JP2003063252A - 車両の上部車体構造 - Google Patents

車両の上部車体構造

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JP2003063252A
JP2003063252A JP2001255935A JP2001255935A JP2003063252A JP 2003063252 A JP2003063252 A JP 2003063252A JP 2001255935 A JP2001255935 A JP 2001255935A JP 2001255935 A JP2001255935 A JP 2001255935A JP 2003063252 A JP2003063252 A JP 2003063252A
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Japan
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roof
vehicle
movable
window
body structure
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JP2001255935A
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Isao Toda
功 任田
Haruo Oe
晴夫 大江
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ル−フの前端部に上下方向に伸びる縦面を形成
した場合でも、前方視界を妨げないようにする。 【解決手段】ル−フRが前可動ル−フ1と中間可動ル−
フ2と後可動ル−フ3との分割構成とされる。フロント
ウインド31に連なる前可動ル−フ1の前端部が、上下
方向に伸びる縦面1aを有して、縦面1aは、乗員Jの
前方視界確保の邪魔になる存在とされる。縦面1aに
は、前方視界確保のために、車幅方向に細長く伸びるル
−フ開口部50が形成されている。ル−フ開口部50
は、透視部材からなるウインド部材51によって施蓋さ
れている。ウインド部材51そのものを開閉可能とした
り(図11)、別途設けたシャッタ部材82によってウ
インド部材51を開閉することができる(図12)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の上部車体構造
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両においては、フロントウインドの上
端から連続して後方へ伸びて車室上方を覆うル−フを有
する。そして、車両の中には、ル−フを車体に対して移
動可能とした可動ル−フを装備したものがある。可動ル
−フとしては、いわゆるサンルーフと呼ばれるように、
ル−フに形成された開口部を開閉するものもあるが、ル
−フをその車幅方向全長に渡って可動可能として、可動
ル−フが車室上方を全体的に開閉するようにしたものも
ある。
【0003】車室を全体的に開放できる可動ル−フを開
示するものとして、例えば、特開平8−85344公
報、特開平5−213066号公報がある。これら公報
開示のものは、いずれにあっても、可動ル−フは車体前
後方向に複数に分割された構造となっていて、車室上方
を全体的に覆う全閉モードと、車室上方を全開とする全
開モードと、車室の一部のみを開放した一部開放モード
とを選択的にとり得るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、デザイン上
の観点や車室上方を開放したオープ時において開放感を
向上させる等の観点から、フロントウインドの上端位置
を低くすることが考えられてる。この場合、車室上方を
覆うル−フは、乗員頭頂部との上下方向の隙間つまりヘ
ッドクリアランスを確保するために、少なくとも乗員の
頭部が位置する付近においては、その高さをあまり低く
することは困難となる。
【0005】上述のように、フロントウインドの上端位
置を低くしつつつヘッドクリアランスを確保しようとし
た場合、ル−フの前端部、つまりル−フのうちフロント
ウインド上端に対して連なる部分付近は、ほぼまっすぐ
にあるいは傾斜して上下方向に伸びる縦面を設定せざる
を得ないことになる。
【0006】しかしながら、ル−フ前端部に上下方向に
伸びる縦面を形成すると、この縦面が邪魔となって、車
室側から車外前方を目視しずらいもの、つまり前方視界
(特に高い位置の視界)が狭くなってしまうという問題
を生じる。
【0007】本発明は以上のような事情を勘案してなさ
れたもので、その目的は、フロントウインド上端から連
続してル−フが存在する場合に、フロントウインドの上
端を低い位置にしても、前方視界を十分に確保できるよ
うにした車両の上部車体構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明にあっては次のような解決手法を採択してあ
る。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載
のように、フロントウインドの上端から後方へ連続して
伸びて車室上方を覆うルーフを有する車両の上部車体構
造において、前記ルーフの前端部が、前記フロントウイ
ンドの上端から上方へ向けて伸びる縦面を有するように
設定され、前記縦面に、車室側から車外前方を目視可能
とするためのル−フ開口部が形成され、前記ル−フ開口
部が、透視可能なウインド部材によって施蓋されてい
る、ようにしてある。上記解決手法によれば、フロント
ウインドの上端位置が低くても、車室内にいる乗員は、
ル−フ開口部つまりウインド部材を通しても車外前方を
目視することが可能となり、前方視界を十分に確保する
ことができる。
【0009】上記解決手法を前提として、次のような手
法をも合わせて採択することができる。前記ル−フ開口
部が、前記フロントウインドの上端よりも高い位置に設
定されている、ようにすることができる。この場合、通
常であれば、ル−フ前端部の縦面によって前方視界を妨
げられる位置にル−フ開口部が位置されるので、前方視
界のうち特に高い位置での前方視界を確保する上で好ま
しいものとなる。
【0010】前記ル−フ開口部は、前席に着座している
乗員の頭部よりも前方に位置されている、ようにするこ
とができる。これにより、前席乗員、特に運転者の前方
視界を十分に確保する上で好ましいものとなる。
【0011】前記ル−フ開口部は、前記ル−フ前端部の
うち車幅方向略中央部分にのみ形成されている、ように
することができる。この場合、ル−フ前端部の強度確保
と前方視界とを共に高い次元で満足させる上で好ましい
ものとなる。
【0012】前記ル−フは、少なくともその一部が、車
室上方を開閉するために車体に対して移動可能とされて
いる、ようにすることができる。この場合、車室上方を
少なくとも部分的に開放して大きな開放感を得ることが
できる。
【0013】前記ル−フは、車体前後方向において複数
に分割されて、もっとも前方の分割ル−フに前記ル−フ
開口部が形成されている、ようにすることができる。こ
の場合、もっとも前方のル−フによって邪魔されること
なく、前方視界を確保することができる。
【0014】前記ル−フは、前記ル−フ開口部を有する
前可動ル−フと、リアウインドを有する後可動ル−フ
と、該前可動ル−フと後可動ル−フとの間に位置される
中間可動ル−フとの3分割構成とされ、前記各可動ル−
フは、車幅方向全長に渡って車体に対して移動可能とさ
れ、前記可動ル−フは、車室を全体的に覆う全閉モード
と、前記前可動ル−フが後方へ移動されて該中間可動ル
−フ上に重合されることにより車室の一部のみを開放す
る一部開放モードと、全体的に最後部にあるシートの後
方に移動されて車室上方を全開とする全開モードと、を
選択的にとり得るようにされている、ようにすることが
できる。この場合、全閉モードと一部開放モードと全開
モードとを選択的にとり得るようにしつつ、前方視界を
確保することができる。
【0015】前記ウインド部材が、前記ル−フ開口部を
開閉するように設定されている、ようにすることができ
る。この場合、ウインド部材を開くことにより、ル−フ
開口部を通しての換気、特に走行風を車室内にとり入れ
ることができる。
【0016】非透視部材からなり、前記ル−フの前端部
に移動可能に設けられたシャッタ部材を有し、前記シャ
ッタ部材を移動させることによって、て、少なくとも前
記ウインド部材と全体的に重なる遮蔽位置と該ウインド
部材と重ならない開放位置とを選択的にとり得るように
されている、ようにすることができる。この場合、シャ
ッタ部材によってサンバイザとしての機能を得ることが
できる。
【0017】前記ウインド部材は、前方視界がより広い
範囲に渡って目視できるように広角レンズとされてい
る、ようにすることができる。この場合、ル−フ開口部
を通して目視可能な前方視界をより広い範囲とすること
ができる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、フロントウインドの上
端を低い位置に設定しても、ル−フに邪魔されることな
く前方視界を十分に確保することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】実施形態にあっては、ル−フが車
体前後方向に3分割されて、各分割されたル−フがそれ
ぞれ車体に対して移動とされている。そして、分割され
たル−フの移動状態の変更により、車室上方を全体的に
覆う全閉モードと、車室上方を一部のみ開放する一部開
放モードと、車室上方を全体的に開放する全開モードと
を選択的にとり得るようになっている。以下この各モー
ドを選択的にとり得るようにしたル−フ部分の構造につ
いて説明し、その後に、前方視界を確保するためのル−
フ開口部について説明する。
【0020】図1、図2において、車両のル−フRは、
車体前後方向に複数に分割されており、実施形態では、
もっとも前に位置する前可動ル−フ1と、中間に位置す
る中間可動ル−フ2と、もっとも後に位置する後可動ル
−フ3との3分割構成とされている。各分割可動ル−フ
1、2、3はそれぞれ、車幅方向全長に渡ってル−フを
構成していて、それぞれ車体に対して移動可能とされて
いる。
【0021】図1、図2は、車室上方を完全に覆った全
閉モードの状態が示される。この全閉モードにおいて、
前可動ル−フ1は、ル−フの前部を構成し、中間可動ル
−フ2はル−フRの後部を構成する。また、後可動ル−
フ3は、ル−フRの後端部を構成すると共に、リアウイ
ンド4を有して、左右のリアピラー(Cピラー)をも構
成する。より具体的には、後可動ル−フ3は、左右一対
のリアピラー部3aと、車幅方向に伸びて左右のリアピ
ラー部3aの上端部同士を締結するリアヘッダー部3b
と、車幅方向に伸びて左右のリアピラー部3aの下端部
同士を連結するロア部3cとを有し、各部分3a、3
b、3cで囲まれたリア開口部3dがリアウインド4に
よって施蓋されている。なお、実施形態では、リアウイ
ンド4はガラスからなるハードタイプとされているが、
軟質の合成樹脂で形成されたソフトタイプのものとする
こともできる。
【0022】前可動ル−フ1は、中間可動ル−フ2に対
して、車体前後方向にスライド可能に連結されている。
すなわち、図1、図2に示す全閉モードから、前可動ル
−フ1が若干上方へ持ち上げられつつ後方へスライド可
能とされて、前可動ル−フ1が中間可動ル−フ2の上に
重合した状態をとり得るようにされ、この全閉モードか
ら前可動ル−フ1が中間可動ル−フ2上に重合した状態
が、図3、図4に示す一部開放モードとされる。中間可
動ル−フ2に対する前可動ル−フ1の前後方向へのスラ
イド移動のために、例えば前可動ル−フ1の左右側部に
はガイドレール5が形成され、図示を略すが中間可動ル
−フ2にはこのガイドレール5に係合するガイドが設け
られている。そして、前可動ル−フ1の全閉モードと一
部開放モードとの間での移動は、中間可動ル−フ2に設
けたモータ6を利用して行われるようになっている。
【0023】図1、図2に示す全閉モードおよび図3、
図4に示す一部開放モードにおいて、中間可動ル−フ2
は、左右一対の支持リンク10によって、車体に支持さ
れる。この支持リンク10は、その下端部が車体側部に
対して支点10aを中心に回動自在に取付けられ、その
上端部が、中間可動ル−フ2の後端部に対して支点10
bを中心に回動自在に連結されている。支持リンク10
の下方の取付点10aは、移動不能な固定点とされて、
ここに設けたモータ(図示を略す)によって、支持リン
ク10は支点10aを中心に揺動駆動されるようになっ
ている。
【0024】中間可動ル−フ2の後端部から後可動ル−
フ3の前端部に渡ってガイド11が形成されている。前
述の支持リンク10の上方の支点10bは、一種のスラ
イド部材を構成するように設定されて、ガイド11に沿
って移動可能とされている。全閉モードにおいては、支
点10bはガイド11のうち中間可動ル−フ2側に位置
される。なお、各支点10a、10bの回動軸線は、車
幅方向に伸びるものである。
【0025】全閉モードおよび一部開放モードにおい
て、後可動ル−フ3は、左右一対の支持リンク12によ
って車体に支持される。支持リンク12は、前述の支持
リンク10よりも短くされて、その下端部が車体側部に
対して支点12aを中心に回動自在に取付けられてい
る。また、支持リンク12の上端部は、後可動ル−フ3
のほぼ中間部に対して、支点12bを中心に回動自在に
取付けられている。各支点12a、12bはそれぞれ、
移動しない固定点とされている。なお、各支点12a、
12bの回動軸線は、車幅方向に伸びるものである。
【0026】全閉モードおよび一部開放モードにおい
て、後可動ル−フ3の後端部には、左右側部において、
スライド部材を構成する支点13が設けられている。こ
の支点13に対応して、車体の左右側部にはそれぞれ、
ガイドレール14が形成されている。すなわち、ガイド
レール14に対してスライド部材としての支点13がス
ライド可能に係合されている。なお、この係合状態にお
いて、後可動ル−フ3は、車幅方向に伸びる回動軸線を
有することになる支点13を中心として回動自在とされ
ている。
【0027】全閉モードおよび一部開放モードにおい
て、後可動ル−フ3の直後方には、トランクリッド20
が位置されている。すなわち、全閉モードおよび一部開
放モードにおいて、後可動ル−フ3の外面に対してトラ
ンクリッド20の外面が滑らかに連なるようにされてい
る。前述のガイドレール14は、車体前後方向に前下が
りの状態で若干傾斜して伸びており、その後端部つまり
上端部は、トランクリッド20の前端部の直前方に位置
されて、当該トランクリッド20の前端部の高さ位置と
ほぼ同じ高位置となるようにされている。なお、トラン
クリッド20の前端部にある開閉用の回動支点が符号2
0aで示される。
【0028】図2において、車室内に装備された最後部
にあるシートのシートバックが符号21で示される。起
立位置にあるシートバック21とトランクリッド20の
前端との間が、車体前後方向に所定間隔を有する収納空
間22とされている。なお、シートバック21は、実施
形態では車両が2シータ用とされている関係上、運転席
用、助手席用とされているが、運転席、助手席の後方に
後席を有する場合は、このシートバック21は後席用の
ものとされる。
【0029】前記ガイドレール14は、その前端部が、
前記収納空間の側部に位置するように設定されて、その
前端部(下端部)は、収納空間22の低い位置でかつ起
立位置にあるシートバック21の直後方に位置するよう
に設定されている。
【0030】図中31はフロントウインドガラス、32
はサイドドア、33はサイドドア32によって開閉され
る車体側部に形成されたサイド開口部(乗降口)、34
はサイドドア32に設けられた上下方向に駆動されるサ
イドウインド、35は後輪、36は車室とトランクルー
ム37とを仕切る仕切壁である。なお、仕切壁36は、
車室とトランクルーム37とを仕切って収納空間22の
後壁を構成すると共に、ほぼ水平方向に伸びて最終的に
フロアパネルへ連なる部分が収納空間22の底壁を構成
する。
【0031】次に、各可動ル−フ1、2、3の動きにつ
いて説明する。まず、図1、図2に示す状態が、車室の
上方を完全に覆う全閉モードである。この全閉モードに
あっては、ほぼ水平方向に伸びる前可動ル−フ1と中間
可動ル−フ2との連結体が、その前部においてはフロン
トウインドガラス31によって支持され、その後部にお
いては支持リンク10によって支持され、さらに全閉位
置にあるサイドウインド34によっても支持される。ま
た、後可動ル−フ3は、支持リンク12およびガイドレ
ール14によって支持される。
【0032】全閉モードから、モータ6によって前可動
ル−フ1のみを後方へ移動させて、中間可動ル−フ2上
に重合させることにより、図3、図4に示す一部開放モ
ードとされる。一部開放モードから全閉モードへの復帰
は、モータ6によって前可動ル−フ1を前方へ移動させ
ることにより行われる。前可動ル−フ1の側面断面形状
が前下がりとなるように設定されていて、一部解放モー
ドにおいてもこの前下がりの状態が保持される。つま
り、一部解放モードにおいて、前可動ル−フ1は走行風
を受けて中間可動ル−フ2上に押しつけれるような作用
を受けて、一部解放モードの状態を安定して維持できる
ようになっている。
【0033】一部開放モードから、図示を略すモータに
よって支持リンク10をその下方の支点10aを中心に
して後方へ揺動駆動させると、支持リンク12もその下
方の支点12aを中心として後方へ揺動されて、最終的
に、図5、図6に示す全開モードとされる。この全開モ
ードでは、後可動ル−フ3は、支持リンク10、12の
後方への揺動に伴って、支点13がガイドレール14に
沿ってスライドされて、後可動ル−フ3の内面側が上方
を向く姿勢でもって、収納空間22に収納された状態と
なる。つまり、全開モードにおいては、全閉モードでは
前端部とされた部分がもっとも後方に位置され、全閉モ
ードでは後端部とされた部分がもっとも前方に位置され
る。このように、全開モードでは、後可動ル−フ3は、
前下がりの状態で、収納空間22に収納されることにな
る。
【0034】全開モードにおいて、前可動ル−フ1は、
中間可動ル−フ2上に重合した状態が保持される。すな
わち、全開モードでは、各分割された可動ル−フ1と2
と3とは互いにほぼ重合された状態とされるが、前可動
ル−フ1と中間可動ル−フ2とはほぼ水平方向に伸びた
姿勢とされる。そして、互いに重合されて略水平方向に
伸びる前可動ル−フ1と中間可動ル−フ2とによって、
収納空間22の上方がほぼ全体的に覆われることにな
る。この全開モードにおいては、重合された前可動ル−
フ1と中間可動ル−フ2との後端部(収納空間22に位
置する後可動ル−フ3の後端部)が、トランクリッド2
0の前端部とほぼ同じ高さ位置とされる。全開モードか
ら一部開放モードへの変更は、モータによって支持リン
ク10、12を前述したのと逆の方向に揺動駆動するこ
とにより行われる。
【0035】前述した全閉モードと一部開放モードと全
開モードとの間でのモード変更は、車両の走行中にあっ
ても可能とされている。すなわち、車室内に設けたモー
ド選択スイッチを操作してモータを駆動することによっ
て、モード変更が行われる。また、モード変更の際、前
可動ル−フ1と中間可動ル−フ2とは、それぞれ略水平
姿勢または前傾姿勢を保持したまま移動されようになっ
ており、走行風の抵抗を受けにくい、あるいは走行風に
よって上方へ跳ね上げられにくい態様とされる。
【0036】ここで、後可動ル−フ3は、全閉モードあ
るいは一部開放モードにおいて車室側となるその内面
が、凹となっている。つまり、リアウインド4のほぼ中
心は、車幅方向端部および上下方向端部に比して後方に
位置されるように滑らかに湾曲して形成される関係上、
後可動ル−フ3の内面が必然的に凹とされることにな
る。したがって、図5、図6の全開モードにおいて、凹
となった内面側が上方を向くような姿勢でもって後可動
ル−フ3を収納することは、後可動ル−フ3に対する干
渉を避けつつ前可動ル−フ1および中間可動ル−フ2を
極力低い位置とする上で好ましいものとなる。
【0037】また、全閉モードとされている状態におい
て、乗降の際には、自動的に一部開放モードにすること
もできる。すなわち、例えばサイドドア32のロック解
除操作あるいはその開閉ノブの操作が検出されたとき
に、乗降が行われるときであるとして、このときは自動
的に一部開放モードにすることができる(駆動制御手段
の設定)。なお、乗降の際に一旦一部開放モードとした
後は、自動的に全閉モードに復帰させてもよく、あるい
は運転者のマニュアル操作を待って全閉モードに復帰さ
せるようにすることもできる。
【0038】次に、図7以下を参照しつつ、前方視界を
より十分に確保するためのル−フ開口部およびこれを施
蓋するウインド部材について説明する。まず、図7、図
8において、前可動ル−フ1の前端部は、フロントウイ
ンド31の上端より連続して後方へ伸びているが、フロ
ントウインド31の上端との連結付近は、後ろ上がりと
なるようにして上下方向に伸びる縦面1aとされてい
る。
【0039】上記縦面1aには、車幅方向略中央部分に
おいてのみ、車幅方向に細長く伸びるル−フ開口部50
が形成されている。このル−フ開口部50は、透視部材
としての透明なガラスあるいは合成樹脂からなる硬質の
ウインド部材51によって施蓋されている。ウインド部
材51は、ル−フ開口部50の内周縁部に対して、接着
材によって接着されている。
【0040】ル−フ開口部50は、フロントウインド3
1の上端よりも高い位置にあり、かつ前席の乗員が符号
Jの前方に位置されている(図8参照)。乗員Jは、ル
−フ開口部50つまりウインド部材51を通して、車外
前方、とくに高い位置を目視することが可能となる。な
お、図8において、52はフロントウインド31の上端
に固定されたフロントヘッダー、53、54はそれぞれ
トリム材である。
【0041】図9は、ル−フRのうち少なくとも前可動
ル−フ1を折り畳み可能な幌部材で形成した場合の例を
示し(フレキシブルトップ)、図中55は車幅方向に伸
びるその骨部材を示す。この図8の例では、ウインド部
材51は、軟質の保持部材61を介して前可動ル−フ1
に固定されている。
【0042】図10は、図8の例におけるウインド部材
51に相当するウインド部材51Bを、車外面側が凸と
なったレンズ(広角レンズ)によって形成してある。こ
れにより、車室側からウインド部材51Bを通して見え
る車外の視界が拡大されたものとなって、前方視界をよ
り十分に広くする上で好ましいものとなる。
【0043】図11の例は、図8のウインド部材51に
相当するウインド部材51Cを、開閉自在としたもので
ある。すなわち、ウインド部材51Cの後端部(上端
部)が蝶番71によって回動自在に連結されている。ま
た、ウインド部材51Cの前端部(下端部)が、ステー
部材72によって支持されている。このステー部材72
は、回動支点73を中心として互いに回動自在に連結さ
れた第1部材74および第2部材75を有している。そ
して、第2部材75が、支点76を中心に回動自在とし
て前可動ル−フ1に連結されている。また、支点73付
近において、第1部材74または第2部材75には、突
起状の操作部材77が一体化されている。
【0044】図11中一点鎖線で示すようにウインド部
材51Cにが閉じている状態から、操作部材77を前上
方に押圧することにより、蝶番71を中心にしてウイン
ド部材51Cが前方へ揺動されて、開いた状態とされ
る。これにより、車室の換気、特に走行風の取り入れが
可能となる。この開状態から、操作部材77を手前に引
っ張ることにより、図11一点鎖線で示す閉状態へと復
帰される。なお、開いたウインド部材51Cは、走行風
を車室内に導くガイド板の機能を果たすことになる。
【0045】図12〜図16は、図8に示すウインド部
材51に相当するウインド部材51Dを、非透視部材
(光を遮断する部材)からなるシャッタ部材によって開
閉するようにした例を示す。すなわち、ル−フ開口部5
0の内周縁部に設けたガイド部材81が、ウインド部材
51Dを一体的に保持している。このガイド部材81
は、さらに、ウインド部材51Dよりも車室内側におい
て、ウインド部材51Dと接近状態でかつ平行に、薄板
状のシャッタ部材82を車幅方向にスライド可能に保持
している。シャッタ部材82には、車室内側において、
突起状の操作部82aが一体化されている。
【0046】操作部82aを把持して、シャッタ部材8
2を車幅方向にスライドさせることによって、次のよう
な態様をとり得るようになっている。まず、図13は、
シャッタ部材82によって、ウインド部材51Dの左半
分が覆われた状態を示す。これにより、ウインド部材5
1Dの右半分部分を通しての前方視界の確保はできる
が、左半分部分を通しての前方視界の確保はできないも
のとなる。図13に示す態様は、ウインド部材82の左
半分を通しての日光が眩しいときの態様とされる(例え
ば右ハンドル車において、助手席乗員が眩しいとき)。
【0047】図14は、図13とは逆に、ウインド部材
51Dの右半分がシャッタ部材82によって覆われた状
態とされる。この図14に示す態様は、ウインド部材5
1Dの右半分を通しての日光が眩しいときの態様とされ
る(例えば右ハンドル車において、運転者が眩しいと
き)。
【0048】図15は、シャッタ部材82によって、ウ
インド部材51Dを全体的に覆った全閉状態を示す。こ
の図15に示す態様は、運転者および助手席乗員共に眩
しいときに採択される。
【0049】図16は、遮蔽部は82によってはウイン
ド部材51Dが全く遮蔽されることのない全開状態をを
示す。この図16に示す態様は、前方視界の確保を優先
するときや、ウインド部材51Dを通しての日光が眩し
くないときに採択される。
【0050】以上実施形態について説明したが、本発明
はこれに限らず例えば次のような場合をも含むものであ
る。支持リンク10、12が可動ル−フの主たる支持機
構を構成するが、支持機構としては、実施形態に示すも
のの他、適宜の構造のものを採択し得るものである。ま
た、可動ル−フは、車体前後方向に3分割する場合に限
らず、2分割あるいは4分割以上としてもよく、あるい
は車体に対して移動する部分が全く存在しない完全な固
定ル−フであってもよい。
【0051】ウインド部材51(51B、51C)は、
液晶ガラスとして電圧供給有無に応じて透視状態と非透
視状態とが切換えられるようなものであってもよく、ま
たダークテンドガラス(曇りガラスで、光の透過率を十
分に低下させたもの)であってもよく、さらには軟質の
ものであってもよい(特にル−フが幌部材で形成されて
いる場合)。ル−フ開口部50が形成される縦面1aと
しては、実施形態で示すように後ろ上がりの傾斜面であ
る他、上下方向にほぼまっすぐ伸びるような形態、ある
いは前上がりの形態であってもよい。いずれにしても、
縦面1aは、フロントウインド31の上端よりも高く伸
びて車室側からの前方視界を阻害するような存在であれ
ばよい。ル−フ開口部50つまりこれを覆うウインド部
材は、ル−フの車幅方向ほぼ全長に渡って伸びるように
形成することもできる。勿論、本発明の目的は、明記さ
れたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点とし
て表現されたものを提供することをも暗黙的に含むもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】全閉モードにおける車両の簡略斜視図。
【図2】全閉モードにおける車両の簡略側面図。
【図3】一部開放モードにおける車両の簡略斜視図。
【図4】一部開放モードにおける車両の簡略側面図。
【図5】全開モードにおける車両の簡略斜視図。
【図6】全開モードにおける車両の簡略側面図。
【図7】ル−フ開口部を覆うウインド部材を示す車両の
前方斜視図。
【図8】ル−フ開口部およびウインド部材を示す側面断
面図。
【図9】ル−フ開口部が形成される部分を幌部材で形成
した例を示す側面断面図。
【図10】ウインド部材を広角レンズとして構成した例
を示す側面断面図。
【図11】ウインド部材をポップアップ式に開閉可能と
した例を示す側面断面図。
【図12】ウインド部材をシャッタ部材で開閉するよう
にする場合の例を示す側面断面図。
【図13】シャッタ部材によってウインド部材の左半分
を遮蔽している態様を示すもので、ウインド部材を前方
から見たときの正面図。
【図14】シャッタ部材によってウインド部材の右半分
を遮蔽している態様を示すもので、図13に対応した正
面図。
【図15】シャッタ部材によってウインド部材を全体的
に遮蔽している態様を示すもので、図13に対応した正
面図。
【図16】シャッタ部材によってウインド部材を全く遮
蔽しない態様を示すもので、図13に対応した正面図。
【符号の説明】
J:乗員 R:可動ル−フ 1:前可動ル−フ 2:中間可動ル−フ 3:後可動ル−フ 4:リアウインド 31:フロントウインドガラス 50:ル−フ開口部 51:ウインド部材 51B:ウインド部材(広角レンズ) 51C:ウインド部材(ポップアップ式の開閉式) 51D:ウインド部材 (シャッタ部材による開閉式) 81:保持部材 82:シャッタ部材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フロントウインドの上端から後方へ連続し
    て伸びて車室上方を覆うルーフを有する車両の上部車体
    構造において、 前記ルーフの前端部が、前記フロントウインドの上端か
    ら上方へ向けて伸びる縦面を有するように設定され、 前記縦面に、車室側から車外前方を目視可能とするため
    のル−フ開口部が形成され、 前記ル−フ開口部が、透視可能なウインド部材によって
    施蓋されている、ことを特徴とする車両の上部車体構
    造。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記ル−フ開口部が、前記フロントウインドの上端より
    も高い位置に設定されている、ことを特徴とする車両の
    上部車体構造。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、 前記ル−フ開口部は、前席に着座している乗員の頭部よ
    りも前方に位置されている、ことを特徴とする車両の上
    部車体構造。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれか1項に
    おいて、 前記ル−フ開口部は、前記ル−フ前端部のうち車幅方向
    略中央部分にのみ形成されている、ことを特徴とする車
    両の上部車体構造。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれか1項に
    おいて、 前記ル−フは、少なくともその一部が、車室上方を開閉
    するために車体に対して移動可能とされている、ことを
    特徴とする車両の上部車体構造。
  6. 【請求項6】請求項5において、 前記ル−フは、車体前後方向において複数に分割され
    て、もっとも前方の分割ル−フに前記ル−フ開口部が形
    成されている、ことを特徴とする車両の上部車体構造。
  7. 【請求項7】請求項6において、 前記ル−フは、前記ル−フ開口部を有する前可動ル−フ
    と、リアウインドを有する後可動ル−フと、該前可動ル
    −フと後可動ル−フとの間に位置される中間可動ル−フ
    との3分割構成とされ、 前記各可動ル−フは、車幅方向全長に渡って車体に対し
    て移動可能とされ、 前記可動ル−フは、車室を全体的に覆う全閉モードと、
    前記前可動ル−フが後方へ移動されて該中間可動ル−フ
    上に重合されることにより車室の一部のみを開放する一
    部開放モードと、全体的に最後部にあるシートの後方に
    移動されて車室上方を全開とする全開モードと、を選択
    的にとり得るようにされている、ことを特徴とする車両
    の上部車体構造。
  8. 【請求項8】請求項1ないし請求項7のいずれか1項に
    おいて、 前記ウインド部材が、前記ル−フ開口部を開閉するよう
    に設定されている、ことを特徴とする車両の上部車体構
    造。
  9. 【請求項9】請求項1ないし請求項7のいずれか1項に
    おいて、 非透視部材からなり、前記ル−フの前端部に移動可能に
    設けられたシャッタ部材をさらに有し、 前記シャッタ部材を移動させることにより、少なくとも
    前記ウインド部材と全体的に重なる遮蔽位置と該ウイン
    ド部材と重ならない開放位置とを選択的にとり得るよう
    にされている、ことを特徴とする車両の上部車体構造。
  10. 【請求項10】請求項1において、 前記ウインド部材は、前方視界がより広い範囲に渡って
    目視できるように広角レンズとされている、ことを特徴
    とする車両の上部車体体構造
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2932722A1 (fr) * 2008-06-20 2009-12-25 Peugeot Citroen Automobiles Sa Vehicule automobile possedant un toit retractable muni de pare-soleil.

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FR2932722A1 (fr) * 2008-06-20 2009-12-25 Peugeot Citroen Automobiles Sa Vehicule automobile possedant un toit retractable muni de pare-soleil.

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