JP2003063235A - 自動車の乗客室のための加熱、換気および空気調和装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 どのような車にも、簡単かつ安価に補助ヒー
タを設けることができる装置を提供すること。 【解決手段】 装置は、乗客室の内側および外側からの
空気のための第１および第２吸入口（３，４）と、処理
された空気を乗客室に届ける吐出口（５−７）と、空気
の流れを起こすファン（１０）と、流れる空気を冷却お
よび加熱する第１および第２熱交換手段（１３，１４）
と、燃料バーナ（３１）を含むと共に燃焼空気用の吸入
口（３２）と燃焼ガスの吐出口（３３）を有して、流れ
る空気を加熱可能な空気ヒータ（３０）と、センサ装置
（１８，１９）とアクチュエータ装置（１５，１７）と
ユーザによって操作可能な制御手段とバーナ（３１）と
に接続され、予め定められたモードでバーナ（３１）の
装置（１）の運転を制御するように形成された電子処理
および制御装置（ＥＣＵ）とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の乗客室の
ための加熱、換気および空気調和装置に関する。

【０００２】より詳しくは、本発明は、上記乗客室の内
側および外側からの空気のための第１および第２吸入口
と、この装置の中で処理された空気が上記乗客室に入る
ための少なくとも１つの吐出口とを備える支持構造と、
上記吸入口の下流に配置され、少なくとも上記吸入口の
１つと、上記少なくともの１つの吐出口との間に空気流
を起こすためのファンと、上記構造中のファンの下流に
配置され、上記ファンによって起こされた空気流を、夫
々冷却および加熱するための第１および第２熱交換手段
と、この装置のセンサ装置およびアクチュエータ装置
や、ユーザによって操作可能な制御手段に接続され、予
め定められた命令によってこの装置の運転を制御するた
めに設けられた電子的処理および制御装置とを含む装置
に関する。

【０００３】

【従来の技術】この種の加熱、換気および空気調和装置
に加えて、特に貨物車や最高級自動車などの幾つかの自
動車は、自動車が始動を完了する前に乗客室が暖められ
るのを可能にする、例えばいわゆるパーキングヒータの
ような補助のヒータを備えている。

【０００４】そのような補助ヒータは、上記乗車室を再
循環する空気を燃料バーナが直接加熱するタイプや、流
れるエンジン冷却流体を加熱し、このエンジン冷却流体
が熱交換器によって乗客室の空気を加熱するタイプがあ
る。

【０００５】どちらの場合も、目下使用されている補助
ヒータは、それ自身の電動ファンや、１つまたはそれ以
上のセンサによってその補助ヒータの運転を制御する電
子制御装置を含む。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来技術で用いられた
装置は、かなり高価であるという不都合を有し、これ
が、高級な階級ではない車への適用の障壁になってい
る。

【０００７】本発明の目的は、加熱、換気および空気調
和装置が適用されたどのような車にも、簡単かつ安価に
補助ヒータを設けることができる装置を提供することに
ある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】これや他の目的は、本発
明により、上述のタイプの装置が以下の特徴を有するこ
とによって達成される。

【０００９】その装置は、上述の支持構造に統合され、
燃料バーナを含む空気ヒータと、上記装置の第１および
／または第２吸入口に連通する燃焼空気吸入口と、燃焼
ガスを排出するための吐出口とを有し、上記支持構造に
配置された空気ヒータは、上記第１吸入口と上記少なく
とも１つの吐出口との間でファンによって起こされる空
気流を加熱できるようになっている。

【００１０】そして、電子処理および制御装置が、上記
バーナに接続され、予め定められた命令に従って上記バ
ーナの運転を制御するように操作可能になっている。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明による加熱、換気および空
気調和装置の概略図である添付された図面を参照し、純
粋に非制限的な例として提供された詳細な説明によっ
て、本発明のさらなる特徴や有利な点が明らかになるで
あろう。

【００１２】この装置は、図中に１で大略示され、支持
構造２を含み、その中に、自動車の乗客室の内側および
外側からの空気のための第１および第２吸入口３，４が
形成されている。

【００１３】装置１の上記構造２は、この装置で処理さ
れた空気が乗客室内に流入するための複数の吐出口５，
６および７を有する。例として概要が示された実施形態
において、上記吐出口５は、フロントガラスの内側に向
って空気の流れを案内するようになっており、上記吐出
口６は、乗客室の上半分の部分にある複数の換気ノズル
に接続されるように設計されている一方、上記吐出口７
は、乗客室の底部分へ処理された空気を案内するように
設計されている。

【００１４】５ａ，６ａおよび７ａで示された夫々のフ
ラップは、上記吐出口５，６および７に、夫々の吐出口
を通る空気の流れを制御するように配置されている。

【００１５】補助フラップ８ａは、内側の空気の吸入口
３または外側の空気の吸入口４のいずれかを、選択的に
構造２の領域９に接続可能にしており、この構造２の領
域９には、旋回可能な翼１１で構成された電動ファン１
０と、電気駆動モータ１２が配置されている。

【００１６】作動時に、上記電動ファン１０は、吸入口
３または吸入口４のいずれかと、１つまたはそれ以上の
吐出口５−７との間に、上記装置１の構造２を貫通する
ように、空気の流れを起こす。

【００１７】１３および１４で示された第１および第２
熱交換器は、上記装置の構造２の中であって電動ファン
１０の下流に配置されている。

【００１８】上記熱交換器１３は、モータ駆動の圧縮機
１５を含む公知の冷却装置の蒸発器で形成するのが好都
合である。

【００１９】また、上記熱交換器１４は、液体／空気タ
イプであるのが好都合であり、ソレノイド弁１６によっ
て制御可能に自動車の内燃機関の冷却回路に取り付けら
れるのに適している。

【００２０】また、図において１７で示すように、上記
蒸発器１３とヒータ１４への上記吐出口５−７の接続が
制御可能な位置に、補助のモータ制御フラップが設けら
れている。

【００２１】ＥＣＵで示された電子処理および制御装置
は、例えばマイクロプロセッサで構成されており、この
装置ＥＣＵは、公知の方法で、予め定められた命令によ
って装置１の操作を制御するように形成されている。特
に、この装置は、温度センサ１８および１９等のような
加熱装置に結合されたセンサからの信号と同様に、乗客
室に望ましい気候を達成するためにユーザによって操作
可能な制御装置２０からの信号に従って、上記電動ファ
ン１０の運転や、上記フラップ８ａおよび１７の位置
や、上記圧縮機１５およびソレノイド弁１６の運転の制
御が実行可能になっている。

【００２２】加熱、換気および空気調和装置１は、支持
構造２と一体に形成された空気ヒータ３０も含む。この
ヒータは燃料バーナ３１を備え、上記装置の吸入口４に
連通する燃焼空気のための吸入口３２と、燃焼ガスを排
出するための吐出口３３を有する。燃料は、電動ポンプ
３４によってバーナ３１に供給される。

【００２３】上記ヒータ３０は、上記電動ファン１０に
よって起こされる空気流を暖めることができるように配
置されており、その空気の流れは、吸入口３５を通って
ヒータ３０に入り、上記吐出口５−７の上流に開口する
吐出ダクト３６を通って出る。

【００２４】３７で示された温度センサは、上記ヒータ
で加熱された空気の温度を測定する。

【００２５】上記バーナ３１および上記燃料を供給する
電動ポンプ３４は、上記センサ３７の出力が接続された
上記処理および制御装置ＥＣＵによって制御される。

【００２６】上記電子装置ＥＣＵは、上記装置１に一体
に形成されたヒータ３０の運転の制御が、予め定められ
た命令と計略に従って実行可能である。

【００２７】上記装置１の電動ファン１０と、処理およ
び制御装置ＥＣＵとが、ヒータ３０を運転するためにも
用いられるので、上述の加熱、換気および空気調和装置
は、好都合な共働が機能する。

【００２８】本発明の装置は、また、取り付けに関して
明確な利点を提供する。

【００２９】例として、図は、蒸発器１３の隣に配置さ
れたヒータ３０を示している。しかし、この配置は必須
のものではなく、上記ヒータはヒータ１４に隣接して配
置されてもよく、また、構造２中の、構造的に適切であ
ると判断されたいずれの場所に配置されてもよい。

【００３０】本発明の変形例では、上記ヒータ３０は自
動車の内燃機関の冷却流体を加熱してもよく、これによ
って、上記乗客室と同様に上記エンジンを予備的に暖め
ることができ、これは、寒い天候の時に有効である。

【００３１】当然、本発明の主部は変更されないまま、
従属請求項で請求されるように、本発明の範囲から離れ
ることなく、非限定的な純粋な例としてここに説明して
示されたものから、実施例や製造品の詳細が幅広く変更
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 換気および空気調和装置の概略図である。

【符号の説明】

１ 加熱、換気および空気調和装置 ２ 支持構造 ３ 第１吸入口 ４ 第２吸入口 ５ 吐出口 ６ 吐出口 ７ 吐出口 １０ 電動ファン １５ 圧縮機 １７ 制御フラップ １８ 温度センサ １９ 温度センサ ２０ 制御装置 ３０ ヒータ ３１ 燃料バーナ ３２ 吸入口 ３３ 吐出口 ３４ 電動ポンプ ３７ 温度センサ ＥＣＵ 電子処理および制御装置

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車の乗客室のための加熱、換気およ
   び空気調和装置であって、 乗客室の内側および外側からの空気のために、第１およ
   び第２吸入口（３，４）が夫々画定され、上記装置
   （１）で処理された空気を上記乗客室に届けるための少
   なくとも１つの吐出口（５−７）を有する支持構造
   （２）と、 上記構造（２）中の吸入口（３，４）の下流に配置さ
   れ、少なくとも上記吸入口（３，４）と上記少なくとも
   １つの吐出口（５−７）との間に、上記構造（２）を貫
   通する空気の流れを起こすための制御されたファン（１
   ０）と、 上記構造（２）中の上記ファン（１０）の下流に配置さ
   れ、上記ファン（１０）によって起こされた空気流を、
   冷却および加熱するように夫々操作可能な第１および第
   ２熱交換手段（１３，１４）と、 上記装置（１）に結合されたセンサ装置（１８，１９）
   とアクチュエータ装置（１５，１７）に接続され、ま
   た、ユーザによって操作可能な制御手段（２０）に接続
   されて、予め定められたモードに従って、上記装置
   （１）の運転を制御するように形成された電子処理およ
   び制御装置（ＥＣＵ）とを備え、 上記装置（１）は、上記支持構造（２）に一体に形成さ
   れた空気ヒータ（３０）を含み、この空気ヒータ（３
   ０）は、燃料バーナ（３１）を含むと共に、上記装置
   （１）の上記第２吸入口（３）に連通する燃焼空気用の
   吸入口（３２）と、燃焼ガスの排出用の吐出口（３３）
   とを有し、この装置の上記第１吸入口（３）と上記少な
   くとも１つの吐出口（５−７）との間に上記ファン（１
   ０）によって起こされる空気流を加熱可能に配置されて
   おり、 上記電子処理および制御装置（ＥＣＵ）は上記バーナ
   （３１）に接続されて、その運転を予め定められたモー
   ドで制御するように形成されていることを特徴とする自
   動車の乗客室のための加熱、換気および空気調和装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の加熱、換気および空気
   調和装置において、 上記空気ヒータ（３０）は、上記バーナ（３１）に燃料
   を供給するための手段（３４）を備え、上記処理および
   制御装置（ＥＣＵ）は、予め定められた命令に従って上
   記手段（３４）を制御するように形成されていることを
   特徴とする加熱、換気および空気調和装置。
3. 【請求項３】 請求項１または２に記載の加熱、換気お
   よび空気調和装置において、 上記空気ヒータ（３０）に結合され、このヒータの温度
   を測定するための温度測定手段（３７）を備え、この温
   度測定手段（３７）は、上記処理および制御装置（ＥＣ
   Ｕ）に接続されていることを特徴とする加熱、換気およ
   び空気調和装置。
4. 【請求項４】 請求項１乃至３のいずれか１つに記載の
   加熱、換気および空気調和装置において、 上記ヒータ（３０）は、自動車に結合された内燃機関の
   冷却流体を加熱するように操作できることを特徴とする
   加熱、換気および空気調和装置。
5. 【請求項５】 明細書に記載された目的のための、実質
   的に述べられて図示されたような加熱、換気および空気
   調和装置。