JP2003064370A - コークス炉の排ガス排出装置と黒煙排出防止方法 - Google Patents

コークス炉の排ガス排出装置と黒煙排出防止方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス経路の切換時のコークス炉の操業変動
を防止することが可能な、切換装置と集塵するタイミン
グを制御し、運転経費を抑制可能にする方法を提供す
る。 【解決手段】 コークス炉の排ガス経路中の集塵機を経
由する第一経路と経由しない第二経路を切換可能に並設
し、これらの経路の分岐点と集塵機との間に設けた第二
ダンパー装置および第二経路に設けた遮断弁装置を交互
にそれぞれ開閉する際に、分岐点の上流側に設けた第一
ダンパー装置の開度を上流側のドラフト圧が一定となる
ように調整する。排ガスの排出を、コークス炉の操業中
は集塵機を経由する第一経路に、操業中以外は集塵機を
経由しない第二経路に切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉から排
出される排ガスの黒煙を防止する装置および方法に関す
る。特に、集塵機を経由する排ガス経路と集塵機を経由
しないで直接煙突より排出する排ガス経路の切換装置お
よび方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コークス炉は、隣接する燃焼室における
燃焼により炉壁を介して加熱される炭化室を多数有して
おり、この燃焼室からの排ガスは、各燃焼室から蓄熱室
および排気弁を経て煙道から煙突に排出されている。
【0003】炭化室に装炭された石炭は燃焼室内の燃料
ガスの燃焼により、約20〜24時間かけて乾留されコーク
スとなる。その乾留により石炭中の揮発分は石炭ガスと
なって吸引ブロワーにて炉外に導かれ、ガス精製工程で
処理される。
【0004】またコークス炉の燃焼室における燃料ガス
の制御は燃焼用空気とともに、排ガス中のO2制御または
排ガスのドラフト圧力制御を行い、不完全燃焼を常に最
小限に抑える制御がなされている。
【0005】しかしながらコークス炉の炭化室と燃焼室
の炉壁は珪石煉瓦で構築されており、多数の煉瓦目地が
存在している。このようなコークス炉は老朽化に伴い炉
壁に目地切れが生じ、前記排ガス中に炭化室から石炭ガ
スが流れ出し、排ガスと混ざり煙道から煙突に排出され
る。
【0006】すなわち燃焼室内に流れ出した石炭ガスが
燃焼室内において不完全燃焼することにより排ガスが煙
突から黒煙化し排出されることとなる。このような黒煙
の排出は公害等の環境問題となり当然ながら対策が必要
となる。従来この対策として、煙突にいたる煙道部に電
気集塵機やバグフィルターを設置し、発生した黒煙を除
去する方法が実施されている。
【0007】しかしながら、集塵機の保守の間は集塵機
を経由させずに一時的に排ガスを直接煙突から排出する
経路に切り換えることが必要となる。特開2000−265171
号公報の開示する発明では、コークス炉の煙突までの排
ガス経路を、集塵機への経路またはバイパスする経路に
切り換える際に、あらかじめコークス炉の燃焼室への燃
料ガス供給を低流量にしてから排ガス経路の切換を行う
方法が提案されている。
【0008】またコークス炉の燃焼室からの排ガスを極
力少なく集塵し、設備費用および電力代等の運転経費を
少なくする方法として、特開昭56−104992号公報では多
数の燃焼室の排ガス経路に集塵機の経路を連結し、燃焼
室内に石炭ガスの流れ出しの最も多い時間帯である、炭
化室への石炭装炭直後を集中的に集塵する方法が、ま
た、特開平6−63334 号公報では多数の燃焼室の排ガス
経路に煤塵濃度計を設置し黒煙の検知時に集塵する方法
が、それぞれ提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】集塵機の保守の間は集
塵機を経由させずに一時的に排ガスを直接煙突から排出
する経路に切り換える方法について、前述の特開2000−
265171号公報では、切換時のダンパー操作において煙突
へのドラフト圧力が急激に低下し、その結果、燃焼室へ
供給される空気量が不足し不完全燃焼が生じ煙突から黒
煙が発生することを指摘した上で、それを防止する方法
として、あらかじめコークス炉の燃焼室に供給する燃料
ガス供給を低流量にする方法を提案している。
【0010】しかしながら、本提案ではコークス炉の燃
焼室に供給される燃料ガス供給量を低下させることでコ
ークス炉の温度低下が生じる。この温度低下は、乾留中
の石炭への影響、すなわちコークス品質の悪化、さらに
は炉壁煉瓦が収縮し、黒煙発生の原因である煉瓦目地切
れの増加等、様々な悪影響をまねくこととなる。したが
って、このような温度変化を生ずる燃料ガスの流量変化
は極力さけるべきである。
【0011】集塵する排ガス量を極力少なくし設備費
用、運転経費等を極力少なくする方法について、前述の
特開昭56−104992号公報および特開平6−63334 号公報
で開示する発明では、多数の燃焼室からの排ガス経路に
集塵機の経路を連結し、黒煙を発生している燃焼室から
の排ガスのみを選択的に集塵機の経路に流す方法が提案
されている。
【0012】上記提案の方法は、コークス炉の多数ある
燃焼室からの排ガスを全て集合して集塵する方法にくら
べ、処理する排ガス量が少なくなり、設備費用、運転経
費からの面からは明らかに有利な方法である。しかしな
がら、燃焼室からの排ガスを集塵機側に吸引するための
ダクト、および切換ダンパーの数は必然的に多くなり、
炭化室数(燃焼室数)が多いコークス炉においては必ず
しも有利ではなくなる。加えてコークス炉の老朽化が進
むにつれ、黒煙の発生する燃焼室が石炭装入直後等の一
定の時間帯とは限らず、常時、黒煙が発生してきた場
合、集塵機の経路で処理する排ガス量が増加し、当初の
考えていた集塵機の処理能力では対応しきれなくなる恐
れがある。
【0013】ここに、本発明の課題は、上記排ガス経路
の切換時のコークス炉の操業条件の変動を防止すること
を可能とし、かつ、運転経費の抑制を可能とする方法お
よび装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決すべく種々検討を重ね、コークス炉全体の運転
状況を制御するための第一ダンパーと、下流の集塵機ダ
ンパーおよび煙突遮断弁装置とを連動させることで、コ
ークス炉の燃焼室における燃焼に実質上の影響を与える
おそれがなく、集塵機経由の排ガス排出経路への切り換
えを容易に行いうることを知り、本発明を完成した。
【0015】ここに本発明は次の通りである。 (1) 煙突等の排放出端に至るコークス炉の排ガス経路中
に集塵機を経由する第一経路と集塵機を経由しない第二
経路とを切換可能に並設したコークス炉の排ガス排出装
置において、前記第一経路と第二経路との分岐点の上流
側に第一ダンパー装置を設け、該分岐点と前記集塵機と
の間に第二ダンパー装置を設け、そして前記第二経路に
遮断弁装置を設けたことを特徴とするコークス炉の排ガ
ス排出装置。
【0016】(2) 煙突等の排ガス放出端に至るコークス
炉の排ガス経路中に集塵機を経由する第一経路と集塵機
を経由しない第二経路とを切換可能に並設したコークス
炉の排ガス排出装置による黒煙排出防止方法であって、
前記第一、第二経路の分岐点と前記集塵機との間に設け
た第二ダンパー装置および前記第二経路に設けた遮断弁
装置を交互にそれぞれ開閉する際に、前記第一経路と第
二経路との前記分岐点の上流側に設けた第一ダンパー装
置の開度を調整することで、コークス炉の燃焼制御に実
質上影響を与えることなく、前記第一、第二経路の切換
を可能としたことを特徴とする黒煙排出防止方法。
【0017】(3) 前記第一ダンパー装置の入側および出
側のドラフト圧の変動をなるべく少とするように、第
一、第二ダンパー装置および遮断弁装置の調整を行うこ
とを特徴とする請求項2記載の黒煙排出防止方法。
【0018】(4) 排ガスの排出を、コークス炉の操業中
は集塵機を経由する第一経路に、操業中以外は集塵機を
経由しない第二経路に切り換える請求項2記載の黒煙排
出防止方法。
【0019】このように、本発明によれば、集塵機を経
由して排ガスを煙突から排出する経路と、集塵機を経由
せず直接煙突から排出する経路とを切り換える場合にお
いて、コークス炉の燃焼室の燃焼制御には影響を与えな
いようにダンパー制御を実施し、加えてこの制御をコー
クス炉の操業タイミングの制御にも応用することを可能
にできる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して、本発
明の実施の形態についてさらに具体的に説明する。
【0021】図1は、本発明にかかる排ガスの排出装置
の全体的模式図である。本例ではコークス炉全体からの
排ガスは単一の排ガス経路を経由して排出される。集塵
機の能力に応じていくつかにブロック化してそれぞれに
排ガス経路、集塵機を設けるようにしてもよい。
【0022】コークス炉の排ガス経路において、図1に
示すように、コークス炉17の燃焼室16には、燃料ガス12
と燃焼空気13が供給され、燃料ガス12は燃料制御弁14で
供給量を調整し、燃焼空気等の流量は、圧力計8(また
はO2計)により第一ダンパー装置、つまり煙道ダンパー
1 (以下、煙道ダンパーという) を制御し調整を行って
いる。15は炭化室である。
【0023】燃焼室16に供給された燃料ガス12と燃焼空
気13は燃焼室16で燃焼後、排ガス11となり、煙道4a 、
4b 、4c または4d を経て煙突7から大気放出され
る。すなわち、排ガス11の排出経路は、第二ダンパー装
置、つまり集塵機ダンパー2 (以下、集塵機ダンパーと
いう) および集塵機5を介し集塵機ブロワー6で吸引さ
れ煙突7にいく経路、すなわち第一経路と、同じく煙道
ダンパー1を介し煙突7に行く経路、すなわち第二経路
とに分けられており、保守点検等で集塵機5を停止する
際はこの2つの経路の切換を行う。
【0024】煙道ダンパーはこの第一経路と第二経路と
の分岐点より上流側に設けられる。集塵機5を介し排ガ
ス11を処理する場合には、遮断弁装置、つまり煙突遮断
弁3 (以下、煙突遮断弁という) を全閉にし集塵機ダン
パーを開いた状態で運転を行い、煙道ダンパーの下流
側、煙道4b のドラフト圧は圧力計9で所定のドラフト
になるように集塵機ダンパーで制御し、さらに煙道ダン
パーの上流側のドラフト圧の制御は圧力計8から得られ
る煙道4a の圧力の測定値にもとづいて煙道ダンパー1
の開度を制御することで一定に制御を行う。
【0025】一方、このような状態から集塵機5を保守
点検のため排ガス経路を切換える際には、まず煙突遮断
弁3を徐々に開けていく。煙突遮断弁3が開くと、排ガ
スの経路は集塵機5側の経路と煙突遮断弁3側の経路の
2つの経路に流れることとなる。この時コークス炉の煙
道4b のドラフト圧は2つの経路が開くことにより変動
することとなるが、この煙道4b のドラフト圧は、集塵
機ダンパーが閉方向に制御されることにより一定に制御
され、さらに微少なドラフト圧変動は煙道ダンパーで制
御される。つまり煙道4a のドラフト圧を可及的一定に
なるように制御する。その後、集塵機ダンパーを閉方向
にして行き集塵機ブロワー6を停止させることによって
切換が完了することとなる。
【0026】したがって、上記切換操作中は、コークス
炉17の燃焼制御にはいっさい影響なく切換が可能とな
る。ここに、再び、反対に集塵機5の経路に戻す際に
は、集塵機5を集塵機ブロワー6とともに稼働し、集塵
機ダンパー2を開にし、煙突遮断弁3の側の排ガス経路
との2つの経路に排ガス11を流す。この時にもコークス
炉の燃焼室のドラフト圧は2つの経路が開くことにより
変動することとなるが、前記と同様な制御が行えるた
め、コークス炉17の燃焼室のドラフト圧は一定に保持さ
れる。
【0027】その後、煙突遮断弁3を徐々に閉めていき
集塵機側の排ガス経路の1方向だけへ排ガスを流してい
く。本発明による上記切換方法は、コークス炉の燃焼室
におけるドラフト圧の変動を伴わないことから、燃焼室
における燃焼制御に一切影響を与えることはなく、従っ
てこの切換方法は以下のような応用にも活用可能とな
る。
【0028】一般的にコークス炉の操業は、決められた
時間に操業(コークスの排出および石炭装入)を実施
し、操業が終了すれば操業停止となる時間(以下、" 間
断時間" という)の繰り返しでおこなう。
【0029】この間断時間中は、コークス炉の炭化室15
への石炭装入作業がないことから、燃焼室16の排ガス中
に炭化室15から石炭ガスが流れ出す可能性は極めて少な
い。したがって、集塵機5を稼働させておくのは運転経
費上無駄となるため、コークス炉の間断時間は前記切換
操作をおこなう事により、集塵機5、集塵ブロワー6を
停止させることができる。このような切換を実施するこ
とにより集塵機運転経費を抑制可能となる。
【0030】本発明にかかる装置のこのような制御は図
示しない適宜制御手段を設けて行うことで自動化が可能
となる。以下、本発明を実施例により詳細を説明する。
【0031】
【実施例】本例では、図1の装置を使用して煙道ダンパ
ーおよび集塵機ダンパー、さらに煙突遮断弁の操作の制
御によって、コークス炉からの排ガス排出試験を行っ
た。
【0032】本実施例でのコークス炉は、炭化室数46
門、燃焼室数47列の炉であり、燃料ガスは1080kcal/Nm3
の高炉ガスおよび、石炭ガスを混合したMix ガスを使用
し、燃焼後の排ガス量は約2000m3/min(at200 ℃)であ
る。
【0033】通常、上記燃料ガスを完全燃焼させるため
に、煙道のドラフト圧は煙道ダンパー1の上流側の煙道
4a においては−20mmH2O (O2制御時は2%前後)で制
御される。またこの時の煙道ダンパー1の下流側の煙道
4b のドラフト圧は−50mmH2O である。
【0034】このような状態において、集塵機5を運転
状態から停止するとき、また、停止から運転状態にする
ときの各部位のドラフト力、ダンパーの状態を表1にま
とめて記載した。
【0035】まず、集塵機5が運転している状態を表1
のに記す。ドラフト圧は煙道ダンパー1の上流側の煙
道4a で−20mmH2O (O2制御時は2%前後)、下流側の
煙道4b で−50mmH2O であり、さらに下流側の集塵機5
の側の分岐点以降の経路での煙道4c では、若干のマイ
ナス圧であるものの、ほぼ±0mmH2O である。
【0036】次に、集塵機5の運転を停止する場合に
は、まず煙突遮断弁3を開け煙突側の排ガス経路につな
ぐ(表1の)。この時の煙突のドラフト圧は大気温度
にもよるが、通常−30mmH2O であり煙道4b でのドラフ
ト圧−50mmH2O よりも低くなるため、集塵機ダンパーは
−50mmH2O に制御しようとダンパー開度を40%から50%
に開けることにより、煙道4a のドラフト圧−20mmH2O
(O2制御時は2%前後)は維持される。
【0037】集塵機5の停止時は集塵機ブロワー6を停
止させ、それにともない集塵機ダンパーを全閉にする
(表1の)。煙道4b のドラフトは集塵機5の停止に
ともない煙道4c 側のドラフト、すなわち−50mmH2O か
ら−30mmH2O に低下していく。この圧力低下は煙道ダン
パーが40%から50%に開くことにより、煙道4a のドラ
フト−20mmH2O (O2制御時は2%前後)は維持される。
【0038】集塵機5を停止状態から運転状態に立ち上
げる際には、集塵機ブロワー6を運転し集塵機ダンパー
を全閉状態から徐々に開いていく(表1の)。集塵機
ダンパーは煙道4b のドラフト圧−50mmH2O にすべく開
度50%に開くため、煙道ダンパーの開度は50%から40%
に閉まる。この状態から集塵機5の側の排ガス経路に切
り換えるために、煙突遮断弁3を全閉の状態にしていく
と(表1の)、煙道4c のドラフトは低下し±0mmH2
O の状態になり集塵機ダンパーは50%から40%となり集
塵機の運転状態となる。
【0039】当然のことであるが、集塵機5を停止状態
から運転状態に立ち上げる際にも煙道4a のドラフト圧
は−20mmH2O (O2制御時は2%前後)は維持され、コー
クス炉の燃焼制御には何ら影響を与えずに切換が可能で
ある。
【0040】
【表1】
【0041】次に、集塵機5の運転パターンを図2に記
載する。コークス炉の操業は炭化室数が46門の場合は46
門を5ブロックに分けて操業時間帯を割り当てるのが一
般的である。石炭装入からコークスに乾留する時間を24
時間とした場合、各炭化室は24時間に1回の頻度でコー
クスを乾留することになり、その操業時間ピッチは約4.
8 時間(24時間÷5)となる。
【0042】この4.8 時間のうちコークス排出、石炭装
入にかかわる操業時間帯は約72分(1門の操業時間8
分、1 ブロック9門)であり、4.8 時間から72分を引い
た残り時間が間断時間であり、実に75%は間断時間とな
る。
【0043】この間断時間帯のコークス炉排ガス中の煤
塵濃度を、図1の煤塵濃度計10で計測した結果を図2の
時間経過に合わせて図3に記載する。燃焼室排ガス中に
流入する石炭ガスは、石炭装入直後の石炭ガスの発生が
最も多い時間帯に多く、煤塵濃度もそのタイミングにピ
ークとなり、操業時間帯は殆ど煤塵が発生する状態にあ
る。
【0044】しかしながら、間断時間帯は煤塵濃度の発
生は殆どなく、集塵機5を運転する必要がなく運転をす
ることで運転経費が無駄となるのみである。したがっ
て、この間断時間帯は先述した方法で、コークス炉の燃
焼制御に影響を与えることなく簡単に切換が可能とな
り、集塵機5を停止できる。
【0045】また、操業開始時間はあらかじめ判ってい
ることから、操業開始直前に集塵機5を運転しておけば
何ら問題はない。
【0046】
【発明の効果】本発明によって、コークス炉の燃焼制御
に影響を与えることなく、排ガス経路の切換が可能とな
り、黒煙が発生しない時間帯は集塵機を停止でき、運転
経費の抑制をすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコークス炉排ガス経路と集塵機の経路
を説明するフロー図である。
【図2】コークス炉の操業パターンとそれに伴う集塵機
の運転パターンの説明図である。
【図3】図2のコークス炉操業パターンに伴う、煤塵濃
度の発生挙動の説明図である。
【符号の説明】
1:第一ダンパー装置 (煙道ダンパー) 2:第二ダンパー装置 (集塵機ダンパー) 3:遮断弁装置 (煙突遮断弁) 4a,4b,4c : 煙道 5:集塵機 6:集塵機ブロワー 7:煙突 8:圧力計(O2濃度計) 9:圧力計 10:煤塵濃度計 11:排ガス 12:燃料ガス 13:燃焼空気 14:燃料制御弁 15:炭化室 16:燃焼室 17:コークス炉

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 煙突等の排放出端に至るコークス炉の排
    ガス経路中に集塵機を経由する第一経路と集塵機を経由
    しない第二経路とを切換可能に並設したコークス炉の排
    ガス排出装置において、前記第一経路と第二経路との分
    岐点の上流側に第一ダンパー装置を設け、該分岐点と前
    記集塵機との間に第二ダンパー装置を設け、そして前記
    第二経路に遮断弁装置を設けたことを特徴とするコーク
    ス炉の排ガス排出装置。
  2. 【請求項2】 煙突等の排ガス放出端に至るコークス炉
    の排ガス経路中に集塵機を経由する第一経路と集塵機を
    経由しない第二経路とを切換可能に並設したコークス炉
    の排ガス排出装置による黒煙排出防止方法であって、前
    記第一、第二経路の分岐点と前記集塵機との間に設けた
    第二ダンパー装置および前記第二経路に設けた遮断弁装
    置を交互にそれぞれ開閉する際に、前記第一経路と第二
    経路との前記分岐点の上流側に設けた第一ダンパー装置
    の開度を調整することで、コークス炉の燃焼制御に実質
    上影響を与えることなく、前記第一、第二経路の切換を
    可能としたことを特徴とする黒煙排出防止方法。
  3. 【請求項3】 前記第一ダンパー装置の入側および出側
    のドラフト圧の変動をなるべく少とするように、第一、
    第二ダンパー装置および遮断弁装置の調整を行うことを
    特徴とする請求項2記載の黒煙排出防止方法。
  4. 【請求項4】 排ガスの排出を、コークス炉の操業中は
    集塵機を経由する第一経路に、操業中以外は集塵機を経
    由しない第二経路に切り換える請求項2記載の黒煙排出
    防止方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010111824A (ja) * 2008-11-10 2010-05-20 Nippon Steel Corp コークス炉用煙道集塵機の立ち上げ方法
JP2015003992A (ja) * 2013-06-20 2015-01-08 Jfeスチール株式会社 排ガス処理装置および排ガス処理方法

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