JP2003071752A - 脚式移動ロボット並びに脚式移動ロボットのための姿勢計測装置 - Google Patents

脚式移動ロボット並びに脚式移動ロボットのための姿勢計測装置

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JP2003071752A
JP2003071752A JP2001267262A JP2001267262A JP2003071752A JP 2003071752 A JP2003071752 A JP 2003071752A JP 2001267262 A JP2001267262 A JP 2001267262A JP 2001267262 A JP2001267262 A JP 2001267262A JP 2003071752 A JP2003071752 A JP 2003071752A
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mobile robot
legged mobile
sensor
acceleration sensor
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Tetsuo Doi
哲夫 土井
Takashi Ietoku
隆史 家徳
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出する軸数を減少させて比較的低コストで
姿勢安定制御を実現する。 【解決手段】 3軸の加速度センサを使用せず、2軸の
加速度センサと傾斜センサでロボットの胴体の向きを
X,Y,Zの3方向で認識する。2軸加速度センサは3
軸加速度センサよりも安価である。また、傾斜センサ
は、LEDとフォトインタラプタとボールを組み合わせ
て安価に構成され、4方向を検出することができる。4
足歩行ロボットは、XZ軸方向の動きが特に多いので、
X及びZ軸方向の向きを2軸加速度センサで検出すると
ともに、Y軸方歩行の向きを傾斜センサで検出する。機
体が抱き上げられたことも認識することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の可動脚を用
いて姿勢安定制御を行う脚式移動ロボット並びに脚式移
動ロボットのための姿勢計測装置に係り、特に、検出す
る軸数を減少させて比較的低コストで姿勢安定制御を実
現する脚式移動ロボット並びに脚式移動ロボットのため
の姿勢計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気的若しくは磁気的な作用を用いて人
間の動作に似せた運動を行う機械装置のことを「ロボッ
ト」という。ロボットの語源は、スラブ語の"ROBO
TA(奴隷機械)"に由来すると言われている。わが国で
は、ロボットが普及し始めたのは1960年代末からで
あるが、その多くは、工場における生産作業の自動化・
無人化などを目的としたマニピュレータや搬送ロボット
などの産業用ロボット(industrial robot)であった。
【0003】アーム式ロボットのように、ある特定の場
所に植設して用いるような据置きタイプのロボットは、
部品の組立・選別作業など固定的・局所的な作業空間で
のみ活動する。これに対し、移動式のロボットは、作業
空間は非限定的であり、所定の経路上または無経路上を
自在に移動して、所定の若しくは任意の人的作業を代行
したり、ヒトやイヌあるいはその他の生命体に置き換わ
る種々のサービスを提供することができる。
【0004】最近では、イヌやネコ、クマのように4足
歩行の動物の身体メカニズムやその動作を模したペット
型のロボット、あるいは、ヒトやサルなどの2足直立歩
行を行う動物の身体メカニズムや動作を模した「人間
形」若しくは「人間型」のロボット(humanoid robot)
など、脚式移動ロボットの構造やその安定歩行制御に関
する研究開発が進展し、実用化への期待も高まってきて
いる。これら脚式移動ロボットは、クローラ式ロボット
に比し不安定で姿勢制御や歩行制御が難しくなるが、階
段の昇降や障害物の乗り越えなどの、柔軟な歩行・走行
動作を実現できるという点で優れている。
【0005】脚式移動ロボットの用途の1つとして、産
業活動・生産活動等における各種の難作業の代行が挙げ
られる。例えば、原子力発電プラントや火力発電プラン
ト、石油化学プラントにおけるメンテナンス作業、製造
工場における部品の搬送・組立作業、高層ビルにおける
清掃、火災現場その他における救助といったような危険
作業・難作業の代行などである。
【0006】また、脚式移動ロボットの他の用途とし
て、上述の作業支援というよりも、生活密着型、すなわ
ち人間との「共生」あるいは「エンターティンメント」
という用途が挙げられる。この種のロボットは、ヒトあ
るいはイヌ(ペット)、クマなどの比較的知性の高い脚
式歩行動物の動作メカニズムや四肢を利用した豊かな感
情表現を忠実に再現する。また、あらかじめ入力された
動作パターンを単に忠実に実行するだけではなく、ユー
ザ(あるいは他のロボット)から受ける言葉や態度
(「褒める」とか「叱る」、「叩く」など)に対して動
的に対応した、生き生きとした応答表現を実現すること
も要求される。
【0007】ところで、この種の脚式移動ロボットに関
する姿勢制御や安定歩行に関する技術は既に数多提案さ
れている。ここで言う安定な「歩行」とは、「転倒する
ことなく、脚を使って移動すること」と定義することが
できる。
【0008】ロボットの姿勢安定制御は、ロボットの転
倒を回避する上で非常に重要である。何故ならば、転倒
は、ロボットが実行中の作業を中断することを意味し、
且つ、転倒状態から起き上がって作業を再開するために
相当の労力や時間が払われるからである。また、何より
も、転倒によって、ロボット本体自体、あるいは転倒す
るロボットと衝突する相手側の物体にも、致命的な損傷
を与えてしまう危険があるからである。したがって、脚
式移動ロボットの設計・開発において、姿勢安定制御や
歩行時の転倒防止は最も重要な課題の1つである。
【0009】ロボットの姿勢安定性を好適に制御するた
めには、X,Y,Z各軸方向について姿勢を検出する必
要がある。例えば、イヌやライオン、クマなどの4足歩
行のロボットの場合、これら3軸方向の姿勢を検出する
ことによって、機体が下記のいずれの状態であるかを認
識することができる。
【0010】(1)起きている。 (2)右側を下にして横たわっている。 (3)左側を下にして横たわっている。 (4)仰向けになっている。
【0011】そして、(2)〜(4)の状態であると認
識した場合には、(1)の状態に復帰するように各関節
アクチュエータを駆動するようにプログラミングすれば
よい。
【0012】従来は、3軸の加速度センサを1個と、2
軸の加速度センサを2個、機体に搭載することで、X,
Y,Zの3軸の姿勢を検出していた。
【0013】しかしながら、加速度センサは、一般に、
構造が複雑で且つ高価である。ロボットを小型且つ安価
に設計するためには、この検出すの軸数を減少させた
い。
【0014】例えば、傾斜センサは、加速度センサより
も簡単且つ安価に構成されるので、加速度センサを傾斜
センサで代用することが想到される。しかしながら、従
来の傾斜センサは3方向しか検出することができないの
で、加速度センサと置き換えると、機体の姿勢を正確に
認識できない場合がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、複数
の可動脚を用いて姿勢安定制御を行う、優れた脚式移動
ロボット並びに脚式移動ロボットのための姿勢計測装置
を提供することにある。
【0016】本発明の更なる目的は、検出する軸数を減
少させて比較的低コストで姿勢安定制御を実現すること
ができる、優れた脚式移動ロボット並びに脚式移動ロボ
ットのための姿勢計測装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面
は、複数の可動脚が胴体に取り付けられて構成される脚
式移動ロボットであって、X(ロール)及びZ(ヨー)
の各軸方向の加速度を検出する2軸加速度センサと、Y
(ピッチ)軸方向の傾斜を検出する傾斜センサと、前記
2軸加速度センサ及び前記傾斜センサの検出信号を基に
機体の姿勢制御を行う制御部と、を具備することを特徴
とする脚式移動ロボットである。
【0018】ここで、前記制御部は、前記胴体に内蔵さ
れたXZ平面を持つ第1の制御基板とXY平面を持つ第
2の制御基板とで構成されていてもよい。このような場
合、前記2軸加速度センサを前記第1の制御基板に搭載
するとともに、前記傾斜センサを第2の制御基板に搭載
するようにすればよい。
【0019】また、前記傾斜センサは、内部に空間を持
つモールドと、前記空間内で回転可能に収容されたボー
ルと、前記空間内のボールの位置に応じてオン/オフ動
作する2個のスイッチで構成されていてもよい。このよ
うな場合、前記各スイッチのオン/オフ状態の組み合わ
せに応じて4方向の傾斜を検出することができる。
【0020】したがって、本発明の第1の側面に係る脚
式移動ロボットによれば、3軸の加速度センサを使用せ
ず、2軸の加速度センサと傾斜センサでロボットの胴体
の向きをX,Y,Zの3方向で認識することができる。
2軸加速度センサは3軸加速度センサよりも安価であ
る。また、傾斜センサは、LEDとフォトインタラプタ
とボールを組み合わせて安価に構成され、4方向を検出
することができる。
【0021】4足歩行タイプの脚式移動ロボットの場
合、XZ軸方向の動きが特に多いので、X及びZ軸方向
の向きを2軸加速度センサで検出するとともに、Y軸方
歩行の向きを傾斜センサで検出することによって。機体
が抱き上げられたことも認識することができる
【0022】また、本発明の第2の側面は、複数の可動
脚が胴体に取り付けられて構成される脚式移動ロボット
のための姿勢計測装置であって、X(ロール)及びZ
(ヨー)の各軸方向の加速度を検出する2軸加速度セン
サと、Y(ピッチ)軸方向の傾斜を検出する傾斜センサ
と、を具備することを特徴とする脚式移動ロボットのた
めの姿勢計測装置である。
【0023】ここで、脚式移動ロボットの胴体は、XZ
平面を持つ第1の制御基板とXY平面を持つ第2の制御
基板とを内蔵していてもよい。このような場合、前記2
軸加速度センサを前記第1の制御基板に搭載するととも
に、前記傾斜センサを第2の制御基板に搭載するように
すればよい。
【0024】また、前記傾斜センサは、内部に空間を持
つモールドと、前記空間内で回転可能に収容されたボー
ルと、前記空間内のボールの位置に応じてオン/オフ動
作する2個のスイッチで構成されて、前記各スイッチの
オン/オフ状態の組み合わせに応じて4方向の傾斜を検
出することができる。
【0025】したがって、本発明の第1の側面に係る脚
式移動ロボットのための姿勢計測装置によれば、3軸の
加速度センサを使用せず、2軸の加速度センサと傾斜セ
ンサでロボットの胴体の向きをX,Y,Zの3方向で認
識することができる。2軸加速度センサは3軸加速度セ
ンサよりも安価である。また、傾斜センサは、LEDと
フォトインタラプタとボールを組み合わせて安価に構成
され、4方向を検出することができる。
【0026】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について詳解する。
【0028】図1には、本発明の一実施形態に係る脚式
移動ロボット1の外観構成を示している。同図に示すよ
うに、この脚式移動ロボット1は、とりわけ「人とロボ
ットの共存」を目指して新たな楽しみとライフ・スタイ
ルを創造・提案するように、親しみ易い4足歩行の動物
をモデルにして構成されている。
【0029】図1に示す通り、脚式移動ロボット1は、
胴体部ユニット2と、頭部ユニット3と、尻尾4と、四
肢すなわち脚部ユニット6A〜6Dで構成される。
【0030】胴体部ユニット2には、機体動作を統括的
にコントロールする制御回路(図示しない)や、機体の
主電源であるバッテリ(図示しない)が収容されてい
る。
【0031】頭部ユニット3は、ロール(X)、ピッチ
(Y)、及び、ヨー(Z)の各軸方向の自由度を持つ首
関節7を介して、胴体部ユニット2の略前上端に配設さ
れている。また、頭部ユニット3には、動物の「目」に
相当するCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素
子)カメラなどで構成される画像認識部と、「耳」に相
当するマイクロフォンと、「口」に相当するスピーカ
と、触感に相当するタッチ・センサと、光の点灯や点灯
色などにより喜びや怒りなどを表現する角ランプなどが
搭載されている。これら以外にも、生体の五感を構成す
るセンサなどを頭部ユニット3に含んでいても構わな
い。
【0032】尻尾4は、脚式移動ロボット1に対するユ
ーザ・インターフェースの1つである尻尾スイッチ(後
述)を兼ねており、胴体部ユニット2の略後上端に前後
及び左右の4方向に操作可能に取り付けられている。
【0033】脚部ユニット6A及び6Bはそれぞれ左右
の前足を構成し、また、脚部ユニット6C及び6Dはそ
れぞれ左右の後足を構成する。各脚部ユニット6A〜6
Dは、それぞれ、大腿部ユニット9A〜9D及び脛部ユ
ニット10A〜10Dの組み合わせで構成され、胴体部
ユニット2の底面の前後左右の各隅部に取り付けられて
いる。
【0034】大腿部ユニット9A〜9Dは、ロール、ピ
ッチの各軸まわりの自由度を持つ股関節11A〜11D
によって、胴体部ユニット2の各々の所定部位に連結さ
れている。また、大腿部ユニット9A〜9Dと脛部ユニ
ット10A〜10Dの間は、ピッチ軸まわりの自由度を
持つ膝関節12A〜12Dによって連結されている。し
たがって、1つの可動脚は3つの自由度を備えている。
【0035】このように、本実施形態に係る脚式移動ロ
ボット1は、全身に15個の関節アクチュエータを装備
しており、制御ユニットからの指令により各関節アクチ
ュエータを駆動することによって、例えば、頭部ユニッ
ト3を上下左右に振らせたり、各足部ユニット6A〜6
Dを同期協調的に駆動させて、歩行や走行などのさまざ
まな機体動作を実現することができる。例えば、脚式移
動ロボット1は、図2〜図4に示すように、4本の脚と
頭を用いて、「歩く」、「座る」、「寝る」などの自然
な動きをする。また、角ランプ3Aの点灯やその点灯色
により、喜びや怒りなどを表現することができる。
【0036】脚式移動ロボット1本体の主な仕様を以下
に示しておく。
【0037】CPU(Central Processing Unit):6
4ビットRISC(Reduced Instruction Set Compute
r)プロセッサ 主記憶:32MB プログラム供給媒体:専用メモリ・スティック 可動部 頭:3自由度,脚部:3自由度×4脚(合計1
5自由度) 入力部:充電専用コネクタ 入力スイッチ:音量調節スイッチ 画像入力:10万画素CMOS(Complementary Metal
Oxide Semiconductor) イメージ・センサ 音声入力:ステレオ・マイクロフォン 音声出力:スピーカ 消費電力:約5W(標準モード時) 動作時間:約2.5時間(満充電で標準モード時) 外形寸法:約177×280×240mm(幅×高さ×奥
行き) 重量:約1.5kg(バッテリ、メモリ・スティックを含
む) 動作温度:5℃〜35℃ 動作湿度:10%〜80%(結露のないこと) 動作室球温度:29℃以下 保存温度:−10℃〜60℃ 保存湿度:10%〜90%(結露のないこと) 保存室球温度:29℃以下
【0038】図5には、脚式移動ロボット1の胴体ユニ
ット2に収容されている制御回路基板の構成を模式的に
示している。同図に示すように、胴体ユニット2内に
は、XZ平面を持つ第1の制御基板21と、XY平面を
持つ第2の制御基板22という、2枚の制御基板が互い
に直交するように配設されている。
【0039】同図に示すように、第1の制御基板21上
には2軸加速度センサ23が搭載されており、X及びZ
の各軸における胴体2の向きを高精度に検出することが
できる。他方、第2の制御基板22上には傾斜センサが
搭載されており、Y軸に置ける胴体2の向きを概略的に
検出することができる。
【0040】ペット型の4足歩行ロボットは、とりわけ
XZ方向の動きが多い。何故ならば、X方向はロボット
の歩行方向に相当し、また、ユーザによって抱きかかえ
られることによっと機体はZ方向に動くからである。
【0041】本実施形態に係る脚式移動ロボット1は、
図5に示すように、頻繁に動作し比較的高精度に検出し
なければならないX及びZ各方向の胴体の向きを2軸加
速度センサ23で検出するとともに、高い精度が要求さ
れないY方向の胴体の向きを傾斜センサ24で検出する
ように構成されている。2軸加速度センサ23は、3軸
加速度センサよりも安価である。また、傾斜センサ24
は、LEDとフォトインタラプタとボールを組み合わせ
て安価に構成される。したがって、本実施形態によれ
ば、高価な加速度センサの軸数を減らすとともに、全体
として安価なセンサ構成により機体の姿勢安定制御を実
現することができる。
【0042】ここで、Y軸だけでなく、XYZすべての
軸方向について傾斜センサを用いて検出するという考え
方もあろう。しかしながら、本実施形態のようなエンタ
ーティンメント型のロボットの場合には、ユーザが抱き
かかえる機会が多く、したがって、単なる自律歩行時の
姿勢だけではなく、このような抱き上げ作用に特有の姿
勢をも考慮してデザインすることが相当であろう。本発
明者らは、図1に示すような4脚のロボットの場合に
は、X軸方向抱き上げ(図11を参照のこと)や、Z軸
方向抱き上げが多いことを実験的並びに経験的に導出し
た。すなわち、これらXZ各軸方向のセンサとしては、
加速度センサを使用したほうが好ましいと思料する。他
方、機体がY軸方向に持ち上げられる機会は少なく、Y
軸方向の計測には傾斜センサを用いても支障がないもの
と判断する。
【0043】従来の傾斜センサは3方向しか検出するこ
とができないので([従来の技術]の欄を参照のこ
と)、加速度センサと置き換えると、機体の姿勢を正確
に認識できない場合がある。そこで、本実施形態におい
て使用される傾斜センサ24は、改良して4方向の検出
を可能としている。以下、この傾斜センサ24の構成に
ついて説明する。
【0044】図6には、傾斜センサ24の内部構成を示
している。同図に示すように、傾斜センサ24は、モー
ルド24Aの内部の空間24Bに、ボール24Cが回転
可能に収容して構成される。そして、空間24B内に
は、発光ダイオードとフォトトランジスタの組み合わせ
で構成される2個のスイッチSW1及びSW2が配設さ
れている。
【0045】傾斜センサ24の傾きΘに応じて、ボール
24Cは空間24B内を転げまわる。このとき、ボール
24Cが各スイッチSW1及びSW2の光を遮ったか否
かを検出することによって、1つの軸(ここではY軸)
に関して方向を認識することができる。これが、傾斜セ
ンサ24の基本原理である。
【0046】Θの角度に応じて、2個のスイッチSW1
及びSW2の出力が変化して、これに応じて角度Θを読
み取ることができる。その検出角度特性を以下の表に示
しておく。
【0047】
【表1】
【0048】以下、図7〜図10を参照しながら、第1
の制御基板21に取り付けられた傾斜センサ24の動作
特性について説明しておく。
【0049】図7には、脚式移動ロボット1の胴体2が
水平すなわち第1の制御基板21が水平の状態を示して
いる。この場合、傾斜センサ24に課される傾斜角度Θ
は0度であり、2個のスイッチSW1及びSW2はいず
れもボール24Cによって光が遮られたオフ状態であ
る。言い換えれば、スイッチSW1及びSW2がいずれ
もオフ状態であれば、脚式移動ロボット1の胴体2はほ
ぼ水平であることを認識することができる。
【0050】また、図8には、脚式移動ロボット1の胴
体2すなわち第1の制御基板21が垂直上方を向いてい
る状態を示している。この場合、傾斜センサ24に課さ
れる傾斜角度Θは90度であり、ボール24Cがモール
ド24A内で転がった結果として、一方のスイッチSW
1はボール24Cによって光が遮られてオフ状態である
が、他方のスイッチSW2はボール24Cから開放され
てオン状態になる。言い換えれば、スイッチSW1がオ
フ状態でスイッチSW2がオン状態であれば、脚式移動
ロボット1の胴体2はほぼ垂直上方を向いている(すな
わち頭部3が上)ことを認識することができる。
【0051】胴体2が垂直に向いているということは、
例えば、ユーザによって機体が抱き上げられている状態
に相当する。
【0052】また、図9には、脚式移動ロボット1の胴
体2すなわち第1の制御基板21が反転している状態を
示している。この場合、傾斜センサ24に課される傾斜
角度Θは180度であり、ボール24Cがモールド24
A内で転がった結果として、2個のスイッチSW1及び
SW2はいずれもボール24Cから開放されてオン状態
になる。言い換えれば、スイッチSW1及びSW2がい
ずれもオン状態であれば、脚式移動ロボット1の胴体2
がひっくり返っていることを認識することができる。
【0053】胴体2がひっくり返っているということ
は、例えば機体が点灯している状態に相当するので、転
倒から復帰する動作を実行したり、あるいはユーザに助
けを求めるような動作を行う必要がある。
【0054】また、図10には、脚式移動ロボット1の
胴体2すなわち第1の制御基板21が垂直下方を向いて
いる状態を示している。この場合、傾斜センサ24に課
される傾斜角度Θは90度であり、ボール24Cがモー
ルド24A内で転がった結果として、一方のスイッチS
W1はボール24Cから開放されてオン状態になるが、
他方のスイッチSW2はボール24Cによって光が遮ら
れてオフ状態になる。言い換えれば、スイッチSW1が
オン状態でスイッチSW2がオフ状態であれば、脚式移
動ロボット1の胴体2はほぼ垂直上方を向いている(す
なわち頭部3が下)ことを認識することができる。
【0055】[追補]以上、特定の実施例を参照しなが
ら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や
代用を成し得ることは自明である。
【0056】本発明の要旨は、必ずしも「ロボット」と
称される製品には限定されない。すなわち、電気的若し
くは磁気的な作用を用いて人間の動作に似せた運動を行
う機械装置であるならば、例えば玩具等のような他の産
業分野に属する製品であっても、同様に本発明を適用す
ることができる。
【0057】要するに、例示という形態で本発明を開示
してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈
するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、
冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきであ
る。
【0058】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
複数の可動脚を用いて姿勢安定制御を行う、優れた脚式
移動ロボット並びに脚式移動ロボットのための姿勢計測
装置を提供することができる。
【0059】また、本発明によれば、検出する軸数を減
少させて比較的低コストで姿勢安定制御を実現すること
ができる、優れた脚式移動ロボット並びに脚式移動ロボ
ットのための姿勢計測装置を提供することができる。
【0060】本発明によれば、構造的に複雑な加速度セ
ンサと簡単な傾斜センサを組み合わせることにより、脚
式移動ロボットの姿勢を好適に認識することができると
ともに、転倒復帰などの動作を可能にすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る脚式移動ロボット1
の外観構成を示した図である。
【図2】脚式移動ロボット1が自然な動きをしている様
子を示した図であり、より具体的には、機体が歩く様子
を示した図である。
【図3】脚式移動ロボット1が自然な動きをしている様
子を示した図であり、より具体的には、機体が座る様子
を示した図である。
【図4】脚式移動ロボット1が自然な動きをしている様
子を示した図であり、より具体的には、機体が寝る様子
を示した図である。
【図5】脚式移動ロボット1の胴体ユニット2に収容さ
れている制御回路基板の構成を模式的に示した図であ
る。
【図6】傾斜センサ24の内部構成を示した図である。
【図7】傾斜センサ24の動作特性を説明するための図
である。
【図8】傾斜センサ24の動作特性を説明するための図
である。
【図9】傾斜センサ24の動作特性を説明するための図
である。
【図10】傾斜センサ24の動作特性を説明するための
図である。
【図11】ユーザが脚式移動ロボット1をX軸方向に抱
き上げている様子を示した図である。
【図12】ユーザが脚式移動ロボット1をZ軸方向に抱
き上げている様子を示した図である。
【符号の説明】
1…脚式移動ロボット 2…胴体ユニット 3…頭部ユニット 4…尻尾 6…脚部ユニット 9…大腿部 10…脛部 11…股関節 12…膝関節 21…第1の制御基板 22…第2の制御基板 23…2軸加速度センサ 24…傾斜センサ 24A…モールド,24B…空間 24C…ボール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C150 CA02 DA05 DA24 DA26 DA27 DA28 ED09 ED10 ED11 ED42 ED52 EF07 EF16 EF22 EF23 EF29 EF33 EF36 3C007 AS36 CS08 KS20 KS23 KV11 KW00 KX02 MT14 WA04 WA14 WB06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の可動脚が胴体に取り付けられて構成
    される脚式移動ロボットであって、 X(ロール)及びZ(ヨー)の各軸方向の加速度を検出
    する2軸加速度センサと、 Y(ピッチ)軸方向の傾斜を検出する傾斜センサと、 前記2軸加速度センサ及び前記傾斜センサの検出信号を
    基に機体の姿勢制御を行う制御部と、を具備することを
    特徴とする脚式移動ロボット。
  2. 【請求項2】前記制御部は、前記胴体に内蔵されたXZ
    平面を持つ第1の制御基板とXY平面を持つ第2の制御
    基板とで構成され、 前記2軸加速度センサは前記第1の制御基板に搭載され
    るとともに、前記傾斜センサは第2の制御基板に搭載さ
    れている、ことを特徴とする請求項1に記載の脚式移動
    ロボット。
  3. 【請求項3】前記傾斜センサは、内部に空間を持つモー
    ルドと、前記空間内で回転可能に収容されたボールと、
    前記空間内のボールの位置に応じてオン/オフ動作する
    2個のスイッチで構成されて、前記各スイッチのオン/
    オフ状態の組み合わせに応じて4方向の傾斜を検出す
    る、ことを特徴とする請求項1に記載の脚式移動ロボッ
    ト。
  4. 【請求項4】複数の可動脚が胴体に取り付けられて構成
    される脚式移動ロボットのための姿勢計測装置であっ
    て、 X(ロール)及びZ(ヨー)の各軸方向の加速度を検出
    する2軸加速度センサと、 Y(ピッチ)軸方向の傾斜を検出する傾斜センサと、を
    具備することを特徴とする脚式移動ロボットのための姿
    勢計測装置。
  5. 【請求項5】前記胴体は、XZ平面を持つ第1の制御基
    板とXY平面を持つ第2の制御基板とを内蔵し、 前記2軸加速度センサは前記第1の制御基板に搭載され
    るとともに、前記傾斜センサは第2の制御基板に搭載さ
    れている、ことを特徴とする請求項4に記載の脚式移動
    ロボットのための姿勢計測装置。
  6. 【請求項6】前記傾斜センサは、内部に空間を持つモー
    ルドと、前記空間内で回転可能に収容されたボールと、
    前記空間内のボールの位置に応じてオン/オフ動作する
    2個のスイッチで構成されて、前記各スイッチのオン/
    オフ状態の組み合わせに応じて4方向の傾斜を検出す
    る、ことを特徴とする請求項4に記載の脚式移動ロボッ
    トのための姿勢計測装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007174591A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Sanyo Electric Co Ltd 基地局
WO2019220754A1 (ja) * 2018-05-14 2019-11-21 株式会社日立製作所 姿勢制御装置

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JP2007174591A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Sanyo Electric Co Ltd 基地局
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