JP2003083201A - 燃料高圧ポンプ - Google Patents

燃料高圧ポンプ

Info

Publication number
JP2003083201A
JP2003083201A JP2001280626A JP2001280626A JP2003083201A JP 2003083201 A JP2003083201 A JP 2003083201A JP 2001280626 A JP2001280626 A JP 2001280626A JP 2001280626 A JP2001280626 A JP 2001280626A JP 2003083201 A JP2003083201 A JP 2003083201A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
casing
cylinder
fuel
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001280626A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Araki
一雄 荒木
Yukihiro Shoji
幸広 庄司
Yuji Egami
祐司 江上
Tamotsu Shimokuchi
保 下口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nachi Fujikoshi Corp
Original Assignee
Nachi Fujikoshi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nachi Fujikoshi Corp filed Critical Nachi Fujikoshi Corp
Priority to JP2001280626A priority Critical patent/JP2003083201A/ja
Publication of JP2003083201A publication Critical patent/JP2003083201A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2000バールに及ぶラジアルピストン型の
燃料高圧ポンプの加工、組立を容易にし、漏れを防止
し、内部応力を緩和する。 【解決手段】 シリンダ穴5を有するシリンダ3をケー
シング2とは別体にし、かつケーシングにねじ機構36
またはケーシングのかしめ機構によって固定する。さら
に、シリンダ端面に開口する吐出穴13の周囲に形成さ
れた凸部14と、ケーシングに設けられ吐出穴と対向し
て高圧室12に接続される開口穴15のエッジ部との間
の接触ライン16に沿って封隙する。シリンダ3はケー
シング2に冷やしばめ、または焼きばめ、テーパ部37
等によってシリンダに圧縮応力が加わるようにする。シ
リンダには吸入弁18を内臓する。吸入弁のスプリング
を板状リングから中央に伸びる舌状の板バネとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジアルピストン
型の燃料高圧ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特表2000−512715号公
報に基づいて公知になっているラジアルピストン型の燃
料高圧ポンプは、センターに配した駆動軸をめぐって相
互に角度間隔をおいて配置された複数のプランジャを有
しており、該プランジャの半径方向内位端部は、予荷重
のかけられたばねによって、前記駆動軸の周面に当接し
ており、しかも各プランジャは夫々1つの案内孔内をプ
ランジャ軸方向に摺動可能である。その場合各プランジ
ャは、駆動軸から離反した方の端面でもって前記案内孔
内に夫々1つのポンプ作業室を画定し、該ポンプ作業室
は、燃料の充填された低圧室と高圧室とに交互に接続可
能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この場合、高圧圧送期
の間ポンプ作業室内には、2000バールに及ぶ著しく
高い燃料圧が増成されるので、高圧で負荷されるシール
部位及び孔を確実に封隙するために極めて高い要求が課
されている。しかしながら公知の燃料高圧ポンプは、高
圧封隙のためには、ハウジングのシリンダ穴の精密穴加
工がきわめて困難であるという欠点を有している。その
上に公知の燃料高圧ポンプでは2000バールの高圧に
よる内部応力が直接ハウジングに作用し、内部応力が高
くなり、強度的に弱い、変形する等の問題があった。本
発明の課題はかかる問題を解決することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明においては、図に
付した符号を参照して説明すると、複数のシリンダ穴
(5)が、共通の一体的なケーシング(2)内に中心の
駆動軸(9)をめぐって相互に角度間隔をおいて配置さ
れており、プランジャが(4)夫々の前記シリンダ穴
(5)内を軸方向に摺動可能にガイドされており、前記
プランジャの半径方向内端部(6)が、予荷重のかけら
れたばね(7)によって前記駆動軸(9)の周面(1
0)に当接しており、しかも前記プランジャ(4)が、
前記シリンダ穴(5)内に夫々ポンプ作業室(8)を画
成しており、該ポンプ作業室が、燃料の充填された低圧
室(11)と高圧室(12)とに交互に接続可能である
形式の燃料高圧ポンプにおいて、前記シリンダ穴を有す
るシリンダ(3)が前記ケーシングとは別体にされ、か
つ前記ケーシングにねじ機構またはケーシングのかしめ
機構によって固定されるとともに、前記シリンダ端面に
開口する吐出穴(13)の周囲に形成された凸部(1
4)と、前記ケーシングに設けられ前記吐出穴と対向し
て前記高圧室(12)に接続される開口穴(15)のエ
ッジ部との間の接触ライン(16)に沿って封隙作用が
生じ面押しシールされた燃料高圧ポンプを提供すること
により上記課題を解決した。
【0005】さらに、前記シリンダ(3)が前記ケーシ
ング(2)に冷やしばめ、または焼きばめ、または、前
記ねじ機構部(36)に設けられたテーパ部(37)に
よって前記シリンダに圧縮応力が加わるようにタイトに
はめ合いするのがよい(請求項2)。
【0006】また、前記シリンダ(3)には燃料を導く
低圧の燃料供給路に連通する開口ポート(17)と、該
開口ポートと連通する前記低圧室(11)とが設けら
れ、ポンプ作業室(8)への燃料の流入は行うがポンプ
作業室からの圧油は前記低圧室に戻さないようにする吸
入弁(18)を装着し、該吸入弁のスプリング(19)
を保持するプラグ(20)が前記シリンダに封隙固定す
る(請求項3)。
【0007】前記吸入弁(18)のスプリングはコイル
スプリングが良いが、より小型の板状リングから中央に
伸びる舌状の板バネで構成するのがよい(請求項4)。
【0008】高圧圧送導管が、ケーシング(2)に設け
た圧力接続管片(49)に固定可能であり、かつ前記ポ
ンプ作業室(8)の全ての前記高圧室(12)が高圧通
路(45,47)を介して前記圧力接続管片(49)と
連通されており、しかも前記高圧通路(45,47)
が、前記ケーシング(2)の内部でのみ延び、高圧圧送
導管が高圧蓄圧室内へ開口し、該高圧蓄圧室から複数の
噴射導管、内燃機関の燃焼室内へ侵入する燃料噴射弁へ
通じるようにして、燃料をエンジンに供給できる(請求
項5)。
【0009】即ち、前記各シリンダ3内の各ポンプ作業
室8に連通して設けられ、例えば、吐出穴13に対応す
る開口穴15部に、夫々1つの吐出弁39を設ける。こ
の吐出弁39は、吐出穴13に円錐状の弁座42を設
け、この弁座に弁ばね41でシートされるように保持さ
れ、該吐出弁39の高圧側となる開口穴15を高圧室1
2として、高圧燃料を送出するようにする。このように
して、しかも前記シリンダ端面部に設けられた吐出穴1
3周辺の凸部14とケーシング2に設けられた開口穴1
5のエッジ部との間の接触ライン16に沿って封隙作用
が生じ、面押しシールされるようにされているので、吐
出穴13と開口穴15近傍でのシリンダ3とケーシング
2間の漏れがない。プランジャ4によるポンプ作用に対
して、ポンプ作業室8から圧力接続管片49の方へ向か
って開弁する吐出弁39は、ケーシング内部の各高圧通
路内に完全に組込まれている。しかも各ポンプ作業室8
を起点として延びる個々の高圧通路は、ケーシング内部
の共通の高圧集合導管を介して圧力接続管片49へ通
じ、該圧力接続管片には、高圧蓄圧室に開口する高圧圧
送導管が接続可能であり、前記高圧蓄圧室自体を起点と
して燃料噴射導管が、内燃機関の燃焼室内へ噴射する燃
料噴射弁に達している(Common Rail)。
【0010】本発明では、高圧で負荷されるシール部
位、螺合部、燃料通路及びプランジャ4をシリンダ3に
内臓し、各シリンダが全て1つのケーシング内に配置さ
れており、ケーシング側の密封部を減らし、全ての高圧
密封部位を面押しシールで静的に結合することが可能で
ある。さらに、シリンダをハウジングに冷やしばめまた
は焼きばめ、または、ねじ機構部に設けられたテーパ部
によってシリンダに圧縮応力が加わるようにタイトには
め合いすることで、シリンダ内面にあらかじめ圧縮応力
が生じ、ポンプ作業室で発生した高圧によって生じる最
大応力を減ずることができるので2000バール以上の
高圧にも使用可能となった。
【0011】また、吸入(チェック)弁をシリンダに内
蔵したので、シリンダの吸入(チェック)弁機構および
プランジャを摺動可能に挿入したシリンダサブAssy
での単体試験を別工程で試験することができるようにな
り、単にシリンダサブAssyをケーシングに組み付け
るだけでよくなったので組立生産性がきわめてよくなっ
た。従来のものは、ハウジングに直接プランジャが挿入
されているので、高圧発生のための精密なクリアランス
を事前にチェックすることができない。この場合、共通
のケーシング(モノ・ブロック)は一体的な鋼製部品と
して構成されているのが有利である。なお、シリンダを
押圧固定するねじ機構部は、ねじ部に直接テーパ部を設
けてもよいし、または、ねじ部とテーパ部を分けてシリ
ンダ挿入穴とケーシングのねじ部の同軸が出なくてもシ
リンダに加わる圧縮応力が均一になるようにすることが
できる。
【0012】また、本発明の燃料高圧ポンプは選択的に
カバーで閉鎖することができ、かつ固定フランジのため
の嵌合装置を配備するのが有利であり、前記固定フラン
ジを介して燃料高圧ポンプは各エンジンケーシングに装
着可能である。モジュール組立方式に適合した本発明の
燃料高圧ポンプの構造は、種々異なった形状の固定フラ
ンジを可能にするので、多種多様の組付け要求に簡単に
適合することができる。しかも前記のモジュール状構造
は、鋼製のケーシングモノブロック内に、高圧を導く全
ての部分を組込むことによって可能になる。該モノブロ
ックには今や必要に応じて、殊にアルミニウム合金やダ
イキャスト成形から成るアダプタや前置フィードポンプ
等のような多種多様の付属部品を装着することが可能で
ある。本発明の燃料高圧ポンプの駆動軸は、偏心輪軸と
して構成されているのが有利である。しかし別の駆動軸
形状、例えばカム軸として構成することも可能である。
更に又、ポンププランジャのタペットを、任意に例えば
カップタペットやローラタペットのように種々の形態に
構成することも可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。図1は本発明の燃料高圧ポンプの
一実施形態を示す縦断面図、図2は図1のA−A線に沿
った燃料高圧ポンプの横断面図である。図1及び図2に
2つの断面図で図示した本発明の燃料高圧ポンプ1の実
施例は、ほぼ三角形のケーシング2を有している。殊に
有利には鋼製の前記ケーシング2内には1つの円環状の
凹設部30が中心に設けられており、該凹設部は一方の
軸方向では開いており、かつ他方の軸方向ではケーシン
グ内端面31によって閉鎖されている。該ケーシング内
端面31の中心には軸方向の貫通孔32が設けられてお
り、該貫通孔は、中心の駆動軸9の軸受ブシュとして役
立てられる。その場合、駆動軸9は終端片33でもって
回転可能に前記貫通孔32内でガイドされており、かつ
ケーシング2の凹設部30内へ侵入している軸区分に、
駆動カムを形成する偏心輪軸部分34を有している。軸
線を駆動軸9の軸線からずらされた前記偏心輪軸部分3
4はその周面に、焼入れ材料から成る摺動リング35を
有している。
【0014】更にケーシング2は、前記駆動軸9に対し
て半径方向に延びる3つのシリンダ穴5を有し、これら
のシリンダ穴は、中心の駆動軸9をめぐって互いに等し
い角度間隔で配設されており、かつ各シリンダ穴が明け
られたシリンダ3が冷やしばめまたは焼きばめ、また
は、ねじ機構部36に設けられたテーパ部あるいはくさ
び部37によってケーシングに押圧固定され、シリンダ
内面に圧縮応力がかかるようにされている。ねじ部36
には締め付けのための溝36aが形成されている。シリ
ンダ3のシリンダ穴5内でプランジャ4が摺動可能にガ
イドされている。なお、テーパ部37がない場合は、シ
リンダのねじ機構はシリンダに直接設けてもよい。
【0015】プランジャ4を摺動可能とするシリンダ穴
5は、シリンダ3に止まり穴となっており、該プランジ
ャ端面4aによってポンプ作業室8を形成するととも
に、該奥底面には燃料流体の出入りする吐出穴13が設
けられている。吸入弁18およびスプリング19を装着
するためのプラグ20とで、吸入弁室21を形成し、こ
の吸入弁室は吐出穴13と直交、連通している。吸入弁
室21はケーシング2に固定された前置フィードポンプ
70またはケーシング外部から供給される低圧管路とし
てケーシングに導かれ、さらに、開口部17及び低圧室
11に導かれている。低圧室11の吸入弁室21側に着
座シート部38を有し、吸入弁室21側から低圧室11
に逆流しないように吸入弁18はチェック機能を有す
る。シリンダ端にはさらに吸入弁室21からシリンダ端
面のほぼ中央に設けられた吐出穴13が設けられてい
る。吐出穴13の周囲に凸部14が設けられている。
【0016】また、プランジャ4は、ポンプ作業室8か
ら離反した方の、しかもシリンダ穴5から夫々突出した
端部に夫々滑りシュー6を有し、しかもプランジャ5は
弁タペットとして一体に形成されている。図2で見てプ
ランジャ4に対比して拡張された滑りシュー6の端面
は、ばね7によって駆動軸9の偏心輪軸部分34の摺動
リング35の周面10に当接した状態に維持される。こ
のためにばね7は、滑りシュー6のポンプ作業室8寄り
リング端面6aに係合している。他方の側では、シリン
ダ3の角端部3aで支持されている。この場合ばね7を
プランジャ4に対して共軸に配置し、かつシリンダをケ
ーシングに押し付けるためのねじ機構またはかしめ機構
の当たり面として形成した円環状くさびリング37でガ
イドされる。
【0017】燃料タンクを起点として、ケーシング2に
設けられた前置フィードポンプ70またはケーシング外
部から供給される低圧管路としてケーシングに導かれた
低圧供給路に連通する燃料供給導管51が接続され、開
口ポート17、低圧室11に連通されている。
【0018】更に、各プランジャ4のシリンダ穴5によ
って形成されるポンプ作業室8を起点として、シリンダ
内の吸入弁室21を経由して、シリンダ端面の吐出穴1
3および吐出(チェック)弁39に連通し、ケーシング
2の高圧室を経由して、高圧通路45,47に連通し、
ケーシング2内部の共通の集合導管(図示せず)を介し
て、ケーシング内へ螺入された圧力接続管片49に開口
している。圧力接続管片49には高圧圧送導管が接続可
能であり、高圧圧送導管の他端は高圧蓄圧室(共通レー
ル=Common Rail)に開口し、該高圧蓄圧室自体を起点
として個々の噴射導管が、供給すべき内燃機関の燃焼室
内へ侵入する噴射弁に達している。
【0019】吐出弁39は本実施例では、弁球39aを
有する逆止弁として構成されている。弁球39aはスト
ッパ40と弁ばね41とを介して、シリンダ3の端面の
吐出穴13に形成された円錐形の弁座42に保持されて
いる。ストッパ40はケーシング2に螺設されている。
ストッパ40およびプラグ43のシール面並びに、ケー
シング1内へ螺入された圧力接続管片49の端面におけ
るシール面は、いわゆる噛み付きエッジとして構成され
ている。
【0020】更にケーシング2は、駆動軸9の終端片3
3から離反した方の開放端部60に、駆動軸の先端部9
aが貫通する前蓋61が開放端部の内径部60aとイン
ロー嵌合してボルト等でケーシングに固定されている。
前蓋61には軸受63が設けられ駆動軸9の前軸部64
が支承される。符号65は軸シール、66は軸シールを
固定するためのスナップリングである。前蓋61には取
付穴67が明けられたフランジ部68が設けられ本ポン
プを自動車エンジン等に固定できるようにされている。
駆動軸9の終端片33側には前置フィードポンプ70が
設けられ、カバー69によって密封されている。
【0021】(作用)本発明の燃料高圧ポンプの作動は
次の通りである。先ず、前置フィードポンプ70によっ
て燃料が、燃料貯蔵タンクから燃料供給導管51を経て
シリンダ3の外周に設けられた開口ポート17、低圧室
11,吸入(チェック)弁18を介してポンプ作業室8
内へ圧送され、その場合この弁は吸込み弁として働く。
駆動軸9の回転駆動に伴って、偏心輪軸部分34,35
の周面10に当接しているプランジャ4は交互に上向摺
動と下向摺動を行う。その場合プランジャ4の、半径方
向内向きの吸込みストローク運動時にポンプ作業室8内
に負圧が発生するので、吸込弁18にかかる燃料圧は、
シリンダ3の側面部に設けられた弁体18aを弁座38
から離間させて、燃料供給導管51からポンプ作業室8
へ開制御するのに足る充分な値を有している。プランジ
ャ4は、下死点を通過後、次いで上死点へ向かって半径
方向外向きに摺動する。この場合のプランジャのストロ
ーク運動は吐出(圧送)ストロークに相当する。ポンプ
作業室8内にその際位置している燃料は、2000バー
ル以上に及ぶ極めて高い燃料圧に圧縮され、それに伴っ
てシリンダ端部に設けられた吐出穴13に配置された吐
出弁39を開弁するので、高圧下にある燃料は、高圧室
12、高圧通路45,47、集合導管を経て圧力接続管
片49へ流れることができる。このとき、シリンダ4と
ケーシング2の吐出穴13と開口穴15近傍は接触ライ
ン16で、ねじ機構またはケーシングのかしめ機構など
によって互いに面押しシールされ、極めて高い封隙作用
が得られる。
【0022】圧力接続管片49から高圧燃料は、高圧圧
送導管を経て共通の高圧蓄圧室(共通レール)へ到達
し、噴射弁への燃料噴射導管に供給するために蓄圧され
る。プランジャ運動の上死点通過後にプランジャ4は改
めて半径方向内向きに摺動し、ポンプ作業室8内の圧力
は所定の開弁圧以下に低下し、吐出弁39は改めて閉弁
する。下死点へ向かってのプランジャ4の次の吸込みス
トローク時に、ポンプ作業室8内の燃料圧は、燃料供給
導管51内の燃料圧以下に改めて降下するので、吸込弁
18の弁部材18aは改めてその弁座38から離間し燃
料がポンプ作業室8内へ流入する。
【0023】高圧で負荷される全てのシール部位、螺合
部、燃料を合流させるための連通孔及び共通の一体的な
ケーシング内の個々のポンプエレメントを本発明のよう
に配置・構成したことに基づいて、2000バール以上
の高い燃料圧に対する極めて高い封隙作用が得られ、ひ
いては本発明の燃料高圧ポンプは高い機能確実性を得る
ことができる。
【0024】
【発明の効果】請求項1に記載した構成手段を有する本
発明の燃料高圧ポンプは、ハウジング端部の開口穴のエ
ッジ部とシリンダ端面に設けた吐出穴周辺部の凸部で面
押シールを可能としたことで、ポンプ作業室からケーシ
ング内の高圧導管路へ高圧油を導く管路のシールを確実
に行えるようにしたこと。さらに、この面押しシール部
の径を該プランジャの案内孔より小さくすることが可能
であり、高圧におけるシール性をより確実なものとする
ことができる。さらに、背景技術に対比して、シリンダ
をハウジングに冷やしばめまたは焼きばめ、または、前
記ねじ機構部に設けられたテーパ部によって前記シリン
ダに圧縮応力が加わるようにタイトにはめ合いすること
で、シリンダ内面にあらかじめ圧縮応力が生じ、ポンプ
作業室の加圧工程で生ずる最大応力を押さえるととも
に、ハウジングにも相応の応力を分担させようとするも
ので、高圧のポンプ作用(工程)によってポンプ作業室
を構成するシリンダに発生する内部応力を低減させ20
00バール以上の高圧にも耐え得る構造となった。
【0025】また、請求項2に記載した燃料高圧ポンプ
は、シリンダを押圧固定するねじ機構部のテーパ部によ
ってシリンダとケーシングのシール作用を合わせて行う
ことができる利点があり、シリンダの吸入弁入口ポート
に接続する低圧供給路のシールを兼ねている。
【0026】また、吸入チェック弁をシリンダに内蔵し
たので、シリンダの吸入チェック弁機構およびプランジ
ャを摺動可能に挿入したポンプエレメントでの単体試験
を別工程で試験して、該ポンプエレメントをハウジング
に所定の手順で組み付ければ低圧および高圧の封隙シー
ル作用が達成されることとなり、組立生産性がきわめて
よくなった。従来のものは、ハウジングに直接プランジ
ャが挿入されているので、高圧発生のための精密なクリ
アランスを事前にチェックすることができない。などの
利点を有し、かつ、(更に)公知の(例えば、特表20
00−512715号公報)に見られるような、一体的
なケーシングの特長をも有するものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料高圧ポンプの一実施形態を示す縦
断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿った燃料高圧ポンプの
横断面図である。
【符号の説明】
1 高圧燃料ポンプ 2 ケーシング 3 シリンダ 4 プランジャ 5 シリンダ穴 6 プランジャの半径方向内端部 7 ばね 8 ポンプ作業室 9 駆動軸 10 駆動軸の周面 11 低圧室 12 高圧室 13 吐出穴 14 凸部 15 開口穴 16 接触ライン 17 開口ポート 18 吸入弁 19 吸入弁のスプリング 20 吸入弁のプラグ 45、47 高圧通路 49 圧力接続管片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江上 祐司 富山県富山市不二越本町一丁目1番1号 株式会社不二越内 (72)発明者 下口 保 富山県富山市不二越本町一丁目1番1号 株式会社不二越内 Fターム(参考) 3G066 AA02 AA07 AB02 AC09 BA29 BA36 BA55 BA56 CA01S CA04S CA08 CA09 CE02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のシリンダ穴(5)が、共通の一体
    的なケーシング(2)内に中心の駆動軸(9)をめぐっ
    て相互に角度間隔をおいて配置されており、プランジャ
    が(4)夫々の前記シリンダ穴(5)内を軸方向に摺動
    可能にガイドされており、前記プランジャの半径方向内
    端部(6)が、予荷重のかけられたばね(7)によって
    前記駆動軸(9)の周面(10)に当接しており、しか
    も前記プランジャ(4)が、前記シリンダ穴(5)内に
    夫々ポンプ作業室(8)を画成しており、該ポンプ作業
    室が、燃料の充填された低圧室(11)と高圧室(1
    2)とに交互に接続可能である形式の燃料高圧ポンプに
    おいて、前記シリンダ穴を有するシリンダ(3)が前記
    ケーシングとは別体にされ、かつ前記ケーシングにねじ
    機構またはケーシングのかしめ機構によって固定される
    とともに、前記シリンダ端面に開口する吐出穴(13)
    の周囲に形成された凸部(14)と、前記ケーシングに
    設けられ前記吐出穴と対向して前記高圧室(12)に接
    続される開口穴(15)のエッジ部との間の接触ライン
    (16)に沿って封隙作用が生じ面押しシールされてい
    ることを特徴とする燃料高圧ポンプ(1)。
  2. 【請求項2】 前記シリンダ(3)が前記ケーシング
    (2)に冷やしばめ、または焼きばめ、または、前記ね
    じ機構部(36)に設けられたテーパ部(37)によっ
    て前記シリンダに圧縮応力が加わるようにタイトにはめ
    合いされていることを特徴とする請求項1に記載の燃料
    高圧ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記シリンダ(3)には燃料を導く低圧
    の燃料供給路に連通する開口ポート(17)と、該開口
    ポートと連通する前記低圧室(11)とが設けられ、ポ
    ンプ作業室(8)への燃料の流入は行うがポンプ作業室
    からの圧油は前記低圧室に戻さないようにする吸入弁
    (18)を装着し、該吸入弁のスプリング(19)を保
    持するプラグ(20)が前記シリンダに封隙固定されて
    いることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料高圧
    ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記吸入弁(18)のスプリングは板状
    リングから中央に伸びる舌状の板バネで構成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の燃料高圧ポンプ。
  5. 【請求項5】 高圧圧送導管が、ケーシング(2)に設
    けた圧力接続管片(49)に固定可能であり、かつ前記
    ポンプ作業室(8)の全ての前記高圧室(12)が高圧
    通路(45,47)を介して前記圧力接続管片(49)
    と連通されており、しかも前記高圧通路(45,47)
    が、前記ケーシング(2)の内部でのみ延び、高圧圧送
    導管が高圧蓄圧室内へ開口し、該高圧蓄圧室から複数の
    噴射導管、内燃機関の燃焼室内へ侵入する燃料噴射弁へ
    通じていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    一に記載の燃料高圧ポンプ。
JP2001280626A 2001-09-14 2001-09-14 燃料高圧ポンプ Withdrawn JP2003083201A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001280626A JP2003083201A (ja) 2001-09-14 2001-09-14 燃料高圧ポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001280626A JP2003083201A (ja) 2001-09-14 2001-09-14 燃料高圧ポンプ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003083201A true JP2003083201A (ja) 2003-03-19

Family

ID=19104588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001280626A Withdrawn JP2003083201A (ja) 2001-09-14 2001-09-14 燃料高圧ポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003083201A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016113897A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 株式会社小金井精機製作所 ディーゼルポンプ
GB2553484A (en) * 2016-04-26 2018-03-14 Delphi Int Operations Luxembourg Sarl High pressure diesel pump

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016113897A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 株式会社小金井精機製作所 ディーゼルポンプ
GB2553484A (en) * 2016-04-26 2018-03-14 Delphi Int Operations Luxembourg Sarl High pressure diesel pump
US10995718B2 (en) 2016-04-26 2021-05-04 Delphi Technologies Ip Limited High pressure diesel pump

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5187255B2 (ja) 高圧ポンプ
JP4088738B2 (ja) 燃料噴射ポンプ
US9683559B2 (en) Fuel pump
US6176692B1 (en) Pump, in particular for an hydraulic wheel-slip brake control system
US20070215113A1 (en) High-Pressure Pump for a Fuel Injection System of an Internal Combustion Engine
JP5187254B2 (ja) 高圧ポンプ
JP2001500220A (ja) 燃料高圧供給のためのラジアルピストンポンプ
US6302659B1 (en) Multi-chamber positive displacement pump
WO2017068975A1 (ja) 高圧燃料供給ポンプとその製造方法並びに2部材の結合方法
JP3693992B2 (ja) 高圧燃料ポンプ
US20080069712A1 (en) High-Pressure Pump for a Fuel Injection System of an Internal Combustion Engine
US6514050B1 (en) High pressure seal means for a radial piston pump
US6139284A (en) Radial piston pump for high pressure fuel delivery
JP4605092B2 (ja) 燃料供給ポンプ
JP2000512715A (ja) 燃料高圧ポンプ
WO2016116995A1 (ja) 高圧ポンプ及びその製造方法
JP3302457B2 (ja) 内燃機関のための燃料噴射ポンプ
JP2001506343A (ja) 燃料高圧供給のためのラジアルピストンポンプ
US6224351B1 (en) Radial pistol pump
JP2002371941A (ja) 燃料噴射ポンプ
JP2003083201A (ja) 燃料高圧ポンプ
JP2002509224A (ja) 燃料高圧供給のためのラジアルピストンポンプ
KR20010015122A (ko) 내연기관에 연료를 공급하기 위한 개폐밸브를 갖는 고압펌프
US6792968B1 (en) Pump assembly and method
WO2016117297A1 (ja) 高圧ポンプ及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081202