JP2003082685A - 気閘室における減圧方法及び該方法で用いる気閘室 - Google Patents

気閘室における減圧方法及び該方法で用いる気閘室

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JP2003082685A JP2001267874A JP2001267874A JP2003082685A JP 2003082685 A JP2003082685 A JP 2003082685A JP 2001267874 A JP2001267874 A JP 2001267874A JP 2001267874 A JP2001267874 A JP 2001267874A JP 2003082685 A JP2003082685 A JP 2003082685A
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pressure
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Jushiro Yamamoto
十四郎 山本
Yoshihiko Moriwaka
善彦 杜若
Koichiro Torii
浩一郎 鳥井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】減圧症の発生率を抑制できる気閘室における減
圧方法及びその方法で用いる気閘室を提供する。 【解決手段】高気圧作業場と大気圧環境との間の圧力差
に作業員6を順応させる気閘室10内に酸素マスク20を設
け、気閘室10内で減圧を行う際に酸素マスク20を作業員
6に装着させて酸素吸入させると共に気閘室10内空気の
排気と気閘室10への送気とにより換気し、酸素マスク20
からの漏れ酸素による気閘室10内の酸素分圧が火災発生
の危険分圧以下となるように酸素マスク10への酸素の供
給量及び/又は気閘室10の換気の量を調整する。好まし
くは、気閘室10内の酸素濃度を連続的に測定し、測定し
た酸素濃度が前記危険濃度以下となるように酸素の供給
量及び/又は換気の量を調整する。更に好ましくは、高
気圧作業場5の気圧が高い場合に、気閘室10内が酸素中
毒の危険のない圧力に減圧するまで酸素マスク20の装着
を禁止するか又は酸素マスク20への酸素供給を停止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は気閘室における減圧
方法及び該方法で用いる気閘室に関し、とくに高気圧作
業後の作業員に対して大気圧環境へ順応させるための減
圧を行う気閘室における減圧方法及び該方法で用いる設
備を備えた気閘室に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来から大規模橋脚等のケーソ
ン基礎の構築に採用されるニューマチックケーソン工法
(以下、潜函工法という。)を示す。潜函工法は、基礎
を構築する地表面1に据え付けたケーソン4と呼ばれる
鉄筋コンクリート製函体の底部に気密な作業室5を設け
(同図(A)参照)、作業室5内に圧搾空気を送り込ん
で高気圧に保つことにより作業室5内への水や泥土の進
入を防ぎながら作業室5内で作業員6がケーソン4の底
部を掘削し、ケーソン4を自重及び過載荷重により所定
深さの支持地盤3まで沈下させる工法である(同図
(B)参照)。支持基盤3に到達したケーソン4の作業
室5内に中詰めコンクリート7を充填して基礎とし、そ
の上に橋脚等の構造物を構築する。
【0003】潜函工法において作業員6は、作業室5内
の気圧低下を防ぐため、作業室5に連通したエアシャフ
ト8を介して出入する。エアシャフト8にはエアロック
(以下、気閘室という。)10が設けられ、作業員6は気
閘室10において大気圧から作業場5の高気圧にまで加圧
を受けたのち、エアシャフト8を介して作業場5へ入り
潜函作業を行う。潜函作業終了後の作業員6は、エアシ
ャフト8を介して気閘室10へ戻り大気圧まで減圧を受け
る。高気圧下で作業時間が長すぎる場合や入出時の加圧
又は減圧の速度が速すぎると作業員6が潜函病(潜水
病)になるおそれがあるので、潜函工法の実施に際して
は潜函病の予防及び療養に万全を期する必要がある。具
体的には、労働安全規則(高気圧作業安全衛生規則)に
おいて高気圧下の作業時間、休憩時間、増・減圧操作の
方法等が規定されている。
【0004】潜函病は、原因や病態から、圧力そのも
の又は圧力の変化・較差による障害(中耳・副鼻腔・肺
の圧障害、動脈空気閉塞症等)と、圧力そのものによ
る損傷ではなく高圧下のために大気圧下では溶けない気
体が血管及び組織内に溶在することによる障害(窒素酔
い、酸素中毒、減圧症)とに大別される。このうち減圧
症による障害が最も多く問題となっている。減圧症は高
気圧下で血液や組織中に溶在した窒素が減圧によって過
飽和状態となり気泡として溶出することによる障害であ
り、気泡の発生した部位により様々な症状が現われる。
【0005】労働安全規則では、気閘室10において加圧
又は減圧を行うときは毎分0.08MPa以下の速度で行うこ
と、長時間の高気圧作業後に減圧を行うときは減圧と減
圧停止とを繰り返しながら段階的に行うこと等が規定さ
れている。また、潜函病にかかった作業員6に救急処置
を施すための再圧室(hospital lock)を設置又は利用
可能とすることが義務づけられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、作業員6に対
して前記労働安全規則に基づく減圧を施した場合であっ
ても、作業員6の当日の体調や作業内容により減圧症が
発生する場合があり、0.2〜0.3MPaの潜函作業では延べ
人数に対して0.83%程度、0.3MPa以上の潜函作業では延
べ人数に対して2.86%程度の減圧症発生率が報告されて
いる(眞野喜洋「圧気作業下での潜函病とその対策」基
礎工、1992年3月)。労働災害防止の観点から、減圧症
の発生の更なる抑制が望まれている。
【0007】そこで本発明の目的は、減圧症の発生率を
抑制できる気閘室における減圧方法及びその方法で用い
る気閘室を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、減圧症の治
療に高圧酸素療法が行われる点に注目した。高圧酸素療
法の原理は、減圧症の罹患者を再圧室で再度高圧下に置
くことにより血液及び組織中に発生した窒素気泡を血液
中に再溶在させ、肺呼吸を通して体外に排出することに
ある。再圧に際しては、再圧室内の酸素分圧を1気圧以
上(通常は2気圧)に高め、罹患者に高濃度酸素又は純
酸素を吸入させて血液中の溶在窒素量を減らし、窒素気
泡の血液中への溶在を促進して体外へ迅速に排出させ
る。減圧症の発症以前においても、作業員に高濃度酸素
又は純酸素を吸入させながら減圧を行えば、血液及び組
織中の窒素気泡の発生を抑え、減圧症の防止が期待でき
る。
【0009】ただし、高圧の気閘室10内に酸素が充満す
ると火災発生のおそれがあるため、気閘室10内の酸素分
圧を再圧室のように1気圧以上に高めることは危険であ
る。本発明は、気閘室10内の酸素分圧を低く抑えつつ作
業員に高濃度酸素を吸入させる技術の研究開発の結果、
完成に到ったものである。
【0010】図1の実施例を参照するに、本発明の気閘
室における減圧方法は、高気圧作業場5(図6参照)と
大気圧環境との間の圧力差に作業員6を順応させる気閘
室10内に酸素マスク20を設け、気閘室10内で減圧を行う
際に酸素マスク20を作業員6に装着させて酸素吸入させ
ると共に気閘室10内の空気の排気と気閘室10への送気と
により換気し、酸素マスク20からの漏れ酸素による気閘
室10内の酸素分圧が火災発生の危険分圧以下となるよう
に酸素マスク10への酸素の供給量及び/又は気閘室10の
換気の量を調整してなるものである。
【0011】好ましくは、気閘室10内の酸素濃度を連続
的に測定し、測定した酸素濃度が火災発生の危険濃度以
下となるように酸素の供給量及び/又は換気の量を調整
する。更に好ましくは、高気圧作業場5の気圧が高い場
合に、気閘室10内が酸素中毒の危険圧力以下に減圧する
まで酸素マスク20の装着を禁止するか、又は酸素不足の
発生の危険がないことを条件に酸素マスク20への酸素供
給を停止する。
【0012】また、図1のブロック図を参照するに、本
発明の気閘室は、高気圧作業場5(図6参照)と大気圧
環境との間の圧力差に作業員6を順応させる気閘室10に
おいて、気閘室10内の空気の排気手段13及び送気手段1
6、排気手段13及び送気手段16による排気及び送気によ
り気閘室10内の換気量を調整する換気調整装置15、18、
酸素供給源25、26に連通し気閘室10内の作業員6が装着
可能な酸素マスク20、並びに酸素供給源25、26から酸素
マスク20への酸素供給量を調整する酸素量調整装置23、
33を備え、作業員6によるマスク20の装着時に該マスク
20からの漏れ酸素による気閘室10内の酸素分圧が火災発
生の危険分圧以下となるようにマスク20への酸素供給量
及び/又は気閘室10の換気量を調整してなるものであ
る。
【0013】好ましくは、気閘室10内の酸素濃度を測定
する酸素濃度計30を設け、気閘室10内の酸素濃度が火災
発生の危険濃度以下となるようにマスク20への酸素供給
量及び/又は気閘室10の換気量を調整する。更に好まし
くは、気閘室10内の酸素分圧又は酸素濃度が火災発生の
危険分圧又は危険濃度以下となるように、換気調整装置
15、18による換気量及び/又は酸素量調整装置23、33に
よる酸素供給量を制御する制御手段40を設ける。気閘室
10内の圧力を測定する圧力計27を設け、高気圧作業場5
の気圧が高い場合は、気閘室10内が酸素中毒の危険圧力
以下に減圧するまで酸素マスク20での酸素吸入を禁止す
るか、又は酸素不足の発生の危険がないことを条件に制
御手段40により酸素マスク20への酸素供給を停止するこ
とが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、潜函工法のおける気閘室
10に本発明を適用した実施例を示す。ただし、本発明は
潜函工法への適用に限定されず、圧気トンネル作業、潜
水作業等に適用できる。本発明の気閘室10は、空気の排
気手段13及び送気手段16と、その排気量及び送気量を調
整する換気調整装置15、18と、気密扉12a、12b付き出入
口とを有する。気密扉12aは大気圧環境と気閘室10との
間の出入口、気密扉12bは高気圧作業場5(エアシャフ
ト8)と気閘室10との間の出入口を封止するものであ
る。
【0015】図示例では、気閘室10に設けた加圧・減圧
用の排気管13及び送気管16を排気手段及び送気手段と
し、排気及び送気を調整するバルブ又はコック15、18を
換気調整装置としている。例えば、換気調整装置15、18
により排気量を送気量と同一とすることにより、減圧を
停止した状態で換気を行うことができる。また、送気量
より大きな排気量を確保することにより、気閘室10を減
圧しながら換気することができる。気閘室10の換気量
は、排気管13に設けた排気流量計14の出力信号をモニタ
37に表示することにより、リアルタイムで確認できる。
送気管16にも送気流量計17を設け、モニタ37に送気量を
表示してもよい。換気調整装置15、18は、作業員6が手
動で操作するか又は後述する監視室34等の制御手段40で
操作することができる。
【0016】また本発明の気閘室10は、気閘室10内の作
業員6が装着可能な酸素マスク20と、酸素マスク20への
酸素供給量を調整する酸素量調整装置23とを有する。図
示例の酸素マスク20は、酸素供給管24を介して液体酸素
容器26及び液体酸素気化器25に連通している。酸素気化
器25が液体酸素容器26内からの液体酸素を気化させて酸
素ガスを生成し、酸素供給管24及びその先端に設けた酸
素ヘッダ21へ送り込む。酸素ヘッダ21に取付けた酸素量
調整装置23を介して、送り込まれた酸素ガスを酸素マス
ク20へ供給する。図示例の酸素ヘッダ21に複数の酸素量
調整装置23を取付け、気閘室10内の複数の作業員6に酸
素ガスを同時に供給することができる。
【0017】図示例では、酸素による粘膜の刺激・乾燥
を避けるため、湿潤器23aに通した湿潤酸素を供給する
医療用の湿潤器23a付き酸素流量計23を酸素量調整装置
としている。酸素流量計23による酸素供給量は、例えば
酸素ヘッダ21に設けた酸素供給圧力ゲージ22により確認
できる。このような酸素流量計23は、潜水用又は航空機
用の酸素量調整装置に比し小型であり且つ安価である。
また、例えば作業員6がノブの回転により酸素供給量を
簡単に調整することができ、使用に際し特別な訓練等を
必要としない。すなわち本発明によれば、大掛かりな装
置の使用を避けつつ減圧症の発生率を抑制できる。ただ
し、本発明で用いる酸素量調整装置23は図示例に限定さ
れない。例えば酸素供給管24に設けた供給量調整弁を後
述する制御手段40で制御することにより酸素供給量を調
整することも可能である。
【0018】更に図示例の気閘室10は、気閘室10内の圧
力を測定する圧力計27、気閘室10内の酸素濃度を測定す
る酸素濃度計30、監視室34との間で連絡を行うためのイ
ンタホン・構内電話等の通話装置32、及び消火設備に連
通した消火用ホース32を有する。酸素濃度計30は、後述
するように気閘室10内の酸素濃度が火災発生の危険濃度
以下であることを確認するためものものである。
【0019】図2は、図1の気閘室10における1日の減
圧作業手順の流れ図の一例を示す。以下、同流れ図を参
照して本発明の減圧方法を説明する。先ずステップ201
において設備点検を行う。本発明では、設備点検におい
て液体酸素容器26内の液体酸素の残量を確認し、残量が
少ない場合は補充する必要がある。また、消火用ホース
32及び消火設備が使用可能であることを点検する。ステ
ップ202において、酸素流量計23の湿潤器23aに用いる水
を気閘室10内に用意する。ステップ201及び202は、潜函
作業の開始前に1日に1回行えば足りる。
【0020】ステップ203において、高気圧作業場5と
同一の高気圧に加圧した気閘室10内へ扉12bを介して潜
函作業員6を入函させる。なお、入函に際して作業員6
の持ち物を検査し、ライターやマッチ、油のついたウエ
スや軍手等を気閘室10内に持ち込まないようにする。高
濃度酸素に油類が接触して発火すると数千度の熱を出し
て燃焼し、作業員6に火傷等の障害を及ぼすからであ
る。入函した各作業員6はステップ204において各自の
酸素流量計23を用意する。例えば、酸素流量計23の湿潤
器23a内に水がない場合はステップ202で用意した水を湿
潤機23aに注入する。
【0021】高気圧作業安全衛生規則によれば、例えば
0.37MPa〜0.4MPaの高気圧作業場5で120分を越えて潜函
作業を行った作業員6に対して減圧を行う場合は、大気
圧まで一挙に減圧を行うのではなく、0.15MPaに達した
ときに11分間、0.12MPaで20分間、0.09MPaで25分間、0.
06MPaで40分間、及び0.03MPaで70分間以上減圧を停止し
て段階的に減圧を行う必要がある。この場合、気閘室10
内圧力が高い状態で酸素を作業員6に吸入させると酸素
中毒を起こすおそれがあるので、気閘室10内が酸素中毒
の危険のある圧力以下に減圧するまで酸素マスク20の装
着を禁止する。図2のステップ205及び206は、気閘室10
を酸素中毒の危険圧力以下に減圧する手順を示す。例え
ば、図4に示すように、気閘室10内の圧力が0.09MPa
(≒0.9kgf/cm2)又は0.06MPa(≒0.6kgf/cm2)になる
まで酸素マスク20の装着を禁止する。
【0022】気閘室10を酸素中毒の危険圧力以下に減圧
したのち、ステップ207において換気調整装置15、18に
より気閘室10内の換気量を、酸素マスク20からの漏れ酸
素によっても気閘室10内の酸素分圧が火災発生の危険分
圧以下、例えば大気中の酸素分圧と実質上同程度となる
ように調整する。好ましくは、気閘室10内に酸素濃度計
30を設け、酸素濃度計30の出力信号により気閘室10内の
酸素濃度が火災発生の危険濃度以下、例えば日本薬局方
に示された酸素濃度の上限値である25%程度となるまで
換気を継続する。但し、酸素濃度が低い場合であっても
酸素の分圧(酸素の分子数)が大きい場合は火災が発生
し易い。このため、気閘室10内の酸素分圧を火災発生の
危険分圧以下とすることができる換気量とそのときの酸
素濃度とを後述するような方法で算出し、算出換気量に
よっても気閘室10内の実際の酸素濃度が算出濃度よりも
高い場合に、補助的に換気量を増やすことが望ましい。
【0023】気閘室10内の酸素分圧を火災発生の危険分
圧以下とする換気量は、例えば気閘室10内の容積及び収
容人数、酸素マスク20への酸素供給量等に基づき算出す
ることができる。図3及び下記式(1)〜(12)は換気量の
算出方法の一例を示す。例えば気閘室10を容積8100リッ
トル、ゲージ圧力0.3kgf/cm2(絶対圧力1.3kgf/cm2
とした場合、気閘室10内の酸素及び窒素の分圧及び分子
量は式(1)〜(4)となる。気閘室10の収容人数を2名と
し、作業員1人当たり9リットル/分の純酸素を注入
し、注入酸素のゲージ圧力を3.5kgf/cm2(絶対圧力4.5
kgf/cm2)とした場合、作業員の酸素消費量を無視する
と、気閘室10内の気体の分子数及び圧力は式(5)及び(6)
となる。
【0024】他方、気閘室10へ毎分937.7リットル/分
の割合で90分間送気した場合、気閘室10内の気体の分子
数及び圧力は式(7)及び(8)となる。従ってこの場合は、
気閘室10からの排気量を毎分1000リットル/分(=1.0m
3/分)とすることにより、気閘室10内の気体の分子数
及び圧力を式(9)及び(10)とし、気閘室10内の酸素濃度
を式(11)に示すように25.5%とし、気閘室10内の酸素分
圧を式(12)に示すように大気中の酸素分圧と実質上同程
度である0.316atmとし、火災発生の危険分圧以下とする
ことができる。気閘室10内に3名の作業員を収容する場
合は排気量を1.5m3/分(=1.0×3/2)以上とし、6名
の作業員を収容する場合は排気量を3.0m 3/分(=1.0×
6/2)以上とすればよい。但し、実際には作業員による
酸素消費量があるので、更に少ない排気量でも気閘室10
内の酸素分圧を火災発生の危険分圧以下とすることがで
きる。
【0025】
【数1】 (1)気閘室内の初期値 気閘室容積=81000リットル 気閘室内の温度=20℃=293K 気閘室内の絶対圧力=1.3kgf/cm2=1.26atm 気閘室内の酸素分圧=1.26×0.21=0.26atm ………………………………(1) 気閘室内の酸素の分子数=0.26×8100/(0.082×293)=88mol ………(2) 気閘室内の窒素分圧=1.26×0.79=0.99atm ………………………………(3) 気閘室内の窒素の分子数=0.99×8100/(0.082×293)=334mol ……(4) (2)純酸素を18リットル/分で90分間注入した場合 酸素注入量=18×90=1620リットル 注入酸素の絶対圧力=4.5kgf/cm2=4.355atm 注入酸素の分子数=1.355×1620/(0.082×293)=294mol 気閘室内の気体の分子数=88+334+294=716mol ………………………(5) 気閘室内の圧力=716×0.082×293/8100=2.124atm ……………………(6) (3)毎分937.7リットル/分の割合で90分間送気した場合 送気量=937.7×90=84393リットル 送気の絶対圧力=1.3kgf/cm2=1.26atm 送気中の酸素分圧=1.26×0.21=0.26atm 送気中の酸素の分子数=0.26×84393/(0.082×293)=927mol 送気中の窒素分圧=1.26×0.79=0.995atm 送気中の窒素の分子数=0.995×84393/(0.082×293)=3495mol 気閘室内の気体の分子数=716+927+3495=5138mol ……………………(7) 気閘室内の圧力=5138×0.082×293/8100=15.24atm …………………(8) (4)毎分1000リットル/分の割合で90分間排気した場合 排気量=1000×90=90000リットル 排気の絶対圧力=1.3kgf/cm2=1.26atm 排気中の酸素分圧=1.26×(88+294+927)/5138=0.321atm 排気中の酸素の分子数=0.321×90000/(0.082×293)=1202mol 排気中の窒素分圧=1.26×(334+3495)/5138=0.939atm 排気中の窒素の分子数=0.939×90000/(0.082×293)=3517mol 気閘室内の気体の分子数=5138−(1202+3517)=419mol ……………(9) 気閘室内の圧力=419×0.082×293/8100=1.24atm ……………………(10) 気閘室内の酸素濃度=(88+294+927−1202)/419=0.255≒25.5% …(11) 気閘室内の酸素圧力=1.24×0.255=0.316atm ……………………………(12)
【0026】次いでステップ208において、各作業員6
に酸素マスク20を装着させ、酸素流量計23により酸素マ
スク20への酸素供給量を調整する。マスク20は周囲から
呼気・吸気が漏れないように装着させる。ただし、酸素
マスク20が吸気ラインを有していない場合は、呼吸で消
費されなかった酸素が漏出し得る。酸素流量計23による
酸素供給量は、呼吸により作業者6の血液中の溶在窒素
量を十分に減らすことができ且つ酸素マスク10からの酸
素の漏れができるだけ少なくなるように予め定めること
ができる。例えば酸素マスク10から純酸素を流量10リッ
トル/分で供給すれば吸入酸素濃度が100%となるの
で、個人差等に応じて作業員1名当たりの酸素供給量を
8〜10リットル/分する。
【0027】ステップ209において、気閘室10の換気を
維持しつつ作業員6に酸素を吸入させる。マスク20を介
して高濃度酸素を吸入させることにより、血液中の溶在
窒素を減らして窒素気泡の溶出を防止し、高圧酸素療法
の場合と同様に溶在窒素の体外への排出を促進すること
ができる。また、酸素供給時に気閘室10の換気を行うこ
とにより、気閘室10内の酸素分圧を火災発生の危険分圧
以下に維持し、火災発生の危険を避けることができる。
【0028】好ましくは、ステップ209において気閘室1
0内の酸素濃度を酸素濃度計30により連続的に測定し、
気閘室10内の酸素濃度が常に火災発生の危険濃度以下、
例えば25.5%以下であることを監視室34で監視する。気
閘室10内の酸素濃度が前記危険濃度を越えて上昇した場
合は、監視担当者35が通話装置36、32により気閘室10内
の作業員6に連絡し、換気調整装置15、18により換気量
を増加させるか、又は酸素流量計23により供給酸素量を
減少させる。
【0029】気閘室10が大気圧に減圧するまでステップ
207〜209を繰返す(ステップ210)。大気圧まで減圧し
たのち、ステップ211において気閘室10の扉12aを介して
作業員6を退函させる。退函後に、作業員6は使用した
酸素マスク20の内面をアルコール綿等で消毒する。後続
の潜函作業員6がいる場合はステップ212からステップ2
03へ戻り、上述したステップ203〜211の手続に従って後
続の作業員6に対する減圧を繰り返す。1日の潜函作業
が終了した場合は、ステップ213において、最終の作業
員6が酸素流量計23の湿潤器23aに用いた水を廃棄す
る。
【0030】[実験例]ニューマチックケーソン工法に
おいて本発明の気閘室10を設け、作業気圧0.31MPa以上
の潜函作業を行う際に図2の流れ図による減圧方法を適
用した。図5の菱形点を結ぶグラフは作業気圧0.20〜0.
35MPaにおける減圧症の発生率の変化を示す。同グラフ
から分かるように、従来の減圧方法を適用した0.20〜0.
30MPaの潜函作業では延べ人数に対する減圧症発生率が
1%程度又はそれ以上であったのに対し、本発明の減圧
方法を適用した0.31MPa以上の潜函作業では減圧症の発
生率を0.6%以下に抑制することができた。なお、0.31M
Pa以上での潜函作業量(作業員数×曝露時間)と0.31MP
a未満での潜函作業量とを比較すると、前者は後者と同
程度又は後者の2倍程度であった。すなわち、本発明の
減圧方法によれば、潜函作業の作業量が多く減圧症発生
の危険が大きいにも拘わらず、減圧症の発生率を大幅に
抑制できることが確認できた。
【0031】こうして本発明の目的である「減圧症の発
生率を抑制できる気閘室における減圧方法及びその方法
で用いる気閘室」の提供が達成できる。
【0032】
【実施例】図1の実施例では、気閘室10内の換気量と酸
素マスク20への酸素供給量とを制御する制御手段40を設
けている。制御手段40の一例は、監視室34に設けたコン
ピュータに内蔵のプログラムである。制御手段40に排気
流量計14で測定した気閘室10の換気量を入力し、図2の
ステップ207〜209において気閘室10内の酸素分圧が火災
発生の危険分圧以下(0.32atm以下)となるように、制
御手段40によって換気調整装置15、18による換気量を制
御する。また、酸素濃度計30で測定した気閘室10内の酸
素濃度を制御手段40に入力し、気閘室10内の酸素濃度が
火災発生の危険濃度以下(例えば25.5%以下)となるよ
うに、制御手段40によって換気調整装置15、18による換
気量を制御することができる。酸素供給管24に供給量調
整弁33を設け、制御手段40が供給量調整弁33を制御する
ことにより酸素マスク20に対する酸素供給量を調整して
もよい。
【0033】更に、制御手段40に圧力計27で測定した気
閘室10内の圧力を入力し、図2のステップ205〜206にお
いて気閘室10内が酸素中毒の危険のある圧力以下に減圧
するまで制御手段40が供給量調整弁33を閉鎖することに
より、酸素供給源25、26から酸素ヘッダ21への酸素供給
を遮断することができる。気閘室10内の圧力に応じて酸
素供給を遮断することにより、作業員6の酸素中毒の確
実な防止が期待できる。
【0034】なお、図2の流れ図のステップ209におい
て高濃度酸素の吸引を長時間継続すると作業員が酸素中
毒を起こすおそれがあるので、例えば図4に示すよう
に、25分間程度の所定時間毎に酸素吸入を停止して作業
員6に空気呼吸させることが望ましい。図1の実施例で
は気閘室31内にタイマー等の吸引指示手段31を設け、酸
素吸引が25分間継続すると指示手段31が作業員6に酸素
量調整装置23の閉鎖を指示する。作業員6は、例えば5
分間空気呼吸をした後、酸素量調整装置23による酸素の
供給を再開する。この場合、制御手段40によって所定時
間毎に供給量調整弁33を閉鎖することにより、酸素マス
ク20への酸素供給を停止させてもよい。所定時間ごとに
空気呼吸を行わせることにより、ステップ209において
作業員の酸素中毒の一層確実な防止が期待できる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による気閘
室における減圧方法及びその方法で用いる気閘室は、気
閘室内で減圧を行う際に酸素マスクを作業員に装着させ
て酸素吸入させると共に気閘室内空気の排気と気閘室へ
の送気とにより換気し、吸入漏れの酸素による気閘室内
の酸素分圧が火災発生の危険分圧以下となるように酸素
マスクへの酸素の供給量及び/又は換気の量を調整する
ので、次の顕著な効果を奏する。
【0036】(イ)潜函作業の延べ人数に対する減圧症
の発生率を、従来の1%以上から0.6%以下にまで大幅
に抑制することができる。 (ロ)気閘室内の酸素分圧を火災発生の危険分圧以下と
なるように換気しながら酸素を供給するので、火災発生
の危険を十分に避けられる。 (ハ)酸素マスクとして、小型で安価な医療用の湿潤器
付き酸素流量計等を使用することができる。 (ニ)気閘室内が十分減圧されるまで酸素マスクの装着
を禁止するか又は酸素供給を停止することにより、作業
員の酸素中毒を防止できる。 (ホ)湿潤器付き酸素流量計を使用すれば、特別な訓練
等を必要とせずに作業員の安全衛生を図ることができ
る。 (ヘ)従来の気閘室にも、酸素供給源に連通した酸素マ
スクと酸素量調整装置とを取付けることにより、比較的
簡単に適用可能である。 (ト)換気量と酸素供給量とを制御手段で自動的に制御
することが可能であり、作業員の誤動作等による減圧症
及び酸素中毒の発生が回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明装置の一実施例のブロック図であ
る。
【図2】は、本発明方法の流れ図の一例である。
【図3】は、気閘室における換気量の計算方法の説明図
である。
【図4】は、本発明による酸素供給方法の一例の説明図
である。
【図5】は、本発明による減圧症発生率の抑制効果を示
すグラフである。
【図6】は、潜函工法の説明図である。
【符号の説明】
1…地表面 2…地下水面 3…支持地盤 4…ケーソン 5…作業室 6…作業員 7…中詰めコンクリート 8…エアシャフト 10…気閘室 11…踊り場 12a、12b…気密扉 13…排気手段 14…排気流量計 15…排気量調整装置 16…送気手段 17…送気流量計 18…送気量調整装置 19…空気 20…酸素マスク 21…酸素ヘッダ 22…酸素供給圧力ゲージ 23…酸素量調整装置(湿潤器付き酸素流量計) 24…酸素供給管 25…液体酸素気化器 26…液体酸素容器 27…圧力計 28…消火用ホース 29…消火用水 30…酸素濃度計 31…指示装置 32…通話装置 33…酸素量調整装置(供給量調整弁) 34…監視室 35…監視担当者 36…通話装置 37…モニタ 40…制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鳥井 浩一郎 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高気圧作業場と大気圧環境との間の圧力差
    に作業員を順応させる気閘室内に酸素マスクを設け、気
    閘室内で減圧を行う際に前記マスクを作業員に装着させ
    て酸素吸入させると共に気閘室内空気の排気と気閘室へ
    の送気とにより換気し、前記マスクからの漏れ酸素によ
    る気閘室内の酸素分圧が火災発生の危険分圧以下となる
    ように前記マスクへの酸素の供給量及び/又は前記換気
    の量を調整してなる気閘室における減圧方法。
  2. 【請求項2】請求項1の減圧方法において、気閘室内の
    酸素濃度を連続的に測定し、測定した酸素濃度が火災発
    生の危険濃度以下となるように前記酸素の供給量及び/
    又は前記換気の量を調整してなる気閘室における減圧方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2の減圧方法において、前記
    高気圧作業場の気圧が高い場合に、気閘室内が酸素中毒
    の危険圧力以下に減圧するまで前記マスクの装着を禁止
    するか又は前記マスクへの酸素供給を停止してなる気閘
    室における減圧方法。
  4. 【請求項4】高気圧作業場と大気圧環境との間の圧力差
    に作業員を順応させる気閘室において、気閘室内空気の
    排気手段及び送気手段、前記排気手段及び送気手段によ
    る排気及び送気により気閘室内の換気量を調整する換気
    調整装置、酸素供給源に連通し気閘室内の作業員が装着
    可能な酸素マスク、並びに前記酸素供給源からマスクへ
    の酸素供給量を調整する酸素量調整装置を備え、前記作
    業員によるマスク装着時に該マスクからの漏れ酸素によ
    る気閘室内の酸素分圧が火災発生の危険分圧以下となる
    ように該マスクへの酸素供給量及び/又は前記換気量を
    調整してなる気閘室。
  5. 【請求項5】請求項4の気閘室において、気閘室内の酸
    素濃度を測定する酸素濃度計を設けてなる気閘室。
  6. 【請求項6】請求項4又は5の気閘室において、前記気
    閘室内の酸素分圧又は酸素濃度が火災発生の危険分圧又
    は危険濃度以下となるように前記マスクへの酸素供給量
    及び/又は前記換気量を制御する制御手段を設けてなる
    気閘室。
  7. 【請求項7】請求項6の気閘室において、気閘室内の圧
    力を測定する圧力計を設け、前記高気圧作業場の気圧が
    高い場合に、気閘室内が酸素中毒の危険圧力以下に減圧
    するまで前記制御手段により前記マスクへの酸素供給を
    停止してなる気閘室。
  8. 【請求項8】請求項4から7の何れかの気閘室におい
    て、前記酸素量調整装置を湿潤器付き酸素流量計として
    なる気閘室。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005098023A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 Daiho Constr Co Ltd ニューマチックケーソン
JP2007326048A (ja) * 2006-06-08 2007-12-20 Bridgestone Corp オートクレーブの減圧方法およびオートクレーブ
JP2019019593A (ja) * 2017-07-19 2019-02-07 鹿島建設株式会社 救助設備及び救助方法
JP2021188308A (ja) * 2020-05-27 2021-12-13 大豊建設株式会社 救出システム、及び、救出方法

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