JP2003086283A - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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JP2003086283A JP2001272452A JP2001272452A JP2003086283A JP 2003086283 A JP2003086283 A JP 2003086283A JP 2001272452 A JP2001272452 A JP 2001272452A JP 2001272452 A JP2001272452 A JP 2001272452A JP 2003086283 A JP2003086283 A JP 2003086283A
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健司 辻
Ryotaro Ishikawa
亮太郎 石川
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治 川瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 端子金具の低挿入力化を図る。 【解決手段】 端子金具10が挿入されるキャビティ2
1の下面側には、端子金具10を抜け止めするためのラ
ンス31が設けられている。ランス31は、前後両端が
支持された両持ち状のアーム部32と、端子金具10に
開設された逃がし孔内に進入してその孔縁前部に係止可
能な係止部33とを備えている。係止部33の後面に
は、端子金具10の挿入方向に向かって上り勾配をなす
テーパ面33aが形成されており、その本体部11の軸
線に対する傾斜角度はθ1とされている。逃がし孔の孔
縁前部には、係止部33が係止可能とされ、突板11d
の前端位置を頂点とする略三角錐状の突起16が突設さ
れており、その外面が端子金具10の挿入方向前方に向
かって下り勾配をなし、且つその本体部11の軸線に対
する傾斜角度がθ2とされている。テーパ面33aのな
す傾斜角度θ1は、突起16の傾斜角度θ2に対してθ
1>θ2の関係となるように設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ランスを備えたコ
ネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ハウジング内に挿入される端子金
具に段差状の凹部を設けて、その凹部に対してハウジン
グ側のランスを係止させるようにしたものが知られてお
り、その一例が特開2000−294334公報に記載
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のものでは、ラン
スに対する係止代が凹部の段差高さ分しか確保されない
ため、係止力の増大を図る上での制約となっていた。こ
の点を解消する方法として、ランスが係止される凹部の
前縁部に突起を突設して係止代を増加させることが考え
られる。一方、端子金具は、キャビティ内に挿入される
過程では、ランスを押圧しつつ前進するが、通常、ラン
スが押圧される面は、端子金具の挿入方向に向かって上
り勾配が設定されているため、上記したように端子金具
に突起が形成されると、突起を持たない場合と比べて、
より早い時期でランスに対する押圧が開始される。この
ことは、ランスの撓み支点により近い位置で突起が押圧
することを意味する。従って、ランスを撓ませるのによ
り大きな力を要することになり、端子金具の挿入抵抗の
増大となって挿入作業性を低下させていた。本発明は上
記のような事情に基づいて完成されたものであって、端
子金具の低挿入力化を図ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、請求項1の発明は、コネクタハウジン
グには、端子金具を挿入可能なキャビティと、キャビテ
ィ内に突設されるとともに、前記端子金具の挿入方向後
端側に撓み支点を有し、且つ前記端子金具が前記キャビ
ティに正規深さまで挿入されたときに前記端子金具に係
止する係止部を有するランスとが備えられ、一方、前記
端子金具には、略箱形の本体部が備えられるとともに、
その本体部の一側部が板片を内外に重ね合わせて形成さ
れ、且つその重ね合わせられた板片のうち外側の板片を
切り欠くことで、前記端子金具が前記キャビティ内に正
規に挿入されたときに前記係止部が進入して係止可能と
される被係止凹部が設けられるとともに、その開口縁前
部には、前端側から徐々に外側に張り出して形成され、
前記係止部に対して係止可能とされる突起が設けられて
おり、前記ランスにおいて前記係止部と前記撓み支点と
の間には、前記端子金具の挿入方向に向かって傾斜角度
がθ1となる上り勾配をなす傾斜面が形成され、一方、
前記突起の外面が、前記挿入方向に向かって傾斜角度が
θ2となる下り勾配をなして形成され、且つ前記傾斜面
の傾斜角度θ1が前記突起の外面の傾斜角度θ2よりも
大きく設定されている構成としたところに特徴を有す
る。
【0005】請求項2の発明は、請求項1に記載のもの
において、前記突起の前端位置が前記本体部の前端位置
にほぼ揃えられ、且つ前記突起の前端位置が前記ランス
の傾斜面に対する当接開始位置となっているところに特
徴を有する。請求項3の発明は、請求項1または請求項
2に記載のものにおいて、前記ランスは、前記挿入方向
前後両端が支持された両持ち状に形成され、且つ後側の
支持部分の剛性が前側の支持部分と比較して大きくなっ
ているところに特徴を有する。
【0006】
【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>キャビティ
に対して端子金具を挿入すると、突起がランスを押圧す
ることで、ランスが弾性変形され、正規深さに達する
と、ランスが弾性復帰してその係止部が被係止凹部内に
進入しつつ突起に対して係止される。傾斜面の傾斜角度
θ1が突起の外面の傾斜角度θ2よりも大きく設定され
ているから、端子金具の挿入時には、突起が傾斜面の始
端位置を非接触で通過した後、突起の前端部が傾斜面の
うち始端位置よりも前方位置に当接する。この状態から
挿入動作を進行させるのに伴って、ランスが弾性変形さ
れ、その弾発力が挿入抵抗となって作用する。しかし、
ランスに対する突起の当接位置は、従来に比べてランス
の撓み支点よりも遠方の位置であるから、ランスの弾発
力が従来よりも小さくなる。従って、端子金具の挿入抵
抗を低減することができる。また、突起がランスに対し
て当接した後にも、突起の外面の傾斜角度が従来よりも
小さいため、以後も低挿入力状態を維持することができ
る。
【0007】<請求項2の発明>突起の前端位置を本体
部の前端位置にほぼ揃える設定とすることで、突起が設
けられる長さ寸法を最大限確保することができる。従っ
て、突起の外面のなす勾配を最大限小さくすることがで
きる。これにより、突起がランスに対して当接した後に
おける挿入力の低減に寄与する。
【0008】<請求項3の発明>両持ち状のランスを設
定した場合には、片持ち状のランスと比べて、剛性が高
いため、挿入力の増大が懸念されるところであるが、こ
のようなものに本発明を適用することで、挿入力の著し
い増大を抑制することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1ないし
図12によって説明する。この実施形態に示す雌コネク
タは、コネクタハウジング20(以下、単にハウジング
20という)と、その内部に収容される端子金具10
と、端子金具10を抜け止めするリテーナ50とを備え
ている。そして、この雌コネクタは、図示しない相手の
雄コネクタと嵌合接続可能とされている。なお、以下で
はハウジング20に対する端子金具10の挿入方向を前
方とし、上下方向の記載は図3、図5、図7及び図9を
除く各図を基準とする。
【0010】端子金具10は、図6に示すように、金属
板をプレス加工することで所定の形状に成形されてお
り、相手の雄コネクタに配設されたタブ端子に導通接続
可能な本体部11と、電線Wの端末に圧着接続可能なバ
レル部12とを前後に備えている。本体部11は、図4
に示すように、全体が前後に開口する箱形とされてい
て、前後に延出する基板11aと、基板11aの両側縁
から立ち上がる一対の側板11bと、両側板11bの突
出端からそれぞれ突設されて内側に屈曲されることで互
いに内外に重ね合わせられる一対の突板11c,11d
とから構成されている。本体部11内には、内側の突板
11cの後端部から突設されるとともに基板11aに沿
って前方へ延出して形成される弾性接触片13が設けら
れている。この弾性接触片13は、片持ち状に形成され
るとともに前方から本体部11内に挿入されるタブ端子
に対して弾性的に接触可能とされている。また内側の突
板11cにおける弾性接触片13に対向する部分には、
タブ端子に対する接圧を高めるための膨出部14が叩き
出しにより形成されている。
【0011】外側の突板11dにおける略中央には、図
5に示すように、その全長の2/3程度の長さ寸法を有
する四角形の逃がし孔15(被係止凹部)が切り欠いて
形成されており、この逃がし孔15内にランス31が逃
がされるようになっている。外側の突板11dにおける
逃がし孔15の孔縁前部には、突起16が外側に叩き出
して形成されており、この突起16やその周縁部にラン
ス31が係止可能とされている。この突起16は、突板
11dにおける前端位置(本体部11の前端位置)を頂
点とする略三角錐状に形成されている。言い換えると、
この突起16は、突板11dの前端位置から逃がし孔1
5の前縁にかけて前端側から徐々に外側に張り出して形
成されており、この三角錐の稜線16a(突起16のう
ち突板11dから張り出した部分を形成する2面を繋ぐ
縁)は、端子金具10の挿入方向前方に向かって下り勾
配をなし、本体部11の軸線となす角度がθ2となって
いる(図12)。またランス31に係止される突起16
の後端部は、下端側ほど後方へ突き出るオーバーハング
状に形成され、ランス31に対する係止力の増強に寄与
している。外側の突板11dの後端部には、側板11b
に沿って下方に突出するスタビライザ17が形成されて
いる。本体部11の後端下部には、リテーナ50の係止
突部52が係止可能なあご部18が設けられている。こ
のあご部18とスタビライザ17の後面は、面一状とさ
れている。
【0012】ハウジング20は、合成樹脂製とされ、図
1に示すように、全体が略ブロック状に形成されるとと
もに、内部には後方から端子金具10を挿入可能なキャ
ビティ21が上下2段、幅方向に8室ずつ並んで設けら
れている。上下に隣り合うキャビティ21同士は、仕切
り壁22によって仕切られている。この仕切り壁22が
上段側のキャビティ21の下壁をなすとともに下段側の
キャビティ21の上壁をなしている。この仕切り壁22
と、下段側のキャビティ21の下壁をなすハウジング2
0の外壁である底壁23とには、詳細は後述するように
各キャビティ21内に挿入される端子金具10に弾性的
に係止可能なランス31が設けられている。各キャビテ
ィ21の下面側縁には、図2及び図7に示すように、端
子金具10のスタビライザ17を挿通可能なスタビライ
ザ挿通溝24が後方へ開放して設けられている。またキ
ャビティ21の下面における幅方向中央位置には、端子
金具10の突起16の挿通を許容する突起挿通溝25が
形成されている。この突起挿通溝25は、通過する突起
16に対して非接触となるような深さに設定されてい
る。またハウジング20の上面には、相手の雄コネクタ
を嵌合状態にロックするためのロックアーム26が突設
されている。
【0013】キャビティ21の前壁27には、図1及び
図6に示すように、前方外部からタブ端子がキャビティ
21内に進入するのを許容するタブ挿通孔28が各キャ
ビティ21に対応する位置にそれぞれ貫通して設けられ
ている。このタブ挿通孔28の孔縁前部には、タブ端子
をタブ挿通孔28へと誘い込むためのテーパ状の案内面
29が全周にわたって形成されている。この案内面29
は、タブ挿通孔28の周面側へ向かって擂鉢状に形成さ
れており、その外幅寸法及び高さ寸法がキャビティ21
よりも大きく且つ共にほぼ同じ大きさに設定されてい
る。
【0014】ハウジング20の下面には、図3及び図6
に示すように、下方からリテーナ50を取付可能なリテ
ーナ取付孔30が開口して設けられている。リテーナ取
付孔30は、ハウジング20の前後方向の略中央位置に
配されるとともに、全キャビティ21に連通して形成さ
れることで、仕切り壁22及び底壁23を前後に分断し
ている。リテーナ50は、図1に示すように、ハウジン
グ20の各キャビティ21の側壁に対応する位置にそれ
ぞれ隔壁を備えた格子状の本体部51を有し、この本体
部51のうち両隔壁の中間位置には、それぞれ端子金具
10のあご部18に係止可能な係止突部52が上方へ突
出して設けられている。各係止突部52の図7の手前側
には、ハウジング20のスタビライザ挿通溝24に連通
されることでスタビライザ17の挿通を許容するスタビ
ライザ挿通凹部53がそれぞれ設けられている。また係
止突部52における幅方向中央位置には、端子金具10
の突起16の挿通を許容する突起挿通凹部54が形成さ
れている。ハウジング20に対してこのリテーナ50
は、スタビライザ挿通凹部53がスタビライザ挿通溝2
4に整合し、且つ突起挿通凹部54が突起挿通溝25に
整合すると共に係止突部52がキャビティ21から退避
することでキャビティ21内への端子金具10の挿抜が
許容される仮係止位置(図6)と、係止突部52がキャ
ビティ21内に突入してあご部18に係止される本係止
位置(図11)との2位置に所定の保持手段により保持
可能とされ、2位置間を上下に移動されるようになって
いる。
【0015】次にランス31について詳しく説明する。
ランス31は、図6に示すように、各キャビティ21の
下面側にそれぞれ設けられており、仕切り壁22及び底
壁23のうちリテーナ取付孔30よりも前側部分を所定
形状に切欠することで形成されている。このランス31
は、大まかには、前後両端部が支持された両持ち状のア
ーム部32を備え、そのアーム部32の上面に端子金具
10の突起16に対して係止可能な係止部33を備えて
いる。
【0016】アーム部32は、図7に示すように、前後
方向に沿って延出するとともに後端側が仕切り壁22
(底壁23)におけるスタビライザ挿通溝24の直前位
置に全幅にわたって連結され、前端側が前壁27に連結
される両持ちの梁状に形成されているから、従来の片持
ち状のランスと比較して高い強度、剛性が得られてい
る。このアーム部32は、キャビティ21の幅寸法より
僅かに小さい幅寸法を有している。このアーム部32
は、前後両端の支持部分を撓み支点として弾性変形可能
とされ、下方に形成された撓み許容空間34内に退避さ
れるようになっている。撓み変形時にアーム部32は、
図8に示すように、前後方向の略中央部分が最下端とな
る略弓形をなし、撓み変形に伴う各部位の変位軌跡は、
上下方向に沿う略直線的なものとなっている。
【0017】係止部33は、図6に示すように、アーム
部32の上面からキャビティ21内に張り出して形成さ
れ、その高さ寸法及び幅寸法は、端子金具10の突起1
6及び逃がし孔15の孔縁前部における突起16の両側
部にわたって係止可能な大きさに設定されており、突起
16の突出端が係止部33の前面における根元部分に係
止可能とされている(図10参照)。この係止部33
は、図7に示すように、アーム部32の幅方向の中央位
置に配されるとともに、アーム部32の後端位置から前
後方向の中央よりも前寄りの位置に至る長さ寸法に形成
されている。係止部33の上部幅方向中央には、正面か
ら視て略V字状に形成され、突起16を受け入れ可能な
受け溝33bが設けられている。端子金具10に対する
係止面である係止部33の前面は、端子金具10の挿入
方向に対して鋭角をなす斜面とされ、言い換えるとオー
バーハング状に形成されている。係止部33の後面、す
なわち係止部33とアーム部32における後側の撓み支
点32aとの間には、キャビティ21内に挿入される端
子金具10に押圧されることでアーム部32が撓み変形
するよう案内可能なテーパ面33aとされている。この
テーパ面33aは、後方の突起挿通溝25に連続して形
成されるとともに、キャビティ21に対する端子金具1
0の挿入方向に向かって上り勾配をなし、その傾斜角度
は、本体部11の軸線との間でθ1となっている(図1
2)。ここで、テーパ面33aのなす傾斜角度θ1は、
既述した端子金具10の突起16の傾斜角度θ2に対し
てθ1>θ2の関係となるように設定されている。
【0018】なお、上記したアーム部32の上面(係止
部33の両側方部分)がキャビティ21の下面を構成し
ており、キャビティ21内に挿入される端子金具10を
下支えできるようになっている。このアーム部32の上
面のうち係止部33よりも前方部分には、図6及び図7
に示すように、前方に向かって上り勾配をなすテーパ面
が形成されており、このテーパ面に対向するキャビティ
21の上面にも、ほぼ同じ勾配をなすテーパ面が形成さ
れている。これら両テーパ面によりキャビティ21の前
端部は、端子金具10の前端部を嵌合可能とする高さ寸
法となるよう絞り込むようにして形成されている。また
このキャビティ21は、前端部を除いた領域が端子金具
10を遊挿可能な高さ寸法を有している。
【0019】アーム部32の幅方向中央位置には、係止
部33の前面位置から前方へ開口する第1型抜き孔35
が設けられている。この第1型抜き孔35は、ハウジン
グ20の成形時において係止部33を成形するための金
型ピンを前方へ型抜きするのに伴ってアーム部32及び
前壁27を前方へ開口して形成されている。この第1型
抜き孔35内には、前方外部から図示しない解除治具が
挿入可能とされており、挿入した解除治具によってアー
ム部32を下方へ押圧操作することで、ランス31を強
制的に弾性変形させることができるようになっている。
アーム部32における幅方向中央部前端には、第1型抜
き孔35内に挿入する解除治具を奥方へと誘い込むこと
ができるよう、解除治具の挿入方向に向かう上り勾配を
なす誘導面36が所定深さ奥まった位置に形成されてい
る。そして前壁27及びアーム部32には、この誘導面
36を型抜きするための第2型抜き孔37が上記第1型
抜き孔35に連通する形態で形成されている。これら両
型抜き孔35,37によってアーム部32の前端部は、
二股状に分割して形成され、その分割された両側部が前
壁27に連結されている。従って、アーム部32は、前
側が2箇所で前壁27に連結され、後側がアーム部32
の全幅にわたって1箇所で仕切り壁22(底壁23)に
連結されることで、後側の支持部分の撓み剛性が前側の
支持部分と比較して高くなっている。
【0020】本実施形態は以上のような構造であり、続
いてその作用について説明する。図6に示すように、ハ
ウジング20に対してリテーナ50を仮係止位置に装着
した状態で、各キャビティ21内に後方から端子金具1
0を挿入する。すると、スタビライザ17がスタビライ
ザ挿通溝24とスタビライザ挿通凹部53の周面に摺接
されるとともに、突起16が突起挿通溝25と突起挿通
凹部54の周面に摺接されることで、キャビティ21に
対する挿入動作が円滑に案内される(図9参照)。端子
金具10が所定深さまで挿入されると、図8及び図9に
示すように、突起16がランス31の係止部33のテー
パ面33aに係合され、さらなる挿入の進行に伴ってテ
ーパ面33aによって案内されつつアーム部32が下方
へ次第に撓み変形される。このときランス31は、前後
両端の連結部分を支点として略弓形に変形している。
【0021】そして、端子金具10が正規深さまで挿入
されると、図10に示すように、本体部11の逃がし孔
15内に係止部33が進入しつつアーム部32が弾性復
帰されるとともに係止部33の前面が突起16及び逃が
し孔15の孔縁前部に対して係止され、端子金具10の
一次係止が図られる。
【0022】全端子金具10をキャビティ21内に挿入
し終えたら、リテーナ50を仮係止位置から本係止位置
へ押し込む。すると、図11に示すように、リテーナ5
0の係止突部52が本体部11のあご部18に係止され
ることで端子金具10の二次係止が図られる。もってハ
ウジング20から端子金具10を抜け止め状態に保持す
ることができる。
【0023】ところで、上記した端子金具10の挿入過
程では、突起16は、突起挿通溝25を非接触状態で通
過した後、ランス31の係止部33のテーパ面33aに
近くに到達する。さらに端子金具10が前進しても、突
起16の傾斜角度とランス31のテーパ面33aの傾斜
角度との関係(θ1>θ2)により所定深さまでは、突
起16はランス31に対して非接触の状態に維持され
る。その後、この実施形態においては、図12に示すよ
うに、テーパ面33aのほぼ頂上付近において突起16
の前端が当接する。この当接位置は、アーム部32にお
ける後側の撓み支点32aより十分に離れた位置となっ
ているため、ランス31を撓ませるのに必要な力が小さ
くて済む。仮に、突起16の傾斜角度とランス31のテ
ーパ面33aの傾斜角度との関係が本実施形態とは逆に
設定した場合(θ1<θ2)には、突起16の前端では
なく後端がランス31のテーパ面33aに当接すること
になるから、その当接位置がアーム部32の後側の撓み
支点32aに比較的近い位置となるため、ランス31を
撓ませるのに必要な力が大きくなってしまう。従って、
本実施形態によれば、端子金具10の挿入抵抗を低減す
ることができる。また、突起16がランス31に対して
当接した後にも、突起16の外面の傾斜角度が従来より
も小さいため、以後も低挿入力状態を維持することがで
きる。
【0024】しかも、本実施形態によれば、突起16の
前端位置を本体部11の前端位置にほぼ揃える設定とす
ることで、突起16が設けられる長さ寸法を最大限確保
することができる。従って、突起16の外面のなす勾配
を最大限小さくすることができる。これにより、突起1
6がランス31に対して当接した後における挿入力の低
減に寄与する。
【0025】さらには、本実施形態では、ランス31を
両持ち状にすることで、キャビティ21間の仕切り壁2
2及びハウジング20の底壁23を兼用し、これによっ
てコネクタの低背化を達成している。このため、ランス
31は、片持ち状のものと比較して撓み剛性が高くなる
傾向にあるが、本実施形態のような構成を採ることによ
り、係る問題点も解消されている。
【0026】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。 (1)上記した実施形態では、突起を略三角錐状とした
場合を示したが、例えば、円錐状であってもよく、その
形状を任意に設定することができる。 (2)上記した実施形態では、ランスが両持ち状のもの
について示したが、片持ち状のランスについても本発明
は同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るハウジングの正面図
【図2】ハウジングの背面図
【図3】ハウジングの底面図
【図4】端子金具の正面図
【図5】端子金具の底面図
【図6】リテーナを仮係止位置に組み付けたハウジング
と端子金具の側断面図
【図7】ハウジングの平断面図
【図8】端子金具を挿入する途中の状態を示す側断面図
【図9】端子金具を挿入する途中の状態を示す平断面図
【図10】端子金具が正規深さまで挿入された状態を示
す側断面図
【図11】リテーナを本係止位置に移動させた状態を示
す側断面図
【図12】突起の傾斜角度とランスのテーパ面の傾斜角
度との関係を説明するための拡大断面図
【符号の説明】
10…端子金具 11…本体部 11c…突板(板片) 11d…突板(外側の板片) 15…逃がし孔(被係止凹部) 16…突起 16a…稜線(突起の外面) 20…ハウジング 21…キャビティ 31…ランス 32a…撓み支点(挿入方向後端側の撓み支点) 33…係止部 33a…テーパ面(傾斜面)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 亮太郎 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内 (72)発明者 川瀬 治 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内 Fターム(参考) 5E087 EE14 FF08 FF13 GG14 GG26 MM14 RR25 RR49

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コネクタハウジングには、端子金具を挿
    入可能なキャビティと、キャビティ内に突設されるとと
    もに、前記端子金具の挿入方向後端側に撓み支点を有
    し、且つ前記端子金具が前記キャビティに正規深さまで
    挿入されたときに前記端子金具に係止する係止部を有す
    るランスとが備えられ、 一方、前記端子金具には、略箱形の本体部が備えられる
    とともに、その本体部の一側部が板片を内外に重ね合わ
    せて形成され、且つその重ね合わせられた板片のうち外
    側の板片を切り欠くことで、前記端子金具が前記キャビ
    ティ内に正規に挿入されたときに前記係止部が進入して
    係止可能とされる被係止凹部が設けられるとともに、そ
    の開口縁前部には、前端側から徐々に外側に張り出して
    形成され、前記係止部に対して係止可能とされる突起が
    設けられており、 前記ランスにおいて前記係止部と前記撓み支点との間に
    は、前記端子金具の挿入方向に向かって傾斜角度がθ1
    となる上り勾配をなす傾斜面が形成され、一方、前記突
    起の外面が、前記挿入方向に向かって傾斜角度がθ2と
    なる下り勾配をなして形成され、且つ前記傾斜面の傾斜
    角度θ1が前記突起の外面の傾斜角度θ2よりも大きく
    設定されていることを特徴とするコネクタ。
  2. 【請求項2】 前記突起の前端位置が前記本体部の前端
    位置にほぼ揃えられ、且つ前記突起の前端位置が前記ラ
    ンスの傾斜面に対する当接開始位置となっていることを
    特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. 【請求項3】 前記ランスは、前記挿入方向前後両端が
    支持された両持ち状に形成され、且つ後側の支持部分の
    剛性が前側の支持部分と比較して大きくなっていること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載のコネクタ。
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