JP2003057602A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
を比較的容易に製造することのでき、製造コストも低く
抑えることができるようにする。 【解決手段】 光源装置120は非偏光な光を出射する
ランプ122と回転楕円面形状の凹面を有するリフレク
タ124とを備えている。偏光ビームスプリッタ130
は光源装置120からの集光された非偏光な光線束をほ
ぼ一定方向に偏光方向が揃った偏光光線束に変換する。
ロッドインテグレータ140は略長方形の断面形状を有
するロッド状の透光性部材で構成されており、その内側
面が光が全反射する反射面となっていて、偏光ビームス
プリッタ130からのs偏光光線束を入射部で入射して
内側面で複数回反射しながら出射部に導き、照度分布の
ほぼ均一な光線束を出射する。液晶ライトバルブ160
は照明領域LAに入射したs偏光光線束を画像情報に基
づいて変調して画像光として出射する。
Description
るプロジェクタに関し、特に、光の照度分布を均一にす
ることが可能なロッドインテグレータを備えたプロジェ
クタに関するものである。
れた光を、ライトバルブを用いて画像情報に応じて変調
し、変調して得られた画像光をスクリーン上に投写する
ことにより画像表示を実現している。
画像の輝度分布はほぼ均一であることが好ましい。この
ため、プロジェクタにおいては、ライトバルブにおける
画像光が形成される部分(照明領域)を、ほぼ均一な照
度分布で照明することができるように、通常、第1およ
び第2のレンズアレイと、重畳レンズと、を組み合わせ
たインテグレータ光学系が用いられる。
に、非偏光な光をほぼ一定方向に偏光方向が揃った偏光
光に変換するための偏光変換光学系を組み合わせる場
合、例えば、第2のレンズアレイと重畳レンズとの間
に、偏光変換光学系として、偏光ビームスプリッタアレ
イを配置する。
プロジェクタの要部の構成を図9に示す。すなわち、こ
のプロジェクタでは、光源装置920と、第1および第
2のレンズアレイ940,950と、偏光ビームスプリ
ッタアレイ960と、重畳レンズ970と、液晶ライト
バルブ980と、を備えている。
物面形状の凹面を有するリフレクタ924とを備えてい
る。ランプ922から出射された光は、リフレクタ92
4によって反射され、リフレクタ924からは、略平行
な光線束が射出される。
状に配列された複数の小レンズ942を有している。第
1のレンズアレイ940は、光源装置920から射出さ
れた略平行な光線束を複数の部分光線束に分割して射出
する。第2のレンズアレイ950も、マトリクス状に配
列された複数の小レンズ952を有している。第2のレ
ンズアレイ950と重畳レンズ970とは、第1のレン
ズアレイ940の各小レンズ942の像を液晶ライトバ
ルブ980の照明領域LZ上に結像させる機能を有して
いる。第1のレンズアレイ940の各小レンズ942か
ら出射された部分光線束は、第2のレンズアレイ950
を介して、偏光ビームスプリッタアレイ960内におい
て集光される。
光板962と、偏光ビームスプリッタアレイ本体964
と、選択位相差板966とを備えている。遮光板962
は、遮光面962bと開口面962aとがストライプ状
に配列されて構成されている。偏光ビームスプリッタア
レイ本体964は、略平行四辺形の断面を有する柱状の
ガラス基板964cが複数貼り合わされて構成されてい
る。各ガラス基板964cの界面には、偏光分離膜96
4aと反射膜964bとが交互に形成されている。第1
のレンズアレイ940から射出された各部分光線束は、
遮光板962の開口面962aを通過し、偏光分離膜9
64aに入射する。偏光分離膜964aは、入射した部
分光線束をs偏光の部分光線束とp偏光の部分光線束と
に分離する。選択位相差板966は、開口層966aと
λ/2位相差層966bとがストライプ状に配列されて
構成されている。開口層966aは、入射するs偏光の
部分光線束をそのまま透過し、λ/2位相差層966b
は、入射するp偏光の部分光線束を偏光方向が直交する
s偏光の部分光線束に変換する。これにより、偏光ビー
ムスプリッタアレイ960からは、ほぼ一定方向に偏光
方向の揃った(s偏光)複数の部分光線束が出射され
る。
タアレイ960から出射された複数のs偏光の部分光線
束を、液晶ライトバルブ980の照明領域LZ上で重畳
する機能を有している。
された光が、ほぼ一定方向に偏光方向の揃った偏光光線
束となって、液晶ライトバルブ980の照明領域LZ
を、ほぼ均一な照度分布で照明することになる。
うな従来のプロジェクタにおいては、インテグレータ光
学系および偏光変換光学系を製造するのが比較的困難で
あり、製造コストが高くなるという問題があった。すな
わち、インテグレータ光学系では、第1および第2のレ
ンズアレイ940,950が、偏光変換光学系では、偏
光ビームスプリッタアレイ960が、それぞれ、比較的
複雑な構造を有しており、製造するのに比較的手間が掛
かるからである。
点を解決し、インテグレータ光学系および偏光変換光学
系を比較的容易に製造することのでき、製造コストも低
く抑えることができるプロジェクタを提供することにあ
る。
記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明
のプロジェクタは、集光する非偏光な光を出射する光源
装置と、前記光の集光点の近傍に配置され、前記光を入
射して、該光を偏光方向がほぼ一定方向に揃った偏光光
に変換して出射する偏光変換素子と、内側面に反射面を
有し、前記偏光光を入射部から入射し、前記内側面で反
射しながら出射部へ導き、該出射部から照度分布のほぼ
均一な偏光光を出射するロッドインテグレータと、ある
いは、前記偏光光を入射部から入射し、媒質の屈折率の
差による内部全反射により出射部へ導き、該出射部から
照度分布のほぼ均一な偏光光を出射するロッドインテグ
レータと、該ロッドインテグレータからの前記偏光光を
入射し、該偏光光を、画像情報に基づいて変調して出射
するライトバルブと、を備え、前記ロッドインテグレー
タは、前記入射部の入射面積が前記出射部の出射面積よ
りも小さいことを要旨とする。
系である偏光変換素子は、光源装置によって集光された
光を入射しており、分割された複数の部分光線束を入射
するわけではないので、従来において用いられていた偏
光ビームスプリッタアレイに比較して、構造が簡単で済
む。また、インテグレータ光学系であるロッドインテグ
レータも、従来において用いられていたレンズアレイと
重畳レンズとの組み合わせた光学系に比較して、構造が
簡単であり、部品点数が少なくて済む。従って、これら
偏光変換素子やロッドインテグレータは、比較的容易に
製造することができ、製造コストも低く抑えることがで
きる。特に、ロッドインテグレータは、その入射部の入
射面積が出射部の出射面積よりも小さいので、ロッドイ
ンテグレータの出射部の出射面積がライトバルブの照明
領域の面積と同等か、それ以上になるように構成したと
しても、入射部の入射面積を偏光変換素子の出射面の面
積と同等にするものとすると、偏光変換素子の大きさを
非常に小さくすることができ、その分、製造コストを安
くすることができる。
ドインテグレータと前記ライトバルブとを所定寸法以下
に近接させて配置することが好ましい。
記偏光素子と前記ロッドインテグレータとを所定寸法以
下に近接させて配置することが好ましい。
り、光の拡散漏れを少なくすることができる。なお、所
定寸法以下に近接させるという概念には、当然ながら、
接している場合も含まれる。
ドインテグレータにおける前記入射部の入射面積は、前
記偏光変換素子の出射面の面積とほぼ同等の大きさであ
ることが好ましい。
が、偏光変換素子の出射面の面積よりも小さいとする
と、偏光変換素子から出射された光は、その一部しかロ
ッドインテグレータに入射されないことになり、光の損
失が多くなる。逆に、入射面積が、偏光変換素子の出射
面の面積よりも大きいとすると、ロッドインテグレータ
に入射された光の内側面での1回目の反射位置は、入射
部から遠くなるため、内側面で光を複数回反射させよう
とすると、ロッドインテグレータの長さを長くしなけれ
ばならならず、その分、プロジェクタを大きくしなけれ
ばならないからである。
トバルブは、照明領域を有し、該照明領域に入射された
前記偏光光を変調すると共に、前記ロッドインテグレー
タにおける前記出射部の出射面積は、前記ライトバルブ
の前記照明領域の面積以上であることが好ましい。
が、ライトバルブの照明領域の面積とほぼ同等の場合に
は、ロッドインテグレータから出射された光をライトバ
ルブの照明領域に、効率よく入射させることができる。
また、ロッドインテグレータの出射部の出射面積が、ラ
イトバルブの照明領域の面積よりも大きい場合には、ロ
ッドインテグレータとライトバルブとの位置ずれに対す
るマージンを大きくとることができる。
装置は、点光源と、該点光源からの光を反射して集光す
る楕円リフレクタと、を備えることが好ましい。
非偏光な光を容易に発生させることができる。
素子は、偏光分離膜を備えるようにしても良い。
記偏光素子は、回折格子を備えるようにしても良い。
非偏光な光を互いに直交する2種類の直線偏光光に容易
に分離することができる。
ドインテグレータの横断面の形状は、長方形であると共
に、前記ロッドインテグレータの前記内側面で反射され
る前記偏光光の偏光方向は、前記偏光光の前記内側面に
対する入射面に対し、平行であるかもしくは垂直である
ことが好ましい。
が内側面で反射されても、その反射によって、偏光光の
偏光状態が変化することがなく、偏光光が楕円偏光にな
ることはない。
ドインテグレータとライトバルブとの間に、レンズをさ
らに備えることが好ましい。
ッドインテグレータから出射された光のうち、外側に逃
げようとする光を、このレンズによって内側に曲げるこ
とができ、ロッドインテグレータからの光を、効率よ
く、ライトバルブの照明領域に入射させることができ
る。本発明のプロジェクタにおいて、前記ロッドインテ
グレータの出射部の出射面は、レンズ形状を成すように
しても良い。
インテグレータからの光を、効率よく、ライトバルブの
照明領域に入射させることができると共に、部品点数を
減らすことが可能となる。
ドインテグレータは、その内部に、所定波長域の光を選
択的に反射する波長選択ミラーを備えるようにしても良
い。
より、ロッドインテグレータに、光を波長域の異なる色
光に分離する機能をさらに持たせることができる。
選択ミラーは、誘電体多層膜から成るようにしても良
い。
選択ミラーは、前記ロッドインテグレータ内において、
該ロッドインテグレータの中心軸に対し45度になるよ
うに配置されていることが好ましい。
方向(中心軸と平行な方向)と直交方向(中心軸と垂直
な方向)とに分離することができる。を特徴するプロジ
ェクタ。
ドインテグレータ内を導かれ、前記波長選択ミラーのミ
ラー面に入射される前記偏光光の偏光方向は、前記偏光
光の前記ミラー面に対する入射面に対し、平行であるか
もしくは垂直であることが好ましい。
が波長選択ミラーのミラー面で反射されても、その反射
によって、偏光光線の偏光状態が変化することがなく、
偏光光線が楕円偏光になることはない。
ドインテグレータの長さおよび前記入射部の入射面積に
対する前記出射部の出射面積の比は、前記光源装置から
出射され前記ロッドインテグレータを介して前記ライト
バルブに入射される前記偏光光の入射角が15度以下と
なるように、設定されていることが好ましい。
ライトバルブに入射された場合、その光線は、ライトバ
ルブによって透過されるべきところを遮断されたり、逆
に、遮断されるべきところを透過されたりすることにな
り、画像情報に応じた正常な変調がなされない可能性が
あるため、上記したように、ライトバルブに入射される
光の入射角を15度以下とすることにより、ライトバル
ブの照明領域に入射した光すべてに、画像情報に応じた
正常な変調を施すことができる。
例に基づいて以下の順序で説明する。 A.第1の実施例: B.第2の実施例: C.変形例:
の実施例としてのプロジェクタの要部の構成を示す構成
図である。図1において、(a)は+y方向からの見た
ときの、(b)は−x方向から見たときの、それぞれ平
面図を示している。本実施例のプロジェクタ100は、
単板式のプロジェクタであって、光源装置120と、偏
光変換光学系である偏光ビームスプリッタ130と、イ
ンテグレータ光学系であるロッドインテグレータ140
と、フィールドレンズ150と、液晶ライトバルブ16
0と、を備えており、液晶ライトバルブ160の後段に
配されるべき投写光学系は省略されている。
60における照明領域LAは画像光が形成される部分で
あって、光源装置120から出射された光はほぼ一定方
向に偏光方向の揃った偏光光線束となって、この照明領
域LAをほぼ均一な照度分布で照明する必要がある。ま
た、図1において、光源装置120から出射された光線
束の中心軸Laxは一点鎖線で示されている。
楕円面形状の凹面を有するリフレクタ124とを備えて
いる。ランプ122は、回転楕円面の第1焦点Faの近
傍位置に配置されている。ランプ122から出射された
非偏光な光(偏りのない光)は、リフレクタ124によ
って反射され、その反射光は、回転楕円面の第2焦点F
bに集光する。なお、ランプ122としては、高圧水銀
ランプやメタルハライドランプなどを用いることができ
る。
ける光源装置に相当し、ランプ122は、点光源に、リ
フレクタ124は、楕円リフレクタに、それぞれ相当す
る。
120から出射され集光された非偏光な光線束を、ほぼ
一定方向に偏光方向が揃った偏光光線束に変換する。偏
光ビームスプリッタ130は、光源装置120から出射
された光線束の集光点Fbの近傍位置に配置されてい
る。これにより、光源装置120から出射された光を、
偏光ビームスプリッタ130内に効率よく入射させるこ
とができる。
は、本発明における偏光変換素子に相当する。
0を拡大して示す斜視図である。偏光ビームスプリッタ
130は、偏光ビームスプリッタ本体132とλ/2位
相差板134とを備えている。
の直角プリズム132a〜132cを備えている。第1
の直角プリズム132aは、第2および第3の直角プリ
ズム132b,132cと接合されている。第1および
第2の直角プリズム132a,132bの界面には、偏
光分離膜132dが形成されており、第3の直角プリズ
ム132cには、偏光分離膜132dと略平行に、反射
膜132eが形成されている。ここで、偏光分離膜13
2dは、入射する非偏光な光線束を偏光方向が互いに直
交する2種類の偏光光線束に分離するための薄膜であ
り、誘電体多層膜で形成されている。また、反射膜13
2eは、偏光分離膜132dで反射された一方の偏光光
線束を反射させるための薄膜であり、誘電体多層膜や金
属膜で形成されている。なお、本実施例では、第1およ
び第3のプリズム132a,132cは、別体で構成さ
れているが、略平行四辺形の断面を有する柱状のガラス
基板などで一体的に構成するようにしても良い。
偏光な光線束(s+p)は、偏光分離膜132dでp偏
光光線束とs偏光光線束とに分離される。偏光分離膜1
32dを透過したp偏光光線束は、第2の直角プリズム
132bを通過して出射される。一方、偏光分離膜13
2dで反射されたs偏光光線束は、第3の直角プリズム
132cに入射して、反射膜132eで反射されて出射
される。
光光を、偏光方向が直交する直線偏光光に変換する機能
を有している。本実施例においては、λ/2位相差板1
34は、偏光ビームスプリッタ本体132の第2の直角
プリズム132bの出射面に設けられている。第2の直
角プリズム132cから出射されたp偏光光線束は、λ
/2位相差板134において、s偏光の光線束に変換さ
れる。
0は、入射する非偏光な光線束(s+p)を2つのs偏
光光線束に変換して出射する。
の断面形状を有するロッド状の透光性部材(例えば、ガ
ラス部材やプラスチック部材)で構成されており、光源
装置120から出射された光の面内強度分布をほぼ均一
にする機能を有している。すなわち、ロッドインテグレ
ータ140は、その内側面が、光が全反射する反射面と
なっていて、偏光ビームスプリッタ130から出射され
たs偏光光線束を、入射部で入射して、入射した光線束
を内側面で複数回反射しながら出射部に導き、出射部か
ら照度分布のほぼ均一な光線束を出射する。
は、本発明におけるロッドインテグレータに相当する。
0を拡大して示す斜視図である。本実施例では、図3に
示すように、ロッドインテグレータ140は、入射部1
40aの入射面積S1が出射部140bの出射面積S2
よりも小さくなるように構成されている。
ンテグレータ140の出射部140bの出射面積S2
が、後述するように、液晶ライトバルブ160の照明領
域LAの面積と同等か、それ以上になるように構成した
としても、入射部140aの入射面積S1は、出射部1
40bの出射面積S2よりも小さいので、入射部140
aの入射面積S1を、後述するように、偏光ビームスプ
リッタ130の出射面の面積と同等にするものとする
と、偏光ビームスプリッタ130の大きさを非常に小さ
くすることができる。
ロッドインテグレータ140の入射部140aの形状
は、偏光ビームスプリッタ130の出射面の形状と対応
している。図2に示したとおり、偏光ビームスプリッタ
130の出射面は、ほぼ長方形を成し、そのx方向とy
方向との寸法比は、2:1となっている。従って、ロッ
ドインテグレータ140の入射部140aの形状も、同
様に、ほぼ長方形を成し、x方向とy方向との寸法比
も、ほぼ2:1となっている。また、ロッドインテグレ
ータ140の入射部140aの入射面積S1は、偏光ビ
ームスプリッタ130の出射面の面積とほぼ同等となっ
ている。
0aが、このように構成されていることにより、偏光ビ
ームスプリッタ130から出射された光は、効率よくロ
ッドインテグレータ140に入射される。すなわち、例
えば、ロッドインテグレータ140の入射部140aの
入射面積S1が、偏光ビームスプリッタ130の出射面
の面積よりも小さいとすると、偏光ビームスプリッタ1
30から出射された光は、その一部しかロッドインテグ
レータ140に入射されないことになり、光の損失が多
くなる。逆に、入射面積S1が、偏光ビームスプリッタ
130の出射面の面積よりも大きいとすると、ロッドイ
ンテグレータ140に入射された光の内側面での1回目
の反射位置は、入射部140aから遠くなるため、内側
面で光を複数回反射させようとすると、ロッドインテグ
レータ140の長さを長くしなければならならず、その
分、プロジェクタを大きくしなければならない。
タ130の出射面とロッドインテグレータ140の入射
部140aとは、所定寸法(例えば、20mm)以下に
近接している(完全に接していても良い。)。偏光ビー
ムスプリッタ130とロッドインテグレータ140とを
このように配置することにより、光の拡散漏れを少なく
することができる。
ッタ130からロッドインテグレータ140に入射され
たs偏光光線束のうち、ロッドインテグレータ140の
内側面で反射される各s偏光光線は、それぞれ、その偏
光方向が、そのs偏光光線の内側面に対する入射面に対
し、平行または垂直となるようになっている。すなわ
ち、ロッドインテグレータ140の内側面は、上下内側
面140c,140dと左右内側面140e,140f
の、4面から成っており、このうち、上下内側面140
c,140dでs偏光光線が反射される場合には、その
偏光方向は入射面に対して平行になるようになってお
り、左右内側面140e,140fで反射される場合に
は、その偏光方向は入射面に対して垂直になるようにな
っている。
0の内側面で反射されるs偏光光線の様子を示す説明図
である。例えば、左内側面140eでs偏光光線が反射
される場合は、図4(a)に示すように、まず、その入
射面140inは、入射するs偏光光線と、左内側面1
40eに対する法線vと、を含む平面であり、その際
に、入射するs偏光光線の偏光方向は、矢印で示すよう
に、入射面140inに対して垂直になっている。
れた後の偏光光線の偏光方向も、矢印で示すように、入
射面140inに対して垂直となり、s偏光(すなわ
ち、直線偏光)の状態が保たれる。
の偏光方向が入射面140inに対して垂直になってい
ることにより、左内側面140eでの反射によって、偏
光光線の偏光状態が変化することがなく、偏光光線が楕
円偏光になることはない。
射される場合は、図4(b)に示すように、まず、その
入射面140inは、入射するs偏光光線と、下内側面
140dに対する法線vと、を含む平面であり、その際
に、入射するs偏光光線の偏光方向は、矢印で示すよう
に、入射面140inに対して平行になっている。
れた後の偏光光線の偏光方向も、矢印で示すように、入
射面140inに対して平行となり、s偏光(すなわ
ち、直線偏光)の状態が保たれる。
の偏光方向が入射面140inに対して平行になってい
ることにより、下内側面140dでの反射によって、偏
光光線の偏光状態が変化することがなく、偏光光線が楕
円偏光になることはない。
示すように、ロッドインテグレータ140から出射され
た照度分布のほぼ均一なs偏光光線束を、液晶ライトバ
ルブ160の照明領域LAに入射させる機能を有してい
る。すなわち、ロッドインテグレータ140から出射さ
れた光のうち、外側に逃げようとする光を、このフィー
ルドレンズ150によって内側に曲げることにより、ロ
ッドインテグレータ140からの光を、効率よく、液晶
ライトバルブ160の照明領域LAに入射させることが
できる。
おけるレンズに相当する。なお、本実施例では、フィー
ルドレンズ150として両凸レンズが用いられている
が、平凸レンズを用いることも可能である。また、本実
施例では、1つのレンズが用いられているが、複数のレ
ンズを組み合わせて用いるようにしてもよい。
うに、ロッドインテグレータ140の出射部140bの
形状は、液晶ライトバルブ160の照明領域LAの形状
に対応している。本実施例において、液晶ライトバルブ
160の照明領域LAは、ほぼ長方形であり、そのx方
向とy方向との寸法比は、4:3に設定されているた
め、ロッドインテグレータ140の出射部140bの形
状も、ほぼ長方形を成しており、x方向とy方向との寸
法比も、ほぼ4:3となっている。また、ロッドインテ
グレータ140の出射部140bの出射面積S2は、液
晶ライトバルブ160の照明領域LAの面積とほぼ同等
か、それ以上の大きさとなっている。
0bが、このように構成されていることにより、出射面
積S2が、液晶ライトバルブ160の照明領域LAの面
積とほぼ同等の場合には、ロッドインテグレータ140
から出射された光をフィールドレンズ150を介して液
晶ライトバルブ160の照明領域LAに、効率よく入射
させることができる。また、ロッドインテグレータ14
0の出射部140bの出射面積S2が、液晶ライトバル
ブ160の照明領域LAの面積よりも大きい場合には、
ロッドインテグレータ140と液晶ライトバルブ160
との位置ずれに対するマージンを大きくとることができ
る。
の出射部140bの出射面積S2が、液晶ライトバルブ
160の照明領域LAの面積よりも小さいとすると、液
晶ライトバルブ160の全面を照明できなくなり、スク
リーン画像の周辺が暗くなってしまう。
タ140の出射部140bと液晶ライトバルブ160の
入射面とは、所定寸法(例えば、20mm)以下に近接
している。ロッドインテグレータ140と液晶ライトバ
ルブ160をこのように配置することにより、光の拡散
漏れを少なくすることができる。なお、ロッドインテグ
レータ140の出射部140bと液晶ライトバルブ16
0の入射面との距離が上記条件を満たしていれば、ロッ
ドインテグレータ140と液晶ライトバルブ160との
間に配置されているフィールドレンズ150は、ロッド
インテグレータ140や液晶ライトバルブ160と、接
していても良いし、離れていても良い。
ブ160の照明領域LAには、ロッドインテグレータ1
40から出射された照度分布のほぼ均一なs偏光光線束
が入射されることになる。
に入射したs偏光光線束を、画像情報に基づいて変調し
て、画像光として出射する。液晶ライトバルブ160
は、照明領域LAに対応する液晶パネル(図示せず)
と、その光入射面側および光射出面側に配置された偏光
板(図示せず)と、を備えている。この液晶ライトバル
ブ160には、液晶パネルに画像情報を供給して駆動さ
せるための図示しない駆動部が接続されている。
発明におけるライトバルブに相当する。
報に応じて変調された変調光線束は、図示せざる投写光
学系によってスクリーン(図示せず)上に投写される。
これにより、スクリーン上に画像が表示される。
れロッドインテグレータ140を介して液晶ライトバル
ブ160に入射される光線束の大部分(約90%以上)
が、液晶ライトバルブ160の入射面に対して、入射角
15度以下で入射するように、ロッドインテグレータ1
40の長さLと、入射部140aの入射面積S1に対す
る出射部140bの出射面積S2の面積比(S1:S
2)と、がそれぞれ設定されている。
0に入射された光線の、内側面で反射される様子を示す
説明図である。この図は、ロッドインテグレータ140
を−x方向から見て示したもので、偏光ビームスプリッ
タ130およびフィールドレンズ150は省略して描い
てある。
140の長さLは、ロッドインテグレータ140に入射
される光線束のうち、或る光線が内側面で反射される回
数などに関係し、入射部140aの入射面積S1に対す
る出射部140bの出射面積S2の面積比は、或る光線
が内側面で反射される際の入射角度及び反射角度などに
関係する。
40では、入射部140aの入射面積S1が出射部14
0bの出射面積S2より小さいため、内側面は、入射部
140aから出射部140bに向けて末広がりの傾斜を
成しており、そのため、入射された光線束のうち、内側
面で反射される光線は、反射される毎に、その進行方向
が特定の方向に収束される。このとき、内側面で反射さ
れる回数や内側面で反射される際の光線の入射角度,反
射角度などによって、各光線の収束される割合や収束さ
れる方向などが決定される。そして、これら光線の収束
される方向が、すなわち、液晶ライトバルブ160の入
射面に対する入射角に影響を与える。
さと、入射部140aの入射面積S1に対する出射部1
40bの出射面積S2の面積比と、をそれぞれ適切に設
定することによって、ロッドインテグレータ140から
出射され液晶ライトバルブ160に入射される各光線の
入射角が、15度以下になるようにすることができる。
液晶ライトバルブ160に入射された場合、その光線
は、液晶ライトバルブ160によって透過されるべきと
ころを遮断されたり、逆に、遮断されるべきところを透
過されたりすることになり、画像情報に応じた正常な変
調がなされない可能性がある。従って、上記したよう
に、液晶ライトバルブ160に入射される光の入射角を
15度以下とすることにより、液晶ライトバルブ160
の照明領域LAに入射した光すべてに、画像情報に応じ
た正常な変調を施すことができる。
偏光変換光学系である偏光ビームスプリッタ130と、
インテグレータ光学系であるロッドインテグレータ14
0とは、構造が簡単であるため、比較的容易に製造する
ことができ、製造コストも低く抑えることができる。特
に、ロッドインテグレータ140の入射部140aの入
射面積S1が、出射部140bの出射面積S2よりも小
さいので、偏光ビームスプリッタ130の大きさを非常
に小さくすることができ、その分、製造コストを安くす
ることができる。
の実施例としてのプロジェクタの構成を示す構成図であ
る。この図は+y方向からの見たときの平面図を示して
いる。本実施例のプロジェクタ200は、3板式のプロ
ジェクタであって、光源装置120と、偏光変換光学系
である偏光ビームスプリッタ130と、インテグレータ
光学系と色光分離光学系とを兼ねたロッドインテグレー
タ220と、3つのフィールドレンズ230R,230
G,230Bと、3つの液晶ライトバルブ240R,2
40G,240Bと、クロスダイクロイックプリズム2
50と、投写光学系260とを備えている。
光ビームスプリッタ130は、図1に示した第1の実施
例における光源装置120および偏光ビームスプリッタ
130と同一であるので、説明は省略する。
1に示した第1の実施例におけるロッドインテグレータ
140とは異なり、内部に、波長選択ミラーである2つ
のダイクロイックミラー220d,220eを備えてお
り、光源装置120から出射された光の面内強度分布を
ほぼ均一にする機能を有する他、波長域の異なる3つの
色光に分離する機能も有している。
は、図6に示すように、ロッドインテグレータ本体であ
る前段部220a,中段部220b,後段部220c
と、前段部220aと中段部220bとの間に配置され
たダイクロイックミラー220dと、中段部220bと
後段部220cとの間に配置されたダイクロイックミラ
ー220eと、前段部220aに設けられた反射ミラー
220fと、後段部220cに設けられた反射ミラー2
20g,220hと、を備えている。
20b,および後段部220cは、略長方形の断面形状
を有し、ロッド状であるが、それぞれ所望の形状に形成
された透光性部材(例えば、ガラス部材やプラスチック
部材)から成り、その内側面が、光が全反射する反射面
となっている。そして、これら前段部220a,中段部
220b,および後段部220cは、それぞれ、ダイク
ロイックミラー220d,220eを間に介して、一体
的に固定されている。
20eは、それぞれ、所定の波長域の色光を選択的に反
射し、それ以外の波長域の色光を透過する機能を有して
いる。これらのダイクロイックミラー220d,220
eは、前段部220a,中段部220b,または後段部
220cを構成する透光性部材に、誘電体多層膜を蒸着
することにより作製される。これらダイクロイックミラ
ー220d,220eは、それぞれ、ロッドインテグレ
ータ220の中心軸に対し、側方から見て45度になる
ように配置されている。このように配置することによ
り、光を直進方向(中心軸と平行な方向)と直交方向
(中心軸と垂直な方向)とに分離することができる。
20hは、それぞれ、導かれる光を反射して、光路をほ
ぼ直角に折り曲げる機能を有している。これら反射ミラ
ー220f,220g,220hも、それぞれ、ロッド
インテグレータ220の中心軸に対し、側面から見て4
5度になるように配置されている。
レータ220は、偏光ビームスプリッタ130から出射
されたs偏光光線束を、前段部220aにおける入射部
で入射し、入射した光線束を内側面で複数回反射しつ
つ、2つのダイクロイックミラー220d,220eに
よって、波長域の異なる3つの色光に分離して、反射ミ
ラー220f,220g,220h等を利用して、前段
部220a,中段部220b,後段部220cの3つの
出射部に導き、これら出射部から、それぞれ、照度分布
がほぼ均一で、波長域の異なる3つの色光光線束を出射
する。
から出射された光は、前段部220aの入射部から入射
し、前段部220a内を通ってダイクロイックミラー2
20dへ導かれる。そして、ダイクロイックミラー22
0dでは、導かれた光のうち、長波長側の色光(赤色
光)を選択的に反射させるとともに、反射された色光よ
りも短波長側の色光(緑色光および青色光)を透過させ
る。ダイクロイックミラー220dを反射した赤色光
は、前段部220a内を通って反射ミラー220fで反
射され、前段部220aの出射部からフィールドレンズ
230Rを通って赤色光用の液晶ライトバルブ240R
に達する。
緑色光と青色光は、中段部220b内を通ってダイクロ
イックミラー220eへ導かれる。これら光のうち、緑
色光はダイクロイックミラー220eによって選択的に
反射され、中段部220bの出射部からフィールドレン
ズ230Gを通って緑色光用の液晶ライトバルブ240
Gに達する。一方、青色光は、ダイクロイックミラー2
20eを透過し、後段部220c内を通って2つの反射
ミラー220g,220hでそれぞれ反射され、後段部
220cの出射部からフィールドレンズ230Bを通っ
て青色光用の液晶ライトバルブ240Bに達する。
G,240Bは、入射した光を、与えられた画像情報に
従って変調する。これにより、3つの液晶ライトバルブ
240R,240G,240Bに入射した各色光は、与
えられた画像情報に従って変調されて各色光の画像を形
成する。
G,240Bから出射した3色の画像光は、クロスダイ
クロイックプリズム250に入射する。クロスダイクロ
イックプリズム250は、3色の画像光を合成してカラ
ー画像を形成する機能を有している。クロスダイクロイ
ックプリズム250には、赤光を反射する誘電体多層膜
250Rと、青光を反射する誘電体多層膜250Bと
が、4つの直角プリズムの界面に略X字状に形成されて
いる。これらの誘電体多層膜によって3色の画像光が合
成されて、カラー画像を投写するための合成光が形成さ
れる。クロスダイクロイックプリズム250で生成され
た合成光は、投写光学系260に出射される。投写光学
系260は、この合成光を投写する機能を有し、カラー
画像をスクリーンSCに投写する。
レータ220内を導かれ、ダイクロイックミラー220
d,220eのミラー面に入射される各s偏光光線は、
それぞれ、その偏光方向が、そのs偏光光線のミラー面
に対する入射面に対し、垂直となるようになっている。
d,220eのミラーでs偏光光線が反射される場合、
図4(a)で示した場合と同様に、まず、その入射面
は、入射するs偏光光線と、ミラー面に対する法線v
と、を含む平面であり、その際に、入射するs偏光光線
の偏光方向は、入射面に対して垂直になっている。
偏光光線の偏光方向も、入射面に対して垂直となり、s
偏光(すなわち、直線偏光)の状態が保たれる。
の偏光方向がミラー面に対して垂直になっていることに
より、ミラー面での反射によって、偏光光線の偏光状態
が変化することがなく、偏光光線が楕円偏光になること
はない。
は、偏光ビームスプリッタ130によってほぼ一定方向
に偏光方向が揃ったs偏光光線束を、ロッドインテグレ
ータ220によって、照度分布がほぼ均一になるように
しながら、波長域の異なる3つの色光に分離して、各色
光に対応した液晶ライトバルブ240R,240G,2
40Bに入射させることより、輝度分布が均一なカラー
画像を投写表示させることができる。
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様にて実施することが可能
である。
ータ140、およびロッドインテグレータ220の前段
部220a,中段部220b,後段部220cは、それ
ぞれ、透光性部材で構成されており、その内側面は、光
が全反射する反射面となっていたが、その反射面は反射
膜が形成されていても良い。
部が中空の中空部材を用いるようにしても良い。この場
合、この中空部材の内側面は、光を反射する反射面とな
っていて、これら反射面は反射膜で構成されることにな
る。
ルミニウムや、銀合金や、アルミニウム合金などで形成
される金属膜や、合成樹脂の多層膜などを用いることが
できる。また、中空部材としては、例えば、ガラス部材
やプラスチック部材を用いることができる。
び出射部には、光の反射を防止するための反射防止膜を
形成するようにしても良い。
ータとライトバルブとの間に、フィールドレンズを備え
ているが、このフィールドレンズは無くても良い。この
場合、ロッドインテグレータの出射部とライトバルブの
入射面とは接していても良い。
ブとの間に、フィールドレンズを備える代わりに、ロッ
ドインテグレータの出射部の出射面をレンズ形状にして
も良い。
形例を示す説明図である。すなわち、図7に示すよう
に、ロッドインテグレータ140’における出射部14
0b’の出射面を、フィールドレンズと同様の機能を有
する凸レンズ形状にしても良い。
インテグレータ140からの光を、効率よく、液晶ライ
トバルブ160の照明領域LAに入射させることができ
ると共に、部品点数を減らすことが可能となる。
グレータ140の入射部140aのx方向とy方向との
寸法比が2:1となっており、出射部140bのx方向
とy方向との寸法比が4:3となっていたが、これらの
比は必要に応じて変更するようしても良い。
スプリッタ130から出射される偏光光はs偏光光であ
ったが、p偏光光を出射するようにしても良い。この場
合、図2において、s偏光光線束が出射される第3の直
角プリズム132cの出射面に、λ/2位相差板134
を配置するようにすれば、偏光ビームスプリッタ130
は、入射する非偏光な光線束(s+p)を2つのp偏光
光線束に変換して出射するようになる。
から出射される偏光光がp偏光である場合、第1の実施
例において、ロッドインテグレータ140の内側面に対
する偏光方向は、次のようになる。すなわち、上下内側
面140c,140dでp偏光光線が反射される場合に
は、その偏光方向は入射面に対して垂直になるようにな
り、左右内側面140e,140fで反射される場合に
は、その偏光方向は入射面に対して平行になるようにな
る。
ックミラー220d,220eのミラー面に対する偏光
方向は、次のようになる。すなわち、ミラー面でp偏光
光線が反射される場合は、まず、その入射面は、入射す
るp偏光光線と、ミラー面に対する法線vと、を含む平
面であり、その際に、入射するp偏光光線の偏光方向
は、入射面に対して平行になっている。この結果、その
ミラー面で反射された後の偏光光線の偏光方向も、入射
面に対して平行となり、p偏光(すなわち、直線偏光)
の状態が保たれる。従って、このように、入射するp偏
光光線の偏光方向が入射面に対して平行になっているこ
とにより、ミラー面での反射によって、偏光光線の偏光
状態が変化することがなく、偏光光線が楕円偏光になる
ことはない。
スプリッタを用いたが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、例えば、偏光板を用いるようにしても良い。
光を反射するタイプの光反射型偏光板を用いることもで
きるし、透過させない種類の偏光光を吸収するタイプ
の、光吸収型偏光板を用いることもできる。
した構造複屈折型偏光板を用いることができる。
折型偏光板300の種々の例を示す説明図である。構造
複屈折型偏光板300は、所定方向(図中X方向)に沿
って周期的に形成された微細構造体を備える偏光板であ
り、微細構造体の周期は、入射する光の波長よりも小さ
く設定されている。なお、微細構造体の材質や周期等を
調整することにより、所望の屈折率分布や光学異方性を
実現することができ、この結果、所望の偏光特性を実現
することができる。
屈折型偏光板300の概略構造を示す斜視図である。ワ
イヤグリッド型の偏光板300は、透明基板310上に
形成された金属薄膜311がY方向に延びた微細な溝3
12によって周期的に分断された構造を有している。金
属薄膜(微細構造体)311は、偏光されるべき波長域
において光を反射する性質を備えており、金属薄膜31
1としては、アルミニウムやタングステン等を用いるこ
とができる。なお、金属薄膜311は、蒸着法やスパッ
タ法によって形成することができる。また、微細な溝3
12は、2光束干渉露光法や、電子線描画法、X線リソ
グラフィー法等と、エッチングとを組み合わせることに
よって形成することができる。ワイヤグリッド型の構造
複屈折型偏光板300は、構造が単純なので容易に製造
することができるという利点がある。
の別の例を示す断面図である。この構造複屈折型偏光板
300は、透明基板310上に形成された多層膜315
がY方向に延びた微細な溝312によって周期的に分断
された構造を有している。多層膜(微細構造体)315
は、互いに屈折率が異なり、等方性を有する2種類の誘
電体薄膜313,314が交互に積層されて形成されて
いる。なお、多層膜315および溝312は、図8
(a)の金属薄膜311および溝312と同様に形成さ
れる。
折型偏光板300に偏りのない光が入射すると、微細な
溝312が延びるY方向に平行な偏光成分であるY偏光
光と、これに垂直な偏光成分であるX偏光光と、に分離
される。X偏光光は構造複屈折型偏光板300を透過
し、Y偏光光は構造複屈折型偏光板300で反射され
る。このように、構造複屈折型偏光板300は、透過し
ない種類の偏光光を反射させる光反射型偏光板として機
能しており、構造複屈折型偏光板300における光吸収
は原理上かなり少ない。
ビームスプリッタ130において、非偏光な光線束を偏
光方向が互いに直交する2種類の偏光光線束に分離する
ために偏光分離膜を利用したが、偏光分離膜に代えて、
上記した構造複不屈折型偏光板を利用するようにしても
良い。
要部の構成を示す構成図である。
示す斜視図である。
示す斜視図である。
反射されるs偏光光線の様子を示す説明図である。
た光線の、内側面で反射される様子を示す説明図であ
る。
構成を示す構成図である。
明図である。
00の種々の例を示す説明図である。
構成図である。
Claims (16)
- 【請求項1】 プロジェクタであって、 集光する非偏光な光を出射する光源装置と、 前記光の集光点の近傍に配置され、前記光を入射して、
該光を偏光方向がほぼ一定方向に揃った偏光光に変換し
て出射する偏光変換素子と、 内側面に反射面を有し、前記偏光光を入射部から入射
し、前記内側面で反射しながら出射部へ導き、該出射部
から照度分布のほぼ均一な偏光光を出射するロッドイン
テグレータと、あるいは、前記偏光光を入射部から入射
し、媒質の屈折率の差による内部全反射により出射部へ
導き、該出射部から照度分布のほぼ均一な偏光光を出射
するロッドインテグレータと、 該ロッドインテグレータからの前記偏光光を入射し、該
偏光光を、画像情報に基づいて変調して出射するライト
バルブと、 を備え、 前記ロッドインテグレータは、前記入射部の入射面積が
前記出射部の出射面積よりも小さいことを特徴とするプ
ロジェクタ。 - 【請求項2】 請求項1に記載のプロジェクタにおい
て、 前記ロッドインテグレータと前記ライトバルブとを所定
寸法以下に近接させて配置したことを特徴するプロジェ
クタ。 - 【請求項3】 請求項1に記載のプロジェクタにおい
て、 前記偏光素子と前記ロッドインテグレータとを所定寸法
以下に近接させて配置したことを特徴とするプロジェク
タ。 - 【請求項4】 請求項1に記載のプロジェクタにおい
て、 前記ロッドインテグレータにおける前記入射部の入射面
積は、前記偏光変換素子の出射面の面積とほぼ同等の大
きさであることを特徴するプロジェクタ。 - 【請求項5】 請求項1に記載のプロジェクタにおい
て、 前記ライトバルブは、照明領域を有し、該照明領域に入
射された前記偏光光を変調すると共に、 前記ロッドインテグレータにおける前記出射部の出射面
積は、前記ライトバルブの前記照明領域の面積以上であ
ることを特徴とするプロジェクタ。 - 【請求項6】 請求項1に記載のプロジェクタにおい
て、 前記光源装置は、点光源と、該点光源からの光を反射し
て集光する楕円リフレクタと、を備えることを特徴する
プロジェクタ。 - 【請求項7】 請求項1に記載のプロジェクタにおい
て、 前記偏光素子は、偏光分離膜を備えることを特徴するプ
ロジェクタ。 - 【請求項8】 請求項1に記載のプロジェクタにおい
て、 前記偏光素子は、回折格子を備えることを特徴するプロ
ジェクタ。 - 【請求項9】 請求項1に記載のプロジェクタにおい
て、 前記ロッドインテグレータの横断面の形状は、長方形で
あると共に、 前記ロッドインテグレータの前記内側面で反射される前
記偏光光の偏光方向は、前記偏光光の前記内側面に対す
る入射面に対し、平行であるかもしくは垂直であること
を特徴するプロジェクタ。 - 【請求項10】 請求項1に記載のプロジェクタにおい
て、 前記ロッドインテグレータとライトバルブとの間に、レ
ンズをさらに備えることを特徴するプロジェクタ。 - 【請求項11】 請求項1に記載のプロジェクタにおい
て、 前記ロッドインテグレータの出射部の出射面は、レンズ
形状を成すことを特徴とするプロジェクタ。 - 【請求項12】 請求項1に記載のプロジェクタにおい
て、 前記ロッドインテグレータは、その内部に、所定波長域
の光を選択的に反射する波長選択ミラーを備えることを
特徴するプロジェクタ。 - 【請求項13】 請求項12に記載のプロジェクタにお
いて、 前記波長選択ミラーは、誘電体多層膜から成ることを特
徴するプロジェクタ。 - 【請求項14】 請求項12に記載のプロジェクタにお
いて、 前記波長選択ミラーは、前記ロッドインテグレータ内に
おいて、該ロッドインテグレータの中心軸に対し45度
になるように配置されていることを特徴するプロジェク
タ。 - 【請求項15】 請求項12に記載のプロジェクタにお
いて、 前記ロッドインテグレータ内を導かれ、前記波長選択ミ
ラーのミラー面に入射される前記偏光光の偏光方向は、
前記偏光光の前記ミラー面に対する入射面に対し、平行
であるかもしくは垂直であることを特徴するプロジェク
タ。 - 【請求項16】 請求項1に記載のプロジェクタにおい
て、 前記ロッドインテグレータの長さおよび前記入射部の入
射面積に対する前記出射部の出射面積の比は、前記光源
装置から出射され前記ロッドインテグレータを介して前
記ライトバルブに入射される前記偏光光の入射角が15
度以下となるように、設定されていることを特徴するプ
ロジェクタ。
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