JP2003064559A - パイル編物 - Google Patents

パイル編物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりもパイルを長くし、かつ編地からパ
イルが抜けにくい製品を提供する。 【解決手段】 丸編み機によって編成した天竺パイル編
物であって、編地における編成方向に並ぶ複数ウエール
を一群とし、編地に編み込まれたパイル糸の一方端が前
記一群のウエールの一方最外側から延出するとともに、
他方端は前記一群のウエールの他方最外側から延出し、
前記パイル糸の中間部によって前記一方端と他方端が繋
がっている。パイル糸は編み込み後に起毛させた。ま
た、一群のウエールは、少なくとも4個以上のウエール
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、丸編み機などによ
って天竺パイル地を製造する際の編物地の改良に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、人工毛皮などの起毛地を製造
するには、例えば特公昭60−1420号公報に記載し
た技術が公知である。この技術は地組織の両面にシール
糸を延出させてこれを起毛することを主たる特徴とする
ものであるが、基本的には地組織にパイルを植毛する技
術が開示されている。
【0003】ところで、従来から編地に天竺を用いてこ
れに対してパイル糸を延出する場合には、丸編み機で編
んだ編地に対して適宜パイル糸を地編に編み入れたり、
挿入編をするようなポイント針によるパイル編がある。
さらに、カットナイフによるパイル編として、ナイフを
ポイント先に設けたものをとりつけ、後方針床が編成を
終わって沈むときにナイフでパイルを切断する方法、さ
らには丸編み機の両釜で別個の編地を製造し、その両編
地の地組織をつなぐためにパイル糸を用い、両編地間に
設けたカットナイフでパイル糸を切断して2枚のパイル
編地を取得する方法などがある。
【0004】上述した従来の例において、たとえばカッ
トナイフを用いるパイル編では、編地に対してシリンダ
針が突出して編地の一目にパイル糸を編み込み、針に設
けられているカットナイフでパイル糸を切断して編地に
対してパイル糸を編み込むものである。図4はこの従来
の例を示したもので、このように編み込むと編地の一目
に対してパイル糸が松葉状に編みこまれるために、製品
になってからでもパイルが抜けやすいという問題があ
る。特に、パイル糸を起毛させる場合にはパイル糸が抜
ける方向に引っ掻くので、起毛段階でパイルが抜けてし
まうことがある。これを防止するために、天竺(編地)
裏面に樹脂を塗布し、パイルが抜けないように加工する
ことが一般であるが、樹脂の塗布によって編地が硬くな
り、ドレープ性が劣ってしまうという問題がある。
【0005】また、丸編み機の場合には釜のシリンダ周
囲にシリンダ針が並んでおり、このシリンダ針を高速で
上下させながら編地にパイルを引っ掛けるが、パイルの
長さはシリンダ針の上下する速度に制約されることにな
る。即ち、量産性を向上するために編成速度を上げよう
とすればシリンダ針の上下動する速度、言い換えると往
復動の距離が制限されてしまうので、編地に対してパイ
ル長さはせいぜい20mm程度にしかできない。反対に、
パイル長さを長くしようとすれば編成速度を落とさなけ
ればならないので、量産性に劣ってしまうという問題が
ある。また、パイル長さが現状のように短ければ、これ
を起毛した場合でも起毛密度を高くしなければならない
ので、全体としてパイル地が重くなってしまい、軽い風
合いの編地を製造することができない。したがって、量
産によって毛足の長い人工毛皮を得ることは従来の技術
では困難であった。
【0006】本発明は、上述した従来の課題を解決する
ことを目的とするもので、従来よりもパイルを長くし、
かつ編地からパイルが抜けにくい製品を提供するもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、丸編み機によって編成した天竺パイル
編物であって、編地における編成方向に並ぶ複数ウエー
ルを一群とし、編地に編み込まれたパイル糸の一方端が
前記一群のウエールの一方最外側から延出するととも
に、他方端は前記一群のウエールの他方最外側から延出
し、前記パイル糸の中間部によって前記一方端と他方端
が繋がっている構成のパイル編を得た。この編物では、
シリンダ針を上下方向に移動させる場合に、次順のシリ
ンダ針の作動まで従来よりも余裕があるので、上下動の
ストロークを大きく設定することができる。したがっ
て、パイル長さを従来よりも相当長くすることができ
る。また、両端が編地から延出したパイル糸の中間部は
一群のウエールを飛ばした状態で編地に支承されてお
り、1本のパイル糸は2箇所で編み込まれることにな
り、従来のように一目に編み込まれるパイル糸と比較す
るとパイルはより脱落しにくくなり、編地裏側に塗布す
る樹脂量を削減することができる。
【0008】さらに、パイル糸は編み込み後に起毛させ
るという手段によって、毛足が長く、かつパイル糸の植
毛密度を少なくしても風合いに優れた人工毛皮が完成す
る。さらに、一群のウエールを少なくとも4個以上のウ
エールで構成することによって、従来と比較して大幅に
密度を減らすことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を、添付した図面に従って説明する。図1は本発明のパ
イル編物の一例を示した編組織図であって、1は丸編み
機で編成した天竺編みの地編であり、横編みによって上
下方向にコース2a、2b〜2nが整列している。3は
コースごとに見て横方向に5個のウエールを一群とした
単位である。そして、4は一群のウエール3a〜3eに
対して設けられたパイル糸であり、最初のウエール3a
に編み込まれてその外側に一端4aが、また最終のウエ
ール3eにも編み込まれて、その外側に他端4bが延出
している。パイル糸4の中間部4cは、中間部のウエー
ル3b〜3dを編成するときにシリンダ針はウエール3
aおよび3eの場合と同様に一端地編組織に入りこむ
が、パイルを引っ掛けることなく復帰するようにしてい
る。したがって、この部分については地編に絡むことな
くフリーの状態である。このようにパイル糸を地編に編
み込むことによって、1本のパイル糸4は2箇所で編み
込まれて抵抗が大きくなり、引っ張りが生じても容易に
抜け落ちることはない。本実施形態では、一群のウエー
ルは5個を一単位としたが、これに限定されることはな
く、より少なく、あるいはより多くを一単位とすること
もある。ただし、2個、あるいは3個を一単位とすれば
植毛密度は高くなるので、好ましくは4個以上のウエー
ルを一単位とする。
【0010】本実施形態のパイル編物を編成するには、
図2に示したように丸編み機で地編を編みながら、多数
並んだダイヤル針11にパイル糸12を設置しておき、
これに対して釜のシリンダ周囲に設けられたシリンダ針
13を上下することによってダイヤル針11に架橋され
ているパイル糸12を引っ掛け下ろし、同時にシリンダ
針13に予め設けられているカットナイフ13aにロー
ラ(図示せず)を押し付けることによってパイル糸を切
断する。図2ではシリンダ針13は多数並列に設けられ
ているが、このうちA、C、Eがパイル糸を引っ掛ける
動作を行うもので、BおよびDはいったんダイヤル針の
方向に上昇するものの、パイル糸を下まで引っ掛け下ろ
すことなく復帰するようにしている。また、a〜dのシ
リンダ針は予めカムの設定によって動作しないようにし
ている。この動作によって、図2の実施形態では3個の
ウエールを飛ばしてパイル糸を引っ掛け、切断する。こ
のようにすると、針は頻繁に往復動を繰り返すのではな
く、ダイヤル針11の方向に動いたのちに十分な時間的
余裕をもって復帰方向に戻ることができるので、ストロ
ークを長く設定することができ、その結果、パイルを長
くすることができる。また、針の動作は従来と比較して
緩やかになるので、針折れなどの事故も制限することが
できる。
【0011】図3には、一群のウエールのうちのパイル
糸12が編み込まれた両端のウエール2の組織図を拡大
して示す。
【0012】本実施形態によれば、たとえばウエールの
一群単位を5個とした場合、シリンダ針をカムによって
動作させた場合には従来よりも相当長い40mm程度のパ
イル糸の延出を可能とした。したがって、本発明のパイ
ル編物は毛足の長いパイル編物となる。
【0013】上述のようにして得られたパイル編物は、
続いて公知の起毛機あるいは起毛手段によってパイル糸
を起毛させる。パイル糸は編地に対して両端のウエール
に対して編み込まれ、中間部によってこれらが連結され
ているので、起毛時にパイルを引っ掻いた場合でもパイ
ル糸の抜け落ちは少ない。また、パイル糸の植毛密度が
低い割にそれぞれのパイル糸長が長いので、起毛後は軽
くて風合いがよい人工毛皮になる。なお、本実施形態で
は、パイル糸は起毛機によって起毛することが可能な糸
を用いることを前提として説明しているが、起毛糸だけ
ではなく、適宜間隔ごとにモノフィラメントや起毛しな
い糸を混在させることは自由であり、パイル編物の用途
によって選択できる範囲であることはいうまでもない。
【0014】
【発明の効果】本発明では、パイル編物の組成を上述し
たように編地における編成方向に並ぶ複数ウエールを一
群とし、編地に編み込まれたパイル糸の一方端が前記一
群のウエールの一方最外側から延出するとともに、他方
端は前記一群のウエールの他方最外側から延出し、前記
パイル糸の中間部によって前記一方端と他方端が繋がっ
ているので、パイル糸が抜けにくい構成とすることがで
きた。また、丸編み機を用いて本発明品を製造する場合
において、シリンダ針の動作は従来と比べて少なくて済
み、中間部のウエールに対してシリンダ針を編み込むこ
とはないので、十分な時間的余裕を持って針を動作させ
ることができる結果、シリンダ針をストロークの長い動
きとすることが可能となる。したがって、長いパイルを
編みこむことができ、毛足の長いパイル編物を提供する
ことが可能となった。
【0015】さらに、パイル糸が抜けにくい構成とする
ことによって、従来必須であった裏面に対する樹脂の裏
打ちを省略したり、樹脂の塗布量を減らすことができる
ので、柔らかいドレープ性に富む編物、あるいは人工毛
皮とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の編物の平面図
【図2】同、編み込み状態を示す平面図
【図3】パイル糸が地編に編み込まれた状態を示す拡大
平面図
【図4】従来例の編み込み状態を示す平面図
【符号の説明】
1 地編 2a〜2n コース 3 ウェール(5個一群) 4 パイル糸 11 ダイヤル針 12 パイル糸 13 シリンダ針

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】丸編み機によって編成した天竺パイル編物
    であって、編地における編成方向に並ぶ複数ウエールを
    一群とし、編地に編み込まれたパイル糸の一方端が前記
    一群のウエールの一方最外側から延出するとともに、他
    方端は前記一群のウエールの他方最外側から延出し、前
    記パイル糸の中間部によって前記一方端と他方端が繋が
    っていることを特徴とするパイル編物。
  2. 【請求項2】パイル糸は編み込み後に起毛させた請求項
    1記載のパイル編物。
  3. 【請求項3】一群のウエールは、少なくとも4個以上の
    ウエールである請求項1または2記載のパイル編物。
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