JP2003070147A - 高分子材料製筒状部材の製造方法 - Google Patents

高分子材料製筒状部材の製造方法

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JP2003070147A
JP2003070147A JP2001251528A JP2001251528A JP2003070147A JP 2003070147 A JP2003070147 A JP 2003070147A JP 2001251528 A JP2001251528 A JP 2001251528A JP 2001251528 A JP2001251528 A JP 2001251528A JP 2003070147 A JP2003070147 A JP 2003070147A
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Tamami Shimomura
珠三 霜村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱、冷却の繰り返しを少なくして、コスト
低減を図る。 【解決手段】 中子9aに、内部半導電層を構成する為
の内部塊部12を、高粘性の半導電ゴム材料により形成
する。次いで、この内部塊部12及び上記中子9aの周
囲に、絶縁筒部を構成する為の中間塊部15を、高粘性
の絶縁ゴム材料により造る。次いで、この中間塊部15
及び上記中子9aの周囲に、外部半導電層を構成する為
の外部塊部18を、高粘性の半導電ゴム材料により造
る。最後に、加熱・加圧容器19により上記各塊部1
2、15、18を一挙に加熱処理して上記各ゴム材量を
硬化させ、常温収縮型チューブとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明の対象となる高分子
材料製筒状部材の製造方法は、プレモールド絶縁体、或
は常温収縮型チューブ等の電力ケーブル接続用等として
使用する高分子材料製筒状部材の製造方法の改良に関す
る。このうちのプレモールド絶縁体は、例えば架橋ポリ
エチレン絶縁電力ケーブル(CVケーブル)等の高圧電
力ケーブルを構成するケーブル導体の端部同士、或はこ
の様なケーブル導体の端部を各種電力機器に接続する為
のプレハブ型接続部に組み込むものである。これに対し
て上記常温収縮型チューブは、上述の様な高圧電力ケー
ブルの端部同士を接続する直線接続部を構成する為に利
用する。本発明は、この様なプレモールド絶縁体、或は
常温収縮型チューブを、エネルギ効率並びに作業効率を
良好にして造る事により、コスト低減を図るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高圧電力ケーブルの端部同士、或は高圧
電力ケーブルの端部と各種電力機器とを接続する構造
が、従来から各種知られている。例えば、比較的簡便な
構造で組立作業を容易に行なえる構造としては常温収縮
型チューブ(プレモールドスリーブ)を使用したもの
が、特に超高圧で高度の信頼性を要求される部分に使用
する構造としてはプレハブ型のものが、それぞれ広く使
用されている。このうちの常温収縮型チューブを使用し
た電力ケーブル用接続部は、高分子材料の一種であり弾
性材であるゴムにより造った常温収縮型チューブによ
り、1対の電力ケーブルを構成するケーブル導体同士の
接続部を覆うものである。図3は、この様な常温収縮型
チューブを使用する電力ケーブル用接続部の1例を示し
ている。
【0003】互いに接続すべき1対の電力ケーブル1、
1は、それぞれがケーブル導体2の周囲をケーブル絶縁
体3により被覆して成る。これら1対の電力ケーブル
1、1のケーブル導体2、2の端部でそれぞれ上記ケー
ブル絶縁体3、3から突出した部分同士は、接続スリー
ブ4により接続している。そして、この接続スリーブ4
の周囲を、電力ケーブル接続用高分子材料製筒状部材の
一種である常温収縮型チューブ5により覆っている。こ
の常温収縮型チューブ5は、高分子材料の一種であるゴ
ムにより円筒状に構成されたもので、絶縁性を有するゴ
ム製の絶縁筒部6の軸方向中間位置の内周面部分に、内
部電極である、半導電性を有するゴム製の内部半導電層
7を包埋している。又、上記絶縁筒部6の外周面は、外
部電極である、半導電性を有するゴム製の外部半導電層
8により覆っている。
【0004】図4は、上述の様な電力ケーブルの直線接
続部を構成する常温収縮型チューブ5の自由状態を示し
ている。尚、図4の場合、外部半導電層8の両端部に短
円筒部を突出形成しているが、図3に示したものと実質
的な差異はない。図4に示した自由状態での常温収縮型
チューブ5の内径R5 は、上記ケーブル絶縁体3の外径
3 (図3)よりも小さい(R5 <D3 )。この様な常
温収縮型チューブ5は、その直径を弾性的に広げて図示
しない円管状の拡径治具に外嵌した状態で、上記1対の
電力ケーブル1、1のケーブル導体2の端部同士を接続
スリーブ4により接続するのに先立って、何れか一方の
電力ケーブル1の中間部に外嵌しておく。そして、上記
1対の電力ケーブル1、1のケーブル導体2の端部同士
を接続スリーブ4により接続した後、上記常温収縮型チ
ューブ5を、上記1対の電力ケーブル1、1を構成する
ケーブル絶縁体3、3同士の間に掛け渡す位置に移動さ
せてから、上記拡径治具を上記常温収縮型チューブ5の
内径側から抜き取る。この様にして拡径治具を常温収縮
型チューブ5の内径側から抜き取る事に伴い、この常温
収縮型チューブ5が自身の弾性により縮径し、この常温
収縮型チューブ5の両端部内周面を、上記各電力ケーブ
ル1、1を構成するケーブル絶縁体3、3の端部外周面
に弾性的に当接させる。
【0005】上述の様な電力ケーブルの直線接続部を構
成する、上記常温収縮型チューブ5を造るには、図5に
示す様に、図示しない成形型の内部に、外周面を円筒面
とした円杆状の中子9を挿通した状態で、これら中子9
の外周面と成形型の内周面との間に存在するキャビティ
内にゴム材料を充填する。この場合に、前記絶縁筒部6
を構成するゴム材料の特性と、前記内部半導電層7及び
外部半導電層8を構成するゴム材料の特性とは互いに異
なるので、上記常温収縮型チューブ5の成形作業は、図
6に示す様に、3段階に分けて行なう。
【0006】即ち、先ず第一工程として、上記中子9の
中間部外周面に対向する部分に図示しない第一の金型に
より設けた、第一のキャビティ内に、半導電ゴム材料を
注入してからこのゴム材料を加熱して、図6(A)に示
す様に、上記内部半導電層7を成形する。次いで、この
内部半導電層7を冷却してから上記第一の金型を取り外
した後、第二工程に移る。この第二工程では、この内部
半導電層7の外周面及びこの内部半導電層7の軸方向両
端から露出した上記中子9の外周面に対向する部分に図
示しない第二の金型により設けた、第二のキャビティ内
に、絶縁ゴム材料を注入してからこのゴム材料を加熱し
て、図6(B)に示す様に、上記絶縁筒部6を成形す
る。次いで、この絶縁筒部6を冷却してから上記第二の
金型を取り外した後、第三工程に移る。この第三工程で
は、上記絶縁筒部6の外周面及びこの絶縁筒部6から露
出した上記中子9の外周面に対向する部分に図示しない
第三の金型により設けた、第三のキャビティ内に、半導
電ゴム材料を注入してからこのゴム材料を加熱して、前
記外部半導電層8を成形する。そして、最後の第四工程
で、この外部半導電層8を冷却してから、上記中子9
を、上記内部半導電層7と上記絶縁筒部6と上記外部半
導電層8との内側から抜き取って、図4に示す様な常温
収縮型チューブ5として完成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の様にして常温収
縮型チューブ5を造る従来方法の場合、製造コストが嵩
んでしまう。即ち、上述の図5〜6に示す様にして上記
常温収縮チューブ5を造る場合、第一〜第三工程を移る
度毎に、冷却と加熱とを繰り返さなければならない。従
って、これら第一〜第三工程に使用する各金型は、何れ
も加熱処理の際の高温・高圧に耐えられるものでなけれ
ばならない。各工程に使用する金型を、総てこの条件を
満たすものとするのは、金型の製作費が嵩む事に基づく
コスト上昇の原因となる為、好ましくない。
【0008】又、冷却と加熱とを繰り返す事は、エネル
ギ効率の低下による消費エネルギの増大を招くだけでな
く、加工作業時間が長くなる事に伴う生産効率の低下に
より、コスト上昇の原因となる。特に、大型の常温収縮
型チューブ5を造る場合等には、各工程での加熱及び冷
却に一昼夜要する場合もある。この間、製造作業が滞
り、金型を他の製品の製造に使用する事もできなくなる
為、用意する金型の数を多くする必要が生じ、設備に要
するコストも嵩んでしまう。勿論、加熱・冷却を行なう
為の作業手順が増える分、人件費増大に伴うコスト上昇
も著しくなる。本発明の高分子材料製筒状部材の製造方
法は、この様な事情に鑑みて発明したものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の高分子材料製筒
状部材の製造方法は、互いに異なる特性を有する高分子
材料を径方向に関して複層に重ね合わせて成る高分子材
料製筒状部材を造る為に利用する。この様な本発明の高
分子材料製筒状部材の製造方法は、先ず、中子の外周面
に、常温で大きな粘性を有し、加熱に伴って硬化する第
一種の高分子材料を付着させる。尚、この第一種の高分
子材料を含め、本発明の製造方法に使用する高分子材料
の常温での粘性は、射出成形が可能な程度に低く、成形
用の型を取り除いた状態でも次の工程に移るまでに要す
る程度の時間(例えば数分乃至は数十分)であれば、ほ
ぼそのままの形状を保てる程度に高い値とする。上記中
子の外周面に上記第一種の高分子材料を付着させたなら
ば、次いで、この第一種の高分子材料を加熱処理する以
前に、この第一種の高分子材料の周囲を、常温で大きな
粘性を有し、加熱に伴って硬化する第二種以降の高分子
材料により被覆する。そして、この工程を、上記高分子
材料製筒状部材の外周面を構成する高分子材料を被覆す
るまで行なう。その後、上記第一種、第二種を含む総て
の高分子材料を同時に加熱処理して硬化させる。
【0010】
【作用】上述の様に構成する本発明の高分子材料製筒状
部材の製造方法によれば、この筒状部材を造る為の高分
子材料として、常温で大きな粘性を有するものを使用し
ている為、第一種の高分子材料により内径側の層を形成
してから、第二種の高分子材料により外径側の層を形成
するまでの間に、上記第一種の高分子材料の加熱処理を
行なう必要がなくなる。上記第二種の高分子材料の更に
外径側に別の高分子材料製の層を形成する場合にも、こ
の第二種の高分子材料の加熱処理を行なう必要はない。
【0011】この様に本発明の高分子材料製筒状部材の
製造方法の場合には、工程を移る度に加熱及び冷却を行
なう必要がなくなる為、エネルギ効率の向上を図れると
共に、各工程に要する時間を短縮して、上記高分子材料
の製造に要する時間の短縮化を図れる。又、上記各高分
子材料を成形する為の型は、加熱処理に伴う高温・高圧
に耐えられるものである必要はない。従って、この型を
合成樹脂等の非金属材により造る事も可能になって、型
の製造コストの低廉化と型の軽量化とを図れる。これら
により、本発明の高分子材料製筒状部材の製造方法によ
れば、常温収縮型チューブ、プレモールド絶縁体の如き
電力ケーブル接続用常温収縮型チューブ等の高分子材料
製筒状部材の低廉化を図れる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態の第
1例を示している。本例は、本発明の製造方法により、
前述の図3〜4に示す様な直線接続部を構成する、常温
収縮型チューブ5を製造する場合に就いて示している。
この常温収縮型チューブ5の完成状態では、図3〜4に
示す様に、内周面中央部に存在する半導電ゴム製の内部
半導電層7の周囲を絶縁ゴム製の絶縁筒部6により覆
い、この絶縁筒部6の外周面全体を、半導電ゴム製の外
部半導電層8により覆った状態となる。
【0013】尚、上記半導電ゴムとしては、例えばシリ
コンゴム或はエチレンプロピレンゴムにカーボン粉末等
の導電材の粉末を混入したものが、上記絶縁ゴムとして
はシリコンゴム或はエチレンプロピレンゴムの単体が、
それぞれ好ましく利用できる。但し、本発明の実施に使
用する、上記半導電ゴム及び絶縁ゴムは、常温での粘性
が大きなものを使用する。具体的にはこの粘性が、射出
成形が可能な程度に低く、成形用の型を取り除いた状態
でも次の工程に移るまでに要する程度の時間(例えば数
分乃至は数十分)であればほぼそのままの形状を保てる
程度に高い値とする。この為に、上記半導電ゴム及び絶
縁ゴムに添加する添加剤の種類及び量を適宜調整して、
必要とする粘性を得る。例えば、125℃でのムーニス
コーチ値が5以上である、東レダウコーニング社製のシ
リコンゴムは、上記条件を満たす材料として、好ましく
使用できる。
【0014】この様な構造を有する上記常温収縮型チュ
ーブ5を造るには、先ず、中子9aの中間部に、半導電
性高分子材料の一種である半導電ゴムにより円筒状に形
成した、上記内部半導電層7を、射出成形により形成す
る。この為に、図1(A)に示す様に、上記中子9aの
中間部に、この内部半導電層7を造る為の第一の型10
をセットし、この第一の型10の内周面と上記中子9a
の中間部外周面との間に、第一のキャビティ11を設け
る。この第一のキャビティ11は、上記内部半導電層7
と合致する形状を有する。そして、この第一のキャビテ
ィ11内に上記高粘性の半導電ゴムを注入して、上記中
子9aの中間部周囲に、図1(B)に示す様に、上記内
部半導電層7となるべき、上記半導電ゴム製の内部塊部
12を形成する。
【0015】この様にして内部塊部12を形成した後、
この内部塊部12及び上記中子9aの周囲から上記第一
の型10を除去し、図1(B)に示す様に、新たに第二
の型13を、上記内部塊部12及び上記中子9aの周囲
にセットする。そして、この第二の型13の内周面とこ
れら内部塊部12及び上記中子9aの外周面との間に、
第二のキャビティ14を設ける。この第二のキャビティ
14は、前記絶縁筒部6に合致する形状を有する。そし
て、この第二のキャビティ14内に高粘性の前記絶縁ゴ
ムを注入して、上記内部塊部12及び中子9aの周囲
に、図1(C)に示す様に、上記絶縁筒部6となるべ
き、上記絶縁ゴム製の中間塊部15を形成する。
【0016】この様にして中間塊部15を形成した後、
この中間塊部15及び上記中子9aの周囲から上記第二
の型13を除去し、図1(C)に示す様に、新たに第三
の型16を、上記中間塊部15及び上記中子9aの周囲
にセットする。そして、この第三の型16の内周面とこ
れら中間塊部15及び上記中子9aの外周面との間に、
第三のキャビティ17を設ける。この第三のキャビティ
17は、前記外部半導電層8に合致する形状を有する。
そして、この第三のキャビティ17内に高粘性の前記半
導電ゴムを注入して、上記中間塊部15及び中子9aの
周囲に、図1(D)に示す様に、上記外部半導電層8と
なるべき、上記半導電ゴム製の外部塊部18を形成す
る。
【0017】この様にして外部塊部18を形成した後、
この外部塊部18及び上記中子9aの周囲から上記第三
の型16を除去する。次いで、図1(D)に示す様に、
これら外部塊部18及び上記中子9aの周囲を加熱・加
圧容器19により覆う。この加熱・加圧容器19は、上
記第三の型16と同様の内面形状を有するもので、十分
な耐熱性及び耐圧性を確保する為、金属製としている。
従って、上記第三の型16を、十分な耐熱性及び耐圧性
を有する金属製とする事により、この第三の型16と上
記加熱・加圧容器19とを兼用する事もできる。この場
合には、上記外部塊部18を形成した後、上記第三の型
16と上記加熱・加圧容器19との交換作業を行なう事
なく、直ちに以下に述べる加熱・架橋工程に移る事がで
きる。
【0018】上述の様に、外部塊部18及び上記中子9
aの周囲を加熱・加圧容器19により覆ったならば、こ
の加熱・加圧容器19を介して、前記内部塊部12と、
上記中間塊部15と、上記外部塊部18とを加熱する。
この加熱に伴ってこれら各塊部12、15、18を構成
する半導電ゴム材料及び絶縁ゴム材料が膨張し、上記加
熱・加圧容器19内の圧力が上昇する。この様にして行
なう加熱・加圧作業により、上記各塊部12、15、1
8を構成する半導電ゴム材料及び絶縁ゴム材料が架橋さ
れて、所定の弾性を有する状態となる。そこで、上記加
熱・加圧容器19を開くと共に上記中子9aを抜き取れ
ば、前記常温収縮型チューブ5を得られる。尚、上記各
塊部12、15、18を損傷する事なく、上記各型1
0、13、16の除去及びセットを可能にする為、これ
ら各型10、13、16は、何れも二つ割れ構造として
いる。上記加熱・加圧容器19も同様である。
【0019】上述の様にして本発明の製造方法により上
記常温収縮型チューブ5を造る場合、この常温収縮型チ
ューブ5を構成する為の半導電ゴム材料及び絶縁ゴム材
料として、常温で大きな粘性を有するものを使用してい
る為、第一種の高分子材料である半導電ゴム材料により
内径側の層である内部塊部12を形成してから、第二種
の高分子材料である絶縁ゴム材料によりこの内部塊部1
2よりも外径側の層である中間塊部15を形成するまで
の間に、上記半導電ゴム材料の加熱処理を行なう必要が
なくなる。同様に、上記絶縁ゴム材料の更に外径側に別
の半導電ゴム材料製の層である外部塊部18を形成する
場合にも、上記絶縁ゴム材料の加熱処理を行なう必要は
ない。
【0020】この様に本発明の製造方法により上記常温
収縮型チューブ5を造る場合には、工程を移る度に加熱
及び冷却を行なう必要がなくなる為、エネルギ効率の向
上を図れると共に、各工程に要する時間を短縮して、上
記常温収縮型チューブ5の製造に要する時間の短縮化を
図れる。又、上記半導電ゴム材料及び絶縁ゴム材料を成
形する為の各型は、加熱処理に伴う高温・高圧に耐えら
れるものである必要はない。従って、これら各型を、ポ
リアミド樹脂、ポリ四弗化エチレン樹脂、エポキシ樹脂
等の合成樹脂、或は繊維強化プラスチック等の複合樹脂
等の非金属材により造る事も可能になる。従って、上記
各型の低廉化及び軽量化を図れる。
【0021】次に、図2は、本発明の実施の形態の第2
例を示している。本例は、外部半導電層8(図3〜4参
照)を構成する為の外部塊部18の形成時に、既に形成
してある絶縁ゴム製の中間塊部15が変形しない様にす
るものである。即ち、本発明の場合には、絶縁ゴム製の
中間塊部15を形成した後、この中間塊部15を硬化さ
せる以前に上記外部塊部18を形成する。この為、この
外部塊部18を形成する為の第三のキャビティ17{図
1(C)}内に半導電ゴムを勢い良く送り込むと、この
第三のキャビティ17の内径面を構成する、上記中間塊
部15の外径面が変形する可能性がある。この様な変形
が、得られる常温収縮型チューブ5の特性に悪影響を及
ぼす可能性がある場合には、本例を採用する事により、
上記中間塊部15の外径面が変形するのを防止する。
【0022】この様な目的で実施する本例の場合には、
先ず、図2(A)に示す様に、中子9aの周囲に内部塊
部12を形成した後、図2(B)に示す様に、これら中
子9a及び内部塊部12の周囲に中間塊部15を形成す
る。これら内部塊部12及び中間塊部15の形成作業
は、上述した第1例の場合と同様に、図1(A)(B)
に示す様な第一、第二の型10、13を使用して行な
う。即ち、本例の場合も、上記中間塊部15を形成する
段階までは、上記第1例の場合と同様である。
【0023】特に、本例の場合には、上記中子9a及び
中間塊部15の周囲に外部半導電層8を構成する為の外
部塊部18を形成する作業を、上述の第1例の様な射出
成形によらずに行なう様にしている。即ち、本例の場合
には、図2(C)に示す様に、第三の型16aを構成す
る1対の型素子20、20の内面で上記中子9a及び中
間塊部15の外周面に対向する部分に、上記外部塊部1
8を形成する為の、高粘性の半導電ゴム材料21、21
を付着しておく。そして、上記1対の型素子20、20
を、上記中子9a及び中間塊部15を挟んで配置した状
態から互いに近づけ合って、図2(D)に示す様に、上
記各型素子20、20の内面に付着させておいた上記各
半導電ゴム材量21、21を、上記中子9a及び中間塊
部15の外周面に付着させ(移し換え)て、外部半導電
層8を構成する為の外部塊部18とする。
【0024】この様にして外部塊部18を形成した後、
この外部塊部18及び上記中子9aの周囲から上記第三
の型16aを除去してから、図2(E)に示す様に、こ
れら外部塊部18及び上記中子9aの周囲を加熱・加圧
容器19により覆って、前記内部塊部12と、上記中間
塊部15と、上記外部塊部18とを加熱する。この加熱
工程に就いても、前述した第1例の場合と同様である。
【0025】尚、上述の第2例の場合には、外部半導電
層8を構成する為の外部塊部18の形成時に、絶縁筒部
6を構成する為の中間塊部15が変形するのを防止する
事を意図している。これに対して、この中間塊部15の
形成時に、既に形成した、内部半導電層7を構成する為
の内部塊部12が変形するのを防止する為に、次の様な
考慮をする事もできる。先ず、第一には、上記内部塊部
12を構成する為の半導電ゴム材料の粘度を、射出成形
可能な限り、極力高くする事が考えられる。上記内部塊
部12は、形状が単純でしかも容積が小さいので、上記
半導電ゴム材料の粘度を相当に高くしても、射出成形は
可能である。或は、予め形成した上記内部半導電層7を
中子9aの所定部分に外嵌してから、上記中間塊部15
の射出成形を行なう事もできる。上記内部半導電層7
は、容積が小さく、熱処理に要するエネルギは少なく、
処理時間も比較的短くて済む為、この内部半導電層7を
予め形成しても、残りの絶縁筒部6と外部半導電層8と
の熱処理を同時に行なう様にすれば、省エネルギ及び加
工時間の短縮等の本発明の効果を得る事はできる。
【0026】又、図示の例は、本発明の高分子材料製筒
状部材の製造方法を、電力ケーブル用直線接続部に使用
する常温収縮型チューブの製造に適用した場合に就いて
説明した。これに対して本発明の高分子材料製筒状部材
の製造方法は、電力ケーブル用直線接続部或はY分岐接
続部に組み込むプレモールド絶縁体の製造に、或は電力
ケーブル用終端接続部に使用するストレスコーンの製造
に、更には、電界緩和構造を備えた碍管等の製造に使用
する事もできる。
【0027】
【発明の効果】本発明の高分子材料製筒状部材の製造方
法は、以上に述べた通り構成され作用するので、電力ケ
ーブル接続用等、複層構造を有する各種高分子材料製筒
状部材の製造を、エネルギの有効利用を図りつつ、能率
良く行なえる。この為、この様な高分子材料製筒状部材
のコスト低減を図る事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を工程順に示す断
面図。
【図2】同第2例を工程順に示す断面図。
【図3】本発明の対象となる常温収縮型チューブを使用
した、電力ケーブルの直線接続部の1例を示す断面図。
【図4】常温収縮型チューブのみを取り出して示す半部
切断側面図。
【図5】従来の製造方法により造った常温収縮型チュー
ブから中子を抜き取る以前の状態を示す半部切断側面
図。
【図6】従来の製造方法を工程順に示す断面図。
【符号の説明】
1 電力ケーブル 2 ケーブル導体 3 ケーブル絶縁体 4 接続スリーブ 5 常温収縮型チューブ 6 絶縁筒部 7 内部半導電層 8 外部半導電層 9、9a 中子 10 第一の型 11 第一のキャビティ 12 内部塊部 13 第二の型 14 第二のキャビティ 15 中間塊部 16、16a 第三の型 17 第三のキャビティ 18 外部塊部 19 加熱・加圧容器 20 型素子 21 半導電ゴム材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02G 1/14 H02G 1/14 Z Fターム(参考) 4F100 AA37H AK01A AK01B AK52 AK75 AN02 BA02 CA21H DA02 DA11 EA061 EG002 EH362 EJ083 EJ433 GB46 JA03 JA06A JA06B JB13A JB13B JG01 JG04 JL02 4F213 AA09 AA33 AB13 AB18 AG06 AG23 WA02 WA03 WA05 WA14 WA32 WA33 WA43 WA53 WA56 WA87 WB01 WB11 WB22 WC01 WC05 WE16 WF01 WF27 WK03 WW06 WW15 WW33 5G333 AA10 AB23 BA01 CA02 DA03 DA04 DA20 DB02 EA02 5G355 AA03 BA15 BA18 CA22 5G375 AA02 CB07 CB38 DB32

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに異なる特性を有する高分子材料を
    径方向に関して複層に重ね合わせて成る高分子材料製筒
    状部材の製造方法であって、内径側の層を形成した後、
    この内径側の層の周囲に、常温で大きな粘性を有し、加
    熱に伴って硬化する別種の高分子材料を付着させた後、
    上記内径側の層を形成する高分子材料とこの別種の高分
    子材料を同時に加熱処理して硬化させる高分子材料製筒
    状部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 互いに異なる特性を有する高分子材料を
    径方向に関して複層に重ね合わせて成る高分子材料製筒
    状部材の製造方法であって、中子の外周面に、常温で大
    きな粘性を有し、加熱に伴って硬化する第一種の高分子
    材料を付着させた後、この第一種の高分子材料を加熱処
    理する以前に、この第一種の高分子材料の周囲を、常温
    で大きな粘性を有し、加熱に伴って硬化する第二種以降
    の高分子材料により被覆する工程を、上記高分子材料製
    筒状部材の外周面を構成する高分子材料を被覆するまで
    行なった後、上記第一種、第二種を含む総ての高分子材
    料を同時に加熱処理して硬化させる高分子材料製筒状部
    材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016506886A (ja) * 2013-09-05 2016-03-07 長園電力技術有限公司 架橋ポリエチレン絶縁ケーブル本体端末における射出成形ストレス制御モジュールの製造工程
KR20170095378A (ko) * 2014-12-19 2017-08-22 엔케이티 에이치브이 케이블스 게엠베하 고전압 dc 케이블 조인트를 제조하는 방법, 및 고전압 dc 케이블 조인트

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