JP2003080013A - 核酸分離精製用多重層フィルター - Google Patents

核酸分離精製用多重層フィルター

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JP2003080013A JP2001287751A JP2001287751A JP2003080013A JP 2003080013 A JP2003080013 A JP 2003080013A JP 2001287751 A JP2001287751 A JP 2001287751A JP 2001287751 A JP2001287751 A JP 2001287751A JP 2003080013 A JP2003080013 A JP 2003080013A
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ハン オウ パク
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    • C12N15/1017Extracting or separating nucleic acids from biological samples, e.g. pure separation or isolation methods; Conditions, buffers or apparatuses therefor by filtration, e.g. using filters, frits, membranes

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高効率、高選択性、高強度の拡散分離精製用
フィルターを提供する。 【解決手段】 生体試料から核酸を分離及び精製するフ
ィルターに係り、さらに詳しくは親水性及び/又は孔径
の異なる多数のフィルター層が層状構造になっている核
酸精製用多重層複合フィルターであり、平均孔径1〜1
0μmのフィルター層(1)上に、平均孔径5〜40μmの
合成樹脂フィルター層(2〜9)が1〜8層で配置さ
れ、好適には紙フィルター(10)が挿入されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体試料から核酸
を分離及び精製するフィルターに係り、さらに詳しくは
親水性及び/又は孔径の異なる多数のフィルター層が層
状構造になっている核酸精製用多重層複合フィルターに
関する。
【0002】
【従来の技術】核酸を合有する試料から核酸を精製する
ためには、物理的及び/または化学的な精製過程を経な
ければならず、一般的にこのような過程では、粒子のサ
イズが大きい固形成分を溶液上で除去する段階が必要と
される場合が多い。特に生体試料を破砕して核酸を得よ
うとするときには、細胞に含有される各種蛋白質の断
片、または染色体DNA沈殿物などが除去される必要が
あり、一般的に使用される方法としては、遠心分離を利
用して密度勾配によって除去する方法や、フィルターに
よって濾過して除去する方法がある。前者の方法は、実
験室でよく使用されているが、多量の試料を処理するの
には不適合であり、自動化することが困難である。一
方、後者の方法は、減圧または加圧裝置が装着された自
動化機器に適用させて多量の試料を処理するのに適合す
るものである。
【0003】形質転換させた大腸菌又はバクテリア細胞
からプラスミドだけを抽出する過程において、染色体D
NAを分離すべきであるが、これは遺伝子増幅、塩基配
列分析、遺伝子再組合過程などで、染色体DNAによっ
て望ましくない反応が進められるのを防ぐ必要があるか
らである。
【0004】現在まで大腸菌又はバクテリアを形質転換
させて得た形質転換体の培養液からプラスミドDNAを
分離する方法としては,加熱法 ( boiling method ; hol
mes,D.S. and M.Quigley,1981,Anal. Biochem. 114 : 1
93 )、アルカリ溶菌法( alkaline lysis method ; Birn
boim,H.C.及び J. Doly,1979, Nucleic Acids Res.7:1
513 )がよく知られている。また、高純度の核酸を得る
ための精製法としては、フェノールとクロロホルム溶液
で抽出する方法、塩化セシウム密度勾配遠心分理によっ
て精製する方法、シリカ、硅藻土、又はガラス繊維に吸
着させて精製する方法、または陰イオン交換カラムに対
する親和度の差を利用して精製する方法等が知られてい
る。
【0005】しかし、後者の純度を高めるための方法で
は、蛋白質、塩、RNAなどを除去することはできる
が、大きさが相異するDNAを選別して精製する事はむ
ずかしい。したがって、上述した加熱法、又はアルカリ
溶菌法を実施して大きさが相異するDNAを分類すべき
である。加熱法は菌株を加熱した後に急冷させることに
より相対的に大きな染色体DNAを沈殿させることがで
き、アルカリ溶菌法は溶液のpHを塩基性から弱酸性ま
で急激に落とすことにより染色体DNAを沈殿させるこ
とができる。
【0006】したがって、このような方式で沈殿された
成分は化学的に不溶性なので、適切な孔径のフィルター
によって濾過されることができる。ところで、ここに使
用される試薬は、溶液の粘度を下げるように作用する界
面活性剤の成分を含んでおり、既存のフィルタ―を利用
する場合、フィルタ―が裝着される容器上で反応させる
と、溶液がフィルタ―の外へ漏出してしまうので、他の
容器で反応をさせてから、フィルターが裝着される容器
へ溶液を移行しなければならないという問題点があっ
た。この場合の移行過程において、ピペットの先に発生
する剪断応力(shearing force)によって染色体DN
Aが切断されて再び水溶化されるので、染色体DNAが
フィルターによって分離されない場合が多い。したがっ
て染色体DNAを完全に分離するためには、フィルタ―
内で染色体DNAが切断されて再び水溶化される現象を
防止する技術が要求される。
【0007】現在まで、核酸含有溶液から核酸を分離及
び精製するために、各種手動又は自動化装置が開発され
つつあり、これらの装置の使用に適した核酸分離精製用
フィルターの開発が行われている。しかし、現在まで開
発された核酸分離用フィルターは、細胞破砕物の溶液に
含有された固形分によってフィルターの気孔が早期に閉
鎖されてしまうため、長時間の連続的な使用に限界があ
り、高速減圧濾過時に発生する圧力に耐えることができ
る機械的強度が十分でなかった。また、界面活性剤が含
まれている溶液を用いた場合には、フィルター層が濡れ
てしまって常圧でも溶液が漏出する問題点が発生した。
【0008】従って、核酸を含有する生体試料から核酸
を効率的に分離させるためには、一回に多量の生体試料
を処理することができ、高速減圧濾過に耐える十分な強
度を有し、各種溶解液の処理時にも漏れないフィルター
が要求され、自動化された核酸分離精製装置に容易に装
着し得る形状に加工できるフィルターの開発が求められ
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した問題
点を解決すると共に、上記要求されている開発事項を満
足する、高効率、高選択性、高強度の核酸分離精製用フ
ィルターを提供することを目的にする。
【00010】
【課題を解決するための手段】本発明の核酸分離精製用
多重層フィルターは、平均孔径1〜10μmのフィルター
層(1)上に、平均孔径5〜40μmの合成樹脂フィルタ
ー層(2〜9)が1〜8層で配置されている構成を有す
る。また、常圧では核酸を含有した細胞破砕溶液全体の
透過を防止するが、減圧濾過時には核酸含有溶液のみを
透過させ、細胞残留物及び染色体DNA沈殿物を捕集する
トラッピングフィルターと、カオトロピック塩の存在下
ではプラスミドDNAを吸着し、溶離緩衝液を添加する
場合にはプラスミドDNAを脱着させるバインディング
フィルターとに大別される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、本
発明の核酸分離精製用多重層フィルターの構成を説明す
る。
【0012】本発明のトラッピングフィルターは、常圧
で細胞破砕溶液の透過及び核酸の吸着を防止することが
できるように、疎水性を有する多孔質合成樹脂又は疎水
性によって表面処理された多孔質ガラス又は紙フィルタ
ーの調合で製造される。更に、トラッピングフィルター
は、特定の塩を含有している溶液で含浸させた後に乾燥
させたフィルターなどを追加で含むことができる。トラ
ッピングフィルターは、多様な大きさの残留物を逐次分
散/濾過させて一回に濾過することができる溶液の量を
著しく増大するため、孔径が互いに異なる疎水性フィル
ター層を多数積み重ねた構造を有する。
【0013】本発明のトラッピングフィルターの最下層
(1)には、蛋白質、ゲノムDNA沈殿物、各種細胞残
留物などは透過できないが、水溶性DNAを含有してい
る溶液は透過できるフィルター層が配置され、ここでフ
ィルター層(1)は合成樹脂フィルター層又は紙フィル
ター層又は疎水性によって表面処理されたガラスフィル
ター層とすることができる。また、前記フィルター層
(1)上に、疎水性合成樹脂フィルター層(2〜9)を
多層に積み重ねた構造を有する。このようなトラッピン
グフィルターは、常圧では細胞溶解液を透過させない
が、細胞溶解液に遠心力が加えられるか又はフィルター
層の下部で減圧吸入する場合には、核酸含有溶液のみを
フィルター下部に透過させる。
【0014】また合成樹脂フィルター層(2〜9)の間
には、特定塩を含浸させた後に乾燥させたフィルター層
が少なくとも一層含まれることが望ましい。ここで特定
塩は、細胞破砕に入っている溶液の粘性を下げようとす
る物質( たどえば SDS(sodium dodecyl sulfate
)、Twin20 などのような界面活性剤 )と反応して上記
の物質が沈殿されるように作用する塩である。溶液の粘
性を下げようとする物質を沈殿させて、溶液がフィルタ
ーの外へ漏れることを防ぐことができる。この時、特定
塩を含浸させた後に乾燥させたフィルター層のすぐ下の
フィルター層は、疎水性のフィルターが位置されること
が、また塩を含浸させた後に乾燥させるためのフィルタ
ーは、塩が均等に分布されることができるように親水性
のフィルターを使用するのが望ましい。
【0015】一般的に上層のフィルターのほうが孔径が
大きいものを使用するが、これは多層の濾過構造を備え
ることにより、フィルターが早期閉鎖されて濾過されな
い現象を防ぐためである。最下層(1)のフィルターは
最終的に粒子を濾過される役割を有するが、孔径は1〜
10μm、実用的な面で1〜5μmとすることが望まし
い。最上層のフィルターは粒子等を一次的に濾過する役
割を有し、気孔が早期閉鎖されないような役割を遂行す
るために、孔径は十分な大きさを有さなければならな
い。しかし、孔径が大きすぎると、通常の水を加えると
きも上圧で漏れる場合が発生し、下層フィルターに大き
すぎる粒子等が引っかかってしまい、下層フィルターが
早期閉鎖される可能性がある。従って、孔径は5〜40
μm、好ましくは10〜40μmとすることが望まし
い。
【0016】前記のフィルターを利用して精製された核
酸の含有水溶液は、エタノール沈殿法、フェノールクロ
ロホルム抽出法、シリカ、 硅藻土、又はクラス纖維を
利用する吸着精製法、陰イオン交換コラムを利用する精
製法、塩化セシウムの密度勾配遠心分理法による精製法
を利用して、更に精製することができる。
【0017】従って、本発明のトラッピングフィルター
は、細胞培養及び細胞溶解過程で使用される容器の下端
部材料として用いることができ、細胞溶解液を別途の濾
過容器に移行せずそのまま減圧濾過することにより、細
胞残骸物を捕集し、核酸含有溶液を透過させることに用
いられる。
【0018】本発明のトラッピングフィルターの使用に
よって、細胞培養過程、細胞破砕過程、及び濾過過程を
容器の交換作業無して連続的に遂行することができるの
で、現在開発中の多様な種類の核酸分離精製装置の自動
化に極めて有用である。また、本発明のトラッピングフ
ィルターは、多数のフィルター層が積み重なった構造を
有しているので、高速減圧濾過時にフィルター層に加え
られる圧力に耐えることができ、孔径/厚さが一定な従
来のフィルターに比べて一回に多量の細胞培養液を処理
することができる。また、細胞培養液の量を多量とする
ことができるので、核酸分離精製装置の効率化に有効で
ある。
【0019】本発明のトラッピングフィルターは、通常
核酸の分離精製に用いられる円周形状のチューブの下端
部に装着することができ、好ましくは市場で購入可能な
標準マルチウェルプレート、例えば、96(12 * 8)-
ウェルプレートのウェルに挿着することができるが、底
面に吸入口が形成されているため、真空吸入による減圧
濾過が可能なチューブやウェルの内部に装着することが
できる。全体の厚さは濾過の効率を考慮して適切に調節
することができる。
【0020】本発明のトラッピングフィルターの好まし
い実施例は、紙フィルター層(1)の上に合成樹脂フィ
ルター層(2〜9)が多層に積み重なった形態である
(図1)。このとき、中間に位置するフィルターの疎水
性の有無は特に問題ではないが、最上層(9)のフィルタ
ーとしては疎水性を有するフィルターが望ましく、この
ような疎水性フィルターは、常圧では水溶液を濾過させ
ることなく、減圧又は遠心分離したときにのみ水溶液を
濾過させる特性を有するからである。かかる合成樹脂フ
ィルターとしては、ポリエチレンやポリプロピレンなど
のポリオレフィン系樹脂フィルターが望ましい。 紙フ
ィルター層(1)の孔径は1〜10μmであるが、好まし
くは2 〜5μmで厚さ0.5〜2mmである。疎水性合成
樹脂フィルター層(2〜9)の孔径は5〜40μmであ
るが、好ましくは10〜40μmである。
【0021】本発明のトラッピングフィルターに用いら
れる疎水性合成樹脂フィルター(2〜9)は、1〜8層
の層数で積層され、表面が疎水性である公知の合成樹脂
で製造でき、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリ
オレフィン系樹脂で製造することが望ましい。
【0022】特定の塩に含浸させた後に乾燥させた紙フ
ィルター層(10)としては、公知の紙フィルターをp
H3〜pH7、好ましくてはpH4〜pH6で緩衝され
たNaOAc(sodium acetate)又はKOAc(potassiu
m acetate)溶液に含浸させた後に乾燥させた紙フィル
ターを用いる。ここで、前記紙フィルターとしては、平
均孔径5〜25μmのフィルターを用いることができ
る。このように処理された紙フィルター層10は、培養
された細胞の溶解時に用いる界面活性剤により、常圧で
核酸含有溶液が合成樹脂フィルター層を透過する場合で
も、それ以上の溶液透過を防ぐ役割をする。前記紙フィ
ルター層10は合成樹脂フィルター層2〜9の間に装着
することが望ましい。
【0023】本発明のトラッピングフィルターは、核酸
分離と精製において、高濃度のグアニジン塩下でDNA
がガラス纖維に吸着される性質を利用する公知のバイン
ディングフィルターといっしょに效率的に使用されるこ
とができる。
【0024】実施例 以下、本発明を実施例によってさらに詳しく説明する
が、本発明の範囲は下記の実施例で限度されるものでは
ない。実施例1:トラッピングフィルターの製作 平均孔径2μmの紙フィルター層(1)上に平均孔径2
0μm/厚さ1.5mmのポリエチレンフィルターを2
層配置し、その上に酢酸溶液(3M sodium acetate、p
H 5.0、10μL)で含浸させた後に乾燥させた紙フィルタ
ー(Whatman paperfilter no.1、孔径11μm)層を配
置し、その上に平均孔径20μm/厚さ1.5mmのポ
リエチレンフィルター層を1層配置してトラッピングフ
ィルター(1)を製作した。
【0025】実験例1 前記フィルターを利用して形質転換した大腸菌細胞から
プラスミドを精製する実験を実施した。TB( Terrifi
c Broth )培地で約16時間培養した E. coli (pBlues
criptII SK(+)/DH5)培養液1mLを遠心分離して
培地成分を除去した溶液に、50mMのTris−HC
l、10mMのEDTA、100μg/mlのRNase
からなる再懸濁溶液( resuspension solution )250
μlを入れて完全に混合した。このように調製した溶液
を前記トラッピングフィルターが下端部に装着された円
周形容器に入れ、1%のナトリウムドデシルスルホナー
ト(sodium dodecyl sulfonate)と0.2MのNaOH
からなる細胞溶解液250μlを添加して混合した。こ
の時、界面活性剤のSDSが添加されても溶液が漏れな
かった。5分間バインディング緩衝液(4M Guanidine h
ydrochloride, 0.5 KOAc pH4.2)350μlを添
加して混合した。
【0026】常圧では溶液が前記トラッピングフィルタ
ーを透過しなかったが、これらの容器の下部を真空吸入
した場合、核酸含有溶液はトラッピングフィルターを透
過することができ、蛋白質、ゲノムDNA沈殿物、各種
細胞残留物などはトラッピングフィルター1及びトラッ
ピングフィルター2を透過することができなかった。
【0027】実験例2 底の部分に前記実施例1で製造されたフィルターが裝着
された円筒形の容器に、TB250μlを入れて形質転
換された大腸菌細胞を接種してから一晩培養した。 約
16時間の倍養の間、倍養液はフィルターを透過して流
れることはなかった。 したがって、フィルターが装入
された容器上で直接バクテリアを培養して、容器の交替
作業をしないままプラスミドを抽出することが明らかと
なった。以後、細胞溶解液を加える段階から実験例1と
同じ方法で実施した。
【0028】その後、ワットマン社が市販している紙フ
ィルター( whatman no. I 層 ) (11)上に平均孔径
1.0μmのガラスフィルター( whatman GF/B:ウ
ットマン社市販)3枚を積み重ねてバインディングフィ
ルターを製作した。
【0029】このように製作されたバインディングフィ
ルターを円周形容器の下端部に装着し、フィルター層上
にフィルター固定用のO―リングを装着し、かかる容器
に前記トラッピングフィルターから濾過された核酸含有
溶液を入れ、核酸含有溶液が入っている前記容器の下部
を真空吸入することにより、核酸以外の溶媒を容器から
濾過させた。前記溶媒が排出された容器に80%のエタ
ノール、20mMのNaCl、2mMのTris−HC
l、pH6.8からなる洗浄緩衝液1mlを添加し、再
び容器の下部を真空吸入する過程を複数回繰り返すこと
により、バインディングフィルターに吸着された核酸を
洗浄した。このように洗浄した核酸が入っている容器の
下部を約10分間真空吸入することにより、吸着された
核酸を乾燥させた後、10mMのTris−HCl、p
H8.5からなる溶離緩衝液100μLを添加し、約5
分間放置して核酸をバインディングフィルターから脱着
させ、減圧濾過することにより、精製されたプラスミド
を取得した。
【0030】上述したような方法で精製された核酸を、
0.8%アガロースゲルにより電気泳動を行った後に、E
thidium Bromide 溶液で染色してその結果を図3と図
4に示した。図3は実験例1の過程を経た結果で、図4
は実験例2の過程を経た結果である。図3及び図4に示
すように、DNAが高純度で効率的に分離されることが
明らかとなった。また、一般にDNA溶液の純度を示す
指標の一つである分光光度計(Spectrophotometer)によ
って吸光度を測定した場合、波長280nmの吸光度に対
する波長260nmの吸光度の比が1.8以上であれば、
核酸の精製度が高いと判断され、本発明の方法で精製し
たプラスミドDNAは、前記の条件を充足させた。更
に、自動塩基配列分析裝置( ABIPRISM 377, Perkin
? Elmer Corp.)を利用して塩基配列を分析した場合に
も、500bP以上読解することができた。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のトラッピ
ングフィルターは、細胞培養過程及び細胞溶解過程で使
用される容器の下端部材料として用いることができるも
ので、細胞溶解溶液を別途の濾過用容器に移行せずその
まま減圧濾過して、細胞破砕物を捕集して核酸含有溶液
を透過させる過程に用いることができる。本発明のトラ
ッピングフィルターを用いることによって、細胞培養過
程、細胞溶解過程、及び濾過過程を容器の交替作業無し
で連続的に遂行することができるので、現在開発中の多
様な種類の核酸分離精製装置の自動化に極めて有用であ
るという効果を有する。
【0032】本発明の核酸分離精製用多重層フィルター
は、従来の核酸分離用フィルターに比べて、一回に多量
の生体試料を処理することができ、核酸に対する選択的
吸着能力が優秀であり、高速減圧濾過に耐えることがで
きる十分な強度を有するので、自動化された核酸分離精
製装置に用いることができる。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のトラッピングフィルターの一例の断
面図である。
【図2】 本発明のフィルターを用いて精製したプラス
ミドDNAを0.8%のアガロースゲルにより電気泳動
を行った一例の写真である。
【図3】 本発明のフィルターを用いて精製したプラス
ミドDNAを0.8%のアガロースゲルにより電気泳動
を行った一例の写真である。
【符号の説明】
1 トラッピングフィルターの最下層 2〜9 合成樹脂フィルター層 10 紙フィルター層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C12N 15/09 C12N 15/00 A (72)発明者 キム ハング ラエ 大韓民国 忠清北道 清原郡 南二面 尺 北里 124番地 株式会社バイオニア内 Fターム(参考) 4B024 AA20 CA01 CA11 HA03 HA19 4B029 AA23 CC01 HA06 4D019 AA03 BA04 BA12 BA13 BB10 BC13 BC20 BD01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均孔径1〜10μmのフィルター層(1)
    上に、平均孔径5〜40μmの合成樹脂フィルター層
    (2〜9)が1〜8層で配置された核酸分離精製用多重
    層フィルター。
  2. 【請求項2】 フィルター層 (1)は平均孔径が1〜5
    μmであることを特徴とする請求項1記載の核酸分離精
    製用多重層フィルター。
  3. 【請求項3】 フィルター層(1)は疎水性合成樹脂フ
    ィルター層、疎水性表面処理されたガラスフィルター層
    又は紙フィルター層であることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の核酸分離精製用多重層フィルター。
  4. 【請求項4】 前記合成樹脂フィルター層はポリオレフ
    ィン樹脂からなることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の核酸分離精製用多重層フィルター。
  5. 【請求項5】 前記ポリオレフィン樹脂はポリエチレン
    樹脂であることを特徴とする請求項4記載の核酸分離精
    製用多重層フィルター。
  6. 【請求項6】 前記疎水性フィルター層(1)上に、酢
    酸ナトリウムまたは酢酸カリウムのいずれかを含有する
    pH3〜pH7の緩衝溶液に含浸させた後に乾燥させ
    た、平均孔径5〜25μmで厚さ1〜2mmの紙フィル
    ター層(10)をさらに含むことを特徴とする請求項1
    〜5いずれかに記載の核酸分離精製用多重層フィルタ
    ー。
  7. 【請求項7】 前記紙フィルター層(10)は前記合成
    樹脂フィルター層(2〜9)の間に追加挿入されたこと
    を特徴とする請求項6記載の核酸分離精製用多重層フィ
    ルター。
JP2001287751A 2001-09-14 2001-09-20 核酸分離精製用多重層フィルター Pending JP2003080013A (ja)

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