JP2003072292A - 印刷用版面の彫刻方法及び該彫刻方法で彫刻した印刷版 - Google Patents
印刷用版面の彫刻方法及び該彫刻方法で彫刻した印刷版Info
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Abstract
の彫刻深度を補正して、正確な深さの微細模様を作成す
る。 【解決手段】 印刷基材表面の所定位置C(Xn,Yn)を所
定の深さZnで彫刻するための工具指令位置データD(Xn,Y
n,Zn)における深さZnを基材表面の高さに応じて補正す
るため、基材表面に測定箇所Pを複数箇所設け、前記所
定彫刻位置C(Xn,Yn)から最短距離にあるPの高さデー
タZp’を前記彫刻位置Cの高さデータとして採用し、こ
れと予め設定した基準位置の高さデータZ0との差ΔC
をZnに加算して、補正した工具指令位置データD(Xn,Yn,
Zn+ΔC)により基材表面を彫刻する。
Description
法、特に印刷用版面の作製方法において彫刻基材のそり
やうねりによる彫刻深度のばらつきを排除する印刷用版
面の彫刻方法及び該彫刻方法で彫刻した印刷版に関す
る。
版版面の作製方法において、NC多軸工作機のような彫
刻手段を用いて彫刻する際、対象となる基材はあらかじ
め高さのばらつきを100μm以内に収まるよう平面性
を高めた平らな金属板材を使用することが普通である。
しかし、工作機の盤上への固定状態や材料自身の内部応
力などにより「うねり」が生じるのは避けがたく、10
μmから50μm程度の高さのばらつきはどうしても存
在する。
らつきは、最大彫刻深度100μm最小彫刻深度数μm
という精密凹版彫刻にとっては、版面の位置により彫刻
深さのばらつきの原因となり、極端な場合ある位置では
彫刻できた微細曲線模様が他の場所では彫刻深度を得ら
れず、図形が彫刻できないという事態を生じることがあ
る。
鋼、銅、黄銅、アルミ合金などの金属材料を使用するこ
とが多い。そのような基材のうねりを模式的に表現した
断面図を図1に示す。図1の一部分を拡大表示したもの
が図2であり、図2のA地点において所望の彫刻深度を
得るために工具を基材の内部に向かってすなわちz軸方
向下方へ20μm移動しながら切削加工することを想定
する。この時A地点においては、所望深さ20μmの彫
刻深度を得たとする。今度はB地点において同様の下方
20μm移動命令を行うと、B地点においては20μm
の彫刻深度は得られない。
面の所定位置に所定の深さの模様を彫刻する方法であっ
て、基材表面から底面までの高さを測定する測定箇所を
基材表面の複数箇所に設け、所定の彫刻位置から最短距
離にある高さデータと予め設定した基準位置における高
さデータとの差を所定の彫刻位置の深さに加算して補正
し、基材表面の所定の彫刻位置を前記補正した深さで彫
刻することを特徴とする印刷用版面の彫刻方法である。
Yn,Zn)を与え、印刷基材表面の所定位置C(Xn,Yn)を所
定の基材表面からの深さZnで順次彫刻することにより基
材表面に模様を彫刻する方法であって、基材表面に基材
表面から底面までの高さを測定する測定箇所Pを複数箇
所設け、前記C(Xn,Yn)から最短距離にある高さ測定箇
所Pの高さデータZp’を前記彫刻位置Cの高さデータと
して採用し、前記高さデータZp’と予め設定した基準位
置C0(X0,Y0,)における高さデータZ0との差でΔC(Δ
C=Zp’−Z0)を所定位置の深さZnに加算して補正
し、印刷版基材表面の所定位置C(Xn,Yn,)を前記補正し
た深さZp’=(Zn+ΔC)で基材表面を彫刻することを特徴
とする彫刻方法である。
測定箇所が彫刻しようとする領域を包含するよう定め
て、各測定箇所における基材高さを測定する印刷用版面
の彫刻方法である。
材高さの測定は、各測定箇所を中心として測定機を直径
0.1mm乃至1.0mmの略円形に移動しながら略円形の
周囲に沿って複数箇所の基材高さを測定し、それらの平
均値を各測定箇所の基材高さとする印刷用版面の彫刻方
法である。
合、測定機を彫刻機の工具取付け軸と同一軸上に取り付
ける印刷用版面の彫刻方法である。
合、非接触型変位計を用いて測定する印刷用版面の彫刻
方法である。
版である印刷用版面の彫刻方法である。
り作成された印刷版である。
の深度が得られないという現象を改善するため、あらか
じめ彫刻基材のうねりに起因する高さのばらつきを測定
しておき、その凹凸状況を彫刻データに反映させて機械
彫刻を行う彫刻方法である。図3に本発明を実施するた
めのシステムを図示する。4軸NCフライス盤やマシニン
グセンタである彫刻機1上に彫刻基材2を固定し、彫刻
機1の工具取付け軸3にレーザフォーカス変位計4を取
付け、レーザフォーカス変位計4と変位計のコントロー
ラ5と3次元計測用コンピュータ6を接続する。
ォーカス変位計4を制御するためのNCデータを作成す
る機能a、測定時にレーザ変位計から出力されたデータ
を自動的に保存する機能b、出力された生データから必
要なデータを取り出す機能c、平面状態を解析し色分け3
次元表示等可視化する機能d、得られた平面測定データ
を用いて彫刻データを補正する機能eが内臓されてい
る。
上に格子状に測定ポイントp1,p2,…,pmを設定しその位
置を3次元計測用コンピュータ6に記憶させる。p1,p2,
…,pmの位置データと機能aにより、レーザ変位計制御命
令を作成する。この時、レーザフォーカス変位計はレー
ザ光を照射してその反射光を読取って距離を測定する原
理であるが各測定点においてそこにわずかでも、傷、ご
みがあった場合はレーザ光が乱反射し正確な測定ができ
なくなる現象が起こることがある。
円を描くように変位計を制御してその円形の円周上複数
個の測定点を設置しこれら測定値の平均値をこの円形の
中心の測定値とすることにより、測定誤差を最小にする
ことができる。このレーザ変位計制御命令を実行するこ
とにより基材の平面度を測定する。機能bにより3次元
計測用コンピュータ6には高さデータが記録されるの
で、その後機能cを用いてデータのサンプリング、統計
処理を行い、機能dにより基材の平面状態を表示させ
る。その状態を図5に示す。
刻するための工具指令位置C(Xn,Yn,Zn)にお
ける高さZnを基材のうねりによるばらつきを補正した
値に置き換えることであるが、工具指令位置は測定ポイ
ントと一致するとは限らないため、工具指令位置に近接
する測定ポイントより求める。Zp’を求める最も簡単
な方法は、工具指令位置Cに最も近接した測定点の測定
値を任意の工具指令位置Cにおける平面上の高さZp’
として用いることである。
指令位置C(Xn,Yn,)が測定ポイントである4つの格子点
P0、P1、P2、P3の内側に位置する時、C(Xn,Yn,)と4つ
の格子点間距離 L0,L1,L2,L3を L0=√((Xn―Xp0)2+(Yn―Yp0)2) L1=√((Xn―Xp1)2+(Yn―Yp1)2) L2=√((Xn―Xp2)2+(Yn―Yp2)2) L3=√((Xn―Xp3)2+(Yn―Yp3)2) により計算し、その距離のうち最小となる値を求める。
その最小値をあたえる格子点のZ値をCにおける高さZ
p’とする。
イント群p1,p2,…,pmからスプライン関数、ベジェ関数
などの数学関数を用いた補間を行うことによりZp’を
求めることも可能である。
その位置の高さをZ0とする。Cにおける高さZp’と
Z0 との差をΔC とすると、 (式1)Δc=Zp’−Z0 このΔcを工具指令位置CにおけるZ方向の工具指令位
置Znに加算することにより、補正を行う。補正後の工
具指令位置は、(Xn,Yn,Zn+ΔC)となる。
凹版印刷版、凸版印刷版として用いることが可能であ
る。
に測定手段を取付け、この測定手段を基材上に設けた格
子状の多数の測定ポイントに位置決めして測定するた
め、基材が彫刻時の状態のまますなわち彫刻機から基材
を脱着することがないため、位置ずれがない、また脱着
に伴う基材のゆがみがないなどの理由から高精度な平面
度の測定ができる。このような状態で高精度に測定した
平面度のデータで彫刻データを補正することにより、う
ねりなどの基材の高さのばらつきの影響を排除した所望
の彫刻深度の凹版版面を彫刻することができる。
て彫刻工具を所望のz値まで移動させた図である。
図である。
ントを示した図である。
図である。
する機能 c 平面状態を解析し色分け3次元表示等可視化する機
能 d 得られた平面測定データを用いて彫刻データを補正
する機能
Claims (8)
- 【請求項1】 印刷版基材表面の所定位置に所定の深さ
の模様を彫刻する方法であって、基材表面から底面まで
の高さを測定する測定箇所を基材表面の複数箇所に設
け、所定の彫刻位置から最短距離にある高さデータと予
め設定した基準位置における高さデータとの差を所定の
彫刻位置の深さに加算して補正し、基材表面の所定の彫
刻位置を前記補正した深さで彫刻することを特徴とする
印刷用版面の彫刻方法。 - 【請求項2】 彫刻機に彫刻命令データD(Xn,Yn,Zn)を
与え、印刷基材表面の所定位置C(Xn,Yn)を所定の基材
表面からの深さZnで順次彫刻することにより基材表面に
模様を彫刻する方法であって、基材表面に基材表面から
底面までの高さを測定する測定箇所Pを複数箇所設け、
前記C(Xn,Yn)から最短距離にある高さ測定箇所Pの高
さデータZp’の高さデータとして採用し、前記高さデー
タZp’と予め設定した基準位置C0(X0,Y0,)における高
さデータZ0との差ΔC(ΔC=Zp’−Z0)を所定位置
の深さZnに加算して補正し、印刷版基材表面の所定位置
C(Xn,Yn,)を前記補正した深さZp’=(Zn+ΔC)で基材表
面を彫刻することを特徴とする彫刻方法。 - 【請求項3】 前記複数の測定箇所における各測定箇所
が彫刻しようとする領域を包含するよう定めて、各測定
箇所における基材高さを測定することを特徴とする請求
項1又は2に記載の印刷用版面の彫刻方法。 - 【請求項4】 前記複数の測定箇所における基材高さの
測定は、各測定箇所を中心として測定機を直径0.1mm
乃至1.0mmの略円形に移動しながら略円形の周囲に沿
って複数箇所の基材高さを測定し、それらの平均値を各
測定箇所の基材高さとすることを特徴とする請求項3に
記載の印刷用版面の彫刻方法。 - 【請求項5】 前記基材高さの測定を行う場合、測定機
を彫刻機の工具取付け軸と同一軸上に取り付けることを
特徴とする請求項1乃至請求項4いずれか1つに記載の
彫刻方法。 - 【請求項6】 前記基材高さの測定を行う場合、非接触
型変位計を用いて測定することを特徴とする請求項1乃
至請求項4いずれか1つに記載の彫刻方法。 - 【請求項7】 前記印刷用版面は凹版または凸版である
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれか1つに
記載の印刷用版面の彫刻方法。 - 【請求項8】 前記請求項1乃至請求項6いずれか1つ
に記載の印刷用版面の彫刻方法により作成された印刷
版。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001267062A JP2003072292A (ja) | 2001-09-04 | 2001-09-04 | 印刷用版面の彫刻方法及び該彫刻方法で彫刻した印刷版 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001267062A JP2003072292A (ja) | 2001-09-04 | 2001-09-04 | 印刷用版面の彫刻方法及び該彫刻方法で彫刻した印刷版 |
Publications (1)
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JP2003072292A true JP2003072292A (ja) | 2003-03-12 |
Family
ID=19093249
Family Applications (1)
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JP2001267062A Pending JP2003072292A (ja) | 2001-09-04 | 2001-09-04 | 印刷用版面の彫刻方法及び該彫刻方法で彫刻した印刷版 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003072292A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007535417A (ja) * | 2003-07-03 | 2007-12-06 | エーステライヒシェ バンクノーテン− ウント ズィヒャーハイツドルック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | インタグリオ凹版印刷のための版板を製造するための方法及びインタグリオ凹版印刷のための版板 |
WO2014157292A1 (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-02 | 富士フイルム株式会社 | 製版方法、製版装置、印刷装置及び印刷版 |
JP2015058663A (ja) * | 2013-09-20 | 2015-03-30 | 大日本印刷株式会社 | ハイトデータ処理装置、ハイトデータ処理方法、プログラム、記憶媒体、エンボス版製造方法、シート製造方法 |
US9487043B2 (en) | 2013-03-29 | 2016-11-08 | Fujifilm Corporation | Platemaking method, platemaking device, printing press, and printing plate |
-
2001
- 2001-09-04 JP JP2001267062A patent/JP2003072292A/ja active Pending
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