JP2003062065A - 遠心ポンプ駆動装置 - Google Patents

遠心ポンプ駆動装置

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JP2003062065A
JP2003062065A JP2001260340A JP2001260340A JP2003062065A JP 2003062065 A JP2003062065 A JP 2003062065A JP 2001260340 A JP2001260340 A JP 2001260340A JP 2001260340 A JP2001260340 A JP 2001260340A JP 2003062065 A JP2003062065 A JP 2003062065A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来より安価で、遠心ポンプの経時劣化によ
る交換時期を示唆でき、切り替え操作によってクリアプ
ライム液と血液の両方の流量測定ができ、また切り替え
操作によって損失電流の異なる各種の遠心ポンプに応じ
て流量測定を正確に実施可能な流量計を備えた遠心ポン
プ駆動装置の提供。 【解決手段】 血液入口2と血液出口3とを有する空間
内に封入配置され、外部に隣接配置された磁石の回転に
より、その回転数と同じ回転数で回転して該液体入口2
から液体出口3に血液を送る、磁石または磁性体に連結
もしくは磁石または磁性体が埋入されたインペラ5を備
えた遠心ポンプ1と、該遠心ポンプ1のインペラ5を回
転駆動させる磁石とモータを備えた駆動部11とを有
し、駆動部11のモータの電流値を測定する電流計12
と回転数を測定する回転計を有し、その電流値と回転数
より流量と遠心ポンプの入口圧力と出口圧力との差圧を
算出する遠心ポンプ駆動装置10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、体外循環等に用い
られる遠心ポンプ駆動装置に関し、さらに詳細には安価
な流量計を備えた遠心ポンプ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】血液ポンプは、体外循環においては一旦
取り出した血液を患者へ返血に用いられる、開心術の人
工心肺装置のポンプであり、補助人工心臓装置において
は患者の心臓のポンプ作用そのものを補助代行するため
などに用いられている。従来、これらの目的で開心術に
使用される血液ポンプのほとんどがローラーポンプであ
ったが、安全性に対する要求が強いことなどから、最近
は遠心ポンプの使用が増加している。遠心ポンプは当
初、補助循環や分離体外循環等に使用されていたが、
(1)危険な高圧が発生しない、(2)空気混入に対する安全
性が高い、(3)過度な陰圧を生じない、(4)ローラーポン
プのように使用前に圧閉度調節する必要がない、(5)ロ
ーラーポンプより血球損傷が少ない、(6)ローラーポン
プでみられる、ポンプチューブ内面の擦れ合いによる磨
耗粉が発生しない、(7)駆動装置が小型でバッテリーを
内蔵する機種が多く、可搬性に優れる、などの様々な利
点の認識が進み、我が国でも一般開心術や分離体外循環
にも使用する施設が増加している。
【0003】図1は遠心ポンプの一例を示す図であり、
この遠心ポンプは、遠心ポンプ1と、図示しない駆動部
とを備えて構成されている。遠心ポンプ1は、血液入口
2と血液出口3とを有する空間内に密封配置され、駆動
部の磁石に吸引される磁石4を備え、該駆動部の磁石の
回転により回転して該血液入口2から血液出口3に向け
て血液を送るインペラ5を備えている。このインペラ5
は、頂部に突出形成されたシャフト6先端に接する頂部
ピボットベアリング7と、底部突起に接する底部ピボッ
トベアリング8による2点支持によって回転自在に支持
されている。インペラの上面には第1ベーン5aが設け
られ、下面には第2ベーン9が設けられており、インペ
ラ5が一定方向に回転すると血液入口2から血液出口3
に向けて血液やクリアプライム液などの液体を送るよう
になっている。この遠心ポンプ1を駆動させる駆動部
は、上部に取り付ける遠心ポンプ1の磁石4を強く吸引
するための磁石と、この磁石を回転させるモータとを備
えている。この駆動部のモータを駆動すると、インペラ
は同じ回転数で回転し、上部に取り付けた遠心ポンプ1
のインペラ5が回転し、血液入口2から血液出口3に向
けて液体が送られる。尚、磁石4は駆動部の磁石と同じ
回転数になれば低コストの磁性体に置き替えてもかまわ
ない。
【0004】この遠心ポンプは、同じ回転数で運転して
も、圧力負荷が変動すると流量が変化するため、ポンプ
流量を知るための流量計を別途設ける必要があり、ポン
プ流量を一定に保つには常に流量計を監視し、回転数を
適当に操作する必要がある。従来、遠心ポンプの流量を
測定し、且つ任意の流量となるようにモータの回転数を
適宜調節するためのコントローラを備えた遠心ポンプ駆
動装置が提供されている。さらに、この種の遠心ポンプ
駆動装置において、流量を測定するための流量計として
は、超音波流量計と電磁流量計が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の遠心ポンプ駆動装置用流量計には、次のような問
題があった。超音波流量計は、その測定原理からクリア
プライム液の流量を測定できず、また1L/分以下の低
流量域の精度が悪い。また現在市販されている装置は高
価格である。さらに流量センサがチューブサイズ毎に必
要となる。加えて測定誤差が5〜10%程度と大きい、
などの問題がある。また電磁流量計は超音波流量計より
もさらに高価である。さらに流量センサがチューブサイ
ズ毎に必要となるなどの問題がある。測定誤差は5%程
度で超音波流量計よりはよい。
【0006】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、従来の超音波流量計や電磁流量計よりも安価な流量
測定手段を備えた遠心ポンプ駆動装置の提供を目的とし
ている。また本発明の別な目的は、遠心ポンプの経時劣
化による交換時期を示唆できる遠心ポンプ駆動装置の提
供である。本発明のさらに別な目的は、切り替え操作に
よってクリアプライム液と血液の両方の流量測定が精度
よくできる流量計を備えた遠心ポンプ駆動装置の提供で
ある。本発明のさらに別な目的は、切り替え操作によっ
て損失電流の異なる各種の遠心ポンプに応じて流量測定
を正確に実施可能な流量計を備えた遠心ポンプ駆動装置
の提供である。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、液体入口と液体出口とを有する空間内に
封入配置され、外部に隣接配置された磁石の回転によ
り、その回転数と同じ回転数で回転して該液体入口から
液体出口に血液を送る、磁石または磁性体に連結もしく
は磁石または磁性体が埋入されたインペラを備えた遠心
ポンプと、該遠心ポンプの該インペラを回転駆動させる
磁石とモータを備えた駆動部とを有する遠心ポンプ駆動
装置において、前記駆動部のモータの電流値を測定する
電流計と回転数を測定する回転計を有し、その電流値と
回転数より流量と遠心ポンプの入口圧力と出口圧力との
差圧を算出することを特徴とする遠心ポンプ駆動装置を
提供する。
【0008】本発明の遠心ポンプ駆動装置において、遠
心ポンプの入口圧力と出口圧力を測定する圧力計を有
し、その遠心ポンプの入口圧力と出口圧力の測定値を算
出値と比較する構成とすることができる。
【0009】また、本発明の遠心ポンプ駆動装置におい
て、遠心ポンプに流れる液体の粘性係数情報を入力又は
切り替えによって、流量算出値を補正する第1補正手段
を含む構成とすることができる。
【0010】さらに、本発明の遠心ポンプ駆動装置にお
いて、遠心ポンプの損失電流値の入力又は切り替えによ
って、流量算出値を補正する第2補正手段を含む構成と
することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図2は本発明の遠心ポンプ駆動装
置の第1の実施形態を示す図である。この遠心ポンプ駆
動装置10は、血液入口2と血液出口3とを有する空間
内に密封配置され、駆動部11内の磁石(図示略)の回
転により回転して該血液入口2から血液出口3に血液を
送るインペラ5を備えた遠心ポンプ1と、該遠心ポンプ
1のインペラ5を回転駆動させる磁石とモータ(図示
略)とを備えた駆動部11と、この駆動部11のモータ
の電流値を測定する電流計12と回転数を測定する回転
計(図示略)を有し、その電流値と回転数より流量と遠
心ポンプの入口圧力と出口圧力との差圧を算出する流量
計13を備えた構成になっている。
【0012】この遠心ポンプ駆動装置10の流量計13
は、駆動部11のモータの電流値(トルクと比例:遠心
ポンプ1を含んだモータの損失電流を除く)と回転数
(rpm)から流量と遠心ポンプ1の前後(即ち血液入
口2と血液出口3)の差圧を算出可能になっている。さ
らに流量計13に加え、該モータの回転数を制御するた
めの図示しない回転設定部が設けられ、算出した流量及
び/又は差圧が任意となるようにモータの回転数を制御
可能になっている。流量の精度と信頼性、その他後述す
る付加機能を必要としなければ、このシンプルな構成だ
けで十分に流量測定の目的を達成することができる。
【0013】この流量計13は、測定した電流値と回転
数のうち回転数を表示し、それらのデータをもとに流量
又は流量及び差圧を簡単に算出できる構成とし得、さら
に測定した電流値と回転数をもとに流量、及び差圧を任
意に表示する表示機能を設けることができるし、また算
出した流量及び/又は差圧が一定範囲内となるようにモ
ータの回転数を自動的に制御する自動制御機構を設ける
こともできる。
【0014】図3は本発明の遠心ポンプ駆動装置の第2
の実施形態を示す図である。この遠心ポンプ駆動装置2
0は、図2に示す遠心ポンプ駆動装置10と同様の構成
要素を備えて構成され、さらに遠心ポンプ1の血液入口
2及び血液出口3の圧力を測定する圧力計21,22を
含むとともに、流量計24が、駆動部11のモータの電
流値を測定する電流計12と回転数を測定する回転計
(図示略)と、前記圧力計21,22の圧力測定データ
を、若しくは血液入口2側及び血液出口3側の差圧及び
/又は血液入口圧と血液出口圧を表示する圧力表示部2
3を備えた構成になっている。
【0015】前述の第1の実施形態による遠心ポンプ駆
動装置10は、血液の流れを直接モニターしていない。
そこで本実施形態では、その血液流れのモニターを汎用
性の高い圧力計21,22によって測定し、血液入口2
側及び血液出口3側の差圧を検出可能とした。圧力計2
1,22としては、小型で簡単な構造の圧力センサを利
用することができる。前述した通り電流計12と回転計
の測定結果から算出された差圧と、それとは別に測定さ
れた血液入口2側及び血液出口3側の差圧とを比較する
ことによって正確な流量を確認し且つ校正することがで
きる。また独立した血液流量の実測実施により信頼性を
向上させることができる。さらに遠心ポンプ1のインペ
ラ5を支持する軸受の経時劣化による回転抵抗値増加に
よって、実測差圧値と算出差圧値の差が拡大することか
ら、遠心ポンプ1の交換時期を示唆することができる。
【0016】図4は本発明の遠心ポンプ駆動装置の第3
の実施形態を示す図である。この遠心ポンプ駆動装置3
0は、図3に示す遠心ポンプ駆動装置20と同様の構成
要素を備えて構成され、さらに流量計32が、駆動部1
1のモータの電流値を測定する電流計12と回転数を測
定する回転計(図示略)と、圧力計21,22の圧力測
定データ若しくは血液入口2側及び血液出口3側の差圧
を表示する圧力表示部23と、遠心ポンプ1内を流れる
液体の粘性係数情報の入力又は切り替えによって流量値
を補正する第1補正手段31を備えた構成になってい
る。
【0017】この第1補正手段31は、流量計32に付
設された、或いは流量計32に接続されたキーボード等
の入力手段を用いて入力した粘性係数情報を、予め記録
された粘性係数情報と比較し、その粘度において最適な
流量表示となるように補正できる。これによって、本実
施形態の遠心ポンプ駆動装置30は、血液だけでなく、
それとは粘度の異なるクリアプライム液等の液体の流量
測定を精度良く測定することができる。粘性係数情報と
しては、血液又は他の液体の粘性係数値以外にHt(ヘ
マトクリット値)、Hb(ヘモグロビン量)、TP(総
タンパク量)等がある。本実施形態において、第1の補
正手段31による簡便な切り替え方式として、例えばH
t値の3段程度(0〜10%、10〜25%、25%
〜)の区別によって切り替える方式を採用することがで
きる。
【0018】図5は本発明の遠心ポンプ駆動装置の第4
の実施形態を示す図である。この遠心ポンプ駆動装置4
0は、図4に示す遠心ポンプ駆動装置30と同様の構成
要素を備えて構成され、さらに流量計42が、駆動部1
1のモータの電流値を測定する電流計12と回転数を測
定する回転計(図示略)と、圧力計21,22の圧力測
定データ若しくは血液入口2側及び血液出口3側の差圧
を表示する圧力表示部23と、遠心ポンプ1内を流れる
液体の粘性係数情報の入力又は切り替えによって流量値
を補正する第1補正手段31と、遠心ポンプ駆動装置の
損失電流値の入力又は切り替えによって流量値を補正す
る第2補正手段41を備えた構成になっている。
【0019】電流値は遠心ポンプ1を含むモータの損失
電流を除いた電流値を用いる。この電流値は、各種の駆
動部11と各種の遠心ポンプ1の組み合わせによる固定
値である。その固定値の差を校正するために、各メーカ
ーからの遠心ポンプ1による固定値を記憶させておき、
新規使用の際、及び遠心ポンプ1を別種のものに交換す
る際に、この第2の補正手段31に該当する遠心ポンプ
1の固定値を新規に入力するか、表示された遠心ポンプ
1の商品番号表示等を切り替えることによって、多種の
遠心ポンプ1に対応でき、その固定値によって校正され
た正確な流量値を算出し、表示することができる。駆動
部11は現状と同様に、アダプタの使用、外部モータの
交換等で対応することができる。
【0020】このように本発明によれば、従来の超音波
流量計や電磁流量計よりも安価な流量測定手段を備えた
遠心ポンプ駆動装置を提供することができる。また本発
明によれば、遠心ポンプの経時劣化による交換時期を示
唆できる遠心ポンプ駆動装置を提供することができる。
さらに、切り替え操作によってクリアプライム液と血液
の両方の流量測定ができる流量計を備えた遠心ポンプ駆
動装置を提供することができる。さらにまた、切り替え
操作によって損失電流の異なる各種の遠心ポンプ駆動装
置に応じて流量測定を正確に実施可能な流量計を備えた
遠心ポンプ駆動装置を提供することができる。
【0021】さらに、遠心ポンプの流量が下がった場
合、従来の流量計では流量下限警報表示を発するだけで
あったが、本発明では差圧を連続測定しているので、流
量低下の原因が脱血不良か送血圧上昇か推測しやすく、
迅速な対応が可能となる。特にPCPS(経皮的心肺補
助システム)においては、脱血圧と送血圧を連続測定し
ていることになるので、流量低下の原因が脱血不良か送
血圧上昇か判断でき、極めて有効である。
【0022】
【実施例】[システム概要]市販の遠心ポンプと駆動部
と本実施例用に作製したコントローラ(流量計)を用い
て遠心ポンプ駆動装置を作製し、その性能を調べた。
【0023】(遠心ポンプ)京セラ(株)製のピボット
ベアリングを採用した二点支持式小型遠心ポンプ(C1
E3)を用いた。この遠心ポンプの流量圧力特性を図6
に示し、且つその仕様を次に記す。 ・遠心ポンプ(C1E3)の仕様 外径[mm]:86 高さ[mm]:48 重量[g]:124 内部容量[ml]:40 回転数[rpm]:Max4000 吐出圧[mmHg]:500 吐出流量[L/min]:10 流入、吐出ポートサイズ[inch]:3/8
【0024】(駆動部)駆動部モータ及び専用ドライバ
にはソフトロニクス社製DCブラシレスモータを用い
た。このモータの仕様を次に示す。 ・モータの仕様 電源電圧:DC24V モータ形式:M028型 定格出力:45W 定格回転数:3000rpm 定格トルク:1.5kgfcm 定格電流:3A 最大電流:5A モータの種類:3相DCブラシレスモータ モータ構造:アウターロータ、スター結線 磁極数:4極 スロット数:6スロット ロータ位置検出:ホールIC 絶縁階級:E種(120℃) 保護機能:過負荷保護(サーマルプロテクタ) 仕様環境:温度0〜40℃(凍結のないこと)湿度85
%RH以下(結露のないこと) 絶縁抵抗:DC500Vメガーにて100MΩ以上(ケ
ース〜コイル間) 絶縁耐圧:AC1000Vで1分間以上なし(ケース〜
コイル間)
【0025】(コントローラ(流量計))本実施例で用
いたコントローラ(流量計)は、図2に示したように駆
動部のモータの電流値と回転数を測定できるとともに、
つまみを調整することでモータの回転数を変化させるこ
とが可能な構造とした。使用したコントローラは単体で
320g、遠心ポンプと駆動部を合わせた総重量でも1
290gと非常に軽量でコンパクトなサイズであるた
め、持ち運びも容易に行うことができる。
【0026】[実施例1:流量圧力推定] 1.グリセリン水溶液の濃度と粘性係数の関係 血液中の赤血球成分の割合を示すヘマトクリット値と粘
性係数及び温度の関係図を図7に示す。図7から、血液
はヘマトクリット値、温度が変化することで粘性係数が
大幅に変化することが確認できた。次に、グリセリン水
溶液の粘性係数を厳密に調整し流量圧力推定精度の向上
を図るため、グリセリン水溶液の濃度と粘性係数の関係
について実験を行った。粘性係数の測定には、B形粘度
計(4840;トキメック)を用いた。
【0027】各グリセリン水溶液の濃度における粘性係
数の計測実験の手順を示す。 水とグリセリンの密度と重さを考慮することにより各
グリセリン水溶液の濃度を調整し、10個のサンプルグ
リセリン水溶液を用意した。 グリセリン水溶液の温度を30℃にした。 粘度計を用いて粘性係数を計測した。 各グリセリン水溶液の濃度−粘性係数のグラフを作成
した。 各グリセリン水溶液の濃度−粘性係数のグラフから多
項近似式により関係式を算出した。
【0028】30℃の各グリセリン水溶液の濃度−粘性
係数の関係図を図8に示す。また、このグラフより算出
した関係式を次式(1)に示す。 M=0.0032n2−0.511n+3.6599 (1) (式中、Mはグリセリン水溶液濃度(%)、nは粘性係
数(cP)である) 推定式の算出にこの粘性係数の値を考慮することによっ
て、流量圧力推定の高精度化を図ることができる。この
ため実験には血液の変化に近いグリセリン水溶液を用い
ることとし、グリセリン水溶液の濃度と粘性係数の関係
について実験を行った結果、算出した各グリセリン水溶
液の濃度−粘性係数の関係式から粘性係数を考慮した実
験が可能となった。
【0029】2.モータ単体の損失電流の計測 本実施例では推定式算出にモータ回転数とトルクを用い
る。一般にDCブラシレスモータにおいて発生するトル
クは、モータの特性上モータに流れる電流値に比例す
る。そこで本研究の推定式算出にはトルク値ではなく電
流値を用いることにした。モータ駆動時に流れる電流は
モータ自身を駆動させる電流値と遠心ポンプを動作させ
る電流値の和である。そこで、モータ駆動時の電流値か
らモータ単体での損失電流を差し引くことで遠心ポンプ
を動作させる電流値、すなわちトルクを算出することが
可能である。この実験ではモータ単体での損失電流を計
測する。
【0030】モータ単体での損失電流を角速度から算出
するための実験手順を示す。 モータを無負荷状態で0〜3500[rpm]の範囲で任
意に回転させた。 各回転数の電流値を計測した。 角速度−損失電流のグラフを作成した。 角速度−損失電流の関係式を算出した。
【0031】無負荷時のモータ損失電流値の測定結果を
図9に示す。また、無負荷時のモータ損失電流の測定結
果からの損失電流と角速度の関係式を次式(2)に示
す。 I=0.0008ω+0.0416 (2) (式中、ωはモータの角速度[rad/s]を示し、Iはモー
タ単体での損失電流[A]を示す)
【0032】この実験結果より、モータの角速度とモー
タ単体での損失電流の関係式が求められた。この式
(2)を用いることで、各回転数におけるモータの損失
電流値を求めることが可能になった。これにより、グリ
セリン水溶液を用いた実験時の電流値からこの損失電流
値を引くことにより、トルクの増減による電流変化を取
り出すことが可能になった。
【0033】3.流量推定式の算出 簡便な回路構成を実現させるために、遠心ポンプ駆動時
のモータ電流値及び回転数から、流量の推定を試みた。
推定式算出において電流値は前述したモータ単体での損
失電流を差し引いた遠心ポンプの動作に必要なトルクを
得るための電流値を用いた。また、実験に用いたグリセ
リン水溶液は、前述した式(1)を用いて粘性係数の調
整を行った。表1に粘性係数のグリセリン水溶液の濃度
への換算表の一例を示す。
【表1】
【0034】実験に用いた循環回路の模式図を図10に
示す。図10中、符号1は遠心ポンプ、11はモータを
含む駆動部、50は電磁血流計(MFV−3200;日
本光電社製)、51は圧力計(AP−611G;日本光
電社製)、52は液体(グリセリン水溶液)を貯留する
ためのリザーバ、53は流量調節用のクランプである。
各濃度のグリセリン水溶液を実験用循環回路に充填し、
温度を30℃に保った。循環実験中は、回転数を一定に
した状態で流量をクランプの調整により変化させた。流
量推定式算出のために行った流量−電流特性実験の手順
を示す。 粘性係数2.0[cP]、3.0[cP]、4.0[cP]に調整
したグリセリン水溶液を実験回路に充填した。 回転数を1000〜3500rpmの範囲において5
00rpm刻みで変化させ、各回転数で一定に保った。 各回転数で流量を1[L/min]刻みに0[L/min]から最大
流量まで変化させ、このときの電流値を計測した。 粘性係数2.0[cP]における流量−電流特性図を図11
に示す。 粘性係数3.0[cP]における流量−電流特性図を図12
に示す。 粘性係数4.0[cP]における流量−電流特性図を図13
に示す。
【0035】図11〜図13の流量−電流特性図から、
モータの特性は各粘性係数の実験においても同様な傾き
を示したが、グラフの切片である流量0[L/min]の電流
値は粘性係数が大きくなれば同じ回転数でも上昇するこ
とが確認できた。よって、流量圧力推定には正確な粘性
係数を考慮する必要があるものと考えられた。以上を考
慮し角速度を用いて、流量軸方向と電流軸方向に対し軸
変換処理を行った。この軸変換により、測定データを一
直線上に表すことが可能であり、流量推定式を算出する
ことが可能である。一例として、粘性係数3.0[cP]の
流量−電流特性図(図12)を用いて流量推定式の算出
過程について記す。電流軸の変換は、図12の流量0[L
/min]における電流値に着目し、回転数(角速度)に対
する電流値の特性を調べた。粘性係数3.0[cP]の流量
0[L/min]における角速度−損失電流特性図を図14に
示す。
【0036】図14より粘性係数3.0[cP]の流量0[L
/min]における角速度−損失電流特性図を次式(3)に
示す。 I=2.0×10-06×ω2.308 (3) R2=0.9998 (式中、Iは遠心ポンプ損失電流[A]、ωは角速度[rad/
s]を示す)
【0037】図14と式(3)から、粘性係数3.0[c
P]の流量0[L/min]におけるポンプ損失電流は、回転角
速度ωの2.308乗に上昇していることが示されてい
る。そのため、流量0[L/min]における損失電流値の各
切片を2.308乗で割ることにより、軸上の一点に集
中させることができる。この角速度の2.308乗で割
る操作を全てのデータに対して行った結果を図15に示
す。図15において、回転数の上昇とともに傾きが小さ
くなっていることが示されている。そこで各データの流
量値を角速度の累乗で割ることにより、全ての傾きを同
じにすることが可能である。各角速度と傾きの特性図を
図16に示す。
【0038】図16から、角速度と傾きの関係式はyを
切片とすると角速度ωを用いて次式(4)のように示さ
れる。 y=63.139ω-0.7079 (4) この式(4)より、角速度の上昇により傾きが角速度の
0.7079乗で減少していることが示される。これに
より、流量値を角速度の0.7079乗で割ることによ
り、傾き全てが一致することになる。流量方向と電流方
向への軸変換の操作により全てのデータが一直線上に表
現できる。粘性係数3.0[cP]の流量−電流特性図の全
てのデータに軸変換を行った結果を図17に示す。
【0039】図17で一直線上に表現された特性図を線
形近似式により特性式を求めると次式(5)のように示
される。この式が粘性係数3.0[cP]における流量推定
式となる。 I’=0.3062Q’+17.445 (5) 同様の軸変換操作を各粘性係数の流量−電流特性図につ
いて行うことで、各粘性係数における流量推定式を求め
ることが可能である。この時の各軸方向軸変換の累乗値
を表2に示す。
【表2】
【0040】表2から、各粘性係数の累乗値の平均値を
用いて、流量、電流方向への軸変換式は次のように示
し、再度各粘性係数の流量−電流特性図に軸変換を行っ
た結果を図18に示す。 電流方向の軸変換式 I’=I/ω2.19×107 流量方向の軸変換式 Q’=Q/ω0.63×200
【0041】図18から各粘性係数における流量推定式
は以下のように算出した。 粘性係数2.0[cP]の流量推定式 I’2.0=0.415Q’+30.4 粘性係数3.0[cP]の流量推定式 I’3.0=0.415Q’+33.0 粘性係数4.0[cP]の流量推定式 I’4.0=0.4234Q’+35.1
【0042】以上より、粘性係数の違いによって各流量
推定式の傾きは殆ど変化せず、切片のみが30.4、33.0、
35.1と傾きに比例した時、大きく変化していることが確
認できた。このため流量推定式の傾きには各粘性係数の
推定式の傾き平均値を用いることとした。また、切片は
粘性係数の変化により変化するため、粘性係数を考慮す
る必要があると考えられた。粘性係数と切片の関係を図
19に示す。
【0043】図19より、切片と粘性係数の関係式は次
式(6)のように示される。 M=0.0032n2−0.511n+3.6599 (6) (式中、Mはグリセリン水溶液濃度[%]、nは粘性係数
[cP]を示す) 以上より、粘性係数を考慮した一般化流量と一般化電流
の関係式を次式に示す。 I’=0.4181Q’+(2.2895n+26.013) (流量推定のための実験式) Q’=(I’−(2.2895n+26.013))/0.4181 (7) (式中、Iは電流[A]、Qは流量[L/min]、nは粘性係数
[cP]である)
【0044】以上の通り流量推定式が流量−電流特性図
の実験結果(図11〜図13)より算出された。図18
より粘性係数の変化により推定式の傾きは殆ど変化せ
ず、切片のみが変化することが示された。そのため流量
推定式の傾きは各粘性係数の推定式の平均値を用いるこ
ととし、切片は式(6)を用いて推定式の算出を行っ
た。これにより、遠心ポンプ駆動装置の流量測定を回転
数と電流値のみから行うよりも、液体の粘性係数も計測
し考慮することが好ましいことが示された。
【0045】4.圧力推定式の算出 流量と回転数より圧力推定式の算出を試みた。圧力推定
式算出において流量は前述した通り推定した流量値を用
いた。また、実験に用いたグリセリン水溶液は、前述し
た式(1)を用いて粘性係数の調整を行った。
【0046】各濃度のグリセリン水溶液を実験用循環回
路に充填し温度を30℃に保った。実験循環回路は図1
0に示す。循環実験中は、回転数を一定にした状態で流
量をクランプの調整により変化させた。次に実験手順を
示す。 粘性係数2.0[cP]、3.0[cP]、4.0[cP]に調整
したグリセリン水溶液を実験回路に充填した。 回転数を1000〜3500[rpm]において500[rp
m]刻みで変化させ、各回転数で一定に保った。 各回転数で流量を1[L/min]刻みに最大圧力まで変化
させ、この時の遠心ポンプの入口圧と出口圧を計測し、
圧力差とした。 粘性係数2.0[cP]の時の流量−圧力特性図を図20に
示す。 粘性係数3.0[cP]の時の流量−圧力特性図を図21に
示す。 粘性係数4.0[cP]の時の流量−圧力特性図を図22に
示す。
【0047】図20〜図22の流量−圧力特性図から、
回転数より求められる角速度を用いて、流量軸方向と電
流軸方向に対し、軸変換処理を行った。これにより、測
定値を一直線上に表すことができ、圧力推定式を算出す
ることが可能となった。粘性係数3.0[cP]の流量−圧
力差特性図(図21)を用いて圧力推定式の算出過程に
ついて述べる。圧力軸の変換は、図21の流量0[L/mi
n]における圧力差に着目し、回転数(角速度)に対する
圧力差の特性を調べた。粘性係数3.0[cP]の流量0[L
/min]における角速度−圧力差特性図を図23に示す。
【0048】図23より粘性係数3.0[cP]の流量0[L
/min]における角速度−圧力差特性図を次式(8)に示
す。 P=0.0021×ω2.1439 (8) R2=1.0 (式中、Pは圧力差[mmHg]、ωは角速度[rad/s]を示
す。)
【0049】この式(8)から、粘性係数3.0[cP]の
流量0[L/min]における圧力差は、回転角速度ωの2.
1439乗に上昇していることが示されている。そのた
め、流量0[L/min]における圧力差の各切片を2.14
39乗で割ることにより、切片は一点に集中させること
ができる。この角速度の2.1439乗で割る操作を全
てのデータに対して行った結果を図24に示す。これ
が、圧力方向の軸変換となり次式のように示すことがで
きる。 P’=P/ω2.05 (式中、P’は軸変換後の圧力差、ωは角速度を示す)
【0050】図24において流量方向に軸変換を行う。
しかし、圧力の場合、流量の変換時のように傾きがない
ため、軸変換の累乗値は最も相関の高いものを用いるこ
ととした。その結果、流量方向に1.1乗で割ること
で、同一曲線上に表すことが示された。粘性係数3.0
[cP]の流量−圧力差特性図の全てのデータに対し軸変換
を行った結果を図25に示す。図25で同一曲線上に表
現された特性図から、多項式近似式により特性式を求め
ると次式のように表される。この式は粘性係数3.0[c
P]における圧力推定式となる。 P’=0.00007ω2−0.00076ω+20.568 R2=0.9581
【0051】同様の軸変換操作を各粘性係数の流量−圧
力差特性図に行うことで、各粘性係数における圧力推定
式を求めることが可能である。この時の、各軸方向の軸
変換の累乗値を表3に示す。この各粘性係数の累乗値の
平均値を用いて、再度各粘性係数の流量−圧力差特性図
に軸変換を行った結果を図26に示す。
【表3】
【0052】粘性係数2.0[cP]の流量推定式 P’2.0=−0.0003Q''2+0.0036Q''+33.68 粘性係数3.0[cP]の流量推定式 P’3.0=−0.0002Q''2+0.0128Q''+33.79 粘性係数4.0[cP]の流量推定式 P’4.0=−0.0002Q''2+0.0048Q''+34.18
【0053】図26に示されるように、各粘性係数の軸
変換後の特性は、ほぼ同一曲線状に表現できるため、各
粘性係数における特性の違いを推定式に考慮する必要は
ないと考えられる。そこで、各粘性係数における特性式
の平均を圧力推定式とした。圧力推定のための実験式
(10) P’=−0.0002Q''2+0.007Q''+33.88 (10)
【0054】以上の通り、圧力推定式(10)が流量−
圧力差特性図の実験結果より算出された。圧力推定式に
は、前記「3.流量推定式の算出」において推定した流
量を用いた。そのため、流量に大幅な推定誤差が生じれ
ば、圧力推定にも影響を及ぼすこととなり、推定誤差が
生じるものと考えられる。
【0055】5.牛血液を用いた流量圧力推定式の評価
実験 流量圧力推定式の評価実験として、グリセリン水溶液を
用いた時と同じ実験回路において、実際に牛血液を用い
て推定式の評価実験を行った。次に実験手順を示す。 牛血液を30℃でヘマトクリット値40%に調整し、
実験回路に充填する。 回転数を1000〜3500[rpm]において推定式の
評価実験を行う。
【0056】流量推定式の評価方法として計測流量値に
対する推定流量値をグラフ上にプロットし、y=xの値
からのずれを比較した。流量推定式の精度図を図27に
示し、これまでの流量推定式の精度図を図28に示す。
圧力推定式の精度図を図29に示す。また、従来の推定
式との流量及び圧力推定精度の比較表を表4、表5に示
す。
【表4】
【表5】
【0057】牛血液を用いた流量推定式評価実験におい
て、平均流量精度2.0%、最大推定流量誤差0.56
[L/min]と高い精度を得ることが示された。流量推定誤
差の要因としては、血液はグリセリン水溶液と比較した
場合、循環中の温度等の要因による粘性の変化が生じる
と考えられる。しかし、粘性係数を考慮することで推定
式の精度が従来に比較し大幅に向上したことから、流量
推定における粘性係数の重要性が示された。現在のシス
テムでは、循環中に変化する血液の粘性係数を測定する
ことは困難であるために、粘性係数情報を入力又は切替
により与えて測定精度を上げたが、今後何らかの方法に
よりリアルタイムな粘性係数を知ることができることが
望まれる。また、牛血液を用いた圧力推定式評価実験に
おいて、平均圧力精度5.8%、最大推定圧力誤差3
0.7[mmHg]となった。圧力推定式には、前記「3.流
量推定式の算出」において推定した流量を用いている。
そのため、流量に推定誤差が生じれば、圧力推定にも推
定誤差が生じるものと考えられる。
【0058】[実施例2:小型コントロールシステム] 1.推定流量圧力表示システム 8ビットマイクロコンピュータを用いて、推定パラメー
タである電流値と回転数をリアルタイムにマイコンに取
り込むことで、前記実施例1で算出・評価を行った流量
推定式により、血液循環中に流量表示が可能な小型シス
テムの試作を行った。実験溶液の粘性係数は、予め粘度
計を用いて計測を行い入力した。推定システムのブロッ
ク図を図30に示す。
【0059】駆動部に用いられているDCブラシレスモ
ータには、ロータの位置検出用にホールセンサが内蔵さ
れている。このホールセンサからの出力は方形波である
ため、その出力回数は周波数計を用いることにより計測
が可能である。このモータでは、1回転する間にホール
センサから2回出力があるため、周波数計に表示される
周波数を30倍することによって一分間あたりの回転数
[rpm]に換算することができる。周波数計には秋月電子
通商製「PIC16C71 使用液晶表示周波数カウン
タキットVer.2」を用いた。
【0060】前記の通り8ビットマイクロコンピュータ
を用いた流量推定システムの試作を行った。試作した表
示部により、実質的に流量計として使用し得る小型遠心
ポンプ駆動装置コントローラの実現が可能となった。ま
た、循環中に変化する粘性係数をリアルタイムに検知
し、推定式に組み込むことが可能になればより高精度な
推定が行えると考えられる。
【0061】2.オンライン粘度計の検討 実施例1において、流量の推定には血液の粘性係数の影
響を受けることが示された。そのため、磁歪素子を用い
た超音波振動子により、小型でリアルタイムに粘性係数
が計測可能なオンライン粘度計について検討を行った。
磁歪振動子は、磁性体の磁歪現象を利用した電気音響変
換器として、超音波の発生及び検出のために古くから用
いられており、音響測深機、魚群探知機、ソナー、或い
は超音波を利用した洗浄、乳化、分散、殺菌、機械加
工、溶接などに広く利用されている。消磁された強磁性
体が磁化されると外形が僅かに変化する。この現象を磁
歪という。鉄の丸棒を長さlに沿って磁化するとδlだ
け伸びる。この比δl/lを磁歪λで表す。 λ=δl/l このλは鉄では10-5程度であり、符号は正を伸びとす
る。磁界の方向の磁歪による効果を縦効果といい、磁界
に垂直な磁歪を横効果というが、体積効果である体積磁
歪はあまり大きくなく、したがって普通縦効果と横効果
とは逆符号である。磁歪は磁界に対しては履歴を伴う
が、磁化に対しては1価関数である。磁歪現象は最初J
ouleによって発見され、ジュール効果とも言う。こ
の逆効果はビラリ効果という。磁歪振動子には角形振動
子と環状振動子がある。金属磁歪材料を用いる場合には
渦電流を減らすために薄板にし、表面絶縁を施して積層
固着するが、フェライト磁歪材料の場合にはその必要が
ない。磁性体の静磁歪量は磁化の方向を反対にしても変
化せず、消磁状態では小振幅の振動に対する動的な磁歪
変換の機能はない。したがって、磁歪振動子を使用する
場合には、偏奇磁化を与える必要がある。フェライト振
動子の場合は磁石偏奇磁化方式が多く用いられる。これ
は磁気回路に磁石を入れて偏奇磁化を与え、直流偏奇電
流を不要にしたものである。磁石の中に交流磁束を通す
必要があるから、金属の磁石は使用できず、バリウムフ
ェライトが使用される。磁歪振動子は殆どの場合、機械
的共振周波数で使用される。したがって、振動子の振動
方向の寸法は超音波の周波数によってほぼ決まる。この
ような寸法上の制約もあって、磁歪振動子の使用される
周波数は主として数kHz〜100kHzの範囲であ
る。静磁歪による振動子の伸縮率は非常に小さいが、機
械的共振の状態ではそれよりはるかに大きな振動が生ず
る。零進を強くしていくとその振動による応力が破壊限
度を超えて振動子が壊れてしまうこともある。
【0062】強磁性体に磁界を加えるとその磁化にとも
なって磁界方向に歪みを生ずる。磁気歪みには幾つかの
型があるが、粘度の測定に重要なのは、磁気歪み効果ま
たはジュール効果と呼ばれる縦方向の長さが変化する現
象および、磁化された材料に応力を加えると透磁率が変
化するビラリ効果または逆磁気ひずみ効果と呼ばれる縦
方向の長さが変化する現象および、磁化された材料に応
力を加えると透磁率が変化するビラリ効果または逆磁気
歪み効果と呼ばれる現象である。液体中で振動子を発振
させると、素子の伸び縮みを妨げる力が生じる。この力
を受けることにより素子の透磁率が変化する。透磁率が
変化することによりコイルのインダクタンスが変化し、
インピーダンスが変化する。この変化を測定する。この
振動片粘度計の特徴は透明、不透明を問わず管内を流れ
る流体の粘性係数を連続的に測定できる点である。
【0063】実験に用いたTDK(株)製、超音波発振
用磁歪振動子フェライトの主な特性について表6に示
す。また、超音波振動子の外形を図31に、また各部の
寸法を表7に示す。
【表6】
【表7】
【0064】図32に示す実験装置を用いて、サンプル
溶液(グリセリン100%、グリセリン50%水溶液及
び水)をビーカに入れ、液体中に振動子を入れた時の電
圧波形および電圧値を測定した。図33〜図35にそれ
ぞれのサンプル溶液でオシロスコープを用いて測定した
電圧波形を示す。図33はグリセリン100%の時の電
圧波形を、図34はグリセリン50%水溶液の時の電圧
波形を、図35は水の時の電圧波形をそれぞれ示す。図
33〜図35に示した実験結果より、グリセリンの濃度
の違いによる電圧波形の変化が示された。
【0065】本実施例1,2では、二点支持式遠心ポン
プ駆動装置(C1E3;京セラ製)を用いたPCPSシ
ステムの小型化について検討を行った。モータの特性実
験を行い、粘性係数を考慮し流量圧力推定式を算出し
た。推定式の評価実験として、実際に牛血液を用いて評
価実験を行った。血液における流量の推定精度は2.0
%と高精度となり、各流量において安定した流量推定結
果が得られた。また、市販されている遠心ポンプシステ
ムに用いられている超音波流量計の誤差が±10%程
度、電磁流量計の誤差が±5%程度と報告されているこ
とから、本実施例における流量推定精度の高さが確認で
きた。圧力推定精度は5.8%と圧力についても高精度
な推定結果が得られた。流量圧力推定において流体の粘
性係数も重要な推定要素であり、新たに粘性係数を推定
式に代入することで流量圧力推定精度が大幅に改善され
ることが示された。また、マイクロコンピュータを用い
てモータ駆動部を制御し、推定流量値と推定圧力値を表
示させることで流量計と圧力計を必要としない小型遠心
ポンプ循環システムの実現の可能性が示唆された。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、従来の超音波流量計や
電磁流量計よりも安価な流量測定手段を備えた遠心ポン
プ駆動装置を提供することができる。また、遠心ポンプ
の経時劣化による交換時期を示唆できる、より安全性の
高い遠心ポンプ駆動装置を提供することができる。さら
に切り替え操作によってクリアプライム液と血液の両方
の流量測定ができる流量計を備えた遠心ポンプ駆動装置
を提供することができる。また、切り替え操作によって
損失電流の異なる各種の遠心ポンプ駆動装置に応じて流
量測定を正確に実施可能な流量計を備えた遠心ポンプ駆
動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 遠心ポンプを例示する縦断面図である。
【図2】 本発明による遠心ポンプ駆動装置の第1の例
を示す構成図である。
【図3】 本発明による遠心ポンプ駆動装置の第2の例
を示す構成図である。
【図4】 本発明による遠心ポンプ駆動装置の第3の例
を示す構成図である。
【図5】 本発明による遠心ポンプ駆動装置の第4の例
を示す構成図である。
【図6】 本発明に係る実施例の結果を示し、使用した
遠心ポンプの流量圧力特性を示すグラフである。
【図7】 各ヘマトクリット値と粘性係数及び温度の関
係を示すグラフである。
【図8】 グリセリン水溶液の濃度と粘性係数の関係を
示すグラフである。
【図9】 モータ損失電流と角速度の関係を示すグラフ
である。
【図10】 実験で用いた循環回路の構成図である。
【図11】 粘性係数2.0[cP]における流量−電流特
性図である。
【図12】 粘性係数3.0[cP]における流量−電流特
性図である。
【図13】 粘性係数4.0[cP]における流量−電流特
性図である。
【図14】 粘性係数3.0[cP]の流量0[L/min]にお
ける角速度−損失電流特性図である。
【図15】 流量一般化電流特性図である。
【図16】 角速度−傾き特性図である。
【図17】 一般化流量−一般化電流特性図である。
【図18】 各粘性係数の一般化流量−一般化電流特性
図である。
【図19】 切片−粘性係数特性図である。
【図20】 粘性係数2.0[cP]における流量−圧力差
特性図である。
【図21】 粘性係数3.0[cP]における流量−圧力差
特性図である。
【図22】 粘性係数4.0[cP]における流量−圧力差
特性図である。
【図23】 角速度−圧力特性図である。
【図24】 流量−一般化圧力特性図である。
【図25】 一般化流量−一般化圧力差特性図である。
【図26】 各粘性係数の一般化流量−一般化圧力特性
図である。
【図27】 粘性を考慮した流量推定式の精度図であ
る。
【図28】 従来の流量推定式の精度図である。
【図29】 粘性を考慮した圧力推定式の精度図であ
る。
【図30】 小型コントロールシステムの推定システム
ブロック図である。
【図31】 実験に用いた超音波振動子の外形を示す斜
視図である。
【図32】 電圧波形測定用実験装置の構成図である。
【図33】 グリセリン100%で測定した電圧波形を
示す図である。
【図34】 グリセリン50%水溶液で測定した電圧波
形を示す図である。
【図35】 水で測定した電圧波形を示す図である。
【符号の説明】
1 遠心ポンプ 2 血液入口 3 血液出口 4 磁石 5 インペラ 10,20,30,40 遠心ポンプ駆動装置 11 駆動部 12 電流計 13,24,32,42 流量計 21,22 圧力計 31 第1の補正手段 41 第2の補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04D 15/00 F04D 15/00 A F (72)発明者 舟久保 昭夫 神奈川県相模原市西橋本4−8−45−1002 (72)発明者 福井 康裕 東京都北区滝野川7−47−5 プレミール 滝野川401 Fターム(参考) 3H020 AA01 AA07 BA01 BA06 BA11 BA18 CA01 CA03 CA05 CA08 DA00 DA04 EA07 EA12 EA16 3H045 AA06 AA09 AA12 AA22 AA31 AA39 BA01 BA12 BA19 BA28 BA31 CA00 CA02 CA03 CA05 CA09 CA19 CA21 DA00 DA05 EA11 EA34 EA38 EA49 4C077 AA11 DD08 EE01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体入口と液体出口とを有する空間内に
    封入配置され、外部に隣接配置された磁石の回転によ
    り、その回転数と同じ回転数で回転して該液体入口から
    液体出口に血液を送る、磁石または磁性体に連結もしく
    は磁石または磁性体が埋入されたインペラを備えた遠心
    ポンプと、該遠心ポンプの該インペラを回転駆動させる
    磁石とモータを備えた駆動部とを有する遠心ポンプ駆動
    装置において、 前記駆動部のモータの電流値を測定する電流計と回転数
    を測定する回転計を有し、その電流値と回転数より流量
    と遠心ポンプの入口圧力と出口圧力との差圧を算出する
    ことを特徴とする遠心ポンプ駆動装置。
  2. 【請求項2】 遠心ポンプの入口圧力と出口圧力を測定
    する圧力計を有し、その遠心ポンプの入口圧力と出口圧
    力の測定値を算出値と比較することを特徴とする請求項
    1に記載の遠心ポンプ駆動装置。
  3. 【請求項3】 遠心ポンプに流れる液体の粘性係数情報
    を入力又は切り替えによって、流量算出値を補正する第
    1補正手段を含むことを特徴とする請求項1または2に
    記載の遠心ポンプ駆動装置。
  4. 【請求項4】 遠心ポンプの損失電流値の入力又は切り
    替えによって、流量算出値を補正する第2補正手段を含
    むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記
    載の遠心ポンプ駆動装置。
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