JP2003081965A - 非天然型ハロゲン化糖のアノマー選択的製造法 - Google Patents

非天然型ハロゲン化糖のアノマー選択的製造法

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JP2003081965A JP2001281135A JP2001281135A JP2003081965A JP 2003081965 A JP2003081965 A JP 2003081965A JP 2001281135 A JP2001281135 A JP 2001281135A JP 2001281135 A JP2001281135 A JP 2001281135A JP 2003081965 A JP2003081965 A JP 2003081965A
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Tomoyuki Ando
知行 安藤
Hidetake Umetani
豪毅 梅谷
Junya Fujiwara
純也 藤原
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Mitsui Chemicals Inc
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】一般式(1)に示される非天然型ハロゲン化糖
の立体選択的な合成法を提供する。 【解決手段】一般式(1) (式中、X、Yはそれぞれ独立して、酸素原子または硫
黄原子を表し、Zはハロゲン原子を表わし、Wは水酸基
の保護基を表す。)で表されるハロゲン化非天然型糖の
α体またはβ体の一方を種晶添加により選択的に晶析さ
せることを特徴とするハロゲン化非天然型糖のアノマー
選択的な製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】天然型及び非天然型ヌクレオ
シドは、抗ウイルス性、制癌性、免疫調節性、抗生物質
活性を有する重要な化合物である。これらのヌクレオシ
ドは、アノマー位の配置の違いによって、生物学的活性
の差が生ずることが知られており、立体選択的な合成法
が非常に重要になる。本発明は、2’、3’−ジデオキ
シヌクレオシド類似体の3’−ヘテロ置換された化合物
群に対して、重要な中間体である一般式(1)に示され
るハロゲン化非天然型糖のアノマー選択的な合成法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般式(1)[化2]
【0003】
【化2】
【0004】(式中、X、Yはそれぞれ独立して、酸素
原子または硫黄原子を表し、Zはハロゲン原子を表わ
し、Wは水酸基の保護基を表す。)に示されるような、
1,3−オキサチオラン、1,3−ジオキソラン、1,
3−ジチオラン構造を含有するハロゲン化非天然型糖の
立体選択的な合成法は知られていない。ハロゲン化非天
然型糖の合成を例示すると、特表2000−50171
4公報等に記載される2−ベンジルオキシメチル−4−
ヨード−1,3−ジオキソランが挙げられるが、アノマ
ー位混合物として与えられている。このように、ハロゲ
ン化非天然型糖は、立体選択的な合成法が重要となる非
天然型ヌクレオシドの中間体となりうるものにかかわら
ず、立体選択的な合成法が皆無であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一般式
(1)に示されるハロゲン化非天然型糖の立体選択的な
合成法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決する手段】比較例に挙げられるように、ハ
ロゲン化非天然型糖を晶析しない場合は、α体とβ体の
混合物(比較例1にあるようにα体とβ体の比率は、
1:1から2:1程度)を与えてしまい立体選択的な合
成は困難である。そこで、立体選択的な製造法を鋭意検
討した結果、驚くべきことに種晶を添加し晶析させるこ
とで、所望するハロゲン化非天然型糖のα体またはβ体
の一方を選択的に製造する方法を見出した。
【0007】また、本法では、目的とするハロゲン化非
天然型糖を、濾過だけという簡便な操作により単離でき
るので、減圧濃縮などの操作が不要であり工業的製法に
適している。
【0008】すなわち、本発明は以下のとおりである。 [1]一般式(1)[化3]
【0009】
【化3】
【0010】(式中、X、Yはそれぞれ独立して、酸素
原子または硫黄原子を表し、Zはハロゲン原子を表わ
し、Wは水酸基の保護基を表す。)で表されるハロゲン
化非天然型糖のα体またはβ体の一方を種晶添加により
選択的に晶析させることを特徴とするハロゲン化非天然
型糖のアノマー選択的な製造方法、[2]XとYがともに
酸素原子である請求項1記載の製造法、[3]Wが無置換
または置換芳香族アシル基である[1]または[2]に記載
の製造法、[4]Wが4−ニトロベンゾイル基である[1]
または[2]に記載の製造法、[5]Zが塩素原子である
[1]〜[4]の何れか一項に記載の製造法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で使用される原料は、一般
式(2)[化4]
【0012】
【化4】
【0013】(式中、X、Yはそれぞれ独立して、酸素
原子または硫黄原子を表し、Wは水酸基の保護基を表
し、Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、または
アシル基を表す。)で表されるものであり、たとえばW
O00/47759、特開2000−128787、U
S5817667、WO92/18517等に記載され
ている公知の方法によって合成することができる。
【0014】アノマー位(一般式(2)で、ORを有す
る炭素)の立体構造は、α体とβ体の混合物、もしく
は、α体またはβ体のいずれか一方のみでもよい。本発
明の製造法においては、生成するハロゲン化糖(1)の
アノマー選択性は、原料(2)の立体構造とは関係な
く、用いる種晶の立体に依存する。
【0015】ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素を示す。
【0016】また、水酸基の保護基における保護基と
は、加水素分解、加水分解、光分解のような化学的方法
によって除去される保護基を指す。そのような基として
は、ホルミル基、アシル基、シリル基、アルキル基、ア
ラルキル基、カルボニル基があり、中でも好ましくは、
ホルミル基、脂肪族アシル基、芳香族アシル基、シリル
基、アルコキシアルキル基、ハロゲン化アルキル基、ア
ラルキル基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキ
シカルボニル基が挙げられる。
【0017】脂肪族アシル基としては、アルキルカルボ
ニル基またはハロゲン置換された低級アルキルカルボニ
ル基が挙げられる。上記のアルキルカルボニル基の具体
例として、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、
イソブチリル基、ペンタノイル基、ピバロイル基、バレ
リル基、イソバレリル基、オクタノイル基、ノニルカル
ボニル基、デシルカルボニル基、3−メチルノニルカル
ボニル基、8−メチルノニルカルボニル基、3−エチル
オクチルカルボニル基、3,7−ジメチルオクチルカル
ボニル基、ウンデシルカルボニル基、ドデシルカルボニ
ル基、トリデシルカルボニル基、テトラデシルカルボニ
ル基、ペンタデシルカルボニル基、ヘキサデシルカルボ
ニル基、1−メチルペンタデシルカルボニル基、14−
メチルペンタデシルカルボニル基、13,13−ジメチ
ルテトラデシルカルボニル基、ヘプタデシルカルボニル
基、15−メチルヘキサデシルカルボニル基、オクタデ
シルカルボニル基などを例示することができる。また、
ハロゲン置換された低級アルキルカルボニル基の具体例
として、クロロアセチル基、ジクロロアセチル基、トリ
クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基などを例示
することができる。
【0018】芳香族アシル基としては、アリールカルボ
ニル基、また置換芳香族アシル基としてハロゲン置換さ
れたアリールカルボニル基、低級アルキル化アリールカ
ルボニル基、低級アルコキシアリールカルボニル基、ニ
トロ化アリールカルボニル基、低級アルコキシカルボニ
ル化アリールカルボニル基、アリール化アリールカルボ
ニル基を挙げることができる。上記のアリールカルボニ
ル基の具体例として、ベンゾイル基、α−ナフトイル
基、β−ナフトイル基などを例示することができる。ま
た、ハロゲン置換されたアリールカルボニル基の具体例
として、2−フルオロベンゾイル基、3−フルオロベン
ゾイル基、4−フルオロベンゾイル基、2−クロロベン
ゾイル基、3−クロロベンゾイル基、4−クロロベンゾ
イル基、2−ブロモベンゾイル基、3−ブロモベンゾイ
ル基、4−ブロモベンゾイル基、2,4−ジクロロベン
ゾイル基、2,6−ジクロロベンゾイル基、3,4−ジ
クロロベンゾイル基、3,5−ジクロロベンゾイル基な
どを例示することができる。また、低級アルキル化アリ
ールカルボニル基の具体例として、2−トルオイル基、
3−トルオイル基、4−トルオイル基、2,4,6−ト
リメチルベンゾイル基などを例示することができる。さ
らに、低級アルコキシアリールカルボニル基の具体例と
して、2−アニソイル基、3−アニソイル基、4−アニ
ソイル基などを例示することができる。ニトロ化アリー
ルカルボニル基の具体例として、2−ニトロベンゾイル
基、3−ニトロベンゾイル基、4−ニトロベンゾイル
基、3,5−ジニトロベンゾイル基などを例示すること
ができる。さらに、低級アルコキシカルボニル化アリー
ルカルボニル基の具体例として、2−(メトキシカルボ
ニル)ベンゾイル基などを例示することができる。アリ
ール化アリールカルボニル基の具体例として、4−フェ
ニルベンゾイル基などを例示することができる。
【0019】シリル基としては、低級アルキルシリル
基、アリール基で置換された低級アルキルシリル基を挙
げることができる。低級アルキルシリル基の具体例とし
て、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、イソプ
ロピルジメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシ
リル基、メチルジイソプロピルシリル基、トリイソプロ
ピルシリル基を例示することができる。アリール基で置
換された低級アルキルシリル基の具体例として、ジフェ
ニルメチルシリル基、ジフェニルイソプロピルシリル
基、フェニルジイソプロピルシリル基などを例示するこ
とができる。
【0020】アラルキル基としては、低級アルキル基で
置換されたアラルキル基、低級アルコキシ基で置換され
たアラルキル基、ニトロ基で置換されたアラルキル基、
ハロゲン置換されたアラルキル基、シアノ基で置換され
たアラルキル基を挙げることができる。これらの具体的
な基を例示すると、2−メチルベンジル基、3−メチル
ベンジル基、4−メチルベンジル基、2,4,6−トリ
メチルベンジル基、2−メトキシベンジル基、3−メト
キシベンジル基、4−メトキシベンジル基、2−ニトロ
ベンジル基、3−ニトロベンジル基、4−ニトロベンジ
ル基、2−クロロベンジル基、3−クロロベンジル基、
4−クロロベンジル基、2−ブロモベンジル基、3−ブ
ロモベンジル基、4−ブロモベンジル基、2−シアノベ
ンジル基、3−シアノベンジル基、4−シアノベンジル
基などが挙げられる。
【0021】アラルキルオキシカルボニル基としては、
低級アルキル基で置換されたアラルキルオキシカルボニ
ル基、低級アルコキシ基で置換されたアラルキルオキシ
カルボニル基、ニトロ基で置換されたアラルキルオキシ
カルボニル基、ハロゲン置換されたアラルキルオキシカ
ルボニル基、シアノ基で置換されたアラルキルオキシカ
ルボニル基を挙げることができる。これらの具体例とし
て、2−メチルベンジルオキシカルボニル基、3−メチ
ルベンジルオキシカルボニル基、4−メチルベンジルオ
キシカルボニル基、2,4,6−トリメチルベンジルオ
キシカルボニル基、2−メトキシベンジルオキシカルボ
ニル基、3−メトキシベンジルオキシカルボニル基、4
−メトキシベンジルオキシカルボニル基、2−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル基、3−ニトロベンジルオキシ
カルボニル基、4−ニトロベンジルオキシカルボニル
基、2−クロロベンジルオキシカルボニル基、3−クロ
ロベンジルオキシカルボニル基、4−クロロベンジルオ
キシカルボニル基、2−ブロモベンジルオキシカルボニ
ル基、3−ブロモベンジルオキシカルボニル基、4−ブ
ロモベンジルオキシカルボニル基、2−シアノベンジル
オキシカルボニル基、3−シアノベンジルオキシカルボ
ニル基、4−シアノベンジルオキシカルボニル基などを
挙げることができる。
【0022】アルコキシカルボニル基としては、低級ア
ルコキシカルボニル基、ハロゲン置換されたアルコキシ
カルボニル化合物、アルキルシリル基で置換されたアル
コキシカルボニル基を挙げることができる。低級アルコ
キシカルボニル基の具体例として、メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、
ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル
基、tert−ブトキシカルボニル基などを例示するこ
とができる。ハロゲン置換されたアルコキシカルボニル
基の具体例として、2,2,2−トリクロロエトキシカ
ルボニル基を、低級アルキルシリル基で置換されたアル
コキシカルボニル基の具体例として、2−トリメチルシ
リルエトキシカルボニル基などを例示することができ
る。
【0023】アルキル基としては、メトキシメチル基、
エトキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−メトキ
シエトキシメチル基のようなアルコキシアルキル基、
2,2,2−トリクロロエチル基のようなハロゲン化ア
ルキル基、ベンジル基、α−ナフチルメチル基、β−ナ
フチルメチル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメ
チル基のようなアリール基で置換された低級アルキル基
が挙げられる。
【0024】これらの中で、好ましくは芳香族アシル基
であり、さらに好ましくは、4−ニトロベンゾイル基で
ある。
【0025】使用するハロゲン化剤としては、通常、天
然型及び非天然型糖をハロゲン化する際に利用するもの
でよく、特に限定されることはない。具体的には、塩化
水素、臭化水素等のハロゲン化水素であり、臭化オキサ
リル、塩化オキサリル、塩化アセチル、臭化アセチル、
塩化プロピオニル、ホスゲン等の酸ハロゲン化合物であ
り、塩化トリメチルシランやヨウ化トリメチルシラン等
のハロゲン化トリアルキルシランであり、三塩化リン、
オキシ塩化リン等のハロゲン化リンであり、塩化チオニ
ル、塩化スルフリル、四塩化チタン等の無機ハロゲン化
物等が挙げられる。使用する形態としては、前記したハ
ロゲン化剤をそのまま使用しても良く、酸ハロゲン化合
物とジメチルホルムアミドを反応させたビルスマイヤー
型試薬の形態にして良く、ハロゲン化水素以外のハロゲ
ン化剤に、メタノール、エタノール、水等を反応させて
反応系内にハロゲン化水素を発生させて使用しても良
い。使用する当量は、1当量以上あれば限定されること
はないが、反応速度や経済観点から3当量以上15当量
以下が望ましい。
【0026】使用する溶媒に関しては、非プロトン性溶
媒であれば限定されることはない。具体的には、ヘキサ
ン、ヘプタンやシクロヘキサン等の飽和炭化水素系溶
媒、塩化メチレンやクロロホルム等のハロゲン系溶媒、
ジエチルエーテルやジイソプロピルエーテル等のエーテ
ル系溶媒等が挙げられる。また、非プロトン性溶媒の2
種以上を混合してもよい。
【0027】反応温度に関しては、−78℃以上溶媒の
沸点以下であり、好ましくは、−10℃以上50℃以下
である。
【0028】
【実施例】以下に実施例により、本発明を更に詳細に示
すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0029】[比較例1] 2R−ベンゾイルオキシメチル−4(R,S)−クロロ−
1,3−ジオキソランの合成 2R−ベンゾイルオキシメチル−4(R,S)−アセトキ
シ−1,3−ジオキソラン(trans/cis≒3/
2)266mgにジエチルエーテル5mlを加え、さら
に4規定塩酸−ジオキサン溶液(2ml)を滴下した。
室温で16時間攪拌したが、反応液は均一のままであっ
た。その後、減圧濃縮して、1H NMRで分析するとtra
ns/cis≒2/1の異性体混合物であった。
【0030】[実施例1] 2R−(p−ニトロベンゾイルオキシメチル)−4S−ク
ロロ−1,3−ジオキソランの合成[化5]
【0031】
【化5】
【0032】(1−1)2R−ベンジルオキシメチル−
4(R,S)−アセトキシ−1,3−ジオキソラン(tr
ans/cis≒2/1)21gのメタノール(350
ml)溶液に、10%の含水Pdカーボン粉末2.1g
を加えて、水素気流下で反応した。反応終了後、Pdカ
ーボン粉末を除去した後に、減圧濃縮を行った。さら
に、トルエンを加えて、共沸脱水を行った。得られた化
合物は、2R−ヒドロキシメチル−4−(R,S)−アセ
トキシ−1,3−ジオキソランであり、これ以上精製す
ることなく次の反応に用いた。
【0033】前記の2R−ヒドロキシメチル−4(R,
S)−アセトキシ−1,3−ジオキソランに、ピリジン
20mlとTHF300mlを加えて、氷冷した。これ
に、4−ニトロベンゾイルクロリド 18.7gのTH
F(100ml)溶液を滴下した。滴下終了後、周囲温
度まで昇温して、5時間反応した。反応終了後、飽和炭
酸水素ナトリウム溶液を加えて、酢酸エチルで抽出し
た。減圧濃縮後、カラムクロマトにて精製して、2R−
(p−ニトロベンゾイルオキシメチル)−4(R,S)
−アセトキシ−1,3−ジオキソラン23.6g(tr
ans/cis≒3/2)を得た。(収率90%) 1H NMR(CDCl3,TMS:異性体混合物) 2.04ppm(3H, s :mi
nor), 2.12(3H, s :major), 4.0-4.3(2H, m), 4.49(2
H, m :major), 4.52(2H, dd, J = 1.7, 3.9Hz :mino
r), 5.48(1H, m :minor), 5.56(1H, m, :major), 6.4
0(1H, m, :minor),6.46(1H, m :major), 8.2-8.3(4H,
m) AMCI-MS m/z 252 [M-OAc]+ (1−2)2R−(p−ニトロベンゾイルオキシメチ
ル)−4(R,S)−アセトキシ−1,3−ジオキソラ
ン9gに、イソプロピルエーテル50mlと種晶(2R
−(p−ニトロベンゾイルオキシメチル)−4S−クロ
ロ−1,3−ジオキソラン)0.1gを加え、塩酸ガス
の吹きこみを開始した。塩酸ガス(約10g)の吹きこ
み終了後、周囲温度にして2時間反応した。析出物を濾
取し、イソプロピルエーテルで洗浄した。減圧下で乾燥
し、白色固体である表題の化合物6.4gを得た。(収
率 77%) 1H NMR(CDCl3,TMS) 4.25 (1H, dd, J=3.7, 9.8Hz), 4.4
8 (1H, d, J=9.8Hz), 4.64 (2H, dd, J=1.5, 3.7Hz),
5.51 (1H, t, J=3.7Hz), 6.27 (1H, d, J=3.7Hz),8.29
(4H, s). 融点 98.1−99.0℃ [αD]29 -56.72°(c 1.01, CH2Cl2)
【0034】[実施例2] 2R−(p−ニトロベンゾイルオキシメチル)−4R−ク
ロロ−1,3−ジオキソランの合成[化6]
【0035】
【化6】
【0036】実施例1の(1−1)で合成した2R−
(p−ニトロベンゾイルオキシメチル)−4(R,S)
−アセトキシ−1,3−ジオキソラン5.4gにイソプ
ロピルエーテル30mlと種晶(2R−(p−ニトロベ
ンゾイルオキシメチル)−4R−クロロ−1,3−ジオ
キソラン)90mgを加え、実施例1の(1−2)と同
様に反応し、白色固体である表題の化合物3.7gを得
た。(収率 74%) 1H NMR(CDCl3,TMS) 4.32 (1H, dd, J=1.9, 9.5Hz), 4.4
2 (1H, dd, J=4.1, 9.5Hz), 4.54 (2H, d, J=3.7Hz),
5.69 (1H, t, J=3.7Hz), 6.34 (1H, dd, J=1.8, 4.1H
z), 8.23 (2H, d, J=8.8Hz), 8.30 (2H, d, J=9.0Hz).
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、所望のハロゲン化非天
然型糖をアノマー選択的に、かつ、工業的規模で製造で
きる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)[化1] 【化1】 (式中、X、Yはそれぞれ独立して、酸素原子または硫
    黄原子を表し、Zはハロゲン原子を表わし、Wは水酸基
    の保護基を表す。)で表されるハロゲン化非天然型糖の
    α体またはβ体の一方を種晶添加により選択的に晶析さ
    せることを特徴とするハロゲン化非天然型糖のアノマー
    選択的な製造方法。
  2. 【請求項2】 XとYがともに酸素原子である請求項1
    記載の製造法。
  3. 【請求項3】 Wが無置換または置換芳香族アシル基で
    ある請求項1または2に記載の製造法。
  4. 【請求項4】 Wが4−ニトロベンゾイル基である請求
    項1または2に記載の製造法。
  5. 【請求項5】 Zが塩素原子である請求項1〜4の何れ
    か一項に記載の製造法。
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