JP2003075744A - 光マイクロスキャナの製造方法、光マイクロスキャナ、及び光マイクロスキャナアレイ - Google Patents

光マイクロスキャナの製造方法、光マイクロスキャナ、及び光マイクロスキャナアレイ

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JP2003075744A
JP2003075744A JP2001269259A JP2001269259A JP2003075744A JP 2003075744 A JP2003075744 A JP 2003075744A JP 2001269259 A JP2001269259 A JP 2001269259A JP 2001269259 A JP2001269259 A JP 2001269259A JP 2003075744 A JP2003075744 A JP 2003075744A
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mirror
optical
manufacturing
microscanner
substrate
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Takashi Ogaki
傑 大垣
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細で高密度なスキャナを容易にアレイ化す
ることを可能とする光マイクロスキャナの製造方法、光
マイクロスキャナ、及び光マイクロスキャナアレイを提
供する。 【解決手段】 透明基板6上に電析用電極パターン1に
よる塗布電析用電極6とミラー駆動部用パターン2によ
るミラー駆動部3とを形成させた後、マスク部4を積層
し、これをエッチングして塗布電析用電極6に開口部5
を形成する。次に、第2ステップにおいて電析を行い、
ミラー部7を形成する。その後、第3ステップでマスク
部4を除去する。これにより、図1の(d)に示すよう
に、基板上領域を有効に活用した光マイクロスキャナア
レイが成形される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光マイクロスキャ
ナの製造方法、光マイクロスキャナ、及び光マイクロス
キャナアレイに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、微細なミラー面を回転光走査する
ことで、スキャニングをおこなう光スキャナでは、ミラ
ー両側にばね部を形成すると共にばね部を矩形波状に形
成して光走査用素子を構成していた。
【0003】このような構成を有する従来技術として、
特開昭63−85765号公報が開示するところの画像
形成装置が存在する。(以下、従来技術1とする) 従来技術1における偏向子110は、図5に示すよう
に、反射ミラー112と駆動コイル111とが同一板材
上に設けられ、これらが回転指示棒として機能するリガ
メント113と一体成形されている。
【0004】また、従来技術1が開示するところの偏光
子を改良した技術として、特開平9−97305号公報
が開示するところの光スキャナ装置における光偏向素子
が存在する。
【0005】従来技術2における光偏向素子210は、
図6に示すように、反射ミラー205とバネ部235と
圧電素子206とが同一板材上に設けられ、圧電素子2
06がバネ部235を駆動することにより反射ミラー2
05がZ軸を中心に回転するよう構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
従来技術が開示するところの光スキャナ装置では、圧電
素子を駆動源としてミラー外に設けているのでミラーに
比べて素子が大きくなり、各ミラーを微細化することが
難しく、更に、各ミラーをアレイ化することが困難であ
るという問題が存在する。
【0007】また、このような問題が存在するために、
上記従来技術による光スキャナ装置では、スキャンニン
グ速度が遅くなり、プロジェクター等の大型ディスプレ
イへ応用する点に技術的課題を有している。また、これ
は、高画質なスキャニングへの対応が不可能という問題
も有している。
【0008】従って、本発明は、上記問題に鑑みなされ
たもので、微細で高密度なスキャナを容易にアレイ化す
ることを可能とする光マイクロスキャナの製造方法、光
マイクロスキャナ、及び光マイクロスキャナアレイを提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】係る目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、ミラー面を駆動し光をスキ
ャンさせる光マイクロスキャナを形成する光マイクロス
キャナの製造方法であって、透明基板上に形成された電
析電極の開口部に、電析によりミラー部を形成すること
を特徴としている。
【0010】これにより、請求項1記載の発明によれ
ば、微細で高密度なスキャナを容易にアレイ化すること
が可能となる。
【0011】即ち、ガラス、樹脂等の透明基板を用いて
いるので、鏡面状態の電析裏面で光をスキャンすること
ができる。またフォトリソと電析をもちいたプロセスを
行うため、微細化、アレイ化が容易で量産性に優れたプ
ロセスをとることができる。
【0012】さらに、請求項2記載の発明は、ミラー部
の駆動電極と電析電極とを形成させた後、開口部を設
け、開口部にミラー部を形成することを特徴としてい
る。
【0013】これにより、請求項2記載の発明によれ
ば、ミラー駆動用回路をあらかじめ形成しているので集
積化を容易に行うことができる。
【0014】さらに、請求項3記載の発明は、電析電極
を、透明電極で形成することを特徴としている。
【0015】これにより、請求項3記載の発明によれ
ば、電極としてインジウム・スズ酸化物(ITO)等の
透明電極を用いているので、裏面からの光をさえぎるこ
となく高効率でスキャンすることができる。
【0016】さらに、請求項4記載の発明は、ミラー部
を形成した透明基板の面に対向する位置に、ミラー部の
駆動電極が形成された基板を設けることを特徴としてい
る。
【0017】これにより、請求項4記載の発明によれ
ば、ミラー裏面部に駆動用基板が配置されているので回
路等により光路をさえぎるられることがない。
【0018】さらに、請求項5記載の発明は、ミラー部
の表面をテフロンコートすることを特徴としている。
【0019】これにより、請求項5記載の発明によれ
ば、電析金属で形成されたミラー部表面にテフロンコー
トが行われているため耐久性を向上させることができ
る。
【0020】また、請求項6記載の発明は、ミラー面を
駆動し光をスキャンさせる光マイクロスキャナを形成す
る光マイクロスキャナの製造方法であって、基板上に基
板と反対の面をミラーとするミラー部を形成することを
特徴としている。
【0021】これにより、請求項6記載の発明によれ
ば、微細で高密度なスキャナを容易にアレイ化すること
が可能となる。
【0022】即ち、電析表面をミラーとして用いている
ので、電極等の遮蔽物がなくより単純な構成のスキャナ
とすることができる。
【0023】さらに、請求項7記載の発明は、基板と前
記ミラー部との間に、ミラー部を駆動するための配線を
形成することを特徴としている。
【0024】これにより、請求項7記載の発明によれ
ば、ミラー下面に駆動回路が埋め込まれているため集積
化を容易に行うことができる。
【0025】さらに、請求項8記載の発明は、ミラー部
の表面を光沢電析金属でカバーすることを特徴としてい
る。
【0026】これにより、請求項8記載の発明によれ
ば、電極最表面を光沢金属材料でカバーしているので、
ミラーの反射効率を向上させることができる。
【0027】さらに、請求項9記載の発明は、ミラー部
が、円形、楕円形、四角形、正方形、長方形、角が丸く
整形された四角形、三角形、正三角形、六角形、正六角
形のいずれかの形状であることを特徴としている。
【0028】これにより、請求項10記載の発明によれ
ば、さまざまなミラーパターンを選択することにより、
用途ごとに最適な設計をすることができる。
【0029】さらに、請求項10記載の発明は、ミラー
部が、磁性材料で形成されることを特徴としている。
【0030】これにより、請求項10記載の発明によれ
ば、磁性材料によりミラー部が形成されているので、駆
動方法として磁気を用いることができる。
【0031】さらに、請求項11記載の発明は、ミラー
部とミラー部の振動駆動源とを分けて構成することを特
徴としている。
【0032】これにより、請求項11記載の発明によれ
ば、駆動源がミラー形成部と別個に形成されているた
め、ミラー部構造がシンプルとなり、高歩留まりで製造
することができる。
【0033】また、請求項12記載の発明は、ミラー面
を駆動し光をスキャンさせる光マイクロスキャナであっ
て、透明基板上に設けられた電析電極に形成されたミラ
ー部を有することを特徴としている。
【0034】これにより、請求項12記載の発明によれ
ば、微細で高密度なスキャナを容易にアレイ化すること
が可能となる。
【0035】即ち、ガラス、樹脂等の透明基板を用いて
いるので、鏡面状態の電析裏面で光をスキャンすること
ができ、またフォトリソと電析をもちいたプロセスを行
うために、微細化、アレイ化が容易で量産性に優れたプ
ロセスをとることができるスキャナを容易に集積形成さ
せているため、安価で高機能なマイクロスキャナレイを
実現することができる。
【0036】また、請求項13記載の発明は、ミラー面
を駆動し光をスキャンさせる光マイクロスキャナであっ
て、基板上に基板と反対の面をミラーとして形成された
ミラー部を有することを特徴としている。
【0037】これにより、請求項13記載の発明によれ
ば、微細で高密度なスキャナを容易にアレイ化すること
が可能となる。
【0038】即ち、電析表面をミラーとして用いている
ので、電極等の遮蔽物がなくより単純な構成であり、且
つ、微細なスキャナを容易に集積形成させているため、
安価で高機能なマイクロスキャナレイを実現することが
できる。
【0039】また、請求項14記載の発明は、ミラー面
を駆動し光をスキャンさせる光マイクロスキャナがアレ
イ状に配置された光マイクロスキャナアレイであって、
透明基板上に設けられた電析電極に形成されたミラー
部、又は、基板上に該基板と反対の面をミラーとして形
成されたミラー部が、同一面内に複数配列されているこ
とを有することを特徴としている。
【0040】これにより、請求項14記載の発明によれ
ば、微細で高密度なスキャナを容易にアレイ化すること
が可能となる。
【0041】また、複数のマイクロスキャナが面上に配
列されているため、プロジェクタ等の大型画面表示用の
ディバイスへ応用することが可能となる。
【0042】
【発明の実施の形態】〔発明の特徴〕本発明を説明する
にあたり、本発明の特徴となる点を以下に挙げる。
【0043】まず、本発明は、微細なミラー面を駆動し
光をスキャンさせるマイクロスキャナの形成方法であっ
て、ガラス、樹脂フィルム等の透明基板上に形成させた
電極開口部より、電析によってミラー部を形成させるこ
とを特徴とするものである。
【0044】さらに、本発明は、上記のマイクロスキャ
ナの形成方法において、電析電極とミラー駆動用電極と
を形成させた後、電析開口部を設け、ミラー部を形成
し、ミラーの駆動を行うことを特徴とするものである。
【0045】また、本発明は、上記のマイクロスキャナ
の形成方法において、電析電極をITO等の透明電極と
することを特徴とするものである。
【0046】また、本発明は、上記のマイクロスキャナ
の形成方法において、ミラー部を形成させた透明基板に
対向する位置に駆動用電極パターンを形成させた基板を
積層させることを特徴とするものである。
【0047】さらに、本発明は、上記のマイクロスキャ
ナの形成方法において、電析金属表面にテフロンコート
したことを特徴とするものである。
【0048】また、本発明は、微細なミラー面を駆動し
光をスキャンさせるマイクロスキャナの形成方法であっ
て、基板上に形成させた電析金属表面をミラーとして用
いることを特徴とするものである。
【0049】さらに、本発明は、上記のマイクロスキャ
ナの形成方法において、ミラー部下にミラー駆動用配線
を形成させたことを特徴とするものである。
【0050】また、本発明は、上記のマイクロスキャナ
の形成方法において、電析金属最表面層を光沢電析金属
でカバーすることを特徴とするものである。
【0051】さらに、本発明は、上記の形成方法により
形成されたマイクロスキャナが面内に複数個配置されて
いることを特徴とするものである。
【0052】さらに、本発明は、上記の形成方法により
形成されたマイクロスキャナのミラー部形状が、円形、
正方形、長方形、正三角形、六角形等になっていること
を特徴とするものである。
【0053】さらに、本発明は、上記の形成方法により
形成されたマイクロスキャナのミラー部が、磁性材料に
より形成されていることを特徴とするものである。
【0054】さらに、本発明は、上記のマイクロスキャ
ナの形成方法において、ミラー部外に振動駆動源を設
け、この振動駆動源によりミラー部を共振させることを
特徴とするものである。
【0055】以下、上記の特徴を備えた本発明を好適に
実施した形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0056】〔第1の実施形態〕まず、本発明の第1の
実施形態について、以下に説明する。
【0057】図1は、本実施形態における光マイクロス
キャナアレイの形成プロセスを段階的に示す概略図であ
る。
【0058】図1を参照すると、本発明による形成プロ
セスでは、第1ステップにおいて、ガラスや樹脂フィル
ム等を用いて成形された透明基板6上に、電析用電極パ
ターン1による塗布電析用電極6とミラー駆動部用パタ
ーン2によるミラー駆動部3とを形成させた後、レジス
ト、PMMA、感光性ポリイミド等を用いてマスク部4
を積層し、これをエッチングして塗布電析用電極6に開
口部5を形成する(図1の(a)参照)。但し、このス
テップにおいて形成する塗布電析用電極6は、インジウ
ム・スズ酸化物(ITO)等を用いて形成した透明電極
とするとよい。
【0059】次に、ミラー部7を形成するために、第2
ステップにおいて電析を行う(図1の(b)参照)。こ
の時の電析材料としては、ニッケル、コバルト、銅、ク
ロム、パーマロイ、In、Fe-Ni、Co-P、Ni-Co、Ni-Co-P
等の磁性材料が挙げられる。また、このミラー部7の表
面にテフロンコート等の保護加工を施すとよい。
【0060】その後、第3ステップでマスク部4を除去
する(図1の(c)参照)。これにより、図1の(d)
に示すように、透明基板6越しに光をスキャンさせる光
マイクロスキャナアレイが成形される。
【0061】但し、第2ステップにおいて形成したミラ
ー部7に関しては、電析金属の表面をミラーとして機能
させるよう構成することも可能であるし、また、電析さ
せた金属の表面に光沢電析金属をカバーすることでミラ
ー部7を形成することも可能である。
【0062】また、本実施形態では、ミラー部7と透明
基板10との間にミラー駆動用の配線を形成するとよ
い。
【0063】このように、本実施形態では、ミラー部7
外にミラー部7を振動駆動させるためのミラー駆動部3
を設け、また、ミラー駆動部3が形成されるミラー駆動
部用パターン2の領域とミラー部7が形成される領域と
を、同一平面上に設けるのでなく、重なるように構成す
ることで、基板上領域を有効に活用することが可能とな
り、微細で高密度なスキャナを容易にアレイ化すること
が可能となる。また、本実施形態で形成されるミラー部
7の例は、第3の実施形態において説明する。
【0064】〔第2の実施形態〕また、第1の実施形態
では、同一透明基板6上に電析用電極パターン1とミラ
ー駆動部用パターン2とを形成したが、本実施形態で
は、ミラー駆動部用パターン2を、透明基板6と対向配
置した基板10上に設ける構成とする。
【0065】図2は、本実施形態による光マイクロスキ
ャナアレイの構成を示す図である。
【0066】図2を参照すると、本実施形態では、電析
用電極パターン1による塗布電析用電極6を形成させた
後、レジスト、PMMA、感光性ポリイミド等を用いて
マスク部4を積層し、これをエッチングして塗布電析用
電極6に開口部5を形成し、その後、電析により形成さ
れたミラー部7を有する透明基板10と、ミラー駆動部
用パターン2によりミラー駆動部3が形成された基板2
0と、を対向配置させた構成となっている(図2の
(a))。
【0067】また、本実施形態において形成された光マ
イクロスキャナアレイは、第1の実施形態と同様に、図
2の(b)に示すように、透明基板10を透過した光を
反射するよう構成されている。
【0068】また、本実施形態において、第1の実施形
態と同様の構成には、同一の符号を付して説明してい
る。
【0069】また、本実施形態でも、ミラー部7と透明
基板10との間にミラー駆動用の配線を形成するとよ
い。
【0070】これにより、本実施形態では、第1の実施
形態と同様に、このように、本実施形態では、ミラー部
7外にミラー部7を振動駆動させるためのミラー駆動部
3を設け、また、ミラー駆動部3が形成されるミラー駆
動部用パターン2の領域とミラー部7が形成される領域
とを、同一平面上に設けるのでなく、重なるように構成
することで、基板上領域を有効に活用することが可能と
なり、微細で高密度なスキャナを容易にアレイ化するこ
とが可能となる。また、本実施形態において形成される
ミラー部7の例も、第3の実施形態で説明する。
【0071】〔第3の実施形態〕また、上記の第1又は
第2の実施形態で形成したミラー部7の構成の例を、第
3の実施形態として図3に示す。
【0072】図3は、本実施形態において例示するミラ
ー部7の上視図を示す外観図である。図3を参照する
と、本実施形態では、ミラー部7の上部から見た構成と
して、円形(a)と、角が丸く整形された四角形(b)
と、正六角形(c)と、を例示している。
【0073】これらの構成は、ミラー部7を効率良く配
列させるための形状の一例である。また、本実施形態に
よるミラー部7の形状には、円形、角が丸く整形された
四角形、正六角形のほかに、楕円形や四角形や正方形や
長方形や三角形や正三角形や六角形等を適用することが
可能である。
【0074】このように、本実施形態では、ミラー部7
を可能な限り隙間なく、効率的に基板上へ配列させるこ
とにより、微細で高密度なスキャナを容易にアレイ化す
ることが可能となる。但し、これらの構成は、本発明の
主旨を逸脱しない限り、種々変形して実施することが可
能である。
【0075】〔第4の実施形態〕また、上記第1又は第
2の実施形態では、基板としてガラスや樹脂フィルム等
からなる透明基板6を用い、ミラー部7がこれを透過し
た光を反射させる、即ち、ミラー部7を光の入射面に対
して透明基板6を介在させる側に設けていたが、本実施
形態では、これを基板を介在させない側、即ち、光の入
射側に設けるよう構成する。
【0076】図4は、本実施形態における光マイクロス
キャナアレイの形成プロセスを段階的に示す概略図であ
る。
【0077】図4を参照すると、本発明による形成プロ
セスでは、第1ステップにおいて、基板6(透明なもの
でなく、通常のものでよい)上に、電析用電極パターン
1による塗布電析用電極6とミラー駆動部用パターン2
によるミラー駆動部3とを形成させた後、レジスト、P
MMA、感光性ポリイミド等を用いてマスク部4を積層
し、これをエッチングして塗布電析用電極6に開口部5
を形成し、この開口部5に、更に、ミラー形成用パター
ン43により塗布電析用電極46を形成する(図4の
(a)参照)。但し、ミラー形成用パターン43による
塗布電析用電極46の形成にあたっては、塗布電析用電
極6をマスク部4と同一の高さまで積層させることで、
開口部5を形成するプロセスを省略して、塗布電析用電
極46を形成することが可能となる。また、このステッ
プにおいて形成する塗布電析用電極6,46は、インジ
ウム・スズ酸化物(ITO)等を用いて形成した透明電
極とするとよい。
【0078】次に、ミラー部7を形成するために、第2
ステップにおいて電析を行う(図4の(b)参照)。こ
の時の電析材料としては、第1の実施形態と同様に、ニ
ッケル、コバルト、銅、クロム、パーマロイ、In、Fe-N
i、Co-P、Ni-Co、Ni-Co-P等が挙げられる。また、この
ミラー部47の表面にテフロンコート等の保護加工を施
すとよい。
【0079】その後、第3ステップでマスク部4を除去
する(図4の(c)参照)。これにより、図4の(d)
に示すように、基板40を介さずに光をスキャンさせる
光マイクロスキャナアレイが成形される。
【0080】但し、第2ステップにおいて形成したミラ
ー部47に関しては、電析金属の表面をミラーとして機
能させるよう構成することも可能であるし、また、電析
させた金属の表面に光沢電析金属をカバーすることでミ
ラー部47を形成することも可能である。
【0081】また、本実施形態でも、ミラー部47と透
明基板10との間にミラー駆動用の配線を形成するとよ
い。
【0082】このように、本実施形態では、第1の実施
形態と同様に、ミラー部47外にミラー部47を振動駆
動させるためのミラー駆動部3を設け、また、ミラー駆
動部3が形成されるミラー駆動部用パターン2の領域と
ミラー部47が形成される領域とを、同一平面上に設け
るのでなく、重なるように構成することで、基板上領域
を有効に活用することが可能となり、微細で高密度なス
キャナを容易にアレイ化することが可能となる。
【0083】また、本実施形態によるミラー部47の形
状も、第3の実施形態で説明した形状を適用することが
可能である。
【0084】〔応用〕また、上記各実施形態で説明した
光マイクロスキャナアレイを同一面上に配列させること
により、大型のプロジェクタ装置等に応用させることも
容易である。
【0085】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1記載の
発明は、ミラー面を駆動し光をスキャンさせる光マイク
ロスキャナを形成する光マイクロスキャナの製造方法で
あって、透明基板上に形成された電析電極の開口部に、
電析によりミラー部を形成することを特徴としているた
め、微細で高密度なスキャナを容易にアレイ化すること
が可能となる。
【0086】即ち、ガラス、樹脂等の透明基板を用いて
いるので、鏡面状態の電析裏面で光をスキャンすること
ができる。またフォトリソと電析をもちいたプロセスを
行うため、微細化、アレイ化が容易で量産性に優れたプ
ロセスをとることができる。
【0087】さらに、請求項2記載の発明は、ミラー部
の駆動電極と電析電極とを形成させた後、開口部を設
け、開口部にミラー部を形成することを特徴としている
ため、ミラー駆動用回路をあらかじめ形成しているので
集積化を容易に行うことができる。
【0088】さらに、請求項3記載の発明は、電析電極
を、透明電極で形成することを特徴としているため、電
極としてインジウム・スズ酸化物(ITO)等の透明電
極を用いているので、裏面からの光をさえぎることなく
高効率でスキャンすることができる。
【0089】さらに、請求項4記載の発明は、ミラー部
を形成した透明基板の面に対向する位置に、ミラー部の
駆動電極が形成された基板を設けることを特徴としてい
るため、ミラー裏面部に駆動用基板が配置されているの
で回路等により光路をさえぎるられることがない。
【0090】さらに、請求項5記載の発明は、ミラー部
の表面をテフロンコートすることを特徴としているた
め、電析金属で形成されたミラー部表面にテフロンコー
トが行われているため耐久性を向上させることができ
る。
【0091】また、請求項6記載の発明は、ミラー面を
駆動し光をスキャンさせる光マイクロスキャナを形成す
る光マイクロスキャナの製造方法であって、基板上に基
板と反対の面をミラーとするミラー部を形成することを
特徴としているため、電析表面をミラーとして用いてい
るので、微細で高密度なスキャナを容易にアレイ化する
ことが可能となる。
【0092】即ち、電極等の遮蔽物がなくより単純な構
成のスキャナとすることができる。
【0093】さらに、請求項7記載の発明は、基板と前
記ミラー部との間に、ミラー部を駆動するための配線を
形成することを特徴としているため、ミラー下面に駆動
回路が埋め込まれているため集積化を容易に行うことが
できる。
【0094】さらに、請求項8記載の発明は、ミラー部
の表面を光沢電析金属でカバーすることを特徴としてい
るため、電極最表面を光沢金属材料でカバーしているの
で、ミラーの反射効率を向上させることができる。
【0095】さらに、請求項9記載の発明は、ミラー部
が、円形、楕円形、四角形、正方形、長方形、角が丸く
整形された四角形、三角形、正三角形、六角形、正六角
形のいずれかの形状であることを特徴としているため、
さまざまなミラーパターンを選択することにより、用途
ごとに最適な設計をすることができる。
【0096】さらに、請求項10記載の発明は、ミラー
部が、磁性材料で形成されることを特徴としているた
め、磁性材料によりミラー部が形成されているので、駆
動方法として磁気を用いることができる。
【0097】さらに、請求項11記載の発明は、ミラー
部とミラー部の振動駆動源とを分けて構成することを特
徴としているため、駆動源がミラー形成部と別個に形成
されているため、ミラー部構造がシンプルとなり、高歩
留まりで製造することができる。
【0098】また、請求項12記載の発明は、ミラー面
を駆動し光をスキャンさせる光マイクロスキャナであっ
て、透明基板上に設けられた電析電極に形成されたミラ
ー部を有することを特徴としているため、微細で高密度
なスキャナを容易にアレイ化することが可能となる。
【0099】即ち、ガラス、樹脂等の透明基板を用いて
いるので、鏡面状態の電析裏面で光をスキャンすること
ができ、またフォトリソと電析をもちいたプロセスを行
うために、微細化、アレイ化が容易で量産性に優れたプ
ロセスをとることができるスキャナを容易に集積形成さ
せているため、安価で高機能なマイクロスキャナレイを
実現することができる。
【0100】また、請求項13記載の発明は、ミラー面
を駆動し光をスキャンさせる光マイクロスキャナであっ
て、基板上に基板と反対の面をミラーとして形成された
ミラー部を有することを特徴としているため、電析表面
をミラーとして用いているので、電極等の遮蔽物がなく
より単純な構成であり、且つ、微細なスキャナを容易に
集積形成させているため、微細で高密度なスキャナを容
易にアレイ化することが可能となる。
【0101】即ち、安価で高機能なマイクロスキャナレ
イを実現することができる。
【0102】また、請求項14記載の発明は、ミラー面
を駆動し光をスキャンさせる光マイクロスキャナがアレ
イ状に配置された光マイクロスキャナアレイであって、
透明基板上に設けられた電析電極に形成されたミラー
部、又は、基板上に該基板と反対の面をミラーとして形
成されたミラー部が、同一面内に複数配列されているこ
とを有することを特徴としているため、微細で高密度な
スキャナを容易にアレイ化することが可能となる。
【0103】また、複数のマイクロスキャナが面上に配
列されているため、プロジェクタ等の大型画面表示用の
ディバイスへ応用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による光マイクロスキ
ャナアレイの形成プロセスの概略を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態による光マイクロスキ
ャナアレイの構成を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施形態において例示する光マ
イクロスキャナの上面図を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施形態による光マイクロスキ
ャナアレイの形成プロセスの概略を示す図である。
【図5】従来技術1における偏向子の構成を示す図であ
る。
【図6】従来技術2における光偏向素子の構成を示す図
である。
【符号の説明】
1 電析用電極パターン 2 ミラー駆動部用パターン 3 ミラー駆動部 4 マスク部 5 開口部 6、46 塗布電析用電極 7、47 ミラー部 10 透明基板 20、40 基板 43 ミラー形成用パターン

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミラー面を駆動し光をスキャンさせる光
    マイクロスキャナを形成する光マイクロスキャナの製造
    方法であって、 透明基板上に形成された電析電極の開口部に、電析によ
    りミラー部を形成することを特徴とする光マイクロスキ
    ャナの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ミラー部の駆動電極と前記電析電極
    とを形成させた後、前記開口部を設け、該開口部に前記
    ミラー部を形成することを特徴とする請求項1記載の光
    マイクロスキャナの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記電析電極を、透明電極で形成するこ
    とを特徴とする請求項1記載の光マイクロスキャナの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記ミラー部を形成した前記透明基板の
    面に対向する位置に、前記ミラー部の駆動電極が形成さ
    れた基板を設けることを特徴とする請求項1記載の光マ
    イクロスキャナの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ミラー部の表面をテフロン(登録商
    標)コートすることを特徴とする請求項1から4のいず
    れか1項に記載の光マイクロスキャナの製造方法。
  6. 【請求項6】 ミラー面を駆動し光をスキャンさせる光
    マイクロスキャナを形成する光マイクロスキャナの製造
    方法であって、 基板上に該基板と反対の面をミラーとするミラー部を形
    成することを特徴とする光マイクロスキャナの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記基板と前記ミラー部との間に、該ミ
    ラー部を駆動するための配線を形成することを特徴とす
    る請求項6記載の光マイクロスキャナの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ミラー部の表面を光沢電析金属でカ
    バーすることを特徴とする請求項6記載の光マイクロス
    キャナの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記ミラー部は、円形、楕円形、四角
    形、正方形、長方形、角が丸く整形された四角形、三角
    形、正三角形、六角形、正六角形のいずれかの形状であ
    ることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記
    載の光マイクロスキャナの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記ミラー部は、磁性材料で形成され
    ることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記
    載の光マイクロスキャナの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記ミラー部と該ミラー部の振動駆動
    源とを分けて構成することを特徴とする請求項1又は6
    記載の光マイクロスキャナの製造方法。
  12. 【請求項12】 ミラー面を駆動し光をスキャンさせる
    光マイクロスキャナであって、 透明基板上に設けられた電析電極に形成されたミラー部
    を有することを特徴とする光マイクロスキャナ。
  13. 【請求項13】 ミラー面を駆動し光をスキャンさせる
    光マイクロスキャナであって、 基板上に該基板と反対の面をミラーとして形成されたミ
    ラー部を有することを特徴とする光マイクロスキャナ。
  14. 【請求項14】 ミラー面を駆動し光をスキャンさせる
    光マイクロスキャナがアレイ状に配置された光マイクロ
    スキャナアレイであって、 透明基板上に設けられた電析電極に形成されたミラー
    部、又は、基板上に該基板と反対の面をミラーとして形
    成されたミラー部が、同一面内に複数配列されているこ
    とを有することを特徴とする光マイクロスキャナアレ
    イ。
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