JP2003082201A - ポリアリレート樹脂組成物およびそれよりなる成形品 - Google Patents

ポリアリレート樹脂組成物およびそれよりなる成形品

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JP2003082201A
JP2003082201A JP2001279588A JP2001279588A JP2003082201A JP 2003082201 A JP2003082201 A JP 2003082201A JP 2001279588 A JP2001279588 A JP 2001279588A JP 2001279588 A JP2001279588 A JP 2001279588A JP 2003082201 A JP2003082201 A JP 2003082201A
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hydroxy
polyarylate resin
mass
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JP2001279588A
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Akira Yamamoto
山本  明
Minoru Nabeshima
穣 鍋島
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Unitika Ltd
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリアリレート樹脂の優れた透明性および機
械的性質が保持されつつ、耐候特性が顕著に改善された
ポリアリレート樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 (A)ポリアリレート樹脂、(B)ポリ
カーボネート樹脂及び/又はポリエステル樹脂、および
(C)ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェ
ノン系紫外線吸収剤およびトリアジン系紫外線吸収剤か
らなるグループから選ばれた少なくとも一種の紫外線吸
収剤を含んでなり、(A)成分と(B)成分との配合比
が質量比(A/B)で10/90〜100/0であり、(C)成
分の配合量が(A)成分と(B)成分との合計量100質
量部に対して0.01〜5質量部であるポリアリレート樹脂
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリアリレート樹脂
組成物に関する。詳しくは、耐候性および耐熱性に優
れ、変色の少ない成形品が得られるポリアリレート樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ジカルボン酸、特にテレフタル酸
及びイソフタル酸またはこれらの誘導体と、ビスフェノ
ール類、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パンまたはその誘導体とにより製造されるポリアリレー
ト樹脂は、引張強度および曲げ強度等の機械的性質、熱
変形強度および熱分解温度等の熱的性質、固有抵抗値、
絶縁破壊、耐アーク性、誘電率および誘電損失等の電気
的性質、ならびに透明性等の外観的性質などにおいて、
優れた性能を有しているので、機械部品、航空部品、自
動車部品、電気・電子部品の分野で広く利用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなポリアリレート樹脂からなる製品は、屋外または屋
内での使用下、太陽光線や蛍光灯の照射によって、黄変
するという問題が生じていた。
【0004】本発明の目的は、ポリアリレート樹脂の優
れた透明性、機械的性質および耐熱性が保持されつつ、
耐候特性が顕著に改善されたポリアリレート樹脂組成物
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)ポリア
リレート樹脂、(B)ポリカーボネート樹脂及び/又は
ポリエステル樹脂、および(C)ベンゾトリアゾール系
紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤およびト
リアジン系紫外線吸収剤からなるグループから選ばれた
少なくとも一種の紫外線吸収剤を含んでなり、(A)成
分と(B)成分との配合比が質量比(A/B)で10/90
〜100/0であり、(C)成分の配合量が(A)成分と
(B)成分との合計量100質量部に対して0.01〜5質量部
であるポリアリレート樹脂組成物に関する。
【0006】本発明者等は上記課題を解決するために鋭
意検討の結果、特定の紫外線吸収剤を含有するポリアリ
レート樹脂組成物が優れた透明性、機械的性質および耐
熱性を保持しつつ、耐候特性を顕著に改善することを見
出し、本発明に到達した。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は(A)ポリアリレート樹
脂、(B)ポリカーボネート樹脂及び/又はポリエステ
ル樹脂、および(C)特定の紫外線吸収剤を含んでな
る。
【0008】(A)ポリアリレート樹脂 本発明に用いられるポリアリレート樹脂とは芳香族ジカ
ルボン酸残基単位とビスフェノール類残基単位とからな
る芳香族ポリエステル重合体である。
【0009】ビスフェノール類残基単位を導入するため
のポリアリレート原料はビスフェノール類であり、その
具体例として、例えば2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)
プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェ
ニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモ
フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジク
ロロフェニル)プロパン、4,4'-ジヒドロキシジフェニル
スルホン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,
4'-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'-ジヒドロ
キシジフェニルケトン、4,4'-ジヒドロキシジフェニル
メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、
あるいは2種類以上混合して使用してもよい。これらの
化合物の中でも少なくとも2,2-ビス(4-ヒドロキシフェ
ニル)プロパンを使用することが好ましく、より好まし
くは当該化合物を単独で使用する。
【0010】芳香族ジカルボン酸残基単位を導入するた
めのポリアリレート原料の好ましい例としては、テレフ
タル酸およびイソフタル酸が挙げられる。本発明におい
ては、特に両者が混合されて用いられると、得られるポ
リアリレート樹脂組成物の引張強度および曲げ強度等の
機械的性質、熱変形強度および熱分解温度等の熱的性
質、固有抵抗値、絶縁破壊、耐アーク性、誘電率および
誘電損失等の電気的性質、透明性等の外観的性質、なら
びに溶融加工性などの面で好ましい結果が得られる。そ
の混合比率(テレフタル酸/イソフタル酸)は任意に選
択することができるが、モル分率で90/10〜10/90の範囲
であることが好ましく、より好ましくは70/30〜30/70、
特に好ましくは50/50である。テレフタル酸の混合モル
分率が10モル%未満であっても90モル%を超えていて
も、十分な重合度を得にくくなる。
【0011】上記のような原料からなるポリアリレート
樹脂は、機械的特性と流動性の観点から、対数粘度が0.
4〜0.8、好ましくは0.5〜0.7であることが望ましい。本
明細書中、対数粘度は1,1,2,2-テトラクロロエタンを溶
媒として調製された濃度0.5g/dlおよび温度25℃の溶液
を用いて測定された値を用いている。
【0012】そのようなポリアリレート樹脂として、例
えば、市販のユニチカ社製U-powderを好ましく使用する
ことができる。
【0013】(B)ポリカーボネート樹脂及び/又はポ
リエステル樹脂 本発明のポリアリレート樹脂組成物にはポリカーボネー
ト樹脂又はポリエステル樹脂の少なくとも一方が含まれ
る。すなわち、本発明のポリアリレート樹脂組成物には
ポリカーボネート樹脂又はポリエステル樹脂のいずれか
一方が含まれてもよいし、またはそれらの両方が含まれ
ても良い。
【0014】本発明に用いられるポリカーボネート樹脂
はビスフェノール類残基単位とカーボネート残基単位と
からなる。ビスフェノール類残基単位を導入するための
ポリカーボネート原料としてのビスフェノール類として
は、例えば2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、1,1-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)シ
クロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)デカ
ン、1,3-または1,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、
4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'-ジチオジ
フェノール、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジクロロジフェ
ニルエーテル、4,4'-ジヒドロキシ-2,5-ジヒドロキシジ
フェニルエーテル等が挙げられる。その他にも米国特許
明細書第2,999,835号、第3,028,365号、第3,334,154号
および第4,131,575号に記載されているジフェノールが
使用できる。これらは単独で使用してもよいし、あるい
は2種類以上混合して使用してもよい。これらの化合物
の中でも少なくとも2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プ
ロパンを使用することが好ましく、より好ましくは当該
化合物を単独で使用する。
【0015】カーボネート残基単位を導入するためのポ
リカーボネート原料としては、例えばホスゲン、炭酸ジ
エステル、あるいはジフェニルカーボネート等が挙げら
れる。
【0016】上記のような原料からなるポリカーボネー
ト樹脂は、機械的特性と流動性の観点から、対数粘度が
0.4〜0.8、好ましくは0.4〜0.7であることが望ましい。
【0017】そのようなポリカーボネート樹脂として、
例えば、市販の住友ダウ社製カリバー200-30、200-13、
200-3を好ましく使用することができる。
【0018】本発明に用いられるポリエステル樹脂とし
ては、主鎖にエステル結合を有する熱可塑性ポリエステ
ルなら特に制限はなく、結晶性ポリエステルであっても
非晶性ポリエステルであってもよい。具体的には、ジカ
ルボン酸又はそのエステル誘導体からなるジカルボン酸
成分とジオール成分との重縮合体、ヒドロキシカルボン
酸の重縮合体、環状ラクトン化合物の開環重合体などが
挙げられる。
【0019】ジカルボン酸成分としてはテレフタル酸、
イソフタル酸、オルトフタル酸、クロルフタル酸、ニト
ロフタル酸、2,5-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタ
レンジカルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸、1,5-
ナフタレンジカルボン酸、メチルテレフタル酸、4,4'-
ビフェニルジカルボン酸、2,2'- ビフェニルジカルボン
酸、4,4'- ビフェニルエーテルジカルボン酸、4,4'- ジ
フェニルメタンジカルボン酸、4,4'- ジフェニルスルホ
ンジカルボン酸、4,4'- ジフェニルイソプロピリデンジ
カルボン酸、1,2-ビス(4ーカルボキシフェノキシ)エタ
ン、5-ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカ
ルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、オ
クタデカンジカルボン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フ
マル酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,4-シクロヘキサン
ジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、ならびにそれ
らのエステル誘導体などが挙げられる。
【0020】ジオール成分としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-
ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオ
ール、1,8-オクタンジオール、1,10- デカンジオールな
どの脂肪族ジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノー
ル、1,3-シクロヘキサンジメタノール、1,2-シクロヘキ
サンジメタノールなどの脂環式ジオール、ビスフェノー
ルAやビスフェノールSなどのビスフェノール類又はそ
れらのエチレンオキサイド付加体、ハイドロキノン、レ
ゾルシノールなどの芳香族ジオールなどが挙げられる。
【0021】ヒドロキシカルボン酸としては、p-ヒドロ
キシ安息香酸、p-(2-ヒドロキシエトキシ)安息香酸、
6-ヒドロキシカプロン酸などのヒドロキシカルボン酸が
挙げられる。ラクトン化合物としては、δ−バレロラク
トン、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトンなどが
挙げられる。
【0022】上記ポリエステル樹脂のなかでも、テレフ
タル酸および/またはイソフタル酸又はそのエステル誘
導体からなるジカルボン酸成分と、エチレングリコール
および/またはシクロヘキサンジメタノールからなるジ
オール成分との重縮合体が好ましい。そのようなポリエ
ステル樹脂の具体例として、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレ
ート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレー
ト、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート/
イソフタレートが挙げられる。ポリエチレンテレフタレ
ートは特に好ましい。
【0023】上記のようなポリエステル樹脂は、極限粘
度が0.6〜1.1であることが望ましい。本明細書中、極限
粘度は1,1,2,2-テトラクロロエタンを溶媒として調製さ
れた温度25℃の溶液を用いて測定された値を用いてい
る。
【0024】(A)ポリアリレート樹脂と(B)ポリカ
ーボネート樹脂及び/又はポリエステル樹脂との配合比 前記ポリアリレート樹脂((A)成分という)とポリカ
ーボネート樹脂及び/又はポリエステル樹脂((B)成
分という)との配合比は質量比(A/B)で10/90〜10
0/0であることが必要であり、30/70〜100/0、特に35
/65〜75/25であることが好ましい。ポリアリレート樹
脂の配合比が小さすぎると、ポリアリレート樹脂のすぐ
れた熱的性質の効果が乏しいものになってしまう。
【0025】(C)紫外線吸収剤 本発明のポリアリレート樹脂組成物には紫外線吸収剤と
して、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェ
ノン系紫外線吸収剤およびトリアジン系紫外線吸収剤か
らなるグループから選ばれた少なくとも一種の紫外線吸
収剤が含まれる。上記以外の紫外線吸収剤を用いても、
耐候特性の顕著な向上は達成できない。これらは単独で
用いても2種以上併用してもよい。
【0026】本発明で用いられるベンゾトリアゾール系
紫外線吸収剤は下記一般式(1-1)および(1-2);
【化1】 で表されるベンゾトリアゾール化合物である。
【0027】式(1-1)中、RおよびRはそれぞれ
独立して水素原子、炭素原子数1〜10の直鎖状または分
枝鎖状アルキル基、または芳香族含窒素へテロ環基また
はアリール基によって置換された炭素原子数1〜3のアル
キル基である。
【0028】炭素原子数1〜10の直鎖状または分枝鎖状
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基(全ての異性基を含む;以下、他のアルキル基
においても同様とする)、ブチル基、アミル基、ヘキシ
ル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基が
挙げられる。芳香族含窒素へテロ環基とは芳香族環が縮
合した含窒素へテロ環基であり、当該芳香族環は水素化
されていてもよい。そのような芳香族含窒素へテロ環基
によって置換された炭素原子数1〜3のアルキル基として
は、例えば、フタルイミドメチル基、フタルイミドエチ
ル基、フタルイミドプロピル基、3,4,5,6-テトラヒドロ
フタルイミドメチル基、3,4,5,6-テトラヒドロフタルイ
ミドエチル基、3,4,5,6-テトラヒドロフタルイミドプロ
ピル基等が挙げられる。アリール基によって置換された
炭素原子数1〜3のアルキル基としては、例えば、ベンジ
ル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジ
ル基、α−エチルベンジル基等が挙げられる。
【0029】Rは水素原子またはハロゲン原子であ
る。ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子が挙げられる。
【0030】式(1-1)中、好ましいRはメチル基、
ブチル基(特に、tert-ブチル基)、アミル基(特に、t
ert-アミル基)、オクチル基(特に、tert-オクチル
基)、またはα,α−ジメチルベンジル基である。好ま
しいRは水素原子、ブチル基(特に、tert-ブチル
基)、アミル基(特に、tert-アミル基)、3,4,5,6-テ
トラヒドロフタルイミドメチル基、またはα,α−ジメ
チルベンジル基である。好ましいRは水素原子または
塩素原子である。
【0031】式(1-1)で表されるベンゾトリアゾール
化合物の好ましい具体例としては、例えば、2−(2’−
ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−(3,4,5,6−テトラヒ
ドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3',5’−ジ
−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−
メチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3,5'−ビス
(α,α−ジメチルベンジル)フェニル)−2H−ベンゾ
トリアゾール、2−(3,5'−ジ−tert−アミル−2’−ヒ
ドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられ
る。
【0032】式(1-2)中、RおよびRはそれぞれ
式(1-1)におけるRおよびRと同様である。Xは
炭素原子数1〜3のアルキレン基である。例えば、メチレ
ン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられる。
【0033】式(1-2)中、好ましいRは炭素原子数8
の分枝鎖状アルキル基(特に、1,1,3,3-テトラメチルブ
チル基)である。好ましいRは水素原子である。好ま
しいXはメチレン基である。
【0034】式(1-2)で表されるベンゾトリアゾール
化合物の好ましい具体例としては、例えば、2,2'−メチ
レンビス(4−オクチル−6−(2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)フェノール)、特に、2,2’−メチレンビス
(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベ
ンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)等が挙げら
れる。
【0035】式(1-2)で表されるベンゾトリアゾール
化合物としては、例えば市販のLA-31(旭電化社製)が
入手可能である。
【0036】本発明で用いられるベンゾフェノン系紫外
線吸収剤は下記一般式(2-1)および(2-2);
【化2】 で表されるベンゾフェノン化合物である。
【0037】式(2-1)中、RおよびRはそれぞれ
独立して水素原子、ヒドロキシル基、炭素原子数1〜3の
アルキル基、または炭素原子数1〜3のアルキルオキシ基
である。炭素原子数1〜3のアルキル基としては、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられる。炭
素原子数1〜3のアルキルオキシ基としては、例えば、メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基(全ての異性基を
含む;以下、他のアルキルオキシ基においても同様とす
る)等が挙げられる。
【0038】RおよびRはそれぞれ独立して水素原
子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素原子数1〜3の
アルキル基、炭素原子数1〜20のアルキルオキシ基、ア
リールオキシ基、もしくはヒドロキシル基および/また
は(メタ)アクリロイルオキシ基によって置換された炭
素原子数1〜4のアルキルオキシ基である。
【0039】ハロゲン原子としては、Rのハロゲン原
子と同様のものが挙げられる。炭素原子数1〜3のアルキ
ル基としては、RおよびRの炭素原子数1〜3のアル
キル基と同様のものが挙げられる。炭素原子数1〜20の
アルキルオキシ基としては、例えば、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ
基、ヘキシルオキシ基、へプチルオキシ基、オクチルオ
キシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシル
オキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テ
トラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデ
シルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基、オクタデシルオ
キシ基、ノナデシルオキシ基、エイコシルオキシ基等が
挙げられる。アリールオキシ基としては、例えば、フェ
ノキシ基等が挙げられる。ヒドロキシル基および/また
は(メタ)アクリロイルオキシ基によって置換された炭
素原子数1〜4のアルキルオキシ基としては、例えば、ヒ
ドロキシメトキシ基、β−ヒドロキシエトキシ基、2−
ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロポキシ基、2−
ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシ基、4
−ヒドロキシブトキシ基等が挙げられる。
【0040】式(2-1)中、好ましいRはヒドロキシ
ル基である。好ましいRは水素原子、ヒドロキシル
基、メトキシ基、ブトキシ基(特に、tert-ブトキシ
基)、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基(特に、ラ
ウリルオキシ基)、オクタデシルオキシ基(特に、ステ
アリルオキシ基)、フェノキシ基、β−ヒドロキシエト
キシ基、2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロポ
キシ基、または2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオ
キシプロポキシ基である。好ましいRは水素原子、ヒ
ドロキシル基、メチル基またはメトキシ基である。好ま
しいRは水素原子、塩素原子、ヒドロキシル基、メチ
ル基、メトキシ基、またはブトキシ基(特に、tert-ブ
トキシ基)である。
【0041】式(2-1)で表されるベンゾフェノン化合
物の好ましい具体例としては、例えば、2,4−ジヒドロ
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−t−ブトキシベンゾフ
ェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−ステアロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−フェノキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−(2’−ヒドロキシ−3’−ア
クリロイルオキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−(2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイ
ルオキシプロポキシル)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒ
ドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−ブト
キシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−オクト
キシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−ラウロ
キシベンゾフェノン、2,2',4,4’−テトラヒドロキシベ
ンゾフェノン、2,2',4’−トリヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’
−クロロベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’
−ジメチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシ−2’−メチル−4’−ヒドロキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−t−ブチルベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メ
チル−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4,4’−ジメト
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4,4',2’−トリ
メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキ
シベンゾフェノン等が挙げられる。
【0042】式(2-2)中、R〜Rはそれぞれ式(2
-1)におけるR〜Rと同様である。Yは炭素原子数
1〜3のアルキレン基である。例えば、メチレン基、エチ
レン基、プロピレン基等が挙げられる。
【0043】式(2-2)中、好ましいRはヒドロキシ
ル基である。好ましいRはメトキシ基である。好まし
いRは水素原子である。好ましいRは水素原子であ
る。好ましいYはメチレン基である。
【0044】式(2-2)で表されるベンゾフェノン化合
物の好ましい具体例としては、例えば、ビス(5−ベン
ゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン
等が挙げられる。
【0045】式(2-2)で表されるベンゾフェノン化合
物としては、市販のLA-51(旭電化社製)が入手可能で
ある。
【0046】本発明で用いられるトリアジン系紫外線吸
収剤は下記一般式(3-1);
【化3】 で表されるトリアジン化合物である。
【0047】式(3-1)中、RおよびRはそれぞれ
独立して1又はそれ以上の炭素原子数1〜3のアルキル基
によって置換されていてもよいアリール基である。例え
ば、フェニル基、p−トリル基、o−トリル基、m−ト
リル基、2-エチルフェニル基、3-エチルフェニル基、4-
エチルフェニル基、2-プロピルフェニル基、3-プロピル
フェニル基、4-プロピルフェニル基、ジメチルフェニル
基(特に、2,4-ジメチルフェニル基)等が挙げられる。
10は炭素原子数1〜12の直鎖状または分枝鎖状アル
キル基である。そのようなアルキル基として、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基(特に、n−
オクチル基)、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ド
デシル基等が挙げられ、これらのアルキル基はフェニル
基または炭素原子数1〜6のアルキルオキシ基によって置
換されていてもよい。
【0048】式(3-1)中、好ましいRおよびR
それぞれ独立してフェニル基、p−トリル基またはジメ
チルフェニル基(特に、2,4-ジメチルフェニル基)であ
り、より好ましくはRおよびRは同時にジメチルフ
ェニル基(特に、2,4-ジメチルフェニル基)である。好
ましいR10はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基(特に、n
−オクチル基)、ドデシル基、ベンジル基、2-ブトキシ
エチル基、または2-ヘキシルオキシエチル基である。
【0049】式(3-1)で表されるトリアジン化合物の
好ましい具体例としては、例えば、2,4−ジフェニル−6
−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−
トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4
−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフ
ェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニ
ル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−
ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジ
ン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシ
ルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェ
ニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ペントキシフェニル)
−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒド
ロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリア
ジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ドデ
シルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフ
ェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシフェ
ニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2
−ヒドロキシ−4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル)
−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ−p−トリル−6−(2−
ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジ
ン、2,4−ジ−p−トリル−6−(2−ヒドロキシ−4−プ
ロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ−p
−トリル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニ
ル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ−p−トリル−6−
(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,
5−トリアジン、2,4−ジ−p−トリル−6−(2−ヒドロ
キシ−4−ペントキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジ−p−トリル−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチ
ルオキシフェニル)-1,3,5−トリアジン、2,4−ジ−p
−トリル−6−(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシフ
ェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ−p−トリル−
6−(2−ヒドロキシ−4−(2−ヘキシルオキシエトキ
シ)フェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2,4
−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−n−オ
クチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン等が挙げ
られる。
【0050】上記トリアジン化合物の中で、より好まし
くは2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒ
ドロキシ−4−n−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−
トリアジンを用いる。かかる化合物は市販のサイアソー
ブUV-1164(サイテック社製)として入手可能である。
【0051】上記した紫外線吸収剤の中で、ベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収剤が好ましく、より好ましくは式
(1-2)で表されるベンゾトリアゾール化合物であり、
さらに好ましくは2,2'−メチレンビス(4−オクチル−6
−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノー
ル)、特に、2,2’−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テ
トラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2
−イル)フェノール)を用いる。
【0052】上記紫外線吸収剤の配合量は(A)成分と
(B)成分との合計量100質量部に対して0.01〜5質量部
であることが必要であり、0.05〜1質量部の範囲とする
ことがより好ましい。配合量が0.01質量部未満では紫外
線吸収性能が不十分で、樹脂組成物の耐候特性の顕著な
向上を達成できない。配合量が5質量部を超えると色相
が悪化することがあるので好ましくない。2種類以上の
紫外線吸収剤を用いる場合は、それらの合計量が上記範
囲内であればよい。
【0053】また本発明のポリアリレート樹脂組成物に
はさらにブルーイング剤を配合することが好ましい。か
かるブルーイング剤としては、公知のブルーイングが使
用可能であり、例えばバイエル社のマクロレックスバイ
オレット、三菱化学(株)のダイアレジンバイオレッ
ト、ダイアレジンブルー、サンド社のテラゾールブル
ー、日本ピグメントのM-6300-ブルー−DC等があげられ
る。耐熱面から最も好適なものとしてM-6300-ブルー−
DCがあげられる。このブルーイングは通常0.1〜5ppm、
好ましくは0.3〜3ppm、最も好ましくは0.3〜2ppm濃度で
ポリアリレート樹脂組成物中に配合される。
【0054】本発明のポリアリレート樹脂組成物にはさ
らに耐熱剤、酸化防止剤、難燃剤、離型剤、帯電防止
剤、滑剤等の各種添加剤が本発明の効果を損なわない範
囲内で配合されてもよい。
【0055】耐熱剤としてはプラスチックの分野で公知
の耐熱剤が使用可能であり、例えば、リン系耐熱剤等が
挙げられる。リン系耐熱剤の具体例として、例えば、ビ
ス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミ
ルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等が
挙げられる。耐熱剤の配合割合は樹脂組成物全量に対し
て0.01〜0.5重量%が好適である。
【0056】酸化防止剤としてはプラスチックの分野で
公知の酸化防止剤が使用可能であり、例えば、フェノー
ル系酸化防止剤等が挙げられる。フェノール系酸化防止
剤の具体例として、例えば、ペンタエリスリトールテト
ラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート等が挙げられる。酸化防止剤の配合割合は樹脂
組成物全量に対して0.01〜0.5重量%が好適である。
【0057】本発明のポリアリレート樹脂組成物は上記
所定の材料を混合してなる。混合は材料を単にドライブ
レンドすることによって達成されてもよいし、または材
料を溶融、混練することによって達成されてもよい。後
の成形加工時の取り扱いの容易さの観点から、本発明の
ポリアリレート樹脂組成物はペレット形態の溶融混練物
であることが好ましい。
【0058】本発明のポリアリレート樹脂組成物は任意
の方法で各種成型品に成形することができる。成形方法
は特に制限されず、通常、射出成形法、押し出し成形
法、圧縮成形法または溶液キャスティング法が好ましく
用いられる。このような成形方法によって得られる成形
品、例えば、射出成形品および押出し成形品、特に押出
しシートは耐候性に優れ、屋外または屋内での使用下、
太陽光線や蛍光灯の照射によってもほとんど変色しな
い。また、優れた透明性および機械的性質が保持されて
いる。
【0059】
【実施例】以下に実施例および比較例をあげ、本発明を
具体的に説明する。 (原料) ポリアリレート樹脂;ユニチカ社製U-powder(対数粘度
0.64)。以下、PARとする。 ポリカーボネート樹脂;住友ダウ社製カリバー200-30
(対数粘度0.44)。以下、PCとする。 ポリエステル樹脂;ユニチカ社製NEH-2070(極限粘度0.
88)。以下、PETとする。 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;旭電化製LA-31。
以下、UVA1とする。 ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;旭電化製LA-51。以
下、UVA2とする。 トリアジン系紫外線吸収剤;サイテック製UV-1164。以
下、UVA3とする。 ベンゾエート系紫外線吸収剤;シプロ化成(株)製SEESOR
B712。以下、UVA4とする。 ヒンダードアミン系紫外線吸収剤;チバ・スペシャリテ
ィ・ケミカルズ(株)製TINUVIN770。以下、UVA5とする。
【0060】(評価方法) (1)粘度 極限粘度は1,1,2,2-テトラクロロエタンを溶媒として用
い、25℃における値を測定した。対数粘度は1,1,2,2-テ
トラクロロエタンを溶媒として用い、0.5g/dlおよび25
℃における値を測定した。 (2)引張強度および引張伸度 ASTM D638に準じて測定した。 (3)曲げ強度および曲げ弾性率 ASTM D790に準じて測定した。 (4)アイゾッド衝撃値 ASTM D256に準じて測定した。 (5)耐候特性 耐候性サンシヤインウェーザーメーター(スガ試験機製
WEL-SUN-HC型)を用い、厚さ2mmの見本板をカーボンア
ーク、63℃、雨ありで300時間処理し、色調測定装置
(日本電色(株)製SZ-Σ90型測色器)により、JIS K71
03に基づいてイエローインデックスYIを測定した。 (6)熱変形温度 ASTMD648に準じて荷重1.8MPaで測定した。
【0061】実施例1 70質量部のPAR、30質量部のPC及び1.0質量部のUVA1をブ
ルーイング剤(M-6300-ブルー−DC;日本ピグメント社
製)2ppm、リン系耐熱剤0.1%とフェノール系酸化防止
剤0.05%とともにクボタ社製連続定流供給装置を用い
て、同方向2軸押出機(東芝機械社製TEM-37BS)の主供
給口に供給した。樹脂温度300℃、吐出量14kg/時で溶
融混練を行い、ノズルからストランド状に引取った樹脂
組成物を水浴にくぐらせて冷却固化し、ペレタイザーで
カッティングした後、120℃で12時間熱風乾燥すること
によって樹脂組成物のペレットを得た。
【0062】次いで、得られた樹脂組成物ペレットを、
射出成形機(東芝機械社製IS100E-i3A)を用いて樹脂温
度340℃で成形し、試験片(物性測定用試験片および見
本板)を作製した。物性測定用試験片は1日以上室温に
て放置した後に、これらについて機械的強度を調べた。
また、スガ試験機製耐候性サンシヤインウェーザーメー
ターを用い、物性測定用試験片、厚さ2mmの見本板をカ
ーボンアーク、63℃、雨ありで300時間処理し、日本電
色(株)製色差計により処理前後のYIの差△YIを求め
た。
【0063】実施例2 実施例1において、50質量部のPAR及び50質量部のPCを
用いた他は、実施例1と同様の方法によって、樹脂組成
物のペレットを得た。これを樹脂温度320℃で成形した
以外は実施例1と同様にして試験片の作製および評価を
行った。
【0064】実施例3 実施例1において、60質量部のPAR、40質量部のPET及び
1.0質量部のUVA2を用いた他は、実施例1と同様の方法
によって、樹脂組成物のペレットを得た。これを樹脂温
度280℃で成形した以外は実施例1と同様にして試験片の
作製および評価を行った。
【0065】実施例4 実施例1において、40質量部のPAR、60質量部のPET及び
1.0質量部のUVA2を用いた他は、実施例1と同様の方法
によって、樹脂組成物のペレットを得た。これを樹脂温
度270℃で成形した以外は実施例1と同様にして試験片の
作製および評価を行った。
【0066】実施例5 実施例1において、後述の比較例2のペレットを50質量
部、後述の比較例4のペレットを50質量部、0.5質量部
のUVA1及び0.5質量部のUVA2を用いた他は、実施例1と
同様の方法によって、樹脂組成物のペレットを得た。こ
れを樹脂温度280℃で成形した以外は実施例1と同様にし
て試験片の作製および評価を行った。
【0067】実施例6 実施例5において、1.0質量部のUVA3を用いた他は、実
施例5と同様の方法によって、樹脂組成物のペレットを
得た。これを用いた以外は実施例5と同様にして試験片
の作製および評価を行った。
【0068】比較例1 実施例1において、UVA1を用いない他は、実施例1と同
様の方法によって、樹脂組成物のペレットを得た。これ
を用いた以外は実施例1と同様にして試験片の作製およ
び評価を行った。 比較例2 実施例2において、UVA1を用いない他は、実施例2と同
様の方法によって、樹脂組成物のペレットを得た。これ
を用いた以外は実施例2と同様にして試験片の作製およ
び評価を行った。
【0069】比較例3 実施例3において、UVA2を用いない他は、実施例3と同
様の方法によって、樹脂組成物のペレットを得た。これ
を用いた以外は実施例3と同様にして試験片の作製およ
び評価を行った。 比較例4 実施例4において、UVA2を用いない他は、実施例4と同
様の方法によって、樹脂組成物のペレットを得た。これ
を用いた以外は実施例4と同様にして試験片の作製およ
び評価を行った。
【0070】比較例5 実施例5において、UVA1、UVA2を用いない他は、実施例
5と同様の方法によって、樹脂組成物のペレットを得
た。これを用いた以外は実施例5と同様にして試験片の
作製および評価を行った。 比較例6 実施例1において、1.0質量部のUVA5を用いた他は、実
施例1と同様の方法によって、樹脂組成物のペレットを
得た。これを用いた以外は実施例1と同様にして試験片
の作製および評価を行った。
【0071】比較例7 実施例3において、1.0質量部のUVA4を用いた他は、実
施例3と同様の方法によって、樹脂組成物のペレットを
得た。これを用いた以外は実施例3と同様にして試験片
の作製および評価を行った。 比較例8 実施例1において、1質量部のPARおよび99質量部のPCを
用いた他は、実施例1と同様の方法によって樹脂組成物
のペレットを得た。これを樹脂温度290℃で成形した以
外は実施例1と同様にして試験片の作製および評価を行
った。
【0072】比較例9 実施例3において、1質量部のPARおよび99質量部のPET
を用いた他は、実施例3と同様の方法によって樹脂組成
物のペレットを得た。これを樹脂温度260℃で成形した
以外は実施例3と同様にして試験片の作製および評価を
行った。
【0073】実施例および比較例の製造条件および評価
結果を示す。
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【発明の効果】本発明のポリアリレート樹脂組成物およ
び当該樹脂組成物からなる成形品は耐候特性に優れるた
め、屋外または屋内での使用下、太陽光線や蛍光灯の照
射によってもほとんど変色しない。また、優れた透明
性、機械的性質および熱的性質も有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA43 AA48 AA50 AC07 AC19 AF34 AF45 AF57 AH11 AH12 AH17 BC07 4J002 CF042 CF16 CF182 CF192 CG012 EE036 EU176 EU186 FD056 GM00 GN00 GQ00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリアリレート樹脂、(B)ポリ
    カーボネート樹脂及び/又はポリエステル樹脂、および
    (C)ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェ
    ノン系紫外線吸収剤およびトリアジン系紫外線吸収剤か
    らなるグループから選ばれた少なくとも一種の紫外線吸
    収剤を含んでなり、(A)成分と(B)成分との配合比
    が質量比(A/B)で10/90〜100/0であり、(C)成
    分の配合量が(A)成分と(B)成分との合計量100質
    量部に対して0.01〜5質量部であるポリアリレート樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のポリアリレート樹脂組
    成物よりなる射出成形品および押出し成形品。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US9982130B2 (en) 2014-08-20 2018-05-29 Sabic Global Technologies B.V. Thermoplastic compositions, methods of their manufacture, and articles thereof
US10144827B2 (en) 2014-11-25 2018-12-04 Sabic Global Technologies B.V. Weatherable thermoplastic compositions, method of manufacture, and articles therefrom
US10377876B2 (en) 2014-11-25 2019-08-13 Sabic Global Technologies B.V. Thermoplastic compositions, method of manufacture, and articles therefrom
US11001709B2 (en) 2017-03-10 2021-05-11 Shpp Global Technologies B.V. Polycarbonate copolymers, articles formed therefrom, and methods of manufacture

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