JP2003079729A - 医用噴霧装置 - Google Patents
医用噴霧装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 細気管支でも容易に噴霧可能で、薬液の噴霧
粒径や噴霧量を容易に制御可能な医用噴霧装置を実現す
る。 【解決手段】 噴霧装置3は、人工呼吸器4と併用して
用いられる。前記噴霧装置3は、超音波振動によって薬
液を霧化し噴霧する噴霧ヘッド11Aを備えた噴霧カテ
ーテル11と、この噴霧カテーテル11の前記噴霧ヘッ
ド11Aを制御する制御装置12とから構成される。前
記制御装置12は、前記噴霧カテーテル11の前記噴霧
ヘッド11Aへ薬液を供給する送液部32及びこの送液
部32を駆動する送液駆動部33を有し、被検体の呼吸
に応じて得た信号に基づき、前記人工呼吸器4と同期し
て前記送液部32及び送液駆動部33を制御する制御部
35を設けて構成される。
粒径や噴霧量を容易に制御可能な医用噴霧装置を実現す
る。 【解決手段】 噴霧装置3は、人工呼吸器4と併用して
用いられる。前記噴霧装置3は、超音波振動によって薬
液を霧化し噴霧する噴霧ヘッド11Aを備えた噴霧カテ
ーテル11と、この噴霧カテーテル11の前記噴霧ヘッ
ド11Aを制御する制御装置12とから構成される。前
記制御装置12は、前記噴霧カテーテル11の前記噴霧
ヘッド11Aへ薬液を供給する送液部32及びこの送液
部32を駆動する送液駆動部33を有し、被検体の呼吸
に応じて得た信号に基づき、前記人工呼吸器4と同期し
て前記送液部32及び送液駆動部33を制御する制御部
35を設けて構成される。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工呼吸器と併用
する医用噴霧装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、医用噴霧装置は、広く用いられて
いる。上記医用噴霧装置は、体腔内もしくは体外から薬
液を霧化して体内臓器に噴霧するものである。上記医用
噴霧装置は、特に、肺内に薬液を噴霧するものとして、
ネブライザやインヘーラと呼ばれる噴霧器がある。上記
噴霧器は、気管支喘息の治療に用いられ、経口噴霧する
ものである。また、ネブライザは、人工呼吸器に接続さ
れて、人工呼吸管理が必要な重傷患者に用いられるもの
もある。これら医用噴霧装置は、薬液を霧化し噴霧する
と、この噴霧された薬液が肺の肺胞へ達し、肺胞の毛細
血管に速やかに吸収にされて薬液の効果が速やかに現れ
るので、治療薬液の供給経路として有効である。 【0003】しかしながら、肺内へ薬液を効率良く投与
するためには、薬液を投与する必要のある部位に極力近
い場所で、噴霧を行なうのが良い。そこで、医用噴霧装
置として、噴霧カテーテルを用いたものがある。 【0004】上記噴霧カテーテルは、体腔内に挿入可能
もしくは体外に装着可能な可撓管に、供給手段から供給
される薬液を霧化し噴霧する噴霧手段を設けて構成され
ている。このような噴霧カテーテルを用いた医用噴霧装
置は、例えば特開平8−38607号公報に記載されて
いるように噴霧手段として、圧縮ガス(エアゾールスプ
レー)や流体圧(霧吹き)の原理による加圧流体を用い
たものが提案されている。 【0005】上記噴霧カテーテルを用いた従来の医用噴
霧装置は、例えば、図20に示すように構成されてい
る。図20は、従来の医用噴霧装置を示す説明図であ
る。従来の医用噴霧装置200は、接続部であるエアウ
ェイ201を介して気管チューブ202に挿入されて用
いられる噴霧カテーテル203を備えて構成される。上
記エアウェイ201は、図示しない送風回路に接続され
ている。 【0006】上記噴霧カテーテル203は、このカテー
テル内部で、外部に設けた薬液供給手段(不図示)から
供給される薬液が薬液オリフィス(不図示)を介して流
量調節されると共に、上記送風回路の制御により外部に
設けたガス供給手段(不図示)から供給される圧縮ガス
がガスオリフィス(不図示)を介して流量調節される。
そして、上記噴霧カテーテル203は、上記流量調節さ
れた薬液をカテーテル先端側まで伝達し、同じく上記流
量調節されてカテーテル先端側まで伝達した圧縮ガスに
より、体腔内の目的部位へ向けて薬液を加圧して吹き付
けるようになっている。このことにより、上記噴霧カテ
ーテル203は、薬液を加圧流体として体腔内でエアロ
ゾル化(霧化)し、体腔内の目的部位に噴霧するように
なっている。 【0007】また、上記従来の医用噴霧装置200は、
上記気管チューブ202又は上記噴霧カテーテル203
に圧力を検出する複数のセンサ(不図示)を内蔵してい
る。上記従来の医用噴霧装置200は、上記センサで検
出された検出値に基づき、上記送風回路の制御により上
記ガスオリフィスで調節される圧縮ガスの流量を人工呼
吸器と同期させるように制御している。即ち、上記従来
の医用噴霧装置200は、患者の換気と噴霧のタイミン
グとを同期させて、薬液の加圧を行い噴霧するようにな
っている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記加
圧流体を用いた医用噴霧装置200は、細い気管支での
噴霧を考えると、細気管支を加圧してしまう。このた
め、上記加圧流体を用いた医用噴霧装置200は、肺に
ダメージを与えないように、過剰に加圧しないような工
夫や、細心の注意を払って治療にあたる必要があった。 【0009】また、上記加圧流体を用いた医用噴霧装置
200は、薬液と圧縮ガスとを小さなオリフィスから放
出して霧化する場合、直に薬液が霧状にならない。この
ため、上記加圧流体を用いた医用噴霧装置200は、上
記オリフィス面からある程度の所定距離が必要となる。
この場合、上記加圧流体を用いた医用噴霧装置200
は、曲がりくねった細い管腔で噴霧を行うと、霧化され
る前に薬液のほとんどが管腔壁に付着してしまい、霧化
ができないという問題がある。 【0010】また、上記加圧流体を用いた医用噴霧装置
200は、肺のどの部分に薬液を到達させるかが人工呼
吸器の換気の速さや気流量と、噴霧と呼吸のタイミング
や噴霧粒径や噴霧速度に依存して決まる。このため、上
記加圧流体を用いた医用噴霧装置200は、肺の必要部
位に必要量の薬液を散布させるため、上記噴霧量や噴霧
粒径を制御する必要がある。 【0011】上記特開平8−38607号公報に記載の
医用噴霧装置は、薬液の供給圧力や流量、噴霧用の加圧
気体の圧力や流量等を制御を行なって噴霧粒径の制御を
行うように構成されている。しかしながら、これら薬液
の供給圧力や流量、噴霧用の加圧気体の圧力や流量等を
精密に制御するためには、流体のコンプライアンス(応
諾)を制御する難しさがある。 【0012】また、上記特開平8−38607号公報に
記載の医用噴霧装置は、加圧手段や、この加圧手段用の
管路等を設けなくてはならず、装置構成が複雑になって
いた。更に、上記特開平8−38607号公報に記載の
医用噴霧装置は、圧力を検出するためのセンサを数箇所
にわたり設置しているが、特に噴霧カテーテルの先端に
センサを位置させると、このセンサに接続するための配
線等噴霧カテーテルの構成を複雑にさせるのみならず、
狭い気管支内に挿入して噴霧を行うという日的に反す
る。つまり、上記特開平8−38607号公報に記載の
医用噴霧装置は、細い管内で噴霧を行うような場合、噴
霧カテーテルの先端側に対して必要最小限の機能のみを
付与し、極力体外で圧力検出等の処理を行った後、体内
での噴霧を行う必要がある。 【0013】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
ものであり、細気管支でも容易に噴霧可能で、薬液の噴
霧粒径や噴霧量を容易に制御可能な医用噴霧装置を提供
することを目的とする。 【0014】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、人工呼吸器と併用する医用噴霧装置におい
て、超音波振動によって薬液を霧化し、体腔内の目的部
位へ向けて噴霧する噴霧手段及びこの噴霧手段へ薬液を
供給する供給手段を具備し、被検体の呼吸に応じて得た
信号に基づき、前記人工呼吸器と同期して前記供給手段
及び前記噴霧手段を制御する制御手段を設けたことを特
徴としている。この構成により、細気管支でも容易に噴
霧可能で、薬液の噴霧粒径や噴霧量を容易に制御可能な
医用噴霧装置を実現する。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の1
実施の形態を説明する。図1ないし図19は本発明の1
実施の形態に係り、図1は本発明の1実施の形態を備え
た医用噴霧システムを示す全体構成図、図2は図1の噴
霧カテーテルの先端側を示す説明図、図3は図2の噴霧
カテーテルをA方向から見た外観正面図、図4は図1の
噴霧カテーテルの後端側を示す説明図、図5は図1の噴
霧カテーテルの先端側を示す断面説明図、図6は図5の
噴霧カテーテルの圧電素子群付近を示す断面説明図、図
7は図5のB−B断面図、図8は図5の噴霧ヘッドを示
す断面構成図、図9は送液装置を示す構成図であり、図
9(a)は送液装置を上から見た外観概略図、図9
(b)は注射器を取り付ける前の同図(a)の側面断面
図、図10は図1の操作パネルを示す外観図、図11は
送液予備駆動モード及び圧力センサがONする際の説明
図であり、図11(a)は送液予備駆動モードを示すグ
ラフ、図11(b)は圧力センサがONする呼吸時の閾
値を示すグラフ、図12は圧力センサで検出された被検
体による呼吸時の圧力値に基づき、間欠噴霧を行う際の
タイミングチャートであり、図12(a)は圧力センサ
のON/OFFに基づき、被検体の吸気時に同期して噴
霧駆動を行う際のタイミングチャート、図12(b)は
圧力センサのON/OFFに基づくと共に、ディレイタ
イマ設定部で設定された設定時間だけ遅れて噴霧駆動を
行う際のタイミングチャート、図13ないし図19は図
1の制御部の動作を示すフローチャートであり、図13
はメインルーチンを示すフローチャート、図14はシャ
ットダウンor駆動停止モードを示すフローチャート、
図15は吸気時噴霧モードを示すフローチャート、図1
6は連続噴霧T(タイマ)モードを示すフローチャー
ト、図17は連続噴霧M(マニュアル)モードを示すフ
ローチャート、図18は吸気ディレイ噴霧T(タイマ)
モードを示すフローチャート、図19は吸気ディレイ噴
霧M(マニュアル)モードを示すフローチャートであ
る。本実施の形態では、特に気管支治療用に用いられる
医用噴霧装置に本発明を適用して説明する。 【0016】図1に示すように本発明の第1の実施の形
態を備えた医用噴霧システム1は、内視鏡装置2と、医
用噴霧装置(以下、単に噴霧装置)3と、人工呼吸器4
とから構成される。尚、本実施の形態の医用噴霧システ
ム1は、内視鏡装置2と組み合わせるように構成してい
るが、噴霧装置3のみでもシステムを構成可能である。 【0017】前記内視鏡装置2は、図示しない撮像手段
を備えた電子内視鏡(以下、内視鏡)2aに光源装置
(不図示)及びビデオプロセッサ(不図示)を着脱自在
に接続して構成される。前記内視鏡装置2は、前記光源
装置から前記内視鏡2aに照明光が供給され、被写体を
照明する。照明された被写体像は、前記内視鏡2aの挿
入部先端部から取り込まれ、前記撮像装置で撮像され
る。前記ビデオプロセッサは、前記内視鏡2aの撮像装
置からの撮像信号を図示しない信号処理回路で信号処理
し、図示しないモニタに伝送して内視鏡画像を表示させ
るようになっている。 【0018】前記噴霧装置3は、気管支に挿入可能な細
長で軟性な可撓管10の先端側に設けられ、超音波振動
によって液体である薬液を霧化し噴霧する噴霧ヘッド1
1Aを備えた噴霧カテーテル11と、この噴霧カテーテ
ル11の前記噴霧ヘッド11Aを制御する制御装置12
とから主に構成されている。 【0019】前記噴霧カテーテル11は、前記可撓管1
0の後端側にコネクタ部13が延出されている。このコ
ネクタ部13は、中継コネクタ14を介して駆動信号線
15及び送液チューブ16を着脱自在に接続されること
で、前記制御装置12に接続されるようになっている。 【0020】また、前記噴霧カテーテル11は、前記可
撓管10の外周を前記噴霧ヘッド11Aの基端側からテ
フロン(登録商標)等の外装チューブ17に覆われてい
る。この外装チューブ17は、前記可撓管10の後端側
に設けたねじ止め固定部18により、前記可撓管10に
対して位置決め固定される。これら外装チューブ17及
びねじ止め固定部18は、前記噴霧カテーテル11の先
端側を管腔中央に位置決めするためのセンターリング手
段を構成している。このセンターリング手段は、後述す
る。 【0021】前記噴霧カテーテル11及び前記内視鏡2
aは、気管チューブ21に挿通されて気管支内に導出さ
れるようになっている。前記気管チューブ21は、この
体腔外側に設けた接続部であるエアウェイ22に前記人
工呼吸器4から送気される気体を望むように圧力センサ
23が設けられている。また、前記気管チューブ21
は、接続チューブ24を介して前記人工呼吸器4が接続
されている。更に、前記気管チューブ21は、この先端
側を体腔内で固定するためのバルーン25が設けられて
いる。尚、この気管チューブ21は、一般的に使用され
ている気管チューブであるので詳細な説明を省略する。 【0022】前記圧力センサ23は、前記制御装置12
に信号線23aで接続されている。この圧力センサ23
は、被検体の呼吸時の圧力を検出し、センサ信号を前記
制御装置12に出力するようになっている。前記圧力セ
ンサ23は、検知する圧力の閾値を前記人工呼吸器4に
よる被検体の圧力上昇時と下降時、つまり吸気開始時と
終了時の閾値をそれぞれ別に設定可能である。前記圧力
センサ23は、アンプ分離型のデジタル又はアナログ圧
力センサである。前記圧力センサ23は、前記制御装置
12にて噴霧・送液駆動のタイミングを検出することも
可能である。従って、前記制御装置12は、前記圧力セ
ンサ23からのセンサ信号に基づき、前記噴霧ヘッド1
1Aを制御可能である。このことにより、本実施の形態
では、前記制御装置12と前記人工呼吸器4とを接続す
ることなく、呼吸時のタイミングに合わせて薬液の噴霧
を行うことが可能となっている。 【0023】前記制御装置12は、前記噴霧カテーテル
11の前記噴霧ヘッド11Aへ駆動信号(交番電圧)を
出力して駆動する駆動回路31と、前記噴霧ヘッド11
Aに薬液を供給する送液部32と、この送液部32を駆
動する送液駆動部33と、前記送液部32からの薬液の
供給を制御する電磁弁34と、これらを制御する制御部
35とから構成される。また、前記制御装置12は、図
示しないスイッチ類を備えた操作パネル36の操作によ
り、前記制御部35及び前記駆動回路31が制御される
ようになっている。尚、前記制御部35は、例えばプロ
グラマブルコントローラであり、前記駆動回路31,前
記送液部32,前記送液駆動部33及び前記電磁弁34
を制御するためのプログラムを内蔵している。 【0024】前記制御部35は、前記圧力センサ23か
らのセンサ信号及び前記操作パネル36からの操作信号
に基づき、前記送液駆動部33へ送液開始又は停止信号
を出力するようになっている。前記送液駆動部33は、
前記制御部35からの信号に基づき、前記送液部32へ
駆動信号を出力するようになっている。前記送液部32
は、前記送液駆動部33からの駆動信号で駆動され、前
記噴霧カテーテル11へ薬液を供給するようになってい
る。このとき、前記制御部35は、前記電磁弁34へ開
閉信号を出力して、薬液の供給を制御している。尚、前
記電磁弁34は、送液停止時に前記送液部32からの薬
液がだらだらと供給されるのを防止するためのものであ
る。また、前記電磁弁34は、複数設けても良い。 【0025】前記送液部32は、薬液の残量を検出する
後述のリミットセンサを備え、薬液が残り少なくなった
とき、リミット検出信号を前記制御部35へ出力するよ
うになっている。また、前記制御部35は、前記圧力セ
ンサ23からのセンサ信号及び前記操作パネル36から
の操作信号又は前記送液部32からのリミット検出信号
に基づき、前記駆動回路31へ噴霧開始又は停止信号を
出力するようになっている。 【0026】前記駆動回路31は、前記噴霧ヘッド11
Aへ出力する駆動信号(交番電圧)の電流値を図示しな
い電流検知手段により検知するようになっている。前記
駆動回路31は、前記電流検知手段によりリークや断線
等を検知すると、前記制御部35へ非常停止信号を出力
すると共にシャットダウンするようになっている。ま
た、前記駆動回路31は、前記操作パネル36の後述す
る非常停止スイッチの押下操作によっても、前記制御部
35へ非常停止信号を出力するようになっている。尚、
前記操作パネル36の詳細構成は、後述する。また、前
記送液部32及び送液駆動部33は、後述の送液装置を
構成している。この送液装置の詳細構成は、後述する。 【0027】次に、前記噴霧カテーテル11の詳細構成
を説明する。先ず、図2〜図4を用いて前記噴霧カテー
テル11の先端側を管腔内で位置決めするためのセンタ
ーリング手段を説明する。図2及び図3に示すように前
記噴霧カテーテル11は、前記外装チューブ17の先端
側付近に切れ込みをいれて4つに分割し、センターリン
グ部41を形成している。 【0028】そして、図4に示すように前記可撓管10
に対して前記ねじ止め固定部18を先端側へずらすと、
前記外装チューブ17の先端側が前記噴霧ヘッド11A
と前記可撓管10の先端部との接続部42に形成した当
接部42a(図5参照)で止められ、前記可撓管10に
対して縮むことで、前記センターリング部41が外周外
向きに拡がるようになっている。 【0029】ここで、前記外装チューブ17は、前記ね
じ止め固定部18により、前記可撓管10に対して位置
決め固定されることで、前記センターリング部41の外
周外向きへの拡がりが固定される。このことにより、前
記噴霧カテーテル11は、この先端側が気管支内の管腔
中央に位置決めされ、前記噴霧ヘッド11Aから噴霧さ
れる薬液が気管支内の管腔壁に付着することなく、目的
部位まで到達できるようになっている。 【0030】次に、図5〜図7を用いて前記噴霧カテー
テル11の先端側の構成について説明する。上述したよ
うに前記噴霧カテーテル11は、前記可撓管10の先端
側に前記噴霧ヘッド11Aを備えて構成されている。 【0031】図5に示すように前記噴霧ヘッド11A
は、厚さ方向に分極処理された圧電素子51aをこの分
極方向が交互に対向するように複数枚積層した圧電素子
群51及びこの圧電素子群51の微小変位を増幅するス
テンレス製の共振器52で構成される超音波振動子53
と、この超音波振動子53の外周を覆うように前記共振
器52の基端側大径部52aの外周側面に固定される樹
脂製の円筒管54とで構成されている。 【0032】前記噴霧ヘッド11Aは、噴霧側を覆うよ
うに前記円筒管54の先端側に樹脂製の噴霧ヘッドカバ
ー55が設けられている。尚、この噴霧ヘッドカバー5
5は、前記円筒管54に一体的に形成されても良い。 【0033】前記噴霧ヘッド11Aは、この後端側を外
装部材56に保持固定されている。この外装部材56
は、この後端部を前記接続部42で接続固定されてい
る。この接続部42は、前記外装チューブ17の先端側
端面が当接する当接部42aを形成している。上述した
ように前記外装チューブ17の先端側は、この当接部4
2aに当接されて止められるようになっている。 【0034】前記噴霧ヘッド11Aの前記共振器52
は、この端面に例えば、ステンレス製の厚さ0.05m
mの円盤形状の無孔振動板57が接合固定されている。
この無孔振動板57に対向する前記円筒管54の内周面
側は、前記超音波振動子53の縦振動モードによる前記
無孔振動板57の当接から保護するための保護部材58
が設けられている。 【0035】前記共振器52は、この基端側大径部52
a内に例えば、内径φ0.3mmの薬液供給排出管59
の先端側が挿通固定されている。この薬液供給排出管5
9の他端側は、薬液チューブ61に覆われて前記中継コ
ネクタ14まで延出している。 【0036】前記圧電素子群51は、固定保持部材62
で保持されている。前記圧電素子群51は、図6及び図
7に示すようにそれぞれの圧電素子51aの電極に駆動
信号線63が接続されている。これら駆動信号線63の
他端側は、熱収縮チューブ64でまとめられて電線チュ
ーブ65に挿通し、前記中継コネクタ14まで延出して
いる。 【0037】前記接続部42の基端側に接続される前記
可撓管10の先端部10aは、この外装シース67を熱
収縮チューブ68で前記接続部42の延出部42bとで
挟持され、更にその外周を金属リング69で固定してい
る。 【0038】次に、図8を用いて前記噴霧ヘッド11A
の詳細構成を説明する。前記超音波振動子53は、前記
圧電素子群51の先端側端面が前記共振器52の基端側
大径部52aの端面に接着固定され、これら圧電素子群
51と共振器52とで一体的に構成されている。このと
き、前記共振器52は−極に導通されるようになってい
る。 【0039】前記圧電素子51aは、厚さ方向に分極処
理された圧電材料を用いて形成され、両端面に銀又はニ
ッケル電極がそれぞれパターニングされている。前記圧
電素子51aは、例えば厚さ0.2mm、外径2mm×
2mmの四角形状である。前記圧電素子51aは、例え
ば、分極方向が対向するように4枚積層して前記圧電素
子群51を構成している。尚、本実施の形態では、前記
圧電素子を4枚積層して圧電素子群51を構成している
が、積層枚数を増加させれば振幅を増大させ噴霧量を増
加でき、積層枚数を減少させれば、高周波数化され、粒
子径の微細化が図られることは言うまでもない。 【0040】前記圧電素子51aは、十極と−極とを前
記駆動信号線63であるリード線に接続されている。
尚、前記圧電素子51aは、十極と−極とを図示しない
フレキシブル基板を介して前記駆動信号線63に接続さ
れていても良い。また、各圧電素子51a間は、配線接
続を容易とするために図示しない電極板を設置しても良
い。これら駆動信号線63を介して、前記圧電素子51
aは、前記駆動回路31から間欠された正弦波又は矩形
波の駆動信号を所定の電圧・周波数・パルス数にて印加
されて微小変位するようになっている。 【0041】そして、前記噴霧ヘッド11Aは、前記圧
電素子群51で発生した超音波振動により、前記共振器
52を長手軸方向の縦振動モードで励起し、後述する貯
液部に貯液された薬液を前記無孔振動板57の噴霧側面
上に供給して、この無孔振動板57の噴霧側面上から霧
化し噴霧させるようになっている。 【0042】前記共振器52は、この先端側大径部52
bに凹部70aが形成され、この外周部端面でのみ前記
無孔振動板57が接合固定されている。このことによ
り、前記共振器52は、前記凹部70aによって、前記
無孔振動板57の振動変位が薬液接触による減衰を引き
起こしにくく、前記圧電素子群51に印加される電圧値
が小さい値でも、容易に噴霧を可能とすると共に、逆に
高い電圧を印加することにより、より高粘度の薬液又
は、低表面張力の薬液又は比較的大きな分散粒子を含む
薬液を噴霧することができる。前記無孔振動板57は、
例えばフッ素系の撥水膜71がコーティングされてい
る。尚、前記先端側大径部52bの端面は、前記撥水膜
71が形成されていない。 【0043】前記共振器52は、前記先端側大径部52
bと前記基端側大径部52aとの間に細径部52cを形
成し、この細径部52cは前記凹部70aに連通する空
間部70bを前記基端側大径部52aまで形成してい
る。前記共振器52は、例えば、全長6mmで、前記基
端側大径部52aを外径略φ4mm、前記先端側大径部
52bを外径略φ3mm、前記細径部52cを外径略φ
0.8mm、内径略φ0.5mmに形成している。 【0044】このことにより、前記共振器52は、この
断面積を前記細径部52cで減少させている。このた
め、前記共振器52は、前記圧電素子群51で発生する
微小変位に共振励振する振動振幅の拡大率が向上し、単
なる円筒共振器52よりも大振幅を得られ易くなってい
る。また、前記共振器52は、振動腹位置に形成された
先端側大径部52bが付加質量となり、この先端側大径
部52bと細径部52cとの接続部52dで大きな変形
を誘引するようになっている。このことにより、前記共
振器52は、先端側大径部52bの外周部(無孔振動板
57の接合外周部)において、最大変位となる縦振動モ
ードが励振され、前記無孔振動板57と共に屈曲振動を
行う。結果として、前記無孔振動板57は、前記共振器
52に共振励振し、大振幅振動を励起して前記共振器5
2の先端側大径部52bの中央部付近において、最大振
幅が得られるようになっている。 【0045】上述したように前記共振器52の基端側大
径部52aは、この外周側面に前記円筒管54が接着固
定されている。このことにより、前記共振器52の細径
部52cの外周と前記円筒管54の内径との間は、前記
薬液供給排出管59の先端開口が設けられ、この薬液供
給排出管59から供給される薬液を貯液するための貯液
部72を形成している。 【0046】前記円筒管54は、この先端側端面と前記
共振器52の先端側大径部52bの端面に比べ、長手軸
方向に数百μm程度長く形成されている。また、前記円
筒管54は、この内径と前記先端側大径部52bの外周
とから形成される円環隙間(又は円環噴霧ギャップとも
言う)73が約数百μm程度になるように同軸組立され
構成される。 【0047】このように構成される前記噴霧ヘッド11
Aは、前記薬液供給排出管59から薬液を供給され、前
記貯液部72に貯液される。そして、前記噴霧ヘッド1
1Aは、上述したように前記駆動回路31から駆動信号
を印加されることで、圧電素子群51が微小変位し、前
記共振器52が長手軸方向の縦振動モードで励起し、前
記無孔振動板57が共振励振して大振幅振動を励起し屈
曲振動する。 【0048】前記貯液部72に貯液される薬液は、前記
円環隙間73を介して前記無孔振動板57上へ供給され
る。そして、前記無孔振動板57上の薬液は、無孔振動
板57の屈曲振動によりこの無孔振動板57上でキャピ
ラリー波を励起され、このキャピラリー波により前記無
孔振動板57全面から大量の薬液が霧化されて、分離飛
翔し噴霧されるようになっている。 【0049】上述したように、前記噴霧ヘッド11A
は、前記中継コネクタ14を介して前記送液部32及び
送液駆動部33で構成される送液装置から薬液を供給さ
れるようになっている。図9は、送液装置を示す構成図
であり、図9(a)は送液装置を上から見た外観概略
図、図9(b)は注射器を取り付ける前の同図(a)の
側面断面図である。 【0050】図9(a)に示すように送液装置80は、
前記送液部としてディスポーサブルの注射器81を取り
付け可能で、この注射器81から供給される薬液を前記
電磁弁34に供給する配管82を有している。前記電磁
弁34は、上述したように前記送液チューブ16を介し
て前記中継コネクタ14に接続される。前記電磁弁34
は、閉鎖時の圧力変化の小さい物が良い。尚、図9中、
前記電磁弁34は、1つ設けているが2つ以上設けても
良い。 【0051】前記送液装置80は、この装置本体80a
に前記注射器81のシリンジ81aを取り付けて固定保
持するシリンジ固定台83及びこのシリンジ81a内の
薬液を押圧するためのピストン81bを取り付けて保持
し、進退動可能なピストン保持台84が設けられてい
る。 【0052】図9(b)に示すように前記ピストン保持
台84は、この保持台下部の貫通孔に形成される雌ねじ
部84aに台形ねじ85が噛合されている。この台形ね
じ85は、軸芯のミスアライメントを吸収するカップリ
ング85bを介して一端がモータ86の回転子86aに
接続され、他端が前記装置本体80aの軸受け80bに
回動可能に軸支されている。そして、前記モータ86の
駆動により前記台形ねじ85が回動することで、前記ピ
ストン保持台84は、前記シリンジ固定台83に対して
進退動するようになっている。 【0053】また、前記送液装置80は、この装置本体
80a側部に前記注射器81内の薬液残量を検出するた
めのセンサ87を例えば、正転リミットセンサ87a,
逆転リミットセンサ87b及び原点センサ87cの3ヶ
備えている。これらセンサ87は、例えばフォトセンサ
である。これらセンサ87は、前記ピストン保持台84
が進退動するのに伴い、この側部突出板部84bが通過
可能なレール88の位置に固定され、この摺動を妨げる
こと無く設けられている。 【0054】前記正転リミットセンサ87aは、前記シ
リンジ81a内の薬液の残量が零となるピストン81b
の位置に設けられている。この正転リミットセンサ87
aは、ONすると上述したように前記制御部35へリミ
ット検出信号を出力するようになっている。そして、こ
のリミット検出信号を受信した制御部35は、薬液の残
量を零と判断し、前記駆動回路31へ噴霧停止信号を、
前記送液駆動部へ送液停止信号を、前記電磁弁34へ閉
信号を出力し、全駆動を停止するようになっている。又
は、前記送液チューブ16内の薬液を有効利用するため
に、前記制御部35は、リミット検出信号を受信した
後、所定時間後に薬液の残量を零と判断し、全駆動を停
止するようにしても良い。 【0055】前記原点センサ87cは、前記注射器81
をセットした初期時となるピストン81bの位置に設け
られている。前記逆転リミットセンサ87bは、前記シ
リンジ81aから抜け落ちないピストン81bの位置に
設けられている。尚、この逆転リミットセンサ87b
は、前記原点センサ87cで代用し、センサ87を2ヶ
としても良い。 【0056】前記ピストン81bは、この樹脂製の先端
にシール効果を有する図示しないゴムが取り付けられて
いる。このため、前記制御部35から出力される送液開
始信号に対し、実際に薬液を送り始める時間が数秒〜十
秒程度遅れることがある。この遅れ時間対策として、前
記ピストン81bは、ノンディスポーサブルの金属製部
分及びシール部分をテフロン(登録商標)等の樹脂製に
しても良い。但し、この場合、ピストン81bは、洗滌
滅菌が必要となる。 【0057】本実施の形態では、前記ディスポーサブル
のシリンジ81aをそのまま使用する際、図11(a)
に示すように送液駆動は、遅れ時間を一定範囲内に保ち
噴霧駆動に対して送液開始を所定時間だけ先に行う送液
予備駆動モードを有している。前記ピストン81bは、
この前動作の如何により、遅れ時間が変化する。例え
ば、前記ピストン81bは、吸引動作後の送液動作と送
液動作後の送液動作とでは、後者のほうが遅れ時間が小
さい。そして、噴霧直前、予備駆動として例えば、送液
しないレベルで〜数十PPS(Purlse-Per-Second)送
液駆動を行い、送液の遅れ時間が無視できるレベルにな
るように設定している。 【0058】また、図11(a)に示すモードは、送液
停止時にピストン81bが停止した後も薬液ががだらだ
らと供給されるのを防止するように前記電磁弁34を開
閉駆動させている。前記電磁弁34は、前記送液装置8
0が送液駆動しているときのみ開くようになっている。
即ち、前記電磁弁34は、送液装置80の駆動時以外、
閉じている。ここで、前記ピストン81bが正逆問わず
どちらに動いても、送液駆動として表記する。前記制御
部35から前記電磁弁34への開閉信号は、前記送液装
置80の駆動信号に伴って出力されるようになってい
る。 【0059】次に、図10を用いて前記操作パネル36
の詳細構成を説明する。図10に示すように前記操作パ
ネル36は、前記送液装置80に接続される送液信号コ
ネクタ受け部101と、前記駆動信号線15に接続され
る駆動信号コネクタ受け部102と、前記制御部35の
設定を変更可能な図示しない専用のティーチングパネル
を接続するTP(ティーチングパネル)コネクタ受け部
103とを設けている。 【0060】また、前記操作パネル36は、電源スイッ
チ111と、薬液の送排液を手動で開始停止させるため
の手動送液(正転)スイッチ112及び手動排液(逆
転)スイッチ113と、噴霧駆動及び送液駆動を手動で
開始停止させるための手動駆動開始スイッチ114及び
手動駆動停止スイッチ115と、噴霧開始が可能な状態
(待機状態)として各モードにおいて待機させるための
待機スイッチ116と、この待機スイッチ116による
待機状態から噴霧駆動を開始する開始スイッチ117
と、この開始スイッチ117による噴霧駆動及び送液駆
動を停止し、前記待機スイッチ116による待機状態に
戻るか又はこの待機状態を解除するための停止スイッチ
118と、全ての駆動を停止し、駆動回路31を遮断さ
せるための非常停止スイッチ119とを設けている。 【0061】前記手動駆動開始スイッチ114は、手動
駆動停止スイッチ115が押下操作されるまで噴霧駆動
及び送液駆動を行うものである。これら手動駆動開始ス
イッチ114及び手動駆動停止スイッチ115は、これ
らを押下操作して予め噴霧駆動及び送液駆動を行うこと
で、初期異常の有無を検出可能である。尚、これら手動
排液(逆転)スイッチ112及び手動排液(逆転)スイ
ッチ113と、前記手動駆動開始スイッチ114及び前
記手動駆動停止スイッチ115とは、前記待機スイッチ
116による待機状態においては無効である。また、前
記非常停止スイッチ119及び停止スイッチ118は、
全モード共通である。 【0062】また、前記操作パネル36は、駆動条件
(周波数・電圧等)等を設定するための条件設定部12
1と、この条件設定部121で設定される複数の噴霧モ
ードを選択設定するための噴霧モード選択設定部122
と、前記圧力センサ23を制御するための圧力センサ設
定部123とを設けている。 【0063】前記条件設定部121は、各噴霧モードに
おける前記超音波振動子53へ供給する駆動信号の駆動
条件(周波数・電圧等)を設定する駆動条件設定部13
1と、この駆動条件設定部131で設定された各噴霧モ
ードにおける噴霧駆動を、図示しないディレイタイマで
設定された時間分遅らせるためのディレイタイマ設定部
132及び図示しない噴霧タイマで設定された時間分噴
霧駆動させるための噴霧タイマ設定部133とを設けて
いる。これら駆動条件設定部131,ディレイタイマ設
定部132及び噴霧タイマ設定部133は、それぞれ設
定条件を表示する表示部131a〜133a及び設定条
件を入力する入力ボタン131b〜133bを設けてい
る。 【0064】前記噴霧モード選択設定部122は、選択
設定される噴霧モードを表示する表示部122a及び噴
霧モードを選択設定する調節つまみ122bを設けてい
る。前記圧力センサ設定部123は、前記圧力センサ2
3で検知する圧力の閾値を設定するための表示部123
a及び入力ボタン123bを設けている。 【0065】この圧力センサ設定部123は、図11
(b)に示すように圧力の閾値を圧力上昇時と下降時、
つまり吸気開始時と吸気終了時との閾値をそれぞれ別々
に設定可能である。ここで、前記圧力センサ23は、被
検体による吸気時の圧力値でONするようになってい
る。上記説明した操作パネル36の各設定部及び各スイ
ッチ類の操作に基づき、前記制御部35は、噴霧駆動及
び送液駆動を行うようになっている。 【0066】そして、前記制御部35は、圧力センサ2
3で検出された被検体による呼吸時の圧力値に基づき、
連続噴霧を行うか、又は図12(a),(b)に示すよ
うな間欠噴霧を行うようになっている。図12(a)に
示す間欠噴霧は、前記圧力センサ23のON/OFFに
基づき、被検体の吸気時に同期して噴霧駆動を行う。一
方、図12(b)に示す間欠噴霧は、前記圧力センサ2
3のON/OFFに基づくと共に、前記ディレイタイマ
設定部132で設定された設定時間だけ遅れて噴霧駆動
を行う。 【0067】また、噴霧駆動開始は、前記人工呼吸器4
による被検体の吸気時に開始するか又は、前記手動駆動
開始スイッチ114で行う。一方、噴霧駆動停止は、前
記噴霧タイマ設定部133で設定された設定時間で停止
するか又は、前記手動駆動停止スイッチ115で行う。 【0068】これらの条件により、前記制御部35は、
大別して5つの噴霧モードを有している。これら5つの
噴霧モードは、吸気時噴霧モード,連続噴霧T(タイ
マ)モード,連続噴霧M(マニュアル)モード,吸気デ
ィレイ噴霧T(タイマ)モード,吸気ディレイ噴霧M
(マニュアル)モードである。 【0069】前記吸気時噴霧モードは、図12(a)で
説明したように圧力センサ23のON/OFFに基づ
き、患者の吸気時のみ間欠噴霧を行い、前記停止スイッ
チ118が押下操作されたら、駆動終了し、待機状態を
解除するものである。 【0070】前記連続噴霧T(タイマ)モードは、待機
状態時に初めに入力された吸気信号(圧カセンサON)
に合わせて連続噴霧を開始するか又は、待機状態で前記
開始スイッチ117を押下操作することで連続噴霧を開
始する。そして、前記連続噴霧T(タイマ)モードは、
前記噴霧タイマ設定部133で設定した設定時間終了ま
で連続噴霧を行った後、停止し、待機状態を解除する。 【0071】前記連続噴霧M(マニュアル)モードは、
前記連続噴霧T(タイマ)モードと同様に、連続噴霧を
開始する。そして、前記連続噴霧M(マニュアル)モー
ドは、停止スイッチ118が押下操作されるまで連続噴
霧を行った後、停止し、待機状態を解除する。 【0072】前記吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モード
は、図12(b)で説明したように圧力センサ23のO
N/OFFに基づき、前記ディレイタイマ設定部132
で設定された設定時間だけ遅れて間欠噴霧を開始する。
そして、前記吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モードは、
前記噴霧タイマ設定部133で設定した設定時間終了ま
で間欠噴霧を繰り返し行った後、停止し、待機状態を解
除する。 【0073】前記吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モード
は、患者の吸気時を基本にして間欠噴霧を行う。また、
前記吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モードは、図12
(a)で説明した前記圧力センサ設定部123で設定す
る圧力センサ23の閾値を変更することで、更に噴霧駆
動開始のタイミング及び停止のタイミングを変更可能で
ある。 【0074】前記吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)モ
ードは、前記吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モードと同
様に、設定時間だけ遅れて間欠噴霧を開始する。そし
て、前記吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)モードは、
停止スイッチ118が押下操作されるまで間欠噴霧を繰
り返し行った後、停止し、待機状態を解除する。尚、前
記吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)モードは、前記吸
気ディレイ噴霧T(タイマ)モードと同様に、患者の吸
気時を基本にして間欠噴霧を行うと共に、前記圧力セン
サ23の閾値を変更することで、噴霧駆動開始のタイミ
ング及び停止のタイミングを変更可能である。 【0075】このように構成される噴霧装置3は、噴霧
カテーテル11の可撓管10が気管チューブ21に挿入
されて体腔内の気管支等の目的部位に導かれる。そし
て、噴霧装置3は、図13に示すメインルーチンに従っ
て、噴霧駆動及び送液駆動を行う。 【0076】先ず、操作パネル36の電源スイッチ11
1がユーザにより押下操作されてONすると、電源が投
入されて操作パネル36が設定可能な状態となる(ステ
ップS110)。次に、ユーザが操作パネル36の条件
設定部121で駆動条件を設定する(ステップS12
0)と共に、噴霧モード選択設定部122で噴霧モード
を選択設定(ステップS130)して、待機スイッチ1
16を押下操作してONする(ステップS140)。す
ると、制御部35は、図11(a)で説明したような送
液システム予備駆動を行うように送液装置80及び電磁
弁34を制御する(ステップS150)。 【0077】以降、制御部35は、噴霧モード選択設定
部122で選択設定された噴霧モードで有るか否かの判
断を行い(ステップS160,S180,S190,S
210,S220,S240,S260)、各噴霧モー
ド(ステップS170,S200,S230,S25
0,S270及びS300)に従い、噴霧駆動及び送液
駆動を行う。尚、以降の説明で、各噴霧モードは、制御
部35の制御により行われる。 【0078】次に、各噴霧モードについて図14〜図1
9を用いて説明する。先ず、図14を用いて各噴霧モー
ドが有しているシャットダウンor駆動停止モードにつ
いて説明する。 【0079】図14に示すようにシャットダウンor駆
動停止モードは、各噴霧モードにおいて、非常停止スイ
ッチ119が押下操作されているか否かを判断し(ステ
ップS301)、押下操作されている場合、駆動回路3
1をシャットダウンする(ステップS302)。また、
シャットダウンor駆動停止モードは、停止スイッチ1
18が押下操作されているか否か(ステップS303)
又は送液装置80からのリミット検出信号の受信による
薬液残量の零か否か(ステップS304)の判断によ
り、駆動停止する(ステップS305)し、メインルー
チンへ戻る(ステップS306)。これら非常停止スイ
ッチ119,停止スイッチ118及び薬液残量が正常で
あれば、各噴霧モードへ戻る(ステップS307)。 【0080】次に、図15を用いて吸気時噴霧モードに
ついて説明する。図15に示すように吸気時噴霧モード
(S170)は、先ず、上述したシャットダウンor駆
動停止モードに入り(ステップS300)、正常であれ
ば、圧力センサ23がONか否かの判断を行い(ステッ
プS171)、圧力センサ23がONしているなら噴霧
ON信号を駆動回路31へ出力する(ステップS17
2)。ここで、吸気時噴霧モードは、圧力センサ23が
OFFであれば、ONするまでシャットダウンor駆動
停止モード(S300)から繰り返す。 【0081】そして、噴霧ON信号を受信した駆動回路
31は、条件設定部121で設定された条件に基づき間
欠噴霧が行われるよう制御部35の制御により、駆動信
号(交番電圧)を出力する。そして、上述したように、
噴霧ヘッド11Aの超音波振動子53が駆動し、図12
(a)で説明したように間欠噴霧が行われる。 【0082】次に、吸気時噴霧モードは、再び、シャッ
トダウンor駆動停止モードに入り(ステップS30
0)、正常であれば、圧力センサ23がOFFか否かの
判断を行い(ステップS173)、圧力センサ23がO
FFしているなら駆動停止する(ステップS174)。
ここで、吸気時噴霧モードは、圧力センサ23がONで
あれば、OFFするまで最初のシャットダウンor駆動
停止モードであるS300から繰り返して、間欠噴霧を
行う。 【0083】次に、図16を用いて連続噴霧T(タイ
マ)モードについて説明する。図16に示すように連続
噴霧T(タイマ)モード(S200)は、先ず、噴霧タ
イマを初期化(ステップS201)し、この噴霧タイマ
に対して噴霧タイマ設定部133で設定された設定噴霧
時間を読み込み(ステップS202)設定する。 【0084】そして、連続噴霧T(タイマ)モードは、
上述したシャットダウンor駆動停止モードに入り(ス
テップS300)、正常であれば、圧力センサ23又は
噴霧開始スイッチ117がONか否かの判断を行い(ス
テップS203)、圧力センサ23又は噴霧開始スイッ
チ117がONしているなら噴霧ON信号を駆動回路3
1へ出力(ステップS204)し、噴霧タイマのカウン
トを開始する(ステップS205)。ここで、連続噴霧
T(タイマ)モードは、圧力センサ23又は噴霧開始ス
イッチ117がOFFであれば、どちらか一方がONす
るまでシャットダウンor駆動停止モード(S300)
から繰り返す。 【0085】そして、噴霧ON信号を受信した駆動回路
31は、条件設定部121で設定された条件に基づき連
続噴霧が行われるよう制御部35の制御により、駆動信
号(交番電圧)を出力する。そして、上述したように、
噴霧ヘッド11Aの超音波振動子53が駆動し、連続噴
霧が行われる。 【0086】次に、連続噴霧T(タイマ)モードは、再
び、シャットダウンor駆動停止モードに入り(ステッ
プS300)、正常であれば、噴霧タイマの値が設定噴
霧時間に達しているか否かの判断を行い(ステップS2
06)、設定噴霧時間に達しているなら駆動停止する
(ステップS207)。ここで、連続噴霧T(タイマ)
モードは、噴霧タイマの値が設定噴霧時間に達していな
い場合、設定噴霧時間に達するまで最初のシャットダウ
ンor駆動停止モードであるS300から繰り返して、
連続噴霧を行う。 【0087】次に、図17を用いて連続噴霧M(マニュ
アル)モードについて説明する。図17に示すように連
続噴霧M(マニュアル)モード(S230)は、先ず、
上述したシャットダウンor駆動停止モードに入り(ス
テップS300)、正常であれば、圧力センサ23又は
噴霧開始スイッチ117がONか否かの判断を行い(ス
テップS231)、圧力センサ23又は噴霧開始スイッ
チ117がONしているなら噴霧ON信号を駆動回路3
1へ出力する(ステップS232)。 【0088】そして、噴霧ON信号を受信した駆動回路
31は、条件設定部121で設定された条件に基づき連
続噴霧が行われるよう制御部35の制御により、駆動信
号(交番電圧)を出力する。そして、上述したように、
噴霧ヘッド11Aの超音波振動子53が駆動し、連続噴
霧が行われる。次に、連続噴霧M(マニュアル)モード
は、再び、シャットダウンor駆動停止モードに入り
(ステップS300)、停止スイッチ118が押される
まで連続噴霧を続ける。 【0089】次に、図18を用いて吸気ディレイ噴霧T
(タイマ)モードについて説明する。図18に示すよう
に吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モード(S250)
は、先ず、噴霧タイマを初期化(ステップS251)す
ると共に、ディレイ噴霧タイマを初期化する(ステップ
S252)。そして、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モ
ードは、噴霧タイマに対して噴霧タイマ設定部133で
設定された設定噴霧時間を読み込み設定する(ステップ
S253)。 【0090】次に、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モー
ドは、上述したシャットダウンor駆動停止モードに入
り(ステップS300)、正常であれば、圧力センサ2
3がONか否かの判断を行い(ステップS254)、O
Nしているなら、ディレイタイマのカウントを開始する
(ステップS255)。ここで、吸気ディレイ噴霧T
(タイマ)モードは、圧力センサ23がOFFであれ
ば、ONするまでシャットダウンor駆動停止モード
(S300)から繰り返す。 【0091】そして、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モ
ードは、再び、シャットダウンor駆動停止モードに入
り(ステップS300)、正常であれば、ディレイタイ
マの値が設定ディレイ時間に達しているか否かの判断を
行い(ステップS256)、設定ディレイ時間に達して
いるなら、噴霧タイマのカウントを開始し(ステップS
257)、噴霧ON信号を駆動回路31へ出力する(ス
テップS258)。 【0092】そして、噴霧ON信号を受信した駆動回路
31は、条件設定部121で設定された条件に基づき、
制御部35の制御により、駆動信号(交番電圧)を出力
する。そして、上述したように、噴霧ヘッド11Aの超
音波振動子53が駆動し、図12(b)で説明したよう
に間欠噴霧が行われる。 【0093】次に、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モー
ドは、シャットダウンor駆動停止モードに入り(ステ
ップS300)、正常であれば、噴霧タイマの値が設定
噴霧時間に達しているか否かの判断を行い(ステップS
259)、設定噴霧時間に達しているなら駆動停止する
(ステップS261)。 【0094】また、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モー
ドは、噴霧タイマの値が設定噴霧時間に達していない場
合、圧力センサ23がOFFか否かの判断を行い(ステ
ップS262)、OFFしているなら駆動停止し(ステ
ップS263)、ディレイタイマを初期化する(ステッ
プS264)。ここで、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)
モードは、圧力センサ23がONであれば、OFFする
までS300から繰り返す。 【0095】次に、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モー
ドは、再び、シャットダウンor駆動停止モードに入り
(ステップS300)、正常であれば、噴霧タイマの値
が設定噴霧時間に達しているか否かの判断を行い(ステ
ップS265)、設定噴霧時間に達しているなら駆動停
止する(ステップS261)。 【0096】また、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モー
ドは、噴霧タイマの値が設定噴霧時間に達していない場
合、圧力センサ23がONか否かの判断を行い(ステッ
プS266)、ONしているならば、再び、ディレイタ
イマのカウントを開始する(ステップS267)。ここ
で、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モードは、圧力セン
サ23がOFFであれば、ONするまでS300から繰
り返す。 【0097】そして、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モ
ードは、再び、シャットダウンor駆動停止モードに入
り(ステップS300)、正常であれば、ディレイタイ
マの値が設定ディレイ時間に達しているか否かの判断を
行い(ステップS268)、設定ディレイ時間に達する
まで、S300から繰り返し、達しているならS257
から繰り返して、停止スイッチ118が押下操作される
まで間欠噴霧を繰り返す。 【0098】次に、図19を用いて吸気ディレイ噴霧M
(マニュアル)モードについて説明する。図19に示す
ように吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)モード(S2
70)は、先ず、ディレイ噴霧タイマを初期化する(ス
テップS271)。 【0099】次に、吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)
モードは、上述したシャットダウンor駆動停止モード
に入り(ステップS300)、正常であれば、圧力セン
サ23がONか否かの判断を行い(ステップS27
2)、ONしているなら、ディレイタイマのカウントを
開始する(ステップS273)。ここで、吸気ディレイ
噴霧M(マニュアル)モードは、圧力センサ23がOF
Fであれば、ONするまでS300から繰り返す。 【0100】そして、吸気ディレイ噴霧M(マニュア
ル)モードは、再び、シャットダウンor駆動停止モー
ドに入り(ステップS300)、正常であれば、ディレ
イタイマの値が設定ディレイ時間に達しているか否かの
判断を行い(ステップS274)、設定ディレイ時間に
達しているなら、噴霧ON信号を駆動回路31へ出力す
る(ステップS275)。 【0101】そして、噴霧ON信号を受信した駆動回路
31は、条件設定部121で設定された条件に基づき、
制御部35の制御により、駆動信号(交番電圧)を出力
する。そして、上述したように、噴霧ヘッド11Aの超
音波振動子53が駆動し、図12(b)で説明したよう
に間欠噴霧が行われる。 【0102】次に、吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)
モードは、シャットダウンor駆動停止モードに入り
(ステップS300)、正常であれば、圧力センサ23
がOFFか否かの判断を行い(ステップS276)、O
FFしているなら駆動停止し(ステップS277)、デ
ィレイタイマを初期化する(ステップS278)。ここ
で、吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)モードは、圧力
センサ23がONであれば、OFFするまでS300か
ら繰り返す。 【0103】次に、吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)
モードは、再び、シャットダウンor駆動停止モードに
入り(ステップS300)、正常であれば、圧力センサ
23がONか否かの判断を行い(ステップS279)、
ONしているなら再び、ディレイタイマのカウントを開
始する(ステップS80)。ここで、吸気ディレイ噴霧
M(マニュアル)モードは、圧力センサ23がOFFで
あれば、ONするまでS300から繰り返す。 【0104】次に、吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)
モードは、再び、シャットダウンor駆動停止モードに
入り(ステップS300)、正常であれば、ディレイタ
イマの値が設定ディレイ時間に達しているか否かの判断
を行い(ステップS281)、設定ディレイ時間に達す
るまで、S300から繰り返し、達しているならS27
5から繰り返して、停止スイッチ118が押下操作され
るまで間欠噴霧を繰り返す。 【0105】この結果、本実施の形態は、被検体の呼吸
に応じて得た信号に基づき、前記人工呼吸器4と同期し
て噴霧駆動及び送液駆動を行えるので、細気管支でも容
易に噴霧可能で、薬液の噴霧粒径や噴霧量を容易に制御
可能であるという効果を得る。 【0106】また、本発明は、以上述べた実施形態のみ
に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形実施可能である。 【0107】[付記] (付記項1) 人工呼吸器と併用する医用噴霧装置にお
いて、超音波振動によって薬液を霧化し、体腔内の目的
部位へ向けて噴霧する噴霧手段及びこの噴霧手段へ薬液
を供給する供給手段を具備し、被検体の呼吸に応じて得
た信号に基づき、前記人工呼吸器と同期して前記供給手
段及び前記噴霧手段を制御する制御手段を設けたことを
特徴とする医用噴霧装置。 【0108】(付記項2) 前記制御手段は、前記供給
手段及び前記噴霧手段を前記人工呼吸器と同期させるた
めの制御パターンを少なくとも2つ有し、これら制御パ
ターンを被検体の呼吸に応じた信号に基づいて選択する
ことを特徴とする付記項1に記載の医用噴霧装置。 【0109】(付記項3) 前記制御手段は、被検体の
呼吸に応じた信号として、被検体の呼吸時の圧力値を検
出して信号を得ることを特徴とする付記項1に記載の医
用噴霧装置。 【0110】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、細
気管支でも容易に噴霧可能で、薬液の噴霧粒径や噴霧量
を容易に制御可能な医用噴霧装置を実現できる。
する医用噴霧装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、医用噴霧装置は、広く用いられて
いる。上記医用噴霧装置は、体腔内もしくは体外から薬
液を霧化して体内臓器に噴霧するものである。上記医用
噴霧装置は、特に、肺内に薬液を噴霧するものとして、
ネブライザやインヘーラと呼ばれる噴霧器がある。上記
噴霧器は、気管支喘息の治療に用いられ、経口噴霧する
ものである。また、ネブライザは、人工呼吸器に接続さ
れて、人工呼吸管理が必要な重傷患者に用いられるもの
もある。これら医用噴霧装置は、薬液を霧化し噴霧する
と、この噴霧された薬液が肺の肺胞へ達し、肺胞の毛細
血管に速やかに吸収にされて薬液の効果が速やかに現れ
るので、治療薬液の供給経路として有効である。 【0003】しかしながら、肺内へ薬液を効率良く投与
するためには、薬液を投与する必要のある部位に極力近
い場所で、噴霧を行なうのが良い。そこで、医用噴霧装
置として、噴霧カテーテルを用いたものがある。 【0004】上記噴霧カテーテルは、体腔内に挿入可能
もしくは体外に装着可能な可撓管に、供給手段から供給
される薬液を霧化し噴霧する噴霧手段を設けて構成され
ている。このような噴霧カテーテルを用いた医用噴霧装
置は、例えば特開平8−38607号公報に記載されて
いるように噴霧手段として、圧縮ガス(エアゾールスプ
レー)や流体圧(霧吹き)の原理による加圧流体を用い
たものが提案されている。 【0005】上記噴霧カテーテルを用いた従来の医用噴
霧装置は、例えば、図20に示すように構成されてい
る。図20は、従来の医用噴霧装置を示す説明図であ
る。従来の医用噴霧装置200は、接続部であるエアウ
ェイ201を介して気管チューブ202に挿入されて用
いられる噴霧カテーテル203を備えて構成される。上
記エアウェイ201は、図示しない送風回路に接続され
ている。 【0006】上記噴霧カテーテル203は、このカテー
テル内部で、外部に設けた薬液供給手段(不図示)から
供給される薬液が薬液オリフィス(不図示)を介して流
量調節されると共に、上記送風回路の制御により外部に
設けたガス供給手段(不図示)から供給される圧縮ガス
がガスオリフィス(不図示)を介して流量調節される。
そして、上記噴霧カテーテル203は、上記流量調節さ
れた薬液をカテーテル先端側まで伝達し、同じく上記流
量調節されてカテーテル先端側まで伝達した圧縮ガスに
より、体腔内の目的部位へ向けて薬液を加圧して吹き付
けるようになっている。このことにより、上記噴霧カテ
ーテル203は、薬液を加圧流体として体腔内でエアロ
ゾル化(霧化)し、体腔内の目的部位に噴霧するように
なっている。 【0007】また、上記従来の医用噴霧装置200は、
上記気管チューブ202又は上記噴霧カテーテル203
に圧力を検出する複数のセンサ(不図示)を内蔵してい
る。上記従来の医用噴霧装置200は、上記センサで検
出された検出値に基づき、上記送風回路の制御により上
記ガスオリフィスで調節される圧縮ガスの流量を人工呼
吸器と同期させるように制御している。即ち、上記従来
の医用噴霧装置200は、患者の換気と噴霧のタイミン
グとを同期させて、薬液の加圧を行い噴霧するようにな
っている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記加
圧流体を用いた医用噴霧装置200は、細い気管支での
噴霧を考えると、細気管支を加圧してしまう。このた
め、上記加圧流体を用いた医用噴霧装置200は、肺に
ダメージを与えないように、過剰に加圧しないような工
夫や、細心の注意を払って治療にあたる必要があった。 【0009】また、上記加圧流体を用いた医用噴霧装置
200は、薬液と圧縮ガスとを小さなオリフィスから放
出して霧化する場合、直に薬液が霧状にならない。この
ため、上記加圧流体を用いた医用噴霧装置200は、上
記オリフィス面からある程度の所定距離が必要となる。
この場合、上記加圧流体を用いた医用噴霧装置200
は、曲がりくねった細い管腔で噴霧を行うと、霧化され
る前に薬液のほとんどが管腔壁に付着してしまい、霧化
ができないという問題がある。 【0010】また、上記加圧流体を用いた医用噴霧装置
200は、肺のどの部分に薬液を到達させるかが人工呼
吸器の換気の速さや気流量と、噴霧と呼吸のタイミング
や噴霧粒径や噴霧速度に依存して決まる。このため、上
記加圧流体を用いた医用噴霧装置200は、肺の必要部
位に必要量の薬液を散布させるため、上記噴霧量や噴霧
粒径を制御する必要がある。 【0011】上記特開平8−38607号公報に記載の
医用噴霧装置は、薬液の供給圧力や流量、噴霧用の加圧
気体の圧力や流量等を制御を行なって噴霧粒径の制御を
行うように構成されている。しかしながら、これら薬液
の供給圧力や流量、噴霧用の加圧気体の圧力や流量等を
精密に制御するためには、流体のコンプライアンス(応
諾)を制御する難しさがある。 【0012】また、上記特開平8−38607号公報に
記載の医用噴霧装置は、加圧手段や、この加圧手段用の
管路等を設けなくてはならず、装置構成が複雑になって
いた。更に、上記特開平8−38607号公報に記載の
医用噴霧装置は、圧力を検出するためのセンサを数箇所
にわたり設置しているが、特に噴霧カテーテルの先端に
センサを位置させると、このセンサに接続するための配
線等噴霧カテーテルの構成を複雑にさせるのみならず、
狭い気管支内に挿入して噴霧を行うという日的に反す
る。つまり、上記特開平8−38607号公報に記載の
医用噴霧装置は、細い管内で噴霧を行うような場合、噴
霧カテーテルの先端側に対して必要最小限の機能のみを
付与し、極力体外で圧力検出等の処理を行った後、体内
での噴霧を行う必要がある。 【0013】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
ものであり、細気管支でも容易に噴霧可能で、薬液の噴
霧粒径や噴霧量を容易に制御可能な医用噴霧装置を提供
することを目的とする。 【0014】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、人工呼吸器と併用する医用噴霧装置におい
て、超音波振動によって薬液を霧化し、体腔内の目的部
位へ向けて噴霧する噴霧手段及びこの噴霧手段へ薬液を
供給する供給手段を具備し、被検体の呼吸に応じて得た
信号に基づき、前記人工呼吸器と同期して前記供給手段
及び前記噴霧手段を制御する制御手段を設けたことを特
徴としている。この構成により、細気管支でも容易に噴
霧可能で、薬液の噴霧粒径や噴霧量を容易に制御可能な
医用噴霧装置を実現する。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の1
実施の形態を説明する。図1ないし図19は本発明の1
実施の形態に係り、図1は本発明の1実施の形態を備え
た医用噴霧システムを示す全体構成図、図2は図1の噴
霧カテーテルの先端側を示す説明図、図3は図2の噴霧
カテーテルをA方向から見た外観正面図、図4は図1の
噴霧カテーテルの後端側を示す説明図、図5は図1の噴
霧カテーテルの先端側を示す断面説明図、図6は図5の
噴霧カテーテルの圧電素子群付近を示す断面説明図、図
7は図5のB−B断面図、図8は図5の噴霧ヘッドを示
す断面構成図、図9は送液装置を示す構成図であり、図
9(a)は送液装置を上から見た外観概略図、図9
(b)は注射器を取り付ける前の同図(a)の側面断面
図、図10は図1の操作パネルを示す外観図、図11は
送液予備駆動モード及び圧力センサがONする際の説明
図であり、図11(a)は送液予備駆動モードを示すグ
ラフ、図11(b)は圧力センサがONする呼吸時の閾
値を示すグラフ、図12は圧力センサで検出された被検
体による呼吸時の圧力値に基づき、間欠噴霧を行う際の
タイミングチャートであり、図12(a)は圧力センサ
のON/OFFに基づき、被検体の吸気時に同期して噴
霧駆動を行う際のタイミングチャート、図12(b)は
圧力センサのON/OFFに基づくと共に、ディレイタ
イマ設定部で設定された設定時間だけ遅れて噴霧駆動を
行う際のタイミングチャート、図13ないし図19は図
1の制御部の動作を示すフローチャートであり、図13
はメインルーチンを示すフローチャート、図14はシャ
ットダウンor駆動停止モードを示すフローチャート、
図15は吸気時噴霧モードを示すフローチャート、図1
6は連続噴霧T(タイマ)モードを示すフローチャー
ト、図17は連続噴霧M(マニュアル)モードを示すフ
ローチャート、図18は吸気ディレイ噴霧T(タイマ)
モードを示すフローチャート、図19は吸気ディレイ噴
霧M(マニュアル)モードを示すフローチャートであ
る。本実施の形態では、特に気管支治療用に用いられる
医用噴霧装置に本発明を適用して説明する。 【0016】図1に示すように本発明の第1の実施の形
態を備えた医用噴霧システム1は、内視鏡装置2と、医
用噴霧装置(以下、単に噴霧装置)3と、人工呼吸器4
とから構成される。尚、本実施の形態の医用噴霧システ
ム1は、内視鏡装置2と組み合わせるように構成してい
るが、噴霧装置3のみでもシステムを構成可能である。 【0017】前記内視鏡装置2は、図示しない撮像手段
を備えた電子内視鏡(以下、内視鏡)2aに光源装置
(不図示)及びビデオプロセッサ(不図示)を着脱自在
に接続して構成される。前記内視鏡装置2は、前記光源
装置から前記内視鏡2aに照明光が供給され、被写体を
照明する。照明された被写体像は、前記内視鏡2aの挿
入部先端部から取り込まれ、前記撮像装置で撮像され
る。前記ビデオプロセッサは、前記内視鏡2aの撮像装
置からの撮像信号を図示しない信号処理回路で信号処理
し、図示しないモニタに伝送して内視鏡画像を表示させ
るようになっている。 【0018】前記噴霧装置3は、気管支に挿入可能な細
長で軟性な可撓管10の先端側に設けられ、超音波振動
によって液体である薬液を霧化し噴霧する噴霧ヘッド1
1Aを備えた噴霧カテーテル11と、この噴霧カテーテ
ル11の前記噴霧ヘッド11Aを制御する制御装置12
とから主に構成されている。 【0019】前記噴霧カテーテル11は、前記可撓管1
0の後端側にコネクタ部13が延出されている。このコ
ネクタ部13は、中継コネクタ14を介して駆動信号線
15及び送液チューブ16を着脱自在に接続されること
で、前記制御装置12に接続されるようになっている。 【0020】また、前記噴霧カテーテル11は、前記可
撓管10の外周を前記噴霧ヘッド11Aの基端側からテ
フロン(登録商標)等の外装チューブ17に覆われてい
る。この外装チューブ17は、前記可撓管10の後端側
に設けたねじ止め固定部18により、前記可撓管10に
対して位置決め固定される。これら外装チューブ17及
びねじ止め固定部18は、前記噴霧カテーテル11の先
端側を管腔中央に位置決めするためのセンターリング手
段を構成している。このセンターリング手段は、後述す
る。 【0021】前記噴霧カテーテル11及び前記内視鏡2
aは、気管チューブ21に挿通されて気管支内に導出さ
れるようになっている。前記気管チューブ21は、この
体腔外側に設けた接続部であるエアウェイ22に前記人
工呼吸器4から送気される気体を望むように圧力センサ
23が設けられている。また、前記気管チューブ21
は、接続チューブ24を介して前記人工呼吸器4が接続
されている。更に、前記気管チューブ21は、この先端
側を体腔内で固定するためのバルーン25が設けられて
いる。尚、この気管チューブ21は、一般的に使用され
ている気管チューブであるので詳細な説明を省略する。 【0022】前記圧力センサ23は、前記制御装置12
に信号線23aで接続されている。この圧力センサ23
は、被検体の呼吸時の圧力を検出し、センサ信号を前記
制御装置12に出力するようになっている。前記圧力セ
ンサ23は、検知する圧力の閾値を前記人工呼吸器4に
よる被検体の圧力上昇時と下降時、つまり吸気開始時と
終了時の閾値をそれぞれ別に設定可能である。前記圧力
センサ23は、アンプ分離型のデジタル又はアナログ圧
力センサである。前記圧力センサ23は、前記制御装置
12にて噴霧・送液駆動のタイミングを検出することも
可能である。従って、前記制御装置12は、前記圧力セ
ンサ23からのセンサ信号に基づき、前記噴霧ヘッド1
1Aを制御可能である。このことにより、本実施の形態
では、前記制御装置12と前記人工呼吸器4とを接続す
ることなく、呼吸時のタイミングに合わせて薬液の噴霧
を行うことが可能となっている。 【0023】前記制御装置12は、前記噴霧カテーテル
11の前記噴霧ヘッド11Aへ駆動信号(交番電圧)を
出力して駆動する駆動回路31と、前記噴霧ヘッド11
Aに薬液を供給する送液部32と、この送液部32を駆
動する送液駆動部33と、前記送液部32からの薬液の
供給を制御する電磁弁34と、これらを制御する制御部
35とから構成される。また、前記制御装置12は、図
示しないスイッチ類を備えた操作パネル36の操作によ
り、前記制御部35及び前記駆動回路31が制御される
ようになっている。尚、前記制御部35は、例えばプロ
グラマブルコントローラであり、前記駆動回路31,前
記送液部32,前記送液駆動部33及び前記電磁弁34
を制御するためのプログラムを内蔵している。 【0024】前記制御部35は、前記圧力センサ23か
らのセンサ信号及び前記操作パネル36からの操作信号
に基づき、前記送液駆動部33へ送液開始又は停止信号
を出力するようになっている。前記送液駆動部33は、
前記制御部35からの信号に基づき、前記送液部32へ
駆動信号を出力するようになっている。前記送液部32
は、前記送液駆動部33からの駆動信号で駆動され、前
記噴霧カテーテル11へ薬液を供給するようになってい
る。このとき、前記制御部35は、前記電磁弁34へ開
閉信号を出力して、薬液の供給を制御している。尚、前
記電磁弁34は、送液停止時に前記送液部32からの薬
液がだらだらと供給されるのを防止するためのものであ
る。また、前記電磁弁34は、複数設けても良い。 【0025】前記送液部32は、薬液の残量を検出する
後述のリミットセンサを備え、薬液が残り少なくなった
とき、リミット検出信号を前記制御部35へ出力するよ
うになっている。また、前記制御部35は、前記圧力セ
ンサ23からのセンサ信号及び前記操作パネル36から
の操作信号又は前記送液部32からのリミット検出信号
に基づき、前記駆動回路31へ噴霧開始又は停止信号を
出力するようになっている。 【0026】前記駆動回路31は、前記噴霧ヘッド11
Aへ出力する駆動信号(交番電圧)の電流値を図示しな
い電流検知手段により検知するようになっている。前記
駆動回路31は、前記電流検知手段によりリークや断線
等を検知すると、前記制御部35へ非常停止信号を出力
すると共にシャットダウンするようになっている。ま
た、前記駆動回路31は、前記操作パネル36の後述す
る非常停止スイッチの押下操作によっても、前記制御部
35へ非常停止信号を出力するようになっている。尚、
前記操作パネル36の詳細構成は、後述する。また、前
記送液部32及び送液駆動部33は、後述の送液装置を
構成している。この送液装置の詳細構成は、後述する。 【0027】次に、前記噴霧カテーテル11の詳細構成
を説明する。先ず、図2〜図4を用いて前記噴霧カテー
テル11の先端側を管腔内で位置決めするためのセンタ
ーリング手段を説明する。図2及び図3に示すように前
記噴霧カテーテル11は、前記外装チューブ17の先端
側付近に切れ込みをいれて4つに分割し、センターリン
グ部41を形成している。 【0028】そして、図4に示すように前記可撓管10
に対して前記ねじ止め固定部18を先端側へずらすと、
前記外装チューブ17の先端側が前記噴霧ヘッド11A
と前記可撓管10の先端部との接続部42に形成した当
接部42a(図5参照)で止められ、前記可撓管10に
対して縮むことで、前記センターリング部41が外周外
向きに拡がるようになっている。 【0029】ここで、前記外装チューブ17は、前記ね
じ止め固定部18により、前記可撓管10に対して位置
決め固定されることで、前記センターリング部41の外
周外向きへの拡がりが固定される。このことにより、前
記噴霧カテーテル11は、この先端側が気管支内の管腔
中央に位置決めされ、前記噴霧ヘッド11Aから噴霧さ
れる薬液が気管支内の管腔壁に付着することなく、目的
部位まで到達できるようになっている。 【0030】次に、図5〜図7を用いて前記噴霧カテー
テル11の先端側の構成について説明する。上述したよ
うに前記噴霧カテーテル11は、前記可撓管10の先端
側に前記噴霧ヘッド11Aを備えて構成されている。 【0031】図5に示すように前記噴霧ヘッド11A
は、厚さ方向に分極処理された圧電素子51aをこの分
極方向が交互に対向するように複数枚積層した圧電素子
群51及びこの圧電素子群51の微小変位を増幅するス
テンレス製の共振器52で構成される超音波振動子53
と、この超音波振動子53の外周を覆うように前記共振
器52の基端側大径部52aの外周側面に固定される樹
脂製の円筒管54とで構成されている。 【0032】前記噴霧ヘッド11Aは、噴霧側を覆うよ
うに前記円筒管54の先端側に樹脂製の噴霧ヘッドカバ
ー55が設けられている。尚、この噴霧ヘッドカバー5
5は、前記円筒管54に一体的に形成されても良い。 【0033】前記噴霧ヘッド11Aは、この後端側を外
装部材56に保持固定されている。この外装部材56
は、この後端部を前記接続部42で接続固定されてい
る。この接続部42は、前記外装チューブ17の先端側
端面が当接する当接部42aを形成している。上述した
ように前記外装チューブ17の先端側は、この当接部4
2aに当接されて止められるようになっている。 【0034】前記噴霧ヘッド11Aの前記共振器52
は、この端面に例えば、ステンレス製の厚さ0.05m
mの円盤形状の無孔振動板57が接合固定されている。
この無孔振動板57に対向する前記円筒管54の内周面
側は、前記超音波振動子53の縦振動モードによる前記
無孔振動板57の当接から保護するための保護部材58
が設けられている。 【0035】前記共振器52は、この基端側大径部52
a内に例えば、内径φ0.3mmの薬液供給排出管59
の先端側が挿通固定されている。この薬液供給排出管5
9の他端側は、薬液チューブ61に覆われて前記中継コ
ネクタ14まで延出している。 【0036】前記圧電素子群51は、固定保持部材62
で保持されている。前記圧電素子群51は、図6及び図
7に示すようにそれぞれの圧電素子51aの電極に駆動
信号線63が接続されている。これら駆動信号線63の
他端側は、熱収縮チューブ64でまとめられて電線チュ
ーブ65に挿通し、前記中継コネクタ14まで延出して
いる。 【0037】前記接続部42の基端側に接続される前記
可撓管10の先端部10aは、この外装シース67を熱
収縮チューブ68で前記接続部42の延出部42bとで
挟持され、更にその外周を金属リング69で固定してい
る。 【0038】次に、図8を用いて前記噴霧ヘッド11A
の詳細構成を説明する。前記超音波振動子53は、前記
圧電素子群51の先端側端面が前記共振器52の基端側
大径部52aの端面に接着固定され、これら圧電素子群
51と共振器52とで一体的に構成されている。このと
き、前記共振器52は−極に導通されるようになってい
る。 【0039】前記圧電素子51aは、厚さ方向に分極処
理された圧電材料を用いて形成され、両端面に銀又はニ
ッケル電極がそれぞれパターニングされている。前記圧
電素子51aは、例えば厚さ0.2mm、外径2mm×
2mmの四角形状である。前記圧電素子51aは、例え
ば、分極方向が対向するように4枚積層して前記圧電素
子群51を構成している。尚、本実施の形態では、前記
圧電素子を4枚積層して圧電素子群51を構成している
が、積層枚数を増加させれば振幅を増大させ噴霧量を増
加でき、積層枚数を減少させれば、高周波数化され、粒
子径の微細化が図られることは言うまでもない。 【0040】前記圧電素子51aは、十極と−極とを前
記駆動信号線63であるリード線に接続されている。
尚、前記圧電素子51aは、十極と−極とを図示しない
フレキシブル基板を介して前記駆動信号線63に接続さ
れていても良い。また、各圧電素子51a間は、配線接
続を容易とするために図示しない電極板を設置しても良
い。これら駆動信号線63を介して、前記圧電素子51
aは、前記駆動回路31から間欠された正弦波又は矩形
波の駆動信号を所定の電圧・周波数・パルス数にて印加
されて微小変位するようになっている。 【0041】そして、前記噴霧ヘッド11Aは、前記圧
電素子群51で発生した超音波振動により、前記共振器
52を長手軸方向の縦振動モードで励起し、後述する貯
液部に貯液された薬液を前記無孔振動板57の噴霧側面
上に供給して、この無孔振動板57の噴霧側面上から霧
化し噴霧させるようになっている。 【0042】前記共振器52は、この先端側大径部52
bに凹部70aが形成され、この外周部端面でのみ前記
無孔振動板57が接合固定されている。このことによ
り、前記共振器52は、前記凹部70aによって、前記
無孔振動板57の振動変位が薬液接触による減衰を引き
起こしにくく、前記圧電素子群51に印加される電圧値
が小さい値でも、容易に噴霧を可能とすると共に、逆に
高い電圧を印加することにより、より高粘度の薬液又
は、低表面張力の薬液又は比較的大きな分散粒子を含む
薬液を噴霧することができる。前記無孔振動板57は、
例えばフッ素系の撥水膜71がコーティングされてい
る。尚、前記先端側大径部52bの端面は、前記撥水膜
71が形成されていない。 【0043】前記共振器52は、前記先端側大径部52
bと前記基端側大径部52aとの間に細径部52cを形
成し、この細径部52cは前記凹部70aに連通する空
間部70bを前記基端側大径部52aまで形成してい
る。前記共振器52は、例えば、全長6mmで、前記基
端側大径部52aを外径略φ4mm、前記先端側大径部
52bを外径略φ3mm、前記細径部52cを外径略φ
0.8mm、内径略φ0.5mmに形成している。 【0044】このことにより、前記共振器52は、この
断面積を前記細径部52cで減少させている。このた
め、前記共振器52は、前記圧電素子群51で発生する
微小変位に共振励振する振動振幅の拡大率が向上し、単
なる円筒共振器52よりも大振幅を得られ易くなってい
る。また、前記共振器52は、振動腹位置に形成された
先端側大径部52bが付加質量となり、この先端側大径
部52bと細径部52cとの接続部52dで大きな変形
を誘引するようになっている。このことにより、前記共
振器52は、先端側大径部52bの外周部(無孔振動板
57の接合外周部)において、最大変位となる縦振動モ
ードが励振され、前記無孔振動板57と共に屈曲振動を
行う。結果として、前記無孔振動板57は、前記共振器
52に共振励振し、大振幅振動を励起して前記共振器5
2の先端側大径部52bの中央部付近において、最大振
幅が得られるようになっている。 【0045】上述したように前記共振器52の基端側大
径部52aは、この外周側面に前記円筒管54が接着固
定されている。このことにより、前記共振器52の細径
部52cの外周と前記円筒管54の内径との間は、前記
薬液供給排出管59の先端開口が設けられ、この薬液供
給排出管59から供給される薬液を貯液するための貯液
部72を形成している。 【0046】前記円筒管54は、この先端側端面と前記
共振器52の先端側大径部52bの端面に比べ、長手軸
方向に数百μm程度長く形成されている。また、前記円
筒管54は、この内径と前記先端側大径部52bの外周
とから形成される円環隙間(又は円環噴霧ギャップとも
言う)73が約数百μm程度になるように同軸組立され
構成される。 【0047】このように構成される前記噴霧ヘッド11
Aは、前記薬液供給排出管59から薬液を供給され、前
記貯液部72に貯液される。そして、前記噴霧ヘッド1
1Aは、上述したように前記駆動回路31から駆動信号
を印加されることで、圧電素子群51が微小変位し、前
記共振器52が長手軸方向の縦振動モードで励起し、前
記無孔振動板57が共振励振して大振幅振動を励起し屈
曲振動する。 【0048】前記貯液部72に貯液される薬液は、前記
円環隙間73を介して前記無孔振動板57上へ供給され
る。そして、前記無孔振動板57上の薬液は、無孔振動
板57の屈曲振動によりこの無孔振動板57上でキャピ
ラリー波を励起され、このキャピラリー波により前記無
孔振動板57全面から大量の薬液が霧化されて、分離飛
翔し噴霧されるようになっている。 【0049】上述したように、前記噴霧ヘッド11A
は、前記中継コネクタ14を介して前記送液部32及び
送液駆動部33で構成される送液装置から薬液を供給さ
れるようになっている。図9は、送液装置を示す構成図
であり、図9(a)は送液装置を上から見た外観概略
図、図9(b)は注射器を取り付ける前の同図(a)の
側面断面図である。 【0050】図9(a)に示すように送液装置80は、
前記送液部としてディスポーサブルの注射器81を取り
付け可能で、この注射器81から供給される薬液を前記
電磁弁34に供給する配管82を有している。前記電磁
弁34は、上述したように前記送液チューブ16を介し
て前記中継コネクタ14に接続される。前記電磁弁34
は、閉鎖時の圧力変化の小さい物が良い。尚、図9中、
前記電磁弁34は、1つ設けているが2つ以上設けても
良い。 【0051】前記送液装置80は、この装置本体80a
に前記注射器81のシリンジ81aを取り付けて固定保
持するシリンジ固定台83及びこのシリンジ81a内の
薬液を押圧するためのピストン81bを取り付けて保持
し、進退動可能なピストン保持台84が設けられてい
る。 【0052】図9(b)に示すように前記ピストン保持
台84は、この保持台下部の貫通孔に形成される雌ねじ
部84aに台形ねじ85が噛合されている。この台形ね
じ85は、軸芯のミスアライメントを吸収するカップリ
ング85bを介して一端がモータ86の回転子86aに
接続され、他端が前記装置本体80aの軸受け80bに
回動可能に軸支されている。そして、前記モータ86の
駆動により前記台形ねじ85が回動することで、前記ピ
ストン保持台84は、前記シリンジ固定台83に対して
進退動するようになっている。 【0053】また、前記送液装置80は、この装置本体
80a側部に前記注射器81内の薬液残量を検出するた
めのセンサ87を例えば、正転リミットセンサ87a,
逆転リミットセンサ87b及び原点センサ87cの3ヶ
備えている。これらセンサ87は、例えばフォトセンサ
である。これらセンサ87は、前記ピストン保持台84
が進退動するのに伴い、この側部突出板部84bが通過
可能なレール88の位置に固定され、この摺動を妨げる
こと無く設けられている。 【0054】前記正転リミットセンサ87aは、前記シ
リンジ81a内の薬液の残量が零となるピストン81b
の位置に設けられている。この正転リミットセンサ87
aは、ONすると上述したように前記制御部35へリミ
ット検出信号を出力するようになっている。そして、こ
のリミット検出信号を受信した制御部35は、薬液の残
量を零と判断し、前記駆動回路31へ噴霧停止信号を、
前記送液駆動部へ送液停止信号を、前記電磁弁34へ閉
信号を出力し、全駆動を停止するようになっている。又
は、前記送液チューブ16内の薬液を有効利用するため
に、前記制御部35は、リミット検出信号を受信した
後、所定時間後に薬液の残量を零と判断し、全駆動を停
止するようにしても良い。 【0055】前記原点センサ87cは、前記注射器81
をセットした初期時となるピストン81bの位置に設け
られている。前記逆転リミットセンサ87bは、前記シ
リンジ81aから抜け落ちないピストン81bの位置に
設けられている。尚、この逆転リミットセンサ87b
は、前記原点センサ87cで代用し、センサ87を2ヶ
としても良い。 【0056】前記ピストン81bは、この樹脂製の先端
にシール効果を有する図示しないゴムが取り付けられて
いる。このため、前記制御部35から出力される送液開
始信号に対し、実際に薬液を送り始める時間が数秒〜十
秒程度遅れることがある。この遅れ時間対策として、前
記ピストン81bは、ノンディスポーサブルの金属製部
分及びシール部分をテフロン(登録商標)等の樹脂製に
しても良い。但し、この場合、ピストン81bは、洗滌
滅菌が必要となる。 【0057】本実施の形態では、前記ディスポーサブル
のシリンジ81aをそのまま使用する際、図11(a)
に示すように送液駆動は、遅れ時間を一定範囲内に保ち
噴霧駆動に対して送液開始を所定時間だけ先に行う送液
予備駆動モードを有している。前記ピストン81bは、
この前動作の如何により、遅れ時間が変化する。例え
ば、前記ピストン81bは、吸引動作後の送液動作と送
液動作後の送液動作とでは、後者のほうが遅れ時間が小
さい。そして、噴霧直前、予備駆動として例えば、送液
しないレベルで〜数十PPS(Purlse-Per-Second)送
液駆動を行い、送液の遅れ時間が無視できるレベルにな
るように設定している。 【0058】また、図11(a)に示すモードは、送液
停止時にピストン81bが停止した後も薬液ががだらだ
らと供給されるのを防止するように前記電磁弁34を開
閉駆動させている。前記電磁弁34は、前記送液装置8
0が送液駆動しているときのみ開くようになっている。
即ち、前記電磁弁34は、送液装置80の駆動時以外、
閉じている。ここで、前記ピストン81bが正逆問わず
どちらに動いても、送液駆動として表記する。前記制御
部35から前記電磁弁34への開閉信号は、前記送液装
置80の駆動信号に伴って出力されるようになってい
る。 【0059】次に、図10を用いて前記操作パネル36
の詳細構成を説明する。図10に示すように前記操作パ
ネル36は、前記送液装置80に接続される送液信号コ
ネクタ受け部101と、前記駆動信号線15に接続され
る駆動信号コネクタ受け部102と、前記制御部35の
設定を変更可能な図示しない専用のティーチングパネル
を接続するTP(ティーチングパネル)コネクタ受け部
103とを設けている。 【0060】また、前記操作パネル36は、電源スイッ
チ111と、薬液の送排液を手動で開始停止させるため
の手動送液(正転)スイッチ112及び手動排液(逆
転)スイッチ113と、噴霧駆動及び送液駆動を手動で
開始停止させるための手動駆動開始スイッチ114及び
手動駆動停止スイッチ115と、噴霧開始が可能な状態
(待機状態)として各モードにおいて待機させるための
待機スイッチ116と、この待機スイッチ116による
待機状態から噴霧駆動を開始する開始スイッチ117
と、この開始スイッチ117による噴霧駆動及び送液駆
動を停止し、前記待機スイッチ116による待機状態に
戻るか又はこの待機状態を解除するための停止スイッチ
118と、全ての駆動を停止し、駆動回路31を遮断さ
せるための非常停止スイッチ119とを設けている。 【0061】前記手動駆動開始スイッチ114は、手動
駆動停止スイッチ115が押下操作されるまで噴霧駆動
及び送液駆動を行うものである。これら手動駆動開始ス
イッチ114及び手動駆動停止スイッチ115は、これ
らを押下操作して予め噴霧駆動及び送液駆動を行うこと
で、初期異常の有無を検出可能である。尚、これら手動
排液(逆転)スイッチ112及び手動排液(逆転)スイ
ッチ113と、前記手動駆動開始スイッチ114及び前
記手動駆動停止スイッチ115とは、前記待機スイッチ
116による待機状態においては無効である。また、前
記非常停止スイッチ119及び停止スイッチ118は、
全モード共通である。 【0062】また、前記操作パネル36は、駆動条件
(周波数・電圧等)等を設定するための条件設定部12
1と、この条件設定部121で設定される複数の噴霧モ
ードを選択設定するための噴霧モード選択設定部122
と、前記圧力センサ23を制御するための圧力センサ設
定部123とを設けている。 【0063】前記条件設定部121は、各噴霧モードに
おける前記超音波振動子53へ供給する駆動信号の駆動
条件(周波数・電圧等)を設定する駆動条件設定部13
1と、この駆動条件設定部131で設定された各噴霧モ
ードにおける噴霧駆動を、図示しないディレイタイマで
設定された時間分遅らせるためのディレイタイマ設定部
132及び図示しない噴霧タイマで設定された時間分噴
霧駆動させるための噴霧タイマ設定部133とを設けて
いる。これら駆動条件設定部131,ディレイタイマ設
定部132及び噴霧タイマ設定部133は、それぞれ設
定条件を表示する表示部131a〜133a及び設定条
件を入力する入力ボタン131b〜133bを設けてい
る。 【0064】前記噴霧モード選択設定部122は、選択
設定される噴霧モードを表示する表示部122a及び噴
霧モードを選択設定する調節つまみ122bを設けてい
る。前記圧力センサ設定部123は、前記圧力センサ2
3で検知する圧力の閾値を設定するための表示部123
a及び入力ボタン123bを設けている。 【0065】この圧力センサ設定部123は、図11
(b)に示すように圧力の閾値を圧力上昇時と下降時、
つまり吸気開始時と吸気終了時との閾値をそれぞれ別々
に設定可能である。ここで、前記圧力センサ23は、被
検体による吸気時の圧力値でONするようになってい
る。上記説明した操作パネル36の各設定部及び各スイ
ッチ類の操作に基づき、前記制御部35は、噴霧駆動及
び送液駆動を行うようになっている。 【0066】そして、前記制御部35は、圧力センサ2
3で検出された被検体による呼吸時の圧力値に基づき、
連続噴霧を行うか、又は図12(a),(b)に示すよ
うな間欠噴霧を行うようになっている。図12(a)に
示す間欠噴霧は、前記圧力センサ23のON/OFFに
基づき、被検体の吸気時に同期して噴霧駆動を行う。一
方、図12(b)に示す間欠噴霧は、前記圧力センサ2
3のON/OFFに基づくと共に、前記ディレイタイマ
設定部132で設定された設定時間だけ遅れて噴霧駆動
を行う。 【0067】また、噴霧駆動開始は、前記人工呼吸器4
による被検体の吸気時に開始するか又は、前記手動駆動
開始スイッチ114で行う。一方、噴霧駆動停止は、前
記噴霧タイマ設定部133で設定された設定時間で停止
するか又は、前記手動駆動停止スイッチ115で行う。 【0068】これらの条件により、前記制御部35は、
大別して5つの噴霧モードを有している。これら5つの
噴霧モードは、吸気時噴霧モード,連続噴霧T(タイ
マ)モード,連続噴霧M(マニュアル)モード,吸気デ
ィレイ噴霧T(タイマ)モード,吸気ディレイ噴霧M
(マニュアル)モードである。 【0069】前記吸気時噴霧モードは、図12(a)で
説明したように圧力センサ23のON/OFFに基づ
き、患者の吸気時のみ間欠噴霧を行い、前記停止スイッ
チ118が押下操作されたら、駆動終了し、待機状態を
解除するものである。 【0070】前記連続噴霧T(タイマ)モードは、待機
状態時に初めに入力された吸気信号(圧カセンサON)
に合わせて連続噴霧を開始するか又は、待機状態で前記
開始スイッチ117を押下操作することで連続噴霧を開
始する。そして、前記連続噴霧T(タイマ)モードは、
前記噴霧タイマ設定部133で設定した設定時間終了ま
で連続噴霧を行った後、停止し、待機状態を解除する。 【0071】前記連続噴霧M(マニュアル)モードは、
前記連続噴霧T(タイマ)モードと同様に、連続噴霧を
開始する。そして、前記連続噴霧M(マニュアル)モー
ドは、停止スイッチ118が押下操作されるまで連続噴
霧を行った後、停止し、待機状態を解除する。 【0072】前記吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モード
は、図12(b)で説明したように圧力センサ23のO
N/OFFに基づき、前記ディレイタイマ設定部132
で設定された設定時間だけ遅れて間欠噴霧を開始する。
そして、前記吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モードは、
前記噴霧タイマ設定部133で設定した設定時間終了ま
で間欠噴霧を繰り返し行った後、停止し、待機状態を解
除する。 【0073】前記吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モード
は、患者の吸気時を基本にして間欠噴霧を行う。また、
前記吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モードは、図12
(a)で説明した前記圧力センサ設定部123で設定す
る圧力センサ23の閾値を変更することで、更に噴霧駆
動開始のタイミング及び停止のタイミングを変更可能で
ある。 【0074】前記吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)モ
ードは、前記吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モードと同
様に、設定時間だけ遅れて間欠噴霧を開始する。そし
て、前記吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)モードは、
停止スイッチ118が押下操作されるまで間欠噴霧を繰
り返し行った後、停止し、待機状態を解除する。尚、前
記吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)モードは、前記吸
気ディレイ噴霧T(タイマ)モードと同様に、患者の吸
気時を基本にして間欠噴霧を行うと共に、前記圧力セン
サ23の閾値を変更することで、噴霧駆動開始のタイミ
ング及び停止のタイミングを変更可能である。 【0075】このように構成される噴霧装置3は、噴霧
カテーテル11の可撓管10が気管チューブ21に挿入
されて体腔内の気管支等の目的部位に導かれる。そし
て、噴霧装置3は、図13に示すメインルーチンに従っ
て、噴霧駆動及び送液駆動を行う。 【0076】先ず、操作パネル36の電源スイッチ11
1がユーザにより押下操作されてONすると、電源が投
入されて操作パネル36が設定可能な状態となる(ステ
ップS110)。次に、ユーザが操作パネル36の条件
設定部121で駆動条件を設定する(ステップS12
0)と共に、噴霧モード選択設定部122で噴霧モード
を選択設定(ステップS130)して、待機スイッチ1
16を押下操作してONする(ステップS140)。す
ると、制御部35は、図11(a)で説明したような送
液システム予備駆動を行うように送液装置80及び電磁
弁34を制御する(ステップS150)。 【0077】以降、制御部35は、噴霧モード選択設定
部122で選択設定された噴霧モードで有るか否かの判
断を行い(ステップS160,S180,S190,S
210,S220,S240,S260)、各噴霧モー
ド(ステップS170,S200,S230,S25
0,S270及びS300)に従い、噴霧駆動及び送液
駆動を行う。尚、以降の説明で、各噴霧モードは、制御
部35の制御により行われる。 【0078】次に、各噴霧モードについて図14〜図1
9を用いて説明する。先ず、図14を用いて各噴霧モー
ドが有しているシャットダウンor駆動停止モードにつ
いて説明する。 【0079】図14に示すようにシャットダウンor駆
動停止モードは、各噴霧モードにおいて、非常停止スイ
ッチ119が押下操作されているか否かを判断し(ステ
ップS301)、押下操作されている場合、駆動回路3
1をシャットダウンする(ステップS302)。また、
シャットダウンor駆動停止モードは、停止スイッチ1
18が押下操作されているか否か(ステップS303)
又は送液装置80からのリミット検出信号の受信による
薬液残量の零か否か(ステップS304)の判断によ
り、駆動停止する(ステップS305)し、メインルー
チンへ戻る(ステップS306)。これら非常停止スイ
ッチ119,停止スイッチ118及び薬液残量が正常で
あれば、各噴霧モードへ戻る(ステップS307)。 【0080】次に、図15を用いて吸気時噴霧モードに
ついて説明する。図15に示すように吸気時噴霧モード
(S170)は、先ず、上述したシャットダウンor駆
動停止モードに入り(ステップS300)、正常であれ
ば、圧力センサ23がONか否かの判断を行い(ステッ
プS171)、圧力センサ23がONしているなら噴霧
ON信号を駆動回路31へ出力する(ステップS17
2)。ここで、吸気時噴霧モードは、圧力センサ23が
OFFであれば、ONするまでシャットダウンor駆動
停止モード(S300)から繰り返す。 【0081】そして、噴霧ON信号を受信した駆動回路
31は、条件設定部121で設定された条件に基づき間
欠噴霧が行われるよう制御部35の制御により、駆動信
号(交番電圧)を出力する。そして、上述したように、
噴霧ヘッド11Aの超音波振動子53が駆動し、図12
(a)で説明したように間欠噴霧が行われる。 【0082】次に、吸気時噴霧モードは、再び、シャッ
トダウンor駆動停止モードに入り(ステップS30
0)、正常であれば、圧力センサ23がOFFか否かの
判断を行い(ステップS173)、圧力センサ23がO
FFしているなら駆動停止する(ステップS174)。
ここで、吸気時噴霧モードは、圧力センサ23がONで
あれば、OFFするまで最初のシャットダウンor駆動
停止モードであるS300から繰り返して、間欠噴霧を
行う。 【0083】次に、図16を用いて連続噴霧T(タイ
マ)モードについて説明する。図16に示すように連続
噴霧T(タイマ)モード(S200)は、先ず、噴霧タ
イマを初期化(ステップS201)し、この噴霧タイマ
に対して噴霧タイマ設定部133で設定された設定噴霧
時間を読み込み(ステップS202)設定する。 【0084】そして、連続噴霧T(タイマ)モードは、
上述したシャットダウンor駆動停止モードに入り(ス
テップS300)、正常であれば、圧力センサ23又は
噴霧開始スイッチ117がONか否かの判断を行い(ス
テップS203)、圧力センサ23又は噴霧開始スイッ
チ117がONしているなら噴霧ON信号を駆動回路3
1へ出力(ステップS204)し、噴霧タイマのカウン
トを開始する(ステップS205)。ここで、連続噴霧
T(タイマ)モードは、圧力センサ23又は噴霧開始ス
イッチ117がOFFであれば、どちらか一方がONす
るまでシャットダウンor駆動停止モード(S300)
から繰り返す。 【0085】そして、噴霧ON信号を受信した駆動回路
31は、条件設定部121で設定された条件に基づき連
続噴霧が行われるよう制御部35の制御により、駆動信
号(交番電圧)を出力する。そして、上述したように、
噴霧ヘッド11Aの超音波振動子53が駆動し、連続噴
霧が行われる。 【0086】次に、連続噴霧T(タイマ)モードは、再
び、シャットダウンor駆動停止モードに入り(ステッ
プS300)、正常であれば、噴霧タイマの値が設定噴
霧時間に達しているか否かの判断を行い(ステップS2
06)、設定噴霧時間に達しているなら駆動停止する
(ステップS207)。ここで、連続噴霧T(タイマ)
モードは、噴霧タイマの値が設定噴霧時間に達していな
い場合、設定噴霧時間に達するまで最初のシャットダウ
ンor駆動停止モードであるS300から繰り返して、
連続噴霧を行う。 【0087】次に、図17を用いて連続噴霧M(マニュ
アル)モードについて説明する。図17に示すように連
続噴霧M(マニュアル)モード(S230)は、先ず、
上述したシャットダウンor駆動停止モードに入り(ス
テップS300)、正常であれば、圧力センサ23又は
噴霧開始スイッチ117がONか否かの判断を行い(ス
テップS231)、圧力センサ23又は噴霧開始スイッ
チ117がONしているなら噴霧ON信号を駆動回路3
1へ出力する(ステップS232)。 【0088】そして、噴霧ON信号を受信した駆動回路
31は、条件設定部121で設定された条件に基づき連
続噴霧が行われるよう制御部35の制御により、駆動信
号(交番電圧)を出力する。そして、上述したように、
噴霧ヘッド11Aの超音波振動子53が駆動し、連続噴
霧が行われる。次に、連続噴霧M(マニュアル)モード
は、再び、シャットダウンor駆動停止モードに入り
(ステップS300)、停止スイッチ118が押される
まで連続噴霧を続ける。 【0089】次に、図18を用いて吸気ディレイ噴霧T
(タイマ)モードについて説明する。図18に示すよう
に吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モード(S250)
は、先ず、噴霧タイマを初期化(ステップS251)す
ると共に、ディレイ噴霧タイマを初期化する(ステップ
S252)。そして、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モ
ードは、噴霧タイマに対して噴霧タイマ設定部133で
設定された設定噴霧時間を読み込み設定する(ステップ
S253)。 【0090】次に、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モー
ドは、上述したシャットダウンor駆動停止モードに入
り(ステップS300)、正常であれば、圧力センサ2
3がONか否かの判断を行い(ステップS254)、O
Nしているなら、ディレイタイマのカウントを開始する
(ステップS255)。ここで、吸気ディレイ噴霧T
(タイマ)モードは、圧力センサ23がOFFであれ
ば、ONするまでシャットダウンor駆動停止モード
(S300)から繰り返す。 【0091】そして、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モ
ードは、再び、シャットダウンor駆動停止モードに入
り(ステップS300)、正常であれば、ディレイタイ
マの値が設定ディレイ時間に達しているか否かの判断を
行い(ステップS256)、設定ディレイ時間に達して
いるなら、噴霧タイマのカウントを開始し(ステップS
257)、噴霧ON信号を駆動回路31へ出力する(ス
テップS258)。 【0092】そして、噴霧ON信号を受信した駆動回路
31は、条件設定部121で設定された条件に基づき、
制御部35の制御により、駆動信号(交番電圧)を出力
する。そして、上述したように、噴霧ヘッド11Aの超
音波振動子53が駆動し、図12(b)で説明したよう
に間欠噴霧が行われる。 【0093】次に、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モー
ドは、シャットダウンor駆動停止モードに入り(ステ
ップS300)、正常であれば、噴霧タイマの値が設定
噴霧時間に達しているか否かの判断を行い(ステップS
259)、設定噴霧時間に達しているなら駆動停止する
(ステップS261)。 【0094】また、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モー
ドは、噴霧タイマの値が設定噴霧時間に達していない場
合、圧力センサ23がOFFか否かの判断を行い(ステ
ップS262)、OFFしているなら駆動停止し(ステ
ップS263)、ディレイタイマを初期化する(ステッ
プS264)。ここで、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)
モードは、圧力センサ23がONであれば、OFFする
までS300から繰り返す。 【0095】次に、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モー
ドは、再び、シャットダウンor駆動停止モードに入り
(ステップS300)、正常であれば、噴霧タイマの値
が設定噴霧時間に達しているか否かの判断を行い(ステ
ップS265)、設定噴霧時間に達しているなら駆動停
止する(ステップS261)。 【0096】また、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モー
ドは、噴霧タイマの値が設定噴霧時間に達していない場
合、圧力センサ23がONか否かの判断を行い(ステッ
プS266)、ONしているならば、再び、ディレイタ
イマのカウントを開始する(ステップS267)。ここ
で、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モードは、圧力セン
サ23がOFFであれば、ONするまでS300から繰
り返す。 【0097】そして、吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モ
ードは、再び、シャットダウンor駆動停止モードに入
り(ステップS300)、正常であれば、ディレイタイ
マの値が設定ディレイ時間に達しているか否かの判断を
行い(ステップS268)、設定ディレイ時間に達する
まで、S300から繰り返し、達しているならS257
から繰り返して、停止スイッチ118が押下操作される
まで間欠噴霧を繰り返す。 【0098】次に、図19を用いて吸気ディレイ噴霧M
(マニュアル)モードについて説明する。図19に示す
ように吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)モード(S2
70)は、先ず、ディレイ噴霧タイマを初期化する(ス
テップS271)。 【0099】次に、吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)
モードは、上述したシャットダウンor駆動停止モード
に入り(ステップS300)、正常であれば、圧力セン
サ23がONか否かの判断を行い(ステップS27
2)、ONしているなら、ディレイタイマのカウントを
開始する(ステップS273)。ここで、吸気ディレイ
噴霧M(マニュアル)モードは、圧力センサ23がOF
Fであれば、ONするまでS300から繰り返す。 【0100】そして、吸気ディレイ噴霧M(マニュア
ル)モードは、再び、シャットダウンor駆動停止モー
ドに入り(ステップS300)、正常であれば、ディレ
イタイマの値が設定ディレイ時間に達しているか否かの
判断を行い(ステップS274)、設定ディレイ時間に
達しているなら、噴霧ON信号を駆動回路31へ出力す
る(ステップS275)。 【0101】そして、噴霧ON信号を受信した駆動回路
31は、条件設定部121で設定された条件に基づき、
制御部35の制御により、駆動信号(交番電圧)を出力
する。そして、上述したように、噴霧ヘッド11Aの超
音波振動子53が駆動し、図12(b)で説明したよう
に間欠噴霧が行われる。 【0102】次に、吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)
モードは、シャットダウンor駆動停止モードに入り
(ステップS300)、正常であれば、圧力センサ23
がOFFか否かの判断を行い(ステップS276)、O
FFしているなら駆動停止し(ステップS277)、デ
ィレイタイマを初期化する(ステップS278)。ここ
で、吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)モードは、圧力
センサ23がONであれば、OFFするまでS300か
ら繰り返す。 【0103】次に、吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)
モードは、再び、シャットダウンor駆動停止モードに
入り(ステップS300)、正常であれば、圧力センサ
23がONか否かの判断を行い(ステップS279)、
ONしているなら再び、ディレイタイマのカウントを開
始する(ステップS80)。ここで、吸気ディレイ噴霧
M(マニュアル)モードは、圧力センサ23がOFFで
あれば、ONするまでS300から繰り返す。 【0104】次に、吸気ディレイ噴霧M(マニュアル)
モードは、再び、シャットダウンor駆動停止モードに
入り(ステップS300)、正常であれば、ディレイタ
イマの値が設定ディレイ時間に達しているか否かの判断
を行い(ステップS281)、設定ディレイ時間に達す
るまで、S300から繰り返し、達しているならS27
5から繰り返して、停止スイッチ118が押下操作され
るまで間欠噴霧を繰り返す。 【0105】この結果、本実施の形態は、被検体の呼吸
に応じて得た信号に基づき、前記人工呼吸器4と同期し
て噴霧駆動及び送液駆動を行えるので、細気管支でも容
易に噴霧可能で、薬液の噴霧粒径や噴霧量を容易に制御
可能であるという効果を得る。 【0106】また、本発明は、以上述べた実施形態のみ
に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形実施可能である。 【0107】[付記] (付記項1) 人工呼吸器と併用する医用噴霧装置にお
いて、超音波振動によって薬液を霧化し、体腔内の目的
部位へ向けて噴霧する噴霧手段及びこの噴霧手段へ薬液
を供給する供給手段を具備し、被検体の呼吸に応じて得
た信号に基づき、前記人工呼吸器と同期して前記供給手
段及び前記噴霧手段を制御する制御手段を設けたことを
特徴とする医用噴霧装置。 【0108】(付記項2) 前記制御手段は、前記供給
手段及び前記噴霧手段を前記人工呼吸器と同期させるた
めの制御パターンを少なくとも2つ有し、これら制御パ
ターンを被検体の呼吸に応じた信号に基づいて選択する
ことを特徴とする付記項1に記載の医用噴霧装置。 【0109】(付記項3) 前記制御手段は、被検体の
呼吸に応じた信号として、被検体の呼吸時の圧力値を検
出して信号を得ることを特徴とする付記項1に記載の医
用噴霧装置。 【0110】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、細
気管支でも容易に噴霧可能で、薬液の噴霧粒径や噴霧量
を容易に制御可能な医用噴霧装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態を備えた医用噴霧システ
ムを示す全体構成図 【図2】図1の噴霧カテーテルの先端側を示す説明図 【図3】図2の噴霧カテーテルをA方向から見た外観正
面図 【図4】図1の噴霧カテーテルの後端側を示す説明図 【図5】図1の噴霧カテーテルの先端側を示す断面説明
図 【図6】図5の噴霧カテーテルの圧電素子群付近を示す
断面説明図 【図7】図5のB−B断面図 【図8】図5の噴霧ヘッドを示す断面構成図 【図9】送液装置を示す構成図 【図10】図1の操作パネルを示す外観図 【図11】送液予備駆動モード及び圧力センサがONす
る際の説明図 【図12】圧力センサで検出された被検体による呼吸時
の圧力値に基づき、間欠噴霧を行う際のタイミングチャ
ート 【図13】メインルーチンを示すフローチャート 【図14】シャットダウンor駆動停止モードを示すフ
ローチャート 【図15】吸気時噴霧モードを示すフローチャート 【図16】連続噴霧T(タイマ)モードを示すフローチ
ャート 【図17】連続噴霧M(マニュアル)モードを示すフロ
ーチャート 【図18】吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モードを示す
フローチャート 【図19】ディレイ噴霧M(マニュアル)モードを示す
フローチャート 【図20】従来の医用噴霧装置を示す説明図 【符号の説明】 1 …医用噴霧システム 2 …内視鏡装置 3 …噴霧装置(医用噴霧装置) 4 …人工呼吸器 10 …可撓管 11 …噴霧カテーテル 11A …噴霧ヘッド 12 …制御装置 23 …圧力センサ 31 …駆動回路 32 …送液部 33 …送液駆動部 34 …電磁弁 35 …制御部 36 …操作パネル 80 …送液装置
ムを示す全体構成図 【図2】図1の噴霧カテーテルの先端側を示す説明図 【図3】図2の噴霧カテーテルをA方向から見た外観正
面図 【図4】図1の噴霧カテーテルの後端側を示す説明図 【図5】図1の噴霧カテーテルの先端側を示す断面説明
図 【図6】図5の噴霧カテーテルの圧電素子群付近を示す
断面説明図 【図7】図5のB−B断面図 【図8】図5の噴霧ヘッドを示す断面構成図 【図9】送液装置を示す構成図 【図10】図1の操作パネルを示す外観図 【図11】送液予備駆動モード及び圧力センサがONす
る際の説明図 【図12】圧力センサで検出された被検体による呼吸時
の圧力値に基づき、間欠噴霧を行う際のタイミングチャ
ート 【図13】メインルーチンを示すフローチャート 【図14】シャットダウンor駆動停止モードを示すフ
ローチャート 【図15】吸気時噴霧モードを示すフローチャート 【図16】連続噴霧T(タイマ)モードを示すフローチ
ャート 【図17】連続噴霧M(マニュアル)モードを示すフロ
ーチャート 【図18】吸気ディレイ噴霧T(タイマ)モードを示す
フローチャート 【図19】ディレイ噴霧M(マニュアル)モードを示す
フローチャート 【図20】従来の医用噴霧装置を示す説明図 【符号の説明】 1 …医用噴霧システム 2 …内視鏡装置 3 …噴霧装置(医用噴霧装置) 4 …人工呼吸器 10 …可撓管 11 …噴霧カテーテル 11A …噴霧ヘッド 12 …制御装置 23 …圧力センサ 31 …駆動回路 32 …送液部 33 …送液駆動部 34 …電磁弁 35 …制御部 36 …操作パネル 80 …送液装置
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 4D074 AA03 BB06 DD01 DD14 DD21
DD32 DD61
4F035 BB04
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 人工呼吸器と併用する医用噴霧装置にお
いて、 超音波振動によって薬液を霧化し、体腔内の目的部位へ
向けて噴霧する噴霧手段及びこの噴霧手段へ薬液を供給
する供給手段を具備し、 被検体の呼吸に応じて得た信号に基づき、前記人工呼吸
器と同期して前記供給手段及び前記噴霧手段を制御する
制御手段を設けたことを特徴とする医用噴霧装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001275357A JP2003079729A (ja) | 2001-09-11 | 2001-09-11 | 医用噴霧装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001275357A JP2003079729A (ja) | 2001-09-11 | 2001-09-11 | 医用噴霧装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003079729A true JP2003079729A (ja) | 2003-03-18 |
Family
ID=19100231
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001275357A Withdrawn JP2003079729A (ja) | 2001-09-11 | 2001-09-11 | 医用噴霧装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003079729A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009268787A (ja) * | 2008-05-09 | 2009-11-19 | Olympus Corp | 薬液投与装置及び薬液投与方法 |
JP2012217500A (ja) * | 2011-04-05 | 2012-11-12 | Morita Mfg Co Ltd | 耳鼻咽喉科用噴霧装置 |
KR101459262B1 (ko) | 2014-03-11 | 2014-11-12 | (주)세원메디텍 | 수술용 유체제트장치 |
-
2001
- 2001-09-11 JP JP2001275357A patent/JP2003079729A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009268787A (ja) * | 2008-05-09 | 2009-11-19 | Olympus Corp | 薬液投与装置及び薬液投与方法 |
JP2012217500A (ja) * | 2011-04-05 | 2012-11-12 | Morita Mfg Co Ltd | 耳鼻咽喉科用噴霧装置 |
KR101459262B1 (ko) | 2014-03-11 | 2014-11-12 | (주)세원메디텍 | 수술용 유체제트장치 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20081202 |