JP2003070840A - 開放型の使い捨て着用物品 - Google Patents

開放型の使い捨て着用物品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物品の着用中に後胴周り域のサイドフラップ
が着用者の肌に接したとしても、テープファスナの固定
端部が着用者に痛みや不快感を与えることがない使い捨
て着用物品を提供する。 【解決手段】 前胴周り域５および後胴周り域７と、そ
れら胴周り域５，７の間に位置する股下域６とを備え、
前後胴周り域５，７を連結するテープファスナ１３が、
後胴周り域７を縦方向へ延びるサイドフラップ９に取り
付けられた開放型の使い捨て着用物品１Ａであり、サイ
ドフラップ９が、テープファスナ１３の固定端部１６の
肌当接面を覆う第１領域Ｓ１と、第１領域Ｓ１を除く残
余の第２領域Ｓ２とを有し、第１領域Ｓ１の坪量が、第
２領域Ｓ２のそれよりも大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、開放型の使い捨て
着用物品に関する。
【０００２】
【従来の技術】特開平９−７５３９３号公報は、透液性
表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸液性コアが
介在し、縦方向に前胴周り域および後胴周り域と、それ
ら胴周り域の間に位置する股下域とを備え、前後胴周り
域を連結するテープファスナが、後胴周り域を縦方向へ
延びるサイドフラップに取り付けられた使い捨ておむつ
を開示している。
【０００３】テープファスナは、サイドフラップに固着
された固定端部と、固定端部から横方向外方へ延びる自
由端部とを有する。固定端部は、その平面形状が縦方向
へ長い略矩形を呈し、サイドフラップの側縁寄りに位置
する第１および第２外角部分と、おむつの中央寄りに位
置する第１および第２内角部分とを有する。固定端部
は、表面シートと裏面シートの側部から横方向外方へ延
びるプラスチックシートとの間に介在し、表面シートと
プラスチックシートとの内面に固着されている。自由端
部の肌当接面には、粘着剤が塗布されている。テープフ
ァスナでは、自由端部がおむつの内側へ向かって折曲さ
れ、自由端部が粘着剤を介して表面シートの外面に着脱
可能に仮着されている。
【０００４】前胴周り域における裏面シートの外面に
は、矩形のターゲットテープが固着されている。ターゲ
ットテープは、テープファスナの自由端部に対する止着
域となる。テープファスナは、おむつの前後胴周り域を
確実に連結することができるように、表面シートや裏面
シートよりも高剛性であって可撓性のプラスチックシー
トから形成されている。ターゲットテープは、プラスチ
ックフィルムから形成されている。
【０００５】おむつを着用するには、後胴周り域のサイ
ドフラップを前胴周り域のサイドフラップの外側に重ね
合わせ、粘着剤を介してテープファスナの自由端部をタ
ーゲットテープに止着し、前後胴周り域を連結する。前
後胴周り域が連結されたおむつには、胴周り開口とその
下方に一対の脚周り開口とが形成される。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に開示のおむ
つでは、その着用中に着用者の動作によって前胴周り域
のサイドフラップがめくれ、後胴周り域のサイドフラッ
プが着用者の肌に接する場合がある。このおむつでは、
表面シートの坪量にもよるが、後胴周り域のサイドフラ
ップが着用者の肌に接すると、テープファスナの固定端
部の内外角部分が表面シートの外面に露出して着用者の
肌に食い込み、固定端部が着用者に痛みや不快感を与え
る場合がある。
【０００７】本発明の課題は、物品の着用中に後胴周り
域のサイドフラップが着用者の肌に接したとしても、テ
ープファスナの固定端部が着用者に痛みや不快感を与え
ることがない使い捨て着用物品を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の前提は、縦方向へ延びるサイドフラップと、
横方向へ延びるエンドフラップとを有し、前記縦方向に
前胴周り域および後胴周り域と、それら胴周り域の間に
位置する股下域とを備え、前記前後胴周り域を連結する
可撓性のテープファスナが、前記後胴周り域に延びるサ
イドフラップに取り付けられ、前記テープファスナが、
前記サイドフラップに固着された固定端部と、前記固定
端部から横方向外方へ延びる自由端部とを有し、前記前
胴周り域に対する止着手段が、前記自由端部の肌当接面
に形成された開放型の使い捨て着用物品である。
【０００９】前記前提における本発明の特徴は、前記サ
イドフラップが、前記テープファスナの固定端部の肌当
接面を覆う第１領域と、前記第１領域を除く残余の第２
領域とを有し、前記第１領域の坪量が、前記第２領域の
それよりも大きいことにある。
【００１０】本発明の実施の態様の一例としては、前記
第１領域の坪量が、１５〜１００ｇ／ｍ２の範囲、前記
第２領域の坪量が、１０〜３０ｇ／ｍ２の範囲にあり、
前記テープファスナの曲げ剛性が、０．３〜１０ｇ・ｃ
ｍ２／ｃｍの範囲にある。
【００１１】本発明の実施の態様の他の一例としては、
前記テープファスナの固定端部は、その平面形状が実質
的に四角形を呈し、前記固定端部が、前記サイドフラッ
プの側縁寄りに位置する第１および第２外角部分と、前
記物品の中央寄りに位置する第１および第２内角部分と
を有し、それら内外角部分のうちの少なくとも前記第１
および第２外角部分が、前記サイドフラップの第１領域
に覆われている。
【００１２】本発明の実施の態様の他の一例としては、
前記サイドフラップが、前記テープファスナよりも柔軟
なシートから形成され、前記サイドフラップの第１領域
が、互いに重なり合う少なくとも２枚の前記シートから
形成されている。
【００１３】
【発明の実施の形態】添付の図面を参照し、本発明にか
かる開放型の使い捨て着用物品の詳細を、排泄物を吸
収、保持する使い捨ておむつを例として説明すると、以
下のとおりである。
【００１４】図１，２は、中央部分を省略して示す使い
捨ておむつ１Ａの部分破断斜視図と、図１のＡ−Ａ線端
面図とである。図１では、一方のテープファスナ１３の
自由端部１７がおむつ１Ａの横方向外方へ折り返された
状態にある。図１では、横方向を矢印Ｘで示し、縦方向
を矢印Ｙで示す。なお、表裏面シート２，３と防漏シー
ト１２との内面とは、コア４に対向する面をいい、それ
らシート２，３，１２の外面とは、コア４に非対向の面
をいう。また、テープファスナ１３の固定端部１６と自
由端部１７との肌当接面とは、おむつ１Ａを着用した着
用者の肌に対向する面をいう。
【００１５】おむつ１Ａは、肌当接側に位置する透液性
の表面シート２と、肌非当接側に位置する実質的に不透
液性の裏面シート３と、それらシート２，３の間に介在
する吸液性コア４とを主要な構成部材とする。コア４
は、表面シート２と裏面シート３との少なくとも一方の
内面に固着されている。
【００１６】おむつ１Ａは、縦方向に前胴周り域５およ
び後胴周り域７と、それら胴周り域５，７の間に位置す
る股下域６とを備え、前後胴周り域５，７を横方向へ延
びるエンドフラップ８と、縦方向へ延びるサイドフラッ
プ９とを有する。サイドフラップ９は、股下域６におい
ておむつ１Ａの横方向内方へ向かって弧を画いている。
【００１７】エンドフラップ８には、横方向へ延びる帯
状の胴周り用弾性部材１０が伸長状態で取り付けられて
いる。股下域６のサイドフラップ９には、縦方向へ延び
る複数条の脚周り用弾性部材１１が伸長状態で取り付け
られている。サイドフラップ９には、縦方向へ延びる実
質的に不透液性の防漏シート１２が取り付けられてい
る。後胴周り域７に延びるサイドフラップ９には、一対
のテープファスナ１３が取り付けられている。前胴周り
域５における裏面シート３の外面には、テープファスナ
１３の止着域となる矩形のターゲットテープ１４が取り
付けられている。
【００１８】防漏シート１２は、コア４の両側縁４ｂの
外側近傍を縦方向へ延びる固定縁部１２ａと、表面シー
ト２の上方へ起立性向を有して縦方向へ延びる自由縁部
１２ｂと、おむつ１Ａの横方向内方へ倒伏した固定両端
部１２ｃとを有する。防漏シート１２では、固定縁部１
２ａから横方向外方へ側部１２ｄが延びている。自由縁
部１２ｂには、縦方向へ延びる伸縮性弾性部材１５が伸
長状態で取り付けられている。弾性部材１５は、自由縁
部１２ｂの一部に被覆されている。
【００１９】エンドフラップ８では、コア４の両端縁４
ａから縦方向外方へ延びる表面シート２の端部２ａと裏
面シート３の端部３ａとが互いに重なり合い、端部２
ａ，３ａにおいてそれらシート２，３の内面どうしが固
着されている。胴周り用弾性部材１０は、表面シート２
の端部２ａと裏面シート３の端部３ａとの間に介在し、
それらシート２，３の端部２ａ，３ａ内面に固着されて
いる。防漏シート１２の固定両端部１２ｃは、表面シー
ト２の外面に固着されている。
【００２０】サイドフラップ９では、表面シート２の側
部２ｂがコア４の両側縁４ｂから横方向外方へ延び、側
部２ｂからさらに横方向外方へ裏面シート３の側部３ｂ
と防漏シート１２の側部１２ｄとが延びている。サイド
フラップ９では、表面シート２の側部２ｂが裏面シート
３の側部３ｂと防漏シート１２の固定縁部１２ａとの間
に介在し、側部２ｂが側部３ｂと固定縁部１２ａとの内
面に固着されている。サイドフラップ９では、側部２ｂ
から横方向外方へ延びる裏面シート３と防漏シート１２
との側部３ｂ，１２ｄが互いに重なり合い、側部３ｂ，
１２ｄにおいてそれらシート３，１２の内面どうしが固
着されている。脚周り用弾性部材１１は、裏面シート３
の側部３ｂと防漏シート１２の側部１２ｄとの間に介在
し、それらシート３，１２の側部３ｂ，１２ｄ内面に固
着されている。
【００２１】テープファスナ１３は、サイドフラップ９
に固着された固定端部１６と、固定端部１６から横方向
外方へ延びる自由端部１７とを有する。固定端部１６
は、縦方向へ長い略矩形を呈し、サイドフラップ９の側
縁９ａ寄りに位置する第１および第２外角部分１８，１
９と、おむつ１Ａの中央寄りに位置する第１および第２
内角部分２０，２１とを有する。固定端部１６は、裏面
シート３の側部３ｂと防漏シート１２の側部１２ｄとの
間に介在し、それらシート３，１２の側部３ｂ，１２ｄ
内面に固着されている。
【００２２】自由端部１７の肌当接面には、粘着剤２２
（止着手段）が塗布されている。自由端部１７の先端部
分には、粘着剤２２が塗布されていない摘み２３が形成
されている。後胴周り域７に延びる防漏シート１２の側
部１２ｄ外面には、離型剤（図示せず）が塗布された離
型紙２４が固着されている。テープファスナ１３では、
その自由端部１７がおむつ１Ａの内側へ向かって折曲さ
れ、自由端部１７が粘着剤２２を介して離型紙２４に着
脱可能に仮着されている。テープファスナ１３では、そ
れら内外角部分１８，１９，２０，２１のうちの第１お
よび第２外角部分１８，１９の肌当接面がサイドフラッ
プ９の第１領域Ｓ１に覆われている。
【００２３】第１領域Ｓ１は、防漏シート１２の側部１
２ｄから形成されている。第１領域Ｓ１では、後胴周り
域７に延びる防漏シート１２の側部１２ｄがサイドフラ
ップ９の側縁９ａからおむつ１Ａの内側へ向かって折曲
され、側部１２ｄが２枚重ねの状態で固着されている。
ゆえに、第１領域Ｓ１の坪量は、第１領域Ｓ１を除く防
漏シート１２の残余の第２領域Ｓ２のそれよりも大き
い。
【００２４】おむつ１Ａを着用するには、テープファス
ナ１３の自由端部１７を離型紙２４から剥がし、自由端
部１７をおむつ１Ａの横方向外方へ折り返した後、後胴
周り域７のサイドフラップ９を前胴周り域５のサイドフ
ラップ９の外側に重ね合わせ、粘着剤２２を介してテー
プファスナ１３の自由端部１７をターゲットテープ１４
の外面に止着し、前後胴周り域５，７を連結する。前後
胴周り域５，７が連結されたおむつ１Ａには、胴周り開
口とその下方に一対の脚周り開口（図示せず）とが形成
される。
【００２５】前記従来技術のおむつでは、着用者の動作
によってテープファスナの自由端部が上下左右に動くこ
とで、自由端部近傍に位置する固定端部の第１および第
２外角部分が上下左右に動き易い。従来技術のおむつで
は、その着用中に前胴周り域のサイドフラップがめく
れ、後胴周り域のサイドフラップが着用者の肌に接し、
さらに第１および第２外角部分が上下方向へ動くと、そ
れら外角部分が表面シートの外面に露出して着用者の肌
に食い込み、第１および第２外角部分が着用者に痛みや
不快感を与える場合がある。
【００２６】しかし、このおむつ１Ａでは、後胴周り域
７のサイドフラップ９が着用者の肌に接したとしても、
テープファスナ１３の固定端部１６の第１および第２外
角部分１８，１９が互いに重なり合う防漏シート１２の
側部１２ｄから形成された第１領域Ｓ１に覆われてお
り、第１領域Ｓ１の坪量が防漏シート１２の第２領域Ｓ
２のそれよりも大きいので、それら外角部分１８，１９
が第１領域Ｓ１において防漏シート１２の側部１２ｄ外
面に露出したり、それら外角部分１８，１９の周縁と防
漏シート１２の側部１２ｄとの間に段差が形成されるこ
とはなく、それら外角部分１８，１９が着用者の肌に痛
みや不快感を与えることはない。
【００２７】おむつ１Ａでは、第１領域Ｓ１の坪量が１
５〜１００ｇ／ｍ２の範囲にあり、第２領域Ｓ２の坪量
が１０〜３０ｇ／ｍ２の範囲にある。おむつ１Ａでは、
第１領域Ｓ１の坪量が２５〜６０ｇ／ｍ２の範囲にある
ことが好ましく、第２領域Ｓ２の坪量が１５〜２５ｇ／
ｍ２の範囲にあることが好ましい。おむつ１Ａでは、テ
ープファスナ１３の曲げ剛性が０．３〜１０ｇ・ｃｍ２
／ｃｍの範囲にある。テープファスナ１３の曲げ剛性
は、ＫＡＴＯ ＴＥＣＨ社のＫＥＳ−ＦＢ−２により測
定した値である。
【００２８】第１領域Ｓ１の坪量が１５ｇ／ｍ２未満で
は、テープファスナ１３の固定端部１６の第１および第
２外角部分１８，１９が防漏シート１２の側部１２ｄ外
面に露出し易く、それら外角部分１８，１９が着用者に
痛みや不快感を与える場合がある。第１領域Ｓ１の坪量
が１００ｇ／ｍ２を超過すると、第１領域Ｓ１の剛性が
増加し、第１領域Ｓ１が嵩張って着用者に不快感を与え
る場合がある。第２領域Ｓ２の坪量が１０ｇ／ｍ２の未
満では、防漏シート１２の側部１２ｄが破断してしまっ
たり、サイドフラップ９における耐水圧が低下してしま
う。第２領域Ｓ２の坪量が３０ｇ／ｍ２のを超過する
と、裏面シート３の坪量にもよるが、サイドフラップ９
における通気性が低下してしまう。
【００２９】テープファスナ１３の曲げ剛性が０．３ｇ
・ｃｍ２／ｃｍ未満では、おむつ１Ａの着用中にテープ
ファスナ１３の自由端部１６が上下左右に動き易く、お
むつ１Ａの前後胴周り域５，７を確実に連結することが
できない。テープファスナ１３の曲げ剛性が１０ｇ・ｃ
ｍ２／ｃｍを超過すると、固定端部１６の第１および第
２外角部分１８，１９が防漏シート１２の側部１２ｄか
ら形成された第１領域Ｓ１に覆われていたとしても、そ
れら外角部分１８，１９が防漏シート１２の側部１２ｄ
外面に露出してしまう場合がある。
【００３０】おむつ１Ａでは、それが表面シート２を内
側にして縦方向へ湾曲し、弾性部材１５が収縮して防漏
シート１２の自由縁部１２ｂが表面シート２の上方へ起
立している。おむつ１Ａでは、防漏シート１２の自由縁
部１２ｂが排泄物に対する障壁を形成し、サイドフラッ
プ９からの排泄物の漏れを防止することができる。
【００３１】図３，４は、他の実施の形態を示す使い捨
ておむつ１Ｂの部分破断斜視図と、図３のＢ−Ｂ線端面
図とである。図３では、一方のテープファスナ１３の自
由端部１７がおむつ１Ｂの横方向外方へ折り返された状
態にある。図３では、横方向を矢印Ｘで示し、縦方向を
矢印Ｙで示す。図３のおむつ１Ｂが図１のそれと異なる
点は、以下のとおりである。
【００３２】このおむつ１Ｂでは、裏面シート３が疎水
性繊維不織布から形成され、前胴周り域５における裏面
シート３の外面にターゲットテープが取り付けられてい
ない。おむつ１Ｂでは、テープファスナ１３の自由端部
１７の肌当接面にメカニカルファスナのうちのフック部
材２５（止着手段）が取り付けられている。テープファ
スナ１３の固定端部１６は、その全域における肌当接面
がサイドフラップ９の第１領域Ｓ１に覆われている。
【００３３】第１領域Ｓ１は、防漏シート１２の側部１
２ｄと繊維不織布２６（シート）とから形成されてい
る。第１領域Ｓ１では、防漏シート１２の側部１２ｄ外
面に繊維不織布２６が重なり、側部１２ｄと繊維不織布
２６とが互いに固着されている。ゆえに、第１領域Ｓ１
の坪量は、第１領域Ｓ１を除く防漏シート１２の残余の
第２領域Ｓ２のそれよりも大きい。防漏シート１２の第
１および第２領域Ｓ１，Ｓ２の坪量とテープファスナ１
３の曲げ剛性とは、図１のそれと同一である。
【００３４】おむつ１Ｂでは、テープファスナ１３の自
由端部１７がおむつ１Ｂの内側へ向かって折曲され、自
由端部１７がフック部材２５を介して繊維不織布２６に
仮着されている。このおむつ１Ｂでは、テープファスナ
１３の自由端部１７を前胴周り域５における裏面シート
３の外面に押し付けることで、フック部材２５が不織布
の構成繊維に引っ掛り、前後胴周り域５，７を連結する
ことができる。
【００３５】おむつ１Ｂでは、その着用中に後胴周り域
７のサイドフラップ９が着用者の肌に接し、テープファ
スナ１３の固定端部１６が上下左右に動いたとしても、
テープファスナ１３の固定端部１６の全域が防漏シート
１２の側部１２ｄと繊維不織布２６とから形成された第
１領域Ｓ１に覆われているので、固定端部１６の第１お
よび第２外角部分１８，１９と第１および第２内角部分
２０，２１とが第１領域Ｓ１における繊維不織布２６の
外面に露出することはなく、それら内外角部分１８，１
９，２０，２１が着用者の肌に痛みや不快感を与えるこ
とがない。
【００３６】図１のおむつ１Ａの第１領域Ｓ１では、防
漏シート１２の側部１２ｄが３つ以上に折り畳まれた状
態で固着されていてもよい。図１のおむつ１Ａのでは、
第１領域Ｓ１が後胴周り域７に延びる防漏シート１２の
側部１２ｄと裏面シート３の側部３ｂとから形成されて
いてもよい。この場合では、裏面シート３の側部３ｂを
サイドフラップ９の側縁９ａからおむつ１Ａの内側へ向
かって折曲し、裏面シート３の側部３ｂを防漏シート１
２の側部１２ｄ外面に固着する。図３のおむつ１Ｂの第
１領域Ｓ１では、２枚以上の繊維不織布２６が防漏シー
ト１２の側部１２ｄに重なり合い、側部１２ｄと繊維不
織布２６とが固着されていてもよい。
【００３７】それら図示のおむつ１Ａ，１Ｂでは、防漏
シート１２の側部１２ｄを折曲して第１領域Ｓ１を形成
することや防漏シート１２の側部に繊維不織布２６を固
着して第１領域Ｓ１を形成することの他に、防漏シート
１２を１枚の繊維不織布から作り、第１領域に相当する
防漏シート１２の部分の構成繊維の量を第１領域Ｓ１を
除く残余の第２領域Ｓ２に相当する部分の構成繊維のそ
れよりも多くし、第１領域Ｓ１の坪量を第２領域のそれ
よりも大きくすることもできる。また、それら図示のお
むつ１Ａ，１Ｂでは、後胴周り域７のサイドフラップ９
に縦方向へ並ぶ２つ以上のテープファスナ１３が取り付
けられていてもよい。
【００３８】表面シート２には、親水性繊維不織布、多
数の開孔を有する疎水性繊維不織布、微細な多数の開孔
を有するプラスチックフィルムのいずれかを使用するこ
とができる。図１のおむつ１Ａの裏面シート３には、疎
水性繊維不織布、通気不透液性のプラスチックフィル
ム、疎水性繊維不織布を重ね合わせた複合不織布、疎水
性繊維不織布と通気不透液性のプラスチックフィルムと
を重ね合わせた複合シートのいずれかを使用することが
できる。防漏シート１２には、疎水性繊維不織布、通気
不透液性のプラスチックフィルムのいずれかを使用する
ことができる。
【００３９】それら図示のおむつ１Ａ，１Ｂの裏面シー
ト３や防漏シート１２には、高い耐水性を有するメルト
ブローン法による繊維不織布を、高い強度を有しかつ柔
軟性に富んだスパンボンド法による繊維不織布で挟んだ
複合不織布を使用することもできる。
【００４０】不織布としては、スパンレース、ニードル
パンチ、メルトブローン、サーマルボンド、スパンポン
ド、ケミカルボンド、エアースルー、の各製法により製
造されたものを使用することができる。不織布の構成繊
維としては、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリ
アミド系、の各繊維、ポリエチレン／ポリプロピレンま
たはポリエステルからなる芯鞘型複合繊維または並列型
複合繊維を使用することができる。
【００４１】テープファスナ１３には、可撓性を有する
プラスチックシートや可撓性を有するクラフト紙のいず
れかを使用することができる。ゆえに、それら図示のお
むつ１Ａ，１Ｂのテープファスナ１３は、表裏面シート
２，３や防漏シート１２、繊維不織布２６よりも高剛性
であり、それらシート２，３，１２や繊維不織布２６
は、テープファスナ１３よりも柔軟である。ターゲット
テープ１５には、可撓性を有するプラスチックフィルム
を使用することができる。
【００４２】コア４は、フラッフパルプと高吸収性ポリ
マー粒子との混合物、または、フラッフパルプと高吸収
性ポリマー粒子と熱可塑性合成樹脂繊維との混合物であ
り、所要の厚みに圧縮されている。コア４は、それの型
崩れやポリマー粒子の脱落を防止するため、全体がティ
ッシュペーパーに被覆されていることが好ましい。ポリ
マー粒子としては、デンプン系、セルロース系、合成ポ
リマー系のものを使用することができる。
【００４３】表裏面シート２，３の固着や防漏シート１
２の固着、繊維不織布２６の固着、コア４の固着、弾性
部材１０，１１，１５の固着には、ホットメルト型接着
剤、または、ヒートシールやソニックシール等の熱によ
る溶着手段を利用することができる。
【００４４】この発明は、開放型の使い捨ておむつ１
Ａ，１Ｂの他に、内側に吸液性パッドを取り付けて使用
する開放型のおむつカバーにも実施することができる。
【００４５】
【発明の効果】本発明にかかる開放型の使い捨て着用物
品によれば、テープファスナの固定端部がサイドフラッ
プの第１領域に覆われ、第１領域の坪量が第１領域を除
くサイドフラップの残余の第２領域のそれよりも大きい
ので、物品の着用中に前胴周り域のサイドフラップがめ
くれ、後胴周り域のサイドフラップが着用者の肌に直接
接したとしても、テープファスナの固定端部が着用者の
肌に痛みや不快感を与えることはない。
【００４６】テープファスナの固定端部が第１および第
２外角部分と第１および第２内角部分とを有し、それら
内外角部分のうちの少なくとも第１および第２外角部分
がサイドフラップの第１領域に覆われた物品では、テー
プファスナの自由端部の上下左右の動きにともなって、
固定端部が第１および第２外角部分が上下左右に動いた
としても、それら外角部分が第１領域の外面に露出する
ことはなく、第１および第２外角部分が着用者の肌に痛
みや不快感を与えることはない。
【図面の簡単な説明】
【図１】中央部分を省略して示す使い捨ておむつの部分
破断斜視図。
【図２】図１のＡ−Ａ線端面図。
【図３】他の実施の形態を示す使い捨ておむつの部分破
断斜視図。
【図４】図３のＢ−Ｂ線端面図。
【符号の説明】
１Ａ，１Ｂ 開放型の使い捨ておむつ（開放型の使い
捨て着用物品） ５ 前胴周り域 ６ 股下域 ７ 後胴周り域 ８ エンドフラップ ９ サイドフラップ １２ 防漏シート １３ テープファスナ １６ 固定端部 １７ 自由端部 １８ 第１外角部分 １９ 第２外角部分 ２０ 第１内角部分 ２１ 第２内角部分 ２２ 粘着剤（止着手段） ２５ フック部材（止着手段） ２６ 繊維不織布 Ｓ１ 第１領域 Ｓ２ 第２領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐山 寧 香川県三豊郡豊浜町和田浜高須賀1531−７ ユニ・チャーム株式会社テクニカルセン ター内 Ｆターム(参考） 3B029 BD03 4C098 AA09 CC10 CC12 CE06 CE07 CE13 DD06 DD10 DD25 DD26 DD28

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 縦方向へ延びるサイドフラップと、横方
    向へ延びるエンドフラップとを有し、前記縦方向に前胴
    周り域および後胴周り域と、それら胴周り域の間に位置
    する股下域とを備え、前記前後胴周り域を連結する可撓
    性のテープファスナが、前記後胴周り域に延びるサイド
    フラップに取り付けられ、前記テープファスナが、前記
    サイドフラップに固着された固定端部と、前記固定端部
    から横方向外方へ延びる自由端部とを有し、前記前胴周
    り域に対する止着手段が、前記自由端部の肌当接面に形
    成された開放型の使い捨て着用物品において、 前記サイドフラップが、前記テープファスナの固定端部
    の肌当接面を覆う第１領域と、前記第１領域を除く残余
    の第２領域とを有し、前記第１領域の坪量が、前記第２
    領域のそれよりも大きいことを特徴とする前記着用物
    品。
  2. 【請求項２】 前記第１領域の坪量が、１５〜１００ｇ
    ／ｍ２の範囲、前記第２領域の坪量が、１０〜３０ｇ／
    ｍ２の範囲にあり、前記テープファスナの曲げ剛性が、
    ０．３〜１０ｇ・ｃｍ２／ｃｍの範囲にある請求項１記
    載の着用物品。
  3. 【請求項３】 前記テープファスナの固定端部は、その
    平面形状が実質的に四角形を呈し、前記固定端部が、前
    記サイドフラップの側縁寄りに位置する第１および第２
    外角部分と、前記物品の中央寄りに位置する第１および
    第２内角部分とを有し、それら内外角部分のうちの少な
    くとも前記第１および第２外角部分が、前記サイドフラ
    ップの第１領域に覆われている請求項１または請求項２
    に記載の着用物品。
  4. 【請求項４】 前記サイドフラップが、前記テープファ
    スナよりも柔軟なシートから形成され、前記サイドフラ
    ップの第１領域が、互いに重なり合う少なくとも２枚の
    前記シートから形成されている請求項１ないし請求項３
    いずれかに記載の着用物品。
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