JP2003069065A - 太陽光発電システム - Google Patents

太陽光発電システム

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JP2003069065A
JP2003069065A JP2001258882A JP2001258882A JP2003069065A JP 2003069065 A JP2003069065 A JP 2003069065A JP 2001258882 A JP2001258882 A JP 2001258882A JP 2001258882 A JP2001258882 A JP 2001258882A JP 2003069065 A JP2003069065 A JP 2003069065A
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Tatsuo Fujisaki
達雄 藤崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽光エネルギーのうち光電変換されない熱
エネルギーを最大限利用しつつ、太陽電池素子の温度が
耐熱温度を超過しないように自動調整される太陽光発電
システムを提供する。 【解決手段】 太陽光101を有効利用すべく、太陽電
池素子103の背面側に熱電変換素子106が備えられ
ている太陽光発電システムであって、太陽電池素子10
3の温度に応じて作動する感温作動手段612と、感温
作動手段612の作動に基づいて変形し、太陽電池素子
103の放熱性を変化させる放熱性変化手段605とを
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は太陽電池素子を備え
て成る太陽光発電システムに係り、詳しくは太陽光をよ
り効率的に利用すべく熱電変換手段を有する太陽光発電
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、安全で環境に負荷をかけない
エネルギー源として太陽電池を利用した太陽光発電シス
テムが注目されてきているが、近年では火力発電等の従
来型の発電手段に対して経済性の観点からも競争力を持
つために、より高効率で安価な太陽電池の開発に重点が
置かれてきている。
【0003】こうした努力の方向の一つとして、太陽光
のエネルギーのうち太陽電池で変換できない部分のエネ
ルギー(最終的に熱となる)を、熱電変換素子によって
電気エネルギーに変換してトータルの光電変換効率を上
げる方法が検討されている。
【0004】例えば、特開平7−142750号公報に
は、太陽電池パネルの背面に熱電変換素子を配して、光
電変換できなかったエネルギーを回収する方法が開示さ
れている。
【0005】一方、上述のより高効率で安価な太陽電池
を得るという観点から、近年注目を集めつつあるのが集
光型の太陽光発電システムである。集光型の太陽光発電
システムによれば、その構成部品のうち最も高価である
太陽電池セルを大幅に節約できるため、極めて大きなコ
スト削減が可能となる。また、一般に言われているよう
に、光強度が大きくなることによって発生電圧が高まる
ために、入射エネルギーに対する出力エネルギーの割
合、即ち変換効率が非集光型の太陽光発電システムに比
べて向上し、同一面積に非集光の太陽電池セルを敷き詰
めた場合に比較すると大きな出力が得られることにな
る。
【0006】このような集光型の太陽光発電システムに
おいては、非集光型の太陽光発電システムと比較して更
に熱の集中が起き易いため、熱電変換素子を併用して熱
エネルギーを電気エネルギーに変換して利用する試みは
有効である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
種々の提案には、以下のような問題があった。
【0008】すなわち、特開平7−142750号公報
のように、太陽電池パネルの背面に熱電変換素子を配置
する場合、熱電変換されるエネルギーを大きくしようと
すると、日射量が大きい時に熱電変換素子の両端温度が
大きくなり、その高温端である太陽電池素子が昇温して
耐熱温度を超えてしまい、太陽電池素子の破壊や劣化に
至ることがあるという問題があった。
【0009】一方、太陽電池素子の耐熱温度を超えない
ように熱電変換素子以外の部分で放熱するように全体を
設計すると、日射量が比較的小さい時には熱電変換素子
の両端温度が小さくなり、熱電変換されるエネルギーが
小さくなるという問題があった。
【0010】本発明は、上記の課題に鑑み、太陽光エネ
ルギーのうち光電変換されない熱エネルギーを最大限利
用しつつ、太陽電池素子の温度が耐熱温度を超過しない
ように自動調整される太陽光発電システムを提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、本発明の太陽光発電システムは、太陽電池素子の背
面側に熱電変換素子が備えられている太陽光発電システ
ムにおいて、前記太陽電池素子の温度に応じて作動する
感温作動手段と、該感温作動手段の作動に基づいて変形
し、前記太陽電池素子の放熱性を変化させる放熱性変化
手段とを有することを特徴とする。
【0012】上記太陽光発電システムにおいて、上記感
温作動手段が温度に応じて形状あるいは寸法が変化する
作動部材であって、上記放熱性変化手段が変形によって
放熱接触面積を変化させることにより上記太陽電池素子
の放熱性を変化させる部材であることが好ましい。
【0013】また、上記熱電変換素子の太陽電池素子に
臨む面と反対側の面には放熱手段が配設されており、該
放熱手段に上記放熱性変化手段が変形して接触すること
が好ましい。
【0014】本発明の他の太陽光発電システムは、太陽
電池素子の背面側に熱電変換素子が備えられている太陽
光発電システムにおいて、上記太陽電池素子の温度に応
じて作動すると共に、その作動により太陽電池素子の放
熱性を変化させる感温作動・放熱性変化手段を有するこ
とを特徴とする。
【0015】上記他の太陽光発電システムにおいて、上
記感温作動・放熱性変化手段が温度によって形状あるい
は寸法が変化し、放熱接触面積を変化させることにより
上記太陽電池素子の放熱性を変化させる部材であること
が好ましい。
【0016】また、上記感温作動・放熱性変化手段が形
状記憶合金であることが好ましい。
【0017】あるいは、上記感温作動・放熱性変化手段
がバイメタルであることが好ましい。
【0018】さらに、上記熱電変換素子の太陽電池素子
に臨む面と反対側の面には放熱手段が配設されており、
該放熱手段に上記感温作動・放熱性変化手段が接触する
ことが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を説明するが、本発明は本実施形態に限るものではな
い。
【0020】本発明の太陽光発電システムには、太陽光
を有効利用すべく、太陽電池素子の背面側に熱電変換素
子が備えられている。太陽電池素子は太陽光を受け入れ
て電気エネルギーを発生する素子であり、家屋の屋根等
に固定、もしくは太陽を追尾する架台上に設置される。
【0021】また、上記太陽電池素子の温度に応じて作
動する感温作動手段が設置されている。この感温作動手
段の設置方法によって太陽電池素子自体の温度に応じて
作動するのが困難である場合には、太陽電池素子の周辺
部の温度に応じて作動する手段も含まれる。
【0022】また、上記太陽電池素子もしくは上記感温
作動手段に接して、熱電変換素子が配置される。さら
に、上記熱電変換素子の太陽電池素子に臨む面と反対側
の面には、場合に応じてヒートシンクやファン等の放熱
手段を配設される。
【0023】そして、上記太陽電池素子、もしくは上記
感温作動手段から上記熱電変換素子へ向かう熱流を放熱
手段へとバイパスするように放熱性変化手段が配設され
る。もしくは、上記感温作動手段そのものを放熱性変化
手段として機能するように構成してもよい。
【0024】以下に、本発明の太陽光発電システムにお
ける各構成要素について説明する。
【0025】(太陽電池素子)太陽電池素子とは、太陽
光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換素子
を含み、それらが単体あるいは複数で太陽光を受けて電
気出力を発生するよう構成された部材であり、光電変換
素子としてはシリコン、ガリウム砒素、カドミウムテル
ル、銅インジウムセレナイド等の光電変換素子を用いう
るが、例示したものには限定されず、同様の機能を実現
しうるものはすべて含みうる。
【0026】また、集光型の太陽光発電システムの場合
には、太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換する
部分、即ち光電変換部を狭義の太陽電池と呼ぶこともあ
るが、通常、光電変換部のみでは正規の発電動作を行な
うことが可能とはならず、集光するための集光光学系が
必須となる。このような場合、これら光電変換部と集光
光学系を総称して広義の太陽電池と呼ぶこととする。
【0027】集光光学系としては従来様々な方式のもの
が提案されているが、一般には単純なレンズや薄型のフ
レネルレンズを用いた屈折光学系、あるいは放物面鏡の
反射鏡を用いた反射光学系、もしくはその両者を複合し
た複合光学系等が挙げられる。
【0028】(感温作動手段)感温作動手段とは、上記
太陽電池素子の近傍に配置され、該太陽電池素子の温度
に対応して機械的な諸量が変化するよう構成された手段
である。例えば、温度によって形状が変化する形状記憶
合金やバイメタル等の機械的な感温作動部材等が含まれ
る。また、単純に物質の熱膨張を利用する手段も含ま
れ、その場合には熱膨張する部材が感温作動手段とな
る。
【0029】(放熱性変化手段)放熱性変化手段とは、
上記感温作動手段の変化に従って太陽電池素子から外界
への放熱性を変化させる手段であって、特に、放熱接触
面積を(零を含めて)変化させることで、太陽電池から
の放熱性を変化させて太陽電池素子の温度を制御する手
段である。
【0030】具体的には、熱膨張する部材を感温作動手
段として用いる場合には、該感温作動手段の作動力を受
けて変形する金属板や金属片が、太陽電池素子あるいは
その周辺で変位、移動して放熱接触面積を増減する構成
が含まれ、その場合には当該金属板や金属片が放熱性変
化手段である。
【0031】また、放熱性変化手段は上記感温作動手段
と同一の部材として構成することも可能である。例え
ば、形状記憶合金やバイメタル等の温度によって形状が
変化する部材であって、熱伝導性が十分高い部材を使用
すれば、温度変化による形状変化に従って、当該部材が
変形して太陽電池素子あるいはその周辺、あるいは放熱
手段との接触面積が変化し、結果的に放熱性が変化す
る。この場合は、当該部材は感温作動手段であって、か
つ放熱性変化手段である。
【0032】(熱電変換手段)熱電変換手段は、通常ゼ
ーベック効果を利用した半導体素子であって、ビスマス
−テルル系合金、鉛−テルル系化合物、シリコン−ゲル
マニウム系合金、セレン化合物、鉄けい化物等の種々の
物質が提案され、実用化されている。これらの物質を用
いた熱電変換素子はいずれも本発明に用いることが可能
であるが、中でも比較的低温度領域でも良好に動作する
のはビスマス−テルル系合金である。
【0033】以上の構成によって、日射時に太陽電池に
到達する太陽光エネルギーのうち光電変換されなかった
部分は熱エネルギーに変わり、熱電変換素子を通じて電
気エネルギに変換されるが、その熱エネルギーが適度で
あって太陽電池素子の温度が限界温度以下であれば、殆
どすべての熱流は熱電変換素子を通じて外界に向かい、
熱電変換の対象とできる。
【0034】一方、上記熱エネルギーが過剰であって太
陽電池素子の温度が耐熱限界温度になった場合には、感
温作動手段と放熱性変化手段とによって、熱電変換素子
以外の熱流経路が発生し、あるいは拡大されて、太陽電
池素子の昇温が抑制され、耐熱限界温度を超えないよう
調整することができる。従って、設計時に最大日射でも
耐熱温度限界を超えないような設計にする必要がなく、
殆どの状態で日射による熱エネルギーを最大限利用する
ことができる。
【0035】また、上記構成において、感温作動手段と
放熱性変化手段とを双方の機能を有する同一の部材とし
て構成することによって、安価な温度制御機構を構成す
ることができるため、太陽電池コストを大きく増大させ
ることなく、発電コストを低減することができる。
【0036】
【実施例】以下に本発明の好適な実施例について記載す
るが、これらの実施例は創案時に有効に用いうる材料及
び部材を使用して本発明の概念を説明するものであっ
て、本発明の実質的内容はこれらの実施例における具体
的な記述に何ら限定されるものではない。
【0037】〔実施例1〕図1は、実施例1の太陽光発
電システムの主要部を模式的に示す概略図である。本実
施例は、フレネルレンズを用いた太陽追尾集光型太陽光
発電システムに、本発明を適用した例である。
【0038】図1において、101は太陽光、102は
該太陽光を屈折させて太陽電池素子103上に集光する
ためのフレネルレンズである。フレネルレンズ102に
凸の屈折力を与えることによって、フレネルレンズ10
2よりも小さな面積の太陽電池素子103上に略すべて
の太陽光が集まるように構成されてなる。
【0039】太陽電池素子103はこれだけで狭義の太
陽電池と呼ぶことも可能であるが、本発明では、太陽か
らの光を受光して電気エネルギを発生する機能を有する
意味合いから、フレネルレンズ102と太陽電池素子1
03を合わせて太陽電池104と呼称する。
【0040】さて、太陽電池104に入射した太陽光1
01は、太陽電池素子103上に照射されるが、照射さ
れた光エネルギーのうち約25%程度が電気エネルギー
として外部に出力される。そして、残りの約75%は太
陽電池素子103上で熱エネルギーに変わる。こうして
光電変換されなかったエネルギーは熱電変換素子10
6、放熱手段107を通じて矢印108の方向に流れ、
外気に放出される。
【0041】熱電変換素子106は、高温部と低温部の
温度差から生じる熱流108が素子中を通過する際に、
上記熱流108の一部が電気エネルギーとして外部に取
り出される。本実施例では特開平9−8364号公報、
特開平9−148635号公報等に開示されている熱電
変換素子が有効に利用できる。
【0042】上記熱電変換素子106においては、その
両端の温度差によって熱の移動が起き、その熱流に応じ
た発電量が得られるため、該素子の両端温度差が大きけ
れば大きいほど発電量が大きくなる。低温側の温度は後
述する放熱手段107によって略大気温度に等しいた
め、温度差を大きくしようとすると高温側である太陽電
池素子103の温度を高くすることになる。
【0043】放熱手段107はアルミニウムの押出成形
品を用いたヒートシンクであって、熱電変換素子106
の低温部の温度を室温近辺に保ち、熱電変換素子106
の両面温度差を極力大きくするために使用する。
【0044】図1中、105は本発明に係る感温作動手
段であり、かつ放熱性変化手段である形状記憶合金であ
る。この形状記憶合金は120℃以上では図2に示すよ
うにヒートシンク側に反った形状になるように、予め形
状記憶処理が行われている。
【0045】図1は、太陽電池素子103の温度が耐熱
温度より低い状態を表している。上記形状記憶合金10
5は付勢手段(具体的には、コイルスプリング120
a、120b)による付勢力によって略平板状であって
上記ヒートシンク107と接触しておらず、太陽電池素
子103で発生した熱は形状記憶合金105における太
陽電池素子103と熱電変換素子106とに接している
部分のみを通過して外部に放出されている。
【0046】一方、図2は上記の状態から日射量が増加
して太陽電池素子103の温度が120℃を超えたとき
の状態を示す。図2では、図1と同一の部材に関しては
同一の符号を付している。
【0047】図2において、先述したように太陽電池素
子103は耐熱限界温度に近づいているので、形状記憶
合金105は付勢手段120a、120bの付勢力に抗
して、予め記憶処理された109aおよび109bで示
す仮想線の形状をとろうとする。しかしながら、この部
分にはヒートシンク107が設けられているため、形状
記憶合金105はヒートシンク107と接触した105
aおよび105bで示す形状をとることになる。
【0048】すなわち、図1の状態では存在しなかった
接触面積の発生と増加によって、第2、第3の放熱経路
110a、110bが開設される。これにより太陽電池
素子103の熱エネルギーの一部が図1の状態よりも容
易にヒートシンク107を通じて放熱されるため、太陽
電池素子103の温度は耐熱限界温度130℃以上には
上昇しない。
【0049】一方、上記太陽電池素子103の温度が1
20℃を下回ると、上記形状記憶合金105は上記付勢
手段120a、120bの付勢力に従って図1の状態に
戻り、図2で示した放熱経路110a、110bは閉じ
られ、初期の状態に戻ることになる。
【0050】こうした挙動を温度推移という観点から記
載したのが図3である。同図は、晴天日の太陽電池素子
103の温度推移ならびに気温306を、本発明を適用
した場合と適用しなかった場合に関して表わしたもので
あり、横軸は時刻、縦軸は各部の温度を表す。
【0051】本実施例によれば、太陽電池素子103の
温度301は日射が増加するに従って上昇するものの、
太陽電池素子103の耐熱限界温度303近辺で放熱性
が増加するために飽和し、耐熱限界温度303以上には
上昇しない。302は、本実施例における形状記憶合金
105を使用しなかった場合の昇温状態を示す。この場
合の最高温度は太陽電池素子103の耐熱限界温度30
3を大きく超えてしまうため、太陽電池素子103は破
壊もしくは性能劣化に至る。
【0052】一方、こうした破壊や性能劣化に至らない
状態で太陽電池素子103を使用するためには、最高温
度305が太陽電池素子103の耐熱限界温度303を
超えないように、フレネルレンズ102での集光度を下
げて全体を設計したり、熱電変換素子を通過する以外の
熱経路を別途設けたりする必要があり、それぞれ熱の有
効利用ができなくなる。この時の温度推移を図中304
で示す。
【0053】図3から明らかなように、本発明を適用し
た場合の熱電変換素子の両端温度差308は、適用しな
かった場合の両端温度差307に比較して、極めて大き
く確保できるものである。
【0054】〔実施例2〕図4(a)〜(c)は、実施
例2の太陽光発電システムの主要部を模式的に示す概略
図である。実施例1が形状記憶合金を使用しているのに
対し、本実施例ではバイメタルを使用している。尚、図
4において、実施例1と同一の部材に関しては同一の符
号を付し、その詳細説明は省略する。
【0055】バイメタルは熱膨張係数の異なる2種の金
属を接合した材料であって、温度に応じて比例的に歪角
が変化していく。従って、本実施例では実施例1とは異
なり、図4(b)に示すように温度上昇によって接触面
積が発生し、図4(c)に示すようにその後徐々に増大
していく。それに伴い放熱性が増加するので、太陽電池
素子103の昇温は実施例1の時と同様に一定値に飽和
していく。
【0056】この時の温度挙動を図5に示す。同図にお
いて、太陽電池素子103の温度は501に示すような
推移をたどる。温度推移501は実施例1における温度
推移301(図3参照)と比較すると熱電変換素子の両
端温度差508が上記両端温度差308より若干小さい
ことから明らかなように、若干低い温度値をたどるもの
の、上記温度推移304と比較するとはるかに高い温度
差が実現でき、かつ形状記憶合金よりも安価な材料で類
似の効果を得ることができる。
【0057】〔実施例3〕図6(a)(b)は、実施例
3の太陽光発電システムの主要部を模式的に示す概略図
である。本実施例では、感温作動手段として熱膨張する
部材を使用し、放熱性変化手段として上記熱膨張する部
材とは別の金属部材を用いた例である。尚、図6におい
て、実施例1と同一の部材に関しては同一の符号を付
し、その詳細説明は省略する。
【0058】図6において、612は弾性部材(ゴム)
中に流体(空気)が封入してある感温作動部材である。
また、605は熱伝導性材料(銅)で作成された平板で
あって、放熱性変化部材をなす。
【0059】感温作動部材612は放熱性変化部材60
5に接していると共に、放熱手段としてのヒートシンク
107に固定された支持部材613に固定されている。
太陽電池素子103の温度が低い時は、図6(a)に示
すように、上記放熱性変化部材605は平板状であって
ヒートシンク107との間に間隙を有し、熱は熱電変換
素子106のみを通じて流れる。ここで、ゴムを材料と
した感温作動部材612は熱伝導率が他の部材よりも小
さいため、太陽電池素子103で発生した熱は感温作動
部材605、支持部材613を通じてヒートシンク10
7へ放出されることはない。
【0060】一方、太陽電池素子103の温度が高くな
るにつれて、感温作動部材612は膨張し、放熱性変化
部材605をヒートシンク側へ付勢する。そして、ある
温度以上になると、図6(b)に示すように放熱性変化
部材605はヒートシンク107に接触し、温度が上昇
するにつれて接触面積が増大することにより、放熱性が
向上していく。従って、実施例1及び実施例2と同様
に、太陽電池素子103の温度は耐熱限界温度を超えな
いように調整されるものである。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の太陽光発
電システムによれば、光電変換素子である太陽電池素
子、熱電変換素子に加えて、感温作動手段及び放熱性変
化手段を備え、上記感温作動手段の作動に基づいて上記
放熱性変化手段が変形し、上記太陽電池素子の放熱性を
変化させ、該太陽電池素子の最高温度がその耐熱限界温
度を超えないように調整することにより、耐熱限界温度
を越えない範囲で太陽電池素子を使用しつつ、太陽電池
素子温度が上記限界温度に達しない場合には、熱電変換
素子の両端に極力大きな温度差を発生して熱電変換量を
増大させることができ、日射量が小さい時も大きい時も
太陽電池素子の耐熱限界近傍で熱電変換を行うことが可
能となる。
【0062】また、感温作動手段と放熱性変化手段とを
機械的に連携させることで、余分な制御手段等を用いる
必要がなく、安価に太陽電池素子の温度を調整できる。
特に、感温作動手段が温度変化に応じて形状あるいは寸
法が変化し、その変化に基づいて放熱性変化手段の形状
あるいは寸法が変化して、上記太陽電池素子の放熱性が
変化するように構成することにより、該太陽電池素子の
温度調整が自動的に行われる。
【0063】さらに、感温作動手段と放熱性変化手段を
同一の部材で兼用することにより、上記太陽電池素子の
温度調整を行うための構成が簡易化され、太陽光発電シ
ステムの製造コストを低く抑えることが可能となる。
【0064】すなわち、太陽光エネルギーのうち光電変
換されない熱エネルギーを最大限利用しつつ、太陽電池
素子の温度が耐熱温度を超過しないように自動調整され
る太陽光発電システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の太陽光発電システムの主要部を模式
的に示す概略図である。
【図2】実施例1の太陽光発電システムにおける高温状
態を示す概略図である。
【図3】実施例1の太陽光発電システムにおける温度推
移を示す説明図である。
【図4】実施例2の太陽光発電システムの主要部を模式
的に示す概略図である。
【図5】実施例2の太陽光発電システムにおける温度推
移を示す説明図である。
【図6】実施例3の太陽光発電システムの主要部を模式
的に示す概略図である。
【符号の説明】
101 太陽光 102 集光手段(フレネルレンズ) 103 太陽電池素子 104 太陽電池 105 感温作動・放熱性変化手段 105a、105b ヒートシンクと接触した形状 106 熱電変換手段 107 放熱手段(ヒートシンク) 109a、109b 予め記憶処理された形状 110a、110b 第2、第3の放熱経路 120a、120b 付勢手段 301 実施例1の太陽電池素子の温度推移 302 形状記憶合金を使用しない場合の昇温状態 303 太陽電池素子の耐熱限界温度 304 熱の有効利用ができない場合の太陽電池素子の
温度推移 305 熱の有効利用ができない場合の太陽電池素子の
最高温度 306 気温 307 本発明を適用しない場合の熱電変換素子の両端
温度(温度差) 308 形状記憶合金を使用する場合の熱電変換素子の
両端温度(温度差) 501 実施例2の太陽電池素子の温度推移 508 バイメタルを使用する場合の熱電変換素子の両
端温度(温度差) 605 放熱性変化部材 612 感温作動部材 613 支持部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽電池素子の背面側に熱電変換素子が
    備えられている太陽光発電システムにおいて、 前記太陽電池素子の温度に応じて作動する感温作動手段
    と、該感温作動手段の作動に基づいて変形し、前記太陽
    電池素子の放熱性を変化させる放熱性変化手段とを有す
    ることを特徴とする太陽光発電システム。
  2. 【請求項2】 前記感温作動手段が温度に応じて形状あ
    るいは寸法が変化する作動部材であって、前記放熱性変
    化手段が変形によって放熱接触面積を変化させることに
    より前記太陽電池素子の放熱性を変化させる部材である
    ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記熱電変換素子の太陽電池素子に臨む
    面と反対側の面には放熱手段が配設されており、該放熱
    手段に前記放熱性変化手段が変形して接触することを特
    徴とする請求項1または2に記載の太陽光発電システ
    ム。
  4. 【請求項4】 太陽電池素子の背面側に熱電変換素子が
    備えられている太陽光発電システムにおいて、 前記太陽電池素子の温度に応じて作動すると共に、その
    作動により前記太陽電池素子の放熱性を変化させる感温
    作動・放熱性変化手段を有することを特徴とする太陽光
    発電システム。
  5. 【請求項5】 前記感温作動・放熱性変化手段が温度に
    よって形状あるいは寸法が変化し、放熱接触面積を変化
    させることにより前記太陽電池素子の放熱性を変化させ
    る部材であることを特徴とする請求項4に記載の太陽光
    発電システム。
  6. 【請求項6】 前記感温作動・放熱性変化手段が形状記
    憶合金であることを特徴とする請求項5に記載の太陽光
    発電システム。
  7. 【請求項7】 前記感温作動・放熱性変化手段がバイメ
    タルであることを特徴とする請求項5に記載の太陽光発
    電システム。
  8. 【請求項8】 前記熱電変換素子の太陽電池素子に臨む
    面と反対側の面には放熱手段が配設されており、該放熱
    手段に前記感温作動・放熱性変化手段が接触することを
    特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の太陽光発
    電システム。
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