JP2003075784A - 眼鏡レンズ供給システム - Google Patents

眼鏡レンズ供給システム

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JP2003075784A JP2001269368A JP2001269368A JP2003075784A JP 2003075784 A JP2003075784 A JP 2003075784A JP 2001269368 A JP2001269368 A JP 2001269368A JP 2001269368 A JP2001269368 A JP 2001269368A JP 2003075784 A JP2003075784 A JP 2003075784A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 旧処方による旧レンズから、新処方による新
レンズに変える場合にも、レンズを変えたことによる違
和感の少ないレンズを供給することを可能にする。 【解決手段】 製造側コンピュータに発注側コンピュー
タから顧客の眼鏡レンズ処方値が送信されたとき、その
顧客の既存処方データの有無を確認し、既存処方データ
がある場合には、新旧設計レンズの光学性能を比較し、
差が所定範囲であれば加工ステップに移行し、そうでな
い場合は再度新たな設計データを採択して光学性を比較
し、光学性能差が所定範囲になるまで上記ステップを繰
り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼鏡装用者が新た
に処方を変えて眼鏡や眼鏡レンズを作る場合や顧客の眼
鏡の履歴を更新する場合に好適な眼鏡レンズ供給システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、眼鏡レンズの受注や発注をオ
ンラインで行うシステムは知られている(例えば、特許
第2982991号明細書参照)。この従来のシステム
においては、眼鏡レンズの発注側に設置されたコンピュ
ータと、この発注側コンピュータに情報交換可能に接続
され、発注側コンピュータから送信されるレンズ処方等
の発注情報に基づいてレンズ設計データを得る等の受注
処理を実行する製造側コンピュータとを備え、発注側コ
ンピュータと製造側コンピュータとは所定の入力操作に
応じて演算処理を行い、互いに情報交換を行いながら眼
鏡レンズの受・発注処理に必要な処理を行うシステムで
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般的に若
年の近視眼はある一定の年齢まで加齢的に進行していく
傾向があり、それに伴ない眼鏡レンズの処方値も変化し
ていく。しかし、顧客のなかには、処方値の変化に眼生
理的に過敏な人もいる。すなわち、新たな処方によって
製造したレンズを装用すると、激しい違和感を感じ、場
合によっては、身体にも影響を与える場合もある。この
症状は、顕著なものではないにしても、通常の顧客にも
現れる場合がある。
【0004】本発明者の研究によれば、その主たる原因
は、以下の通りであることが判明した。すなわち、レン
ズ処方が変われば、その新たな処方を満たす曲面形状等
を有するレンズが新たに設計・製造されて供給される。
その場合、新処方を満たす新設計・製造になるレンズ
は、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の光学性能が、旧処
方を満たす設計になる旧レンズの光学性能と異なる場合
が少なくない。この光学性能の差が所定レベルを超えた
場合に、違和感等の症状が顕在化する場合が多いことが
判明した。換言すると、光学性能の差が所定以下であれ
ば、上記症状の顕在化を効果的に押さえることが可能で
あることがわかった。
【0005】しかるに、上述の従来の眼鏡レンズ供給シ
ステムは、レンズの処方値を満たし、一定以上の光学性
能を有するレンズの供給を行なうものではあるが、上述
のような新旧レンズの光学性能の差を考慮に入れたもの
ではない。本願発明は、上述の背景の下でなされたもの
であり、旧処方による旧レンズから、新処方による新レ
ンズに変える場合にも、レンズを変えたことによる違和
感の少ないレンズを供給することができる眼鏡レンズ供
給システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めの手段として、第1の手段は、眼鏡レンズの発注側に
設置されたコンピュータと、この発注側コンピュータに
情報交換可能に接続され、眼鏡レンズの処方データ及び
そのレンズ設計データを含む顧客データベースを有する
製造側コンピュータとを備え、前記発注側コンピュータ
と前記製造側コンピュータとは所定の入力操作に応じて
演算処理を行い、互いに情報交換を行いながら眼鏡レン
ズの受・発注処理に必要な処理を行う眼鏡レンズ供給シ
ステムであって、前記製造側コンピュータは、この製造
側コンピュータに前記発注側コンピュータから顧客の眼
鏡レンズの新処方値が送信されたとき、その新処方値に
よるレンズの新設計データの採択もしくは作成を行うと
ともに、その採択もしくは作成の際には、その新設計デ
ータによる新レンズの光学性能と旧処方値に基づく旧設
計データによる旧レンズの光学性能とを近似させること
によって、顧客が旧レンズから新レンズに掛け替えたと
きに実質的に光学性能差に基づく違和感を感じないよう
な新設計データを採択もしくは作成する処理を行う機能
を有することを特徴とする眼鏡レンズ供給システムであ
る。第2の手段は、眼鏡レンズの発注側に設置されたコ
ンピュータと、この発注側コンピュータに情報交換可能
に接続され、眼鏡レンズの処方データ及びそのレンズ設
計データを含む顧客データベースを有する製造側コンピ
ュータとを備え、前記発注側コンピュータと前記製造側
コンピュータとは所定の入力操作に応じて演算処理を行
い、互いに情報交換を行いながら眼鏡レンズの受・発注
処理に必要な処理を行う眼鏡レンズ供給システムであっ
て、前記製造側コンピュータは、この製造側コンピュー
タに前記発注側コンピュータから顧客の眼鏡レンズ新処
方値が送信されたとき、その顧客の旧処方データの有無
を確認するステップと、前記製造側コンピュータに前記
顧客の旧処方データが存在しない場合は、新処方値のレ
ンズの設計データとして新処方値に適合するレンズの設
計データを新たに採択もしくは作成して新レンズを作製
するための設計データとして決定するステップと、前記
顧客の旧処方データがある場合には、前記新処方値のた
めのレンズの新設計データを採択もしくは作成するとと
もに、前記新たに採択もしくは作成された新設計データ
に基づいて設計された新レンズの光学性能と、旧処方値
に適合する旧設計データで設計された旧レンズの光学性
能とを比較する光学性能比較ステップと、前記光学性能
の比較の結果、光学性能差が顧客が旧レンズから新レン
ズに掛け替えたときに実質的に光学性能差に基づく違和
感を感じないような範囲であるときは前記採択もしくは
作成された新設計データを新レンズを作製するための設
計データとして決定し、光学性能差が顧客が旧レンズか
ら新レンズに掛け替えたときに実質的に光学性能差に基
づく違和感を感じないような範囲を超えるときは、前記
範囲を超えないようにするための新たな設計データを新
たに採択もしくは作成を行った後に、前記光学性能比較
ステップに戻り、前記光学性能差が範囲を超えないよう
になるまでその処理を繰り返すステップと、を含む処理
を行う機能を有することを特徴とする眼鏡レンズ供給シ
ステムである。第3の手段は、前記新たに求めた新設計
データを顧客データベースに新規登録あるいは追記更新
することを特徴とする第1又は2の手段にかかる眼鏡レ
ンズ供給システムである。第4の手段は、前記顧客の旧
処方データがある場合には、前記新旧処方値の差を比較
するステップを設け、その差が度数の差の値として、
0.5Dを超えないときは、前記光学性能比較ステップ
を行わずに前記新処方値のためのレンズの新設計データ
を採択もしくは作成してそれを新レンズを作製するため
の設計データとして決定することを特徴とする第1又は
第2の手段にかかる眼鏡レンズ供給システムである。第
5の手段は、前記レンズ設計データは、左右の眼鏡レン
ズの第一屈折面のカーブの差が1D以下になるような設
計データであることを特徴とする第1又は第2の手段に
かかる眼鏡レンズ供給システムである。第6の手段は、
前記光学性能は、非点収差、像面湾曲、歪曲収差のうち
の少なくとも一つであることを特徴とする第1又は第2
の手段にかかる眼鏡レンズ供給システムである。第7の
手段は、前記左右の眼鏡レンズのうちの少なくとも一方
の第一屈折面の曲率の選定は、この曲面が非球面になる
選定であることを特徴とする第1又は第2の手段にかか
る眼鏡レンズ供給システムである。第8の手段は、前記
眼鏡レンズの左眼用及び右眼用のレンズの少なくとも一
つがトーリック面或いはまたアトーリック面を有するこ
とを特徴とする第1又は第2の手段にかかる眼鏡レンズ
供給システムである。第9の手段は、前記顧客データベ
ースは、眼鏡レンズ情報、眼鏡枠情報、処方値、レイア
ウト情報、加工指定情報を含むことを特徴とする第1又
は第2の手段にかかる眼鏡レンズ供給システムである。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本実施例の眼鏡レンズ供給
システムの概略構成を示す図、図2は製造側コンピュー
タのブロック図、図3は受注の処理フローを説明する
図、図4は顧客データベースの内容の一部の例を示す図
である。以下、これらの図面を参照にしながら本発明の
実施の形態にかかる眼鏡レンズ供給システムについて説
明する。
【0008】図1において、発注側には、眼鏡店A,B
や眼科医院C、個人D,E等に、発注側端末コンピュー
タとして、それぞれコンピュータ11、12、13、1
4、15が設置してある。これらは、インターネットや
専用の通信回線を介して、製造側のコンピュータ2と接
続されている。発注側端末コンピュータ11、12、1
3、14、15は、案内画面の案内にしたがって製造側
コンピュータ2と情報交換することによって、眼鏡レン
ズの発注を行うことができるシステムを有する。すなわ
ち、案内画面にしたがって、処方値、レンズ情報やフレ
ーム情報、レイアウト情報等の眼鏡を作成するための情
報を製造側コンピュータ2にデータとして送信するとと
もに、未加工円形レンズ、ヤゲンレンズ、眼鏡などの所
定の発注形態を指定することにより製造側コンピュータ
2からその発注に必要なデータ供給のサービスを受け、
発注処理を行うことができるようになっている。
【0009】製造側コンピュータ2は、処方値等の発注
にかかる顧客情報を発注側コンピュータ11等から受信
し、所定の発注形態に応じてレンズ等を製造し、眼鏡に
組み上げて顧客に提供する。そして、その受注データ及
び加工データも含めて顧客データベースとして管理す
る。なお、この製造側コンピュータ2は、図示しない
が、更に、工場の加工装置や測定装置、あるいは、在庫
管理システム、会計管理システム、発送システム等の受
・発注に関連して必要になる各システムにも接続されて
いる。
【0010】図2に示されるように、製造側コンピュー
タ2は、入・出力部21、演算制御部22、データベー
ス部23等を有する。入・出力部21は、例えば、キー
ボード、マウス、フロッピー(登録商標)ディスク(F
D)、CD−R等による入力手段、ディスプレイ、プリ
ンタ等の出力手段を備えている。演算制御部22は、C
PU,ROM,RAM等から構成されており、通常のコ
ンピュータが備えている一般的な制御プログラムのほか
に、レンズ設計プログラム、光学性能比較プログラム、
レンズ加工プログラム、特殊制御プログラム等が組みこ
まれている。
【0011】レンズ設計プログラムには、データベース
部23とアクセスしながらレンズ凹凸面のカーブ、レン
ズ厚などを計算する光学設計プログラムやレンズ重量計
算プログラムその他のレンズ設計に必要なプログラムが
含まれている。光学性能比較プログラムには、非点収
差、像面湾曲、歪曲収差等のレンズの光学性能を求めて
比較するプログラムが含まれている。レンズ加工プログ
ラムには、データベース23とアクセスしながら、レン
ズ屈折面形状、レンズ玉型形状、ヤゲン加工形状等のレ
ンズ加工に必要なデータをまとめて加工データを作成す
るプログラムが含まれている。
【0012】特殊制御プログラムには、顧客データファ
イル等とアクセスして、データの読み出し、照合、記憶
(一時記憶も含む)、書き込み、更新、新規追加等を実
行するための顧客データ読み出し・書き込みプログラ
ム、データ照合プログラム、あるいは、レンズ形状、レ
ンズ厚比較表などのグラフィック表示プログラム等が含
まれている。データベース部23には、顧客データベー
ス、レンズ設計表(レンズデータテーブル)、レンズ加
工テーブル等が格納されている。
【0013】図4は顧客データベースの内容の一部の例
を示す図であり、ディスプレイ画面に表示される形態で
示すものである。図4(a)に示される例は、顧客のI
D、性別、氏名、電話番号、住所、誕生日、年齢、職
種、趣味、受注ラボ、受注日、受注元名、発注元住所、
発注元電話番号等の個人データを示す表である。また、
図4bに示される例は、「第一回登録処方箋」であり、
特定の顧客が最初に発注したときの処方内容を表にした
もので、近視や乱視等の種別、症状(主訴)、使用目
的、受注回数、レンズ処方値、フレーム処方等のデータ
を表す表である。なお、「SPH」は球面度数、「CY
L」は乱視度数、「AXS」は乱視軸、「ADD」は加
入度、「PD」は瞳孔間距離、「VA」は裸眼視力、
「R」は右眼、「L」左眼を示す。同じ顧客が2回目に
発注を行った場合には、「第二回登録処方箋」が作成さ
れてファイルされる。
【0014】以下、上述の構成を有する眼鏡レンズ供給
システムによって、眼鏡レンズの発注から供給までの処
理を行う例を説明する。 (発注)患者は眼科病院で検眼を受け、その処方値を持
参し、例えば、眼鏡店Aを訪問する。眼鏡店Aでは、設
置されている発注側コンピュータ11の案内画面の案内
に従い、顧客識別情報や処方値等を入力し、眼鏡レンズ
発注に必要な顧客のフレーム仕様や眼鏡加工仕様等を決
定していく。そして、発注側コンピュータ11の発注画
面からインターネットを経由して製造側コンピュータ2
にアクセスし、処方値や各種仕様等を含む顧客発注情報
を送信し、発注処理を実行する。
【0015】(顧客データベースへの問い合わせ)発注
側コンピュータ11等からの発注アクセスがあると、受
注処理が開始される。まず、顧客データベースに対し、
アクセスのあった特定の顧客に関する既存データファイ
ルがあるか否かの問い合わせがなされる。
【0016】(新旧処方値の比較)上記問い合わせの結
果、既存(旧)データ(=過去のデータ)がある場合に
は、これを呼び出す。ない場合には、新処方値を実現す
る新設計データ(レンズ屈折面のカーブ等を定めるデー
タ)を採択もしくは作成し、ファイルに新規登録し、レ
ンズ加工処理等に移行する。既存(旧)データ(=過去
のデータ)がある場合においては、呼び出した旧データ
のなかのレンズ処方値(=旧処方値)と、新規の発注に
際して送信された新データの中のレンズ処方値(=新処
方値)とを比較する。次いで、旧処方値と新処方値との
差が所定範囲内か否かの判断を行う。すなわち、例え
ば、度数の差が0.5ディオプターを超えるか否かを判
断する。なお、ここで、レンズ処方値とは、球面度数
(=いわゆる度数:SPH)、乱視度数(CYL)、乱
視軸(AXS)、加入度(ADD)等をいう。
【0017】(新処方値のレンズ設計データの選択)上
記判断で新旧処方値の差が所定範囲内である場合には、
通常、そのまま新処方に基づく新設計データをレンズ設
計データテーブルから読みだして採択し、ファイルに必
要な追記等の更新登録処理をした後、レンズ加工処理へ
移行する。すなわち、後述する光学性能の比較及びその
比較に基づく設計のやり直し(光学性能の調整)のステ
ップを省く。ただし、新旧処方値の差が所定範囲内であ
る場合においても、新設計データを採択後、自動的に後
述する光学性能の調整(カーブ合わせもふくむ)(=光
学性能の比較及び再設計)を行うようにしてもよい。こ
の場合、新旧の処方値(度数等)が所定範囲内であれ
ば、光学性能の調整の有無は結果的にレンズ設計に実質
的に影響のない場合が多いので省略可能なものである。
一方、新旧処方値の差が所定範囲を超える場合には、上
記光学性能の調整ステップを実施する。
【0018】(新旧レンズの光学性能の比較)次いで、
この新設計データによって設計された新レンズの光学性
能を求め、この新レンズ光学性能と旧レンズの光学性能
とを比較する。なお、ここで、光学性能とは、非点収
差、像面湾曲、歪曲収差等をいう。この新旧レンズの光
学性能の比較の結果、光学性能の差が所定範囲内であれ
ば、その設計データを採用し、ファイル更新登録等を行
ってレンズ加工処理へ移行する。一方、新旧レンズの光
学性能の比較の結果、光学性能の差が所定範囲を超える
場合には、再度、新処方値を実現する別の新設計データ
の採択もしくは作成処理に戻り、光学性能の差が所定範
囲内に収まるまで同様の処理を繰り返す。なお、ここ
で、所定範囲とは、前記光学性能の比較の結果、光学性
能差が顧客が旧レンズから新レンズに掛け替えたときに
実質的に光学性能差に基づく違和感を感じないような範
囲を意味する。これらの範囲は、非点収差、像面湾曲、
歪曲収差等に応じて経験的に求められる。
【0019】以上が、本実施の形態にかかる眼鏡レンズ
供給システムの概要であるが、以下、光学性能を所定範
囲内に収めるためのレンズ設計データの採択もしくは作
成方法(=光学設計)の具体例について説明する。な
お、これらの例では、物点が無限遠にある場合として設
計する。
【0020】(レンズ設計データの採択もしくは作成方
法)まず、マイナスレンズの例について説明する。例え
ば、前回の処方(旧処方;旧レンズ)では、球面度数と
して−2D(ディオプター)の処方がなされ、今回の処
方(新処方;新レンズ)では−4Dの処方がなされてい
るとする。すなわち、旧処方が左右眼共に−2Dであっ
たものが、新処方では近視が進み左右眼共に−4Dにな
ったものとする。
【0021】新処方値の設計データ採択のステップにい
たると、レンズ設計プログラムが起動し、データベース
部23から、あらかじめ種々の処方に応じて作成されて
ある球面設計のレンズの設計表(レンズデータテーブ
ル)が読み出される。図5及び図6は−2.0D及びー
4.0Dの球面設計のレンズの設計表(レンズデータテ
ーブル)の例を示す図である。レンズの屈折率は1.50で
ある。図7及び図8は上記表の値で設計した新、旧のレ
ンズの非点収差図である。これらの図の縦軸は視野の角
度(単位:°)を、横軸は光軸上の屈折力を基準とした
非点収差(単位:D、メリディオナル方向(m)とサジ
タル方向(s)との差分(m−s))をそれぞれ示す。
【0022】図7及び図8から、新設計になる新レンズ
の非点収差が旧レンズに比較して悪化していることがわ
かる。非点収差が悪化すると顧客に違和感を与えるおそ
れが高い。特に掛け替えたときに視野周辺での収差の悪
化が違和感の原因になりやすいと考えられる。そこで、
この実施の形態においては、球面設計の−4Dレンズの
第1面を、以下に説明する方法によって非球面化するこ
とによって非点収差を改善する。図9は非球面設計によ
って得られる新レンズの非点収差図を示す図である。た
だし、この非球面設計においては、頂点曲率半径は変え
ないものとする。図8及び図9からわかるように第1面
を非球面化することによって非点収差が改善されること
がわかると共に−2Dの非点収差図である図7に示され
る場合と光学性能が同等であることがわかる。
【0023】(光学性能を同等にするレンズ設計方法)
上述の非球面設計によって、光学性能を同等にする曲率
を有する曲面を求める方法としては、Spencerの
式及び光線追跡法を利用した手法がある。図10は光線
追跡法の原理説明図である。尚、ここでは便宜上、プラ
スレンズを例にして説明する。図10は、遠視用レンズ
で、物体は有限距離にあるとしての説明図である。回旋
点CRから、光軸Aとθの角度をなす光線lを逆向きに
送って、レンズLの第一屈折面L1の頂点O1から前方
に距離aにある物体平面を貫く点Pの位置を定める。こ
の光線lを主光線と呼ぶ。次に、P点を発し、上記主光
線lについて、レンズLを屈折した後のサジタル方向の
像位置sと、メリディナル方向の像位置mとを算出し、
非点収差(m−s)の量を計算する(詳しくは、応用物
理 第26巻 第5号 1957 第206〜210頁
参照)。この場合、回旋点CRとレンズLの第二屈折面
L2の頂点O2との距離bを25mmとする。なお、b
の値は、欧米では27mmが用いられる。
【0024】レンズの曲面を求める設計式は、下記のS
pencerの式(詳しくは、「J.Opt.Soc.
Am.52(1962)672」を参照)を用いる。
【数1】 ただし、 n:2以上の整数 X:光軸からの距離がρである非球面上の1点から、非
球面頂点の接平面に下ろした垂線の距離 C:非球面頂点での基準球面の曲率(C=1/R R:
頂点曲率半径) ρ:光軸からの距離 K:円錐係数 An:ρ2nの項の非球面係数
【0025】上記手法により、第2屈折面の曲率半径及
び中心厚を求めた後、収差最適化手法により、非点収差
が所定量以下になるようにK、Anを決める。ところで
一般に、眼鏡レンズの屈折力(度数)は、近似的に第一
屈折面の屈折力と第二屈折面の屈折力との和であって、
ディオプター(以下Dで示す)という単位で表される。
第一屈折面及び第二屈折面の屈折力(面屈折力)は、そ
の面の曲率ρ(単位は1/m、曲率半径R=1/ρ)と
レンズの素材の屈折率nとにより以下の式のように定義
される。 面屈折力=(n−1)×ρ=(n−1)/R…(1) なお、眼鏡レンズの第一屈折面の屈折力は特にベースカ
ーブと呼ばれる。また、非球面におけるレンズカーブの
計算は頂点曲率半径を用いて計算する。
【0026】(左右眼の処方が異なった場合の例)次
に、例えば、前回(旧)の処方(旧レンズ)が左右眼共
に−2Dであり、今回(新)の処方が左眼が−2D、右
眼が−4Dであった場合の例を説明する。つまり何らか
の原因で右眼のみ近視が進んだ場合である。レンズ設計
プログラムにより、上記の場合と同様に、あらかじめ種
々の処方に応じて作成されてある球面設計のレンズの設
計表(レンズデータテーブル)が読み出される。図11
及び図12は左眼−2.0D、右眼ー4.0Dの球面設
計のレンズの設計表(レンズデータテーブル)の例を示
す図である。レンズの屈折率は1.50である。
【0027】図13及び図14は図11及び図12の表
の値で設計したレンズの非点収差図である。これらの図
の縦軸は視野の角度(単位:°)を、横軸は光軸上の屈
折力を基準とした非点収差(単位:D、メリディオナル
方向(m)とサジタル方向(s)との差分(m−s))
を、それぞれ示す。これらの図からわかるように近視が
進んだ右眼のレンズの光学性能が悪化していることがわ
かる。そのことによって掛け替えたときに違和感を与え
てしまう。
【0028】ところで、眼鏡レンズにおいてレンズの形
状を表す場合、曲率半径と共にカーブ(面屈折力)とい
う概念が用いられることは周知のことである。このカー
ブは上述の(1)式で計算される。なお、(1)式にお
いて、Rは曲率半径で単位はm(メートル)、nはレン
ズの屈折率を示す。(1)式を用いてそれぞれの第1面
(第一屈折面)のカーブを計算すると、3.99Dと
2.99Dである。この例の場合、新、旧の処方でのレ
ンズで、第1面(第一屈折面)のカーブ差が、1Dであ
る。
【0029】このように、一般に左右眼の処方が異なる
ときベースカーブも異なる。その相違が顕著であるとき
(1D以上)、眼鏡としての美観を損なってしまう。こ
の例のように、片眼だけ近視が進んだ場合、上述したよ
うに光学性能が悪化するだけでなく、眼鏡としての美観
を損なってしまう。そこで、左右眼レンズのベースカー
ブをそろえるとともに光学性能を前回の処方の時と同等
にする設計を行う。
【0030】(ベースカーブをそろえる設計方法)この
設計は、まずカーブ差をなくすために、−4D側のレン
ズに以下の指標を満足するように、第一屈折面と第二屈
折面との曲面形状の決定を行う。 (a)設計の基準は、第一屈折面を近似カーブで非球面
設計にすること。 (b)光学性能として非点収差の性能を損なわないこ
と。 図15は再設計して得た新処方レンズ(非球面−4.0
D)の曲率半径等を示す表である。レンズの屈折率は1.
50である。表において非球面である第一面曲率半径は第
一面の頂点曲率半径を示す。非球面におけるレンズカー
ブの計算は頂点曲率半径を用いて計算する(以下同
じ)。
【0031】この表から明らかなように、この新設計レ
ンズは、第1面(第一屈折面)に対して、レンズ形状に
非球面設計を使用して、125.647mm(3.98
D)にしており、レンズカーブ差も1D以内に修正され
ている。また、図16は新設計して得た新処方レンズの
非点収差図である。図13及び図16から明らかなよう
に、光学性能的を再設計前のものとほぼ同程度に維持し
つつ、外観上の見栄えを著しく改善できたことがわか
る。
【0032】この例のように左右眼レンズのベースカー
ブをそろえ眼鏡としての美観を保持しつつ、光学性能を
前回の処方の時と同等にする設計を行うことができる。
そのことによって掛け替えたときに違和感を感じないで
済むと同時に眼鏡としての美観を保持することができ
る。
【0033】上記例において、非点収差を同等になるよ
うにしたが、非点収差・像面湾曲・歪曲収差のうち少な
くとも一つがほぼ同等であるようにしても良い。眼鏡レ
ンズにおいてザイデルの5収差のうち瞳径が眼鏡レンズ
と比べて小さく、眼鏡レンズの焦点距離が長いため(す
なわちFナンバーが大きい暗い光学系であるため)及び
眼の限界解像角が約1′とあまり小さくないことから球
面収差及びコマ収差は度の強いレンズを除いて、考慮す
る必要はないことがわかる。
【0034】(製造側コンピュータ内の顧客データベー
ス内に同一の顧客のデータがない場合)この場合、新た
に光学設計を行い、この設計データを顧客データベース
に登録するとともにレンズ加工の指示を出す。ただ、こ
こでは、左右眼の処方が異なるときやベースカーブの相
違が顕著であるとき、眼鏡としての美観や光学性能が異
なる場合がある。そこで、左右眼レンズのベースカーブ
そろえることを行う。この左右眼の処方が異なるときの
光学設計について説明する。
【0035】上述した通り、左右眼の処方が異なる場合
一般にレンズの第一面(物体側)の曲率が異なる。眼鏡
の見栄え(美観)という観点から検討すると、個人差は
あるものの、左右のレンズのカーブ差がおおむね1D以
上になると、左右のレンズに外観上の相違のあることが
認識され、左右のアンバランスを感ずる度合いが高くな
ることが分かった。そこで、本実施の形態では、これ以
上のカーブ差があれば、光学性能のバランスが異常なも
のとして、再設計のプログラムを実行するようにしてあ
る。
【0036】例えば、左眼が−1D、右眼が−3Dの処
方がなされているとする。既存のレンズ設計プログラム
では、あらかじめ処方に応じて作成されてある球面設計
のレンズの設計表が選択され、その表の値を用いた設計
がなされる。図17は球面設計のレンズの設計表の例を
示す図である。尚、レンズの屈折率は1.50である。
図19及び図20は図17の表の設計値によるレンズの
非点収差図である。この図を見ると良好に非点収差の補
正がされていることが分かる。(1)式を用いてそれぞ
れの第一面のカーブを計算すると5.50D、4.25
Dである。この例の場合、カーブ差が、1.25Dもあ
るため外観上見栄えが良くないのは容易に理解される。
【0037】そこで、上記と同様にして、カーブ差をな
くすための設計を−1D側のレンズに行う。カーブを変
更すると光学性能も悪化してしまうので−1D側の第1
面を−3Dとのカーブ差をなくすと共に非球面を用いて
光学性能が悪化するのを補うようにする。図18は再設
計して得たレンズ(左眼)の曲率半径等を示す表であ
る。この表から明らかなように、この再設計レンズは、
第1面(第一屈折面)レンズカーブ差も1D以内に修正
されている。
【0038】図21は再設計して得たレンズ(右眼)の
非点収差図である。図21から明らかなように、光学性
能的を再設計前のものとほぼ同程度以上に維持しつつ、
外観上の見栄えを著しく改善できたことがわかる。ま
た、左右のレンズのベースカーブを浅い方のカーブに合
わせたが、必ずしも浅い方を常に基準とする必要はな
い。深い方のカーブに合わせてもよい。
【0039】なお、乱視の処方のためレンズの第二面に
トーリック面或いはアトーリック面を採用する場合があ
るが本実施の形態は、これらの処方のものにも適用でき
ることは勿論である。ここで、トーリック面とは直交す
る2つの主経線を有し、各主経線は球面形状で構成され
ているものをいい、アトーリック面とはその各主経線が
非球面形状で構成されているものをいう。
【0040】また、上記例においては、予め用意された
レンズデータテーブルが球面設計の新、旧の処方レンズ
であったが、このレンズデータテーブルは非球面設計の
ものであってもかまわない。また、上記例において、予
め用意されたレンズデータテーブルが単焦点の左右眼レ
ンズであったが、このレンズデータテーブルは多焦点レ
ンズあるいは累進焦点レンズであってもかまわない。と
いうのは、例えば遠用部(遠方視するときに使う部分)
のカーブを揃え、光学性能を同等にすることも可能であ
る。
【0041】(レンズ加工)上述のようにして、レンズ
設計データが採択されると、この採択された設計データ
を含むデータの更新登録又は新規登録がなされ、レンズ
加工ステップに移行する。レンズ加工ステップは、レン
ズ設計データ等に基づいた加工データの採択もしくは算
出、座標変換、加工原点や加工軸の決定、レンズ加工前
のコバ厚確認計算、レンズ屈折面の創成加工、レンズを
フレーム形状に削る縁摺り加工、レンズの縁にヤゲンを
形成するヤゲン加工等の処理及び作業等からなる。製造
側コンピュータ2に接続された工場の各種加工装置の制
御用コンピュータに加工関連データが送られて実行され
る。
【0042】加工されたレンズは、発送システム、会計
システム等を介し、眼鏡店あるいは眼科医院等を通して
眼鏡が顧客に届く。そして、新たに更新あるいは登録さ
れたデータベースは次回の受注のために役立てることが
可能になる。また、図17のように、発注側の要望に応
じて光学性能やレンズの中心厚、縁厚、重量、レンズの
断面図などのデータをグラフィック処理して発注側のコ
ンピュータに転送してもよい。特に、前回の処方値やレ
ンズデータに基づく光学性能やレンズの中心厚、縁厚、
重量、レンズの断面図などのデータと今回のものと比較
することもできる。
【0043】上述の実施の形態にかかる眼鏡レンズの供
給システムによれば、顧客データベースを有効に用いる
ことによって、顧客に最適な眼鏡レンズを供給すること
が可能になる。また、顧客データベースを受注を受ける
度に更新することによって電子カルテのように扱うこと
ができるため、顧客の処方値の遍歴をたどることがで
き、医学的に活用することが可能になる。さらに、受注
を受ける度に光学性能を検討し、必要に応じて光学設計
をしているので常に顧客に最適な光学性能を有する眼鏡
レンズを提供できる。また、左右眼のいずれかが破損し
た場合片眼だけ受注するが、この場合残った方のレンズ
の光学性能さえ分かれば本システムを適用してそのメリ
ットを十分に受けることが可能である。また、本実施例
ではネットワークシステムは製造側コンピュータと発注
側コンピュータとをインターネットを介しての事例を紹
介したが、インターネットの他に専用回線等使用でき
る。さらに、製造側コンピュータと受注側コンピュータ
とをつなぐネットワークは、直接的のみならず、サーバ
ーを介する態様、または、サーバーから複数の製造側コ
ンピュータを介する方法等の間接的、複数の単位ユニッ
トの組み合わせ等の態様も含むことは勿論である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、新旧レ
ンズの光学性能の差が所定範囲になるようにすることに
より、旧処方による旧レンズから、新処方による新レン
ズに変える場合にも、レンズを変えたことによる違和感
の少ないレンズを供給することができる眼鏡レンズ供給
システムを得ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態にかかる眼鏡レンズ供給システム
の概略構成を示す図である。
【図2】 製造側コンピュータのブロック図である。
【図3】 受注の処理フローを説明する図である。
【図4】 顧客データベースの内容の一部の例を示す図
である。
【図5】 −2.0Dの球面設計のレンズの設計表(レ
ンズデータテーブル)を示す図である。
【図6】 −4.0Dの球面設計のレンズの設計表(レ
ンズデータテーブル)を示す図である。
【図7】 −2.0Dの非点収差図である。
【図8】 −4.0Dの非点収差図である。
【図9】 再設計して得た新処方レンズ(非球面−4.
0D)の収差図である。
【図10】 光線追跡法の原理説明図である。
【図11】 −2.0Dの球面設計のレンズの設計表
(レンズデータテーブル)を示す図である。
【図12】 ー4.0Dの球面設計のレンズの設計表
(レンズデータテーブル)を示す図である。
【図13】 −2.0Dの非点収差図である。
【図14】 −4.0Dの非点収差図である。
【図15】 再設計して得た新処方レンズ(非球面−
4.0D)の曲率半径等を示す表である。
【図16】 図15の設計表によるレンズの非点収差図
である。
【図17】 球面設計のレンズの設計表の例を示す図で
ある。
【図18】 再設計して得たレンズ(−1.0D)の曲
率半径等を示す表である。
【図19】 図17の表の設計値(−1.0D)による
レンズの非点収差図である。
【図20】 図17の表の設計値(−3.0D)による
レンズの非点収差図である。
【図21】 図18の表の設計値(−1.0D)による
レンズの非点収差図である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 眼鏡レンズの発注側に設置されたコンピ
    ュータと、この発注側コンピュータに情報交換可能に接
    続され、眼鏡レンズの処方データ及びそのレンズ設計デ
    ータを含む顧客データベースを有する製造側コンピュー
    タとを備え、前記発注側コンピュータと前記製造側コン
    ピュータとは所定の入力操作に応じて演算処理を行い、
    互いに情報交換を行いながら眼鏡レンズの受・発注処理
    に必要な処理を行う眼鏡レンズ供給システムであって、 前記製造側コンピュータは、この製造側コンピュータに
    前記発注側コンピュータから顧客の眼鏡レンズの新処方
    値が送信されたとき、その新処方値によるレンズの新設
    計データの採択もしくは作成を行うとともに、その採択
    もしくは作成の際には、その新設計データによる新レン
    ズの光学性能と旧処方値に基づく旧設計データによる旧
    レンズの光学性能とを近似させることによって、顧客が
    旧レンズから新レンズに掛け替えたときに実質的に光学
    性能差に基づく違和感を感じないような新設計データを
    採択もしくは作成する処理を行う機能を有することを特
    徴とする眼鏡レンズ供給システム。
  2. 【請求項2】 眼鏡レンズの発注側に設置されたコンピ
    ュータと、この発注側コンピュータに情報交換可能に接
    続され、眼鏡レンズの処方データ及びそのレンズ設計デ
    ータを含む顧客データベースを有する製造側コンピュー
    タとを備え、前記発注側コンピュータと前記製造側コン
    ピュータとは所定の入力操作に応じて演算処理を行い、
    互いに情報交換を行いながら眼鏡レンズの受・発注処理
    に必要な処理を行う眼鏡レンズ供給システムであって、 前記製造側コンピュータは、 この製造側コンピュータに前記発注側コンピュータから
    顧客の眼鏡レンズ新処方値が送信されたとき、その顧客
    の旧処方データの有無を確認するステップと、 前記製造側コンピュータに前記顧客の旧処方データが存
    在しない場合は、新処方値のレンズの設計データとして
    新処方値に適合するレンズの設計データを新たに採択も
    しくは作成して新レンズを作製するための設計データと
    して決定するステップと、 前記顧客の旧処方データがある場合には、前記新処方値
    のためのレンズの新設計データを採択もしくは作成する
    とともに、前記新たに採択もしくは作成された新設計デ
    ータに基づいて設計された新レンズの光学性能と、旧処
    方値に適合する旧設計データで設計された旧レンズの光
    学性能とを比較する光学性能比較ステップと、 前記光学性能の比較の結果、光学性能差が顧客が旧レン
    ズから新レンズに掛け替えたときに実質的に光学性能差
    に基づく違和感を感じないような範囲であるときは前記
    採択もしくは作成された新設計データを新レンズを作製
    するための設計データとして決定し、光学性能差が顧客
    が旧レンズから新レンズに掛け替えたときに実質的に光
    学性能差に基づく違和感を感じないような範囲を超える
    ときは、前記範囲を超えないようにするための新たな設
    計データを新たに採択もしくは作成を行った後に、前記
    光学性能比較ステップに戻り、前記光学性能差が範囲を
    超えないようになるまでその処理を繰り返すステップ
    と、を含む処理を行う機能を有することを特徴とする眼
    鏡レンズ供給システム。
  3. 【請求項3】 前記新たに求めた新設計データを顧客デ
    ータベースに新規登録あるいは追記更新することを特徴
    とする請求項1又は2記載の眼鏡レンズ供給システム。
  4. 【請求項4】 前記顧客の旧処方データがある場合に
    は、前記新旧処方値の差を比較するステップを設け、そ
    の差が度数の差の値として、0.5Dを超えないとき
    は、前記光学性能比較ステップを行わずに前記新処方値
    のためのレンズの新設計データを採択もしくは作成して
    それを新レンズを作製するための設計データとして決定
    することを特徴とする請求項1又は2記載の眼鏡レンズ
    供給システム。
  5. 【請求項5】 前記レンズ設計データは、左右の眼鏡レ
    ンズの第一屈折面のカーブの差が1D以下になるような
    設計データであることを特徴とする請求項1又は2記載
    の眼鏡レンズ供給システム。
  6. 【請求項6】 前記光学性能は、非点収差、像面湾曲、
    歪曲収差のうちの少なくとも一つであることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の眼鏡レンズ供給システム。
  7. 【請求項7】 前記左右の眼鏡レンズのうちの少なくと
    も一方の第一屈折面の曲率の選定は、この曲面が非球面
    になる選定であることを特徴とする請求項1又は2記載
    の眼鏡レンズ供給システム。
  8. 【請求項8】 前記眼鏡レンズの左眼用及び右眼用のレ
    ンズの少なくとも一つがトーリック面或いはまたアトー
    リック面を有することを特徴とする請求項1又は2記載
    の眼鏡レンズ供給システム。
  9. 【請求項9】 前記顧客データベースは、眼鏡レンズ情
    報、眼鏡枠情報、処方値、レイアウト情報、加工指定情
    報を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の眼鏡レ
    ンズ供給システム。
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