JP2003073895A - 被メッキ品保持用の治具 - Google Patents

被メッキ品保持用の治具

Info

Publication number
JP2003073895A
JP2003073895A JP2001267979A JP2001267979A JP2003073895A JP 2003073895 A JP2003073895 A JP 2003073895A JP 2001267979 A JP2001267979 A JP 2001267979A JP 2001267979 A JP2001267979 A JP 2001267979A JP 2003073895 A JP2003073895 A JP 2003073895A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plated
vertical
article
pressing member
jig
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001267979A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3756091B2 (ja
Inventor
Kenji Osako
賢二 大迫
Kenichi Uematsu
健一 植松
Takafumi Kida
貴文 木田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kidaseiko KK
Original Assignee
Kidaseiko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kidaseiko KK filed Critical Kidaseiko KK
Priority to JP2001267979A priority Critical patent/JP3756091B2/ja
Publication of JP2003073895A publication Critical patent/JP2003073895A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3756091B2 publication Critical patent/JP3756091B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続電気メッキでは、被メッキ品をレールに
吊り下げ状態で移動させるために治具が用いられる。こ
の治具は、被メッキ品のサイズ(殊に板厚)に関して汎
用性のないものであった。 【解決手段】 被メッキ品Wにおける左右の縦辺を縦桟
16と押圧部材18との間で挟持状にすると共に、押圧
部材18に設けたバネ19で被メッキ品Wを縦桟16へ
押圧付勢させ、この状態のまま断面コ字状をしたクリッ
プ具20でこれらを肉厚方向両外側から挟持させる構造
であるので、クリップ具20の嵌め込みにより、バネ1
9は必然的に被メッキ品Wの板厚に応じた圧縮を行うよ
うになり、結果、板厚の異なる被メッキ品Wに対しても
汎用性が確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続電気メッキに
おいて使用される被メッキ品保持用の治具に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】プリント基板等の板状の被メッキ品を電
気メッキするに際し、この被メッキ品を保持した治具を
メッキ槽上方に架設されたレールに吊り下げ、メッキ槽
に被メッキ品が浸漬する状態が維持されるようにしつ
つ、治具を移動させる連続電気メッキが知られている
(例えば特開2000−54197号公報等参照)。こ
の場合、レールは陰極電極を兼ねており、また治具はそ
の全体として導電性を有しているので、上記メッキ槽内
では、この槽内に設けられた電極に対して印加される陽
極電流と上記レールを介して被メッキ品に印加される陰
極電流との間でメッキ処理(被メッキ品に対するメッキ
被膜の形成)が行われることになる。
【0003】ところで、上記治具に対して被メッキ品を
保持させるための構造としては、治具に対して被メッキ
品の外形と略同じ大きさのフレーム部を具備させてお
き、このフレーム部に被メッキ品を重合状態にさせたう
えで、これらフレーム部と被メッキ品との外周部にバネ
クリップを挟持状に被せ(バネクリップの付勢方向は挟
持とは逆向きとなる「開」方向とする)、更にこのバネ
クリップまわりに断面コ字状の保持部材を嵌め付ける構
造(特公開2000−290797号公報参照)や、フ
レーム部における左右の縦辺に被メッキ品の左右両側縁
を差し込む溝を設けておくと共に、このフレーム部自体
を後方に(両側の溝間隔が広がる方向)に屈曲できるよ
うにして被メッキ品の左右両側縁を抱き込ませるような
構造(特公平11−335897号公報参照)等、様々
なものが提案されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特公開2000−29
0797号公報に記載された公知構造において、フレー
ム部とバネクリップとの間には、このバネクリップへ保
持部材を嵌め付けた状態下として、被メッキ品の板厚に
略等しい隙間を形成させたものとなっている。そのた
め、仮に、被メッキ品として所定板厚より薄いものをフ
レーム部とバネクリップとの間に挟み込み、これらに保
持部材を嵌め付けても、被メッキ品はガタガタの状態の
ままで確実に止め付けることはできない。また反対に、
被メッキ品として所定板厚より分厚いものをフレーム部
とバネクリップとの間に挟み込むと、そもそもこれらに
対して保持部材を嵌め付けることができず、結果とし
て、被メッキ品の止め付けができないものである。
【0005】このように、この公知構造では、保持でき
る被メッキ品がその板厚に関して限定される(汎用性が
ない)ことになる。また特公平11−335897号公
報に記載されたようにフレーム部自体を屈曲させること
で被メッキ品の左右両側縁を抱き込ませるようにした公
知構造では、被メッキ品の着脱にそれ相応の操作力を必
要とし、作業が面倒且つ重労働になるということがあっ
た。このように、従来、治具に対して被メッキ品を保持
させるために提案されていた各種の公知構造では、いず
れも種々様々な理由から満足できるものではなかった。
殊に、被メッキ品として、板厚の異なるものに対しての
汎用性を持たせることが困難であった。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、板状をした被メッキ品の着脱が簡単且つ軽快
な操作で行え、またその保持状態は移動中の振動等によ
って位置ズレを起こすことのない確実なものとし、更に
板厚の異なる被メッキ品に対してもある程度の汎用性は
確保できるようにした被メッキ品保持用の治具を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は次の手段を講じた。即ち、本発明に係る被
メッキ品保持用の治具は、レールへの引っ掛けが可能と
されたハンガー部と、このハンガー部の下部に設けられ
て被メッキ品を着脱可能な状態に保持するフレーム部と
を有したものであり、またこのうちフレーム部は、左右
一対の縦桟と、横桟と、押圧部材と、バネと、クリップ
具とを有したものとなっている。
【0008】なお、言うまでもなくこの治具は、ハンガ
ー部及びフレーム部を通じた全体として導電性を有した
ものであって、レールからの陰極電流がフレーム部によ
って保持する被メッキ品に対して印加可能になってい
る。縦桟は、被メッキ品における左右の縦辺をそれぞれ
重合状態にしつつ支持可能にしたところで、横桟は、こ
れら両縦桟を互いに連結することによって被メッキ品に
おける上下の横辺をそれぞれ重合状態にしつつ支持可能
にしたところである。従って、これら縦桟と横桟とでフ
レーム部としての門型又は枠型の外形が構成される。
【0009】押圧部材は各縦桟に対して設けられたもの
で、各縦桟に被メッキ品における縦辺の一方面が重合さ
れたときに、この被メッキ品の他面側(即ち、縦桟へ向
けられるのとは反対側の面)に重合可能とされるもので
ある。この押圧部材は、縦桟の外縁部側に対して、その
長手方向へ軸心を向けて設けられたヒンジ部を介して揺
動自在に連結しておくのが好適である。バネは、縦桟又
は押圧部材の少なくとも一方に設けられたものであっ
て、これら縦桟と押圧部材との間で挟持される被メッキ
品を、同他方へ向けて押圧付勢する(このバネが例えば
押圧部材に設けられているのであれば縦桟へ向けて押圧
付勢するという意味)ものである。
【0010】クリップ具は断面コ字状に形成されたもの
で、縦桟、被メッキ品、バネ、及び押圧部材が互いに重
合状態とされたときにこれら全体に対してその肉厚方向
両外側から嵌め込んで挟持可能になっている。このよう
なクリップ具の嵌め込みにより、縦桟と押圧部材とが、
それらの間に設けられたバネを圧縮させながら対向押圧
されるようになる。すなわち、このクリップ具の嵌め込
みにより、縦桟と押圧部材との重合間で被メッキ品の挟
持保持が可能となるものであり、このように挟持保持さ
れた被メッキ品は、バネのバネ力によってガタツキのな
い安定した保持状態とされるものである。
【0011】そして、このように被メッキ品の保持をバ
ネのバネ力によって行っているため、バネの圧縮度合に
応じた被メッキ品の板厚調整が可能になっている。従っ
てこのことが、保持可能な被メッキ品の板厚に汎用性を
持たせられることの根拠となる。このようなクリップ具
は、前記縦桟に対してその板厚を貫通する方向へ軸心を
向けた枢軸まわりに揺動自在に連結するのが好適であ
る。なお、フレーム部は、被メッキ品のサイズ変更に合
わせて縦桟間隔を可変にしておくのが好適である。
【0012】また横桟は、被メッキ品における上下の横
辺に対応して上下一対設けられたものとするのが好適で
あり、この場合、被メッキ品のサイズ変更によってその
下辺位置が上下するときには、下部側に位置付けられる
横桟を追従的に位置変更可能とするか、又は補助横桟を
追加可能とする構造にしておくのが好適である。このよ
うにすると、被メッキ品の保持状態を一層安定したもの
にできるばかりでなく、被メッキ品がメッキ槽内のメッ
キ液に浸漬された場合に、縦桟や押圧部材によって支持
された被メッキ品の縦辺と、下側の横桟で支持された被
メッキ品の下辺との間で電位差を生じることがなくなる
ので、被メッキ品において均一なメッキ被膜が得られる
ようになるといった利点に繋がる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づき説明する。図2は、本発明に係る被メッキ品
保持用の治具1における一実施形態を示している。この
治具1は、プリント基板等の板状を呈する被メッキ品W
を保持するためのものであって、メッキ槽(図示略)の
上方に架設されたレール2に吊り下げられた状態で、こ
のレール2に付設された爪送り装置の送り爪3に押され
ながら、このレール2に沿って移動自在になっている。
そしてこの移動途中で、保持した被メッキ品Wを上記メ
ッキ槽内のメッキ液中へ浸漬させるようにしている。
【0014】この治具1は、レール2への引っ掛けが可
能とされたハンガー部5と、このハンガー部5の下部に
設けられた状態で被メッキ品Wを着脱自在な状態に保持
するフレーム部6とを有している。これらハンガー部5
とフレーム部6とは、互いに着脱自在な構造としても不
可分一体の構造としてもよい。図1、図3及び図4から
明らかなように、本実施形態ではハンガー部5とフレー
ム部6とが着脱自在な構造としてある。すなわち、フレ
ーム部6にはその最上部に吊枠部8を設けて、この吊枠
部8に対して断面クサビ型をした差込片9を設けてあ
り、これに対してハンガー部5にはその下部に、フレー
ム部6の差込片9をガタツキなく嵌め入れ可能としたV
カット状の受入れ部10を設けてある。
【0015】なお、吊枠部8の両端部には、メッキ処理
の前処理時又は後処理時等にベルトによるぶら下げ搬送
を可能にするためのベルト掛け部材11を設けてある。
図3及び図4に示すように、ハンガー部5にはその上部
に鉤型をしたフック12が設けられており、このフック
12の内側でレール2に対してその上から引っ掛かり、
またフック12の先端側と根本側とでレール2をその左
右両側から挟持するようになっている。そのため、治具
1は、レール2に対して横揺れなどを生じずに安定して
吊り下げられ、且つレール2に沿って滑らかに移動でき
るようになっている。
【0016】なお、このフック12の上部には、上記し
た爪送り装置の送り爪3(図2参照)との係合に用いら
れる受け爪13が設けられている。図1に示すように、
フレーム部6は、縦桟16と、横桟17と、押圧部材1
8と、バネ19と、クリップ具20とを有したものとな
っている。縦桟16は左右一対あり、また横桟17は上
下一対ある。そして、両縦桟16の上端部同士、及び両
縦桟16の下端部同士を横桟17の左右両端部で溶接等
により連結するようになっており、これによってフレー
ム部6として、その枠型の外形が形成されている。
【0017】各縦桟16には、互いに対向する辺に位置
決め用段差部23が設けられており、これら段差部23
内で被メッキ品Wにおける左右の対向二辺(縦辺)をそ
れぞれ重合状態で支持可能になっている。また、各横桟
17には、互いに対向する辺に複数の当て止め用突起2
4が設けられており、これら突起24によって被メッキ
品Wにおける上下の横辺をそれぞれ重合状態で支持可能
になっている。すなわち、このフレーム部6に対して被
メッキ品Wを重ね合わせたとき、被メッキ品Wにおける
左右の縦辺は左右両側の縦桟16(段差23内)によっ
て共にバックアップされ、また被メッキ品Wにおける上
下の横辺は上下両側の横桟17(突起24)によって共
にバックアップされることになる。
【0018】図5に示すように、押圧部材18は、縦桟
16の外縁部側に対してその長手方向へ軸心(ヒンジ軸
25)を向けて設けられたヒンジ部26を介して、各縦
桟16に揺動自在に連結されている。従って、この押圧
部材18は、縦桟16に対して重合する状態とこれを開
放する状態との間で揺動自在となっている。そのため、
上記のように左右の両縦桟16(段差23)に被メッキ
品Wにおける縦辺の一方面を重合させたときにあって
は、この被メッキ品Wの他面側(即ち、縦桟16へ向け
られるのとは反対側の面)に押圧部材18を重合させる
ことができる。即ち、この重合状態は、被メッキ品Wを
中間においてその表裏両側を縦桟16と押圧部材18と
で挟持した状態となっている。
【0019】バネ19は、縦桟16又は押圧部材18の
少なくとも一方に設けられたものである。本実施形態で
は押圧部材18側に設けてある。従って、縦桟16と押
圧部材18との間で挟持される被メッキ品Wは、このバ
ネ19によるバネ力を受けて縦桟16へ向けて押圧付勢
されるようになっている。なお、本実施形態においてバ
ネ19には板バネを用いてある。この板バネは、押圧部
材18の長手方向全部に及ぶ長さを有したものとなって
おり、その全長にわたって凹凸を繰り返しながら曲げら
れて波形を呈している。そして、押圧部材18に対し、
リベット止めやねじ止め等によって止め付けられてい
る。バネ19のバネ力を豊富にするには、全部又は適数
個おきの止め付け部分でバネ19が上下方向へいくらか
の遊びを有するように、リベットやねじを通す孔を上下
に長い長孔としておけばよい。
【0020】クリップ具20は、断面コ字状に形成され
たもので、縦桟16、被メッキ品W、バネ19、及び押
圧部材18が互いに重合状態とされたときに、これら全
体に対してその肉厚方向両外側から嵌め込んで挟持可能
になっている。従って、このクリップ具20の嵌め込み
により、縦桟16と押圧部材18とが、それらの間に設
けられたバネ19を圧縮させながら対向押圧されるよう
になる。すなわち、縦桟16と押圧部材18との重合間
に被メッキ品Wが挟持された状態にあれば、このクリッ
プ具20の嵌め込みによって被メッキ品Wを確実且つ安
定して挟持保持できるものである。
【0021】図1及び図2に示すように、このクリップ
具20の上端部には、押圧部材18との干渉が起こらな
いように縦桟16側にのみ沿うようにして上方へ延びる
延長部分20aが設けられており、この延長部分20a
で、縦桟16の板厚を貫通する方向へ軸心を向けた枢軸
28が設けられている。従って、このクリップ具20
は、この枢軸28を中心としてそのまわりで揺動自在と
なる状態で縦桟16に連結されている。なお、このクリ
ップ具20には、その揺動操作時において指を引っ掛け
易くするために、表裏方向の一方又は双方に向けて把手
片30が設けられている。
【0022】このような構成の治具1であれば、例え
ば、レール2にハンガー部5を吊り下げ状態に残したま
まフレーム部6だけを取り出す(図3及び図4等参照)
と共に、図1に示すように、このフレーム部6において
左右のクリップ具20を左右両外側へ揺動させ、また各
縦桟16に対して押圧部材18を開放状態にさせた状態
にする。そして、縦桟16の段差部23及び横桟18の
突起24に対して被メッキ品Wを嵌め入れ、もって被メ
ッキ品Wの縦辺及び横辺の全周をこれら段差部23や突
起24に重合当接させる。
【0023】そして、各縦桟16に対して各押圧部材1
8を重合させるように揺動させ、そのうえでこれら縦桟
16と押圧部材18とを肉厚方向に挟持させるようにク
リップ具20を揺動させる。この状態にあって、被メッ
キ品Wは、バネ19のバネ力を受けて縦桟16へ押し付
けられた状態にあるため、ガタツキや位置ズレは生じな
いものであり、またこの被メッキ品Wは縦桟16と導通
されていることはもとより、バネ19を介して押圧部材
18とも導通されており、結果として被メッキ品Wの全
面にわたり均一で確実な給電可能状態に保持されるもの
である。
【0024】そこで、このように被メッキ品Wを保持さ
せたフレーム部6を、レール2に吊り下がるハンガー部
5に対して引っ掛け、治具1の状態にする。これによ
り、この治具1は、爪送り装置の送り爪3(図2参照)
に押されるかたちでメッキ槽(図示略)へ向けて移動さ
れるということになる。このような本発明に係る治具1
では、上記のように被メッキ品Wの保持をバネ19のバ
ネ力によって行っているため、バネ19の圧縮度合に応
じた被メッキ品Wの板厚調整が可能になっている。従っ
てこのことが、保持可能な被メッキ品Wの板厚に汎用性
を持たせられることの根拠となる。
【0025】なお、メッキ槽への浸漬を終えた段階でフ
レーム部6から被メッキ品Wを外そうとする場合にあっ
て、クリップ具20及び押圧部材18を、それぞれ被メ
ッキ品Wを開放させる向きへ揺動させても、縦桟16の
段差部23や横桟17の突起24に対して被メッキ品W
が重合当接した部分がメッキ処理を受けて固着してしま
い、外しにくくなっていることがある。そこで例えば、
縦桟16の段差部23に対応する位置付けで、この縦桟
16を厚さ方向に貫通させるように孔(図示略)を1個
又は複数個設けておけば、この貫通孔内へ細い棒材を突
き刺して被メッキ品Wを軽く殴打させ、縦桟16の段差
部23や横桟17の突起24に対する固着を簡単に解い
てやることができるようになる。
【0026】このようにすることで、メッキライン全体
として、レール2に対する治具1の着脱から治具1に対
する被メッキ品Wの着脱までをも含めたオートメーショ
ン化の採用が円滑に行えることになる。ところで、図1
及び図2に示すように、フレーム部6の両縦桟16に
は、その上下方向の中間部より下側となる長手方向複数
箇所に、縦桟16を厚さ方向に貫通する被取付孔33が
設けられている。これらの被取付孔33は、左右の縦桟
16で横並びとなるもの同士が対を成すかたちで、図7
に示すような補助横桟34を取り付けるのに用いられ
る。
【0027】この補助横桟34は、上下方向寸法の短い
被メッキ品Wをフレーム部6に対して保持させる場合
に、この被メッキ品Wの下辺に対応させるような位置付
けで左右の縦桟16相互間に架設させるようにしたもの
で、その長手方向両端部には、縦桟16の上記被取付孔
33と合致してねじ(図示略)の締結ができる取付孔3
5が設けられている。また、この補助横桟34の上縁部
には、被メッキ品Wの下辺を重合当接させるための突起
36が設けられている。図8はこの補助横桟34を用い
て、上下方向寸法の短い被メッキ品Wをフレーム部6に
保持させた様子を示している。
【0028】なお、このような補助横桟34は必須不可
欠とされるものではなく、例えばフレーム部6におい
て、下部側に位置付けられる横桟17を縦桟16との間
でねじ止め等によって着脱可能にしておき、被メッキ品
Wのサイズ変更時に被メッキ品Wの下辺に対応させて位
置換えさせるようにしてもよい。一方、全ての横桟17
に対し、その長手方向中途部に例えば図10に示すよう
な長さ調節構造を採用すれば、左右の縦桟16について
それらの相互間隔が可変になるので、これによって被メ
ッキ品Wとしてその左右方向寸法の違いに対応できるこ
とになる。
【0029】このようなことから、本発明に係る治具1
は、被メッキ品Wとして、その板厚だけでなく、上下方
向寸法や左右方向寸法についても汎用性を有したものと
なる。図10に示したような長さ調節構造は、縦桟16
に対しても採用することができる。また、縦桟16や横
桟17において、それらをねじ止めする構造としたうえ
で、長さの異なるものを複数種、準備しておき、被メッ
キ品Wのサイズに応じて最適な長さの縦桟16と横桟1
7とを組み立てるような構造を採用することもできる。
【0030】図9は、縦桟16に対して押圧部材18を
重合状態にしたり開放させたりするための構造として、
平行リンク構造を採用した場合を示している。このよう
に、本発明は、細部の構成、部材形状、材質などに関し
て実施の形態に応じて適宜変更可能である。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る被メッキ品保持用の治具は、被メッキ品における
左右の縦辺を縦桟と押圧部材との間で挟持状にすると共
に、縦桟又は押圧部材の少なくとも一方に設けたバネで
被メッキ品を同他方へ押圧付勢させ、この状態のまま断
面コ字状をしたクリップ具でこれらを肉厚方向両外側か
ら挟持させる構造であるので、被メッキ品の着脱が簡単
且つ軽快な操作で行え、またその保持状態は移動中の振
動等によって位置ズレを起こすことのない確実なものと
なる。
【0032】そのうえ、クリップ具の嵌め込みにより、
バネは必然的に被メッキ品の板厚に応じた圧縮を行うよ
うになり、これによって自動的に被メッキ品の板厚調整
がなされることになるので、板厚の異なる被メッキ品に
対しても汎用性が確保できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1に示した治具のフレーム部を示した斜視図
である。
【図2】本発明に係る治具の一実施形態を示した正面図
である。
【図3】図1に示した治具のハンガー部を示した拡大正
面図である。
【図4】図3に対応する右側面図である。
【図5】図2のA−A線拡大断面図である。
【図6】図2のB−B線拡大断面図である。
【図7】補助横桟の斜視図である。
【図8】図7に示した補助横桟を使用した状態の治具を
示した正面図である。
【図9】縦桟に対して押圧部材を重合状態にしたり開放
させたりするための構造として平行リンク構造を採用し
た場合を示す要部斜視図である。
【図10】横桟に採用可能な長さ調節構造の一例を示す
要部斜視図である。
【符号の説明】
1 治具 2 レール 5 ハンガー部 6 フレーム部 16 縦桟 17 横桟 18 押圧部材 19 バネ 20 クリップ具 26 ヒンジ部 28 枢軸 34 補助横桟 W 被メッキ品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木田 貴文 大阪府羽曳野市駒ケ谷5番地の34 木田精 工株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状の被メッキ品(W)をメッキ槽上方
    に架設されたレール(2)に吊り下げた状態にしつつ移
    動自在に保持するための治具において、 レール(2)への引っ掛けが可能とされたハンガー部
    (5)と、該ハンガー部(5)の下部に設けられて被メ
    ッキ品(W)を着脱可能な状態に保持するフレーム部
    (6)とを有しており、 上記フレーム部(6)は、被メッキ品(W)における左
    右の縦辺をそれぞれ重合状態にしつつ支持可能にした左
    右一対の縦桟(16)と、これら両縦桟(16)を互い
    に連結することによって被メッキ品(W)における上下
    の横辺をそれぞれ重合状態にしつつ支持可能にした横桟
    (17)と、各縦桟(16)に被メッキ品(W)におけ
    る縦辺の一方面が重合された状態で該被メッキ品(W)
    の他面側に重合可能とされる押圧部材(18)と、これ
    ら縦桟(16)又は押圧部材(18)の少なくとも一方
    に設けられてこれら両者間で挟持される被メッキ品
    (W)を同他方へ向けて押圧付勢するバネ(19)と、
    これら縦桟(16)、被メッキ品(W)、バネ(19)
    及び押圧部材(18)が互いに重合状態とされたときに
    これら全体に対してその肉厚方向両外側から嵌め込んで
    挟持可能にする断面コ字状のクリップ具(20)とを有
    していることを特徴とする被メッキ品保持用の治具。
  2. 【請求項2】 前記押圧部材(18)は、前記縦桟(1
    6)の外縁部側に対して、その長手方向へ軸心を向けて
    設けられたヒンジ部(26)を介して揺動自在に連結さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の被メッキ品保
    持用の治具。
  3. 【請求項3】 前記クリップ具(20)は、前記縦桟
    (16)に対してその板厚を貫通する方向へ軸心を向け
    た枢軸(28)まわりに揺動自在に連結されていること
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の被メッキ品保
    持用の治具。
  4. 【請求項4】 前記フレーム部(6)は、被メッキ品
    (W)のサイズ変更に合わせて縦桟(16)間隔が可変
    になっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    いずれかに記載の被メッキ品保持用の治具。
  5. 【請求項5】 前記横桟(17)は被メッキ品(W)に
    おける上下の横辺に各対応させるべく少なくとも上下一
    対設けられており、被メッキ品(W)のサイズ変更によ
    ってその下辺位置が上下するときには、下部側に位置付
    けられる横桟(17)を追従的に位置変更可能とするか
    又は補助横桟(34)を追加可能とする構造になってい
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに
    記載の被メッキ品保持用の治具。
JP2001267979A 2001-09-04 2001-09-04 被メッキ品保持用の治具 Expired - Fee Related JP3756091B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001267979A JP3756091B2 (ja) 2001-09-04 2001-09-04 被メッキ品保持用の治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001267979A JP3756091B2 (ja) 2001-09-04 2001-09-04 被メッキ品保持用の治具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003073895A true JP2003073895A (ja) 2003-03-12
JP3756091B2 JP3756091B2 (ja) 2006-03-15

Family

ID=19094032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001267979A Expired - Fee Related JP3756091B2 (ja) 2001-09-04 2001-09-04 被メッキ品保持用の治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3756091B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100593872B1 (ko) * 2005-11-16 2006-06-30 김원영 Pcb기판 도금용 지그장치
JP2007131931A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Sumitomo Bakelite Co Ltd プリント配線板用めっき冶具
JP2009191303A (ja) * 2008-02-13 2009-08-27 Hitachi Aic Inc プリント配線基板めっき用固定治具
JP2009287100A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 C Uyemura & Co Ltd めっき処理用ワーク保持治具
CN104451842A (zh) * 2014-12-08 2015-03-25 苏州市华扬电子有限公司 一种电镀金用的挂具
CN105040083A (zh) * 2015-07-21 2015-11-11 孙松俊 一种节能减排配镀夹具
CN106087023A (zh) * 2016-08-09 2016-11-09 安徽广德威正光电科技有限公司 利用pcb板框式电镀夹具保证电流密度均匀的方法
KR20170028870A (ko) 2015-07-29 2017-03-14 에어리어 디자인 컴퍼니 리미티드 석션 도금장치
CN110267459A (zh) * 2019-06-17 2019-09-20 泰州市旺灵绝缘材料厂 一种小型电路板夹紧组装夹具
CN112323125A (zh) * 2020-11-03 2021-02-05 天长市京发铝业有限公司 一种电镀铝板生产线

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101286254B1 (ko) * 2011-07-29 2013-07-15 (재)한국나노기술원 반도체 전기 도금용 웨이퍼 홀더 보조 장치
CN102409378A (zh) * 2011-11-30 2012-04-11 常州市协和电路板有限公司 薄板电镀铜生产工艺的工装

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007131931A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Sumitomo Bakelite Co Ltd プリント配線板用めっき冶具
KR100593872B1 (ko) * 2005-11-16 2006-06-30 김원영 Pcb기판 도금용 지그장치
JP2009191303A (ja) * 2008-02-13 2009-08-27 Hitachi Aic Inc プリント配線基板めっき用固定治具
JP2009287100A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 C Uyemura & Co Ltd めっき処理用ワーク保持治具
CN104451842A (zh) * 2014-12-08 2015-03-25 苏州市华扬电子有限公司 一种电镀金用的挂具
CN105040083A (zh) * 2015-07-21 2015-11-11 孙松俊 一种节能减排配镀夹具
CN105040083B (zh) * 2015-07-21 2018-02-16 孙松俊 一种节能减排配镀夹具
KR20170028870A (ko) 2015-07-29 2017-03-14 에어리어 디자인 컴퍼니 리미티드 석션 도금장치
CN106087023A (zh) * 2016-08-09 2016-11-09 安徽广德威正光电科技有限公司 利用pcb板框式电镀夹具保证电流密度均匀的方法
CN110267459A (zh) * 2019-06-17 2019-09-20 泰州市旺灵绝缘材料厂 一种小型电路板夹紧组装夹具
CN110267459B (zh) * 2019-06-17 2021-08-10 泰州市旺灵绝缘材料厂 一种小型电路板夹紧组装夹具
CN112323125A (zh) * 2020-11-03 2021-02-05 天长市京发铝业有限公司 一种电镀铝板生产线

Also Published As

Publication number Publication date
JP3756091B2 (ja) 2006-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20060054036A (ko) 전기 도금 장치에 있어서의 워크 행거
JP2003073895A (ja) 被メッキ品保持用の治具
KR101170173B1 (ko) 시트 걸침 지그
JPH10145030A (ja) プリント配線基板の基板保持用治具とその取付装置
JP4843310B2 (ja) プリント基板吊下用のハンガー
CN215481376U (zh) 电镀挂架
KR200394061Y1 (ko) 인쇄회로기판 도금용 클램프
US20050145486A1 (en) Clipping device of an electroplating base plate
KR100963039B1 (ko) 도금용 클램프
CN211959694U (zh) 吊挂式夹持装置
CN110666377B (zh) 一种轻型直升机发动机底部挂架焊接方法及定位夹具
JPS6376899A (ja) めつき用引掛治具
CN211413423U (zh) 一种新型高效率翻转机
JP2799931B2 (ja) 縦吊式表面処理用被処理材の枠付補助治具
KR19980064508U (ko) 표면처리 공정용 지그장치
CN221211465U (zh) 一种直线型同步带的固定夹具
CN214675912U (zh) 板体吊架
CN218103668U (zh) 基板打夹装置
CN216037276U (zh) 一种耐高温曲轴夹具
CN214686620U (zh) 平衡夹具
CN219357246U (zh) 一种插装抵接式温度监测结构
CN116871708B (zh) 弧形工件激光切割清洁设备
CN211445967U (zh) 快速夹板器
CN211276335U (zh) 一种电子元器件引脚的矫正装置
CN212168866U (zh) 一种锻造操作机钳口

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100106

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110106

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120106

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130106

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140106

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees