなるよ
うなしきい値を用いても第2の回路ブロックは所望の機
能及び性能を実現でき、また、第2の回路ブロックのn
チャネルトランジスタとpチャネルトランジスタのうち
少なくとも一方のトランジスタの相互コンダクタンスが
第1の回路ブロックより低いので、この半導体集積回路
は消費電力が低い。
の周波数の第1のクロック信号に同期して動作する第1
の回路ブロックと、前記第1のクロック信号より低い周
波数の第2のクロック信号に同期して動作し、スイッチ
速度が許容される範囲内で動作電力と待機電力の和が最
小となるように電源電圧とトランジスタのしきい値が設
定された第2の回路ブロックを有している。
クロック信号より低い周波数の第2のクロック信号に同
期しているので、第2の回路ブロックのトランジスタの
スイッチ速度が第1の回路ブロックより遅くてよく、ス
イッチ速度が許容される範囲内で動作電力と待機電力の
和が最小になるような電源電圧及びしきい値を用いても
所望の機能及び性能を実現でき、また、スイッチ第1の
電源より低い電圧の第2の電源で第2の回路ブロックが
動作しているので、この半導体集積回路は消費電力が低
い。
ックのトランジスタのスイッチ速度と第1の回路ブロッ
クのトランジスタのスイッチ速度との比が、第1のクロ
ック信号の周波数と第2のクロック信号の周波数との比
に等しい。
ジスタのスイッチ速度と第1の回路ブロックのトランジ
スタのスイッチ速度との比が第1のクロック信号の周波
数と第2のクロック信号の周波数との比に等しいとき、
第2の回路ブロックのトランジスタは、許容される範囲
で最も遅いスイッチ速度となるので、この半導体集積回
路は所望の機能及び性能を実現しつつ、消費電力を最大
限に低減している。
を参照して詳細に説明する。
構成を示すブロック図である。図1を参照すると、集積
回路10は、回路ブロック11,21、クロック供給部
12,22及び電源供給部13,23を有している。
能を有している。集積回路10は、nチャネル型及びp
チャネル型の電界効果トランジスタを組み合わせた相補
型MOS構成(以下、CMOS構成と称す)である。
が有する複数の機能のうち、所定の機能をそれぞれ実現
する。ここで、回路ブロック11はシステムの動作上要
求される処理能力が回路ブロック21よりも高いものと
する。ここで処理能力とは同期回路の動作速度を示し、
クロック周波数が高い程、処理能力が高いものとする。
は、双方向或いは片方向に信号S1を送受信すること
で、互いに連携して動作する。回路ブロック11はクロ
ック信号C1に同期して動作する。回路ブロック21は
クロック信号C2に同期して動作する。
にクロック信号C1を供給する。クロック信号C1は周
波数F1のクロック信号である。クロック供給部22
は、回路ブロック21にクロック信号C2を供給する。
クロック信号C2は周波数F2のクロック信号である。
クロック信号C1の周波数F1は、クロック信号C2の
周波数F2よりも高い。
源P1を供給する。電源P1は電圧V1の電源である。
電源供給部23は、回路ブロック21に電源P2を供給
する。電源P2は電圧V2の電源である。電源P1の電
圧V1は、電源P2の電圧V2よりも高い。
を求める。
をPA1及びPS1とし、回路ブロック21の動作電力
及び待機電力をPA2及びPS2とすると、集積回路1
0の消費電力Pは、
ング時に負荷容量を充放電するのに消費する電力であ
る。待機電力とは、トランジスタの漏れ電流によって消
費する電力である。
タが各クロックサイクルでスイッチングを行う確率をA
1とする。回路ブロック21が各クロックサイクルでス
イッチングを行う確率をA2とする。確率A1,A2
は、通常0.2〜0.5程度である。
1とする。回路ブロック21の総負荷容量をC2とす
る。
ランジスタの総トランジスタ幅をWN1とする。回路ブ
ロック11のpチャネルトランジスタの総トランジスタ
幅をWP1とする。回路ブロック21のnチャネルトラ
ンジスタの総トランジスタ幅をWN2とする。回路ブロ
ック21のpチャネルトランジスタの総トランジスタ幅
をWP2とする。なお、トランジスタ幅とは、例えば電
界効果トランジスタでは、ドレインとソースの間の電流
が流れる部分の幅である。
ランジスタの単位トランジスタ幅当りの漏れ電流をIO
FFN1とする。回路ブロック11内のpチャネルトラ
ンジスタの単位トランジスタ幅当りの漏れ電流をIOF
FP1とする。回路ブロック21内のnチャネルトラン
ジスタの単位トランジスタ幅当りの漏れ電流をIOFF
N2とする。回路ブロック21のpチャネルトランジス
タの単位トランジスタ幅当りの漏れ電流をIOFFP2
とする。
PA1及び待機電力PS1は、
及び待機電力PS2は、
ンジスタとpチャネルトランジスタを合わせた総トラン
ジスタ幅をW1とすると、
pチャネルトランジスタを合わせた総トランジスタ幅を
W2とすると、
りの漏れ電流IOFF1は、平均として、
当りの漏れ電流IOFF2は、平均として、
簡単化すると、
を簡単化すると、
は、1つの電源電圧と1つのクロック周波数により、1
種類のトランジスタを駆動する。ここで、例えばCMO
S構成の場合、1種類のトランジスタとは、1種類のn
チャネルトランジスタ及び1種類のpチャネルトランジ
スタのことであるとする。
と同様に、周波数F2を周波数F1に等しく、電圧V2
を電圧V1に等しく、漏れ電流IOFF2を漏れ電流I
OFF1に等しいとすると、回路ブロック21の動作電
力PA2は、
理能力を満足できるように高く設定されているので、回
路ブロック21に対しては過剰に大きい。
ブロック11と回路ブロック21が同じ種類のトランジ
スタである構成において、必要な性能を満足できる範囲
で周波数F2を周波数F1より低くすると、
2はクロック信号C2の周波数F2に比例して低減され
る。
ンジスタで電源電圧V2を低くすることができる。一般
に、トランジスタが同一であればトランジスタのスイッ
チ速度は電源電圧が低いほど遅くなるが、本実施形態で
はクロック信号C2の周波数F2が低いので回路ブロッ
ク21に要求されるスイッチ速度は回路ブロック11の
スイッチ速度のF2/F1倍だからである。なお、トラ
ンジスタのスイッチ速度とは、トランジスタのオンオフ
が切り替わる速度である。
を回路ブロック11の電源電圧V1より低くすると、
圧V2の2乗に比例して更に低減される。
電源電圧V2を回路ブロック11の電源電圧V1と同じ
とすると、回路ブロック21の待機電力PS2は、
電圧V2が回路ブロック11の電源電圧V1より低い
と、
電源電圧V2に比例して低減される。
路10は、要求される処理能力が低くクロック周波数の
低減が可能な回路ブロック21のクロック周波数F2が
低減され、それにより可能となった分だけ電源電圧が低
減されている。したがって、集積回路10は、所望の機
能及び性能を実現しつつ、回路ブロック21のクロック
周波数及び電源電圧が低減されているので、クロック周
波数及び電源電圧がそれぞれ1種類の従来の集積回路と
同じ機能及び性能を低消費電力で実現している。
がCMOS構成の場合を例に消費電力の計算を行った
が、本発明は他の構成にも適用可能である。他の構成の
場合、消費電力計算の各式はCMOS構成の場合と全く
同じではないが、同一の思想により消費電力を算出する
ことができる。
して詳細に説明する。
の構成を示すブロック図である。図2を参照すると、集
積回路20は、回路ブロック14,24、クロック供給
部12,22及び電源供給部3を有している。集積回路
20はCMOS構成であり、高度に集積化され複数の機
能を有している。
が有する複数の機能のうち、所定の機能をそれぞれ実現
する。ここで、回路ブロック14はシステムの動作上要
求される処理能力が回路ブロック24よりも高いものと
する。ここで処理能力とは同期回路の動作速度を示し、
クロック周波数が高い程、処理能力が高いものとする。
は、双方向或いは片方向に信号を送受信することで、互
いに連携して動作する。回路ブロック14はクロック信
号C1に同期して動作する。回路ブロック24はクロッ
ク信号C2に同期して動作する。
にクロック信号C1を供給する。クロック信号C1は周
波数F1のクロック信号である。クロック供給部22
は、回路ブロック24にクロック信号C2を供給する。
クロック信号C2は周波数F2のクロック信号である。
クロック信号C1の周波数F1はクロック信号C2の周
波数F2よりも高い。
に電圧V3の電源P3を供給する。
ジスタのしきい値と、回路ブロック24で用いられてい
るトランジスタのしきい値は互いに異なる。本実施形態
では集積回路20はCMOS構成なので、nチャネルト
ランジスタ及びpチャネルトランジスタの少なくとも一
方について回路ブロック14と回路ブロック24でしき
い値が異なっていればよい。
回路ブロック24のトランジスタの単位トランジスタ幅
当りの漏れ電流は、回路ブロック14のトランジスタの
単位トランジスタ幅当りの漏れ電流よりも小さく設定す
ることができる。一般に、漏れ電流が減少する方向にト
ランジスタのしきい値を調整すると、トランジスタのス
イッチ速度が遅くなる。しかし、本実施形態では周波数
F2が周波数F1より低いので、回路ブロック24に要
求されるスイッチ速度は回路ブロック14に要求される
スイッチ速度のF2/F1倍である。その分、トランジ
スタのスイッチ速度が遅くても所望の機能及び性能を実
現できる。
のしきい値は、回路ブロック24のトランジスタの単位
トランジスタ幅当りの漏れ電流が、回路ブロック14の
ものより小さくなるような値に設定されている。したが
って、回路ブロック24におけるトランジスタの単位ト
ランジスタ幅当りの漏れ電流は、回路ブロック14にお
けるトランジスタの単位トランジスタ幅当りの漏れ電流
より小さくなっている。
をPA1及びPS1とし、回路ブロック24の動作電力
及び待機電力をPA2及びPS2とすると、CMOS構
成の集積回路20の消費電力Pは、集積回路10と同様
に式(1)で表わすことができる。
及び待機電力PS1は式(2)及び式(10)で表わす
ことができる。回路ブロック24の動作電力PA2及び
待機電力PS2は式(4)及び式(11)で表わすこと
ができる。
は、1つの電源電圧と1つのクロック周波数により、1
種類のトランジスタを駆動する。本実施形態の集積回路
20において、従来と同様に、周波数F2を周波数F1
に等しく、電圧V2を電圧V1に等しく、漏れ電流IO
FF2を漏れ電流IOFF1に等しくすると、回路ブロ
ック21の動作電力PA2は、式(12)で表わされ
る。
は、回路ブロック24に要求される処理能力が回路ブロ
ック14に比べて小さいので、回路ブロック24のクロ
ック周波数F2を回路ブロック14のクロック周波数F
1より低くすることが可能である。そうすることによっ
て、回路ブロック24の動作電力PA2は、式(13)
から分かるように、クロック周波数F2に比例して低減
される。
様に、回路ブロック24のトランジスタの単位トランジ
スタ幅当りの漏れ電流IOFF2を回路ブロック14の
トランジスタの単位トランジスタ幅当りの漏れ電流IO
FF1よりも小さくすることができる。
4のトランジスタの単位トランジスタ幅当りの漏れ電流
IOFF2を小さくするようにしきい値が設定されてい
る。そのため、nチャネルトランジスタの単位トランジ
スタ幅当りの漏れ電流IOFFN2またはpチャネルト
ランジスタの単位トランジスタ当りの漏れ電流のIOF
FP2は小さくなっている。
機電力PS2は、
路20は、要求される処理能力が低くクロック周波数の
低減が可能な回路ブロック24のクロック周波数F2が
低減され、それにより可能となった分だけ、漏れ電流が
低減されるようにしきい値が設定されている。したがっ
て、集積回路20は、所望の機能及び性能を実現しつ
つ、回路ブロック24のクロック周波数が低減され、漏
れ電流が低減されるようにしきい値が設定されているの
で、クロック周波数及びしきい値が1種類の従来の集積
回路と同じ機能及び性能を低消費電力で実現している。
いて図面を参照して更に詳細に説明する。
ブロック内に存在する回路の典型的な一部分(以下、部
分回路と称す)を示すブロック図である。ただし、これ
は一例であり、回路ブロックの回路構成が図3に限定さ
れるものではない。
ト35A,35B及びフリップフロップ36A,36B
を含んでいる。論理ゲート35A,35B及びフリップ
フロップ36A,36Bは電源線31及びグランド線3
2に接続されている。電源線31とグランド線32の間
の電位差によって論理ゲート35A,35B及びフリッ
プフロップ36A,36Bに電力が供給されている。電
源線31には、図1或いは図2における電源供給部から
電圧が印加されている。また、フリップフロップ36
A,36Bにはクロック線33でクロック信号が供給さ
れている。なお、論理ゲート35Aと論理ゲート35B
の間に更に他の論理ゲートが存在してもよい。
1つの入力信号に対して所定の論理演算を行い、その結
果を出力する。フリップフロップ36A,36Bは、ク
ロック信号の立上がりまたは立下りの時点で入力信号を
ラッチし、ラッチしたデータを1クロック周期だけ継続
して出力する。
力とし、それをラッチする。論理ゲート35Aはフリッ
プフロップ36Aの出力及び信号S32,S33を入力
とし、所定の論理演算を行った後に出力する。論理ゲー
ト35Bは論理ゲート35Aの出力及び信号S34,S
35を入力とし、所定の論理演算を行った後に出力す
る。フリップフロップ36Bは論理ゲート35Bの出力
を入力とし、それをラッチする。
動作するためにはフリップフロップ36Aの出力からフ
リップフロップ36Bの入力までの一連の論理演算が1
クロック周期以内に終了する必要がある。したがって、
クロック周波数が高ければ論理ゲート35A,35Bや
フリップフロップ36A,36Bは高速に動作する必要
がある。即ち、論理ゲート35A,35Bやフリップフ
ロップ36A,36Bには、高速なスイッチングが要求
される。
リップフロップ36A,36Bの構成は多様であるが、
いずれも複数のトランジスタの組み合わせにより構成さ
れる。
Dゲートの構成を示す回路図である。このNANDゲー
トはCMOS構成である。図4を参照すると、NAND
ゲートは、nチャネルトランジスタTn1,Tn2及び
pチャネルトランジスタTp1,Tp2を有しており、
信号S41,S42を入力とし、NAND演算結果を信
号S43として出力する。
概略の構造を示す図である。図5(a)の記号で示され
るnチャネルトランジスタは図5(b)のような構造を
有している。図5(b)を参照すると、半導体基板10
1にソース102及びドレイン103が形成されてお
り、ソース102とドレイン103の上に跨ってゲート
絶縁膜105及びゲート104が積層されている。
位より高い状態で、ゲート104の電位を上げるとドレ
イン103からソース102に向かってドレイン電流と
呼ばれる電流が流れる。したがって、ゲート104の電
位を制御することにより、nチャネルトランジスタをオ
ンし、またオフすることができる。
おけるゲート電圧とドレイン電流の関係を模式的に示す
グラフである。図6(a)及び図6(b)では、共に横
軸がゲート電圧であり、縦軸がドレイン電流である。た
だし、図6(a)では縦軸のドレイン電流が線形の目盛
りで示されているのに対して、図6(b)では対数の目
盛りで示されている。
げるとドレイン電流が増加する。また、その増加の傾き
は、ゲート電圧が上がると、しだいに急峻になることが
分かる。図6(a)では、ゲート電圧がしきい値Vth
より低いとき、ドレイン電流は流れていないように見え
るが、図6(b)を参照すると、微小なドレイン電流が
流れていることが分かる。この微小なドレイン電流はサ
ブスレショルド電流と呼ばれる。ゲート電圧がゼロのと
きのサブスレショルド電流がトランジスタの漏れ電流I
lkとなる。トランジスタの漏れ電流を低減させるため
には、このサブスレショルド電流を低減させればよい。
スレショルド電流は、しきい値Vth以下の範囲のゲー
ト電圧に対して指数関数的に減少する。そして、ゲート
電圧を0.1Vだけ変化させると、ドレイン電流はおお
よそ1桁変化する。
び図6(b)の点線で示したように、ゲート電圧に対す
るドレイン電流のグラフがゲート電圧の方向にシフトす
る。したがって、しきい値を上げると、ゲート電圧がゼ
ロのときのサブスレショルド電流、即ち漏れ電流が減少
する。
ップは、複数のトランジスタの組み合わせにより構成さ
れる。したがって、図4のNANDゲートなどが高速に
動作するためには、それを構成するトランジスタが高速
にスイッチングする必要がある。
幅当りの相互コンダクタンスが大きい程、高速にスイッ
チングする。相互コンダクタンスは、トランジスタの出
力電流Iを入力電圧Vで除算して求めることができる。
ここで入力電圧Vはゲート電圧であり、出力電流Iはド
レイン電流である。
時間がトランジスタのスイッチングにかかる時間であ
る。トランジスタは相互コンダクタンスが大きい程高速
でスイッチングするのは、負荷容量Cの充放電にかかる
時間が(C×V)/Iに比例するからである。なお、図
5(b)において、トランジスタ幅は紙面に対して垂直
方向のトランジスタの長さである。一般に、トランジス
タのドレイン電流の大きさはトランジスタ幅に比例す
る。
はドレイン電流をゲート電圧で除算することで求められ
る。例えば、図6(a)のX点では、一点鎖線の傾きが
相互コンダクタンスである。
が同じ場合、ゲート電圧を上げれば相互コンダクタンス
を大きくでき、ゲート電圧を下げれば相互コンダクタン
スを小さくできることが分かる。そして、ゲート電圧を
上げるには電源電圧を上げればよい。しかし、トランジ
スタの動作電力はCV2に比例するので、ゲート電圧を
上げると動作電力が増大してしまう。
ックのうち、高速動作が必要な回路ブロックについてク
ロック周波数及び電源電圧を高くし、それ程の高速動作
を必要としない回路ブロックについてクロック周波数を
低くし、そのクロック周波数に必要なトランジスタの動
作速度を確保できる最低限の相互コンダクタンスとなる
ような電源電圧を用いることにより、低消費電力で所望
の機能及び性能を実現することができる。
圧が同じ場合、しきい値Vthを下げれば相互コンダク
タンスを大きくでき、しきい値Vthを上げれば相互コ
ンダクタンスを小さくできることが分かる。しかし、し
きい値Vthを下げると、漏れ電流Ilkが増大し、待
機電力が増大してしまう。
ックのうち、高速動作が必要な回路ブロックのしきい値
を下げ、それ程の高速動作を必要としない回路ブロック
のクロック周波数を下げ、そのクロック周波数に必要な
トランジスタの動作速度を確保できる最低限の相互コン
ダクタンスとなるようなしきい値を用いることにより、
低消費電力で所望の機能及び性能を実現することができ
る。
ャネルトランジスタについて説明したが、電圧の符号、
電流の向きを反転させれば、pチャネルトランジスタに
ついても同様に考えることができる。nチャネルトラン
ジスタでは、しきい値を正方向に大きくすると漏れ電流
が減少する。これに対して、pチャネルトランジスタで
は、しきい値を負方向に大きくすると漏れ電流が減少す
る。
界効果トランジスタを組み合わせたCMOS構成におい
て、単位トランジスタ幅当りの漏れ電流を削減するため
に、nチャネルトランジスタのみしきい値を正方向に大
きくしてもよい。これにより、nチャネルトランジスタ
の単位トランジスタ幅当りの漏れ電流IOFFN2を低
減させることができる。
流を削減するために、pチャネルトランジスタのみしき
い値を負方向に大きくしてもよい。これにより、pチャ
ネルトランジスタの単位トランジスタ幅当りの漏れ電流
IOFFP2を低減させることができる。
ランジスタで構成する場合、同一種類のトランジスタで
構成する場合に比べて製造コストが高くなる。CMOS
構成の集積回路において、nチャネルトランジスタまた
はpチャネルトランジスタのいずれか一方のみにしきい
値の異なる2種類のトランジスタを用いることとすれ
ば、製造コストの増加は、それだけ低く抑えられる。
な、CMOS構成の集積回路は、nチャネルトランジス
タのしきい値を正方向に大きくし、pチャネルトランジ
スタのしきい値を負方向に大きくした回路ブロックを設
けたものである。
は、スイッチ速度はnチャネルトランジスタ及びpチャ
ネルトランジスタの双方の相互コンダクタンスによって
変化する。CMOS構成の集積回路のスイッチングは、
nチャネルトランジスタの相互コンダクタンスが大きい
程速く、また、pチャネルトランジスタの相互コンダク
タンスが大きい程速い。
参照して詳細に説明する。
回路の構成を示すブロック図である。上述した図1の集
積回路10の特徴と図2の集積回路20の特徴とは排他
的でなく、これらを組み合わせることが可能である。本
発明の更に他の実施形態として図1の集積回路10の特
徴と図2の集積回路20の特徴とを併せ持った集積回路
を示す。
ブロック15,25、クロック供給部12,22及び電
源供給部13,23を有している。
能を有している。集積回路70は、nチャネル型及びp
チャネル型の電界効果トランジスタを組み合わせたCM
OS構成である。
が有する複数の機能のうち、所定の機能をそれぞれ実現
する。ここで、回路ブロック15はシステムの動作上要
求される処理能力が回路ブロック25よりも高いものと
する。ここで処理能力とは同期回路の動作速度を示し、
クロック周波数が高い程、処理能力が高いものとする。
は、双方向或いは片方向に信号S1を送受信すること
で、互いに連携して動作する。回路ブロック15はクロ
ック信号C1に同期して動作する。回路ブロック25は
クロック信号C2に同期して動作する。
にクロック信号C1を供給する。クロック信号C1は周
波数F1のクロック信号である。クロック供給部22
は、回路ブロック25にクロック信号C2を供給する。
クロック信号C2は周波数F2のクロック信号である。
クロック信号C1の周波数F1はクロック信号C2の周
波数F2よりも高い。
源P1を供給する。電源P1は電圧V1の電源である。
電源供給部23は、回路ブロック25に電源P2を供給
する。電源P2は電圧V2の電源である。電源P1の電
圧V1は電源P2の電圧V2よりも高い。
ジスタのしきい値と、回路ブロック25で用いられてい
るトランジスタのしきい値は互いに異なる。本実施形態
では集積回路70はCMOS構成なので、nチャネルト
ランジスタ及びpチャネルトランジスタの少なくとも一
方について回路ブロック15と回路ブロック25でしき
い値が異なっていればよい。したがって、回路ブロック
25の単位トランジスタ幅当りの漏れ電流は、回路ブロ
ック15の単位トランジスタ幅当りの漏れ電流より小さ
い。
求される処理能力が低くクロック周波数の低減が可能な
回路ブロック25のクロック周波数が低減され、それに
より可能となった分だけ、電源電圧の低減及びしきい値
の調整により消費電力を低減されている。
及び性能を実現しつつ、回路ブロック25の電源電圧及
びクロック周波数が低減され、また、漏れ電流が低減さ
れるようにしきい値が設定されているので、電源電圧、
クロック周波数及びしきい値がそれぞれ1種類の従来の
集積回路と同じ機能及び性能を低消費電力で実現してい
る。
図1、図2及び図7の集積回路は、全て動作電力と待機
電力の両方が削減される。しかし、それらは動作電力と
待機電力の削減の割合が互いに異なる。
減されている。図2の集積回路20は、図1のものに比
べて待機電力の削減の割合が高い。また、図7の集積回
路70は、図1のものと図2のものの中間的効果が得ら
れる。
機電力の比率は、集積回路の個々の用いられ方により異
なる。本発明によれば、その比率によって上述した実施
形態から最適なものを選択することができる。動作電力
が支配的な場合には図1の実施形態を適用するのが効果
的である。待機電力が支配的な場合には図2の実施形態
を適用するのが効果的である。その中間の場合には、図
7の実施形態を適用することが効果的である。集積回路
の使用される状態に応じて、電源電圧としきい値とを最
適化することで最大の消費電力低減効果を得ることがで
きる。
ク周波数F2の回路ブロックのトランジスタのスイッチ
速度がクロック周波数F1の回路ブロックにおけるトラ
ンジスタのスイッチ速度の概ねF2/F1倍となるよう
に、電源電圧若しくはしきい値電圧またはこれらの双方
を調整することが望ましい。F2/F1倍よりも小さく
すると、トランジスタのスイッチ速度が遅すぎて周波数
F2に追従できなくなり、また集積回路の性能が低下す
る。F2/F1倍より大きくすると、トランジスタのス
イッチ速度が必要以上に速くなり、消費電力が十分に削
減されない。
最大限に低減させるようにスイッチ速度を調整したとき
の電源電圧やしきい値電圧は、上述したような本発明の
技術思想に基づき、実際に使用するトランジスタの定量
モデルを用いた回路シミュレーションを行うことで決定
できる。
ロックに着目して説明したが、本発明は複数の回路ブロ
ックを有する集積回路に効果的に適用することができ
る。複数の回路ブロックを有する集積回路から2個の回
路ブロックを選び、本発明を適用することができる。ま
た、本発明によれば、複数の回路ブロックを有する集積
回路の全ての回路ブロックに対して最適な調整を行うこ
ともできる。
は、単に回路ブロック間を直接接続した配線で伝送され
るものであってもよく、或いは電源電圧の違いや信号の
減衰によるレベル差を補正する回路を介して伝送されて
もよい。また、回路ブロック間で伝送すべき信号がない
場合には、回路ブロック間の接続は不要である。
ブロックに電源を供給される構成であってもよい。その
場合、集積回路に電源供給部は不要であり、外部端子と
回路ブロックを接続する配線があればよい。また、集積
回路は、外部電源回路からの電源の電圧を内部で使用す
る電圧に変換する回路を含んでもよい。
路からのクロック信号で回路ブロックが動作する構成で
あってもよい。その場合、集積回路にクロック供給部は
不要であり、外部端子と回路ブロックを接続する配線が
あればよい。また、集積回路のクロック供給部は、外部
からのクロック信号を増幅して回路ブロックに供給する
ものであってもよい。また、更に、クロック供給部は、
外部からのクロック信号から、任意かつ所望の周波数の
クロック信号を生成する回路を含んでいてもよい。
ジスタ内部の不純物濃度、ゲート絶縁膜厚などを適宜変
更することにより調整することができる。また、しきい
値は、トランジスタの基板効果を利用し、基板電圧を適
宜変更することによっても調整することができる。な
お、トランジスタの基板効果とは、基板に電圧をかける
と、トランジスタのしきい値が変化する現象のことであ
る。
い値電圧を集積回路の状態に応じて動的に調整する機能
を集積回路の内部或いは外部に設けてもよい。電源電圧
の調整やクロック周波数の調整は一般的な回路で実現可
能である。しきい値の調整は、上述した基板電圧を動的
に変更することにより調整することができる。動的調整
機能は、集積回路の状態あるいは時刻において最適なク
ロック周波数、電源電圧及びしきい値電圧の組み合わせ
となるように調整する。
積回路を例として説明したが、NMOS構成など他の方
式の集積回路においても、所要処理能力が低い回路ブロ
ックのクロック周波数と処理能力を下げることで消費電
力を低減するという本発明の技術思想がそのまま適用し
得ることは、本技術分野に精通した当業者には明らかで
ある。
費電力の低減効果を算出する。
路の構成を示すブロック図である。図8を参照すると、
CMOS集積回路80は、主演算部81、入出力インタ
フェース部82、クロック供給部83,84及び電源供
給部85,86を有している。CMOS集積回路80の
各回路ブロックのクロック信号は必要最低限の周波数と
されている。また、各回路ブロックの電源電圧及びトラ
ンジスタのしきい値は、そのクロック周波数で動作する
ために必要な最低限のスイッチ速度を確保するように調
整されている。
有し、高速動作が必要な回路ブロックである。主演算部
81に必要なクロック周波数は500MHzである。ま
た、主演算部81のnチャネルトランジスタのしきい値
は0.3Vである。また、pチャネルトランジスタのし
きい値は−0.3Vである。
号の送受信を行う回路ブロックであり、主演算部81に
比べて低速動作でよい。入出力インタフェース部82に
必要なクロック周波数は200MHzである。入出力イ
ンタフェース部82のnチャネルトランジスタのしきい
値は0.5Vである。また、pチャネルトランジスタの
しきい値は−0.5Vである。
00MHzのクロック信号を供給する。クロック供給部
84は、入出力インタフェース部82に200MHzの
クロック信号を供給する。
Vの電源を供給する。電源供給部86は、入出力インタ
フェース部82に1.5Vの電源を供給する。
と比較するために従来例のCMOS集積回路を想定す
る。従来例のCMOS集積回路は、本実施例のCMOS
集積回路80と同様に主演算部及び入出力インタフェー
ス部を有している。ただし、従来のCMOS集積回路
は、主演算部及び入出力インタフェース部は共に、50
0MHzのクロック信号で動作し、電源電圧が2.5V
であり、nチャネルトランジスタのしきい値は0.3V
であり、pチャネルトランジスタのしきい値は−0.3
Vである。
波数に比例して変化し、また電源電圧の2乗に比例して
変化する。したがって、本実施例のCMOS集積回路8
0においてブロック82の動作電力は、従来例のCMO
S集積回路に比べて、(200MHz/500MHz)
×(1.5V/2.5V)2=0.14倍に低減されて
いる。
ランジスタのしきい値を0.1V変化させるとほぼ1/
10になる。したがって、本実施例のCMOS集積回路
80においてブロック82の待機電力は、従来例のCM
OS集積回路の比べて、ほぼ1/100に低減されてい
る。
トランジスタのスイッチ速度が第1の回路ブロックより
遅くてよく、許容される範囲内で第2の回路ブロックの
トランジスタのスイッチ速度を下げても所望の機能及び
性能を実現できるので、スイッチ速度を下げて第2の回
路ブロックの消費電力を低減することにより、集積回路
の消費電力が低減されている。
ロック図である。
ブロック図である。
存在する回路の典型的な一部分を示すブロック図であ
る。
成を示す回路図である。
示す図である。
電圧とドレイン電流の関係を模式的に示すグラフであ
る。
示すブロック図である。
すブロック図である。
6、S41、S42、S43 信号 Tn1、Tn2 nチャネルトランジスタ Tp1、Tp2 pチャネルトランジスタ
Claims (11)
- 【請求項1】 所定の周波数の第1のクロック信号に同
期し、所定の電圧の第1の電源により動作する第1の回
路ブロックと、 前記第1のクロック信号より低い周波数の第2のクロッ
ク信号に同期し、内部のトランジスタのスイッチ速度が
許容される範囲内で前記第1の電源より電圧の低い第2
の電源により動作する第2の回路ブロックを有する半導
体集積回路。 - 【請求項2】 所定の周波数の第1のクロック信号に同
期して動作する第1の回路ブロックと、 前記第1のクロック信号より低い周波数の第2のクロッ
ク信号に同期して動作し、スイッチ速度が許容される範
囲内で内部のトランジスタの単位トランジスタ幅当りの
漏れ電流が前記第1の回路ブロックより低い第2の回路
ブロックを有する半導体集積回路。 - 【請求項3】 所定の周波数の第1のクロック信号に同
期して動作する第1の回路ブロックと、 前記第1のクロック信号より低い周波数の第2のクロッ
ク信号に同期して動作し、スイッチ速度が許容される範
囲内で、単位トランジスタ幅当りの漏れ電流が前記第1
の回路ブロックより低くなるように内部のトランジスタ
のしきい値が設定された第2の回路ブロックを有する半
導体集積回路。 - 【請求項4】 CMOS構成の半導体集積回路であっ
て、 所定の周波数の第1のクロック信号に同期して動作する
第1の回路ブロックと、 前記第1のクロックより低い周波数の第2のクロックに
同期して動作し、nチャネルトランジスタとpチャネル
トランジスタのうち少なくとも一方の単位トランジスタ
幅当りの漏れ電流が、スイッチ速度が許容される範囲内
で、前記第1の回路ブロックより小さい第2の回路ブロ
ックを有する半導体集積回路。 - 【請求項5】 CMOS構成の半導体集積回路であっ
て、 所定の周波数の第1のクロック信号に同期して動作する
第1の回路ブロックと、 前記第1のクロック信号より低い周波数の第2のクロッ
クに同期して動作し、nチャネルトランジスタとpチャ
ネルトランジスタのうち少なくとも一方の単位トランジ
スタ幅当りの漏れ電流が、スイッチ速度が許容される範
囲内で、前記第1の回路ブロックより小さくなるよう
に、そのトランジスタのしきい値が設定された第2の回
路ブロックを有する半導体集積回路。 - 【請求項6】 所定の周波数の第1のクロック信号に同
期して動作する第1の回路ブロックと、 前記第1のクロック信号より低い周波数の第2のクロッ
ク信号に同期して動作し、内部のトランジスタの相互コ
ンダクタンスが、スイッチ速度が許容される範囲内で、
前記第1の回路ブロックより低い第2の回路ブロックを
有する半導体集積回路。 - 【請求項7】 所定の周波数の第1のクロック信号に同
期して動作する第1の回路ブロックと、 前記第1のクロック信号より低い周波数の第2のクロッ
ク信号に同期して動作し、内部のトランジスタの相互コ
ンダクタンスが、スイッチ速度が許容される範囲内で、
前記第1の回路ブロックより低くなるような電圧の電源
により動作する第2の回路ブロックを有する半導体集積
回路。 - 【請求項8】 所定の周波数の第1のクロック信号に同
期して動作する第1の回路ブロックと、 前記第1のクロック信号より低い周波数の第2のクロッ
ク信号に同期し、相互コンダクタンスが、スイッチ速度
が許容される範囲内で、前記第1の回路ブロックより低
くなるように内部のトランジスタのしきい値が設定され
た第2の回路ブロックを有する半導体集積回路。 - 【請求項9】 CMOS構成の半導体集積回路であっ
て、 所定の周波数の第1のクロック信号に同期して動作する
第1の回路ブロックと、 前記第1のクロック信号より低い周波数の第2のクロッ
ク信号に同期して動作し、nチャネルトランジスタとp
チャネルトランジスタのうち少なくとも一方の相互コン
ダクタンスが、スイッチ速度が許容される範囲内で、前
記第1の回路ブロックより低くなるように、そのトラン
ジスタのしきい値が設定された第2の回路ブロックを有
する半導体集積回路。 - 【請求項10】 所定の周波数の第1のクロック信号に
同期して動作する第1の回路ブロックと、 前記第1のクロック信号より低い周波数の第2のクロッ
ク信号に同期して動作し、スイッチ速度が許容される範
囲内で動作電力と待機電力の和が最小となるように電源
電圧とトランジスタのしきい値が設定された第2の回路
ブロックを有する半導体集積回路。 - 【請求項11】 前記第2の回路ブロックのトランジス
タのスイッチ速度と前記第1の回路ブロックのトランジ
スタのスイッチ速度との比が、前記第1のクロック信号
の周波数と前記第2のクロック信号の周波数との比に等
しい、請求項1〜10のいずれか1項に記載の半導体集
積回路。
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