JP2003067030A - 生産拠点と仕様別の生産台数を決定するためのシステム - Google Patents

生産拠点と仕様別の生産台数を決定するためのシステム

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 生産拠点別の分担生産台数の決定を余裕を持
って行いながら、仕様別の生産台数についてはより後の
時点で正確な需要予測に基づいて決定する。 【解決手段】 受注側コンピュータには、納入に要する
期間を生産拠点毎に記憶している期間ファイル54と、
期間ファイル54に記憶されている最長期間58以上先
の時点におけるその種類の製品の需要予測台数を入力す
る需要予測ファイル48を備える。さらに、分担生産す
る台数を生産拠点毎に決定する分担生産台数計算手段5
0と、生産拠点別の生産物流計画を立案する手段60が
設けられる。発注側コンピュータ42には、立案された
生産拠点別の生産物流計画から決まる生産拠点毎の仕様
確定最終日66と分担生産台数70を生産拠点毎に表示
する表示装置68と、仕様別の内訳台数72を入力する
手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、同一種類の製品
を複数の生産拠点で分担して生産する生産系のために、
各生産拠点で生産する仕様別の生産台数を決定するため
のコンピュータシステムに関する。ここでいう仕様とは
同一種類内の細かな種別をいう。例えば、種類1の乗用
車と種類2の乗用車があり、種類1の乗用車のなかにル
ーフウインドウがあるものとないものがある場合、ルー
フウインドウの有無に対応して仕様が異なることにな
る。
【0002】
【従来の技術】 例えば自動車の場合、同一種類の製品
を複数の生産拠点で分担して製造するようになってい
る。この場合、自動車の生産を開始してから発注者に納
入されるまでに要する期間は生産拠点毎に相違する。例
えば、北海道工場でも九州工場でも製造している自動車
を北海道の販売店が発注する場合、九州工場で製造して
北海道に運搬する方が北海道工場で製造して北海道の販
売店に運搬するよりも長時間を要する。納期までの期間
が短いと、九州工場で製造していては間に合わず、北海
道工場で製造しなければならなくなってしまう。同一種
類の製品を複数の生産拠点で分担して製造する場合、そ
の分担の割合を合理的に決定することによって、生産拠
点群のトータルな生産効率を向上させる必要がある。こ
のためには、できるだけ自由に分担割合を決定できるよ
うにしておく必要がある。そこで現在では、時間の余裕
を持って発注者に需要を予測してもらっている。先の例
でいえば、九州工場で分担することになってもまだ間に
合う時点で需要予測をしてもらうのである。この時点で
需要予測してもらうと、各生産拠点の生産能力や繁忙度
等を勘案して最適な分担を決定することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 生産拠点の効率的な
運用のためには、生産開始から納入までに要する期間が
最長となる生産拠点で生産分担することになっても間に
合う時点で需要予測する必要がある。一方、需要予測か
ら納入までの期間が長いと、正確に重要予測することが
困難となり、実際の需要に合わない生産をする可能性が
ある。特にこの問題は、種類内の仕様別の生産台数を決
定するときに大きな問題となる。上記のスケジュールで
仕様別の生産台数を決定すると、需要の少ない仕様を多
く生産する一方、需要の多い仕様を少なく生産すること
が起こりえる。生産拠点毎の分担生産台数は上記のスケ
ジュールで決定することが必要であり、これをその後に
変更することは困難であり、また、無理に変更すると生
産効率が下がってしまう。しかしながら、仕様別の生産
台数は生産開始の直前まで変更可能である。例えば、種
類1の乗用車を生産拠点A1でY1台分担生産し、生産
拠点A2でY2台分担生産する計画が確定した後で、生
産拠点A1で生産するY1台の仕様別の内訳や、生産拠
点A2で生産するY2台の仕様別の内訳を決定すること
が可能である。生産拠点別の分担生産台数を決定する時
点でなく、生産拠点で実際に生産するときまでに仕様別
の内訳を決めればよいようにしておくと、需要の少ない
仕様を多く生産し、需要の多い仕様を少なく生産すると
いった事態の発生を回避することができる。
【0004】本発明は、生産拠点別の分担生産台数の決
定には期間の制約を受けないようにし(そのためには、
生産開始から納入までに要する期間が最長となる生産拠
点からでも間にあう時点で生産拠点別の分担生産台数を
決定する必要がある)、それでいながら、仕様別の生産
台数についてはより後の時点で正確な需要予測に基づい
て決定することができるコンピュータシステムを実現す
ることを目的とする。
【0005】製品の生産から販売までの進捗を管理する
技術が、例えば、特開平8−96045号公報や特開平
8−137961号公報等に記載されている。この管理
技術では、製品の生産から販売までの過程をいくつかの
工程に分割する。顧客から注文を受けると、その受注に
応じて製品の生産計画が立案され、その立案された生産
計画に基づいて製品の生産が開始される。製品の生産が
開始されると、製品が前記した各工程を通過した時刻が
順次記憶される。この技術によると、計画上の通過時刻
と実際の通過時刻から、生産物流活動の進捗状況を把握
することができる。これによって、進捗状況が遅れてい
る製品については、その後の工程での優先順位を上げる
等の必要な措置をとることが可能となり、製品を納期内
に納入することが可能となる。
【0006】この他にも、様々な生産物流活動の管理技
術が提案されているが、いずれの従来技術によっても、
本発明で解決しようとする課題は解決されない。即ち、
同一種類の製品を複数の生産拠点で分担して生産する生
産系では、生産開始から納入までに要する期間が最長と
なる生産拠点からでも間にあう時点で生産拠点別の分担
生産台数を決定する必要があるところ、その時点では、
仕様別の需要予測を正確に行うことが困難であり、その
時点で仕様別の生産台数を確定すると、需要の少ない仕
様を多く生産して需要の多い仕様を少なく生産すること
が頻繁に生じるために、仕様毎の生産と需要のミスマッ
チを低減したいという課題は、いずれの従来技術によっ
ても解決されない。
【0007】
【課題を解決するための手段】 上述した課題を解決す
るために創作された本願発明のコンピュータシステム
は、図1に模式的に示される構成を有する。このコンピ
ュータシステムは、同一種類の製品を複数の生産拠点A
1,A2,A3,A4・・・で分担して生産する生産系
のために、各生産拠点A1,A2,A3,A4・・・で
生産する仕様D1,D2,D3,D4・・・別の生産台
数(図1の場合、生産拠点Aiで製造する仕様Djの生
産台数がYijで示されている)を決定するために用い
られる。このコンピュータシステムは、生産開始してか
ら発注者に納入されるまでに要する期間を生産拠点毎に
記憶している期間ファイル54を持つ。表56は期間フ
ァイル54の記憶内容を模式的に例示しており、生産拠
点Aiで生産開始してから発注者Bjに納入されるまで
にXij日を要することが記憶されている。このファイ
ルには、発注者別に最長期間が記憶されている。例え
ば、Bjの発注者には、生産拠点別にX1jからX4j
までの期間が記憶されており、このうちの最長期間がX
jとして記憶されている。発注者は、発注側コンピュー
タ42を利用して需要予測台数を入力する。この場合、
前記した最長期間Xjよりも先の時点での需要台数を入
力する。後記する分担生産台数を決定して生産開始に備
える準備工程にC日を要する場合には、最長期間Xjに
C日を加えた日数だけ先の時点での需要台数を入力す
る。発注側コンピュータ42から入力された需要予測台
数46は、需要予測ファイル48に記憶される。このコ
ンピュータシステムは、需要予測ファイル48の記憶内
容に基づいて、分担生産する台数Y1,Y2,Y3,Y
4・・を生産拠点A1,A2,A3,A4・・・毎に決
定する分担生産台数計算手段50を備えており、この計
算手段が生産拠点毎の分担生産台数Y1,Y2,Y3,
Y4・・を決定する。この計算過程には様々な手法がと
りえる。その一例としては、発注者に対して生産拠点に
優先順位を付しておき、優先順位の高い順に配分してゆ
く計算手順が採用できる。この計算では、複数の生産拠
点をトータルして評価したときに、最も効率的に生産を
分担できる分担割合を決定する。生産拠点別の分担生産
台数Y1,Y2,Y3,Y4・・が計算されると、期間
ファイル54を利用して、立案手段60が、生産拠点別
の生産物流計画を立案する。このようにして立案される
生産拠点別の生産物流計画の一例がスケジュール64に
模式的に図式化されている。スケジュール64は、発注
者B1が、X日後にY台の需要が予測されると入力した
ときに立案される生産物流計画を図式化したものであ
り、図式化されたスケジュールに従って各生産拠点で生
産され、図式化されたスケジュールに従って搬送され、
X日後に合計Y台が発注者B1に納入される計画が立案
されたことを例示している。なお、立案された生産拠点
別の生産物流計画は、生産物流計画ファイル62に記憶
される。発注側コンピュータ42には表示装置44が設
けられており、この表示装置44には、少なくとも、生
産拠点毎の仕様確定最終日66と分担生産台数70が、
生産拠点毎に表示される。この他に、生産拠点別の生産
物流計画の図式64を合わせて表示することもできる。
仕様確定最終日66は、生産物流計画の生産開始日から
計算されるものであり、生産開始日の前日までに仕様が
確定しなければならなければその前日であり、生産開始
日に仕様が確定していればよい場合には生産開始日に等
しい。発注側コンピュータ42には入力装置40が設け
られており、発注者は、表示装置44に表示された生産
拠点毎の仕様確定最終日66と分担生産台数70を参照
して、表示された仕様確定最終日66までに表示された
分担生産台数70の仕様別の内訳台数Yijを入力す
る。この場合、発注者は日を追って仕様を決定すること
ができ、正確な仕様別の需要台数を生産台数に反映する
ことができる。図中74は、生産拠点A2のための仕様
確定最終日C2に、生産拠点A2の分担生産台数Y2
を、仕様別に配分する場合に表示される、表示画面の一
例を示す。生産拠点A2のための仕様確定最終日C2
は、スケジュール64に示すように、生産拠点A1のた
めの仕様確定最終日C1と生産拠点A3のための仕様確
定最終日C3よりも遅く、生産拠点A4のための仕様確
定最終日C4よりも早いために、生産拠点A1について
の仕様別の生産台数Y11,Y12,Y13,Y14
と、生産拠点A3についての仕様別の生産台数Y31,
Y32,Y33,Y34は確定しており、生産拠点A4
についての仕様別の生産台数はまだ決定する必要がな
く、C2日において生産拠点A2についての仕様別の生
産台数を決定する必要があることが画面から直ちに理解
される。この場合、X21日後の需要に基づいて仕様別
の生産台数を決定することができ、このX21日はX日
(需要予測した期間)に比較して短いことから、近い将
来の正確にわかっている情報に基づいて生産拠点A2に
ついての仕様別の生産台数を入力することができる。
【0008】上記の表示装置44に、仕様D1,D2,
D3,D4・・・別に、仕様確定台数α1,α2,α
3,α4・・・と割当確定台数β1,β2,β3,β4
・・・が対照して表示されることが好ましい。表74の
場合、C2日において生産拠点A2についての仕様別の
生産台数を決定する際に、生産拠点A1とA3に対して
すでに合計α1台の仕様D1の生産を指示し、一方、納
入が予定されている製品のうち、仕様D1については既
にβ1台が顧客に割当てられていることを例示してい
る。発注者は、仕様毎に、生産指示済台数αと割当済台
数βを比較することによって、これから生産指示するこ
とが妥当な仕様別の生産台数を比較的簡単に知ることが
できる。なお、発注者は、顧客が確定した段階で生産を
指示することもできれば(C2日以前に顧客が確定した
場合には、C2日にその仕様の生産指示をすることがで
きる)、あるいは、既に生産指示してまだ割当てられて
いない製品を顧客に割当てることもできる。顧客の希望
する仕様の生産指示済台数αが割当済台数βよりも大き
ければ、新たに生産指示する代りに、生産指示済のもの
を割当てることができる。
【0009】上記の表示装置44に、製品別に、立案さ
れた生産物流計画と、実際の進捗状況が対照して表示さ
れることが好ましい。製品の一台一台ごとに、64に図
式化して示すように、計画された生産物流スケジュール
と実際の進捗状況が対照して表示されることが好まし
い。この場合、製品一台一台についての追跡調査が可能
であり、必要な措置をタイムリーに実行することができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の一実施形態につ
いて図面を参照して説明する。以下の説明では、製品の
一例として自動車の場合について説明する。自動車は、
グレード、色、オプション装備などの相違により多種類
の仕様が存在する。顧客の要望する仕様は流行によって
大きく変化するため、顧客が要望する仕様を事前に予測
することは困難である。しかるに、近年の生産拠点・販
売拠点のグローバル化によって、自動車は世界各地の生
産工場で分担して生産され、これらの生産工場から世界
中の販売店に運搬されて販売される種類のものが生じて
きている。生産拠点・販売拠点のグローバル化は、生産
工場と販売店の組合せによっては、生産工場から出荷さ
れてから販売店に納入されるまでの物流期間の長期化を
招く。このため、最も物流期間の長い生産工場での生産
の開始から所定の準備期間だけ余裕を持って販売店から
の需要予測を提示することとすると、その需要予測は実
際に販売店に納入される時点からかなり前のタイミング
で行うこととなる。例えば、日本国内で生産した自動車
を海外の販売店にて販売する場合は、自動車を海上輸送
する期間が必要となるため販売店への納入の4〜5ヶ月
前に需要予測を行うこととなる。したがって、販売店が
予測した需要(特に仕様)と顧客の要望する仕様が異な
る場合が生じる可能性が高くなっている。そこで、以下
に説明する本実施形態の生産物流管理システムは、最も
物流期間の長い生産拠点での生産開始に間に合うよう余
裕を持って需要予測を行いながら、仕様別の生産台数に
ついてはより後の時点で決定することを可能としてい
る。
【0011】まず、本実施形態に係る生産物流管理シス
テムの管理対象となる自動車(同一種類)を生産する生
産工場群と、その生産工場群で生産された自動車を販売
する販売店群について説明する。図2は、生産工場群と
販売店群との自動車供給関係を示している。なお、実際
には、図に示す以外にも多くの生産工場や販売店がある
が、ここでは説明の簡略化のためその図示を省略してい
る。図2に示すように、生産工場Aはフランスに、生産
工場Bはトルコに、生産工場Cはタイに、生産工場Dは
日本にあり、それぞれの国で同一種類の自動車を生産し
ている。各生産工場で生産された自動車は、複数の販売
店群(販売店a,販売店b)に運搬されて納入される。
販売店aはフランスの自動車販売店であり、生産工場A
(フランス)と生産工場B(トルコ)と生産工場D(日
本)で生産された自動車が運搬されて納入される。ま
た、販売店bはタイの自動車販売店であり、生産工場B
(トルコ)と生産工場C(タイ)と生産工場D(日本)
で生産された自動車が運搬されて納入される。したがっ
て、販売店aと販売店bには、複数の生産工場で生産さ
れた自動車が納入されることとなる。
【0012】上記のように各販売店には、それぞれ複数
の生産工場から自動車が納入されるため、生産工場が異
なると物流経路が異なり、生産工場の出荷から販売店に
納入されるまでに要する時間(物流リードタイム)が異
なることとなる。図3は、販売店aと生産工場A,販売
店aと生産工場B,販売店aと生産工場Dについて、仕
様確定から販売店到着までの概略の流れを示している。
図3に示すように、生産工場D(日本工場)で生産され
る製品は、生産開始日より所定日だけ前(本実施形態で
は、全ての生産工場で生産開始日の前日に仕様が確定す
る)に仕様が確定し生産が開始される。そして、生産工
場での生産が終了すると、まず、港まで陸送され通関手
続きが行われる。通関手続きが済むと、海上輸送が行わ
れて港(フランス)に到着し、再度通関手続きが行われ
陸送されて販売店に到着する。例えば、生産工場Dの生
産に3日、生産工場Dから港までの陸送に1日、日本で
の通関手続きに2日、海上輸送に52日、フランスでの
通関手続きに2日、港から販売店までの陸送に2日を、
それぞれ要するものとすると、フランスの販売店aに納
入される車両は、納入日の62日前(3+1+2+52
+2+2)に生産工場Dで生産が開始されることとな
る。したがって、生産工場Dから納入される車両の仕様
は、納入日(例えば、4月17日)の63日前(例え
ば、2月13日)に確定することとなる。
【0013】生産工場B(トルコ工場)の場合も、上記
の生産工場D(日本工場)と同様に、仕様確定→生産→
陸送→通関→海上輸送→通関→陸送を経由して販売店a
に到着する。ただし、生産工場Bでは、物流経路、特
に、出荷港(トルコ)と到着港(フランス)の間の海上
距離が短いため、その分だけ物流リードタイムが短くな
る。したがって、生産工場D(日本工場)で生産される
車両と生産工場B(トルコ工場)で生産される車両で
は、同日に販売店aに納入される場合であっても生産工
場B(トルコ工場)で生産される車両は生産工場D(日
本工場)で生産される車両よりも遅い時点で仕様が確定
し生産が開始されることとなる。具体的に説明すると、
例えば、生産工場Bでの生産に3日、生産工場Bから港
までの陸送に2日、トルコでの通関手続きに2日、海上
輸送に34日、フランスでの通関手続きに2日、港から
販売店までの陸送に2日、それぞれ要するものとする
と、フランスの販売店aに納入される車両は、納入日の
45日前(3+2+2+34+2+2)に生産工場Bで
生産が開始される。したがって、生産工場Bから納入さ
れる車両の仕様は、納入日(例えば、4月17日)の4
6日前(例えば、3月2日)に確定することとなる。
【0014】一方、生産工場A(フランス工場)の場合
には、同一国内であるため通関手続きや海上輸送が不要
となり、生産工場Aで生産された車両は生産が完了する
と陸送されて販売店に納入される。例えば、生産工場A
での生産に3日、生産工場Aからの陸送に3日を要する
ものとすると、販売店aに納入される車両は納入日の6
日前に生産工場Aで生産が開始される。したがって、生
産工場Aから納入される車両の仕様は、納入日(例え
ば、4月17日)の7日前(例えば、4月10日)に確
定することとなる。以上の説明から明らかなように、販
売店に同日に納入される車両であっても、生産される生
産工場が異なると、その生産開始日や仕様確定日が異な
ることとなる。したがって、販売店からみると生産工場
ごとに仕様変更が可能な時期が異なることとなる。
【0015】以下、本実施形態の生産物流管理システム
を詳細に説明する。図4は本実施形態の生産物流管理シ
ステムの概略構成を示す図である。図4に示すように、
本実施形態の生産物流管理システムは、本社等に設置さ
れる一の受注側コンピュータ10と、各販売店ごとに設
置される複数の販売店端末30(発注側コンピュータ)
とで構成される。受注側コンピュータ10と各販売店端
末30は、データ通信が可能なように接続されている。
【0016】図5は受注側コンピュータ10と販売店端
末30(1台のみを図示)の機能ブロック図を示してい
る。図5に示すように、受注側コンピュータ10は、需
要予測ファイル12と期間ファイル14と生産物流計画
ファイル16を備える。需要予測ファイル12は、各販
売店端末30から入力される需要予測台数を記憶する。
具体的には、図6に示すように、入力された販売店と納
入希望日と発注台数が記憶されている。図6の例では、
フランス販売店aが納入希望日X1月Y1日にn1台と
いう需要(発注)があり、タイ販売店bが納入希望日X
2月Y2日にn2台という需要(発注)がある例を示し
ている。ここで、販売店端末30から需要予測を入力す
る時期は、その販売店端末が設置された販売店に自動車
を納入する生産工場のうち、最も生産物流期間が長く要
する生産工場を基準に決められている。具体的には、納
入希望日より最も長くなる生産物流期間を遡り、その遡
った日(生産開始日)よりさらに所定の期間〔生産物流
計画立案から生産に取掛かるための準備期間(本実施形
態では3ヶ月)〕だけ遡った時点で需要予測を入力する
ようになっている。図3の販売店a(フランス)の場合
を例に説明すると、図3から明らかなように、販売店a
に自動車を供給する生産工場A(フランス),生産工場
B(トルコ),生産工場D(日本)のうち、最も生産物
流期間が長い生産工場は生産工場Dである。したがっ
て、販売店aは、生産工場Dの生産から販売店aへの納
入に要する生産物流期間(例えば62日)だけ納入希望
日を遡り、その遡った日からさらに3ヶ月遡った時点
(納入希望日から約5ヶ月前)で需要予測を入力するこ
ととなる。例えば、フランス販売店aは、8月中旬の需
要予測を3月中旬に入力することとなる。なお、販売店
端末30から需要予測を入力する時期は各販売店ごとに
異なる。各販売店には異なる複数の生産工場群から車両
が納入され、その最長生産物流期間も販売店によって異
なるためである。
【0017】期間ファイル14は、生産を開始してから
販売店に納入されるまでに要する期間を生産拠点毎に記
憶する。図7には、図3を用いて説明した生産工場D
(日本)と販売店a(フランス)、生産工場B(トル
コ)と販売店a(フランス)、生産工場A(フランス)
と販売店a(フランス)のそれぞれに関する期間ファイ
ルを示している。図7から明らかなように、期間ファイ
ル14は、各生産工場における生産開始から販売店に納
入されるまでの工程をいくつかの工程に分割し、各工程
に要する期間を記憶している。例えば、生産工場D(日
本)で生産され販売店a(フランス)に納入される場合
は、ホデー・塗装期間,組立期間,陸送期間,通関期
間,海上輸送期間,通関期間,陸送期間のそれぞれにつ
いて標準通過日数が記憶されている。なお、生産工場A
(フランス)で生産され販売店a(フランス)に納入さ
れる場合は、通関期間・海上輸送期間等が不要なため、
その部分については記憶されていない。
【0018】生産物流計画ファイル16は、生産工場別
に当該生産工場で生産される車両の生産の開始から販売
店への納入予定日までを記憶する。図8に生産工場D
(日本)についての生産計画ファイルの一例を示してい
る。図8に示すように、生産物流計画ファイル16に
は、当該生産工場で生産される製品(製品ID)ごとに
仕向け先、仕様情報、車両仕様、顧客情報、仕様確定か
ら販売店への納入までの予定時刻と実績時刻が記憶され
ている。仕向け先は、当該生産車両がどの販売店向けの
車両かを示す情報であり、後述する分担生産台数計算手
段20により各生産工場の分担生産台数(仕向け先別生
産台数)が決まるときに決定される。例えば、図8に示
す例では、製品ID0001,0005の車両はフラン
スに向けて生産され、製品ID0002,0003の車
両は日本に向けて生産され、製品ID0004の車両は
米国に向けて生産される。仕様情報は、仕様が確定して
いる否かを示す情報であり、車両仕様は生産される製品
の仕様(グレード・オプション等)を示す情報である。
また、顧客情報は、生産される製品に顧客が割当てられ
ているか否かを示す情報である。なお、本実施形態で
は、基本的には生産開始日(着工日)の前日に仕様が確
定するが、顧客が割当てられている製品については顧客
の要望する仕様であるため、着工日の前日より前であっ
ても仕様情報として‘確定’が格納される。例えば、図
8に示す製品ID0001の車両は、仕様確定日前(他
の車両は仕様情報が‘未’となっている)であっても顧
客が割当てられ仕様が確定しているため、仕様情報の欄
には‘確定’が格納されている。また、生産物流計画フ
ァイル16には、製品の仕様確定(生産開始)から販売
店に納入されるまでの各工程についての通過予定日が格
納される。すなわち、製品の仕向け先が決まれば、当該
製品の生産開始から販売店への納入までの生産物流過程
が決まる。生産物流過程が決まると、期間ファイル14
によってその生産物流過程の各工程の標準通過期間が分
かるため、各工程の通過予定日が算出され、その算出さ
れた通過予定日が生産物流計画ファイル16に格納され
る。この通過予定期間の算出は後述する生産物流計画立
案手段22によって行われる。さらに、生産物流計画フ
ァイル16には、上述のように各工程について算出され
た通過予定日に対応して通過実績日が格納される。すな
わち、製品が各工程を通過すると、各工程に設置された
端末(図示省略)から受注側コンピュータ10にその通
過した製品の製品IDが送信され、その送信日が通過実
績日として格納される。これにより、製品の生産物流過
程の進捗状況が管理される。
【0019】受注側コンピュータ10は、さらに、需要
予測ファイル更新手段18、分担生産台数計算手段2
0、生産物流計画立案手段22、ファイル検索手段24
を有する。需要予測ファイル更新手段18は、販売店端
末30から需要予測(納入希望日と納入台数)が入力さ
れると、その情報を需要予測ファイル12に記憶する。
例えば、販売店a(フランス)の販売店端末30から納
入希望日X1月Y1日にn1台の注文を受けると、図6に示す
ように需要予測ファイル12にその注文を記憶する。
【0020】分担生産台数計算手段20は、需要予測フ
ァイル12に記憶されている各販売店の需要予測(注
文)に基づいて、各生産工場における各販売店向けの生
産台数(仕向け先別生産台数)を決定する。具体的に
は、生産工場から販売店までの物流リードタイム等を考
慮して、販売店別に各生産工場に優先順位を付してお
き、各販売店の需要予測(発注台数)を優先順位の高い
生産工場から順に配分する。例えば、販売店a(フラン
ス)からn台の発注(需要予測)があった場合、そのn
台の生産を優先的に物流コストが最も低くなる生産工場
A(フランス)に分担させる。そして、生産工場A(フ
ランス)の生産能力では不足する場合に、次に物流コス
トが低い生産工場B(トルコ)に分担させ、それでも不
足する場合に生産工場D(日本)に分担させる。このよ
うな手順によって、全ての販売店の需要を満足するよう
各生産工場の分担生産台数を決めた後、各生産工場の負
荷が平準化するよう生産台数の再調整をすることで、各
生産工場の生産効率を最大化する。上述のようにして決
定される仕向け先別生産台数の一例を、生産工場D(日
本)と生産工場A(フランス)について図9に示す。図
9に示す例では、生産工場D(日本)は一日当りの総生
産台数が280台であり、そのうち20台がフランス向
け、20台がタイ向け、40台が米国向け、残り200
台が国内(日本)向けに生産される。また、生産工場A
(フランス)は、生産工場Dと同様に一日当りの総生産
台数が280台であり、そのうち100台がイギリス向
け、30台が米国向け、150台がフランス向けに生産
される。したがって、図9の例では日本工場で生産され
た自動車がイギリスに出荷されることはなく、また、フ
ランス工場で生産された自動車がタイや日本に出荷され
ることはない。上述の説明から明らかなように、各生産
工場の分担生産台数(仕向け先別生産台数)は生産工場
ごとに異なり、また、各国の需要(各国の好景気・不景
気による自動車需要の増減等)によって時期的にも変動
することとなる。なお、一部の生産工場によっては、仕
向け先別生産台数を設けずに車両(すなわち、全ての販
売店向けの車両)を生産するようにしても良い。
【0021】生産物流計画立案手段22は、上述した分
担生産台数計算手段20によって各生産工場の仕向け先
別生産台数(すなわち、生産される車両の仕向け先)が
決まると、その工場で生産される車両の生産の開始から
販売店への納入までの生産物流計画を立案する。具体的
には、仕向け先別生産台数が決まると生産工場で生産さ
れる車両の仕向け先を決めることができるため、期間フ
ァイル14の内容から、その車両の工場出荷後の物流工
程が特定できる。したがって、その車両の生産開始日が
決まれば、期間ファイル14の内容から、その車両の仕
様確定日,塗装完了予定日,ラインオフ予定日,・・販
売店到着予定日等を算出する。これらの算出された予定
日は、生産物流計画ファイル16に記憶される。例え
ば、2月14日に生産工場D(日本)で販売店a(フラ
ンス)向けの車両が生産開始されるものとする。この車
両の各工程に要する期間は、期間ファイル14(図7参
照)から判明しているため、この期間ファイル14に記
憶されている期間を利用して各工程の通過予定日を算出
する。すなわち、生産開始日(例えば、2月14日)に
ボデー・塗装期間を加算することで塗装完了予定日(例
えば、2月16日)を算出する。以下順に期間ファイル
14に記憶されている各工程の期間を加算することで、
各工程の通過予定日を算出し、最終的に販売店aへの到
着予定日(例えば、4月17日)を算出する。なお、本
実施形態では、生産開始日の前日が仕様確定日であるた
め、このことから仕様確定日(例えば、2月13日)が
算出される。このように算出された各工程の通過予定日
は、生産物流計画ファイル16に格納されることとなる
(図8参照)。
【0022】ファイル検索手段24は、後述する販売店
端末30より検索条件(例えば販売店到着日等)が入力
されたときに、生産物流計画ファイル16から該当する
車両を検索する。
【0023】上述したように構成される受注側コンピュ
ータ10と接続される販売店端末30は、例えば、汎用
のコンピュータにより構成される。この販売店端末30
は、検索条件等を入力する入力装置32、検索結果を表
示する表示装置36、受注側コンピュータ10とデータ
の送受信を行うデータ処理手段34を備える。入力装置
32は、キーボードやマウス等であり、既に説明した需
要予測や生産物流計画ファイル16を検索する際の検索
条件等を入力する装置である。表示装置36は、上記の
ファイル検索手段24によって検索された結果を表示す
る装置である。また、データ処理手段34は、入力され
た情報を受注側コンピュータ10に送信したり、受注側
コンピュータ10から送信されたデータを受けて表示装
置36に画像を表示する処理を行う。
【0024】次に、上述のように構成される生産物流管
理システムの作用について説明する。まず、受注側コン
ピュータ10により生産物流計画が立案される際の手順
を、図10に示すフローチャートを参照して説明する。
なお、受注側コンピュータ10による生産物流計画の立
案は、所定の期間毎(例えば1週間毎)に行われ、前回
の生産物流計画立案後に受注した車両について生産物流
計画を立案する。受注側コンピュータ10は、まず、需
要予測ファイル12に記憶されているデータから販売店
毎の総需要(総注文台数)を算出する(ステップS
1)。すなわち、需要予測ファイル12に記憶されてい
る各販売店からの注文を販売店毎に集計する。例えば、
需要予測ファイル12に同一の販売店から複数の注文が
記憶されている場合には、その注文台数を集計すること
で総注文台数を算出する。なお、ステップS1により集
計され生産計画に組み込まれたデータはクリアされるた
め、その後の周期の生産物流計画立案処理において処理
されることはない。ステップS2では、ステップS1の
処理により販売店毎に算出された総発注台数に基づい
て、分担生産台数計算手段20が各生産工場の仕向け先
別の生産台数を算出する。この処理によって、各生産工
場には仕向け先別生産枠(図9参照)が設けられ、各生
産工場で生産される各車両の仕向け先が決定される。ス
テップS3では、ステップS2の処理によって決まる仕
向け先別生産台数に基づいて各生産工場で生産される車
両の仕向け先を決め、期間ファイル14を参照して生産
開始から販売店への納入までにおける各工程の通過予定
日が算出される。生産工場群で生産される全ての車両に
ついて、各工程の通過予定日が算出されて生産物流計画
が立案されると、その新たに生産物流計画が立案された
車両を生産物流計画ファイル16(図8参照)に追加す
る(ステップS4)。なお、既に説明したことから明ら
かなように、上述の処理により新たに生産物流計画が立
案された車両は、仕向け先は決まっているものの、具体
的な仕様については決められていない。具体的な仕様
は、仕様確定日までに販売店端末30から指示されるこ
ととなる。
【0025】次に、販売店端末30を用いて生産物流計
画ファイル16に記憶されている車両について仕様を指
示する際の手順の一例を、図11に示すフローチャート
を参照して説明する。ステップS10で、販売店は、生
産物流計画ファイル16を検索する検索条件として販売
店到着日を入力装置32から入力する。販売店到着日が
入力されると、入力された販売店到着日(検索条件)が
販売店端末30から受注側コンピュータ10に送信され
る(ステップS12)。このステップS12の検索条件
の送信と同時に販売店のID情報も受注側コンピュータ
10に送信される。これにより、受注側コンピュータ1
0は、いずれの販売店から検索要求を受けたのかを認識
する。
【0026】ステップS14では、受注側コンピュータ
10のファイル検索手段24が、生産物流計画ファイル
16内に記憶されている当該販売店を仕向け先とする車
両の中から、入力された販売店到着日に販売店に到着す
る予定の車両を検索する。具体的には、まず、生産物流
計画ファイル16に記憶されている車両の中で仕向け先
が当該販売店となっているものを抽出し、さらに、その
検索された車両の中で、販売店への到着予定日が入力さ
れた販売店到着日であるものを抽出する。例えば、販売
店a(フランス)に設置された販売店端末30から販売
店到着日が4月17日と入力され、図8に示す生産物流
計画ファイル16〔生産工場D(日本)の生産物流計画
ファイル〕を検索する場合を考える。この場合、生産物
流計画ファイル16に記憶されている車両で、販売店a
を仕向け先とし、かつ、販売店到着予定日が4月17日
のものは製品ID0001,0005・・の車両であ
る。したがって、ファイル検索手段24はこれらの車両
を抽出する。なお、実際には販売店aを仕向け先とする
車両は、生産工場A(フランス)や生産工場B(トル
コ)でも生産される。したがって、これらの生産工場の
生産物流計画ファイル16についても検索されると、こ
れらの生産工場で生産される車両についも抽出されるこ
ととなる。
【0027】ステップS14の検索処理が終了すると、
その検索結果が受注側コンピュータ10から販売店端末
30に出力される(ステップS16)。受注側コンピュ
ータ10から出力された検索結果を販売店端末30が受
信すると、その受信した検索結果が表示装置36に表示
される(ステップS18)。例えば、上述の販売店aか
ら販売店到着日として4月17日が入力された場合に
は、図12に示すような検索結果が表示装置36に表示
される。図12では、4月17日に販売店a(フラン
ス)に納入される予定の車両は、生産工場A(フラン
ス)から3台、生産工場B(トルコ)から2台、生産工
場D(日本)から2台であることが示されている。ま
た、生産工場A(フランス)で生産される車両の仕様確
定日(4月10日)と、生産工場B(トルコ)で生産さ
れる車両の仕様確定日(3月2日)と、生産工場D(日
本)で生産される車両の仕様確定日(2月13日)が表
示される。したがって、販売店aは生産工場D(フラン
ス)で生産される3台の車両については4月11日まで
に仕様を確定すれば良いことが分かり、生産工場B(ト
ルコ)で生産される2台の車両については3月2日まで
に仕様を確定すれば良いことが分かり、生産工場D(日
本)で生産される2台の車両については2月13日まで
に仕様を確定すれば良いことが分かる。このため、販売
店a(フランス)は、生産工場によって異なる上記の仕
様確定日までに順に仕様を決定すれば良いこととなる。
この際、表示装置36には、仕様が確定したか否かの仕
様情報、顧客が割当てられているか否かの顧客情報が併
せて示されるので、仕様を指示することができる車両か
否か、顧客を割当てることができる車両か否かを知るこ
とができる。また、仕様情報と顧客情報から仕様が確定
しているが未だ顧客が確定していない車両(すなわち、
仕様確定日までに顧客が割当てられなかった車両)につ
いては、販売店に到着するまで販売店端末30により顧
客を割当てることができる。さらには、図12に示すよ
うに、通過予定日と実際の通過日が併せて示されるた
め、その製品がどの段階まで工程が終了しているか等を
知ることができ、商談中の顧客に即座に応答することが
できる。なお、該当する車両が検索されなかった場合に
は、該当車両が検索されなかった旨が表示装置36に表
示される。
【0028】ステップS18で検索結果が表示装置36
に表示されるため、販売店a(販売店の販売スタッフ
等)は表示画面に表示された車両について、入力装置3
2を用いて顧客の割当てを行ったり、仕様を指示する
(ステップS20)。ステップS20で顧客割当てや確
定した仕様が指示されると、その情報が販売店端末30
から受注側コンピュータ10に送信され(ステップS2
2)、受注側コンピュータ10は、その情報を基に生産
物流計画ファイル16を更新する(ステップS24)。
【0029】なお、上述した図11のフローチャートを
用いて説明した販売店端末30を用いた顧客割当て,仕
様入力の手順は単なる一例であって、販売店は種々の方
法で顧客の割当て,仕様入力を行うことができる。例え
ば、販売店端末から販売店到着日と仕様確定日(期間と
して入力することも可能)を入力し、仕様が確定してい
ない車両のみを検索し顧客の割当て・仕様入力を行うよ
うにしても良い。この際には同時に、入力された販売店
到着日に販売店に到着する車両の中で仕様が確定してい
る生産台数と、顧客が割当てられている生産台数を仕様
別に対照して表示されることが好ましい。このように仕
様別に仕様確定台数と顧客割当て台数が表示されると、
その時点で余剰となっている仕様の車両が分かるため、
販売店はこれらの情報を参照して仕様を指示することが
できる。また、顧客が割当てられ仕様が確定している車
両についても、当該顧客からの仕様変更の依頼があり、
その依頼が仕様確定日前であれば仕様変更を行うことも
可能である。
【0030】上述してきたことから明らかなように、本
実施形態の生産物流管理システムは、販売店から提示さ
れる需要予測に基づいて製品の仕向け先のみが決定され
生産物流計画を立案する。そして、製品の仕様について
は、生産工場毎に決まる仕様確定日までに販売店が指示
することができる。すなわち、販売店が提示する需要予
測時点では車両の仕様を決定する必要はなく、生産され
る製品の仕様は仕様確定日までに行えば良い。したがっ
て、需要予測が実際の販売店への納入よりかなり前の時
点で行う場合でも、その仕様は販売店への納入日に近い
仕様確定日までに行えば良いことから、生産される車両
の仕様を実際の顧客の要望に一致させ易くなる。また、
上記の説明から明らかなように、販売店による顧客の割
当てや仕様の指示は、当該販売店を仕向け先としている
車両に限られる。このため、生産物流効率を最大化する
よう立案された生産物流計画の分担台数が、その後の顧
客割当てや仕様変更等によって変更されることはない。
さらには、本実施形態の生産物流管理システムを用いる
と、製品の生産から販売店への納入までの各工程の通過
予定日と実績日が表示されるため、実績日が通過予定日
より遅れているものについては、その後の工程での優先
度を上げること等により納期の遵守に寄与することがで
きる。
【0031】以上、本発明の好適な一実施形態について
詳細に説明したが、これは例示に過ぎず、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実
施することができる。例えば、上述の実施形態では、各
生産工場・各販売店が世界各国にある例であったが、本
発明はこのような場合に限られず、生産工場・販売店が
国内各地に複数ある場合にも適用することができる。す
なわち、日本各地に同一種類の製品を生産する生産工場
があり、これらの生産工場で生産される製品を販売する
販売店が日本各地に複数ある場合にも本発明のシステム
を適用することができる。この場合であっても、各生産
工場から各販売店までの物流過程が考慮されて製品の仕
様確定日等が提示されるため、生産工場毎により近い将
来の予測に基づいて製品の仕様を指示することができ
る。また、上述の実施形態では、受注側コンピュータに
より各生産工場の分担生産台数と生産物流計画が立案さ
れたが、本発明はこのような例に限られない。例えば、
各生産工場の分担生産台数の決定は一のコンピュータに
より行う。そして、このコンピュータにより決定された
分担生産台数に基づいて各生産工場に設置された管理コ
ンピュータが、当該生産工場で生産される製品の生産物
流計画を立案する(生産物流計画ファイルを作成す
る)。このような構成の場合、販売店端末は各生産工場
の生産物流計画ファイルに個別にアクセスすることで、
当該販売店を仕向け先とする車両を検索することとな
る。
【0032】なお、本明細書または図面に説明した技術
要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術
的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組
み合わせに限定されるものではない。また、本明細書ま
たは図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成する
ものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体
で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のコンピュータシステムの概要を示す
図である。
【図2】 本実施形態の生産物流管理システムの管理対
象となる製品(自動車)を生産する生産工場と、その生
産工場で生産された製品を販売する販売店の関係を示す
図である。
【図3】 生産工場における仕様の確定から販売店に製
品が納入されるまでの概略の流れを示す図である。
【図4】 本実施形態の生産物流管理システムの概略構
成を示す図である。
【図5】 本実施形態の生産物流管理システムの機能ブ
ロック図である。
【図6】 需要予測ファイルの内容を示す図である。
【図7】 期間ファイルの内容を示す図である。
【図8】 生産物流計画ファイルの内容を示す図であ
る。
【図9】 生産工場に設定される仕向け先別生産台数の
一例を示す図である。
【図10】 受注側コンピュータによる生産物流計画立
案処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】 販売店端末を用いて顧客割当てを行う一手
順を示すフローチャートである。
【図12】 販売店端末に表示される検索結果の一例を
示す図である。
【符号の説明】
10・・受注側コンピュータ 12・・需要予測ファイル 14・・期間ファイル 16・・生産物流計画ファイル 18・・需要予測ファイル更新手段 20・・分担生産台数計算手段 22・・生産物流計画立案手段 24・・ファイル検索手段 30・・販売店端末 32・・入力装置 36・・表示装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一種類の製品を複数の生産拠点で分担
    して生産する生産系のために、各生産拠点で生産する仕
    様別の生産台数を決定するためのコンピュータシステム
    であり、 生産開始してから発注者に納入されるまでに要する期間
    を生産拠点毎に記憶している期間ファイルと、 期間ファイルに記憶されている最長期間以上先の時点に
    おけるその種類の製品の需要予測台数を入力する需要予
    測ファイルと、 需要予測ファイルの記憶内容に基づいて、分担生産する
    台数を生産拠点毎に決定する分担生産台数計算手段と、 計算された生産拠点別の分担生産台数と期間ファイルを
    利用して、生産拠点別の生産物流計画を立案する手段
    と、 立案された生産拠点別の生産物流計画から決まる生産拠
    点毎の仕様確定最終日と分担生産台数を生産拠点毎に表
    示する表示装置と、 表示された生産拠点毎の仕様確定最終日と分担生産台数
    を参照して、表示された仕様確定最終日までに表示され
    た分担生産台数の仕様別の内訳台数を入力する手段と、 を備える生産拠点と仕様別の生産台数を決定するための
    コンピュータシステム。
  2. 【請求項2】 上記の表示装置に、仕様別に、仕様確定
    台数と割当確定台数が対照して表示されることを特徴と
    する請求項1のコンピュータシステム。
  3. 【請求項3】 上記の表示装置に、製品別に、立案され
    た生産物流計画と、実際の進捗状況が対照して表示され
    ることを特徴とする請求項1のコンピュータシステム。
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