JP2003078479A - 無線基地局装置および多重接続制御方法 - Google Patents

無線基地局装置および多重接続制御方法

Info

Publication number
JP2003078479A
JP2003078479A JP2001269222A JP2001269222A JP2003078479A JP 2003078479 A JP2003078479 A JP 2003078479A JP 2001269222 A JP2001269222 A JP 2001269222A JP 2001269222 A JP2001269222 A JP 2001269222A JP 2003078479 A JP2003078479 A JP 2003078479A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
swap
signal
base station
terminals
occurrence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001269222A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3643805B2 (ja
Inventor
Nobuhiro Masaoka
伸博 正岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2001269222A priority Critical patent/JP3643805B2/ja
Publication of JP2003078479A publication Critical patent/JP2003078479A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3643805B2 publication Critical patent/JP3643805B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Radio Transmission System (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数オフセット等をモニタすることによ
り、安定な受信特性を実現できるアダプティブアレイ無
線基地局の無線装置を提供する。 【解決手段】 アレイアンテナ♯1〜♯4からの受信信
号ベクトルX(t)に対しては、ユーザ信号処理部US
Pにおいてアダプティブアレイ処理が行なわれる。スワ
ップ検出部SDPは、推定されたオフセット量Δθやエ
ラー発生頻度等に基づいてスワップの発生を検知する。
制御部CNPは、スワップの発生が検出されることに応
じて、所定時間、複数の端末に対して音声出力を停止さ
せる音声停止制御信号を送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話等の無線
通信において、基地局に用いられる無線装置の構成に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、急速に発達しつつある移動体通信
システム(たとえばPersonal Handyphone System:以
下、PHS)では、電波の周波数利用効率を高めるため
に、同一周波数の同一タイムスロットを空間的に分割す
ることにより複数ユーザの移動端末装置を無線基地シス
テムにパス多重接続させることができるPDMA(Path
Division Multiple Access)方式が提案されている。
このPDMA方式では、各ユーザの移動端末装置からの
信号は、周知のアダプティブアレイ処理により分離抽出
される。なお、PDMA方式は、また、空間多重接続方
式(SDMA方式(Spatial Division Multiple Acces
s))とも呼ばれる。
【0003】図11は周波数分割多重接続(Frequency
Division Multiple Access:FDMA),時分割多重接
続(Time Division Multiple Access :TDMA)およ
び空間多重分割接続(Spatial Division Multiple Acce
ss:SDMA)の各種の通信システムにおけるチャネル
の配置図である。
【0004】まず、図11を参照して、FDMA,TD
MAおよびSDMAについて簡単に説明する。図11
(a)はFDMAを示す図であって、異なる周波数f1
〜f4の電波でユーザ1〜4のアナログ信号が周波数分
割されて伝送され、各ユーザ1〜4の信号は周波数フィ
ルタによって分離される。
【0005】図11(b)に示すTDMAにおいては、
各ユーザのデジタル化された信号が、異なる周波数f1
〜f4の電波で、かつ一定の時間(タイムスロット)ご
とに時分割されて伝送され、各ユーザの信号は周波数フ
ィルタと基地局および各ユーザ移動端末装置間の時間同
期とにより分離される。
【0006】一方、最近では、携帯型電話機の普及によ
り電波の周波数利用効率を高めるために、SDMA方式
が提案されている。このSDMA方式は、図11(c)
に示すように、同じ周波数における1つのタイムスロッ
トを空間的に分割して複数のユーザのデータを伝送する
ものである。このSDMAでは各ユーザの信号は周波数
フィルタと基地局および各ユーザ移動端末装置間の時間
同期とアダプティブアレイなどの相互干渉除去装置とを
用いて分離される。
【0007】図12は、従来のSDMA用基地局の送受
信システム2000の構成を示す概略ブロック図であ
る。
【0008】図12に示した構成においては、送受信の
指向性をつくるために、4本のアンテナ♯1〜♯4が設
けられている。
【0009】受信動作においては、アンテナの出力は、
RF回路2101に与えられ、RF回路2101におい
て、受信アンプで増幅され、局部発振信号によって周波
数変換された後、フィルタで不要な周波数信号が除去さ
れ、A/D変換されて、デジタル信号としてデジタルシ
グナルプロセッサ2102に与えられる。
【0010】デジタルシグナルプロセッサ2102に
は、チャネル割当基準計算機2103と、チャネル割当
装置2104と、アダプティブアレイ2100とが設け
られている。チャネル割当基準計算機2103は、2人
のユーザからの信号がアダプティブアレイによって分離
可能かどうかを予め計算する。その計算結果に応じて、
チャネル割当装置2104は、周波数と時間とを選択す
るユーザ情報を含むチャネル割当情報をアダプティブア
レイ2100に与える。アダプティブアレイ2100
は、チャネル割当情報に基づいて、4つのアンテナ♯1
〜♯4からの信号に対して、リアルタイムに重み付け演
算を行なうことで、特定のユーザの信号のみを分離す
る。
【0011】[アダプティブアレイアンテナの構成]図
13は、アダプティブアレイ2100のうち、1人のユ
ーザに対応する送受信部2100aの構成を示すブロッ
ク図である。図13に示した例においては、複数のユー
ザ信号を含む入力信号から希望するユーザの信号を抽出
するため、n個の入力ポート2020−1〜2020−
nが設けられている。
【0012】各入力ポート2020−1〜2020−n
に入力された信号が、スイッチ回路2010−1〜20
10−nを介して、ウエイトベクトル制御部2011と
乗算器2012−1〜2012−nとに与えられる。
【0013】ウエイトベクトル制御部2011は、入力
信号と予めメモリ2014に記憶されている特定のユー
ザの信号に対応したユニークワード信号と加算器201
3の出力とを用いて、ウエイトベクトルw1i〜wniを計
算する。ここで、添字iは、i番目のユーザとの間の送
受信に用いられるウエイトベクトルであることを示す。
【0014】乗算器2012−1〜2012ーnは、各
入力ポート2020−1〜2020−nからの入力信号
とウエイトベクトルw1i〜wniとをそれぞれ乗算し、加
算器2013へ与える。加算器2013は、乗算器20
12−1〜2012−nの出力信号を加算して受信信号
RX(t)として出力し、この受信信号SRX(t)は、
ウエイトベクトル制御部2011にも与えられる。
【0015】さらに、送受信部2100aは、アダプテ
ィブアレイ無線基地局からの出力信号STX(t)を受け
て、ウエイトベクトル制御部2011により与えられる
ウエイトベクトルw1i〜wniとそれぞれ乗算して出力す
る乗算器2015−1〜2015−nを含む。乗算器2
015−1〜2015−nの出力は、それぞれスイッチ
回路2010−1〜2010−nに与えられる。つま
り、スイッチ回路2010−1〜2010−nは、信号
を受信する際は、入力ポート2020−1〜2020−
nから与えられた信号を、信号受信部1Rに与え、信号
を送信する際には、信号送信部1Tからの信号を入出力
ポート2020−1〜2020−nに与える。
【0016】[アダプティブアレイの動作原理]次に、
図13に示した送受信部2100aの動作原理について
簡単に説明する。
【0017】以下では、説明を簡単にするために、アン
テナ素子数を4本とし、同時に通信するユーザ数PSを
2人とする。このとき、各アンテナから受信部1Rに対
して与えられる信号は、以下のような式で表わされる。
【0018】
【数1】
【0019】ここで、信号RXj (t)は、j番目(j
=1,2,3,4)のアンテナの受信信号を示し、信号
Srxi (t)は、i番目(i=1,2)のユーザが送
信した信号を示す。
【0020】さらに、係数hjiは、j 番目のアンテナに
受信された、i 番目のユーザからの信号の複素係数を示
し、nj (t)は、j番目の受信信号に含まれる雑音を
示している。
【0021】上の式(1)〜(4)をベクトル形式で表
記すると、以下のようになる。
【0022】
【数2】
【0023】なお式(6)〜(8)において、[…]T
は、[…]の転置を示す。ここで、X(t)は入力信号
ベクトル、Hi はi番目のユーザの受信信号係数ベクト
ル、N(t)は雑音ベクトルをそれぞれ示している。
【0024】アダプティブアレイアンテナは、図13に
示したように、それぞれのアンテナからの入力信号に重
み係数w1i〜wniを掛けて合成した信号を受信信号SRX
(t)として出力する。なお、ここでは、アンテナの本
数nは4である。
【0025】さて、以上のような準備の下に、たとえ
ば、1番目のユーザが送信した信号Srx1 (t)を抽
出する場合のアダプティブアレイの動作は以下のように
なる。
【0026】アダプティブアレイ2100の出力信号y
1(t)は、入力信号ベクトルX(t)とウエイトベク
トルW1 のベクトルの掛算により、以下のような式で表
わすことができる。
【0027】
【数3】
【0028】すなわち、ウエイトベクトルW1 は、j番
目の入力信号RXj (t)に掛け合わされる重み係数w
j1(j=1,2,3,4)を要素とするベクトルであ
る。
【0029】ここで式(9)のように表わされたy1
(t)に対して、式(5)により表現された入力信号ベ
クトルX(t)を代入すると、以下のようになる。
【0030】
【数4】
【0031】ここで、アダプティブアレイ2100が理
想的に動作した場合、周知な方法により、ウエイトベク
トルW1 は次の連立方程式を満たすようにウエイトベク
トル制御部2011により逐次制御される。
【0032】
【数5】
【0033】式(12)および式(13)を満たすよう
にウエイトベクトルW1 が完全に制御されると、アダプ
ティブアレイ2100からの出力信号y1(t)は、結
局以下の式のように表わされる。
【0034】
【数6】
【0035】すなわち、出力信号y1(t)には、2人
のユーザのうちの第1番目のユーザが送信した信号Sr
1 (t)が得られることになる。
【0036】一方、図13において、アダプティブアレ
イ2100に対する入力信号STX(t)は、アダプティ
ブアレイ2100中の送信部1Tに与えられ、乗算器2
015−1,2015−2,2015−3,…,201
5−nの一方入力に与えられる。これらの乗算器の他方
入力にはそれぞれ、ウエイトベクトル制御部2011に
より以上説明したようにして受信信号に基づいて算出さ
れたウエイトベクトルw1i,w2i,w3i,…,wniがコ
ピーされて印加される。
【0037】これらの乗算器によって重み付けされた入
力信号は、対応するスイッチ2010−1,2010−
2,2010−3,…,2010−nを介して、対応す
るアンテナ♯1,♯2,♯3,…,♯nに送られ、送信
される。
【0038】ここで、ユーザPS1,PS2の識別は以
下に説明するように行なわれる。すなわち、携帯電話機
の電波信号はフレーム構成をとって伝達される。携帯電
話機の電波信号は、大きくは、無線基地局にとって既知
の信号系列からなるプリアンブルと、無線基地局にとっ
て未知の信号系列からなるデータ(音声など)から構成
されている。
【0039】プリアンブルの信号系列は、当該ユーザが
無線基地局にとって通話すべき所望のユーザかどうかを
見分けるための情報の信号列を含んでいる。アダプティ
ブアレイ無線基地局1のウエイトベクトル制御部201
1は、メモリ2014から取出したユーザAに対応した
ユニークワード信号と、受信した信号系列とを対比し、
ユーザPS1に対応する信号系列を含んでいると思われ
る信号を抽出するようにウエイトベクトル制御(重み係
数の決定)を行なう。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】通話の確立を行うため
の動作中は、基地局に対して接続要求してきた端末を特
定するための情報が基地局と端末との間でやり取りされ
る。
【0041】しかしながら、たとえば、PHSのシステ
ムなどでは、一旦、通話が確立してしまうと、上述した
ユニークワード信号(UW信号)中には特にユーザを特
定する情報が含まれていないのが一般的であるために、
基地局は通話を行っている端末を識別することは原理的
にできない。これは、上述したようなPDMA方式ばか
りでなく、従来のたとえば、TDMA方式のPHSシス
テムでも同様である。
【0042】従来のTDMA方式のPHSシステムで
は、隣接する基地局間で、通話中のユーザ同士が入れ替
わってしまったり、特定の基地局との間で通話中の端末
との交信に他の端末からの電波が割り込んでしまったり
することがあることが知られている。このような交信の
不良は、スワップ(SWAP)と呼ばれる。
【0043】さらに、上述したPDMA方式による移動
体通信システムにおいては、各移動端末装置から送信さ
れた信号が無線基地局に到来する受信タイミング(同期
位置とも称する)は、端末装置の移動による端末装置−
基地局の距離の変化や、電波の伝搬路特性の変動など、
種々の要因により変動する。PDMA方式の移動体通信
システムにおいて同一タイムスロットに複数のユーザの
移動端末装置がパス多重接続している場合において、そ
れぞれの移動端末装置からの受信信号の受信タイミング
が上述の理由により変動して互いに近接したり、場合に
よっては時間的前後関係が交差したりすることがある。
【0044】受信タイミングが近づきすぎると、複数の
移動端末装置からの受信信号同士の相関値が高くなり、
アダプティブアレイ処理によるユーザごとの信号抽出の
精度が劣化することになる。このため、各ユーザに対す
る通話特性も劣化することになる。この場合、PHSで
は、上述したように、各移動端末装置からの受信信号
は、各フレームごとにすべてのユーザに共通の既知のビ
ット列からなる参照信号(ユニークワード信号)区間を
含んでおり、複数ユーザの移動端末装置からの受信信号
の受信タイミングが一致するようなことになれば、受信
信号の参照信号区間が重なってユーザ同士を識別分離す
ることができなくなり、ユーザ間の混信(上述したSW
AP)を引き起こすこととなる。
【0045】さらに、PDMA方式の移動体通信システ
ムにおいて、各タイムスロットに多重接続するユーザの
数、すなわちパス多重度が増大すると、各スロット内に
おける送信タイミング間隔は必然的に狭くなっていき、
その結果、受信タイミングの近接や交差が起こりうる事
態となる。そのような場合には、前述のように、通話特
性が劣化したり、ユーザ間の混信が発生する可能性が生
じてくる。
【0046】図14は、PDMA方式のPHSシステム
のスワップの一つの形態を示す概念図である。
【0047】図14においては、基地局CS1との間で
1つのパスを通じて通話中のユーザ1の端末PS1と、
基地局CS1との間で他のパスを通じて通話中のユーザ
2の端末PS2との間で交信する信号が入れ替わってし
まった場合を示している。
【0048】また、図15は、PDMA方式ののPHS
システムのスワップの他の形態を示す概念図である。
【0049】図15においては、基地局CS1との間で
1つのパスを通じて信号PS1で通話中のユーザ1の端
末PS1の交信に対して、基地局CS1との間で他のパ
スを通じて通話中であったユーザ2の端末PS2からの
信号PS2が割り込んでしまった場合を示している。
【0050】以上のようなスワップが起った場合、信号
PS1と信号PS2との間では、かけられているスクラ
ンブルが異なるために、本来、交信中のユーザの端末に
は、他の端末に対応する信号は、雑音となって聞こえる
ことになる。
【0051】それゆえに、この発明の目的は、基地局と
の間で交信をす移動体通信端末間でのスワップの発生を
検知して、良好な通信品質を維持することが可能な無線
基地局装置および多重接続制御方法を提供することであ
る。
【0052】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明に係る無線基地局装置は、複数の端末
からの受信信号に対して、空間多重接続を行うための無
線基地局装置であって、複数のアンテナを含むアレイア
ンテナと、複数のアンテナからの信号を受けて所定の端
末からの信号を分離して抽出するためのアダプティブア
レイ処理手段と、複数の端末からの信号のスワップの発
生を検出するためのスワップ検出手段と、スワップ検出
手段によりスワップの発生が検出されることに応じて、
所定時間、複数の端末に対して音声出力を停止させる音
声停止制御信号を送信するための送信制御手段とを備え
る。
【0053】好ましくは、受信信号は、時間軸方向に複
数のスロットに分割して伝送され、各スロットにおいて
複数の端末に対し空間多重接続を行うことが可能であっ
て、送信制御手段は、スワップの発生が検知されると、
当該スワップの発生したスロットに空間多重接続する複
数の端末に対して、音声停止制御信号を送信する。
【0054】さらに、好ましくは、送信制御手段は、ス
ワップの発生が検知されると、音声停止制御信号を所定
時間送信した後に、受信信号のレベルに応じて、スワッ
プの発生したスロットに空間多重接続する複数の端末に
対して、他のスロットへのチャンネル切換および他の基
地局への送受信対象の切換のいずれかを指示する。
【0055】さらに、好ましくは、スワップ検出手段
は、所定のタイミングで受信信号の周波数オフセットを
抽出するためのオフセット推定手段と、複数の端末と周
波数オフセットとを対応付けて記憶するための記憶手段
とを含み、スワップ検出手段は、各端末と対応付けられ
た周波数オフセットの値の変化と所定のしきい値との比
較結果に基づいて、スワップの発生を検出する。
【0056】この発明の他の局面に従うと、複数の端末
からの受信信号に対して、空間多重接続を行うための無
線基地局装置であって、複数のアンテナを含むアレイア
ンテナと、複数のアンテナからの信号を受けて所定の端
末からの信号を分離して抽出するためのアダプティブア
レイ処理手段とを備える無線基地局装置における多重接
続制御方法であって、複数の端末からの信号のスワップ
の発生を検出するステップと、スワップの発生が検出さ
れることに応じて、所定時間、複数の端末に対して音声
出力を停止させる音声停止制御信号を送信するステップ
とを備える。
【0057】好ましくは、受信信号は、時間軸方向に複
数のスロットに分割して伝送され、各スロットにおいて
複数の端末に対し空間多重接続を行うことが可能であっ
て、音声停止制御信号は、スワップの発生が検知される
ことに応じて、当該スワップの発生したスロットに空間
多重接続する複数の端末に対して、送信される。
【0058】さらに好ましくは、多重接続制御方法は、
スワップの発生が検知されると、音声停止制御信号を所
定時間送信した後に、受信信号のレベルに応じて、スワ
ップの発生したスロットに空間多重接続する複数の端末
に対して、他のスロットへのチャンネル切換および他の
基地局への送受信対象の切換のいずれかを指示するステ
ップをさらに備える。
【0059】さらに好ましくは、スワップの発生を検出
するステップは、所定のタイミングで受信信号の周波数
オフセットを抽出するステップと、複数の端末と周波数
オフセットとを対応付けて記憶するステップと、各端末
と対応付けられた周波数オフセットの値の変化と所定の
しきい値との比較結果に基づいて、スワップの発生を検
出するステップとを含む。
【0060】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、本発明
の実施の形態1のSDMA基地局1000の構成を示す
概略ブロック図である。
【0061】図1を参照して、SDMA基地局1000
は、複数本のアンテナ、たとえば、アンテナ♯1〜♯4
で構成されるアレイアンテナへ送信信号を与え、あるい
は、受信信号を受け取るための送受信部TRP1〜TR
P4と、送受信部TRP1〜TRP4からの信号を受け
取り、たとえば、ユーザ1に対応する信号の処理を行う
信号処理部USP1と、送受信部TRP1〜TRP4か
らの信号を受け取り、ユーザ1に対応する信号の処理を
行う信号処理部USP2と、信号処理部USP1および
USP2からのオフセット周波数信号Δθ1およびΔθ
2に基づいて、スワップの発生を検出するためのSWA
P検出部SDPと、信号処理部USP1およびUSP2
からの信号に対して復調処理や時分割処理等を行うため
のモデム部MDPおよびベースバンド部BBPと、SD
MA基地局1000の動作を制御するための制御部CN
Pとを備える。
【0062】送受信部TRP1は、送信時の高周波信号
処理を行うための送信部TP1と、受信時の高周波信号
処理を行うための受信部RP1と、アンテナ#1と送信
部TP1と受信部RP1との接続を、送信モードまたは
受信モードであるかに応じて切り替えるためのスイッチ
SW部SW1とを含む。他の送受信部TRP2〜TRP
4の構成も同様である。
【0063】なお、以上の説明では、アンテナ数は4本
とし、ユーザとしては、2人であるものとしたが、より
一般に、アンテナ数はN本(N:自然数)であり、ユー
ザは、アンテナ本数に応じた自由度に対応するユーザま
で多重が可能である。
【0064】受信時には、アンテナ♯1〜♯4で受信し
た信号が受信部RP1〜RP4に与えられるようにスイ
ッチSW1〜SW4は切換わる。受信部RP1〜RP4
に与えられる受信信号は、そこで、増幅、周波数変換な
どの各種のアナログ信号処理が施され、A/D変換器
(図示せず)によりデジタル信号に変換されて、ユーザ
信号処理部USPに与えられる。
【0065】ユーザ信号処理部USPは、信号処理部U
SP1およびUSP2におけるアダプティブアレイ処理
により、各ユーザの信号を分離抽出する。分離抽出され
た各ユーザの受信信号は、通常のモデム部MDPおよび
ベースバンド処理部BBPに与えられて、必要な復調処
理および時分割処理が施され、元の信号に復元されて、
公衆回路網PCNに供給される。
【0066】一方、送信時には、公衆回路網PCNから
与えられた送信信号は、ベースバンド処理処理部BBP
およびモデム部MDPに与えられて必要な時分割処理お
よび変調処理が施され、ユーザ信号処理部USPに与え
られる。
【0067】ユーザ信号処理部USPにおいては、後述
するように、必要に応じて下り送信指向性が制御され、
送信部TP1〜TP4のD/A変換器(図示せず)でア
ナログ信号に変換される。
【0068】アナログ信号に変換された送信信号は、送
信部TP1〜TP4で、さらに、増幅、周波数変換な
ど、無線送信に必要な各種のアナログ信号処理が施され
る。
【0069】送信時には、スイッチSW1〜SW4は、
送信部TP1〜TP4とアンテナ♯1〜♯4とを接続す
るように切換わり、送信部TP1〜TP4で無線信号処
理された送信信号は、アンテナ♯1〜♯4から送信され
る。
【0070】SDMA基地局1000は、さらに、後に
説明するように、スワップ検出のために端末を一意に識
別するためのデータPS−IDとこの端末の周波数オフ
セットとの対応関係を記録するための記憶部6と、スワ
ップ検出部SDPからスワップ検出の通知を受けた後、
スワップの検出されたスロット内の端末のすべてに対し
て、ミュート状態(出力音声が無音の状態)を指示する
所定の時間をカウントするためのタイマー部8とを備え
る。
【0071】以下では、SDMA基地局1000は、上
述したPHSシステムの基地局であるものとして、説明
を行う。
【0072】PHSの通信方式としては、送信受信のた
めのそれぞれ4スロット(1スロット:625μs)か
らなる1フレーム(5ms)を基本単位としたTDMA
方式が採用されている。このフレームの構成は、SDM
A方式でも同様である。このようなPHSの通信方式
は、たとえば、「第2世代コードレス通話システム」と
して標準化がなされている。
【0073】図2は、本発明において、端末とSDMA
基地局1000との間で授受される信号の構成を説明す
るための概念図である。
【0074】1フレームの信号は8スロットに分割さ
れ、前半の4スロットがたとえば受信用であり後半の4
スロットがたとえば送信用である。
【0075】各スロットは120シンボルから構成さ
れ、図2に示した例では、たとえば、1フレームの信号
は、1つの受信用および1つの送信用のスロットを1組
として3組のスロットが3ユーザに対する通話チャネル
に、残りの1組のスロットが制御チャネルにそれぞれ割
当てられている。
【0076】また、各フレームについては、上述したユ
ニークワード信号(参照信号)区間を含み、巡回符号に
よる誤り検出(CRC:cyclic redundancy check)が
可能な構成となっているものとする。
【0077】さらに、同一タイムスロットに複数のユー
ザの移動端末装置がパス多重接続している場合におい
て、それぞれの移動端末装置からの受信信号の受信タイ
ミングをずらすことで各ユーザを識別するために、基地
局1000から各端末に対しての送信タイミングが、基
準となる送信タイミングからずらされているものとす
る。
【0078】PHSシステムでは、同期確立の制御手順
の際に、まず、制御チャネルによるリンクチャネルの確
立が行われた後に、干渉波(U波:Undesired wave)測
定処理を行ない、さらに割り当てられたチャネルにより
通話条件の設定処理を行った後に通話が開始される。こ
のような手順については、PHSの規格である第2世代
コードレス通話システム標準規格RCR STD−28
(発行:(社団法人)電波産業界)に詳しく開示されて
いる。
【0079】図3は、このような通話シーケンスフロー
を示す図である。以下、図3を参照して、簡単にその説
明を行なう。
【0080】まずPHS端末からCチャネル(コントロ
ールチャネル:CCH)を用いてリンクチャネル確立要
求信号(LCH確立要求信号)を基地局に対し送信す
る。PHS基地局は、空きチャネル(空き通話チャネ
ル:空きTチャネル)を検出し(キャリアセンス)、C
チャネルを用いて空きTチャネルを指定するリンクチャ
ネル割当信号(LCH割当信号)をPHS端末側に送信
する。
【0081】PHS端末側では、PHS基地局から受信
したリンクチャネル情報に基づき、指定されたTチャネ
ルに、ある一定以上のパワーの干渉波信号が受信されて
いないか測定(U波測定)し、一定のパワー以上の干渉
波信号が検出されない場合、すなわち、他のPHS基地
局がこの指定されたTチャネルを使用していない場合に
は、指定されたTチャネルを用いて同期バースト信号を
基地局に送信し、基地局からも同期バースト信号を端末
側に返信して同期確立を完了する。
【0082】一方、指定されたTチャネルに、ある一定
以上のパワーの干渉波信号が検出されていた場合、すな
わち他のPHS基地局により使用中の場合には、PHS
端末は再度リンクチャネル確立要求信号から制御手順を
繰返すことになる。
【0083】このようにして、PHSシステムにおいて
は、干渉波が小さく良好な通信特性が得られるチャネル
を用いて、端末と基地局との間で通信チャネルの接続が
行なわれている。
【0084】同期バーストにより、基地局と端末との間
の同期が確立すると、制御信号用のスロットによる制御
チャネル(Fast Associated Control Channel : FACC
H)や、後に説明するように各スロットに含まれる信号
による制御チャネル(Slow Associated Control Channe
l : SACCH)を通じて、通話条件の設定が基地局と端末
との間で行われる。ここで、「通話条件の設定」とは、
「呼の設定」や通話チャネルの「機能の設定」や、スク
ランブル用の「秘匿鍵」の設定や、「端末の認証」など
の手続きを行うことを意味する。
【0085】このような「通話条件の設定」の後に、基
地局と端末との間で、割り当てられたチャンネルを介し
て、通話のための通信が行われる。
【0086】図4は、図2に示した送受信信号の構成を
より詳しく説明するための概念図である。
【0087】図4を参照して、1フレーム(5mse
c)の間に、上述したとおり、受信用の4スロットと、
それに後続する送信用の4スロットが含まれている。
【0088】1スロットは、120シンボル(240ビ
ット)の信号からなる。この1スロットは、その先頭部
分は既知の信号列を含み、それに続いて、音声などのデ
ータ信号を含んでいる。
【0089】まず、基地局から端末に対して送られる
「下り同期バースト」について説明する。
【0090】下り同期バーストの「既知の信号列」とし
ては、その先頭に存在する、信号が立上る(あるいは立
下がる)ため時間に対応するランプビットRに続いて、
有意なデータの始まりを示すスタートシンボルSSや、
端末が同期をとるために使用するプリアンブル信号PR
や、アダプティブアレイ処理を行なうにあたり、参照信
号として用いられるユニークワードUWや、チャネル種
別を表わす信号CI等が含まれている。
【0091】次に、下り同期バーストの「データ信号」
としては、上記信号CIの後ろに、基地局を識別するた
めのデータCS−IDと、端末を一意に識別するための
データPS−IDとが含まれる。これらデータ信号に続
いて、誤り検出符号CRCが設けられる。
【0092】次に、基地局から端末に対して送られる
「下りFACCH」について説明する。
【0093】下りFACCHの「既知の信号列」として
も、その先頭に存在する、ランプビットRに続いて、ス
タートシンボルSSや、プリアンブル信号PRや、ユニ
ークワードUWや、チャネル種別を表わす信号CI等が
含まれている。
【0094】次に、下りFACCHの「データ信号」と
しては、上記信号CIの後ろに、上述したSACCH信
号SAと、制御情報としてのFACCH信号とが含まれ
る。これらデータ信号に続いて、やはり、誤り検出符号
CRCが設けられる。
【0095】最後に、基地局から端末に対して送られる
通話情報を伝達するための「下りTチャネル(TC
H)」について説明する。
【0096】下りTCHの「既知の信号列」の構成は、
下りFACCHと同様である。さらに、下りTCHの
「データ信号」としては、下りFACCHと同様に、上
記信号CIの後ろに、上述したSACCH信号SAが含
まれ、FACCH信号の代わりに通話情報Iが含まれ
る。これらデータ信号に続いて、やはり、誤り検出符号
CRCが設けられる。
【0097】したがって、下りFACCHと下りTCH
とは、データ信号として、FACCH情報が含まれる
か、あるいは通話情報Iが含まれるかが相違するもの
の、その他の構成は基本的に同様である。
【0098】また、以上の説明では、下り信号について
説明したが、SDMA基地局1000が受信する上りの
信号も基本的には同様の構成を有する。
【0099】[周波数オフセットの検出の構成]まず、
本発明に係るSDMA基地局1000の動作を説明する
前提として、スワップ検出部SDPの構成および動作に
ついて説明する。
【0100】携帯電話等において送受信に用いられる変
調方式としては、一般にPSK変調を基調とする変調方
式のQPSK変調等が用いられる。
【0101】PSK変調では、搬送波に同期した信号を
受信信号に積算することによる検波を行なう同期検波が
一般に行なわれる。
【0102】同期検波においては、変調波中心周波数に
同期した複素共役搬送波を局部発振器により生成する。
しかし、同期検波を行なう場合、通常、送信側と受信側
の発振器には周波数オフセットと呼ばれる周波数誤差が
存在する。この誤差によって、受信機側においては、受
信信号をIQ平面上に表わした場合、受信信号点の位置
が回転してしまう。このため、周波数オフセットを補償
しなければ同期検波を行なうことが困難である。
【0103】このような周波数オフセットは、上述した
ような送受信期間の局部発振周波数の精度のみならず、
設定誤差、温度変動、経時変化等により発生し、受信機
に入力される信号にキャリア周波数成分が残留すること
により、受信特性が急激に劣化してしまうという問題が
生じる。
【0104】このようなキャリア(搬送波)周波数オフ
セットを検出して補償することが必要となる。本発明に
おいては、以下に説明するように、この検出された周波
数オフセットの値を用いてスワップの発生を検出する。
【0105】すなわち、SDMA基地局1000は、リ
ンク確立時に、端末からの同期バーストを受信すると、
この同期バースト中に含まれる端末を特定するためのデ
ータPS−IDと、その端末の周波数オフセットの値と
を対応付けて、記憶部6に記録する。端末の発振周波数
と基地局の発振周波数のずれである周波数オフセットの
値は、短時間で見るとその変動は小さく、端末固有の値
とみなすことができる。
【0106】通話中も、SDMA基地局1000は、端
末からの信号を受信するたびに周波数オフセットを計算
する。
【0107】SDMA基地局1000は、当該スロット
に受信エラーがなく、かつ、そのスロットにおける周波
数オフセットの値が、記憶している周波数オフセットの
値と比較して所定のしきい値以内であれば、通話中の端
末からの信号であるとみなして、記憶している当該端末
についての周波数オフセットの値を更新する。一方、S
DMA基地局1000のスワップ検出部SDPは、受信
エラーがあり、かつ周波数オフセットの値が所定のしき
い値を超えて変動していれば、スワップが発生している
ものと判定する。
【0108】以下、さらに詳しく説明する。図5は、図
1に示したユーザ1信号処理部USP1の構成を示す概
略ブロック図である。なお、ユーザ2信号処理部USP
2も同様の構成を有する。
【0109】なお、図1に示したユーザ信号処理部US
Pおよび制御部CNPの処理は、実際には、デジタルシ
グナルプロセッサ(DSP)を用いてソフトウェアで実
現される。
【0110】図5を参照して、ユーザ1信号処理部US
P1は、アンテナ♯1〜♯4からの信号が受信部RP1
〜RP4においてデジタル信号に変換された受信信号ベ
クトルX(t)をそれぞれ受けて、ウェイトベクトルW
(t)の要素と各々乗算するための乗算器12−1〜1
2−4と、乗算器12−1〜12−4の出力を受けて加
算し受信信号y(t)として出力する加算器14と、加
算器14の出力を受けて、受信信号が1スロットの信号
のうち参照信号が存在する区間を受信中であるか参照信
号がない区間(データ部)を受信中であるか否かを検出
する判定部40と、1スロットの信号中に含まれるシン
ボル(たとえば120シンボル)のうちプリアンブルに
含まれる参照信号を予め保持し信号d(t)として出力
するメモリ30と、メモリ30からの出力と、信号y
(t)とを受けて、判定部40に制御されて、周波数オ
フセットΔθを検出するための周波数オフセット推定部
16と、受信信号ベクトルX(t)と周波数オフセット
推定部16からの出力とを受けて、周知のアダプティブ
アレイ処理により、ウェイトベクトルW(t)を算出す
るためのウェイト計算部10とを備える。
【0111】ここで、受信信号ベクトルX(t)は4本
のアンテナのそれぞれからの信号を要素とするベクトル
である。
【0112】加算器14による複素乗算和の結果である
アレイ出力信号y(t)は、復調部42によって、ビッ
トデータへの復調およびエラー判定がなされた後、分離
抽出されたユーザ1からの受信信号として、モデム部M
DPに供給される。
【0113】同様に、ユーザ2信号処理部USP2から
は、分離抽出されたユーザ2からの受信信号がモデム部
MDPに供給される。
【0114】受信ウェイトベクトル計算部10では、R
LS(Recursive Least Squares)アルゴリズムやSM
I(Sample Matrix Inversion)アルゴリズムのような
アダプティブアレイアルゴリズムを使用している。
【0115】このようなRLSアルゴリズムやSMIア
ルゴリズムは、アダプティブアレイ処理の分野では周知
の技術であり、文献1:菊間信良著の「アレーアンテナ
による適応信号処理」(科学技術出版)の第35頁〜第
49頁の「第3章 MMSEアダプティブアレー」に詳
細に説明されているので、ここではその説明を省略す
る。
【0116】一方、図1のモデム部MDPからの送信信
号が、送信信号変調部44によって変調され、乗算器1
5−1〜15−4のそれぞれの一方入力端子に与えら
れ、乗算器15−1〜15−4のそれぞれの他方入力端
子には、通常の空間多重接続による通信中においては、
受信ウェイトベクトル計算部10で計算された受信ウェ
イトベクトルが、基本的には送信ウェイトベクトル計算
部17でコピーされて、送信ウェイトベクトルとして印
加される。
【0117】したがって、受信時と同じアンテナ#1〜
#4を介して送信される信号には、受信信号と同様に特
定の端末をターゲットとするウェイトベクトルによる重
み付けがされているため、これらのアンテナから送信さ
れた電波信号は、原則として、この特定の端末をターゲ
ットとする送信指向性をもって送出されることになる。
【0118】ただし、この送信ウェイトベクトル計算部
17から出力される送信ウェイトベクトルの値は、スワ
ップ検出部SDPの検出結果に応じて送信指向性制御装
置18の制御により変更される。すなわち、送信指向性
制御装置18は、制御部CNPの制御を受けて、スワッ
プが検出された場合に、後に説明するように、各端末へ
のチャネルの切替やハンドオーバーを指示するための制
御信号を送出する際に送信指向性を変更するための処理
を行う。
【0119】図6は、図5に示した周波数オフセット推
定部16の構成を説明するための概略ブロック図であ
る。
【0120】図6を参照して、周波数オフセット推定部
16は、加算器14の出力y(t)を判定部40を介し
て受けて、信号y(t)の位相をIQ平面上の所定の位
相点に強制的に同期させるための強制位相同期処理部2
0を含む。
【0121】ここで、たとえば、信号y(t)は複数の
端末のうち所望の端末からの信号を抽出した信号であ
り、たとえば、QPSK変調された信号であるものとす
る。したがって、強制位相同期処理部20は、QPSK
変調された信号のIQ平面上の所定の位相に対応する信
号点に強制的に同期させる処理を行なうことになる。
【0122】以下では、強制位相同期処理部20から出
力される信号をレプリカ信号d′(t)と呼ぶことにす
る。
【0123】周波数オフセット推定部16は、さらに、
強制位相同期処理部からのレプリカ信号d′(t)とメ
モリ30からの参照信号d(t)とを受けて、判定部4
0により制御されて、いずれか一方を出力するスイッチ
回路50と、スイッチ回路50からの出力と加算器14
からの出力の符号を反転させた上で加算するための加算
器70とを備える。受信ウェイトベクトル計算部10
は、加算器70からの出力を受けて、周知のアダプティ
ブアレイ処理により、ウェイトベクトルW(t)を算出
する。
【0124】周波数オフセット推定部16は、さらに、
加算器70から出力される誤差信号e(t)の符号を反
転させた信号と、スイッチ回路50から出力される参照
信号d(t)またはレプリカ信号d′(t)とを加算す
る加算器80と、スイッチ回路50からの出力を受けて
複素共役の信号d*(t)複素共役処理部60と、複素
共役処理部60の出力と加算器80の出力とを乗算する
ための乗算器90と、乗算器90の出力を受けてその虚
数部を抽出することで、周波数オフセットΔθ1を抽出
するオフセット抽出部100とを備える。
【0125】以上のような構成により、アレイアンテナ
により受信した信号から周波数オフセットを推定するこ
とが可能となる。
【0126】[スワップ発生検出の構成] (周波数オフセット値によるスワップ発生の検出)この
周波数オフセット値は、各端末の発信器に特有の値を持
つので、通常であれば周波数オフセットの推定値が短時
間に大きく変動することはない。しかしながら、ユーザ
の端末間でスワップが生じた場合には、周波数オフセッ
トの推定値の入れ替わり、もしくは、急変が起ることに
なる。したがって、SWAP検出部SDPは、この周波
数オフセット値を受信ごとにモニタすることにより、こ
の値の変化が所定のしきい値を超えたかどうかにより、
スワップの発生を検出することが可能となる。
【0127】(エラー分布によるスワップの検出)図2
において説明したとおり、同一タイムスロットに複数の
ユーザの移動端末装置がパス多重接続している場合にお
いて、各ユーザを識別するために、それぞれの移動端末
装置からの受信信号の受信タイミングは、正常な受信中
ではたとえば、時間Δtだけずれている。
【0128】図7は、このような信号PS1と信号PS
2の受信タイミングを示す概念図である。
【0129】図7に示すように、たとえば、ユーザの割
り込みによるスワップが発生すると、端末PS2は、端
末PS1向けの信号を自分への信号と誤認してしまうた
めに、端末PS2は、端末PS1が送信するべきタイミ
ングで上り信号を送出することになる。このため、端末
PS1からの受信信号と端末PS2からの受信信号に、
受信タイミングのずれがなくなってしまう。
【0130】このようなスワップの発生した状態では、
SDMA基地局1000からみると割り込んだユーザP
S2がいなくなったように見えるために、ユーザPS2
については、参照信号エラー(UWエラー)が発生す
る。
【0131】一方、割り込まれたユーザPS1の方で
は、ユニークワード信号は信号PS1と信号PS2で一
致するために、UWエラーは発生しないものの、情報デ
ータ(音声信号等)については、信号PS1と信号PS
2とが互いに異なるために、ユーザPS1の信号につい
て受信エラー(CRCエラー)が頻発するようになる。
【0132】したがって、ユーザ2人が空間多重により
通信している場合に、一方のユーザについては、UWエ
ラーが発生し、他方のユーザについては、CRCエラー
が発生しているならば、上述したオフセット周波数の値
の変化と併せて、スワップが発生したものと判定でき
る。
【0133】上述した例では、たとえば、ユーザPS2
については、UWエラーは100%発生することにな
り、ユーザPS1については、CRCエラーが50%の
頻度で発生するというような事態が発生しうる。このよ
うな事態は、正常な送受信が行われている限り、発生し
得ないものである。
【0134】[スワップ検出後の基地局1000の動
作]図8は、図1に示したSDMA基地局1000がス
ワップを検出した場合の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【0135】SDMA基地局1000は、スワップが検
出されると(ステップS100)、そのスワップの検出
されたスロットで接続するユーザの端末に対して、通話
情報の代わりに特に意味を持たないFACCH信号の送
出を行う。端末の側では、受信した信号がFACCH信
号であることを検知すると、その間は、通話情報が送信
されてきていないものとして、ミュート状態(無音状
態)となる(ステップS102)。SDMA基地局10
00では、スワップ検出後、タイマー部8が、スワップ
検出からの経過時間をカウントしている。
【0136】続いて、スワップ状態から復帰しているか
の判定を行う(ステップS103)。スワップが発生し
ている状態は、通信システムとしては、不安定な状態で
あるために、所定時間内にスワップが解消し、もとの状
態に復帰している可能性がある。したがって、スワップ
状態から復帰していれば、タイマ部8をオフ状態として
(ステップS104)、処理は終了する(ステップS1
12)。
【0137】一方、ステップS103においてスワップ
状態から復帰していない場合、さらに、タイマ部8のカ
ウントが所定時間に達していなければ(ステップS10
5)、処理はステップS102に復帰する。
【0138】一方、ステップS105において、所定の
時間が経過したと判断されると、続いて、当該スロット
において受信レベルが規定の値よりも小さいか否かの判
定が行われる(ステップS106)。
【0139】ステップS106において、受信レベルが
規定の値以上であると判断されると、スワップの発生し
ている端末は、両方とも、基地局1000から遠い位置
ではないと推定されるので、基地局1000と当該スロ
ットで交信中の全ての端末に対して、他のスロットに通
信チャネル(TCH)の切替を行うように指示する(ス
テップS108)。このようにすれば、当該スロットで
交信していた全ての端末が他のスロットで改めて通信を
始めるので、スワップにより、各端末に発生していた雑
音が鳴り止むことになる。これにより、スワップへの対
処が終了する(ステップS112)。
【0140】一方、ステップS106において、受信レ
ベルが規定値よりも小さいと判断されると、スワップの
発生している端末は、両方とも、基地局1000から遠
い位置にあると推定されるので、基地局1000と当該
スロットで交信中の全ての端末に対して、他の基地局に
ハンドオーバーするように指示する(ステップS11
0)。このようにすれば、当該スロットで交信していた
全ての端末が他の基地局を介して通信を始めるので、ス
ワップにより、各端末に発生していた雑音が鳴り止むこ
とになる。これにより、スワップへの対処が終了する
(ステップS112)。
【0141】以上説明したような構成によりスワップを
検出し、スワップの発生したスロットで接続する端末に
対してスワップへの対処処理を行うことで、端末におい
て、スワップによる不快な雑音の発生を抑制することが
可能となる。
【0142】ここで、ステップS108においてチャネ
ル切替の指示を制御チャネルにより送出する場合や、ス
テップS110においてハンドオーバーの指示を制御チ
ャネルにより送出する場合には、「オムニ送信」を用い
る。
【0143】以下、「オムニ送信」について簡単に説明
する。図9は、通常の空間多重接続による通信中におい
て、基地局1000から端末PS1およびPS2へ送出
される送信信号の指向性を示す概念図である。
【0144】図10は、オムニ送信による通信におい
て、基地局1000から端末PS1およびPS2へ送出
される送信信号の指向性を示す概念図である。
【0145】図9に示すとおり、空間多重接続による通
信中においては、所望のユーザの端末に対して指向性を
有し、他のユーザに対してはヌル方向となるように指向
性が制御される。
【0146】これに対して、オムニ送信では、図10に
示すとおり、各ユーザの端末の対しても特に指向性を有
さない無指向性の電波が送出される。これにより、スワ
ップが発生している場合でも、当該スロットで接続する
すべてのユーザに対して、通話チャネルの切替やハンド
オーバーの指示を送信することができる。
【0147】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0148】
【発明の効果】以上説明したとおり、本願発明によれ
ば、基地局においてスワップの発生を検出できるので、
端末において、スワップによる不快な雑音の発生を抑制
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1のSDMA基地局1000の構
成を示す概略ブロック図である。
【図2】 端末とSDMA基地局1000との間で授受
される信号の構成を説明するための概念図である。
【図3】 通話シーケンスフローを示す図である。
【図4】 図2に示した送受信信号の構成をより詳しく
説明するための概念図である。
【図5】 ユーザ1信号処理部USP1の構成を示す概
略ブロック図である。
【図6】 周波数オフセット推定部16の構成を説明す
るための概略ブロック図である。
【図7】 信号PS1と信号PS2の受信タイミングを
示す概念図である。
【図8】 SDMA基地局1000の動作を説明するた
めのフローチャートである。
【図9】 通常の空間多重接続による通信中において、
基地局1000から端末PS1およびPS2へ送出され
る送信信号の指向性を示す概念図である。
【図10】 オムニ送信による通信において、基地局1
000から端末PS1およびPS2へ送出される送信信
号の指向性を示す概念図である。
【図11】 周波数分割多重接続,時分割多重接続およ
び空間多重分割接続の各種の通信システムにおけるチャ
ネルの配置図である。
【図12】 SDMA用基地局の送受信システム200
0の構成を示す概略ブロック図である。
【図13】 アダプティブアレイ2100のうち、1人
のユーザに対応する送受信部2100aの構成を示すブ
ロック図である。
【図14】 PDMA方式のPHSシステムのスワップ
の一つの形態を示す概念図である。
【図15】 PDMA方式のPHSシステムのスワップ
の他の形態を示す概念図である。
【符号の説明】
♯1〜♯4 アレイアンテナ、6 記憶部、8 タイマ
ー部、10 受信ウェイトベクトル計算部、12−1〜
12−4 乗算器、14 加算器、17 送信ウェイト
ベクトル計算部、18 送信指向性制御部、20 強制
位相同期処理部、30 メモリ、40 判定部、42
復調部、44 変調部、50 スイッチ回路、60 複
素共役処理部、70,80 加算器、90 乗算器、1
00 周波数オフセット推定部、1000 SDMA基
地局、USP ユーザ信号処理部、SDP スワップ検
出部、CNP 制御部、MDP モデム部、BBP ベ
ースバンド部。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の端末からの受信信号に対して、空
    間多重接続を行うための無線基地局装置であって、 複数のアンテナを含むアレイアンテナと、 前記複数のアンテナからの信号を受けて所定の端末から
    の信号を分離して抽出するためのアダプティブアレイ処
    理手段と、 前記複数の端末からの信号のスワップの発生を検出する
    ためのスワップ検出手段と、 前記スワップ検出手段により前記スワップの発生が検出
    されることに応じて、所定時間、前記複数の端末に対し
    て音声出力を停止させる音声停止制御信号を送信するた
    めの送信制御手段とを備える、無線基地局装置。
  2. 【請求項2】 前記受信信号は、時間軸方向に複数のス
    ロットに分割して伝送され、各スロットにおいて複数の
    端末に対し空間多重接続を行うことが可能であって、 前記送信制御手段は、前記スワップの発生が検知される
    と、当該スワップの発生したスロットに空間多重接続す
    る複数の端末に対して、前記音声停止制御信号を送信す
    る、請求項1記載の無線基地局装置。
  3. 【請求項3】 前記送信制御手段は、前記スワップの発
    生が検知されると、前記音声停止制御信号を前記所定時
    間送信した後に、受信信号のレベルに応じて、前記スワ
    ップの発生したスロットに空間多重接続する複数の端末
    に対して、他のスロットへのチャンネル切換および他の
    基地局への送受信対象の切換のいずれかを指示する、請
    求項2記載の無線基地局装置。
  4. 【請求項4】 前記スワップ検出手段は、 所定のタイミングで前記受信信号の周波数オフセットを
    抽出するためのオフセット推定手段と、 前記複数の端末と前記周波数オフセットとを対応付けて
    記憶するための記憶手段とを含み、 前記スワップ検出手段は、各前記端末と対応付けられた
    前記周波数オフセットの値の変化と所定のしきい値との
    比較結果に基づいて、前記スワップの発生を検出する、
    請求項1〜3いずれか1項に記載の無線基地局装置。
  5. 【請求項5】 複数の端末からの受信信号に対して、空
    間多重接続を行うための無線基地局装置であって、複数
    のアンテナを含むアレイアンテナと、前記複数のアンテ
    ナからの信号を受けて所定の端末からの信号を分離して
    抽出するためのアダプティブアレイ処理手段とを備える
    無線基地局装置における多重接続制御方法であって、 前記複数の端末からの信号のスワップの発生を検出する
    ステップと、 前記スワップの発生が検出されることに応じて、所定時
    間、前記複数の端末に対して音声出力を停止させる音声
    停止制御信号を送信するステップとを備える、多重接続
    制御方法。
  6. 【請求項6】 前記受信信号は、時間軸方向に複数のス
    ロットに分割して伝送され、各スロットにおいて複数の
    端末に対し空間多重接続を行うことが可能であって、 前記音声停止制御信号は、前記スワップの発生が検知さ
    れることに応じて、当該スワップの発生したスロットに
    空間多重接続する複数の端末に対して、送信される、請
    求項5記載の多重接続制御方法。
  7. 【請求項7】 前記スワップの発生が検知されると、前
    記音声停止制御信号を前記所定時間送信した後に、前記
    受信信号のレベルに応じて、前記スワップの発生したス
    ロットに空間多重接続する複数の端末に対して、他のス
    ロットへのチャンネル切換および他の基地局への送受信
    対象の切換のいずれかを指示するステップをさらに備え
    る、請求項6記載の多重接続制御方法。
  8. 【請求項8】 前記スワップの発生を検出するステップ
    は、 所定のタイミングで前記受信信号の周波数オフセットを
    抽出するステップと、 前記複数の端末と前記周波数オフセットとを対応付けて
    記憶するステップと、 各前記端末と対応付けられた前記周波数オフセットの値
    の変化と所定のしきい値との比較結果に基づいて、前記
    スワップの発生を検出するステップとを含む、請求項5
    〜7いずれか1項に記載の多重接続制御方法。
JP2001269222A 2001-09-05 2001-09-05 無線基地局装置 Expired - Fee Related JP3643805B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001269222A JP3643805B2 (ja) 2001-09-05 2001-09-05 無線基地局装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001269222A JP3643805B2 (ja) 2001-09-05 2001-09-05 無線基地局装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003078479A true JP2003078479A (ja) 2003-03-14
JP3643805B2 JP3643805B2 (ja) 2005-04-27

Family

ID=19095081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001269222A Expired - Fee Related JP3643805B2 (ja) 2001-09-05 2001-09-05 無線基地局装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3643805B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006109786A1 (ja) * 2005-04-11 2006-10-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 無線基地局装置、端末装置及び無線通信方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006109786A1 (ja) * 2005-04-11 2006-10-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 無線基地局装置、端末装置及び無線通信方法
US8009578B2 (en) 2005-04-11 2011-08-30 Panasonic Corporation Wireless base station device, terminal, and wireless communication method
US8755358B2 (en) 2005-04-11 2014-06-17 Panasonic Corporation Wireless base station device, terminal, and wireless communication method

Also Published As

Publication number Publication date
JP3643805B2 (ja) 2005-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2876517B2 (ja) Cdma/tdd方式基地局装置およびcdma/tdd方式移動局装置およびcdma/tdd方式無線通信システムおよびcdma/tdd方式無線通信方法
US7761116B2 (en) Radio device, transmission and reception directivity control method and transmission and reception directivity control program
AU5524398A (en) Smart antenna cdma wireless communication system
JP2001217759A (ja) 無線通信装置及びアダプティブアレーによる無線通信方法
US6975867B2 (en) Radio base apparatus, communication channel allocation method, and allocation program
US7155162B2 (en) Radio base station and program recorded medium
US7075909B1 (en) Radio spectrum management apparatus for base stations
JP2001111464A (ja) 基地局装置及び無線送信方法
JPH1056414A (ja) バーストモードデジタル無線受信機の性能を改良する装置およびその方法
JP2001230712A (ja) 無線基地局及び移動局
US7269202B2 (en) Radio apparatus, swap detecting method and swap detecting program
JP4163014B2 (ja) 無線装置および通信制御方法
JPH10313472A (ja) 無線基地局装置および無線端末装置
JP3819844B2 (ja) 無線基地システム、同期バーストの送信制御方法および送信制御プログラム
JP3643805B2 (ja) 無線基地局装置
JP4173406B2 (ja) 無線装置および通信制御方法
US7398098B2 (en) Radio base apparatus, transmission power control method, and transmission power control program
JP3773847B2 (ja) 無線装置およびスワップ検出方法
JP4130374B2 (ja) 無線装置および通信制御方法
JP2002185391A (ja) 携帯電話端末のアンテナ指向性制御方法及び携帯電話端末
JP2003069482A (ja) 無線装置
CN117858178A (zh) 电子装置、该电子装置的操作方法和无线通信系统
WO2000007394A1 (fr) Dispositif de station de base et procede de radiocommunication
JP2004297106A (ja) 無線装置
JP2003078472A (ja) 無線基地装置、送信指向性制御方法および送信指向性制御プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040817

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050111

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050131

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100204

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110204

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110204

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120204

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120204

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130204

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees