JP2003068423A - スパークプラグ及びその製造方法 - Google Patents

スパークプラグ及びその製造方法

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JP2003068423A JP2001259729A JP2001259729A JP2003068423A JP 2003068423 A JP2003068423 A JP 2003068423A JP 2001259729 A JP2001259729 A JP 2001259729A JP 2001259729 A JP2001259729 A JP 2001259729A JP 2003068423 A JP2003068423 A JP 2003068423A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接地電極が曲げ返された構成であって、小型
であるにも拘らず優れた着火性を具備するスパークプラ
グとその製造方法を提供する。 【解決手段】 スパークプラグ1は、主体金具5の内径
側に膨出する係止部5aによって係止された絶縁体3
と、絶縁体3に保持された中心電極2と、主体金具5の
先端面に基端側が配設され先端側が中心電極2側に曲が
った構成の接地電極4とを備え、中心電極2の先端側面
2bと、接地電極4の先端側端面4aとの間で火花放電
ギャップgが形成されている。主体金具5には、内燃機
関に取り付けるための外径が12mm以下のねじ部6が
形成されており、各接地電極4に形成された中心電極側
の曲げRの最小部をそれぞれ繋いだ仮想円C1の直径
が、主体金具5の内径側に膨出する係止部5aの内径よ
りも大きいものとされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関用のス
パークプラグ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、筒状主体金具の先端に溶接した複
数の接地電極の先端面と、筒状主体金具の軸孔に挿入さ
れた絶縁体の先端部から突出した中心電極先端部側面と
の間に火花放電ギャップを形成した多極スパークプラグ
やセミ沿面放電型スパークプラグが知られており、一般
的に外側電極たる接地電極の先端部は中心電極方向に曲
げ返された構成を備えている。このような多極スパーク
プラグの製造時においては、接地電極基材の曲げ工程に
おいて、例えば筒状主体金具基材の軸孔内に該主体金具
基材の後端側から曲げ型となる治具を挿入し、該治具に
接地電極基材を押し付けて曲げ加工を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記製
造方法では、曲げ工程に用いる治具は主体金具の軸孔内
に挿通させるため、該治具の軸断面外径を主体金具の最
小内径よりも小さくする必要が生じる。したがって、接
地電極基材をそのような治具に押し付けて曲げ加工を行
う場合には、曲げ位置が主体金具の軸孔の延長線上に位
置する場合があり、接地電極の曲げ形状が中心軸寄りに
倒れ込んだ形状となる場合がある。
【0004】上記のように接地電極が中心軸寄りに倒れ
込んだ形状となった場合、多極スパークプラグでは該接
地電極と絶縁体との間のクリアランスが小さくなり、ク
リアランスの小さくなった接地電極と絶縁体との間で横
飛火を起こしてしまう。また、接地電極と絶縁体との間
のクリアランスが小さくなると該クリアランス間に燃料
ブリッジが形成される。このため、正規の火花放電ギャ
ップ間で火花が飛ばなくなり、着火性が低下する等の問
題が生じる場合がある。特に小型のスパークプラグでは
横火花、ブリッジ形成等による着火性悪化の問題は更に
深刻となり得る。
【0005】また、接地電極の先端面の切断は、接地電
極を曲げ加工した後に行う。接地電極が倒れ込んでいな
い状態であれば、先端面の切断を行っても、その先端面
の軸線方向位置に変化はない。しかし、接地電極が中心
軸寄りに倒れ込んだ形状となった場合には、接地電極を
斜めに切断することになり、先端面の軸線方向位置が主
体金具寄りになってしまう。このため、セミ沿面スパー
クプラグでは、接地電極先端面の主体金具側縁と絶縁体
先端面との軸線方向寸法が狙い寸法よりも大きくなって
しまう。これに伴って、絶縁体先端面に火花放電による
放電加工(以下、チャンネリングという)が発生しやす
くなったり、燻り汚損時に火花放電によって燻りを焼き
切る効果が減少する。特に小型のスパークプラグでは、
接地電極を斜めに切断する程度が大きくなり、先端面の
軸線方向位置がずれやすいため、狙い寸法を外れやす
い。
【0006】本発明の課題は、接地電極が曲げ返された
構成であって、小型であるにも拘らず耐チャンネリング
性又は耐汚損性及び着火性に優れたスパークプラグとそ
の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記の課
題を解決するために、本発明のスパークプラグは、中心
電極と、前記中心電極の外側に配置される絶縁体と、前
記絶縁体の外側を覆うとともに、自身の内径側に膨出し
て形成され前記絶縁体を係止するための係止部、及び自
身の外径側に形成され内燃機関に取り付けるためのねじ
部を備える筒状の主体金具と、前記主体金具の先端部に
配設され、前記中心電極との間で火花放電が可能となる
ように、その先端側が前記中心電極側に曲げられること
によって火花放電ギャップを形成する複数の接地電極
と、を備え、前記ねじ部の外径が12mm以下とされ、
前記各接地電極に形成された中心電極側の曲げRの最小
部をそれぞれ繋いだ仮想円C1の直径D1が、前記主体
金具の前記係止部における最小内径よりも大きいことを
特徴とする。
【0008】ねじ部の外径が12mm以下の小型のスパ
ークプラグにおいて、各接地電極に形成された中心電極
側の曲げRの最小部をそれぞれ繋いだ仮想円の直径が、
主体金具の係止部における最小内径よりも大きいものと
したため、絶縁体と接地電極との間のクリアランスを十
分に確保することが可能となる。したがって、該クリア
ランスが小さい場合に生じ得る横飛火等の不具合が生じ
難くなり、さらにはブリッジ形成等も防止ないし抑制さ
れるため、着火性悪化が生じ難くなる。すなわち、本発
明においては、小型のスパークプラグに生じ易い横飛火
等の不具合を解消し、確実に正規の火花放電ギャップ間
で火花を飛ばすことが可能となる。
【0009】なお、各接地電極の曲げR最小部が同一平
面上にない場合は、上記仮想円は、各曲げR最小部を当
該スパークプラグの中心軸線と直交する平面に投影した
ときにできる仮想円、もしくは各曲げR最小部と中心軸
との距離の平均値を半径とする仮想円を援用するものと
する。また、ねじ部の外径を10mm以下とする場合
に、横飛火等の不具合解消効果が一層顕著なものとなり
得る。
【0010】上記スパークプラグは、以下のような方法
で製造することができる。すなわち、本発明のスパーク
プラグの製造方法は、上記接地電極となる接地電極基材
を曲げる曲げ工程を少なくとも含み、該曲げ工程におい
て、上記主体金具となる主体金具基材の一端側に接地電
極基材を配設し、他端側から曲げ加工時のガイドとなる
治具を挿入し、その治具の先端部が主体金具基材に形成
された係止部を通過した後に、該治具の先端部を拡径さ
せ、その治具の先端部形状に沿って前記接地電極基材を
曲げることを特徴とする。
【0011】この場合、例えば治具の先端部に接地電極
基材を押し付ける形で、該治具の先端部形状に沿って接
地電極基材が曲げ形成される。この治具の先端部は、そ
の軸断面外径が主体金具基材の軸孔最小内径よりも大き
くなるよう拡径可能とされているため、曲げ加工後にお
いて少なくとも各接地電極が絶縁体側に倒れ込むことを
防止することができる。具体的には、製造されたスパー
クプラグの各接地電極について、その中心電極側の曲げ
Rの最小部をそれぞれ繋いだ仮想円の直径が、主体金具
の最小内径よりも大きいものとなる。したがって、当該
製造方法により、主体金具の軸孔に挿通された絶縁体と
接地電極との間のクリアランスを十分に確保できるとと
もに、接地電極を斜めに切断することがなくなる。
【0012】また、上記構成のスパークプラグは、以下
の方法によっても製造することができる。すなわち、上
記接地電極となる接地電極基材を曲げる曲げ工程を少な
くとも含み、該曲げ工程において、複数の接地電極基材
を上記主体金具となる主体金具基材の一端側に配設し、
曲げ加工時のガイドとなる治具を各接地電極基材の周方
向の間隙から少なくとも前記係止部の内径よりも外側に
位置して挿入させ、この位置で該治具の形状に沿って前
記接地電極基材を曲げることを特徴とする。この場合、
前記係止部の内径よりも外側に位置する治具の外形形状
に沿って接地電極基材を押し付ける形で接地電極基材が
曲げられるため、その中心電極側の曲げRの最小部をそ
れぞれ繋いだ仮想円の直径が、主体金具の最小内径より
も大きくすることが可能となる。
【0013】具体的に、上記治具は互いに略直交する2
つの面を少なくとも含み、該略直交する2つの面の形状
に沿って接地電極基材が曲げられるものとすることがで
きる。この場合、接地電極は略直角に曲がった構成を具
備することとなり、上記仮想円の直径をより確実に主体
金具の最小内径よりも大きくすることが可能となる。
【0014】なお、本明細書の特許請求の範囲において
各要件に付与した符号は、添付の図面の対応部分に付さ
れた符号を援用して用いたものであるが、あくまで発明
の理解を容易にするために付与したものであり、特許請
求の範囲における各構成要件の概念を何ら限定するもの
ではない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施の
形態を図面に示す実施例により説明する。図1に示す本
発明の一例たるスパークプラグ1は、いわゆる多極スパ
ークプラグである。このスパークプラグは、筒状の主体
金具5、先端部が突出するようにその主体金具5に嵌め
込まれた絶縁体3、その絶縁体3の内側に設けられた中
心電極2、及び主体金具5に基端側が結合され、絶縁体
3の先端部を間に挟んで中心電極2の側面と先端側が対
向するように配置された接地電極4等を備えている。
【0016】絶縁体3は、例えばアルミナあるいは窒化
アルミニウム等のセラミック焼結体により構成され、図
2に示すように、その内部には自身の軸方向に沿って中
心電極2を嵌め込むための孔部(貫通孔)3dを有して
いる。また、主体金具5は、低炭素鋼等の金属により円
筒状に形成されており、スパークプラグ1のハウジング
を構成する。また、その外周面には、図1に示すよう
に、スパークプラグ1を図示しないシリンダヘッドに取
り付けるためのねじ部6が形成されている。このねじ部
6の外径は12mmとされ、本実施例は小型スパークプ
ラグとされている。主体金具5には、その内径側に突出
する係止部5aが形成され、該係止部5aにより絶縁体
3が係止されている。なお、接地電極4は、中心電極2
の両側に各1ずつの計2つ設けられており、それぞれの
先端側端面4aが円柱状の中心電極2の先端部2aの側
面2bとほぼ平行に対向するように曲げ形成されてい
る。また、他端の基端側は主体金具5の先端面に対して
溶接等により固着・一体化されている。なお、接地電極
4において、主体金具5に配設された側を基端側、他方
側を先端側とする。
【0017】図2に示すように、中心電極2の軸線方向
において該中心電極2の先端部2a側を前方側、これと
反対側を後方側として、絶縁体3の先端面3eは、接地
電極4の端面4aの後方側の縁4fよりも後方側に位置
している。一方、中心電極2の先端部2aは、絶縁体3
の先端面3eよりも所定高さだけ突出して配置されてい
る。なお、中心電極2及び接地電極4の間には火花放電
ギャップgが形成され、該ギャップにおいて火花放電が
可能とされている。また、接地電極4と絶縁体3との最
短距離は、この火花放電ギャップgよりも大きく形成さ
れている。
【0018】図1に戻り、絶縁体3の孔部3dには、そ
の一方の端部側に端子金具13が挿入・固定され、同じ
く他方の端部側に中心電極2が挿入・固定されている。
また、該貫通孔3d内において端子金具13と中心電極
2との間に抵抗体15が配置されている。この抵抗体1
5の両端部は、導電性ガラスシール層16,17を介し
て中心電極2と端子金具13とにそれぞれ電気的に接続
されている。また、端子金具13は低炭素鋼等で構成さ
れている。抵抗体15は、ガラス粉末、セラミック粉
末、金属粉末、非金属導電物質粉末及び有機バインダ等
を所定量配合し、ホットプレス等の公知の手法により焼
結して製造されるものである。
【0019】ここで、本実施例のスパークプラグ1にお
いては、曲げ形成された屈曲状の各接地電極4に形成さ
れた中心電極2側に面する屈曲面(湾曲面)の曲げRの
最小部R1,R2をそれぞれ繋いだ仮想円C1の直径D
1が、主体金具5の係止部5aの最小内径D2よりも大
きく形成されている。これにより、本実施例のようなね
じ部6の外径が12mmの小型スパークプラグにおい
て、絶縁体3と接地電極4(特には屈曲面)との間のク
リアランスh1が十分に確保されている。なお、本実施
例の場合、接地電極が2本のため、上記曲げR最小部R
1とR2との間の距離が仮想円C1の直径D1に相当し
ている。
【0020】なお、各接地電極の曲げR最小部R1,R
2(3以上の接地電極の場合はR3,R4・・・)が同
一平面上にない場合、さらに具体的にはスパークプラグ
1若しくは中心電極の中心軸線Oと直交する一平面上に
各曲げR最小部がない場合には、上記仮想円C1は、各
曲げR最小部を当該スパークプラグ1の中心軸線Oと直
交する平面に投影したときにできる仮想円、もしくは各
曲げR最小部と中心軸線Oとの距離の平均値を半径とす
る仮想円を援用すればよい。
【0021】次に、上記のような曲げ形状を具備する接
地電極を備えたスパークプラグの製造方法について説明
する。本実施例のスパークプラグ1の製造方法は、図4
に示したような少なくとも上記接地電極4となる接地電
極基材45を所定の治具30により曲げ成形するための
曲げ工程を含むものとされている。ここで、該曲げ工程
時に用いる治具30は、その先端部31が拡径可能に構
成されている。すなわち、治具30の先端部31は、主
体金具5の係止部5a(最小内径部分の軸孔)を挿通さ
せた後に、主体金具5の先端径内径に当接するまで拡径
する。
【0022】上記のような治具30を用いる曲げ工程
は、主体金具5の係止部5a内に該主体金具5の後端側
から曲げ加工時のガイドとなる治具30を挿入する治具
挿入ステップ(図4(a))と、主体金具5の軸孔5a
内に挿入した治具30を、接地電極基材45に対する曲
げ加工の待機位置まで移動させる治具移動ステップ(図
4(b))と、待機位置にある治具30の先端部31を
拡径する治具先端拡径ステップ(図4(c))と、曲げ
型36により接地電極基材45の先端側から拡径された
治具30の先端部31の形状(詳しくは外縁形状)に沿
って接地電極基材45を押し曲げする基材曲げステップ
(図4(d))と、治具30を主体金具5の軸孔5aか
ら引出す治具退却ステップ(図4(e))とを含んでい
る。
【0023】このような各ステップを含む曲げ工程で
は、治具30の拡径した先端部31に接地電極基材45
を押し付ける形で、該治具30の先端部形状に沿って接
地電極4が曲げ形成されるため、各接地電極4が絶縁体
3ないし中心電極2側に倒れ込むことを防止することが
できる。
【0024】一方、従来のスパークプラグの製造方法に
おいては、図7(特には図7(b))に示すように治具
30の先端部32が拡径できない構成であった。したが
って、少なくとも先端部32の外径が主体金具5の係止
部5aの最小内径よりも小さくなり、その先端部32に
沿って接地電極基材45が曲げ形成されるため、曲げ加
工後の接地電極4が中心電極2ないし絶縁体3側に傾い
た形状となり得る。従って、この形状を具備する接地電
極を備えるスパークプラグにおいては、接地電極4と絶
縁体3とのクリアランスが小さくなり着火性低下等の不
具合を生じやすい。
【0025】次に、上記曲げ形状を具備する接地電極を
備えたスパークプラグは以下のような方法によっても製
造することができる。すなわち、曲げ工程において、図
5に示すように複数の接地電極基材45の間隙から主体
金具5の中心軸線Oと交わる方向に、曲げ加工時のガイ
ドとなる治具33,34を挿入し、その治具33,34
の形状に沿って接地電極基材45を曲げるものとするこ
とができる。
【0026】図5(a)は、接地電極4が2つ設けられ
た2極スパークプラグの製造方法における曲げ工程の1
ステップを示しており、治具33は2つの接地電極基材
45,45に跨る曲げ受面33aを具備している。この
受面33aに接地電極基材45,45を押し付ける形に
て曲げ形成が行われる。図5(b)は、接地電極4が3
つ設けられた3極スパークプラグの製造方法における曲
げ工程の1ステップを示しており、治具33は3つの接
地電極基材45,45,45に跨る曲げ受面33bを具
備している。一方、図5(c)は3極スパークプラグの
曲げ工程の変形例であって、受面33bが1つの接地電
極基材45に対して受ける形とされ、各接地電極基材4
5,45,45に対して異なるステップで曲げ加工が行
われるものとされている。次に、図5(d)は、接地電
極4が4つ設けられた4極スパークプラグの製造方法に
おける曲げ工程の1ステップを示しており、治具34は
例えば対向する2つの接地電極基材45a,45aに跨
る曲げ受面34a,34bを具備している。この受面3
4a,34bに対し、それぞれ対向する各接地電極基材
45a,45aを押し付ける形にて曲げ形成が行われ
る。なお、さらに他方の互いに対向する各接地電極基材
45b,45bに対しては、上記同様のステップにて曲
げ形成が行われるものとされている。
【0027】なお、上記製造方法において、各曲げ工程
で用いられる治具30,33,34は、少なくとも互い
に略直交する2つの面を少なくとも含んでおり、該略直
交する2つの面の形状に沿って接地電極基材45が曲げ
られるものとされている。また、治具30の先端部31
の拡径機構については種々の公知技術を採用することが
できるが、例えば図8に示すような機構を具備したもの
を採用可能である。この場合の治具30は、拡径する先
端部31が少なくともテーパ状に形成された内周面30
2を備えるとともに、該先端部31の中心軸線O方向へ
の移動を阻止しつつ、テーパ面の縮径方向に沿って内周
面302を中心軸線O方向に押し付ける可動軸部材30
1を具備している。すなわち、可動軸部材301の軸線
O方向への移動に伴って先端部31が拡径されるものと
されている。
【0028】以上、本発明の実施の形態を、多極スパー
クプラグ1を例にとって説明したが、本発明はこれに限
定されるものではない。以下に、変形例を示す(スパー
クプラグ1との構成要件上の共通部分には同一の符号を
付与して、詳細な説明は省略している)。
【0029】図3のスパークプラグ100では、ねじ部
6の外径が10mmであって、絶縁体3の先端部3a
が、中心電極2の先端部2aの側面2bと、接地電極4
の端面4aとの間に入り込まない形となっている。そし
て、中心電極2の先端部2aの側面2bと接地電極4の
端面4aとの距離に対し、絶縁体3の先端面3eと接地
電極4の端面4aの後方側の縁4fとの距離が小さく設
定されている。すなわち、中心電極2の先端部2aが、
絶縁体3から突出して配置されるとともに、その絶縁体
3の外側を覆う形で筒状の主体金具5が設けられてい
る。接地電極4は、基端側が主体金具5の先端面に接合
される一方、先端側は中心電極2側に曲げ返され、その
端面4aが、突出する中心電極2の先端部2aの側面2
bと対向するように配置されて第一ギャップg1を形成
しいている。また、接地電極4の先端部の内側面は、絶
縁体3の先端面3eと対向して第一ギャップg1よりも
小さい第二ギャップg2を形成している。これは、絶縁
体3の汚損が進行した場合に限って第二ギャップg2で
火花放電するようにした、いわゆる間欠沿面放電型スパ
ークプラグとよばれるタイプのものである。
【0030】この場合も、上記スパークプラグ1と同
様、曲げ形成された屈曲状の各接地電極4に形成された
中心電極2側に面する屈曲面(湾曲面)の曲げRの最小
部R1,R2をそれぞれ繋いだ仮想円の直径が、主体金
具5の係止部5aの最小内径よりも大きく形成されてい
る。したがって、ねじ部6の外径が10mmの小型スパ
ークプラグにおいて、絶縁体3と接地電極4(特には屈
曲面)との間のクリアランスが十分に確保される。すな
わち、破線で示した倒れ込み形状の接地電極44に比し
て、絶縁体3と接地電極4(特には屈曲面)との間のク
リアランスが大きいため、絶縁体3と接地電極4(特に
は屈曲面)との間における横飛火等の不具合発生が防止
ないし抑制される。なお、上記スパークプラグ100
は、いずれも全ての接地電極4の端面4aが中心電極2
の側面2bに対向するタイプのものであったが、複数あ
る接地電極4の一部について、中心電極2の側面2bに
端面4aが対向していない態様も本発明に適用可能であ
る。また、接地電極4の数は2つとするのではなく、接
地電極4を3以上設けることもできる。これらの接地電
極4は、それぞれ中心電極2の軸線周りにおいてほぼ等
角度間隔で配置されており、各接地電極4が本実施例の
ような屈曲した構成を具備するものとされている。
【0031】一方、図6に示すセミ沿面放電型スパーク
プラグに本発明を適用することもできる。このセミ沿面
放電型スパークプラグ200においては、絶縁体3が、
その先端部3aが中心電極2の先端側側面2bと接地電
極4の発火側端面4aとの間に入り込む位置関係で配置
されている。すなわち、絶縁体3の先端面3eが、接地
電極4の端面4aの後方側の縁4fよりも先端側に位置
している。このようなセミ沿面放電型スパークプラグ2
00では、接地電極4が中心電極2側に倒れ込んでいな
い状態で接地電極4の先端面を切断することができるた
め、その先端面の軸線方向位置は変化しない。したがっ
て、接地電極4先端面の主体金具5側縁と絶縁体3先端
面との軸線方向寸法を狙い寸法に合わせることができ、
予想外のチャンネリングの発生を防止し、汚損時の燻り
を焼き切る効果を維持することができる。
【0032】また、セミ沿面放電を行う接地電極に、さ
らに接地電極の先端側面を中心電極の先端面と対向させ
る態様も本発明に適用できる。このようなスパークプラ
グは、直噴エンジンに使用されるのであるが、導電性の
高い非常に濃い混合気がスパークプラグの火花放電ギャ
ップ近傍にスポット的に存在する場合がある。例えば、
セミ沿面放電を行う接地電極の中心電極側の面と絶縁体
との間に存在すると、この混合気の存在する位置で横飛
火を生じやすくなる。特に、接地電極の曲げ形状が中心
軸寄りに倒れ込んだ形状になると、より一層横飛火を生
じ、着火性が悪化しやすくなる。本発明をこのスパーク
プラグに適用すれば、上述のような不具合を解消するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すスパークプラグの全体
図。
【図2】同じくその要部縦断面図。
【図3】本発明を間欠沿面放電型スパークプラグに適用
した例を示す要部縦断面図。
【図4】本実施例のスパークプラグの製造方法における
曲げ工程を示す説明図。
【図5】本実施例のスパークプラグの製造方法における
曲げ工程の変形例を示す説明図。
【図6】本発明をセミ沿面放電型スパークプラグに適用
した例を示す要部縦断面図。
【図7】従来のスパークプラグの製造方法について示す
説明図。
【図8】曲げ工程における治具の拡径機構を示す説明
図。
【符号の説明】
1,100,200 スパークプラグ 2 中心電極 3 絶縁体 4 接地電極 5 主体金具 5a 軸孔 6 ねじ部 C1 仮想円

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心電極(2)と、 前記中心電極(2)の外側に配置される絶縁体(3)
    と、 前記絶縁体(3)の外側を覆うとともに、自身の内径側
    に膨出して形成され前記絶縁体を係止するための係止部
    (5a)、及び自身の外径側に形成され内燃機関に取り
    付けるためのねじ部(6)を備える筒状の主体金具
    (5)と、 前記主体金具(5)の先端部に配設され、前記中心電極
    (2)との間で火花放電が可能となるように、その先端
    側が前記中心電極(2)側に曲げられることによって火
    花放電ギャップ(g)を形成する複数の接地電極(4)
    と、を備え、 前記ねじ部(6)の外径が12mm以下とされ、前記各
    接地電極(4)に形成された中心電極側の曲げRの最小
    部をそれぞれ繋いだ仮想円C1の直径D1が、前記主体
    金具(5)の前記係止部(5a)における最小内径より
    も大きいことを特徴とするスパークプラグ(1)。
  2. 【請求項2】 中心電極(2)と、 前記中心電極(2)の外側に配置される絶縁体(3)
    と、 前記絶縁体(3)の外側を覆うとともに、自身の内径側
    に膨出して形成され前記絶縁体を係止するための係止部
    (5a)を備える筒状の主体金具(5)と、 前記主体金具(5)の先端部に配設され、前記中心電極
    (2)との間で火花放電が可能となるように、その先端
    側が前記中心電極(2)側に曲げられることによって火
    花放電ギャップ(g)を形成する複数の接地電極(4)
    と、を備えるスパークプラグの製造方法であって、 前記接地電極となる接地電極基材(45)を前記主体金
    具となる主体金具基材(55)の一端側に配設し、他端
    側から曲げ加工時のガイドとなる治具(30)を挿入
    し、その治具(30)の先端部が前記主体金具基材(5
    5)に形成された前記係止部(5a)を通過した後に、
    該治具(30)の先端部を拡径させ、その治具の先端部
    形状に沿って前記接地電極基材(45)を曲げる接地電
    極基材曲げ工程を含むことを特徴とするスパークプラグ
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 中心電極(2)と、 前記中心電極(2)の外側に配置される絶縁体(3)
    と、 前記絶縁体(3)の外側を覆うとともに、自身の内径側
    に膨出して形成され前記絶縁体を係止するための係止部
    (5a)を備える筒状の主体金具(5)と、 前記主体金具(5)の先端部に配設され、前記中心電極
    (2)との間で火花放電が可能となるように、その先端
    側が前記中心電極(2)側に曲げられることによって火
    花放電ギャップ(g)を形成する複数の接地電極(4)
    と、を備えるスパークプラグの製造方法であって、 前記接地電極となる複数の接地電極基材(45)を前記
    主体金具となる主体金具基材(55)の一端側に配設
    し、曲げ加工時のガイドとなる治具(30)を各接地電
    極基材(45)の周方向の間隙から少なくとも前記係止
    部(5a)の内径よりも外側に位置して挿入させ、この
    位置で該治具の形状に沿って前記接地電極基材(45)
    を曲げる接地電極基材曲げ工程を含むことを特徴とする
    スパークプラグの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記治具(30)は、互いに略直交する
    2つの面を少なくとも含み、該略直交する2つの面の形
    状に沿って前記接地電極基材(45)が曲げられる請求
    項2又は3に記載のスパークプラグの製造方法。
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