JP2003075771A - 簡易動画型3次元画像表示システム - Google Patents

簡易動画型3次元画像表示システム

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JP2003075771A
JP2003075771A JP2001261797A JP2001261797A JP2003075771A JP 2003075771 A JP2003075771 A JP 2003075771A JP 2001261797 A JP2001261797 A JP 2001261797A JP 2001261797 A JP2001261797 A JP 2001261797A JP 2003075771 A JP2003075771 A JP 2003075771A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で3次元動画を表示することがで
きる簡易動画型3次元画像表示システムを提供する。 【解決手段】 白色点光源アレイと、これに対向して配
した、光の強度及びカラーの空間的重み付けを行う機能
を持ったカラー透過空間分布フィルタとを具え、これら
によりあたかも3次元カラー物体が存在し、そこからの
カラー散乱光であるかのような光線群を生成することに
よって立体カラー画像を再生し、前記白色点光源アレイ
及びカラー透過空間分布フィルタの相対位置及び相対角
を変化させる駆動部をさらに具え、前記駆動部の動作に
よって再生立体画像を動かすように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3次元画像、特に
動画を表示するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】3次元(3D)画像、特に動画の記録再
生は、画像情報メディアにおいて最も重要なもので、情
報、放送、映画、エンターテインメントと多方面の分野
で有用であり、将来大きな産業となる可能性を持つの
で、今まで、国内外を問わず、多くの企業、大学、ある
いは民間、公共研究機関で試みられているが、まだこれ
といったものが得られていないのが現状である。
【0003】本願人は先に、物体からの散乱光に相当す
る光線群を、白色点光源アレイとその前部に置いたカラ
ー空間フィルタにより人為的に生成し、3D画像を創出
する「光線再生法」を考案し、出願している(特願平9
−43542)。しかし、この方法では、点光源アレイ
やその近傍にあるフィルタ部周辺に像を再現できないと
いう問題があった。そこでこの光線再生法に加えて、こ
の方法では光線数が多くとれない点光源、空間フィルタ
近傍にはパララックス法を併用した、像再生位置と眼の
合焦位置との間に矛盾のない立体像を再生する方法を提
案し、実験的にも実証している(特願2000−261
222)。
【0004】3D画像を得るには、像フィルタ部として
時間的に書き換え可能な液晶パネルなどを用いればよ
い。しかし、3D画像再生には2次元(2D)画像再生
に比べて非常に大きい画像情報が必要で、2D画像では
十分な解像度を持つ現在の液晶パネルでは解像度が不足
し、あるいはまた例えそのような高解像度のものが得ら
れたとしても非常に高価なものになるなど、3D動画の
実現化には問題を抱えている。
【0005】一方、用途によっては、例えば、電飾広告
看板などでは、簡単な画像でも足りる場合が結構ある。
高価な高画素数の液晶を用いなくても、安価な構成で簡
易動画像が得られればこのような用途に十分に役に立
つ。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したことを鑑み、
本発明は、簡単な構成で3次元動画を表示することがで
きる簡易動画型3次元画像表示システムを提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による簡易動画型
3次元画像表示システムは、白色点光源アレイと、これ
に対向して配した、光の強度及びカラーの空間的重み付
けを行う機能を持ったカラー透過空間分布フィルタとを
具え、これらによりあたかも3次元カラー物体が存在
し、そこからのカラー散乱光であるかのような光線群を
生成することによって立体カラー画像を再生し、前記白
色点光源アレイ及びカラー透過空間分布フィルタの相対
位置及び相対角を変化させる駆動部をさらに具え、前記
駆動部の動作によって再生立体画像を動かすように構成
したことを特徴とする。
【0008】本発明による簡易動画型3次元画像表示シ
ステムの他の実施形態は、前記白色点光源アレイの代わ
りに白色光源と白色散乱板とピンホールアレイの組み合
わせを用いたことを特徴とする。
【0009】本発明による簡易動画型3次元画像表示シ
ステムのさらに他の実施形態は、前記カラー透過空間分
布フィルタから観測者までの間に1枚以上のレンズを配
したことを特徴とする。
【0010】本発明による簡易動画型3次元画像表示シ
ステムのさらに他の実施形態は、再生立体像がパララッ
クス法によってより立体的に見えるように前記カラー透
過空間分布フィルタを構成したことを特徴とする。
【0011】本発明による簡易動画型3次元画像表示シ
ステムのさらに他の実施形態は、画像が記録されている
パネルとマイクロレンズアレイあるいはピンホールアレ
イを具え、インテグラルホトグラフィの原理によって立
体像再生を行い、前記パネルとマイクロレンズアレイあ
るいはピンホールアレイの相対位置及び角度を変化させ
る駆動部をさらに具え、この駆動部の動作によって再生
立体像を動かすように構成したことを特徴とする。
【0012】本発明による簡易動画型3次元画像表示シ
ステムのさらに他の実施形態は、画像が記録されている
パネルとパララックスバリアを具え、パララックスバリ
ア法の原理によって立体像再生を行い、前記パネルとパ
ララックスバリアの相対位置及び角度を変化させる駆動
部をさらに具え、この駆動部の動作によって再生立体像
を動かすように構成したことを特徴とする。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、前記白色点光源アレイ
とカラー透過空間分布フィルタの相対位置及び相対角を
変化させることにより、前記カラー透過空間分布フィル
タのパターンを変えることなく再生立体画像を動かすこ
とができる。像フィルタと観測者との間にレンズを配す
ることにより、再生立体像の位置を後方又は前方に移動
することが可能になる。本発明の原理を、パララックス
法を併用した光源再生法や、インテグラルホトグラフィ
や、パララックスバリア法による3次元画像表示システ
ムに適用し、同様の効果を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、上記で引用した特願平
9−43542の光線再生法の延長線上にあり、その問
題点を解決しようとして新たに考案されたものである。
そこでまず光線再生法について間単に説明する。図1
は、立体視の原理を示す線図である。図1では、方位、
距離の異なる2点P、Qを観測物体としている。観測者
へ向かってくる光線の方向で物体の方位がわかり、点物
体を見通す両眼の視差角で距離が察知される。ここでは
光線を有限数の線で表しているが、実際には光線は無数
にあると考えられる。このような光線を生成すれば、現
実には観測物体の2点P、Qがなくても、観測者にはこ
れらの2点が実際に存在するかのように立体的に見える
はずである。これらのような光線を有限数であるが人為
的に生成し、立体像を観測できるようにしたのが光線再
生法である。
【0015】図2は光線再生法による3次元画像表示シ
ステムの基本構成を示す線図である。ここでは、無数の
光線を再現することは不可能であるので、面状に白色点
光源が分布した白色点光源アレイ2を通る光線だけを再
現する方法をとっている。点光源アレイ2とこれに対向
して置かれた像フィルタ4上で点光源1つ1つに対応し
て空間の1点のみ透過可能な点型像フィルタを配すれ
ば、この2点(点光源と透過点)を結ぶ直線方向に進む
カラーのついた光線が再生される。これらの光源が1点
P’にレンズ(図示せず)で集光されるなら、あたかも
P’からの光線が来ているように観測者には観測され
P’が3次元的に見えるのである。図に示したように観
測像を表示部(白色点光源アレイと像フィルタ)の前部
(観測者側)および後部(観測者と反対側)のいずれに
おいても形成できる。
【0016】3次元物体は点の集合であり、像フィルタ
に点ではなく3次元物体を構成する光線軌跡が記録され
ておれば、この構成で3次元物体が再現される。
【0017】上記で引用した特願2000−26122
2によれば、さらに、再生光線が少なくなり、光線再生
法では像再生が困難な白色点光源アレイや像フィルタの
近傍での3D像再生にはパララックス法(画像のある位
置は描かれているところだが、立体像を見るように目の
位置により見え方が異なるようにしたもの)を用いるこ
とにより、再生装置の後方から前方の広い範囲で目に不
自然さが少なく3次元像を見ることも可能になってい
る。図3はこの改良型光線再生法による3次元画像表示
システムの構成の一例を示す線図である。実際の違いは
像フィルタ4’への画像の書き方に少し注意を払うこと
だけである。
【0018】次に、本発明による簡易動画型3次元画像
表示システムについて説明する。図4は、その一実施形
態の基本構成を示す線図である。白色点光源アレイ12
から出た光線は、像フィルタ14によって適当な強度と
色付けをされた光線再生型の3D像を造る光線群に変換
される。点光源アレイと像フィルタの相対的位置(x,
y,z方向)相対的角(x,y,z軸周りの回転)のす
べてあるいはその一部を変えることのできる駆動部16
が点光源アレイ12もしくは像フィルタ14に接続され
ている。駆動部の駆動により、点光源から眼に入ってく
る光線が異なったものになり、観測位置から観測される
像の形状が変化して、結果として再生3D像が動くこと
になる。この再生3次元像移動の基本原理については後
で点像を例にして詳しく述べる。
【0019】図5は、本発明による簡易動画型3次元画
像表示システムの他の実施形態の基本構成を示す線図で
ある。ここでは図4の点光源アレイ12が白色光源18
とピンホールアレイ20の組み合わせで代用されてい
る。他は図4の構成と同じである。
【0020】図6は、本発明による簡易動画型3次元画
像表示システムのさらに他の実施形態の基本構成を示す
線図である。上述した実施形態との違いは、像フィルタ
14と観測者の間にレンズ22を挿入した点である。こ
のレンズ22の使用により、元の再生3D像を別のとこ
ろに結像させ、再生像の位置を後方あるいは前方へ変更
することが可能になる。図6は像フィルタ14近傍の3
D像がレンズ22により前方に移され、完全に宙に浮い
て再現されている例を示している。
【0021】図7は、本発明による簡易動画型3次元画
像表示システムにおける再生3次元画像移動の基本原理
を説明する図である。図7において、位置CFAにある
像フィルタ14上には光線生成用の透過部A,A
,...,Aが描かれており、白色光源アレイの
1つの光源Sを出た光線のうち、Aを通る光線L
が生成される。同様にSからAを通る光線L、さ
らに同様にL,...,Lと光線が生成され、これ
らが1点PAを通るように設定されていれば、観測者は
PAの点に点像PAを見ることができる。そこでもし像
フィルタ14が位置CFAが微少移動して位置CFBま
で動いたとすると、A,A,A,...,A
位置がそれに従ってB,B,B,...,B
移動することになり、生成される光線もL’,
’,L’,...,L’と変化する。移動が少
ない範囲では移動した光線もまた1点(PBとする)を
通過するので、結局この像フィルタ14の移動の結果、
点像がPAからPBに移動したことになる。
【0022】像フィルタ14の移動は、x,y,zいず
れの方向であっても同様に再生像がそれぞれx方向、y
方向、z方向に移動する。もちろんこれらが組み合わさ
った移動も可能である。さらに微小な範囲では、像フィ
ルタ14が点光源アレイ12に対し、相対的に回転して
も再生像は移動回転する。さらに、これらのような移動
は相対的であるので、像フィルタ14が停止していて点
光源アレイ12を動かしても同様の効果がある。また、
後方の像の場合も動きは前方の像とは動きが反転して移
動するが、このような動きも動画として利用できる。
【0023】一般の3次元像は点像の集まりであるの
で、このような相対移動により、3次元像も移動をす
る。もちろんその位置により移動距離、方位が変わるた
め、全体としては単なる移動というより伸び、縮み、ひ
ねり、回転なども加わり、かなり複雑な変化をさせるこ
とが可能になる。例えば、前方に頭、後方にお尻がある
動物では、首とお尻が逆の動きをするので、絶妙な首振
り尻振りダンスも像フィルタの平行移動だけで可能とな
る。図8は、本発明による簡易動画型3次元画像表示シ
ステムによるネズミの尻振りダンスの再生実験結果の写
真撮影例である。(A)は静止再生像を様々な視点から
写真撮影したもので、非常に広い視角で異なる面が見
え、立体像再生されていることがわかる。次に(B)で
は像フィルタを水平移動させ、簡易動画を生成した場合
の同一視角から撮影した写真の例である。顔の向き、ボ
ールの位置から、前脚の出方、さらに尻尾や後脚の出方
が変化し、動画となっていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 立体視の原理を示す線図である。
【図2】 光線再生法の基本構成を示す線図である。
【図3】 改良型光線再生法による3次元画像表示シス
テムの構成の一例を示す線図である。
【図4】 本発明による簡易動画型3次元画像表示シス
テムの一実施形態の基本構成を示す線図である。
【図5】 本発明による簡易動画型3次元画像表示シス
テムの他の実施形態の基本構成を示す線図である。
【図6】 本発明による簡易動画型3次元画像表示シス
テムのさらに他の実施形態の基本構成を示す線図であ
る。
【図7】 本発明による簡易動画型3次元画像表示シス
テムにおける再生3次元画像移動の基本原理を説明する
図である。
【図8】 本発明による簡易動画型3次元画像表示シス
テムによるネズミの尻振りダンスの再生実験結果の写真
撮影例であり、(A)は静止再生像を様々な視点から撮
影した写真であり、(B)は簡易動画を生成した場合の
同一視角から撮影した写真である。
【符号の説明】
2、12 白色点光源アレイ 4、4’、14 像フィルタ 16 駆動部 18 白色光源 20 ピンホールアレイ 22 レンズ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白色点光源アレイと、これに対向して配
    した、光の強度及びカラーの空間的重み付けを行う機能
    を持ったカラー透過空間分布フィルタとを具え、これら
    によりあたかも3次元カラー物体が存在し、そこからの
    カラー散乱光であるかのような光線群を生成することに
    よって立体カラー画像を再生し、前記白色点光源アレイ
    及びカラー透過空間分布フィルタの相対位置及び相対角
    を変化させる駆動部をさらに具え、前記駆動部の動作に
    よって再生立体画像を動かすように構成したことを特徴
    とする簡易動画型3次元画像表示システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の簡易動画型3次元画像
    表示システムにおいて、前記白色点光源アレイの代わり
    に白色光源と白色散乱板とピンホールアレイの組み合わ
    せを用いたことを特徴とする簡易動画型3次元画像表示
    システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の簡易動画型3次
    元画像表示システムにおいて、前記カラー透過空間分布
    フィルタから観測者までの間に1枚以上のレンズを配し
    たことを特徴とする簡易動画型3次元画像表示システ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載の簡易動画型
    3次元画像表示システムにおいて、再生立体像がパララ
    ックス法によってより立体的に見えるように前記カラー
    透過空間分布フィルタを構成したことを特徴とする簡易
    動画型3次元画像表示システム。
  5. 【請求項5】 画像が記録されているパネルとマイクロ
    レンズアレイあるいはピンホールアレイを具え、インテ
    グラルホトグラフィの原理によって立体像再生を行い、
    前記パネルとマイクロレンズアレイあるいはピンホール
    アレイの相対位置及び角度を変化させる駆動部をさらに
    具え、この駆動部の動作によって再生立体像を動かすよ
    うに構成したことを特徴とする簡易動画型3次元画像表
    示システム。
  6. 【請求項6】 画像が記録されているパネルとパララッ
    クスバリアを具え、パララックスバリア法の原理によっ
    て立体像再生を行い、前記パネルとパララックスバリア
    の相対位置及び角度を変化させる駆動部をさらに具え、
    この駆動部の動作によって再生立体像を動かすように構
    成したことを特徴とする簡易動画型3次元画像表示シス
    テム。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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