JP2003078442A - 複合高周波部品 - Google Patents
複合高周波部品Info
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- JP2003078442A JP2003078442A JP2001262453A JP2001262453A JP2003078442A JP 2003078442 A JP2003078442 A JP 2003078442A JP 2001262453 A JP2001262453 A JP 2001262453A JP 2001262453 A JP2001262453 A JP 2001262453A JP 2003078442 A JP2003078442 A JP 2003078442A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、送受信信号の減衰を抑えることがで
きる複数バンドに対応した高周波スイッチ回路を具備し
た複合高周波部品を提供することにある。 【解決手段】 アンテナANTにダイプレクサDIPXを介し
て、少なくとも送受信周波数が異なる通信システムに対
応し、送信信号、受信信号を選択する複数の高周波スイ
ッチ回路を具備して成る複合高周波部品であって、前記
高周波スイッチ回路は、送信端子2とダイプレクサ20
との間には、第1のスイッチングダイオード5を配置す
るとともに、ダイプレクサ20と受信端子3との間に、
受信信号を通過させ且つ送信信号を遮断するインダクタ
素子7と容量素子8、9とからなるπ型フィルタを配置
するとともに、該π型フィルタの一端に受信信号の通
過、または遮断を制御する第2のスイッチングダイオー
ド6をグランド電位との間に配置した。
きる複数バンドに対応した高周波スイッチ回路を具備し
た複合高周波部品を提供することにある。 【解決手段】 アンテナANTにダイプレクサDIPXを介し
て、少なくとも送受信周波数が異なる通信システムに対
応し、送信信号、受信信号を選択する複数の高周波スイ
ッチ回路を具備して成る複合高周波部品であって、前記
高周波スイッチ回路は、送信端子2とダイプレクサ20
との間には、第1のスイッチングダイオード5を配置す
るとともに、ダイプレクサ20と受信端子3との間に、
受信信号を通過させ且つ送信信号を遮断するインダクタ
素子7と容量素子8、9とからなるπ型フィルタを配置
するとともに、該π型フィルタの一端に受信信号の通
過、または遮断を制御する第2のスイッチングダイオー
ド6をグランド電位との間に配置した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の通信システ
ムに対応すべく、2つ以上の高周波スイッチ回路を具備
した複合高周波部品に関するものである。
ムに対応すべく、2つ以上の高周波スイッチ回路を具備
した複合高周波部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複合高周波部品は、複数の通信システ
ム、例えば、900MHz帯を使用したGSM(Global
System for Mobile communication)通信システムと1.
8GHz帯を使用したDCS(Digital Cellular Syste
m)通信システムに対応した高周波スイッチ回路、これに
接続するフィルタ、このスイッチ回路とアンテナとの間
に接続されるダイプレクサを具備し、さらに、受信回路
の一部または全部及びまたは送信回路の一部または全部
が配置されて構成されている。さらに、必要に応じて、
受信回路、送信回路のチャンネル周波数を制御するPL
LICや電圧制御発振器を具備している。
ム、例えば、900MHz帯を使用したGSM(Global
System for Mobile communication)通信システムと1.
8GHz帯を使用したDCS(Digital Cellular Syste
m)通信システムに対応した高周波スイッチ回路、これに
接続するフィルタ、このスイッチ回路とアンテナとの間
に接続されるダイプレクサを具備し、さらに、受信回路
の一部または全部及びまたは送信回路の一部または全部
が配置されて構成されている。さらに、必要に応じて、
受信回路、送信回路のチャンネル周波数を制御するPL
LICや電圧制御発振器を具備している。
【0003】一般に、複合高周波部品の必須鵜部分であ
る高周波スイッチ回路周囲は、図7中の点線で示された
各回路から構成されている。まず、アンテナANTと接
続されるアンテナ端子には、複数の通信システムの周波
数を選択分離するダイプレクサDIPXと、例えばDC
S通信システムに対応した高周波スイッチ回路SWd
と、例えばGSM通信システムに対応した高周波スイッ
チ回路SWgと、それそれの通信システムの送信信号ま
たは受信信号の高調波成分を除去するフィルタ回路F
d、Fgが、ダイプレクサDIPXと各高周波スイッチ
回路SWd、SWgとの間に配置されて構成されてい
る。尚、ダイプレクサDIPXは、ローパスフィルタと
ハイパスフィルタで構成され、2つの通信システムの周
波数帯の中間の周波数、例えば、DCS通信システム、
GSM通信システムに対応する場合、約1.3GHzの
しきい値となっている。そしてDCS通信システムに対
応する送受信信号についてアンテナとDCS通信システ
ムの高周波スイッチ回路に接続し、GSM通信システム
に対応する送受信信号についてはアンテナとGSM通信
システムに対応する高周波スイッチ回路に接続するもの
であり、以下、ダイプレクサDIPXのフィルタ機能と
フィルタ回路Fd、Fgを含めて、広義でダイプレクF
ILT(DIPX)という。
る高周波スイッチ回路周囲は、図7中の点線で示された
各回路から構成されている。まず、アンテナANTと接
続されるアンテナ端子には、複数の通信システムの周波
数を選択分離するダイプレクサDIPXと、例えばDC
S通信システムに対応した高周波スイッチ回路SWd
と、例えばGSM通信システムに対応した高周波スイッ
チ回路SWgと、それそれの通信システムの送信信号ま
たは受信信号の高調波成分を除去するフィルタ回路F
d、Fgが、ダイプレクサDIPXと各高周波スイッチ
回路SWd、SWgとの間に配置されて構成されてい
る。尚、ダイプレクサDIPXは、ローパスフィルタと
ハイパスフィルタで構成され、2つの通信システムの周
波数帯の中間の周波数、例えば、DCS通信システム、
GSM通信システムに対応する場合、約1.3GHzの
しきい値となっている。そしてDCS通信システムに対
応する送受信信号についてアンテナとDCS通信システ
ムの高周波スイッチ回路に接続し、GSM通信システム
に対応する送受信信号についてはアンテナとGSM通信
システムに対応する高周波スイッチ回路に接続するもの
であり、以下、ダイプレクサDIPXのフィルタ機能と
フィルタ回路Fd、Fgを含めて、広義でダイプレクF
ILT(DIPX)という。
【0004】図8は、図7のブロック回路の高周波スイ
ッチ回路部分の回路図を示す。尚、アンテナ端子110
に、点線に示す2つの高周波スイッチング回路がブロッ
クで図示したダイプレクサ111によって並列的に接続
されている。尚、2つの高周波スイッチ回路は、周波数
帯は相違するものの、構成は同一であるため、高周波ス
イッチ回路は、一方の高周波スイッチ回路で説明する。
ッチ回路部分の回路図を示す。尚、アンテナ端子110
に、点線に示す2つの高周波スイッチング回路がブロッ
クで図示したダイプレクサ111によって並列的に接続
されている。尚、2つの高周波スイッチ回路は、周波数
帯は相違するものの、構成は同一であるため、高周波ス
イッチ回路は、一方の高周波スイッチ回路で説明する。
【0005】高周波スイッチ回路において、71はアン
テナ側(ダイプレクサDIPX)に接続するアンテナ端
子であり、72は例えば送信回路TXdに接続する送信
端子であり、73は例えば受信回路RXdに接続する受
信端子である。そして、送信端子72とアンテナ端子7
1との間には、第1のスイッチングダイオード75が配
置されている。尚、第1のスイッチングダイオード75
アノードは、送信端子72側になっており、カソードは
アンナテ端子71側になっている。また、アンテナ端子
71と受信端子73の間には、この高周波スイッチ回路
で制御する送信信号の中心周波数の波長λに対して、1
/4波長の電気長を有するストリップ線路77が配置さ
れている。また、ストリップ線路77の受信端子73側
は、グランド電位との間に第2のスイッチングダイオー
ド76が配置されている。第2のスイッチングダイオー
ド76のアノードは、ストリップ線路77に接続し、カ
ソードはコンデンサ78や抵抗を介してグランド電位に
接続されている。尚、第1のスイッチングダイオード7
5のアノードは、コイル79、コンデンサ80を介して
グランド電位に接続さている。また、コイル79、コン
デンサ80の接続部分には、第1のスイッチングダイオ
ード75、第2のスイッチングダイオード76のオン/
オフを制御する制御端子74が配置されている。また、
第2のスイッチングダイオード76のカソードとグラン
ド電位との間にはコンデンサ78が配置されている。さ
らに、各端子には、制御端子からの制御信号が各端子7
1〜73から漏れることがないように、コンデンサ81
〜83が配置されている。
テナ側(ダイプレクサDIPX)に接続するアンテナ端
子であり、72は例えば送信回路TXdに接続する送信
端子であり、73は例えば受信回路RXdに接続する受
信端子である。そして、送信端子72とアンテナ端子7
1との間には、第1のスイッチングダイオード75が配
置されている。尚、第1のスイッチングダイオード75
アノードは、送信端子72側になっており、カソードは
アンナテ端子71側になっている。また、アンテナ端子
71と受信端子73の間には、この高周波スイッチ回路
で制御する送信信号の中心周波数の波長λに対して、1
/4波長の電気長を有するストリップ線路77が配置さ
れている。また、ストリップ線路77の受信端子73側
は、グランド電位との間に第2のスイッチングダイオー
ド76が配置されている。第2のスイッチングダイオー
ド76のアノードは、ストリップ線路77に接続し、カ
ソードはコンデンサ78や抵抗を介してグランド電位に
接続されている。尚、第1のスイッチングダイオード7
5のアノードは、コイル79、コンデンサ80を介して
グランド電位に接続さている。また、コイル79、コン
デンサ80の接続部分には、第1のスイッチングダイオ
ード75、第2のスイッチングダイオード76のオン/
オフを制御する制御端子74が配置されている。また、
第2のスイッチングダイオード76のカソードとグラン
ド電位との間にはコンデンサ78が配置されている。さ
らに、各端子には、制御端子からの制御信号が各端子7
1〜73から漏れることがないように、コンデンサ81
〜83が配置されている。
【0006】上述の高周波スイッチ回路において、送信
時には制御端子に例えば+3V程度の直流電圧(制御信
号)を印加する。これにより、この制御信号は、第1の
スイッチングダイオード75、ストリップ線路77、第
2のスイッチングダイオード76に流れ、夫々第1のス
イッチングダイオード75、第2のスイッチングダイオ
ード76をオン状態とする。これにより、ストリップ線
路77の一端が第2のスイッチングダイオード76を介
して接地されることになり、送信信号の中心周波数の波
長λに対して1/4λの電気長を有するストリップ線路
77が、送信信号に対してインピーダンス無限大で動作
する。これにより、送信端子72から供給された送信信
号は、受信端子73に漏れることなく、アンテナ端子7
1に導出されることになる。
時には制御端子に例えば+3V程度の直流電圧(制御信
号)を印加する。これにより、この制御信号は、第1の
スイッチングダイオード75、ストリップ線路77、第
2のスイッチングダイオード76に流れ、夫々第1のス
イッチングダイオード75、第2のスイッチングダイオ
ード76をオン状態とする。これにより、ストリップ線
路77の一端が第2のスイッチングダイオード76を介
して接地されることになり、送信信号の中心周波数の波
長λに対して1/4λの電気長を有するストリップ線路
77が、送信信号に対してインピーダンス無限大で動作
する。これにより、送信端子72から供給された送信信
号は、受信端子73に漏れることなく、アンテナ端子7
1に導出されることになる。
【0007】また、受信時においては制御信号が0Vを
印加する。即ち、第1のスイッチングダイオード75、
第2のスイッチングダイオード76はオフ状態となる。
そして、ストリップ線路77は、単なる伝送路として動
作することになり、第1のスイッチングダイオード75
がオフ状態であるため、アンテナ端子71から受信され
た受信信号は、送信端子72にから漏れることなく、安
定的に受信端子73に導出されることになる。
印加する。即ち、第1のスイッチングダイオード75、
第2のスイッチングダイオード76はオフ状態となる。
そして、ストリップ線路77は、単なる伝送路として動
作することになり、第1のスイッチングダイオード75
がオフ状態であるため、アンテナ端子71から受信され
た受信信号は、送信端子72にから漏れることなく、安
定的に受信端子73に導出されることになる。
【0008】即ち、制御信号の供給により、第1のスイ
ッチングダイオード75、第2のスイッチングダイオー
ド76がオン/オフ動作となり、これにより、ダイプレ
クサ111から供給され、また、通過する一方の通信シ
ステム、例えばDCS通信システムの送受信信号の制
御、送信信号を送信端子72からアンテナ端子71に、
また、受信信号をアンテナ端子71から受信端子73に
導出するように制御ができる。尚、他方の高周波スイッ
チ回路では、例えばGSM通信システムの送受信信号を
同様の制御を行う。
ッチングダイオード75、第2のスイッチングダイオー
ド76がオン/オフ動作となり、これにより、ダイプレ
クサ111から供給され、また、通過する一方の通信シ
ステム、例えばDCS通信システムの送受信信号の制
御、送信信号を送信端子72からアンテナ端子71に、
また、受信信号をアンテナ端子71から受信端子73に
導出するように制御ができる。尚、他方の高周波スイッ
チ回路では、例えばGSM通信システムの送受信信号を
同様の制御を行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の高周波
スイッチング回路において、送信時、即ち、第1のスイ
ッチングダイオード75、第2のスイッチングダイオー
ド76がオン状態では、図9(a)に示すようにスイッ
チングダイオードは、オン抵抗Rsと、オンインダクタ
ンス成分Lsとを有することになる。
スイッチング回路において、送信時、即ち、第1のスイ
ッチングダイオード75、第2のスイッチングダイオー
ド76がオン状態では、図9(a)に示すようにスイッ
チングダイオードは、オン抵抗Rsと、オンインダクタ
ンス成分Lsとを有することになる。
【0010】ここで、送信信号は、オン状態の第1のス
イッチングダイオード75を通過することになるため、
オン抵抗Rsによって送信信号が減衰してしまう。
イッチングダイオード75を通過することになるため、
オン抵抗Rsによって送信信号が減衰してしまう。
【0011】また、受信時、即ち、第1のスイッチング
ダイオード75、第2のスイッチングダイオード76が
オフ状態となり、図9(b)に示すようにスイッチング
ダイオードは、オフキャパシタンス成分Csを有するこ
とになる。そして、第2のスイッチングダイオード76
がオフ状態であっても、オフキャパシタンス成分Csの
存在によって、受信信号の一部がグランド電位に漏れて
しまい、結果として、受信信号が減衰してしまう。
ダイオード75、第2のスイッチングダイオード76が
オフ状態となり、図9(b)に示すようにスイッチング
ダイオードは、オフキャパシタンス成分Csを有するこ
とになる。そして、第2のスイッチングダイオード76
がオフ状態であっても、オフキャパシタンス成分Csの
存在によって、受信信号の一部がグランド電位に漏れて
しまい、結果として、受信信号が減衰してしまう。
【0012】即ち、高周波スイッチ回路においては、第
1のスイッチングダイオード75、第2のスイッチング
ダイオード76としては、低いオン抵抗成分Rsと、低
いオフキャパシンタス成分Csが要求されるものの、同
時に低いオン抵抗成分Rsと、低いオフキャパシンタス
成分Csを両立させることが、スイッチングダイオード
の特性上困難であった。
1のスイッチングダイオード75、第2のスイッチング
ダイオード76としては、低いオン抵抗成分Rsと、低
いオフキャパシンタス成分Csが要求されるものの、同
時に低いオン抵抗成分Rsと、低いオフキャパシンタス
成分Csを両立させることが、スイッチングダイオード
の特性上困難であった。
【0013】上述のGSM通信システムと、DCS通信
シンステムは送受信信号の周波数帯域が約2倍の関係と
なっている。従って、例えは、GSM通信方式の特に送
信信号の2倍の高調波成分がDCS通信システムの高周
波スイッチ回路にノイズとして影響した場合、ハイパス
フィルタのダイプレクサを介してアンテナ端子から導出
される可能性があった。
シンステムは送受信信号の周波数帯域が約2倍の関係と
なっている。従って、例えは、GSM通信方式の特に送
信信号の2倍の高調波成分がDCS通信システムの高周
波スイッチ回路にノイズとして影響した場合、ハイパス
フィルタのダイプレクサを介してアンテナ端子から導出
される可能性があった。
【0014】本発明は、上述の問題点に鑑みて案出され
たものであり、その目的は、受信新信号の通過、送信信
号の阻止を行うストリップ線路の構成を換えて、その結
果、オン抵抗成分RSの低く設定することにより、受信
信号及び送信信号の損失を低減し、もって安定した送受
信が行える高周波スイッチ回路を具備した複合高周波部
品を提供することにある。
たものであり、その目的は、受信新信号の通過、送信信
号の阻止を行うストリップ線路の構成を換えて、その結
果、オン抵抗成分RSの低く設定することにより、受信
信号及び送信信号の損失を低減し、もって安定した送受
信が行える高周波スイッチ回路を具備した複合高周波部
品を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、アンテナに接
続されるダイプレクサと、送信端子及び受信端子を有
し、周波数が異なる複数の送信信号、受信信号を個別に
選択する複数の高周波スイッチ回路とを具備して成る複
合高周波部品であって、前記高周波スイッチ回路は、送
信端子と前記ダイプレクサとの間に配置された第1のス
イッチングダイオードと、前記ダイプレクサと受信端子
との間に配置され受信信号を通過させ、且つ送信信号を
遮断するインダクタ素子と容量素子とからなるπ型フィ
ルタと、該π型フィルタの一端とグランド電位との間に
配置され送受信信号の通過または遮断を制御する第2の
スイッチングダイオードとから成る複合高周波部品であ
る。
続されるダイプレクサと、送信端子及び受信端子を有
し、周波数が異なる複数の送信信号、受信信号を個別に
選択する複数の高周波スイッチ回路とを具備して成る複
合高周波部品であって、前記高周波スイッチ回路は、送
信端子と前記ダイプレクサとの間に配置された第1のス
イッチングダイオードと、前記ダイプレクサと受信端子
との間に配置され受信信号を通過させ、且つ送信信号を
遮断するインダクタ素子と容量素子とからなるπ型フィ
ルタと、該π型フィルタの一端とグランド電位との間に
配置され送受信信号の通過または遮断を制御する第2の
スイッチングダイオードとから成る複合高周波部品であ
る。
【0016】また、アンテナに接続されるダイプレクサ
と、送信端子及び受信端子を有し、周波数が異なる複数
の送信信号、受信信号を個別に選択する複数の高周波ス
イッチ回路とを具備して成る複合高周波部品であって、
前記高周波スイッチ回路は、受信端子と前記ダイプレク
サとの間に配置された第1のスイッチングダイオード
と、前記ダイプレクサと送信端子との間に配置され送信
信号を通過させ、且つ受信信号を遮断するインダクタ素
子と容量素子とからなるπ型フィルタと、該π型フィル
タの一端とグランド電位との間に配置され送受信信号の
通過または遮断を制御する第2のスイッチングダイオー
ドとから成る複合高周波部品である。
と、送信端子及び受信端子を有し、周波数が異なる複数
の送信信号、受信信号を個別に選択する複数の高周波ス
イッチ回路とを具備して成る複合高周波部品であって、
前記高周波スイッチ回路は、受信端子と前記ダイプレク
サとの間に配置された第1のスイッチングダイオード
と、前記ダイプレクサと送信端子との間に配置され送信
信号を通過させ、且つ受信信号を遮断するインダクタ素
子と容量素子とからなるπ型フィルタと、該π型フィル
タの一端とグランド電位との間に配置され送受信信号の
通過または遮断を制御する第2のスイッチングダイオー
ドとから成る複合高周波部品である。
【0017】
【作用】本発明によれば、第2のスイッチングダイオー
ドのオフキャパシタンス成分をπ型フィルタの容量素子
に積極的に利用することができるため、オフキャパシタ
ンス成分が大きいスイッチングダイオードを用いても、
π型フィルタを通過する例えば受信信号の損失を抑える
ことができる。即ち、スイッチングダイオードのオフキ
ャパシタンス成分が大きいことは、オン抵抗成分を小さ
くすることができるため、その結果、第1のスイッチン
グダイオードに通過する信号、例えば、送信信号の損失
も小さくすることができる。
ドのオフキャパシタンス成分をπ型フィルタの容量素子
に積極的に利用することができるため、オフキャパシタ
ンス成分が大きいスイッチングダイオードを用いても、
π型フィルタを通過する例えば受信信号の損失を抑える
ことができる。即ち、スイッチングダイオードのオフキ
ャパシタンス成分が大きいことは、オン抵抗成分を小さ
くすることができるため、その結果、第1のスイッチン
グダイオードに通過する信号、例えば、送信信号の損失
も小さくすることができる。
【0018】その結果、送受信信号のいずれも、損失を
小さくでき、安定した送受信が行える高周波スイッチ回
路を具備した複合高周波部品となる。
小さくでき、安定した送受信が行える高周波スイッチ回
路を具備した複合高周波部品となる。
【0019】このπ型フィルタを構成するインダクタ素
子を複合高周波部品で、チップインダク素子や基板の表
面にインダクタ導体膜として形成できる。即ち、インダ
クタ素子の特性の調整は、所定特性を有するチップイン
ダクタ素子の交換や、インダク導体膜のトリミング調整
で簡単に行えることになる。即ち、従来では、ストリッ
プ線路という分布定数的な機能から集中定数的な機能で
きるため、特に、フィルタ特性の調整が容易になる。
子を複合高周波部品で、チップインダク素子や基板の表
面にインダクタ導体膜として形成できる。即ち、インダ
クタ素子の特性の調整は、所定特性を有するチップイン
ダクタ素子の交換や、インダク導体膜のトリミング調整
で簡単に行えることになる。即ち、従来では、ストリッ
プ線路という分布定数的な機能から集中定数的な機能で
きるため、特に、フィルタ特性の調整が容易になる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の複合高周波部品を
図面に基づいて説明する。図1は、本発明の複合高周波
部品の外観斜視図であり、図2は、この複合高周波部品
に具備される高周波スイッチ回路の回路図を示し、図3
はその等価回路図である。
図面に基づいて説明する。図1は、本発明の複合高周波
部品の外観斜視図であり、図2は、この複合高周波部品
に具備される高周波スイッチ回路の回路図を示し、図3
はその等価回路図である。
【0021】図1は、本発明の高周波スイッチ回路を組
み込んだ複合高周波部品は、図2に示す高周波スイッチ
回路を中心に、そのアンテナ端子にフィルタやダイプレ
クサなどのフィルタ手段を接続した状態で多層回路基板
に形成する。このような複合高周波部品はアンテナスイ
ッチ部品という。また、高周波スイッチ回路の受信端子
側に受信回路を接続した状態で多層回路基板に形成す
る。このような複合高周波部品はRXモジュールとい
う。また、高周波スイッチ回路の送信端子側に送信回路
を接続した状態で多層回路基板に形成する。このような
複合高周波部品はTXモジュールという。さらに、高周
波スイッチ回路SWの受信端子側に受信回路を接続し、
送信端子側に送信受信回路を接続した状態で多層回路基
板に形成する。このような複合高周波部品はアンテナイ
ンターフェースモジュールという。
み込んだ複合高周波部品は、図2に示す高周波スイッチ
回路を中心に、そのアンテナ端子にフィルタやダイプレ
クサなどのフィルタ手段を接続した状態で多層回路基板
に形成する。このような複合高周波部品はアンテナスイ
ッチ部品という。また、高周波スイッチ回路の受信端子
側に受信回路を接続した状態で多層回路基板に形成す
る。このような複合高周波部品はRXモジュールとい
う。また、高周波スイッチ回路の送信端子側に送信回路
を接続した状態で多層回路基板に形成する。このような
複合高周波部品はTXモジュールという。さらに、高周
波スイッチ回路SWの受信端子側に受信回路を接続し、
送信端子側に送信受信回路を接続した状態で多層回路基
板に形成する。このような複合高周波部品はアンテナイ
ンターフェースモジュールという。
【0022】以上のように、本発明の複合高周波部品
は、少なくとも高周波スイッチ回路SWを中心に各種フ
ィルタや受信回路の一部または全部、送信回路の一部ま
たは全部が具備されて構成されている。さらに、受信回
路RXにおいて通信チャンネルを特定するためのPLL
や局発信回路(電圧制御発振回路)などをこの多層回路
基板に一体化形成する場合もある。
は、少なくとも高周波スイッチ回路SWを中心に各種フ
ィルタや受信回路の一部または全部、送信回路の一部ま
たは全部が具備されて構成されている。さらに、受信回
路RXにおいて通信チャンネルを特定するためのPLL
や局発信回路(電圧制御発振回路)などをこの多層回路
基板に一体化形成する場合もある。
【0023】図1において、多層回路基板40は、複数
の誘電体層が積層してなり、その表面に表面配線パター
ン41、少なくとも高周波スイッチ回路を構成するスイ
ッチングダイオード、チップコンデンサ、チップ抵抗な
どの各種回路部品42が配置されている。高周波スイッ
チ回路を構成するインダクタ素子として、多層回路基板
40上にチップインダクタ部品を配置してもよいし、ま
た、厚膜技法でインダク導体膜を形成してもよい。
の誘電体層が積層してなり、その表面に表面配線パター
ン41、少なくとも高周波スイッチ回路を構成するスイ
ッチングダイオード、チップコンデンサ、チップ抵抗な
どの各種回路部品42が配置されている。高周波スイッ
チ回路を構成するインダクタ素子として、多層回路基板
40上にチップインダクタ部品を配置してもよいし、ま
た、厚膜技法でインダク導体膜を形成してもよい。
【0024】多層回路基板40の各誘電体層の層間に
は、図示していないが、所定配線を構成する内部配線パ
ターンが配置され、また、誘電体層間には各配線パター
ン間を接続するビアホール導体が形成されている。尚、
内部配線パターンとは、高周波スイッチ回路を構成する
容量を形成するための容量電極であってもよい。
は、図示していないが、所定配線を構成する内部配線パ
ターンが配置され、また、誘電体層間には各配線パター
ン間を接続するビアホール導体が形成されている。尚、
内部配線パターンとは、高周波スイッチ回路を構成する
容量を形成するための容量電極であってもよい。
【0025】多層回路基板40の端面には、基板の厚み
方向に配置された端子電極43が形成されている。この
端面電極43は、複合高周波部品の入出力端子の機能よ
って種々の端子が形成されている。例えば、高周波スイ
ッチを多層回路基板40に形成した場合、端子電極43
はアンテナと接続する端子電極、グランド電位に接続す
る端子電極などは必須端子電極であり、その他、プリン
ト配線基板上に形成された受信回路RXと接続する受信
端子電極、プリント配線基板上に形成された送信回路T
Xと接続する送信端子電極、さらに送受信を切り換えの
制御信号を供給する制御端子電極を有することになる。
方向に配置された端子電極43が形成されている。この
端面電極43は、複合高周波部品の入出力端子の機能よ
って種々の端子が形成されている。例えば、高周波スイ
ッチを多層回路基板40に形成した場合、端子電極43
はアンテナと接続する端子電極、グランド電位に接続す
る端子電極などは必須端子電極であり、その他、プリン
ト配線基板上に形成された受信回路RXと接続する受信
端子電極、プリント配線基板上に形成された送信回路T
Xと接続する送信端子電極、さらに送受信を切り換えの
制御信号を供給する制御端子電極を有することになる。
【0026】次に、本発明の複合高周波部品に用いられ
ている高周波スイッチ回路について説明する。図2の高
周波スイッチ回路の回路図は、図7のブロック回路に相
当するものである。即ち、図2の符号20は、フィルタ
Fd、Fgを含むダイプレクサDIPXである。一方の
通信システム、例えばDCS通信システムの高周波スイ
ッチ回路は、図2中上段側の点線で囲まれた回路で示
し、例えは、GSM通信システムの高周波スイッチ回路
は、図2中下段の点線で囲まれた回路で示す。尚、両高
周波スイッチ回路は実質的に同一構成であるため、一方
のDCS用高周波スイッチ回路でせつめいずる。この高
周波スイッチ回路は、アンテナANTにダイプレクサ2
0を介して接続されるアンテナ端子1と、DCS用送信
回路TXdに接続される送信端子2と、DCS用受信回
路RXdが接続される受信端子3と有している。
ている高周波スイッチ回路について説明する。図2の高
周波スイッチ回路の回路図は、図7のブロック回路に相
当するものである。即ち、図2の符号20は、フィルタ
Fd、Fgを含むダイプレクサDIPXである。一方の
通信システム、例えばDCS通信システムの高周波スイ
ッチ回路は、図2中上段側の点線で囲まれた回路で示
し、例えは、GSM通信システムの高周波スイッチ回路
は、図2中下段の点線で囲まれた回路で示す。尚、両高
周波スイッチ回路は実質的に同一構成であるため、一方
のDCS用高周波スイッチ回路でせつめいずる。この高
周波スイッチ回路は、アンテナANTにダイプレクサ2
0を介して接続されるアンテナ端子1と、DCS用送信
回路TXdに接続される送信端子2と、DCS用受信回
路RXdが接続される受信端子3と有している。
【0027】アンテナ端子1と送信端子2との間、即
ち、送信信号ラインには、コンデンサ11、第1のスイ
ッチングダイオード5、コンデンサ12が配置されてい
る。尚、第1のスイッチングダイオード5のアノード
は、送信端子2側となるようになっている。
ち、送信信号ラインには、コンデンサ11、第1のスイ
ッチングダイオード5、コンデンサ12が配置されてい
る。尚、第1のスイッチングダイオード5のアノード
は、送信端子2側となるようになっている。
【0028】また、第1のスイッチングダイオード5の
アノードとグランド電位との間には、コイル10、コン
デンサ14が配置されており、このコイル10、コンデ
ンサ14の接続部には、制御端子4を備えている。
アノードとグランド電位との間には、コイル10、コン
デンサ14が配置されており、このコイル10、コンデ
ンサ14の接続部には、制御端子4を備えている。
【0029】また、受信端子3とアンテナ端子1との
間、即ち、受信信号ラインには、コンデンサ13、イン
ダク素子7、コンデンサ11に接続されている。また、
インダクタ素子7の両端とグランド電位との間には容量
素子8、9が配置されている。そして、このインダクタ
素子7、容量素子8、9によってπ型フィルタを構成し
ている。
間、即ち、受信信号ラインには、コンデンサ13、イン
ダク素子7、コンデンサ11に接続されている。また、
インダクタ素子7の両端とグランド電位との間には容量
素子8、9が配置されている。そして、このインダクタ
素子7、容量素子8、9によってπ型フィルタを構成し
ている。
【0030】また、π型フィルタとコンデンサ13との
接続部とグランド電位との間に、第2のスイッチングダ
イオード6、コンデンサ15が配置されている。この第
2のスイッチングダイオード6のアノードがπ型フィル
タ側に接続され、カソードがコンデンサ15を介して接
地され、また、コンデンサ15と並列に抵抗が配置され
ている。
接続部とグランド電位との間に、第2のスイッチングダ
イオード6、コンデンサ15が配置されている。この第
2のスイッチングダイオード6のアノードがπ型フィル
タ側に接続され、カソードがコンデンサ15を介して接
地され、また、コンデンサ15と並列に抵抗が配置され
ている。
【0031】π型フィルタは、第2のスイッチングダイ
オード6がオフ状態では、第2のスイッチングダイオー
ド6のオフキャパシタンス成分Csとともに、全体とし
て、受信信号の中心周波数に対して伝送線路として動作
するように設定されている。また、第2のスイッチング
ダイオード6がオン状態では、第2のスイッチングダイ
オード6のオンインダクタ成分Lsとともに、全体とし
て、送信信号の中心周波数に対してインピーダンス無限
大となるように、インダクタ素子7、容量素子8、9を
設定している。
オード6がオフ状態では、第2のスイッチングダイオー
ド6のオフキャパシタンス成分Csとともに、全体とし
て、受信信号の中心周波数に対して伝送線路として動作
するように設定されている。また、第2のスイッチング
ダイオード6がオン状態では、第2のスイッチングダイ
オード6のオンインダクタ成分Lsとともに、全体とし
て、送信信号の中心周波数に対してインピーダンス無限
大となるように、インダクタ素子7、容量素子8、9を
設定している。
【0032】このような高周波スイッチ回路において、
送信時には、制御端子4に第1及び第2のスイッチング
ダイオード5、6をオンとする信号、例えば、3Vの直
流信号を供給する。これにより、この制御信号は、第1
のスイッチングダイオード5、π型フィルタ、第2のス
イッチングダイオード6を介してグランド電位に流れ込
む。
送信時には、制御端子4に第1及び第2のスイッチング
ダイオード5、6をオンとする信号、例えば、3Vの直
流信号を供給する。これにより、この制御信号は、第1
のスイッチングダイオード5、π型フィルタ、第2のス
イッチングダイオード6を介してグランド電位に流れ込
む。
【0033】これにより、第1のスイッチングダイオー
ド5、第2のスイッチングダイオード6はオン状態とな
る。これにより、図3に示す等価回路の第2のスイッチ
ングダイオード6のオンインダクタ成分LSと相まっ
て、π型フィルタと第2のスイッチングダイオード6の
オンインダクタンス成分Lsとによって、送信信号の中
心周波数の周波数帯を阻止(インピーダンス無限大)と
するフィルタ回路を構成する。これにより、送信信号が
受信端子3に漏れることを防止している。
ド5、第2のスイッチングダイオード6はオン状態とな
る。これにより、図3に示す等価回路の第2のスイッチ
ングダイオード6のオンインダクタ成分LSと相まっ
て、π型フィルタと第2のスイッチングダイオード6の
オンインダクタンス成分Lsとによって、送信信号の中
心周波数の周波数帯を阻止(インピーダンス無限大)と
するフィルタ回路を構成する。これにより、送信信号が
受信端子3に漏れることを防止している。
【0034】ここで、第1のスイッチングダイオード5
としては、オン抵抗成分Rsを小さくすることができ
る。
としては、オン抵抗成分Rsを小さくすることができ
る。
【0035】また、受信時には制御端子4に第1及び第
2のスイッチングダイオード5、6をオフとする信号、
例えば0Vの信号を供給する。これにより、図4に示す
ように、第1のスイッチングダイオード5、第2のスイ
ッチングダイオード6にはオフキャパシタンス成分Cs
を有することになる。
2のスイッチングダイオード5、6をオフとする信号、
例えば0Vの信号を供給する。これにより、図4に示す
ように、第1のスイッチングダイオード5、第2のスイ
ッチングダイオード6にはオフキャパシタンス成分Cs
を有することになる。
【0036】そして、第1のスイッチングダイオード5
はオフとなり、アンテナから受信された受信信号が送信
端子2に流れることがない。また、π型フィルタは、第
2のスイッチングダイオード6のオフキャパシタンス成
分Csが付加され、π型フィルタの通過帯域がオン時の
特性から変化して、受信信号の中心周波数の信号成分を
安定して通過させることができるように設定できる。し
かも、オフキャパシタンス成分Csは、π型フィルタの
容量素子8、9と合成されるため、第1のスイッチング
ダイオード5と同様のオン抵抗成分Rsが小さい(オフ
キャパシタンス成分が大きい)スイッチングダイオード
を用いる場合、大きいオフキャパシタンス成分Csを容
量素子8、9で調整すれば、所定特性のπ型フィルタが
達成できる。その結果、受信信号は、送信端子2に導出
されることなく、安定的に受信端子3に出力することが
できる。
はオフとなり、アンテナから受信された受信信号が送信
端子2に流れることがない。また、π型フィルタは、第
2のスイッチングダイオード6のオフキャパシタンス成
分Csが付加され、π型フィルタの通過帯域がオン時の
特性から変化して、受信信号の中心周波数の信号成分を
安定して通過させることができるように設定できる。し
かも、オフキャパシタンス成分Csは、π型フィルタの
容量素子8、9と合成されるため、第1のスイッチング
ダイオード5と同様のオン抵抗成分Rsが小さい(オフ
キャパシタンス成分が大きい)スイッチングダイオード
を用いる場合、大きいオフキャパシタンス成分Csを容
量素子8、9で調整すれば、所定特性のπ型フィルタが
達成できる。その結果、受信信号は、送信端子2に導出
されることなく、安定的に受信端子3に出力することが
できる。
【0037】即ち、高周波スイッチ回路においては、従
来の回路構成では、第2のスイッチングダイオード76
がオフ時は単独に動作するため、オフキャパシタンス成
分Csを小さいダイオードを用いて受信信号の損失を望
ましいが、本発明に係る上述の高周波スイッチ回路で
は、第2のスイッチングダイオード6は、オフキャパシ
タンス成分Csがπ型フィルタと合成されて用いられる
ため、受信信号がこのスイッチングダイオード76によ
って損失が発生することがない。
来の回路構成では、第2のスイッチングダイオード76
がオフ時は単独に動作するため、オフキャパシタンス成
分Csを小さいダイオードを用いて受信信号の損失を望
ましいが、本発明に係る上述の高周波スイッチ回路で
は、第2のスイッチングダイオード6は、オフキャパシ
タンス成分Csがπ型フィルタと合成されて用いられる
ため、受信信号がこのスイッチングダイオード76によ
って損失が発生することがない。
【0038】以上のように、本発明に係る高周波スイッ
チ回路では、オン抵抗成分Rsが小さい(オフキャパシ
タンス成分Csが大きい)スイッチングダイオードを第
1のスイッチングダイオード5に用いることにより、送
信信号の損失を有効に抑えることができる。また、第2
のスイッチングダイオード6は、π型フィルタのフィル
タ特性(ローパスフィルタ)を形成するため容量素子
8、9と合成されるため、第2のスイッチングダイオー
ド6で受信信号を減衰させることがない。 尚、第2の
スイッチングダイオード6がオフ時のπ型フィルタとと
もに動作するローパフィルタのしきい値を、所定受信信
号帯域の若干高めに設定しておけば、第2のスイッチン
グダイオード6のオン時において、送信信号を遮断でき
ることになる。
チ回路では、オン抵抗成分Rsが小さい(オフキャパシ
タンス成分Csが大きい)スイッチングダイオードを第
1のスイッチングダイオード5に用いることにより、送
信信号の損失を有効に抑えることができる。また、第2
のスイッチングダイオード6は、π型フィルタのフィル
タ特性(ローパスフィルタ)を形成するため容量素子
8、9と合成されるため、第2のスイッチングダイオー
ド6で受信信号を減衰させることがない。 尚、第2の
スイッチングダイオード6がオフ時のπ型フィルタとと
もに動作するローパフィルタのしきい値を、所定受信信
号帯域の若干高めに設定しておけば、第2のスイッチン
グダイオード6のオン時において、送信信号を遮断でき
ることになる。
【0039】このように、スイッチングダイオードの設
定にあたり、オン抵抗成分Rsを小さい(オフキャパシ
タンス成分Csが大きい)スイッチングダイオードを用
いることができるため、送信信号がオン状態の第1のス
イッチングダイオード5を通過する際に、その送信信号
の損失を極小にすることができ、同時に、第2のスイッ
チングダイオード6が単独のスイッチング素子として動
作することかないため、く、インダクタ素子7、容量素
子8、9の設定を適正化(オフキャパシタンス成分Cs
と容量合成した結果、フィルタ特性が送信信号の周波数
を遮断し、受信信号を通過させるように回路定数が設
定)することにより、受信信号の損失を極小にすること
ができる。その結果、良好な送受信特性の高周波スイッ
チ回路となる。
定にあたり、オン抵抗成分Rsを小さい(オフキャパシ
タンス成分Csが大きい)スイッチングダイオードを用
いることができるため、送信信号がオン状態の第1のス
イッチングダイオード5を通過する際に、その送信信号
の損失を極小にすることができ、同時に、第2のスイッ
チングダイオード6が単独のスイッチング素子として動
作することかないため、く、インダクタ素子7、容量素
子8、9の設定を適正化(オフキャパシタンス成分Cs
と容量合成した結果、フィルタ特性が送信信号の周波数
を遮断し、受信信号を通過させるように回路定数が設
定)することにより、受信信号の損失を極小にすること
ができる。その結果、良好な送受信特性の高周波スイッ
チ回路となる。
【0040】本発明者は、DCS通信方式の送受信信号
の制御を行う高周波スイッチ回路として、例えば、コン
デンサ14を22PF、コンデンサ15を6pF、コイ
ル10を33H、インダクタ素子7を幅W=0.1mm、長さL
=7.5mmとして、第1のスイッチングダイオード5、第2
のスイッチングダイオード6をオン抵抗成分Rs=1.
0Ω、オンLs=1.2nH、オフCs=0.6pFの特
性のものを採用した。その結果、送信時の送信信号損失
は、1.10dBであり、受信時の信号損失は、1.1
0dBであった。
の制御を行う高周波スイッチ回路として、例えば、コン
デンサ14を22PF、コンデンサ15を6pF、コイ
ル10を33H、インダクタ素子7を幅W=0.1mm、長さL
=7.5mmとして、第1のスイッチングダイオード5、第2
のスイッチングダイオード6をオン抵抗成分Rs=1.
0Ω、オンLs=1.2nH、オフCs=0.6pFの特
性のものを採用した。その結果、送信時の送信信号損失
は、1.10dBであり、受信時の信号損失は、1.1
0dBであった。
【0041】これに対して、図8の一方の高周波スイッ
チ回路において、第1のスイッチングダイオード75、
第2のスイッチングダイオード76をオン抵抗成分Rs
を2.0Ω、オンインダクタ成分Lsを1.2nH、オ
フキャパシタンス成分Csう0.2pFの特性のものを
採用して複合高周波部品を作成した。その結果、送信時
の信号損失は、1.3dBであり、受信時の信号損失
は、1.10dBであった。
チ回路において、第1のスイッチングダイオード75、
第2のスイッチングダイオード76をオン抵抗成分Rs
を2.0Ω、オンインダクタ成分Lsを1.2nH、オ
フキャパシタンス成分Csう0.2pFの特性のものを
採用して複合高周波部品を作成した。その結果、送信時
の信号損失は、1.3dBであり、受信時の信号損失
は、1.10dBであった。
【0042】即ち、スイッチングダイオードとして、オ
ン抵抗成分Rsを使用して、第1のスイッチングダイオ
ード5、第2のスイッチングダイオード6のオンオフを
同期して制御でき、しかも、送信信号の損失を向上させ
ることかできることを確認した。
ン抵抗成分Rsを使用して、第1のスイッチングダイオ
ード5、第2のスイッチングダイオード6のオンオフを
同期して制御でき、しかも、送信信号の損失を向上させ
ることかできることを確認した。
【0043】また、複数の通信システムに対応した複合
高周波部品において、例えば、GSM通信システムとP
CS通信システムのように、夫々の送受信信号の周波数
帯域が約2倍のちがいがある場合、複合高周波部品の配
線パターンを介して、グランド導体膜を介して、また、
送信回路の高出力のパワーアンプなどにより、一方の通
信システムの2倍の高調波成分が、他方の高周波スイッ
チ回路に影響し、この高調波成分がダイプレクサを介し
てアンテナより導出されたりすることがある。
高周波部品において、例えば、GSM通信システムとP
CS通信システムのように、夫々の送受信信号の周波数
帯域が約2倍のちがいがある場合、複合高周波部品の配
線パターンを介して、グランド導体膜を介して、また、
送信回路の高出力のパワーアンプなどにより、一方の通
信システムの2倍の高調波成分が、他方の高周波スイッ
チ回路に影響し、この高調波成分がダイプレクサを介し
てアンテナより導出されたりすることがある。
【0044】のような送信信号の高調波成分の対応ため
に、図5に示すように、π型フィルタの前段に、第2の
インダクタ素子51(上段側の高周波スイッチ回路)を
配置することが重要である。
に、図5に示すように、π型フィルタの前段に、第2の
インダクタ素子51(上段側の高周波スイッチ回路)を
配置することが重要である。
【0045】この第2のインダクタ素子51は、π型フ
ィルタを構成する容量素子8とともに、直列共振回路を
構成することになる。そして、この直列共振回路の周波
数を、第2のインダクタ素子51の回路定数によって、
減衰させたい周波数に設定する。このようにすれば、例
えは、当該高周波スイッチ回路に不要な高調波成分など
のノイズがのっても、直ちにグランド電位に落すことが
でき、この不要な高調波成分を除去できることになる。
これは、同一高周波スイッチ回路内、特に、その送信端
子に接続する送信回路のパワーアンプからの高調波成分
を除去できるし、また、デュアルバンド対応、トリプル
バンド対応のみに送受信の異なる周波数帯域の送受信周
波数を同一の複合高周波部品で取り扱う場合などに非常
に有益となる。
ィルタを構成する容量素子8とともに、直列共振回路を
構成することになる。そして、この直列共振回路の周波
数を、第2のインダクタ素子51の回路定数によって、
減衰させたい周波数に設定する。このようにすれば、例
えは、当該高周波スイッチ回路に不要な高調波成分など
のノイズがのっても、直ちにグランド電位に落すことが
でき、この不要な高調波成分を除去できることになる。
これは、同一高周波スイッチ回路内、特に、その送信端
子に接続する送信回路のパワーアンプからの高調波成分
を除去できるし、また、デュアルバンド対応、トリプル
バンド対応のみに送受信の異なる周波数帯域の送受信周
波数を同一の複合高周波部品で取り扱う場合などに非常
に有益となる。
【0046】尚、図5においては、上段側の高周波スイ
ッチ回路及び下段側の高周波スイッチ回路に夫々第2の
インダクタ素子51、61を形成しているが、例えば、
高い周波数帯で動作する例えばPCS用高周波スイッチ
回路側の第2のインダクタ素子51を省略して構わな
い。本発明者の測定によれば、図2の上段側の高周波ス
イッチ回路に、第2のインダクタ素子51を幅W=0.1
mm、長さL=1.5mmとして構成した。即ち、第2
のインダクタ素子51、容量素子8とからなる直列共振
回路を付加した。この結果、送信信号を1710〜MH
zの2倍の周波数帯域である3420〜3820MHz
では、−35dB〜−32dBと良好な減衰量を得られ
た。
ッチ回路及び下段側の高周波スイッチ回路に夫々第2の
インダクタ素子51、61を形成しているが、例えば、
高い周波数帯で動作する例えばPCS用高周波スイッチ
回路側の第2のインダクタ素子51を省略して構わな
い。本発明者の測定によれば、図2の上段側の高周波ス
イッチ回路に、第2のインダクタ素子51を幅W=0.1
mm、長さL=1.5mmとして構成した。即ち、第2
のインダクタ素子51、容量素子8とからなる直列共振
回路を付加した。この結果、送信信号を1710〜MH
zの2倍の周波数帯域である3420〜3820MHz
では、−35dB〜−32dBと良好な減衰量を得られ
た。
【0047】以上のように、本発明の複合高周波部品に
用いられる高周波スイッチ回路は、複数の通信システム
に対応して複数の高周波スイッチ回路を具備するととも
に、その通信システムの受信信号を通過させ、送信信号
を遮断する手段として、インダクタ素子7、容量素子
8、9(またはインダクタ素子27、容量素子28、2
9)からなるπ型フィルタを用いた。
用いられる高周波スイッチ回路は、複数の通信システム
に対応して複数の高周波スイッチ回路を具備するととも
に、その通信システムの受信信号を通過させ、送信信号
を遮断する手段として、インダクタ素子7、容量素子
8、9(またはインダクタ素子27、容量素子28、2
9)からなるπ型フィルタを用いた。
【0048】これにより、受信信号の損失、送信信号の
損失を低減できる良好な通信が可能な複合高周波部品が
達成できることになる。
損失を低減できる良好な通信が可能な複合高周波部品が
達成できることになる。
【0049】また、このような高周波スイッチ回路を構
成するπ型フィルタの1つの容量素子8、(28)を利
用して、第2のインダクタ素子51(61)を付加して
直列共振回路をこうせいずることにより、不要な高調波
成分の除去が可能となる。これは、複数の通信システム
に対応して複数の高周波スイッチ回路を具備する複合高
周波部品において、高調波ノイズの除去の点で非常に有
益である。このような複合高周波部品は以下のように形
成される。
成するπ型フィルタの1つの容量素子8、(28)を利
用して、第2のインダクタ素子51(61)を付加して
直列共振回路をこうせいずることにより、不要な高調波
成分の除去が可能となる。これは、複数の通信システム
に対応して複数の高周波スイッチ回路を具備する複合高
周波部品において、高調波ノイズの除去の点で非常に有
益である。このような複合高周波部品は以下のように形
成される。
【0050】まず、多層回路基板40を構成する誘電体
層となるグリーンーシートを形成する。具体的に、多層
回路基板40の内部形成する容量素子の容量を考慮し
て、また、内部または表面に形成するインダクタ導体の
特性を考慮して、所定誘電率の誘電体セラミックを主成
分とするグリーンシートをドクターブレード法や引き上
げ法等を用いて作成する。このグリーンシートを所定寸
法に切断した後、配線パターン間を接続するビアホール
導体となる貫通孔を打ち抜きにより形成し、この貫通孔
に導電性ペーストを充填する。その後、各グリーンシー
ト上に内部配線パターンや表面配線パターンとなる導体
膜、容量素子を構成する容量電極、インダクタ素子やコ
イルを形成するストリップラインパターン、コイルパタ
ーンを導電性ペーストの印刷により形成する。
層となるグリーンーシートを形成する。具体的に、多層
回路基板40の内部形成する容量素子の容量を考慮し
て、また、内部または表面に形成するインダクタ導体の
特性を考慮して、所定誘電率の誘電体セラミックを主成
分とするグリーンシートをドクターブレード法や引き上
げ法等を用いて作成する。このグリーンシートを所定寸
法に切断した後、配線パターン間を接続するビアホール
導体となる貫通孔を打ち抜きにより形成し、この貫通孔
に導電性ペーストを充填する。その後、各グリーンシー
ト上に内部配線パターンや表面配線パターンとなる導体
膜、容量素子を構成する容量電極、インダクタ素子やコ
イルを形成するストリップラインパターン、コイルパタ
ーンを導電性ペーストの印刷により形成する。
【0051】このよう内部配線パターン、ビアホール導
体、表面配線パターンなどとなる導体膜が形成されたグ
リーンシートを、多層回路基板基体の積層順序に応じ
て、積層して、未焼成状態の基体を形成する。このよう
な未焼成状態の積層体に各端子電極43となる貫通穴を
形成し、その内面に導電性ベーストにより導体膜を形成
し、さらに、必要応じて分割溝を形成する。
体、表面配線パターンなどとなる導体膜が形成されたグ
リーンシートを、多層回路基板基体の積層順序に応じ
て、積層して、未焼成状態の基体を形成する。このよう
な未焼成状態の積層体に各端子電極43となる貫通穴を
形成し、その内面に導電性ベーストにより導体膜を形成
し、さらに、必要応じて分割溝を形成する。
【0052】そして、この積層体を、焼成条件、例え
ば、ピーク温度800〜1000℃、例えば950℃3
0分の大気雰囲気、または、中性雰囲気で焼成する。
ば、ピーク温度800〜1000℃、例えば950℃3
0分の大気雰囲気、または、中性雰囲気で焼成する。
【0053】その後、焼成された基体に、表面配線層に
接続するように厚膜抵抗膜を焼き付けたり、また、絶縁
保護膜を被覆したりして、最後に、少なくとも高周波ス
イッチ回路SWを構成する回路構成部品42を実装す
る。
接続するように厚膜抵抗膜を焼き付けたり、また、絶縁
保護膜を被覆したりして、最後に、少なくとも高周波ス
イッチ回路SWを構成する回路構成部品42を実装す
る。
【0054】その後、必要応じて、焼成した積層基板か
ら、分割溝を形成し、個々の多層回路基板に分割また
は、切断することにより、複合高周波部品が達成でき
る。
ら、分割溝を形成し、個々の多層回路基板に分割また
は、切断することにより、複合高周波部品が達成でき
る。
【0055】尚、上述の製造方法は、グリーンシートを
利用した多層方法であるが、誘電体磁器層となるスラリ
ーや内部配線、表面配線層となる導電性ペーストを順次
印刷した印刷多層を行ってもよい。この時、スラリーに
光硬化可能なモノマーを添加しておき、グリーンシー
ト、または、塗布印刷した誘電体塗布膜を選択的な露光
・現像処理しても構わない。
利用した多層方法であるが、誘電体磁器層となるスラリ
ーや内部配線、表面配線層となる導電性ペーストを順次
印刷した印刷多層を行ってもよい。この時、スラリーに
光硬化可能なモノマーを添加しておき、グリーンシー
ト、または、塗布印刷した誘電体塗布膜を選択的な露光
・現像処理しても構わない。
【0056】本発明の複合高周波部品において、少なく
とも高周波スイッチ回路SWのπ型フィルタを構成する
インダクタ素子7(27)や直列共振回路を構成する第
2のインダクタ素子51、(61)を、多層回路基板4
0の表面に実装するインダクタ導体膜や回路構成部品4
2であるチップインダクタ部品で構成している。
とも高周波スイッチ回路SWのπ型フィルタを構成する
インダクタ素子7(27)や直列共振回路を構成する第
2のインダクタ素子51、(61)を、多層回路基板4
0の表面に実装するインダクタ導体膜や回路構成部品4
2であるチップインダクタ部品で構成している。
【0057】特に、インダクク素子7、(27)、5
1、(61)を多層回路基板40の表面に形成すること
により、厚膜技法で形成した時の導電性ペースト印刷に
じみ、印刷ずれなどの物理的な誤差をレーザートリミン
グなどにより簡単に調整することができる。また、チッ
プインダクタ部品で構成することにより、上述のように
固定的な値に設定することができ、製造誤差が発生しな
い。また、高周波スイッチ回路の多層回路基板40を共
用しておき、要求特性に応じて用いるチップインダクタ
部品のみを選択実装するだけで対応できることになる。
1、(61)を多層回路基板40の表面に形成すること
により、厚膜技法で形成した時の導電性ペースト印刷に
じみ、印刷ずれなどの物理的な誤差をレーザートリミン
グなどにより簡単に調整することができる。また、チッ
プインダクタ部品で構成することにより、上述のように
固定的な値に設定することができ、製造誤差が発生しな
い。また、高周波スイッチ回路の多層回路基板40を共
用しておき、要求特性に応じて用いるチップインダクタ
部品のみを選択実装するだけで対応できることになる。
【0058】尚、上述の実施例では2つの通信システム
(GSM通信システム、PCS通信システム)の送受信
信号を切り換える高周波スイッチ回路を2つ用いた例を
示したが、例えば、GSM通信方式(送受信周波数に9
00MHz帯を利用)とPCS通信方式(同じく1.8
GHz帯)及びまたはDCS通信方式(同じく1.9G
Hz帯)の3つの高周波スイッチ回路を構成しても構わ
ない。
(GSM通信システム、PCS通信システム)の送受信
信号を切り換える高周波スイッチ回路を2つ用いた例を
示したが、例えば、GSM通信方式(送受信周波数に9
00MHz帯を利用)とPCS通信方式(同じく1.8
GHz帯)及びまたはDCS通信方式(同じく1.9G
Hz帯)の3つの高周波スイッチ回路を構成しても構わ
ない。
【0059】この場合、図6のブロック回路図に示す構
成となる。ここで、PCS通信方式とDCS通信方式
は、周波数帯域が比較的近接しており、送信回路を1つ
で共用できる。図6では送信回路TXp/dと記載して
いる。ダイプレクサDIPXで、1.3GHzをしきい
値とし、それ以下の周波数の信号(GSM通信システム
側)については、高周波スイッチ回路SWg側で処理
し、それ以上の周波数の信号(PCS通信システムまた
はDCS通信システム)については、高周波スイッチ回
路SWp/d側で処理し、送信信号はそのまま、送信回
路TXp/dと接続し、受信信号のみをPCS用受信回
路RXp、DCS用受信回路RXdに選択的に接続でき
るようにした。
成となる。ここで、PCS通信方式とDCS通信方式
は、周波数帯域が比較的近接しており、送信回路を1つ
で共用できる。図6では送信回路TXp/dと記載して
いる。ダイプレクサDIPXで、1.3GHzをしきい
値とし、それ以下の周波数の信号(GSM通信システム
側)については、高周波スイッチ回路SWg側で処理
し、それ以上の周波数の信号(PCS通信システムまた
はDCS通信システム)については、高周波スイッチ回
路SWp/d側で処理し、送信信号はそのまま、送信回
路TXp/dと接続し、受信信号のみをPCS用受信回
路RXp、DCS用受信回路RXdに選択的に接続でき
るようにした。
【0060】尚、上述のπ型フィルタは、1つのインダ
クタ素子7と2つの容量素子8,9から構成されている
が、複数のインダクタ素子を直列に接続し、両端及び各
インダク素子の接続部分に、グランド電位との間に容量
素子を配置し、他段に接続したフィルタであっても構わ
ない。また、減衰極の形成のため、所定インダクタ素子
に並列に容量素子を配置しても構わない。
クタ素子7と2つの容量素子8,9から構成されている
が、複数のインダクタ素子を直列に接続し、両端及び各
インダク素子の接続部分に、グランド電位との間に容量
素子を配置し、他段に接続したフィルタであっても構わ
ない。また、減衰極の形成のため、所定インダクタ素子
に並列に容量素子を配置しても構わない。
【0061】また、上述の実施例では、送信ライン側に
第1のスイッチングダイオード5(25)を配置し、受
信ライン側にπ型フィルタ及び第2のスイッチングダイ
オード6(26)を配置しているが、逆に受信ライン側
に第1のスイッチングダイオード5(25)を配置し、
送信ライン側にπ型フィルタ及び第2のスイッチングダ
イオード6(26)を配置しても構わない。この場合、
π型フィルタで遮断すべき信号は受信信号となる。
第1のスイッチングダイオード5(25)を配置し、受
信ライン側にπ型フィルタ及び第2のスイッチングダイ
オード6(26)を配置しているが、逆に受信ライン側
に第1のスイッチングダイオード5(25)を配置し、
送信ライン側にπ型フィルタ及び第2のスイッチングダ
イオード6(26)を配置しても構わない。この場合、
π型フィルタで遮断すべき信号は受信信号となる。
【0062】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば複数の高
周波スイッチ回路を具備して形成される複合高周波部品
において、一方の信号、例えば受信信号を通過させ、他
方の信号,例えば送信信号を遮断する手段として、イン
ダクタ素子と容量素子とから構成されるπ型フィルタを
用いた。そして、第2のスイッチングダイオードのオフ
容量成分をπ型フィルタに合成させることができる。即
ち、スイッチングダイオードの特性の決定にあたり、オ
フ容量成分を考慮することなく、低オン抵抗成分のスイ
ッチングダイオードを採用することが可能となる。これ
により、例えば、送信時の第1のスイッチングダイオー
ドを通過する送信信号の減衰量を抑えることができ、同
時に受信時の受信信号の減衰も抑えることもでき、安定
した通信が可能となる。
周波スイッチ回路を具備して形成される複合高周波部品
において、一方の信号、例えば受信信号を通過させ、他
方の信号,例えば送信信号を遮断する手段として、イン
ダクタ素子と容量素子とから構成されるπ型フィルタを
用いた。そして、第2のスイッチングダイオードのオフ
容量成分をπ型フィルタに合成させることができる。即
ち、スイッチングダイオードの特性の決定にあたり、オ
フ容量成分を考慮することなく、低オン抵抗成分のスイ
ッチングダイオードを採用することが可能となる。これ
により、例えば、送信時の第1のスイッチングダイオー
ドを通過する送信信号の減衰量を抑えることができ、同
時に受信時の受信信号の減衰も抑えることもでき、安定
した通信が可能となる。
【0063】また、π型フィルタを用いているため、当
該高周波スイッチ回路や他の高周波スイッチ回路側で発
生する高調波成分の影響を抑えることができる複合高周
波部品となる。
該高周波スイッチ回路や他の高周波スイッチ回路側で発
生する高調波成分の影響を抑えることができる複合高周
波部品となる。
【図1】複合高周波部品の外観斜視図である。
【図2】本発明の複合高周波部品に用いられる2つの高
周波スイッチ回路を示す等価回路図である。
周波スイッチ回路を示す等価回路図である。
【図3】本発明に係る高周波スイッチの送信時の等価回
路図である。
路図である。
【図4】本発明に係る高周波スイッチの受信時の等価回
路図である。
路図である。
【図5】本発明に係る他の2つの高周波スイッチの回路
図である。
図である。
【図6】本発明の複合高周波部品を構成する高周波スイ
ッチ回路部分のブロック回路図である。
ッチ回路部分のブロック回路図である。
【図7】従来のデュアルバンドに対応した2つの高周波
スイッチ回路を具備する複合高周波部品のブロック回路
図である。
スイッチ回路を具備する複合高周波部品のブロック回路
図である。
【図8】従来のデュアルバンドに対応した2つの高周波
スイッチ回路の回路図である。
スイッチ回路の回路図である。
【図9】(a)は、従来の高周波スイッチの送信時の等
価回路、(b)は受信時の等価回路図である。
価回路、(b)は受信時の等価回路図である。
【符号の説明】
40 多層回路基板
42 回路構成部品
1 アンテナ端子
2 送信端子
3 受信端子
4 制御端子
5 第1のスイッチングダイオード
6 第2のスイッチングダイオード
7 インダクタ素子
8、9 容量素子
Claims (2)
- 【請求項1】 アンテナに接続されるダイプレクサと、
送信端子及び受信端子を有し、周波数が異なる複数の送
信信号、受信信号を個別に選択する複数の高周波スイッ
チ回路とを具備して成る複合高周波部品であって、 前記高周波スイッチ回路は、送信端子と前記ダイプレク
サとの間に配置された第1のスイッチングダイオード
と、前記ダイプレクサと受信端子との間に配置され受信
信号を通過させ、且つ送信信号を遮断するインダクタ素
子と容量素子とからなるπ型フィルタと、該π型フィル
タの一端とグランド電位との間に配置され送受信信号の
通過または遮断を制御する第2のスイッチングダイオー
ドとから成ることを特徴とする複合高周波部品。 - 【請求項2】 アンテナに接続されるダイプレクサ
と、送信端子及び受信端子を有し、周波数が異なる複数
の送信信号、受信信号を個別に選択する複数の高周波ス
イッチ回路とを具備して成る複合高周波部品であって、 前記高周波スイッチ回路は、受信端子と前記ダイプレク
サとの間に配置された第1のスイッチングダイオード
と、前記ダイプレクサと送信端子との間に配置され送信
信号を通過させ、且つ受信信号を遮断するインダクタ素
子と容量素子とからなるπ型フィルタと、該π型フィル
タの一端とグランド電位との間に配置され送受信信号の
通過または遮断を制御する第2のスイッチングダイオー
ドとから成ることを特徴とする複合高周波部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001262453A JP2003078442A (ja) | 2001-08-30 | 2001-08-30 | 複合高周波部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001262453A JP2003078442A (ja) | 2001-08-30 | 2001-08-30 | 複合高周波部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003078442A true JP2003078442A (ja) | 2003-03-14 |
Family
ID=19089349
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001262453A Pending JP2003078442A (ja) | 2001-08-30 | 2001-08-30 | 複合高周波部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003078442A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015199023A1 (ja) * | 2014-06-26 | 2015-12-30 | 株式会社村田製作所 | 回路基板および回路モジュール |
RU178443U1 (ru) * | 2017-07-26 | 2018-04-04 | Акционерное Общество "Светлана-Электронприбор" | Сверхширокополосный автономный антенный переключатель для коротких видеоимпульсов |
WO2023248823A1 (ja) * | 2022-06-21 | 2023-12-28 | 京セラ株式会社 | フィルタデバイス、多層基板及び通信装置 |
-
2001
- 2001-08-30 JP JP2001262453A patent/JP2003078442A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015199023A1 (ja) * | 2014-06-26 | 2015-12-30 | 株式会社村田製作所 | 回路基板および回路モジュール |
JP6090534B2 (ja) * | 2014-06-26 | 2017-03-08 | 株式会社村田製作所 | 回路基板および回路モジュール |
US10182505B2 (en) | 2014-06-26 | 2019-01-15 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Circuit board and circuit module |
RU178443U1 (ru) * | 2017-07-26 | 2018-04-04 | Акционерное Общество "Светлана-Электронприбор" | Сверхширокополосный автономный антенный переключатель для коротких видеоимпульсов |
WO2023248823A1 (ja) * | 2022-06-21 | 2023-12-28 | 京セラ株式会社 | フィルタデバイス、多層基板及び通信装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040723 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040803 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041228 |